JPH08153665A - 基板の保持装置 - Google Patents

基板の保持装置

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JPH08153665A
JPH08153665A JP29523994A JP29523994A JPH08153665A JP H08153665 A JPH08153665 A JP H08153665A JP 29523994 A JP29523994 A JP 29523994A JP 29523994 A JP29523994 A JP 29523994A JP H08153665 A JPH08153665 A JP H08153665A
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substrate
holding device
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elastic
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JP29523994A
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Masaki Chokai
正樹 鳥海
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は基板にたわみが生じないよう、そ
の基板を精度よく保持できるようにした基板の保持装置
を提供することにある。 【構成】 装置本体に保持機構を設け、この保持機構に
よって基板を保持する保持装置において、上記保持機構
は、上記基板11の幅方向両側下面に弾性的に当接して
この基板を支持する下部可動突起9と、上記基板の上面
の幅方向一端側の2点と他端側の2点のうちの1点とに
当接して上記基板を上面を基準にして位置決め支持する
上面基準固定ピン15と、この上面基準固定ピンによっ
て位置決めされた上記基板の上面の幅方向他端側の残り
の1点に弾性的に当接する上面基準可動ピン22とを具
備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は露光用のマスクとなる
ガラス製の基板にパターンを描画する際、上記基板を保
持するための保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、液晶表示装置の製造において
は、その装置を構成する液晶基板に回路パターンを露光
する工程がある。この露光工程では、ガラス製の基板に
上記回路パターンが描画されたマスクが用いられる。
【0003】マスク用の基板に回路パターンを描画する
際、この基板は描画面を基準として保持装置に保持され
て行われる。上記回路パターンの描画はミクロンオーダ
の精度が要求されるから、上記保持装置による基板の保
持精度も、同程度に要求されることになる。また、マス
ク用の基板は、その基板が用いられる露光装置の種類な
どに応じて厚さが異なることがある。したがって、上記
保持装置は、上記基板の厚さが異なっても、保持精度を
維持できる構造でなければならない。
【0004】従来、上記マスク用の基板を保持する保持
装置としては、たとえば実開昭61−151333号公
報に示される、試料保持用カセットが知られている。こ
の公報に示されたカセットは、試料(基板)の下面の3
か所を可動支点で支持し、その下面3か所と対応する上
面を3か所の固定支点で支持する構成となっている。上
記固定支点は、スクリュー部を設けて支持高さの調節が
できるようになっている。
【0005】ところで、このような構成によると、上記
試料は、上面が3つの固定支点で支持される。試料の上
面を3つの固定支点で支持すれば、3点で定まる平面に
よって上記試料を位置決め支持することができる。
【0006】しかしながら、試料の上下面を3点で支持
する構成であると、その試料は自重によってたわみが生
じ、支持精度が低下するということがあった。試料の自
重によるたわみをなくすため、その試料を上下4つの点
で支持するということが考えられている。しかしなが
ら、試料の上面を4つの固定支点で支持するようにする
と、固定支点にごみが付着した場合や使用にともない磨
耗した場合などに上記試料に無理な力を加えてしまうか
ら、その試料にたわみを発生させるということがある。
【0007】一方、上記試料の下面を可動支点で弾性的
に支持し、上面を固定支点で支持する構成によると、上
記可動支点が試料に押上げ力を加えるため、その押上げ
力によって試料にたわみが生じるということがある。そ
こで、上記試料の上面を支持する支点として固定支点だ
けでなく、下面を支持する可動支点による押上げ力を打
ち消す弾性押し下げ支点を設けるということが考えられ
ている。この弾性押し下げ支点は、上記試料の上面に弾
性的に当接し、下面に当接した可動支点が上記試料に加
える押上げ力を打ち消す押し下げ力を上記試料に加える
ことになる。
【0008】弾性押し下げ支点を設け、上記可動支点に
よる押上げ力を打ち消すことで、上記試料が押上げ力に
よってたわむ量を減少させることができる。しかしなが
ら、上記試料は厚さが変わることがあり、そのような場
合には試料に加わる押上げ力と押し下げ力とのバランス
がくずれ、試料にたわみが発生する原因となる。
【0009】たとえば、試料が薄くなった場合には、そ
の試料には、下面側を弾性的に支持する可動支点により
加えられる押上げ力が低下し、押し下げ支点により加え
られる押し下げ力が増大する。それによって、上述した
ごとく試料に加わる押上げ力と押し下げ力とのバランス
がくずれ、たわみが生じることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の保
持装置においては、基板を上下それぞれ3点で支持した
場合には、その基板が自重によってたわむということが
あり、自重によるたわみをなくすために4点で支持する
ようにすると、基板の上面に接触する固定支点にごみが
付着したり、磨耗するなどのことによって、上記基板に
無理な力を加え、たわみを発生させることになる。
【0011】また、基板の上面側を弾性的に支持する押
し下げ支点を設け、下面側を弾性的に支持する可動支点
による押上げ力を打ち消すようにした場合、上記基板の
厚さが変化すると、押し下げ支点が基板に加える押し下
げ力も変化するため、その変化によって基板にたわみが
生じるということがある。
【0012】この発明の目的とするところは、基板の上
下面をそれぞれ4点で支持して自重によるたわみをなく
すようにした場合、上記基板に無理な力が加わってたわ
みが発生することがないようにした基板の保持装置を提
供することにある。
【0013】また、この発明の目的とするところは、基
板を押し上げる力を打ち消すことができるようにした場
合、基板の厚さが変化しても、基板に加わる押し上げる
力と押し下げる力とのバランスが大きく変化することが
ないようにした基板の保持装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載されたこ
の発明は、装置本体に保持機構を設け、この保持機構に
よって基板を保持する保持装置において、上記保持機構
は、上記基板の幅方向両側下面に弾性的に当接してこの
基板を支持する下部弾性支持手段と、上記基板の上面の
幅方向一端側の2点と他端側の2点のうちの1点とに当
接して上記基板を上面を基準にして位置決め支持する上
部固定支持手段と、この上部固定支持手段によって位置
決めされた上記基板の上面の幅方向他端側の残りの1点
に弾性的に当接する上部弾性支持手段とを具備したこと
を特徴とする。
【0015】請求項7に記載されたこの発明は、装置本
体に保持機構を設け、この保持機構によって基板を保持
する保持装置において、上記保持機構は、上記基板の下
面に弾性的に当接してこの基板を支持する下部弾性支持
手段と、上記基板の上面に弾性的に当接し上記下部弾性
支持手段によって上記基板に加えられる押上げ力を打ち
消すための上部弾性押し下げ手段と、上記基板の厚さが
変化したときに上記上部弾性押し下げ手段が上記基板に
加える押し下げ力を調整する調整手段とを具備したこと
を特徴とする。
【0016】
【作用】請求項1に記載された発明によれば、基板の上
面は3点が固定支持手段によって支持され、1点が上部
弾性支持手段によって支持されるから、4点支持となっ
て基板にたわみが発生しずらくなり、しかも1点が基板
上面を弾性的に支持するから、基板の上面位置が変化し
ても、基板に無理な力を与えることがない。
【0017】請求項7に記載された発明によれば、基板
の下面だけでなく、上面も弾性的に支持した場合、上記
基板の厚さが変化しても、上記上部弾性押し下げ手段に
より上記基板に加えられる押し下げ力が上記調整手段に
よって調整されるため、たとえば基板が薄くなっても、
その基板に加わる押し下げ力が増大するのを防止し、基
板のたわみを少なくする。
【0018】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1ないし図6はこの発明の一実施例を示し、
図1に示す保持装置は矩形板状の本体1を備えている。
この本体1の上面には周辺部の三側に周壁2をコ字状に
残して前後方向一端が開放した段差部3が形成されてい
る。
【0019】上記段差部3の幅方向両側には保持機構を
構成する下部弾性支持手段4がそれぞれ設けられてい
る。この下部弾性支持手段4は、長手方向を上記本体1
の前後方向に沿わせた帯板状のバー5を有する。このバ
ー5の長手方向の両端部下面には凹状の第1の受け部6
が形成されている。
【0020】各受け部6には弾性材としてのコイルばね
7の上部が嵌合されている。各コイルばね7の下端部は
上記本体1の段差部3に形成された第2の受け部8に嵌
合されている。したがって、一対のバー5は上記コイル
ばね7によって上下方向に弾性的に変位自在となってい
る。
【0021】上記バー5の上面の長手方向両端部にはそ
れぞれ球形状の下部可動突起9が突設されている。2本
のバー5に設けられた、合計4つの下部可動突起9は、
上記段差部3に図示しない供給手段によって供給された
矩形板状の基板11の下面の幅方向両側下面を4点で支
持するようになっている。
【0022】上記段差部3には、その開放端側および幅
方向一側を除く二辺に位置決めピン12が突設されてい
る。上記段差部3に供給された基板11には、位置決め
のために図1に矢印X、Yで示す二方向から外力が加え
られる。それによって、上記基板11はその二辺が上記
位置決めピン12に押圧されるから、基板11は段差部
3内において所定の位置に位置決めされることになる。
【0023】上記本体1の周壁2の幅方向一端側の上面
には一対の第1の取付け板13が基端部をねじ止め固定
して設けられ、上記周壁2の他端側の上面には第1の取
付け板13と第2の取付け板14とが基端部をねじ止め
固定して設けられている。
【0024】3つの第1の取付け板13の先端部には上
部固定支持手段を形成する上面基準固定ピン15が高さ
調節自在に捩じ込まれている。第1の取付け板14の側
面には、図4に示すように固定ねじ16が捩じ込まれ、
高さ調節された上記上面基準固定ピン15を固定できる
ようになっている。この上面基準固定ピン15の下端
は、基板11の上面と点接触するよう、球面部17に形
成されている。
【0025】上記第2の取付け板14の先端部には、図
5に示すように上部弾性支持手段を形成する中空筒状の
収容体18が上下方向の位置決め自在に捩じ込まれてい
る。この収容体18の上部開口は栓体19によって閉塞
され、下端は小径孔21が形成されている。上記栓体1
9の上面にはドライバを係合させることができる溝19
aが形成されている。
【0026】上記収容体18には先端が球面状に形成さ
れた上面基準可動ピン22およびこの上面基準可動ピン
22をその先端部が上記小径孔21から突出する方向に
付勢したばね23が収容されている。このばね23は上
記栓体19の捩じ込み位置を調整することで、上記ばね
23が上記上面基準可動ピン22を付勢する付勢力を変
えることができるようになっている。つまり、上記上面
基準可動ピン22が基板11の上面の1点を支持する力
を変えることができる。
【0027】上記第2の取付け板14の先端部には、上
記収容体18が捩込まれた部分に連通するすり割り24
が幅方向に沿って形成され、このすり割り23の隙間は
上記第2の取付け板14の先端側に螺合された固定ねじ
25によって調節できるようになっている。つまり、第
2の取付け板14に螺合された収容体18は、その高さ
方向の位置決めをしたのち、上記固定ねじ25によって
固定できるようになっている。
【0028】3つの上面基準固定ピン15と1つの上面
基準可動ピン22とは、4つの下部可動突起9と上下方
向において対応する位置に設けられている。つまり、基
板11はその上下面の対応する4か所が上面基準固定ピ
ン15と1つの上面基準可動ピン22および下部可動突
起9によって支持されるようになっている。
【0029】上記収容体18に収容されたばね23は、
基板11を上方へ付勢する、4つのコイルばね7の付勢
力と、このばね7の付勢力と、逆方向に作用する基板1
1の自重との差(基板11を上昇方向に付勢する力)と
ほぼ同じあるいは僅かに大きくなるよう上記栓体19に
よって設定される。それによって、上記ばね23によっ
て付勢された上面基準可動ピン22が基板11の上面を
必要以上に強い力で押圧するのを防止している。
【0030】このような構成の保持装置において、本体
1の段差部3に供給された基板11は、その下面の幅方
向両端部が一対のバー5に設けられた4つの下部可動突
起9によって支持されている。基板11の上面は幅方向
一端側が一対の上面基準固定ピン15によって支持さ
れ、他端側は長手方向の一方が上面基準固定ピン15に
よって支持されているとともに、他方が上面基準可動ピ
ン22によって支持される。
【0031】つまり、段差部3に供給された基板11
は、その上下面がそれぞれ4点で支持される。そのた
め、3点支持の場合に比べて上記基板11の自重による
たわみを低減させることができる。
【0032】4点支持の場合、上面基準固定ピン15と
基板11の上面にごみが介入したり、上面基準固定ピン
15が磨耗するなどのことによって上記基板11に無理
な外力を加えてたわみを生じさせることがある。
【0033】しかしながら、基板11の上面を支持した
4点のうち、1点はばね23によって弾性的に変位自在
に設けられた上面基準可動ピン22となっている。その
ため、ごみの介入や上面基準固定ピン15の磨耗などに
よって基板11の上面が変位すると、その変位に応じて
上面基準可動ピン22も弾性的に変位するから、上記基
板11の上面に無理な力が加えられることがない。
【0034】つまり、基板11は4点支持によって自重
によるたわみが低減されているが、基板11の上面の位
置が種々の原因によって変位したときには、その変位に
応じて上面基準可動ピン22が弾性的に変位するから、
上記基板11をその上面が変位しても、たわみのない状
態で精度よく支持することができる。
【0035】しかも、上記上面基準可動ピン22は、基
板11を上昇方向に付勢したばね7の付勢力と、基板1
1の自重との差にほぼ等しいか、わずかに大きな力の付
勢力に設定されたばね23によって付勢されて基板11
の上面を支持している。
【0036】そのため、基板11の上面の変位に対し、
その基板11にほとんど圧力を加えることなく変位する
から、そのことによっても基板11に生じるたわみを低
減させることになる。
【0037】しかも、上記上面基準可動ピン22を付勢
したばね23は、収容体18に螺合された栓体19の捩
じ込み量によってその付勢力を調整できる。そのため、
基板11の板厚が変化した場合などには、その付勢力を
調整することで、容易に対応することが可能である。
【0038】上記基板11は、その下面と上面との4点
が対応する位置で支持されている。そのため、支持点の
ずれによるモーメントが発生するということがないか
ら、そのことによっても、基板11の支持精度が向上す
る。つまり、たわみが発生しづらい。
【0039】基板11の下面を支持する下部可動突起9
は、基板11の幅方向一端部を支持する2つを、1つの
バー5の上面に設けるようにした。そのため、その2つ
の下部突起9がバー5を介してほぼ同じ支持力で基板1
1を支持するから、4つの下部突起9が別々に変位する
場合に比べて基板11の支持精度を向上させることがで
きる。
【0040】上記一実施例では基板11の下面を支持す
るために、一対のバー5に2つの下部可動突起9を設
け、その下面を4点で支持するようにしたが、図6に示
すようにバー5の上面にその長さ方向に沿う断面三角形
状の凸条41を設け、この凸条41を基板11の下面の
両側に線接触させて支持するようにしてもよい。
【0041】図8ないし図10はこの発明の第2の実施
例を示す。図8に示す保持装置は矩形板状の本体31を
備えている。この本体31の上面にはコ字状の周壁32
を残して前後方向一端が開放した段差部33が形成され
ている。上記段差部33の幅方向両側にはそれぞれ保持
機構34が設けられている。この保持機構34は長手方
向を上記本体31の前後方向に沿わせた帯板状の可動板
35を有する。この可動板35の中途部にはコ字状の屈
曲部35aが形成されているとともに、両端にはそれぞ
れ2枚の板ばね36a、36bが一端を連結してV字状
をなしたばね体37の一方の板ばね36aの他端が連結
固定されている。
【0042】上記ばね体37の他方の板ばね36bの他
端は上記段差部33の上面に連結固定されている。した
がって、上記ばね体37は一対の板ばね36a、36b
の他端が開閉する状態に弾性変形する。それによって、
可動板35は凹部33の上面に対して平行な状態、つま
り水平な状態で上下方向に弾性的に変位自在となってい
る。
【0043】上記可動板35の両端部下面と上記段差部
33の上面とには図10に示すように凹部35b、33
bが形成され、これら凹部にはコイルばね40が上下端
部を係合させて設けられている。このコイルばね40は
上記ばね体37とともに上記可動板35を弾性的に支持
している。
【0044】上記可動板35の両端部上面には図9と図
10に示すように矩形状の受け部材39がばね部材40
によって上記可動板35の長手方向に沿って揺動自在に
取り付けられている。各受け部材39の上面には下部弾
性支持手段を構成するそれぞれ一対の第1の突起44が
突設されている。つまり、各可動板35にはそれぞれ4
つの第1の突起44が可動板35の長手方向に沿って設
けられていることになる。
【0045】上記可動板35に設けられた受け部材39
の上方には、基準板45が幅方向一端部を上記本体1の
周壁32の上端面に固定して設けられている。この基準
板45の幅方向他端部の下面には一対の第1の突起44
の一方と対向して上部固定支持手段を構成する第2の突
起46が突設されている。
【0046】上記基準板45の他方の第1の突起44と
対応する部分はこの基準板45に形成されたスリット4
5aによって板ばね状の上面支持ばね60が形成されて
いる。この上面支持ばね60の先端にはねじからなると
ともに上記上面支持ばね60とで上部弾性押上げ手段を
なす第3の突起47が突出長さの調整自在に設けられて
いる。
【0047】上記上面支持ばね60の中途部にはねじ軸
からなる受け部材48が下方への突出長さの調整自在に
設けられている。上記可動板35の上記受け部材48と
対応する部分には下端が閉塞された収容筒49が設けら
れている。この収容筒49には調整ばね50およびこの
調整ばね50によって弾性的に支持された調整ロッド5
1が収容されている。
【0048】上記調整ロッド51の先端は、上記上面支
持ばね60に設けられた上記受け部材48の下端面に弾
性的に圧接する。これら調整ロッド51と受け部材48
との圧接力は、一対の第1の突起44と第2、第3の突
起46、47とに上下面を挟持されて保持される基板1
7の厚さによって変化する。つまり、基板17が厚い場
合には調整ロッド51が下方へ変位するから、受け部材
48に対する当接力が小さくなり、逆に薄い場合には受
け部材48に強く当たることになる。
【0049】上記調整ロッド51が受け部材48に強く
当たると、上面支持ばね60が押し上げられるから、そ
の先端に設けられた第3の突起47が基板17の上面を
押圧する力が低減することになる。すなわち、上記調整
ロッド51と受け部材48とは第3の突起47が基板1
7の上面に当接する力を調整する調整手段をなしてい
る。
【0050】上記本体31の幅方向両端部に設けられた
一対の可動板35は押し下げ体61によって連動するよ
うになっている。つまり、この押し下げ体61は図8に
示すように両端部が上方に向かって屈曲した階段部62
に形成されていて、その末端部が押圧部62aに形成さ
れている。この押し下げ体61は上記階段部62を上記
可動板35の中央部に形成された屈曲部35aに対応さ
せて配置され、その両端部下面と段差部33の上面との
間には、図9に示すようにこの押し下げ体61を弾性的
に保持するコイルばね63が設けられているとともに、
上記段差部33に立設されたガイドねじ64(図8に示
す)によって上下動がガイドされるようになっている。
【0051】上記押し下げ体62の押圧部62aを図示
しないアクチュエータによって押圧すれば、この押し下
げ体62を介して上記可動板35を十分なストロークで
下方へ変位させることができる。
【0052】左右一対の可動板35の屈曲部35aの両
端には、それぞれ一対の連結ロッド68の一端が連結さ
れている。対向する一対の連結ロッド68の他端は板ば
ね69によって連結されている。それによって、押し下
げ体61を押圧して可動板35を押し下げる際、左右一
対の可動板35が幅方向に振れるのを上記連結ロッド6
8によって制限している。
【0053】また、可動板35が所定の幅寸法を有し、
幅方向に剛性の強い一対の板ばね36a、36bからな
るばね体37によって保持されていることによっても、
上記可動板35が幅方向に振れるのを制限している。
【0054】上記可動板35を下方へ変位させれば、こ
の可動板35の上面に設けられた第1の突起44と、上
記基準板45の下面に設けられた第2、第3の突起4
6、47との間隔が拡大される。その状態で、上記本体
31には、その段差部33の開放端側から搬送アーム6
7によって矩形状の上記基板17が供給される。この基
板17の前後方向の挿入位置決めは、基板17の先端側
と幅方向一側とを、上記段差部33の末端部に立設され
た一対の位置決めピン70および一側に立設された1本
の位置決めピン70に当接させることで行われる。
【0055】上記搬送アーム67によって上記本体31
に供給された基板17が位置決めピン70によって位置
決めされたならば、図示しないアクチュエータによる押
し下げ体61の押圧状態を解除する。それによって、可
動板35がばね体37とコイルばね40との復元力によ
って上昇し、幅方向両端部の下面を第1の突起44に当
接させた上記基板47の上面を、基準板45の下面に設
けられた第2、第3の突起46、47に弾性的に当接さ
せるから、上記基板17はその幅方向両端部が第1、第
2の突起44、46および第1、第3の突起44、47
によって保持される。ついで、上記搬送アーム67が後
退することで、基板17の供給保持が終了する。
【0056】このような構成の保持装置によれば、基板
17は四隅部の下面がそれぞれ一対の第1の突起44に
よって支持され、上面は各一対の第1の突起44に対応
する上面は第2の突起46と第3の突起47とによって
支持されている。
【0057】上記第1の突起44は弾性的に設けられ、
第2の突起46は固定的に設けられ、第3の突起47は
弾性的に設けられている。そのため、上記第1の突起4
4による押上げ力と、第3の突起47による押し下げ力
とを、基板17の厚さに応じてたとえば第3の突起47
の突出長さを調整するなどしてバランスさせれば、基板
17に第1の突起44による押上げ力でひずみが生じる
のを防止することができる。
【0058】なお、押上げ力と押し下げ力との調整は、
基板17が上面を固定支点である第2の突起46に当接
させた状態で、基板17の平面度が保たれるように設定
されている。つまり、基板17は上面を基準にして保持
され、しかもそのときに押上げ力と押し下げ力とのアン
バランスによって歪みが生じることがないよう設定され
ている。
【0059】このとき、基板17が標準の厚さの場合、
上記可動板35に設けられた調整ロッド51の上端と、
上面支持ばね60に設けられた受け部材48の下端と
は、上記上面支持ばね60にほとんど力を加えることの
ない状態で接触しており、その状態で基板17の平面度
が損なわれることがないようになっている。
【0060】基板17が標準の厚さよりも厚くなった場
合、可動板35がその厚さの増加分だけ押し下げられ
る。そのため、調整ロッド51の上端と、受け部材48
の下端との当接状態は上記基板17が標準の厚さのとき
よりも緩やかあるいはわずかに離間する状態となるか
ら、上記調整ロッド51が受け部材48を介して上面支
持ばね60に加える力が変化することがない。つまり、
基板17に加わる押上げ力と押し下げ力とはバランスし
た状態を維持する。
【0061】上記基板17が標準の厚さよりも薄くなっ
た場合、可動板35は上方へ変位するものの、基板17
を第2、第3の突起46、47に押し付ける力が弱くな
る。基板17を第2、第3の突起46、47に押し付け
る力が弱くなると、その分、上面支持ばね60の付勢力
によって第3の突起47が基板17を押圧する力が増大
するから、基板17の平面度が損なわれることになる。
【0062】しかしながら、基板17が薄くなり、可動
板35が上昇すると、調整ばね50によって弾性的に支
持された調整ロッド51が受け部材48に当接し、上面
支持ばね60を付勢力に抗して弾性変形させるから、上
記第3の突起47が基板17を押圧する力が増大するの
を防止することができる。したがって、基板17が薄く
なっても、その基板17に加わる押上げ力と押し下げ力
とはバランスし、基板17は平面度が損なわれることな
く支持されることになる。
【0063】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、基
板の自重によるたわみを低減するために、その基板を4
点で支持する構成とするとともに、そのうちの上面を支
持する1点を、上記基板の上面に弾性的に当接する支持
構造とした。
【0064】そのため、基板の支持状態が種々の原因で
変化し、その上面が変位しても、上面を支持した4点の
うちの1点が弾性的に変位可能であることにより、上記
基板に無理な力を与えずらくなるから、上記基板に生じ
るたわみを低減することができる。
【0065】また、この発明は、基板の上面と下面とを
弾性的に支持することで、基板に加わる押上げ力と押し
下げ力とをバランスさせるようにした場合、基板の厚さ
が変化したときに、基板に加わる押し下げ力を調整する
ことができるようにした。そのため、基板の厚さが変化
しても、基板に加わる押し下げ力と押上げ力とをバラン
スさせることができるから、基板を平面度を損なうこと
なく支持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の全体構成を示す平面図。
【図2】同じく図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】同じく基板の支持状態を示す模式図。
【図4】同じく第1の取付け板の斜視図。
【図5】同じく第2の取付け板の先端部分の斜視図。
【図6】同じく上部基準可動ピンの取付け構造の斜視
図。
【図7】この発明の下部弾性支持手段のバーの変形例を
示す斜視図。
【図8】この発明の第2の実施例を示す保持装置の斜視
図。
【図9】同じく保持機構の一部分を示す断面図。
【図10】同じく保持機構の図9に示す方向と交差する
方向に沿う一部分の断面図。
【符号の説明】
1…本体、4…下部弾性支持手段、5…バー、9…下部
可動突起、11…基板、15…上面基準固定ピン、22
…上面基準可動ピン、7、23…ばね、18…収容体、
19…栓体、46…上面支持ばね、48…受け部材、5
1…調整ロッド。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体に保持機構を設け、この保持機
    構によって基板を保持する保持装置において、 上記保持機構は、上記基板の幅方向両側下面に弾性的に
    当接してこの基板を支持する下部弾性支持手段と、上記
    基板の上面の幅方向一端側の2点と他端側の2点のうち
    の1点とに当接して上記基板を上面を基準にして位置決
    め支持する上部固定支持手段と、この上部固定支持手段
    によって位置決めされた上記基板の上面の幅方向他端側
    の残りの1点に弾性的に当接する上部弾性支持手段とを
    具備したことを特徴とする基板の保持装置。
  2. 【請求項2】 上記保持機構は、上記基板の幅方向両側
    の上下面において対応する位置を、上記下部弾性支持手
    段と、上記上部固定支持手段および上記上部弾性支持手
    段とによってそれぞれ2点づつ支持する構成であること
    を特徴とする請求項1記載の基板の保持装置。
  3. 【請求項3】 上記下部弾性支持手段は、上記基板の幅
    方向両側に対応する位置に弾性的に支持されたバーと、
    このバーの上面の長手方向両端部に設けられ上記基板の
    下面に点接触する一対の下部可動突起とからなることを
    特徴とする請求項1記載の基板の保持装置。
  4. 【請求項4】 上記上部弾性支持手段は、上記装置本体
    に設けられた収容体と、この収容体内に移動自在に設け
    られた上部可動突起と、この上部可動突起を上記収容体
    の下端面から突出する方向に付勢して上記基板の上面に
    点接触させるばねと、上記収容体に設けられ上記ばねの
    圧縮力を調整する調整手段とからなることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の基板の保持装置。
  5. 【請求項5】 上記ばねの上記基板を下方へ押圧する付
    勢力は、上記基板を自重に抗して上方へ付勢する付勢力
    にほぼ等しいかわずかに大きく設定されていることを特
    徴とする請求項4記載の基板の保持装置。
  6. 【請求項6】 上記収容体は、上記装置本体に上下方向
    の位置決め自在に設けられているとともに、所定の位置
    で固定手段によって固定可能な構成であることを特徴と
    する請求項4記載の基板の保持装置。
  7. 【請求項7】 装置本体に保持機構を設け、この保持機
    構によって基板を保持する保持装置において、 上記保持機構は、上記基板の下面に弾性的に当接してこ
    の基板を支持する下部弾性支持手段と、上記基板の上面
    に弾性的に当接し上記下部弾性支持手段によって上記基
    板に加えられる押上げ力を打ち消すための上部弾性押し
    下げ手段と、上記基板の厚さが変化したときに上記上部
    弾性押し下げ手段が上記基板に加える押し下げ力を調整
    する調整手段とを具備したことを特徴とする基板の保持
    装置。
  8. 【請求項8】 上記調整手段は、上記上部弾性手段から
    垂設された受け部材と、上記下部弾性支持手段に一体的
    に設けられ上記下部弾性支持手段と上記上部弾性押し下
    げ手段とによって保持された上記基板の厚さが変化した
    ときに上記受け部材に圧接する力が変化して上記上部弾
    性押し下げ手段が上記基板に加える押し下げ力を調整す
    る調整部材とからなることを特徴とする請求項7記載の
    基板の保持装置。
  9. 【請求項9】 上記保持機構は、基板の上面に当接して
    その基板を上面を基準にして位置決めするための上部固
    定手段を有することを特徴とする請求項7記載の基板の
    保持装置。
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