JPH081436B2 - 生物学的液体中の遊離リガンドの測定方法および測定用キット - Google Patents

生物学的液体中の遊離リガンドの測定方法および測定用キット

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JPH081436B2
JPH081436B2 JP61157772A JP15777286A JPH081436B2 JP H081436 B2 JPH081436 B2 JP H081436B2 JP 61157772 A JP61157772 A JP 61157772A JP 15777286 A JP15777286 A JP 15777286A JP H081436 B2 JPH081436 B2 JP H081436B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、例えば、血液中の遊離ホルモン量など、生
物学的液体中の遊離リガンド量を正確かつ高い信頼性で
測定することのできる測定方法および測定用キットに関
するものである。
「従来の技術および問題点」 この数年間、平衡透析法は血清中の遊離ホルモンの測
定に用い得る唯一の方法であり、しかも、最近に至るま
で信頼性のある唯一の方法でもあった。この平衡透析法
は、前記測定において、正確度の低さ、煩雑さ等のいく
つかの欠点を免れなかった。しかも、特に、この方法の
結果は、用いたトレーサーの純度に大きく依存するもの
である。
EllisとEkins,R.は、彼等の論文[Direct Measuremen
t by Radioimmunoassay of the Free Thyroid Hormone
Concentration in Serum.(Acta Endocr.(KbH.)Supp
l.177:106,1973)]において、遊離ホルモン決定の直接
法を明らかにした。この論文は、平衡透析法に大きな進
歩をもたらせた。すなわち、この論文により、血清透析
物中の遊離リガンドレベルをラジオイノムノアッセイ
(RIA)で直接に測定できるようになり、その結果、ト
レーサーの純度上の問題点を解決することが可能となっ
た。この方法は、今や多くの人により遊離ホルモン測定
の頼りとなる方法と考えられている。しかしながら、こ
の方法においても、まだ測定に長時間を要し、操作者依
存的であり、この方法はほとんどの小規模実験室では実
用に適さないものである。
ここで、遊離ホルモン濃度の決定に用いられる間接的
な方法を簡単に紹介すると、次のようである。すなわ
ち、テストステロン/ステロイドホルモン結合性グロブ
リン(SHBG)比法、サイロキシン(T4)/サイロイド結
合性グロブリン(TBG)比法、遊離T4インデックス[ト
リヨードサイロニン(T3)アップテイクとT4に基づく]
法および遊離アンドロジェンインデックス法である。
Ekins,R.は、(Free Thyroid Hormones;Proceedings
of the International Symposium held in Venice,Dece
mber 1979 72〜92)において、“ダイレクトダイナミッ
ク法”の概念を紹介している。この方法では、抗遊離リ
ガンド抗体が透析中の生物学的液体と直接接触するよう
に用いられている。これは、いわゆる“イムノエキスト
ラクション”法とよばれるものの基礎を構成するもので
ある。
このような方法の第1のものが、U.S.Patent第404687
0号で述べられている。この方法は、2チューブイムノ
アッセイ法によりT4の結合タンパクからT4特異抗体への
T4の転位率を測定する方法である。この方法は、分析上
および臨床上のいくつかの欠点を免れず、これら欠点に
より他の遊離T4インデックス測定法と実質的に差がな
い。
また、クリニカルアッセイ社(Cambridge,MA 02139)
により提供された第2の方法は、本当のイムノエキスト
ラクション法である。この方法は、1本のチューブを用
いた2段階の連続的(逆滴定)技術である。この方法で
は、血清試料は、固定化抗体とインキュベート(保温、
保持)される。そして、続いて洗浄ステップの後、固定
化抗体中の非占有部位を標識したリガンドを用いて“逆
滴定”する。この方法では、血清は標識されたリガンド
と接触しない。しかし、この方法は理論と違って低感度
および正確さの低さを免れず、しかも両反応とも正確な
タイミングを必要とする。
生物学的試料中の遊離リガンド濃度の決定のために1
段階イムノエキストラクション法が遊離リガンド測定法
の発展の次のステップとして開発された。これらの方法
では、標識リガンドの内因性結合体からの分離には物理
的分離法ではなく化学的分離法を用いる。この目的を成
し遂げるためにいくつかのアプローチが採用された。そ
の詳細を以下に示す。
始めの技術は、与えられたリガンドの構造を化学的に
変化させることにより、このリガンドの内因性結合体と
の結合を減少あるいは消滅させる方法である。この方法
については、ステロイドホルモンに関して後に詳細に説
明する(後述の遊離テストステロンの説明部分を参
照)。また、甲状腺ホルモンの場合、Ross,J.E.とTaple
y,D.F.は、(Effect of various analogues on the bin
ding globulin and prealbumin,Endocrinology 79:493,
1966)においては、TBG(サイロイド結合性グロブリ
ン)のT4への結合が、T4分子上の3′部位にかなり大き
な置換を行なえば、阻害されることを示した。これに加
え、Schall,R.F.等は、(An enzymelabeled immunoassa
y for the measurement of unsaturated thyroid hormo
ne binding capacity in serum and plasma,Clin.Chem.
25:1078(abstract)1979)において、そして、Kleinha
mmer,G.等は、(Enzyme immunoassay for determinatio
n of thyroxine binding index Clin.Chem.24:1033,197
8)において、各々独立にTBGはワサビダイコン(horser
adish)のペルオキシダーゼによって標識されたT4とは
結合体形成ができないことを示した。この事実はCornin
g Glass Works社のU.S.Patent No.4410633に示された1
段階イムノエキストラクション法の基礎をなすものであ
る。すなわち、これは、遊離サイロキシン(T4)と、遊
離3,5,3′−トリヨードサイロニン(T3)の測定中にワ
サビダイコンのペルオキシダーゼがT4、T3およびT3の放
射標識体に化学的に結合するためである。
これに加え、上記初期の技術は、下記報告においてT3
とT4が内因性結合タンパクと最もよく結合するには、以
下の1.2.3.に示す分子構造を必要とすることも明らかに
した。ここで内因性結合タンパクとは、TBG、サイロイ
ド結合性プレアルブミン(TBPA)、アルブミンである。
Snyder,S.M.等(Binding of thyroid hormones and the
ir analogues to thyroxine−globullin in human seru
m,J.Biol.chem.251:6989,1976);Stering,K.等(Equili
brium dialysis studies of the binding of thyroxine
by human serum albumin,J.Clin.Invest.41:1021,196
2) 1.L−アラニン側鎖構造 2.4′−ヒドロキシル基の存在(主にTBPAとアルブミン
の結合) 3.内側と外側のリング(3,5,3′および5′部位)にお
ける2個所のハロゲン置換の存在 数百のT3およびT4アナログ(類似化合物)が合成さ
れ、甲状腺ホルモン結合性タンパクとの結合活性が調べ
られた。
U.S.Patent No.4366143と、このパテントのヨーロッ
パでの対応パテントNO.0026103では、幅広く、これらの
アナログを、遊離ホルモンを測定するための抗体の連続
的滴定にではなく、同時に用いる単純なイムノエキスト
ラクションにおけるトレーサーとして使用する用法が記
されている(以下、これらのパテントをアマーシャム・
パテントと記す)。
活性なアラニン側鎖は、T4とT3のTBGへの最適結合に
必要とされる。すなわち、アラニン側鎖のアミノ基が必
要不可欠である。上記アマーシャム・パテントに書かれ
ているアナログは、アラニン側鎖を修飾したT3およびT4
である。理論上は、これらのアナログのTBGへの結合は
無視できるが、T3とT4分子上の4′−ヒドロキシル基が
活性で残されている限り、アルブミンとTBPAとに有意に
結合する。アルブミンとTBPAのサイクロニンへの結合が
特に生理的条件下では定量的にであることは、下記にお
いて既に確立されている。
Stering,K.(Molecular structure of thyroxine in
relatin to its binding by human serumalbumin,J.Chi
n.Invest.43:1721,1964)、およびPages等(Binding of
thyroxine and thyroxine analogs to human serum pr
ealbumin,Biochem.12:2773,1973)。
前記アマーシャムのパテントがアルブミンとTBPAとの
サイロニンへの結合の重要さを確認しなかったことが、
このパテントの技術を生物学的液体中の遊離T3、遊離T4
の真の測定には不適当なものにしている。事実、このパ
テントに則った市販試薬では、遊離ホルモンの測定結果
の読み間違いと不正確さが見られる。これは特に、血液
中のアルブミンレベルにおける顕著な変化により特徴づ
けられるいくつかの病理状態で著しい。
最近の文献により、アルブミン濃度が前記アマーシャ
ムの測定法により得られた遊離T4濃度と直接に関連して
いることが示されている。さらに、前記アマーシャムの
方法は、妊娠第3期やひどい非甲状腺疾患にかかってい
る患者では誤った低値の遊離T4の結果を与えることがよ
く報告され、一方、遺伝性異アルブミン過サイロキシン
血症の場合、T4が異常に血流中のアルブミンに結合する
ため、誤った高目の遊離T4レベルが得られることがよく
報告されている。
妊娠中、特に第3期においては、血流中のアルブミン
は正常時より低い。アマーシャムの標識T4アナログトレ
ーサーは、アルブミンとTBPAに非常に多くの量(99%以
上)結合するため、アマーシャムの測定法では、第3期
期間中において、正常の遊離T4値よりも低い値が得られ
る。つまり、T4抗体と結合し得るより多くのアナログト
レーサーが存在し、その結果、高い結合を産み、見掛け
の値が低くなる。
非エステル化遊離脂肪酸は、アルブミンに結合してい
る標識アナログと置換し得る。そして、さらに、これら
は、妊娠中において正常値より高い濃度で循環してい
る。これは、前記アマーシャム法で測定した妊娠中の遊
離T4値が所期の値より低くなることを説明している。そ
して、見掛け上の遊離T4レベルは、アルブミンの標識ア
ナログへの結合が存在する場合には期待されているより
もずっと低い値であることになる。
この状況はヘパリン療法の場合にもよく示されてお
り、この場合は非エステル化遊離脂肪酸が有意に上昇し
ている。アマーシャム法によりヘパリン処理した患者で
測定した場合、遊離T4とT3のレベルは正常レベルより低
く示される。
同じ問題は、非甲状腺性の疾患でも起こり、この場
合、アマーシャム法で得られた遊離T3とT4の値は、直接
平衡透析法と比べた場合、正常甲状腺群における値より
有意に低くなる。
このアマーシャムのパテントの手法は、遊離リガンド
レベルの測定において、誤りと不正確な方法であると明
らかにされることにより研究者達によって不充分な技術
であるとされている。
「問題点を解決するための手段」 本願発明者は、上記問題点を解決するために鋭意研究
を重ねたところ、リガンドアナログトレーサーと、ある
種の内因性タンパク、例えば生物学的液体中のアルブミ
ン、との結合から生じる問題を解明した。そして、この
問題は、特定の化学的結合阻害試薬の使用により克服さ
れることを知見した。
本発明は上記知見に基づいてなされたもので、技術上
に大きな進歩をもたらすものであり、本発明により始め
てより真実に近い遊離リガンドの濃度が測定可能とな
る。
まず、本願の第1の発明は、生物学的液体中に内因性結
合タンパクとそれに結合したリガンドが存在する場合
に、遊離リガンドと結合リガンドの平衡をくずすことな
く、遊離リガンドのみを測定する方法であって、以下の
(a)(b)(c)の手順を含むことを特徴とする生物
学的液体中の遊離リガンドの測定方法である。すなわ
ち、 (a)試料となる生物学的液体を、次の(i)(ii)
(iii)の物質とともに保持する。(i)その化学的構
造のために特定の前記内因性タンパクと結合されないリ
ガンドのアナログトレーサー、(ii)特異的リガンド結
合体(リガンドに対して特異的に結合する化合物)、
(iii)前記リガンドのアナログトレーサーが前記特定
の内因性結合タンパク以外の内因性結合タンパクと結合
するのを阻害する少なくとも一種の特異的な化学物質。
(b)前記特異的な結合体と結合した前記リガンドのア
ナログトレーサーと、(同特異的リガンド結合体と)結
合しなかったアナログトレーサーとを分離する。
(c)前記生物学的液体中の前記特異的な結合体と結合
した前記リガンドのアナログトレーサーを既知の遊離リ
ガンド標準液中の結合アナログトレーサーと比較して前
記生物学的液体中の遊離リガンドの濃度を決定する。
また、本願の第2の発明は、その中に内因性結合タン
パクとこの内因性結合タンパクに結合したリガンドが存
在する生物学的液体に添加、保持されることにより前記
生物学的液体中の遊離リガンドと結合リガンドの平衡を
くずすことなく、遊離リガンドのみを測定可能とする測
定用キットであって、(i)その化学的構造のために特
定の前記内因性タンパクと結合しないリガンドのアナロ
グトレーサーと、(ii)特異的リガンド結合体(リガン
ドに対して特異的に結合する化合物)と、(iii)前記
リガンドのアナログトレーサーが前記特定の内因性結合
タンパク以外の内因性結合タンパクと結合するのを阻害
する少なくとも一種の特異的な化学物質と、から構成さ
れることを特徴とするものである。
以下、この発明をさらに詳しく説明する。
この発明は、アマーシャムのパテントの欠点に注目
し、そのアナログ法で生じる遊離甲状腺ホルモン測定に
おける矛盾を効果的に解決しようとしたものである。
この発明では、アラニン側鎖が修飾されているT3およ
びT4の標識されたアナログを用いる。特に、TBGと結合
しないようにα−アミノ基が修飾されている。さらい、
これらの標識アナログがアルブミンおよびTBPAと結合す
るのを妨げるようなステップが加えられている。このこ
とは、注意深く選ばれた一つまたは複数の外因性化学物
質により達せられる。これらの物質は単独または組み合
わせでアルブミンおよびTBPAの未結合部位に結合して、
これらの結合タンパクの結合部位を飽和させ、サイロニ
ンアナログや非エステル化遊離脂肪酸等の他の内因性因
子との結合能力を無くしてしまうことができる。これら
の化学物質は、TBGとは結合せず、しかも、その濃度を
これらの化学物質がアルブミンまたはTBPAに結合してい
るどのようなホルモンとも置き変わらないように設定し
なければならない。
アルブミンとT4の結合定数は、約500000である(この
数字は、アルブミン分子中のT4の結合部位が1ヶ所であ
ること、見掛け上の結合定数、すなわち、複合体生成方
向への平衡定数が5×105l/モルであること、という仮
定に基づいて計算したものである)。同様にして求めた
アルブミンとT3との結合定数は、約24600である。アル
ブミンは、アニオン性の色素より遊離T3、T4あるいはそ
れらのアナログに対して強い親和性を持つこと、さら
に、T3、T4またはそれらのアナログより遊離脂肪酸の方
に強い新和性を持つことがよく知られている。
アルブミンの単環芳香族化合物に対する結合定数は比
較的低く、高いものでも、11000(2.4−ジニトロフェノ
ール)、2800(サリチル酸塩)などである。
イムノエクストラクションにおいて、生体内(in viv
o)での平衡状態を試験管内(in vitro)で厳密に保持
するためには、生理的状態を厳密に保つ必要がある。こ
のためには、pHは7.4でなければならない。このpHで、
サイロニン分子は3つのイオン基を持っている。すなわ
ち、カルボキシル陰イオン、α−アミノ陽イオン基、フ
ェノール陰イオンである(このうちフェノール陰イオン
は、82%がイオン化している)。このような生理的条件
下にアルブミンまたはTBPAが置かれた場合、比較的多数
のアミノ陽イオン基を持つ電荷の高いアルブミンができ
る。このアルブミン分子中のアミノ陽イオン基が、サイ
ロニン分子中のフェノール陰イオンと結合する。このよ
うな相互作用が、前記アマーシャムやコーニングの特許
の方法における標識アナログがアルブミンと結合してし
まう主な原因である。
この発明においては、アルブミンとTBPAへの比較的高
い結合定数を有する2,4−ジニトロフェノール(DNP)と
サリチル酸ナトリウムがこれらの生理的pH条件下でイオ
ン化され、アルブミンやTBPA分子中のイオンと相互作用
できるフェノール陰イオンを供給するようにしたもので
ある。2,4−ジニトロフェノールまたはサリチル酸ナト
リウムまたはこの両方が過剰に存在した場合、標識T3と
T4のアナログのアルブミンやTBPAへの結合は、実質的に
不可能になる。2,4−ジニトロフェノールおよび/また
はサリチル酸ナトリウムの適切な濃度設定によるアルブ
ミンやTBPAへの標識T3とT4のアナログの結合を妨害する
方法は、遊離甲状腺ホルモンのイムノエクストラクショ
ンアナログ法において、アルブミンによって引き起こさ
れる誤った測定結果を除く効果的な手段である。
この発明では、他の多くの化学的結合阻害剤も適用可
能である。すなわち、リガンドのアナログトレーサーと
循環している内因性の結合タンパクとの好ましくない反
応を阻害できる試薬として適用可能である。例えば、モ
ノアリール有機化合物に様々な置換基をつけたものが利
用できる。このような化合物の置換基としては、ニトロ
基、カルボキシル基、カルボキシル塩等が含まれる。特
にフェノール性水酸基を有するモノアリール有機化合物
が有効である。他のよい化合物群としては、スルホブロ
モフタレイン、オレンジレッド、ブロモクレシルブルー
などの色素を挙げることができる。オレイン酸などの炭
素数5以上の高級脂肪酸も有効である。さらに、この他
の化合物も、この手法に利用可能である。例えば、多く
のアミノ酸(例えば、トリプトファンなど)は、アルブ
ミンに高い親和性を持つので、この発明の実施に有効で
ある。他の適切な化合物としては、内因性タンパクから
標識アナログを置換する一方、他の特異的な結合タンパ
クには結合しないようなT3アナログ、T4アナログ、テス
トステロンアナログがある。
この発明は、ヒト体液中に普通に見られる遊離リガン
ドのどのようなものに対しても、その濃度測定に利用す
ることができる。このような遊離リガンドとしては、例
えば、サイロキシン、トリヨードサイロニン、テストス
テロン、コルチゾール、プロゲステロン、エストラジオ
ール、その他のホルモンおよびステロイド、または薬物
あるいは薬物の代謝産物、ビタミンB12等のビタミン、
毒素などが挙げられる。
リガンドの特異的結合体は、遊離のリガンドに結合で
きる。この特異的結合体は、遊離リガンドの特異的抗体
または他の結合物質である。また、様々の遊離リガンド
に対する特異的なリガンド結合物質は、一般によく知ら
れており、ここでは詳しく記載しない。
リガンドのアナログトレーサーは、検出し、測定でき
るように標識されている。放射性標識は、良く知られ、
利用可能であり、その他に、このような実験にこれまで
利用されてきた標識、例えば、酵素、蛍光物質、色素、
化学発光物質など、リガンドのアナログトレーサー分子
内に入れられるものは総て利用可能である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
「実施例I」 まず、遊離リガンドが遊離甲状腺ホルモンの場合につ
いて、全般的に説明し、続いて、各々の実施例(1〜
7)を示す。
L−サイロキシン(T4)と3,5,3′−トリヨードサイ
ロニン(T3)に対する抗体は、既知の方法、例えば、牛
血清アルブミンにT4とT3を結合させたものを免疫原とし
て用いて兎から得ることができる。
ジ・ヨードサイロニン(T2)とT3のアナログは、アラ
ニン側鎖のα−アミノ基をスクシニル化して各々N−L
−ジ・ヨードサイロニンコハク酸アミドと、N−L−ト
リヨードサイロニンコハク酸アミドをつくり、これらに
通常の方法のヨード化を行ない、各々N−125I−L−
トリヨードサイロニンコハク酸アミドと、N−125I−
L−サイロキシンコハク酸アミドとすることによって調
製される。続いて、これらのトレーサーを0.01M HEPES
(N−2−ハイドロキシエチルピペラジン−N′−エタ
ンスルホン酸)緩衝液pH7.4と、0.01%アジ化ナトリウ
ムに混合する。そして、T3、T4が検出されない0.1%活
性炭吸着ヒト血清アルブミン(CAHSA)と、後に示すよ
うな結合阻害剤を加える。
標準液の調製は、様々の量のT3またはT4をT3および/
またはT4の全く検出されないヒト血清に加え、平衡透析
法に対応させて濃度を測定して各々の量を決定する。
T3とT4の抗血清は、ポリプロピレンチューブ(12×75
mm)の壁面にCatt,K.等によって(Solid phase radioim
munoassay in antibody−coated tubes,Science 158:15
70,1967)に記載された方法によって吸着(固定化)さ
せる。
遊離T4の測定の場合は、50μlの標準液または患者検
体を抗T4抗体を塗布したチューブにピペットで入れ、こ
のチューブに1.0mlの標識T4アナログ溶液を加える。そ
して、このチューブを37℃で60分間保持する。その後、
このチューブ中の液を捨て、チューブに結合した放射能
を測定する。結果は、検量線より計算し、ng/dlで表示
される。
遊離T3の測定の場合は、100μlの標準液または患者
検体を抗T3抗体を塗布したチューブにピペットで入れ、
1.0mlのT3の標識アナログ溶液を加える。このチューブ
を37℃で3時間保持し、チューブ内の液を捨て、放射能
を測定する。結果を遊離T4の場合と同様に計算し、pg/m
lで表示される。
(実施例I−1) 遊離T3または遊離T4の測定系における抗体は、遊離ホ
ルモンと、その輸送ホルモンの生理的平衡に影響を与え
ないものでなければならない。この平衡は、その特異抗
体を測定系に加えた場合にも保持されなければならな
い。従って、抗体は遊離の測定物との親和定数および特
異性を考慮して選定することが必須である。このような
抗体はゆっくりした反応動力学を持つべきである。
遊離T4の場合、250000倍に希釈した抗体(2.0ng IgG/
チューブ)を用いた。アルブミンとアルブミン阻害剤の
存在下および非存在下でのトレーサーの抗体への結合の
影響を見るために、250000倍希釈(2.0ng IgG/チュー
ブ)と、25000倍希釈(20.0ng IgG/チューブ)の抗体塗
布チューブを用意した。最大結合率は、前記遊離T4の操
作手順に従って決定した。その結果を表1に示す。
アルブミンまたは他のタンパクが存在しない場合、抗
体の量はどちらでも、125I−T4・アナログトレーサー
の抗体への結合は同等である。トレーサーDに見られる
ように、トレーサーと0濃度標準液に由来するアルブミ
ンが2mg/チューブ存在する場合、アナログトレーサー
は、低濃度の抗体には結合せず、高濃度の抗体にのみわ
ずか9.4%結合する。アルブミンが1mg/チューブだけ存
在する場合、すなわち、トレーサーBとトレーサーCと
では、低濃度抗体への結合は、それぞれ2.6%、1.4%と
無視できるぐらい低い。ところが、高濃度抗体に対して
は、18.1%、15.0%と明らかに結合している。これらの
実験から以下の結論が得られる。
1.2.0ng/チューブのIgG抗体が存在しても、実質的に1
〜2mg/チューブのアルブミンはアナログトレーサーと結
合する。
2.2.0ng/チューブのIgG抗体は、そのアナログトレーサ
ーに対する親和性がアルブミンのそれより低い。
3.アルブミン阻害剤が存在すると、標識されたT4のアナ
ログトレーサーの抗体への結合が回復する。
同様の実験を遊離T3の測定に対しても行なった。その
結果を表2に示す。この表から明らかなように、遊離T4
の場合と同様の結論が導かれる。
このように、遊離ホルモンの測定に用いられる抗体の
濃度が重要であるから、抗体がホルモンを内因性タンパ
クから奪わないように注意深く濃度を決定しなければな
らない。アマーシャムとコーニングの特許においては、
遊離T3、遊離T4の測定に用いられる抗体の濃度が示され
ていない。しかしながら、両者の特許には、アルブミン
の阻害剤について言及していないので、前記実験から推
察すると、両者の特許では、抗体とアナログトレーサー
をうまく結合させるために、かなり高濃度の抗体を使用
しているものと考えられる。
(実施例I−2) 実施例I−1に基づいて、T3抗体およびT4抗体の濃度
は、各々5.5ng/チューブ、2.0ng/チューブと決定した。
次に、遊離T3と遊離T4法で使用するアルブミン阻害剤の
至適濃度を決めるため、以下の表3〜10に示す化合物を
各表に示すように様々な濃度でアナログトレーサーに添
加した[各々のトレーサーは1mg/mlのCAHSA(活性炭吸
着ヒト血清アルブミン)を含んでいる]。そして、0標
準液を各々のチューブに加え、最大結合率を測定した。
本発明は、もちろん表3〜10の例に限定されるもので
はない。抗体濃度が一定の場合、トレーサーの結合率
は、アルブミン阻害剤の濃度の増加に伴って、プラトー
に達するまで増加する。このことは、適当な濃度のアル
ブミン阻害剤の使用により、T3およびT4標識アナログの
アルブミンへの結合を排除できることを示している。
(実施例I−3) この遊離T3、T4の測定系においては、アルブミンが影
響を及ぼさないことを示すため、以下の実験を行なっ
た。
5人の健常者および5人の妊娠第3三月期の女性より
なる10人分の血清を集め、各々を4分割した。そのうち
3つには、活性炭吸着ヒト血清アルブミン(CAHSA)の
の凍結乾燥物を各々終濃度10、20、50mg/mlとなるよう
に添加した。この4つをさらに2分割し、遊離T3と遊離
T4を4種の異なるトレーサー(表11および12)を用いて
二重測定を行なった。
そして、健常者(N=5)のアルブミン濃度の各々の
平均をとり、4種の添加したアルブミン濃度に対してト
レーサー毎にブロットした(第1図ないし第16図)。
以上の実験により、遊離T3、遊離T4の測定において、
トレーサーIVの条件で測定を行なえば、5.0g/dlまでの
アルブミンの添加(全量としては約8g/dl)でも全く影
響を受けないことが明らかとなった。
(実施例I−4) 前記標識された遊離T3、遊離T4アナログトレーサーに
TBG(サイロイド結合グロブリン)が結合するかどうか
を決定するため、実施例3で述べたトレーサーIVを用い
て以下の実験を行なった。T3とT4を全く含まないTBGを
各々0標準液に所定濃度加え、各遊離T3、遊離T4を測定
した。測定された結合率(B/B0)を表13に示す。
(実施例I−4a) 実施例3のトレーサーIVを用い、0標準液へのアルブ
ミンの添加の影響を確認した。T3とT4を全く含まないCA
HSAを各遊離T3とT4に対する0標準液に所定濃度添加し
た。表14に測定した結合率(B/B0)を示す。
実施例4および4aからトレーサーIVを用いれば、アナ
ログトレーサーは、TBGにもアルブミンにも結合しない
ことが示された。
(実施例I−5) アルブミン結合性の色素であるスルホブロモフタレイ
ンも高濃度では、T3、T4からアルブミン分子を奪うこと
ができる。低濃度のスルホブロモフタレインは、T3およ
びT4のアナログトレーサーのアルブミンへの結合を阻止
できない。ヨード化したT4アナログを上記のように調製
した後、5つに分割し、その各々に表15に示す色素を添
加した。
各々の測定は同一条件下で、20検体で行なった。トレ
ーサー1を標準として各トレーサーの実験データを表示
した(表16、17)。
0.05%のスルホブロモフタレインを用いたトレーサー
3の結果は、トレーサー1の結果とよく相関している。
ただし、トレーサー1の場合と比べて20%程低値とな
る。トレーサー4を用いると、トレーサー1の場合とよ
い相関をとるが、遊離T4値はかなり高くなる。これは高
濃度のスルホブロモフタレインによってアルブミンから
T4の遊離が起きているためと推察される。
トレーサー5で用いたオレイン酸もアルブミンとトレ
ーサー結合を阻止することが部分的には可能である。し
かし、このトレーサーを用いた検体の測定は、トレーサ
ー1の場合とあまりよい相関を示さない。オレイン酸は
高濃度(1mmol/l以上)では、アルブミンに結合した内
因性のT4を遊離させしまう。
(実施例I−6) 遊離T3と遊離T4の測定系における遊離脂肪酸の影響を
調べるため、患者検体を凍結乾燥し、様々の濃度のオレ
イン酸を加えた蒸留水で再構成した。これらの検体に対
し遊離T3、遊離T4を上記操作法に従って測定した。この
時、実施例I−3に記載した4個のトレーサーの各々に
ついて測定を行なった。表18−1、18−2にデータを要
約したが、遊離T4の測定では、トレーサー1は明らかに
アルブミンに結合しており、オレイン酸によってアルブ
ミン上のトレーサーが置き変わり、遊離T4値が見掛け上
低値となっていることが判る。トレーサーIIとIIIもア
ルブミンへの結合が起こっているが、その程度は低い。
しかしながら、トレーサーIVは実施例I−3でも示した
ように、アルブミンの影響を全く受けず、従って、オレ
イン酸の影響も全く受けないことが判る。
遊離T3でも遊離T4と同様の結果が得られ、トレーサー
IVでは、非エステル化遊離脂肪酸の影響を全く受けない
ことから実施例I−3の結果を確認することができた。
(実施例I−7) 上記の遊離T4の測定結果が妊娠および非甲状腺疾患に
影響されないことを示すため、185人の甲状腺正常者、2
5人の妊娠第1三ヶ月期、49人の第3三ヵ月期および14
人の非甲状腺疾患患者について、実施例3のトレーサー
IVを用いて測定を行なった。表19および第17〜20図に要
約したように、統計的にも臨床的にも妊婦および非甲状
腺疾患患者と甲状腺正常者とは、遊離T4に変化がなかっ
た。
このことから、適当なアルブミン阻害剤の添加により
生体内でのアルブミン量の変化に影響を受けずに遊離T4
値を測定できることが確認された。
なお、前記実施例1では、遊離リガンドが遊離甲状腺
ホルモンの場合で、そのアナログトレーサーとしてN−
125I−L−トリヨードサイロニンコハク酸アミドと、
N−125I−L−サイロキシンコハク酸アミドとを用い
たが、同様にして、N−125I−L−トリヨードサイロ
ニンコハク酸イミドとN−125I−L−サイロキシンコ
ハク酸イミドも使用可能である。
次に、遊離リガンドが遊離テストステロンである場合
の実施例を示す。
「実施例II」 ステロイド分子は、分子中のA環B環の両方または一
方が結合タンパクと結合していることが既に知られてい
る(Forest,M.等in“Physiological Peptides and New
Trends in Radioimmunology."C.A.Bizollon,ed.,Amster
dam:Elsevier/North Holland Biochemical Press,1981,
p249−266)。A環とB環の一方または両方を化学的に
変化されることにより、殆どのステロイド(テストステ
ロン、プロゲステロン、エストラジオールなど)を内因
性の結合体への結合を阻止することができる。以下、テ
ストステロンをこれらの一例として選んで説明する。
テストステロンのアナログである6−ハイドロキシテ
ストステロン−19−カルボキシメチルエーテルヒスタミ
ンは、通常の手法により合成され、125Iで標識され
る。このアナログトレーサーを、1mg/mlの活性炭吸着ヒ
ト血清アルブミン(CAHSA)と、0.01%のアジ化ナトリ
ウムを含む0.01M HEPES緩衝液pH7.4に溶解する。これに
以下の実施例に示すように阻害剤を添加した。
抗テストステロン抗体は、テストステロン−19−カル
ボキシメチルエーテルを牛血清アルブミンに結合させた
ものを免疫原として兎の中で作製し、遊離T4および遊離
T3の項で説明したのと同様の方法で、12×75mmのポリプ
ロピレンチューブの管壁に固定化する。遊離テストステ
ロンの標準液は、様々な量のテストステロンをテストス
テロンを含まないヒト血清に添加し、直接平衡透析法に
より遊離テストステロン値を測定してpg/mlの単位で表
した。遊離テストステロンの測定には、50μlの標準液
または患者検体を抗テストステロン抗体を塗布したチュ
ーブに入れ、続いて1.0mlのヨード化した6−ハイドロ
キシテストステロン−19−カルボキシメチルエーテルヒ
スタミン・アナログ溶液を加える。このチューブを37℃
で4時間保持し、その後、内容液を捨てて、チューブに
付着した放射能を測定する。結果は標準曲線より計算す
る。
(実施例II−1) 阻害剤の遊離テストステロン測定に対する効果を調べ
るため、20検体を上記の方法で測定した。スルホブロモ
フタレイン(SBP)の添加または無添加に対し、サリチ
ル酸ナトリウム、2,4−ジニトロフェノール(DNP)、8
−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸(ANS)を様々
の濃度で加えて測定を行なった。各のトレーサーに対す
る測定値(平均)を表20に示した。また、トレーサー間
の相関について表21に示した。
この結果よりスルホブロモフタレイン(SBP)を添加
しない場合、遊離テストステロン値が14%程上昇するこ
とが判る(AおよびA′)。これは、SBPがアルブミン
結合したテストステロンを奪うことなく、アナログトレ
ーサーのアルブミンへの結合を阻害するからである。さ
らに重要な点としてサリチル酸(塩)、2,4−ジニトロ
フェノール、ANSは、アルブミンおよび/またはSHBG(S
ex Hormon Binding Globulin;性ホルモン結合性グロブ
リン)からテストステロンを奪ってしまうことも判っ
た。
(実施例II−2) 遊離テストステロン測定におけるアナログトレーサー
の効率をチェックするため、アナログトレーサーである
ヨウ素化された6−ハイドロキシテストステロン−19−
カルボキシメチルエーテルヒスタミンと、通常のトレー
サーであるヨウ素化されたテストステロン−19−カルボ
キシメチルエーテルヒスタミンとを遊離テストステロン
測定について患者検体を用いて比較を行なった。
トレーサーは前記のように、10μg/mlのスルホブロモ
フタレインを加えて調製した。両トレーサーが同等の感
度を示すように、ポリプロピレンチューブ内壁に固定化
する抗体の量を調節した。
患者の検体数は20であり、そのテストステロン平均値
(pg/ml)と両者の相関式を表22に示す。
この結果は、アナログトレーサーである6−ハイドロ
キシテストステロン−19−カルボキシメチルエーテルヒ
スタミン−125Iが内因性の結合物(SHBG等)に結合せ
ず、一方、テストステロン−19−カルボキシメチルエー
テルヒスタミン−125Iは結合することを示している。
従って、アナログトレーサーに比べ、通常のトレーサー
では、約50%高いテストステロン測定値となる。
(実施例II−3) 遊離テストステロン測定系における性ホルモン結合性
グロブリン(SHBG)レベルの影響を調べるため、活性炭
処理したヒト血清にSHBGを400μg/ml(正常値の10倍レ
ベル)加えて測定を行なった。上記の方法で遊離テスト
ステロンを測定すると、結合率B/B0は99%であった。
活性炭により血清中のテストステロンは完全に吸収さ
れるので、遊離テストステロン値は9となる。従って、
B/B0はSHBGの有無と無関係に100%となるはずである。
この結果は、前記アナログトレーサーが高濃度のSHBGに
結合しないことを示している。
(実施例II−4) 血清中のアルブミン濃度が上昇した場合の遊離テスト
ステロン測定に対する影響を調べるため、3種の凍結乾
燥した検体を0、1.0、2.0、3.0g/dlのアルブミン水溶
液で再溶解した。すべての検体は実施例II−3と同じト
レーサーを用い、同時に測定し、表23の結果を得た。
この結果は、この遊離テストステロン測定系は、アル
ブミンのレベルが大きく上昇しても臨床上なんら影響を
受けないことを示している。3.0g/dlのアルブミンを加
えた試料では、全測定系で7g/dlという非常に高いレベ
ルのアルブミンを含んでいることが注目される。
(実施例II−5) いくつかの患者検体に対して、実施例II−3と同じト
レーサーを用い、遊離テストステロンを活性炭処理前と
処理後で測定した。表24には処理前の遊離テストステロ
ン濃度をpg/mlで、処理後の遊離テストステロン濃度を
結合率(%B/B0)で表した。
この結果、検体の活性炭処理により遊離テストステロ
ン値は、アナログ法で測定した場合、ほとんど0、つま
い、ほぼ100%の結合率(B/B0)となっていることが判
る。活性炭処理は、テストステロンをはじめとする他の
ステロイド類および低分子物質を取り除き、アルブミ
ン、SHBGや他の結合タンパクは除かない。従って、この
実験は、アナログ法による遊離テストステロンの測定が
結合タンパク等のレベルに影響されないことを示してい
る。
(実施例II−6) 非エステル化遊離脂肪酸(NFEA)は、アルブミンに対
する結合定数がテストステロンより大きい。このことを
様々の量のオレイン酸を3種類の検体に添加する実験で
確認した。遊離テストステロン測定に対するこの効果に
ついて表25に示した。
「発明の効果」 以上説明したように、本願の第1の発明は、生物学的
液体中に内因性結合タンパクとそれに結合したリガンド
が存在する場合に、遊離リガンドと結合リガンドの平衡
をくずすことなく、遊離リガンドのみを測定する方法で
あって、以下の(a)(b)(c)の手順を含むことを
特徴とする生物学的液体中の遊離リガンドの測定方法で
ある。すなわち、(a)試料となる生物学的液体を、次
の(i)(ii)(iii)の物質とともに保持する。
(i)その化学的構造のために特定の前記内因性タンパ
クと結合されないリガンドのアナログトレーサー、(i
i)特異的リガンド結合体(リガンドに対して特異的に
結合する化合物)、(iii)前記リガンドのアナログト
レーサーが前記特定の内因性結合タンパク以外の内因性
結合タンパクと結合するのを阻害する少なくとも一種の
特異的な化学物質。
(b)前記特異的な結合体と結合した前記リガンドのア
ナログトレーサーと、同特異的リガンド結合体と結合し
なかったアナログトレーサーとを分離する。
(c)前記生物学的液体中の前記特異的な結合体と結合
した前記リガンドのアナログトレーサーを既知の遊離リ
ガンド標準液中の結合アナログトレーサーと比較して前
記生物学的液体中の遊離リガンドの濃度を決定する。
また、本願の第2の発明は、その中に内因性結合タン
パクとこの内因性結合タンパクに結合したリガンドが存
在する生物学的液体に添加、保持されることにより前記
生物学的液体中の遊離リガンドと結合リガンドの平衡を
くずすことなく、遊離リガンドのみを測定可能とする測
定用キットであって、(i)その化学的構造のために特
定の前記内因性タンパクと結合されないリガンドのアナ
ログトレーサーと、(ii)特異的リガンド結合体(リガ
ンドに対して特異的に結合する化合物)と、(iii)前
記リガンドのアナログトレーサーが前記特定の内因性結
合タンパク以外の内因性結合タンパクと結合するのを阻
害する少なくとも一種の特異的な化学物質と、から構成
されることを特徴とするものである。
従って、本発明の生物学的液体中の遊離リガンドの測
定方法および測定用キットは、例えば、サイロキシン、
トリヨードサイロニン、テストステロン、コルチゾー
ル、プロゲステロン、エストラジオール、その他のホル
モンおよびステロイド、または薬物あるいは薬物の代謝
産物、ビタミンB12等のビタミン、毒素などの人体液中
に普通に見られる遊離リガンドのどのようなものに対し
ても、その正確な濃度測定に利用することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図ないし第16図は、遊離T3、遊離T4の測定系におい
ては、アルブミンが影響を及ぼさないことを示す本発明
の実施例I−3を説明するためのもので、各々横軸にCA
HSA(活性炭吸着ヒト血清アルブミン)濃度(mg/ml)を
取り、縦軸に遊離T3濃度(pg/ml)または遊離T4濃度(n
g/dl)を取って示したグラフ、第17図ないし第20図は、
遊離T4の測定結果が妊娠および非甲状腺疾患に影響され
ないことを示す本発明の実施例I−7を説明するための
もので、横軸に遊離T4濃度を取り、縦軸に頻度を取って
示したグラフである。

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生物学的液体中に内因性結合タンパクとそ
    れに結合したサイロキシンリガンドまたはトリヨードサ
    イロニンリガンドが存在する場合に、遊離型のサイロキ
    シンリガンドまたはトリヨードサイロニンリガンドと結
    合型のサイロキシンリガンドまたはトリヨードサイロニ
    ンリガンドとの平衡をくずすことなく、遊離サイロキシ
    ンリガンドまたは遊離トリヨードサイロニンリガンドの
    濃度を測定する方法であって、 (a)試料となる生物学的液体を、前記内因性結合タン
    パクのうちの少なくとも1つのタンパクと結合するがそ
    れ以外の内因性結合タンパクとは化学的構造のために結
    合しない性質を有するリガンドアナログトレーサー、お
    よび前記リガンドと前記リガンドアナログトレーサーに
    対して特異的に結合する特異的リガンド結合体とともに
    保持する保持工程と、 (b)前記特異的リガンド結合体と結合した前記リガン
    ドアナログトレーサーと、前記特異的リガンド結合体と
    結合していない前記リガンドアナログトレーサーとを分
    離する分離工程と、 (c)前記生物学的液体中の遊離サイロキシンリガンド
    または遊離トリヨードサイロニンリガンドの濃度を決定
    する測定工程 とからなる生物学的液体中の遊離サイロキシンリガンド
    または遊離トリヨードサイロニンリガンドの濃度の測定
    方法において、 前記特異的リガンド結合体は、サイロキシンリガンドに
    対するものが5×105以下の結合定数を有し、トリヨー
    ドサイロニンリガンドに対するものが2.46×104以下の
    結合定数を有し、 前記工程(a)では、置換基を持つモノアリール有機化
    合物、色素、脂肪酸、およびアミノ酸よりなる群から選
    択された少なくとも1種の特異的化学阻害剤を、全ての
    前記内因性結合タンパクからサイロキシンリガンドまた
    はトリヨードサイロニンリガンドを解離させずに、前記
    アナログトレーサー結合性の内因性結合タンパクから前
    記リガンドアナログトレーサーを解離させる濃度に調製
    し、その調製された特異的化学阻害剤を、前記生物学的
    液体、前記リガンドアナログトレーサー、及び前記特異
    的リガンド結合体とともに保持することを特徴とする生
    物学的液体中の遊離サイロキシンリガンドまたは遊離ト
    リヨードサイロニンリガンドの濃度の測定方法。
  2. 【請求項2】前記工程(c)において、前記生物学的液
    体中の遊離サイロキシンリガンドまたは遊離トリヨード
    サイロニンリガンドの濃度が、前記試料中の前記特異的
    リガンド結合体と結合した前記リガンドアナログトレー
    サーを、既知の遊離サイロキシンリガンドまたは遊離ト
    リヨードサイロニンリガンド標準液中の前記特異的リガ
    ンド結合体と結合した前記リガンドアナログトレーサー
    と比較することにより、決定されることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記アナログトレーサー結合体の内因性結
    合タンパクに、アルブミンが含まれることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記特異的リガンド結合体が前記遊離サイ
    ロキシンリガンドまたは遊離トリヨードサイロニンリガ
    ンドの抗体であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項ないし第3項のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】前記特異的リガンド結合体が固相に固定さ
    れていることを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし
    第4項のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】前記固相がポリプロピレンであることを特
    徴とする特許請求の範囲第5項に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記リガンドアナログトレーサーが少なく
    とも1つの放射性原子、酵素、蛍光物質、発光団、ある
    いは化学的発光物質で標識されていることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項ないし第6項のいずれかに記載の
    方法。
  8. 【請求項8】前記リガンドアナログトレーサーがN−[
    125I]−L−トリヨードサイロニンコハク酸アミドま
    たはN−[125I]−L−サイロキシンコハク酸アミド
    であることを特徴とする特許請求の範囲第7項に記載の
    方法。
  9. 【請求項9】前記保持工程を約37℃でかつ約pH7.4で行
    うことを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第8項
    のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】前記特異的化学阻害剤が5〜10mmol/lの
    濃度の2,4−ジニトロフェノールであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項ないし第9項のいずれかに記載
    の方法。
  11. 【請求項11】前記特異的化学阻害剤が40〜125mmol/l
    の濃度のサリチル酸ナトリウムであることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項ないし第9項のいずれかに記載の
    方法。
  12. 【請求項12】前記特異的化学阻害剤が0.8×10-5M〜
    1.6×10-5Mの濃度のスルホブロモフタレインであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第9項のい
    ずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】前記特異的化学阻害剤が0.4〜0.8mmol/l
    の濃度のオレイン酸であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項ないし第9項のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】異なる量のリガンドが、リガンドを含ま
    ないヒト血清に添加され、平衡透析によって遊離リガン
    ド濃度が決められることにより、前記遊離サイロキシン
    リガンドまたは遊離トリヨードサイロニンリガンド標準
    液が調製されたことを特徴とする特許請求の範囲第2項
    に記載の方法。
  15. 【請求項15】生物学的液体中に内因性結合タンパクと
    それに結合したサイロキシンリガンドまたはトリヨード
    サイロニンリガンドが存在する場合に、遊離型のサイロ
    キシンリガンドまたはトリヨードサイロニンリガンドと
    結合型のサイロキシンリガンドまたはトリヨードサイロ
    ニンリガンドとの平衡をくずすことなく、遊離サイロキ
    シンリガンドまたは遊離トリヨードサイロニンリガンド
    の濃度のみを測定する測定キットであって、 (i)前記内因性結合タンパクのうちの少なくとも1つ
    のタンパクと結合するがそれ以外の内因性結合タンパク
    とは化学的構造のために結合しない性質を有するリガン
    ドアナログトレーサーと、 (ii)前記リガンドと前記リガンドアナログトレーサー
    に対して特異的に結合し、その結合定数が、サイロキシ
    ンリガンドに対するものが5×105以下であり、トリヨ
    ードサイロニンリガンドに対するものが2.46×104以下
    である特異的リガンド結合体と、 (iii)置換基を持つモノアリール有機化合物、色素、
    脂肪酸、およびアミノ酸よりなる群から選択され、全て
    の前記内因性結合タンパクからサイロキシンリガンドま
    たはトリヨードサイロニンリガンドを解離させずに、前
    記アナログトレーサー結合性の内因性結合タンパクから
    前記リガンドアナログトレーサーを解離させる濃度に調
    製された少なくとも一種の特異的化学阻害剤と、 から構成されることを特徴とする生物学的液体中の遊離
    サイロキシンリガンドまたは遊離トリヨードサイロニン
    リガンドの測定用キット。
  16. 【請求項16】前記アナログトレーサー結合性内因性結
    合タンパクに、アルブミンが含まれることを特徴とする
    特許請求の範囲第15項に記載の測定用キット。
  17. 【請求項17】前記特異的リガンド結合体が前記遊離サ
    イロキシンリガンドまたは遊離トリヨードサイロニンリ
    ガンドの抗体であることを特徴とする特許請求の範囲第
    15項または第16項に記載の測定用キット。
  18. 【請求項18】前記特異的リガンド結合体が固相に固定
    されていることを特徴とする特許請求の範囲第15項ない
    し第17項のいずれかに記載の測定用キット。
  19. 【請求項19】前記固相がポリプロピレンであることを
    特徴とする特許請求の範囲第18項に記載の測定用キッ
    ト。
  20. 【請求項20】前記リガンドアナログトレーサーが少な
    くとも1つの放射性原子、酵素、蛍光物質、発光団、あ
    るいは化学的発光物質で標識されていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第15項ないし第19項のいずれかに記載
    の測定用キット。
  21. 【請求項21】前記リガンドアナログトレーサーがN−
    125I]−L−トリヨードサイロニンコハク酸アミド
    またはN−[125I]−L−サイロキシンコハク酸アミ
    ドであることを特徴とする特許請求の範囲第20項に記載
    の測定用キット。
  22. 【請求項22】前記特異的化学阻害剤が5〜10mmol/lの
    濃度の2,4−ジニトロフェノールであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第15項ないし第21項のいずれかに記載
    の測定用キット。
  23. 【請求項23】前記特異的化学阻害剤が40〜125mmol/l
    の濃度のサリチル酸ナトリウムであることを特徴とする
    特許請求の範囲第15項ないし第21項のいずれかに記載の
    測定用キット。
  24. 【請求項24】前記特異的化学阻害剤が0.8×10-5M〜
    1.6×10-5Mの濃度のスルホブロモフタレインであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第15項ないし第21項のい
    ずれかに記載の測定用キット。
  25. 【請求項25】前記特異的化学阻害剤が0.4〜0.8mmol/l
    の濃度のオレイン酸であることを特徴とする特許請求の
    範囲第15項ないし第21項のいずれかに記載の測定用キッ
    ト。
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