JPH08136272A - ナビゲーション装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 〔目的〕 従来ナビゲーション装置にわずかな構成要素
の追加を伴う便利な新機能を追加し、コストパフォーマ
ンスの向上を図る。 〔構成〕 表示対象の地図データ(6) に含まれる線路、
道路、航空路などの上を運行する交通機関の運行データ
を保存する保持手段(12)と、表示中の地図に含まれる線
路、道路、航空路などの上を運行する交通機関の運行デ
ータを保持手段から読出して画面表示する表示手段(5,
1,7,8,9,10)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両用などのナビゲー
ション装置に関するものであり、特に、表示中の地図に
含まれる線路上や道路上などを運行する交通機関の運行
データを表示する機能を備えたナビゲーション装置に関
するものである。

【０００２】

【従来技術】車載用のナビゲーション装置は、地図デー
タをＣＤーＲＯＭなどの記憶媒体に保存しておき、ＧＰ
Ｓ受信機などを利用して検出した車両の現在位置を含む
所定範囲の地図データを読出して車両の現在位置と共に
画面表示するように構成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記車載用のナビゲー
ション装置は、位置検出装置、ＣＤーＲＯＭ装置、プロ
セッサ、表示装置などの各種の電子装置を含むため比較
的高価であり、コストパフォーマンスの点で難がある。
従って、本発明の目的は、既存のナビゲーション装置に
多少の構成要素を追加することによって便利な新機能を
追加し、もってコストパフォーマンスの向上を図ったナ
ビゲーション装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明のナビゲーション
装置は、移動体の現在位置を検出しこの検出した現在位
置を含む地図データを読出して現在位置と共に画面表示
するという既存の機能に加えて、地図データに含まれる
線路、道路、航空路上を運行する交通機関の運行データ
を保存する保存手段と、画面表示中の地図に含まれる線
路、道路、航空路上を運行する交通機関の運行データを
保存手段から読出して画面表示する表示手段とを備え、
交通機関の情報を画面表示するという新たな機能を追加
することによってコストパフォーマンスの向上を図って
いる。

【０００５】

【作用】車両の運転車や同乗車は、道路の渋滞などのた
め当初乗り継ぎを予定していた列車など他の交通機関に
乗り遅れるような場合が往々にしてある。このような場
合、次の列車の発車時刻や目的値への到着時刻などの運
行データをナビゲーション用の表示画面を利用して容易
に知ることができる。また、従来のナビゲーション装置
では、地図中に線路が表示されているもののどの鉄道の
線路かが不明であるため現在位置が正しく把握できない
ような場合もある。本発明によれば、その線路上を運行
する交通機関の運行データを画面表示することによって
どのような鉄道の線路なのかを容易に知ることができ
る。また、接近中の列車を画面表示させることにより、
見通しの悪い踏切りなどの安全性が向上する。

【０００６】更に、上空を通過中の旅客機がどこ行きの
航空機なのかを画面表示させることなどにより、このナ
ビゲーション装置を娯楽用として利用することもでき
る。このような有用な新機能は、従来のナビゲーション
装置に交通機関データ保持用のＣＤーＲＯＭなどを追加
すると共に、プロセッサの制御プログラムに交通機関デ
ータ表示のための部分を追加するだけで実現できる。こ
のため、ハードウェアの追加はほとんどなく製造コスト
の上昇は僅かなものにとどまり、コストパフォーマンス
が向上する。

【０００７】

【実施例】図１（Ａ）は、本発明の一実施例のナビゲー
ション装置の構成を示すブロック図であり、１はプロセ
ッサ、２は位置検出部、３はタイマ、４はキーボード、
５はＣＤーＲＯＭリーダ、６はＣＤーＲＯＭに保持され
た地図データ、７は描画プロセッサ、８は画面メモリ、
９は表示制御部、１０は表示部、１１は音声出力部であ
る。また、１２はＣＤーＲＯＭに保持された交通機関運
行データ、１３は交通情報受信部である。

【０００８】プロセッサ１は、ＧＰＳ受信機などで構成
される位置検出装置２からこのナビゲーション装置が搭
載されている車両の現在位置を読取る。この現在位置は
北緯ａ度，東経ｂ度という具合に地球上の絶対位置で表
現されている。プロセッサ１は、読取った現在位置とキ
ーボード４から入力された指令によって指定されている
表示画面の表示倍率に基づき表示画面の上下の縁線の緯
度と左右の縁線の経度とを算定する。プロセッサ１は、
算定した上下左右の縁線内に含まれる地図データをＣＤ
ーＲＯＭリーダ５を介してＣＤーＲＯＭに保持中の地図
データ６から読取り、描画プロセッサ７に転送する。

【０００９】描画プロセッサ７は、プロセッサ１から転
送されてきた地図データを受取り、この地図データに含
まれる描画コマンドを実行することにより地図の構成要
素である道路、線路、駅などを表示するドットパターン
の図形を発生して画面メモリ８内の所定の箇所に書込
む。描画プロセッサ７は、プロセッサ１から受取った地
図データに含まれる文字コードについては、これらを対
応の文字のドットパターンに変換して画面メモリ８の所
定の箇所に書込む。

【００１０】画面メモリ８に書込まれたドットパターン
の地図は、表示制御部９の制御のもとに周期的に読出さ
れ、液晶パネルやブラウン管で構成される表示部１０に
表示される。この表示部１０に表示される地図上には、
位置検出部２で検出された車両の現在位置が所定の記号
によって表示される。プロセッサ１は、ナビゲーション
に必要な音声情報をスピーカ１１を介して車両のドライ
バーに通知する。

【００１１】この実施例のナビゲーション装置は、上述
した既知のナビゲーションに必要な構成要素の他に、交
通機関の運行情報を表示するために必要なＣＤーＲＯＭ
に保持される交通機関運行データ１２と、交通情報受信
部１３とを備えている。交通機関運行データは、緯度の
範囲と経度の範囲の組合わせによって特定される各領域
内に存在する線路やバス路線となっている道路名と、こ
の線路や道路上を走行する列車とバスの運行時刻表と、
各列車やバスの各時刻における緯度と経度の対によって
指定される位置から構成されている。

【００１２】プロセッサ１は、ＣＤーＲＯＭリーダ５を
介して交通機関データ１２を読出すことにより、表示部
１０に表示中の緯度の範囲と経度の範囲の組合わせによ
って特定される領域内に存在する線路と道路とを検索
し、線路や道路上に現在存在する列車やバスの位置を検
出し、描画プロセッサ７に表示位置を通知する。この通
知を受けた描画プロセッサ７は、列車の表示位置に対応
する画面メモリ８上に列車の図形を書込み、バスの表示
位置に対応する画面メモリ８上にバスの図形を書込む。
この結果、図１（Ｂ）に例示するように、列車Ａ１やバ
スＡ２の現在位置が三角印の自車両の位置Ｐと共に表示
される画面が表示部１０上に表示される。自車両が踏切
にさしかかった時、列車Ａ１の表示に加えて、この列車
が接近中であることがスピーカ１１を通してメッセージ
又は警報音でドライバーに警告される。

【００１３】ドライバーが表示中の列車の運行時刻表を
表示させる指令をキーボード４から発すると、図２に示
すように、表示中の列車の運行時刻表が表示画面の片隅
みなどに表示される。表示部１０をタッチパネル式と
し、ドライバーが表示画面上の列車の図形を押圧するこ
とによって運行時刻表を表示させる構成とすれば操作が
一層簡単になる。ドライバーは、必要に応じて、コマン
ド入力部４から指令を発することにより、表示中の列車
の次の列車の運行時刻表などを表示させることもでき
る。また、特定の列車名をコマンド入力部４で指定する
ことによって、その列車の位置を表示画面上に表示させ
ることもできる。

【００１４】交通情報受信部１３は、無線回線を介して
送出されてくる交通機関の運行状況を受信し、プロセッ
サ１に転送する。プロセッサ１は交通情報受信部１３か
ら受けた運行状況に基づき、表示中の列車やバスの位置
と運行時刻表とを修正する。

【００１５】図３は、交通機関運行データ１２中に民間
航空機の運行データを含めることにより、車両の上空を
飛行中の航空機Ａ３を表示するようにした場合の表示画
面を例示している。ただし、実際には、航空機の表示画
面は相当縮尺の大きな画面が適している。この航空機の
表示は、車両と航空機の速度の相違という点で実用性と
いうよりもむしろ表示画面を楽しむという娯楽の性質を
有している。

【００１６】以上、表示画面上に列車やバスなどの図形
を表示する構成を例示した。しかしながら、そのような
図形の代わりに輝点の点滅によって列車やバスなどの現
在位置を表示したり、あるいは、そのような位置の表示
を省略し、ドライバーの要求に応じて運行時刻表のみを
表示する構成とすることもできる。

【００１７】また、交通情報受信部１３を備えることに
より列車やバスの運行状況を修正する構成を例示した
が、装置の低廉化などの点からこのような機能を省略し
てもよい。これとは逆に、交通機関運行データをＣＤー
ＲＯＭなどに予め記憶しておく代わりに、交通情報受信
部１３が通信によって入手した交通機関運行データをプ
ロセッサ１内の記憶装置に保持しておくように構成する
こともできる。

【００１８】更に、交通機関運行データに各列車やバス
の各時刻における緯度と経度の対によって指定される位
置を含ませる構成を例示した。しかしながら、各列車や
バスの各時刻における位置は、駅や停留所の発着時間と
現在時刻とに基づきプロセッサ１が必要な場合に算出し
て表示する構成としてもよい。

【００１９】また、図１（Ｂ）に例示したような表示方
法に代えて、自車両を表示画面の中心部に固定した状態
で自車両の動きに応じて背景の地図をスクロールする表
示方法を採用してもよい。このようなスクロールの表示
方法のもとでは、バスの進行方向や移動速度が判断し難
くなるため、バスの位置を連続的に変化させる代わり
に、位置ズレが所定値以上になるたびに表示位置を離散
的に変更する表示方法を採用すればよい。

【００２０】更に、表示対象の交通機関として列車、バ
ス、民間航空機を例示したが、地下鉄、船舶など他の適
宜な交通機関を表示対象に含めることができる。

【００２１】また、本発明のナビゲーション装置を搭載
する移動体が車両の場合を例示したが、船舶など車両以
外の移動体に本発明のナビゲーション装置を搭載するこ
ともできる。

【００２２】

【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
ナビゲーション装置は、交通機関運行データとプロセッ
サの処理プログラムとを追加するだけで、表示画面上に
交通機関の情報を画面表示するという新たな機能を追加
する構成であるから、コストパフォーマンスが向上する
という効果が奏される。

【００２３】特に、列車の情報を表示する場合、見通し
の悪い踏切りなどで列車の接近の状況を表示画面上で知
ることができ、安全性が向上するという効果も奏せられ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のナビゲーション装置の構成
を示すブロック図（Ａ）と表示画面の一例を示す概念図
（Ｂ）である。

【図２】図１（Ａ）の表示部１０上に表示される運行時
刻データの一例を示す概念図である。

【図３】図１（Ａ）の表示部１０上に表示される表示画
面の他の一例を示す概念図である。

【符号の説明】

１ プロセッサ ２ 位置検出部 ４ キーボード ５ ＣＤーＲＯＭリーダ ６ ＣＤーＲＯＭに保持された地図データ 10 表示部 11 スピーカ 12 ＣＤーＲＯＭに保持された交通機関運行データ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】移動体の現在位置を検出し、この検出した
   現在位置を含む地図データを読出してこの移動体の現在
   位置と共に画面表示するナビゲーション装置において、 前記地図データに含まれる線路、道路又は航空路のうち
   少なくとも一つの経路上を運行する交通機関の運行デー
   タを保持する保持手段と、 前記表示中の地図に含まれる線路、道路又は航空路のう
   ち少なくとも一つの経路上を運行する交通機関の運行デ
   ータを前記保持手段から読出して画面表示する表示手段
   とを備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、 前記表示手段は、前記保持手段から読出した交通機関の
   運行データに基づき列車、バス又は航空機のうちの少な
   くとも一つの図形を対応の現在位置に表示することを特
   徴とするナビゲーション装置。
3. 【請求項３】 請求項１又は２において、 前記移動体は車両であることを特徴とするナビゲーショ
   ン装置。