JPH0814076B2 - 玉虫調外観を有する皮革様立毛シ−ト - Google Patents

玉虫調外観を有する皮革様立毛シ−ト

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JPH0814076B2
JPH0814076B2 JP62149767A JP14976787A JPH0814076B2 JP H0814076 B2 JPH0814076 B2 JP H0814076B2 JP 62149767 A JP62149767 A JP 62149767A JP 14976787 A JP14976787 A JP 14976787A JP H0814076 B2 JPH0814076 B2 JP H0814076B2
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    • D06NWALL, FLOOR, OR LIKE COVERING MATERIALS, e.g. LINOLEUM, OILCLOTH, ARTIFICIAL LEATHER, ROOFING FELT, CONSISTING OF A FIBROUS WEB COATED WITH A LAYER OF MACROMOLECULAR MATERIAL; FLEXIBLE SHEET MATERIAL NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06N3/00Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof
    • D06N3/0056Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof characterised by the compounding ingredients of the macro-molecular coating
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  • Textile Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,新規な色調外観を有する立毛シートに関す
る。更に詳しくは,鮮明な色彩の玉虫調外観を有する皮
革様立毛シートに関するものである。
〔従来の技術〕
従来,皮革様立毛シートは高級な天然皮革を最高の手
本とし,その外観,風合,タッチを人工的に再現するべ
く多くの検討が重ねられてきた。その結果,現在では天
然皮革に極めて類似し,しかも人工皮革特有のイージー
ケア性・均質性をも兼ね備えた優れたものが製造される
に至っている。
しかし,高級天然皮革の模倣が検討の大きな方向付け
とされたため,外観についてもこれから大きくかけ離れ
たもの,特に鮮明な色彩の玉虫調外観を有するものを指
向する検討は充分になされていないのが実情である。
ところで特公昭49−22681には,表面がバインダー樹
脂と立毛繊維におおわれた人工皮革を染色すると,場合
によってはバインダーが立毛繊維とは異なる色または浅
い色となって著しいイラツキを呈し,低級な外観になっ
てしまう,との記述が見られる。即ち,従来はバインダ
ーが立毛の間隙から覗いて見えるのは,人工皮革の外観
を損なうものであり不都合な現象と考えられた。このイ
ラツキ現象は,現在もなお人工皮革製造工程において染
上がりで発生する主要な欠点の一つである。
一方,従来公知の各種バインダー用高分子弾性体は,
染料との低親和性あるいはポーラスな凝固構造のために
鮮明な染色が困難であった。あるいは鮮明な染色が可能
なものでは洗濯や光による褪色が甚だしいなどの欠点を
持つものであり,実用可能な鮮明色に立毛シートのバイ
ンダーを染色することは極めて難しかった。また,バイ
ンダーの発色性と染色堅牢性とを高めようとして高分子
弾性体の分子構造を変更すると,風合や耐摩耗性その
他,立耗シートの物性が悪化するなどの問題点があっ
た。更に,可染性の微粒子をバインダーに添加してこれ
を染色することによりバインダーを着色する方法では,
染色堅牢性は優れたものが得られる場合があるが,本発
明の目指すレベルの鮮明な発色を得ようとすると,該微
粒子の添加量をかなり多くすることが必要となり,立毛
シートの風合が硬いものとなってしまう。
以上の如く,高級な皮革様立毛シートにおいて鮮明な
色彩の玉虫調外観を実現するための技術は現在まで未開
拓であり,また,その立毛繊維とバインダー樹脂とが異
色になることは,高級な外観を損なうものと考えられて
いた。更に,そのバインダー樹脂を積極的に鮮やかな色
に着色しようとする技術思想はあったが,着色方法とし
ては染色によるものばかりに検討が偏っており,高級皮
革様立毛シートが有する染色堅牢性・風合・耐摩耗性等
の優れた諸特性と両立させるという点からは全く不満足
なものであった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は,高級な皮革様立毛シートの風合や物性等の
優れた諸特性を損なわずに,鮮明な色彩の玉虫調外観と
優れた染色堅牢性を有する皮革様立毛シートを提供する
ことを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは,前記欠点の解消を図るべく鋭意検討し
た結果,以下の手段によれば問題点が解決されることを
見出し,本発明に到達した。
本発明は次の構成を有する。
繊維シートに高分子弾性体を含んでなる皮革様立毛シ
ートにおいて,高分子弾性体が顔料によりマンセル彩度
5以上の有彩色に着色され,かつ立毛が染色性の異なる
少なくとも2種の繊維または繊維束を含んでなり該高分
子弾性体とは主波長が20ナノメーター以上異なる色で互
いに異色に着色されていることを特徴とする玉虫調外観
を有する皮革様立毛シート。
本発明において用いる繊維シートの構造としては,高
級皮革様立毛シート用に好適な従来公知の不織布,織編
物およびこれらの複合体構造を用いることができる。
繊維シートを構成する繊維としては,少なくとも立毛
部分には0.7デニール以下の極細繊維を用いるのが,本
発明のシートのタッチ,風合,立毛の挙動などを優れた
ものとするため好ましい。但し,立毛繊維があまりに細
いと,本発明の目的とする鮮明な色彩を得ることが困難
になるため,立毛繊維は0.03デニール以上であることが
好ましい。外観,タッチ,発色性などのバランスから特
に好ましい立毛繊維の繊度範囲は0.3〜0.07デニールで
ある。
繊維を構成するポリマーは,染色性の違いからi)分
散染料可染型,ii)塩基性染料可染型,iii)酸性染料可
染型,iv)直接染料または反応性染料可染型等のタイプ
に大別でき,本発明に用いる繊維はこれらいずれのポリ
マーからなってもよい。
特に,やや太いデニールの分散染料可染型ポリエステ
ル極細繊維や,塩基性染料可染型の共重合ポリエステル
極細繊維,酸性染料可染型のポリアミド極細繊維等は,
高い発色性と染色堅牢性を有し,しかもシートのタッチ
や立毛の挙動を優れたものとする。その上バインダー溶
液の含浸工程や繊維の極細化工程などの,従来実施され
ている高級人工皮革製造プロセスにおける安定性にも優
れているため,本発明の目的にとって好ましいものであ
る。
また,例えば以下の構造を持つ極細複合繊維を用いた
うえ,塩基性染料で染色を行うと,繊維の発色性を特に
高くできるばかりでなく,立毛繊維の摩耗強度や摩耗変
色に対する耐久性をも高めることができ,本発明の目的
に適する。即ち,芯成分がエチレンテレフタレート単位
を主体とするポリマーに5−ソジウムスルフォイソフタ
レート成分単位が全酸成分単位の3モル%以上含有され
ている共重合体であり,鞘成分がポリエチレンテレフタ
レートを主体とするポリマーに5−ソジウムスルフォイ
ソフタレート成分単位が芯成分より少なく含有されてい
る共重合体である極細複合繊維である。
本発明における高分子弾性体としては,ポリウレタ
ン,アクリル樹脂,硬化シリコーンゴムあるいは天然ゴ
ムなど従来公知の人工皮革用バインダー樹脂を用いるこ
とができる。
立毛発生の手段としては,前記の立毛として好ましい
繊度範囲の繊維を少なくとも表層部に持ち,高分子弾性
体が付与されたシートに対し,バフ,針布起毛などの処
理を行う方法や,電気植毛を行う方法などが用いられ
る。
立毛繊維と立毛シートに付与された高分子弾性体との
両者をそれぞれ鮮明な色彩に着色することにより,鮮明
な色彩の立毛シートが得られるが,その際,立毛繊維と
高分子弾性体とを主波長が20ナノメーター以上異なる色
に着色することにより,玉虫調の外観が得られる。な
お,高分子弾性体の明度が立毛繊維のそれよりも高い場
合に,特に優れた玉虫調の外観が得られる傾向がある。
ところで,玉虫調の外観を得るためには,高分子弾性
体に施される着色は有彩色とすることが特に重要であ
る。
従来,立毛シートに含まれるバインダー樹脂を無着色
のまま白色としたり,あるいはカーボンブラック等の黒
色顔料により,灰色ないし黒色に着色することが行われ
てきた。これらのうち,灰色ないし黒色の着色は,立毛
シート表面に露出するバインダー樹脂によるイラツキを
抑制することを主たる目的として行われたものである。
しかし,バインダー樹脂を白ないし黒のごとき無彩色と
したのでは玉虫調の印象を与えることはできず,本発明
の目的に反する。更に,バインダー樹脂を灰色ないし黒
色とした場合には,立毛を極めて鮮明な色に着色して
も,立毛シート全体としては全く鮮明性を失った,くす
んだ色調のものになってしまうため,鮮明性の点でも本
発明の目的に反するものである。
バインダー樹脂の彩度としては,マンセル彩度5以上
の特に鮮やかなレベルにすることが,本発明の目的にと
って必要である。
なお,本発明においてバインダー樹脂のマンセル彩度
および主波長の測定には,厚さ0.5mmの湿式フィルムを
用いるものとする。
バインダー樹脂の着色手段としては,顔料の添加によ
るのが,着色の鮮明性・濃色性,洗濯や光による褪色へ
の抵抗性等の点,更には立毛シートの風合や耐摩耗性へ
の影響を小さくできるという点から好適である。前述し
たごとく,従来公知のバインダー樹脂自身の染色や,バ
インダー樹脂の可染化,可染性微粒子の添加等の方法で
は,本発明者らの検討によると,これら諸特性のバラン
スをとることは極めて困難である。
さらに、本発明の皮革様立毛シートにおいては、立毛
が染色性の異なる少なくとも2種の繊維または繊維束を
含んでなり、かつ少なくとも2種の繊維または繊維束は
互いに着色されてなることが重要である。さらにそれら
は、前記高分子弾性体とは主波長が20ナノメーター以上
異なる色で互いに異色に着色されているものである。
このように立毛繊維中に異色の繊維が混合されること
によって,シート表面の色調が複雑なものとなり,立毛
が単色の場合に比べ更に変化に富んだ玉虫調の外観が得
られるのである。
なお,ここに言う異色とは,肉眼によって相互に識別
できる色相・明度または彩度を有することをもって定義
とする。
染色性の異なる繊維または繊維束を構成するポリマー
としては,前記したi)〜iv)の群から少なくとも2種
を選ぶことができる。
繊維または繊維束の混合比率は目的に応じて任意に取
れるが,顕著な効果が現れるのは,各成分の含有率がい
ずれも5%以上の場合である。また鮮明色あるいは濃色
の繊維または繊維束成分が主たる割合を占める場合に,
優れた外観が得られ易い傾向がある。
〔実施例〕 以下,実施例を用いて本発明を更に詳細に説明する。
参考例 第1図に示す断面を持つ複合繊維原綿(a)を使い,
公知の方法によってニードルパンチフェルトを作った。
複合繊維の各成分,複合繊維原綿およびフェルトの諸特
性は以下の通りである。
A成分:5−ソジウムスルフォイソフタレート単位を全酸
成分単位の5.2モル%共重合したポリエチレンテレフタ
レート。
B成分:5−ソジウムスルフォイソフタレート単位を全酸
成分単位の2.5モル%共重合したポリエチレンテレフタ
レート。
C成分:ポリスチレン A:B:Cの重量比率=37:20:43 複合繊維デニール:3.8d 原綿カット長:51mm 原綿ケン縮数:12.7山/inch フェルト目付:590g/m2 フェルト見掛け密度:0.181g/ 得られたフェルトを熱水中にて収縮させた後,乾燥し
てPVA水溶液を含浸し,再びこれを乾燥した。繊維に対
するPVAの付着重量比は25部であった。
続いてこのシートをトリクロルエチレンで洗浄してC
成分を除去し,極細芯鞘型複合繊維とPVAとからなるシ
ートを得た。
得られたシートにモノアゾ系の鮮明な緑色顔料で着色
したポリウレタンのDMF溶液(ポリウレタン固形分に対
する顔料の重量比=1%)を含浸し,水中に浸漬してポ
リウレタンを凝固させた。ポリウレタンの極細繊維に対
する付着重量比は,48部であった。
これを乾燥,スライス,バフ起毛した後,青色の塩基
性染料(日本化薬Kayacryl Light Blue 4GSL−EDおよび
Kayacryl Blue 2RL−ED各0.5%owf)を用い,120℃,60分
で染色し,ソーピング処理した。
以上により得られたシートは,立毛繊維が鮮明で濃色
の青色に着色され,一方,該立毛繊維よりも明るい緑色
に着色されたポリウレタンが立毛の間に見え隠れして,
シートを見る角度により色調の変化する,鮮明な色彩の
玉虫調外観の皮革様物となった。なお,ここに用いた着
色ポリウレタンの湿式フィルムのマンセル彩度は5であ
り,該フィルムと染色された立毛繊維との主波長の差は
30ナノメーターであった。また,洗濯および光による褪
色についても,後述する比較例1で得られたシートに比
べて,全く劣化は見られなかった。
なお,本発明の実施例および比較例において,マンセ
ル彩度の決定にはJIS標準色票を用い,また主波長の決
定には通常の分光測定とスペクトル色軌跡図による図式
計算を用いた。
実施例1 下記内容の海島型複合繊維原綿(b)と参考例で用い
た複合繊維原綿(a)とを70:30の比率で混合し,これ
を用いてニードルパンチフェルトを作った。(b)およ
びフェルトの諸特性は以下の通りである。
島成分:アミノ末端を有するナイロン6。
海成分:ポリスチレン。
島本数:16 島:海の重量比率=40:60 複合繊維デニール:3.8d 原綿カット長:51mm 原綿ケン縮数:11.8山/inch フェルト目付:610g/m2 フェルト見掛け密度:0.184g/ 得られたフェルトに参考例と同様の収縮〜PVA付与処
理を行った。PVAの付着重量比は25部であった。
このシートをトリクロルエチレンで洗浄してポリスチ
レンを除去し,極細繊維とPVAとからなるシートを得
た。
得られたシートにモノアゾ系の鮮明な赤色顔料で着色
したポリウレタンのDMF溶液(ポリウレタン固形分に対
する顔料の重量比=1%)を含浸し,水中に浸漬してポ
リウレタンを凝固させた。ポリウレタンの極細繊維に対
する付着重量比は,47部であった。
これを乾燥,スライス,バフ起毛した後,緑色の塩基
性染料(日本化薬Kayacryl Light Blue 4GSL−ED 2%ow
fおよび保土谷化学工業Cathilon Flavin 10G−DP 0.3%
owf)を用い120℃,60分で染色し,ソーピング処理し
た。引き続きこれを青色の酸性染料(住友化学工業Sumi
nol Milling Blue GW 4%owf)を用い100℃,60分で染色
し,フィックス処理およびソーピング処理した。
以上により得られたシートは,鮮明かつ濃色で、参考
例には見られない変化に富んだ色調の,優れた玉虫調外
観を有する皮革様物となった。なお,ここに用いた着色
ポリウレタンの湿式フィルムのマンセル彩度は7であ
り,該フィルムと染色された立毛繊維との主波長の差は
180ナノメーターであった。
比較例1 参考例で用いた極細繊維とPVAとからなるシートに,
無着色のポリウレタンのDMF溶液を含浸し,引き続き参
考例と同様に染色までの処理を行った。得られたシート
は,鮮明な青色の立毛の間に,所々白色のポリウレタン
が露出するものであるが,玉虫調の印象は得られず,む
しろイラツキのため外観の劣るものであった。
比較例2 参考例で用いた極細繊維とPVAとからなるシートに,
カーボンブラックを添加したポリウレタンのDMF溶液
(ポリウレタン固形分に対する顔料の重量比=1%)を
含浸し,引き続き参考例と同様に染色までの処理を行っ
た。得られたシートは,鮮明性を失ったくすんだ色彩の
ものとなり,玉虫調の印象を与えないものであった。
比較例3 参考例で用いた極細繊維ととPVAとからなるシート
に,参考例で用いた緑色顔料によって着色したポリウレ
タンのDMF溶液(ポリウレタン固形分に対する顔料の重
量比=1%)を含浸し引き続き参考例と同様に染色まで
の処理を行った。ここに用いた着色ポリウレタンの湿式
フィルムのマンセル彩度は3であり,該フィルムと染色
された立毛繊維との主波長の差は30ナノメーターであっ
た。得られたシートは,鮮明な青色の立毛の間に所々淡
い緑色のポリウレタンが露出してややイラツキのある外
観となり,玉虫調の外観は得られなかった。
比較例4 参考例で用いた極細繊維とPVAとからなるシートに,
青色顔料を添加したポリウレタンのDMF溶液(ポリウレ
タン固形分に対する顔料の重量比=1%)を含浸し,引
き続き参考例と同様に染色までの処理を行った。ここに
用いた着色ポリウレタンの湿式フィルムのマンセル彩度
は6であり,該フィルムと染色された立毛繊維との主波
長の差は5ナノメーターであった。得られたシートは鮮
明で青濃色の色となりイラツキはないものであったが,
玉虫調の外観とはならなかった。
比較例5 比較例1で得られたシートに,緑色の酸性染料による
染色を行った。これによってポリウレタンが緑色に着色
され,玉虫調外観が得られた。しかしこのシートを洗濯
すると洗濯水が緑色になりポリウレタンは脱色してしま
った。
比較例6 ビスフェノールAジグリシジルエーテルタイプの未硬
化エポキシ樹脂に界面活性剤と水とを加えてエマルジョ
ンを作り,これにピペラジン水溶液を加えて静置し,平
均粒径4μmの球状硬化微粒子となし,さらにリン酸で
処理して白色粉末を得た。
参考例で用いた極細繊維とPVAとからなるシートに,
上記粉末を添加したポリウレタンのDMF溶液(ポリウレ
タン固形分に対する粉末の重量比=7%)を含浸し,引
き続き参考例と同様に染色までの処理を行った。これを
緑色の酸性染料で染色した後,界面活性剤を用いて洗浄
した。
得られたシートは鮮明な色彩の玉虫調外観を持ち,洗
濯による褪色も比較例4に比べて軽度であったが,風合
の硬いものとなってしまった。なお粉末の添加率を7%
よりも少なくした場合には,ポリウレタンが淡色で,充
分な玉虫調外観を得ることができなかった。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明した通り,本発明の皮革様立毛シート
は,高級な皮革様立毛シートの風合や物性等の優れた諸
特性を損なわずに,堅牢性に優れた鮮明な色彩の玉虫調
外観を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に用いる繊維の断面図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維シートに高分子弾性体を含んでなる皮
    革様立毛シートにおいて、高分子弾性体が顔料によりマ
    ンセル彩度5以上の有彩色に着色され、かつ立毛が染色
    性の異なる少なくとも2種の繊維または繊維束を含んで
    なり該高分子弾性体とは主波長が20ナノメーター以上異
    なる色で互いに異色に着色されていることを特徴とする
    玉虫調外観を有する皮革様立毛シート。
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