JPH08127755A - 帯電防止性アンカーコート剤及び積層複合フィルム - Google Patents
帯電防止性アンカーコート剤及び積層複合フィルムInfo
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 帯電防止剤を基材フィルムに混入することな
く、フィルム表面に高い帯電防止性能を付与するための
接着用アンカーコート剤及び該アンカーコート層を有す
るラミネートフィルムを提供する。 【構成】 ポリエチレンイミンを成分として含有し、静
電誘導防止性を有する架橋性重合体からなる接着用アン
カーコート剤及び該アンカーコート層を有する積層フィ
ルム
く、フィルム表面に高い帯電防止性能を付与するための
接着用アンカーコート剤及び該アンカーコート層を有す
るラミネートフィルムを提供する。 【構成】 ポリエチレンイミンを成分として含有し、静
電誘導防止性を有する架橋性重合体からなる接着用アン
カーコート剤及び該アンカーコート層を有する積層フィ
ルム
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は積層プラスチックフィル
ムの外表面の静電気発生を抑制するとともに、フィルム
表面近傍への静電気帯電を防止する機能を有するラミネ
ートフィルムを提供するもので、包装用フィルム、建築
材料用転写フィルム、情報記録材料用フィルムなどの静
電気障害を問題とする多くの分野に有効な材料を提供す
るものである。
ムの外表面の静電気発生を抑制するとともに、フィルム
表面近傍への静電気帯電を防止する機能を有するラミネ
ートフィルムを提供するもので、包装用フィルム、建築
材料用転写フィルム、情報記録材料用フィルムなどの静
電気障害を問題とする多くの分野に有効な材料を提供す
るものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のアンカーコート剤はフィルムの積
層時に接着強度を増強する手段として、フィルムのラミ
ネーション加工に必須の材料であるが、ラミネーション
フィルムの帯電防止処理については、構成するプラスチ
ックフィルムに予め帯電防止剤を混入することを必要と
している。プラスチックフィルムに混入した帯電防止剤
は経時とともにフィルム表面にブリードし、これによっ
てプラスチックフィルム表面の静電気発生を防止する。
しかし、フィルム表面への帯電防止剤のブリードは、フ
ィルム素材によっては積層後の接着強度の劣化原因とな
ったり、印刷インキの密着不良による印刷障害、包装材
料における包装内容物への付着汚染などの問題点が指摘
されている。
層時に接着強度を増強する手段として、フィルムのラミ
ネーション加工に必須の材料であるが、ラミネーション
フィルムの帯電防止処理については、構成するプラスチ
ックフィルムに予め帯電防止剤を混入することを必要と
している。プラスチックフィルムに混入した帯電防止剤
は経時とともにフィルム表面にブリードし、これによっ
てプラスチックフィルム表面の静電気発生を防止する。
しかし、フィルム表面への帯電防止剤のブリードは、フ
ィルム素材によっては積層後の接着強度の劣化原因とな
ったり、印刷インキの密着不良による印刷障害、包装材
料における包装内容物への付着汚染などの問題点が指摘
されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は帯電防止剤を
基材フィルムに混入することなく、帯電防止剤のブリー
ドを配慮することなく、フィルム表面に高い帯電防止性
能を付与するための接着用アンカーコート剤及び該アン
カーコート層を有するラミネートフィルムを開発するこ
とを目的とするものである。
基材フィルムに混入することなく、帯電防止剤のブリー
ドを配慮することなく、フィルム表面に高い帯電防止性
能を付与するための接着用アンカーコート剤及び該アン
カーコート層を有するラミネートフィルムを開発するこ
とを目的とするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、特定の架橋反応性重合体からなる接着用アンカーコ
ート剤を用いることにより上記課題が解決されることを
見出し本発明に至った。すなわち、本発明は次の（１）
〜（４）である。 （１）ポリエチレンイミンを成分として含有し、静電誘
導防止性を有する架橋反応性重合体からなる接着用アン
カーコート剤。 （２）上記架橋反応性重合体は、（ｉ）側鎖にカルボキ
シル基及び４級アンモニウム塩基を有するビニル単量体
とアクリル酸エステル単量体との共重合高分子と、（i
i）２〜４価の脂肪族アルコールのポリグリシジールエ
ーテル、および（iii）平均分子量が２００〜７０００
０のポリエチレンイミンの混合組成物とからなる上記
（１）項記載の接着用アンカーコート剤。 （３）プラスチックフィルム基材に上記（１）項又は
（２）項記載のアンカーコート剤からなるアンカーコー
ト層を有する静電誘導防止性積層フィルム。 （４）プラスチックフィルム基材層、上記（１）項又は
（２）項記載のアンカーコート剤からなるアンカーコー
ト層、接着剤層、および他の１層以上のプラスチックフ
ィルム層からなる静電誘導防止性積層フィルム。
果、特定の架橋反応性重合体からなる接着用アンカーコ
ート剤を用いることにより上記課題が解決されることを
見出し本発明に至った。すなわち、本発明は次の（１）
〜（４）である。 （１）ポリエチレンイミンを成分として含有し、静電誘
導防止性を有する架橋反応性重合体からなる接着用アン
カーコート剤。 （２）上記架橋反応性重合体は、（ｉ）側鎖にカルボキ
シル基及び４級アンモニウム塩基を有するビニル単量体
とアクリル酸エステル単量体との共重合高分子と、（i
i）２〜４価の脂肪族アルコールのポリグリシジールエ
ーテル、および（iii）平均分子量が２００〜７０００
０のポリエチレンイミンの混合組成物とからなる上記
（１）項記載の接着用アンカーコート剤。 （３）プラスチックフィルム基材に上記（１）項又は
（２）項記載のアンカーコート剤からなるアンカーコー
ト層を有する静電誘導防止性積層フィルム。 （４）プラスチックフィルム基材層、上記（１）項又は
（２）項記載のアンカーコート剤からなるアンカーコー
ト層、接着剤層、および他の１層以上のプラスチックフ
ィルム層からなる静電誘導防止性積層フィルム。
【０００５】本発明の静電誘導防止性を有するアンカー
コート剤は基材フィルムや接着剤との接着強度を向上さ
せ、かつ耐熱水性、耐水剥離性、耐溶剤性などを著しく
増強させるとともに、その静電誘導防止性能により、基
材フィルムの外表面に優れた帯電防止効果を付与するこ
とができる。これらの効果は本発明の共重合体側鎖のカ
ルボキシル基と（２）項記載のポリグリシジールエーテ
ル及びポリエチレンイミンの混合組成物との架橋反応に
よる架橋高分子の接着特性、耐水性、特に耐熱水性、耐
溶剤性などの特性によるものである。また本共重合体側
鎖の４級アンモニウム塩基は静電誘導防止性能を付与す
るもので、その導電性と誘電効果によって、本アンカー
コート層の速やかな誘電分極緩和挙動が本アンカーコー
ト層と接するプラスチックフィルムの界面及び表面帯電
荷を減衰させ、フィルム表面の帯電防止効果として働く
ものである。
コート剤は基材フィルムや接着剤との接着強度を向上さ
せ、かつ耐熱水性、耐水剥離性、耐溶剤性などを著しく
増強させるとともに、その静電誘導防止性能により、基
材フィルムの外表面に優れた帯電防止効果を付与するこ
とができる。これらの効果は本発明の共重合体側鎖のカ
ルボキシル基と（２）項記載のポリグリシジールエーテ
ル及びポリエチレンイミンの混合組成物との架橋反応に
よる架橋高分子の接着特性、耐水性、特に耐熱水性、耐
溶剤性などの特性によるものである。また本共重合体側
鎖の４級アンモニウム塩基は静電誘導防止性能を付与す
るもので、その導電性と誘電効果によって、本アンカー
コート層の速やかな誘電分極緩和挙動が本アンカーコー
ト層と接するプラスチックフィルムの界面及び表面帯電
荷を減衰させ、フィルム表面の帯電防止効果として働く
ものである。
【０００６】本発明の架橋性共重合体は、上記の各官能
基を有する単量体を共重合体することによって得ること
ができる。各単量体の具体例は末端に−ＣＯＯＨ基を有
する単量体としてアクリル酸（メタを含む）、アクロイ
ルオキシエチルコハク酸、フタル酸などが挙げられる。
４級アンモニウム塩基をもつ単量体としてはジメチルア
ミノエチルアクリレート（メタを含む）の４級化物（対
イオンとしてハライド、サルフェート、スルフォネー
ト、ナイトレート、アルキルスルフォネートなどのアニ
オンを含む）が挙げられる。この他に、その他の重合性
単量体としてはアルキルアクリレート（メタを含む）、
スチレン、酢酸ビニル、オレフィンなどのビニル誘導体
などが挙げられる。本発明に用いる架橋硬化剤として
は、２〜４価の脂肪族アルコールのポリグリシジルエー
テル、例えば２官能単量体のグリセリンジグリシジルエ
ーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルな
ど、３官能単量体はトリメチロールプロパントリグリシ
ジルエーテル、４官能単量体としてはペンタエリスリト
ール、ネオペンチルなどのテトラグリシジルエーテルな
どのエポキシ誘導体が挙げられる。また上記エポキシ誘
導体と混合して用いるポリエチレンイミンは平均分子量
２００〜７００００のものが挙げられる。ポリエチレン
イミンは線状のものが用いられるが、一部が分枝してい
てもよい。
基を有する単量体を共重合体することによって得ること
ができる。各単量体の具体例は末端に−ＣＯＯＨ基を有
する単量体としてアクリル酸（メタを含む）、アクロイ
ルオキシエチルコハク酸、フタル酸などが挙げられる。
４級アンモニウム塩基をもつ単量体としてはジメチルア
ミノエチルアクリレート（メタを含む）の４級化物（対
イオンとしてハライド、サルフェート、スルフォネー
ト、ナイトレート、アルキルスルフォネートなどのアニ
オンを含む）が挙げられる。この他に、その他の重合性
単量体としてはアルキルアクリレート（メタを含む）、
スチレン、酢酸ビニル、オレフィンなどのビニル誘導体
などが挙げられる。本発明に用いる架橋硬化剤として
は、２〜４価の脂肪族アルコールのポリグリシジルエー
テル、例えば２官能単量体のグリセリンジグリシジルエ
ーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルな
ど、３官能単量体はトリメチロールプロパントリグリシ
ジルエーテル、４官能単量体としてはペンタエリスリト
ール、ネオペンチルなどのテトラグリシジルエーテルな
どのエポキシ誘導体が挙げられる。また上記エポキシ誘
導体と混合して用いるポリエチレンイミンは平均分子量
２００〜７００００のものが挙げられる。ポリエチレン
イミンは線状のものが用いられるが、一部が分枝してい
てもよい。
【０００７】本発明のアンカーコート剤において、架橋
性共重合体の各単量体の組成比は広い範囲で変えうる。
この中で末端に−ＣＯＯＨ基をもつ単量体は該共重合体
の全単量体に対して２〜１３ｍｏｌ％が好ましく、４級
アンモニウム塩基をもつ単量体は全単量体に対して１０
〜４０ｍｏｌ％が好ましい。その他の構成単量体は５３
〜８８ｍｏｌ％の範囲で共重合体が構成される。また架
橋硬化剤のポリグリシジルエーテル化合物及びポリエチ
レンイミンの混合比は固形分重量比でポリグリシジルエ
ーテル／ポリエチレンイミン＝９９／１〜７５／２５の
範囲であるが、好ましくは９５／５〜９０／１０であ
る。更にこの混合組成物の本共重合体との配合比率は固
形分重量比で、本共重合体／混合組成物＝９０／１０〜
６０／４０の範囲であるが、好ましくは８５／１５〜７
０／３０である。又、本発明のアンカーコート剤には成
分の混合性、反応性、粘度調整のため適宜溶剤を用いる
ことができる。例えば、水、アルコール、これらの混合
物が挙げられるが、これらに限定されない。
性共重合体の各単量体の組成比は広い範囲で変えうる。
この中で末端に−ＣＯＯＨ基をもつ単量体は該共重合体
の全単量体に対して２〜１３ｍｏｌ％が好ましく、４級
アンモニウム塩基をもつ単量体は全単量体に対して１０
〜４０ｍｏｌ％が好ましい。その他の構成単量体は５３
〜８８ｍｏｌ％の範囲で共重合体が構成される。また架
橋硬化剤のポリグリシジルエーテル化合物及びポリエチ
レンイミンの混合比は固形分重量比でポリグリシジルエ
ーテル／ポリエチレンイミン＝９９／１〜７５／２５の
範囲であるが、好ましくは９５／５〜９０／１０であ
る。更にこの混合組成物の本共重合体との配合比率は固
形分重量比で、本共重合体／混合組成物＝９０／１０〜
６０／４０の範囲であるが、好ましくは８５／１５〜７
０／３０である。又、本発明のアンカーコート剤には成
分の混合性、反応性、粘度調整のため適宜溶剤を用いる
ことができる。例えば、水、アルコール、これらの混合
物が挙げられるが、これらに限定されない。
【０００８】本発明のアンカーコート剤が適用される樹
脂フィルム基材としては特に制限されるものはない。具
体例としては配向又は未配向のポリエチレンテレフタレ
ートなどのポリエステル（ＰＥＴ）、低密度ポリエチレ
ン（ＬＤＰＥ）、リニア低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰ
Ｅ）、ポリプロピレン（ＯＰＰ，ＣＰＰ）、ポリアマイ
ド（ＯＮＹ）、ポリスチレン（ＰＳ）、ポリ塩化ビニル
（ＰＶＣ）、ポリ塩化ビニリデン（ＰＶＤＣ）、ポリ酢
酸ビニル（ＰＶＡｃ）、ポリビニルアルコール（ＰＶ
Ａ）などが挙げられる。なお、金属蒸着複合フィルム、
着色フィルム、印刷されたフィルムなどにも適用でき
る。このように上記調整配合された本アンカーコート剤
をフィルム基材に塗布し、加熱乾燥した後、ドライラミ
ネート用接着剤にて他のフィルム基材と積層・接着す
る。ＬＤＰＥによる押出ラミネートした複合フィルムの
接着剥離強度は従来型のアンカーコート剤と同等の性能
を示し、本発明のアンカーコート剤の特徴である帯電防
止性はフィルム表面がフィルム基材固有の高い表面抵抗
値にも拘らず、抜群の高い性能を示す。この帯電防止性
能は剥離、摩擦、誘導帯電のいずれの帯電も防止し、さ
らにこの複合フィルムと接触する他のプラスチックフィ
ルムにも接触摩擦帯電を生じない。従って、従来からの
ラミネートフィルムの帯電防止対策に帯電防止剤を使用
することなく問題点を解決できる有用な材料として提供
するものである。本発明のアンカーコート剤を用いたラ
ミネートフィルムは以下のような広い用途分野が考えら
れる。
脂フィルム基材としては特に制限されるものはない。具
体例としては配向又は未配向のポリエチレンテレフタレ
ートなどのポリエステル（ＰＥＴ）、低密度ポリエチレ
ン（ＬＤＰＥ）、リニア低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰ
Ｅ）、ポリプロピレン（ＯＰＰ，ＣＰＰ）、ポリアマイ
ド（ＯＮＹ）、ポリスチレン（ＰＳ）、ポリ塩化ビニル
（ＰＶＣ）、ポリ塩化ビニリデン（ＰＶＤＣ）、ポリ酢
酸ビニル（ＰＶＡｃ）、ポリビニルアルコール（ＰＶ
Ａ）などが挙げられる。なお、金属蒸着複合フィルム、
着色フィルム、印刷されたフィルムなどにも適用でき
る。このように上記調整配合された本アンカーコート剤
をフィルム基材に塗布し、加熱乾燥した後、ドライラミ
ネート用接着剤にて他のフィルム基材と積層・接着す
る。ＬＤＰＥによる押出ラミネートした複合フィルムの
接着剥離強度は従来型のアンカーコート剤と同等の性能
を示し、本発明のアンカーコート剤の特徴である帯電防
止性はフィルム表面がフィルム基材固有の高い表面抵抗
値にも拘らず、抜群の高い性能を示す。この帯電防止性
能は剥離、摩擦、誘導帯電のいずれの帯電も防止し、さ
らにこの複合フィルムと接触する他のプラスチックフィ
ルムにも接触摩擦帯電を生じない。従って、従来からの
ラミネートフィルムの帯電防止対策に帯電防止剤を使用
することなく問題点を解決できる有用な材料として提供
するものである。本発明のアンカーコート剤を用いたラ
ミネートフィルムは以下のような広い用途分野が考えら
れる。
【０００９】１）包装材料分野：食品類、医薬品類の包
装材料で、特に界面活性剤などを用いる帯電防止処理に
よる内容物への付着汚染が問題点とされる材料分野、更
に高クリーン度の環境が要求される包装材料製造分野。 ２）印刷関係分野：グラビヤ、オフセット印刷時の印刷
インキの静電気障害防止。 ３）情報記録材料分野：転写印刷用受像紙の帯電防止。 ４）建築材料分野：壁材に使用するプラスチックフィル
ム、特に熱転写印刷フィルムへの適用、あるいはビニル
タイル分野への適用。 ５）粘着剤剥離紙：シリコン離型紙分野への適用。 ６）ラベル材料などへの適用。 以下、本発明のアンカーコート剤の製法及びそれを用い
たラミネートフィルムについて実施例を比較例とともに
具体的に示す。
装材料で、特に界面活性剤などを用いる帯電防止処理に
よる内容物への付着汚染が問題点とされる材料分野、更
に高クリーン度の環境が要求される包装材料製造分野。 ２）印刷関係分野：グラビヤ、オフセット印刷時の印刷
インキの静電気障害防止。 ３）情報記録材料分野：転写印刷用受像紙の帯電防止。 ４）建築材料分野：壁材に使用するプラスチックフィル
ム、特に熱転写印刷フィルムへの適用、あるいはビニル
タイル分野への適用。 ５）粘着剤剥離紙：シリコン離型紙分野への適用。 ６）ラベル材料などへの適用。 以下、本発明のアンカーコート剤の製法及びそれを用い
たラミネートフィルムについて実施例を比較例とともに
具体的に示す。
【００１０】
実施例１（アンカーコート剤１） ＭＭＡ／ＡＡ／ＤＭＡＱのモノマーを重量比で６７／３
／３０の割合にてイソプロパノール／水の混合溶液（混
合比２／１）中で共重合し、固形分濃度３０％、溶液粘
度１１００ｍＰａの透明溶液を得た。ここで、 ＭＭＡ：メチルメタクリレート ＡＡ：アクリル酸 ＤＭＡＱ：ジメチルアミノエチルメタクリレート４級塩
化物 さらに、この溶液に架橋硬化剤としてジエチレングリコ
ールジグリシジルエーテルを溶液固形分に対して２０重
量％、ポリエチレンイミン（平均分子量＝１２００：エ
ポミンＳＰ−０１２，日本触媒製、登録商標）３重量％
を添加混合し、更にイソプロパノールにて固形分濃度１
０％の溶液を調整した。これをアンカーコート剤１（Ａ
Ｃ１）とする。
／３０の割合にてイソプロパノール／水の混合溶液（混
合比２／１）中で共重合し、固形分濃度３０％、溶液粘
度１１００ｍＰａの透明溶液を得た。ここで、 ＭＭＡ：メチルメタクリレート ＡＡ：アクリル酸 ＤＭＡＱ：ジメチルアミノエチルメタクリレート４級塩
化物 さらに、この溶液に架橋硬化剤としてジエチレングリコ
ールジグリシジルエーテルを溶液固形分に対して２０重
量％、ポリエチレンイミン（平均分子量＝１２００：エ
ポミンＳＰ−０１２，日本触媒製、登録商標）３重量％
を添加混合し、更にイソプロパノールにて固形分濃度１
０％の溶液を調整した。これをアンカーコート剤１（Ａ
Ｃ１）とする。
【００１１】実施例２（アンカーコート剤２） ＭＭＡ／ＥＡ／ＡＡ／ＤＭＡＱ（ＥＡ：エチルアクリレ
ート）のモノマーを重量比で６０／５／５／３０の割合
にてイソプロパノール／水の混合溶液（混合比２／１）
中で共重合し、固形分濃度２９％、溶液粘度８９０ｍＰ
ａの透明溶液を得た。さらにこの溶液に硬化剤としてジ
エチレングリコールジグリシジルエーテルを溶液固形分
に対して７重量％、トリメチロールプロパントリグリシ
ジルエーテル１３重量％、ポリエチレンイミン（平均分
子量＝７００００：エポミンＰ−１０００，日本触媒
製、登録商標）２重量％を添加混合し、更にイソプロパ
ノールにて溶液固形分濃度１０％の溶液を調整した。こ
れをアンカーコート剤２（ＡＣ２）とする。
ート）のモノマーを重量比で６０／５／５／３０の割合
にてイソプロパノール／水の混合溶液（混合比２／１）
中で共重合し、固形分濃度２９％、溶液粘度８９０ｍＰ
ａの透明溶液を得た。さらにこの溶液に硬化剤としてジ
エチレングリコールジグリシジルエーテルを溶液固形分
に対して７重量％、トリメチロールプロパントリグリシ
ジルエーテル１３重量％、ポリエチレンイミン（平均分
子量＝７００００：エポミンＰ−１０００，日本触媒
製、登録商標）２重量％を添加混合し、更にイソプロパ
ノールにて溶液固形分濃度１０％の溶液を調整した。こ
れをアンカーコート剤２（ＡＣ２）とする。
【００１２】実施例３（ラミネートフィルム１：ＰＥＴ
／ＡＣ／接着剤／ＣＰＰ） 上記ＡＣ１をアンカーコート剤として１２ミクロンのポ
リエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）フィルムにドライ
厚約０．２ミクロンにて塗付し、９０℃１０秒にて乾
燥。このＰＥＴフィルム調整液塗付面と３０ミクロン未
延伸ポリプロピレン（ＰＰ）フィルム（ＣＰＰ）とをウ
レタン系ドライラミネート用接着剤（ＤＩＣ−ＤＲＹＬ
Ｘ−４３＋ＫＭ−７５）を用いて、接着剤ドライ厚３ミ
クロンで接着積層した（ラミネート温度６０℃、エージ
ング条件：温度３８℃、時間４８時間）。
／ＡＣ／接着剤／ＣＰＰ） 上記ＡＣ１をアンカーコート剤として１２ミクロンのポ
リエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）フィルムにドライ
厚約０．２ミクロンにて塗付し、９０℃１０秒にて乾
燥。このＰＥＴフィルム調整液塗付面と３０ミクロン未
延伸ポリプロピレン（ＰＰ）フィルム（ＣＰＰ）とをウ
レタン系ドライラミネート用接着剤（ＤＩＣ−ＤＲＹＬ
Ｘ−４３＋ＫＭ−７５）を用いて、接着剤ドライ厚３ミ
クロンで接着積層した（ラミネート温度６０℃、エージ
ング条件：温度３８℃、時間４８時間）。
【００１３】実施例４（ラミネートフィルム２：ＯＮｙ
／ＡＣ／接着剤／ＣＰＰ） 上記ＡＣ１を実施例３と同一条件にて１５ミクロン延伸
ナイロン（ＯＮｙ）フィルムに塗付乾燥後、実施例３の
接着剤を用いて３０ミクロンＣＰＰフィルムと接着、積
層した。接着積層条件は実施例３に同じ。 実施例５（ラミネートフィルム３：ＯＰＰ／ＡＣ／接着
剤／ＣＰＰ） 上記ＡＣ２を実施例３と同一条件にて２０ミクロン延伸
ＰＰ（ＯＰＰ）フィルムに塗付、乾燥後、実施例３の接
着剤を用いて３０ミクロンＣＰＰフィルムと接着、積層
した。接着積層条件は実施例３に同じ。 実施例６（ラミネートフィルム４：ＰＥＴ／ＡＣ／接着
剤／ＯＰＰ） 上記ＡＣ２を実施例３と同一条件にて１２ミクロンＰＥ
Ｔフィルムに塗付、乾燥後実施例３の接着剤を用いて２
０ミクロンＯＰＰフィルムと接着、積層した。接着積層
条件は実施例３に同じ。
／ＡＣ／接着剤／ＣＰＰ） 上記ＡＣ１を実施例３と同一条件にて１５ミクロン延伸
ナイロン（ＯＮｙ）フィルムに塗付乾燥後、実施例３の
接着剤を用いて３０ミクロンＣＰＰフィルムと接着、積
層した。接着積層条件は実施例３に同じ。 実施例５（ラミネートフィルム３：ＯＰＰ／ＡＣ／接着
剤／ＣＰＰ） 上記ＡＣ２を実施例３と同一条件にて２０ミクロン延伸
ＰＰ（ＯＰＰ）フィルムに塗付、乾燥後、実施例３の接
着剤を用いて３０ミクロンＣＰＰフィルムと接着、積層
した。接着積層条件は実施例３に同じ。 実施例６（ラミネートフィルム４：ＰＥＴ／ＡＣ／接着
剤／ＯＰＰ） 上記ＡＣ２を実施例３と同一条件にて１２ミクロンＰＥ
Ｔフィルムに塗付、乾燥後実施例３の接着剤を用いて２
０ミクロンＯＰＰフィルムと接着、積層した。接着積層
条件は実施例３に同じ。
【００１４】実施例７（ラミネートフィルム５：ＰＥＴ
／ＡＣ／ＬＤＰＥ／ＬＬＤＰＥ） 上記ＡＣ１を実施例３と同一条件にて１２ミクロンＰＥ
Ｔフィルムに塗付、乾燥後押出ラミネーターにてＰＥＴ
フィルムをＬＤＰＥ（樹脂温度約３００℃）で４０ミク
ロンのコロナ処理ＬＬＤＰＥフィルムと積層接着した。
エージング条件は実施例３に同じ。ＬＤＰＥの層厚は約
１５ミクロン。以上の実施例ラミネートフィルムに対し
て、従来の市販アンカーコート剤（ａｃ：エポミン，日
本触媒製、登録商標名）を用いて接着積層したラミネー
トフィルムを比較例とし、その性能を比較する。 比較例１（ＰＥＴ／ａｃ／接着剤／ＣＰＰ） 比較例２（ＯＮｙ／ａｃ／接着剤／ＣＰＰ） 比較例３（ＯＰＰ／ａｃ／接着剤／ＣＰＰ） 比較例４（ＰＥＴ／ａｃ／接着剤／ＯＰＰ） 比較例５（ＰＥＴ／ａｃ／ＬＤＰＥ／ＬＬＤＰＥ） 以上比較例１〜５の使用各構成フィルム、接着剤、接着
条件はａｃ（市販アンカーコート剤）を除き実施例３〜
７と同一である。こうして得られた実施例３〜７のラミ
ネートフィルム１〜５及び比較例１〜５のラミネートフ
ィルムを以下の測定項目について評価し、その結果を表
１に示す。
／ＡＣ／ＬＤＰＥ／ＬＬＤＰＥ） 上記ＡＣ１を実施例３と同一条件にて１２ミクロンＰＥ
Ｔフィルムに塗付、乾燥後押出ラミネーターにてＰＥＴ
フィルムをＬＤＰＥ（樹脂温度約３００℃）で４０ミク
ロンのコロナ処理ＬＬＤＰＥフィルムと積層接着した。
エージング条件は実施例３に同じ。ＬＤＰＥの層厚は約
１５ミクロン。以上の実施例ラミネートフィルムに対し
て、従来の市販アンカーコート剤（ａｃ：エポミン，日
本触媒製、登録商標名）を用いて接着積層したラミネー
トフィルムを比較例とし、その性能を比較する。 比較例１（ＰＥＴ／ａｃ／接着剤／ＣＰＰ） 比較例２（ＯＮｙ／ａｃ／接着剤／ＣＰＰ） 比較例３（ＯＰＰ／ａｃ／接着剤／ＣＰＰ） 比較例４（ＰＥＴ／ａｃ／接着剤／ＯＰＰ） 比較例５（ＰＥＴ／ａｃ／ＬＤＰＥ／ＬＬＤＰＥ） 以上比較例１〜５の使用各構成フィルム、接着剤、接着
条件はａｃ（市販アンカーコート剤）を除き実施例３〜
７と同一である。こうして得られた実施例３〜７のラミ
ネートフィルム１〜５及び比較例１〜５のラミネートフ
ィルムを以下の測定項目について評価し、その結果を表
１に示す。
【００１５】
【表１】
【００１６】 試験条件；接着強度比較 Ｔ型剥離１５ｍｍ幅 ３００ｍｍ／ｍｉｎ． ヒートシール強度比較 Ｔ型剥離 １５ｍｍ幅 ００ｍｍ／ｍｉｎ． ヒートシール条件：１８０℃，１秒，２ｋｇ ／ｃｍ2 表面摩擦帯電圧比較 ティッシュペーパーにて３０回往復摩擦後の表 面帯電圧（温度２７℃，湿度４８％ＲＨ）。
【００１７】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば帯電防止
剤を基材フィルムに混入することなく、高い接着強度と
ヒートシール強度を維持しつつ、フィルム表面に高い帯
電防止性能を付与することができる。
剤を基材フィルムに混入することなく、高い接着強度と
ヒートシール強度を維持しつつ、フィルム表面に高い帯
電防止性能を付与することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０９Ｊ 7/02 ＪＫＹ
Claims (4)
- 【請求項１】 ポリエチレンイミンを成分として含有
し、静電誘導防止性を有する架橋反応性高分子からなる
接着用アンカーコート剤。 - 【請求項２】 上記架橋反応性高分子は、（１）側鎖に
カルボキシル基及び４級アンモニウム塩基を有するビニ
ル単量体とアクリルエステル単量体とからなる共重合
体、（２）２〜４価の脂肪族アルコールのポリグリシジ
ールエーテル、および（３）平均分子量が２００〜７０
０００のポリエチレンイミンの混合組成物であることを
特徴とする請求項１記載の接着用アンカーコート剤。 - 【請求項３】 プラスチックフィルム基材と請求項１又
は２記載のアンカーコート剤とからなるアンカーコート
層を有する帯電防止性積層フィルム。 - 【請求項４】 プラスチックフィルム基材層、請求項１
又は２記載のアンカーコート剤からなるアンカーコート
層、接着剤層、および他の一層以上のプラスチックフィ
ルム層からなる帯電防止性積層複合フィルム。
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|---|---|---|---|
| JP6267119A JPH08127755A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 帯電防止性アンカーコート剤及び積層複合フィルム |
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| KR1019950036317A KR100258302B1 (ko) | 1994-10-31 | 1995-10-20 | 대전방지성 앵커코팅제 및 적층복합필름(anti-static anchor coating agent and laminating composite film) |
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| CA002161763A CA2161763C (en) | 1994-10-31 | 1995-10-30 | Anti-static anchor coating agent and laminating composite film |
| EP95307747A EP0711816A3 (en) | 1994-10-31 | 1995-10-31 | Antistatic laminate film |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6267119A JPH08127755A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 帯電防止性アンカーコート剤及び積層複合フィルム |
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|---|---|
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Family
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6267119A Pending JPH08127755A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 帯電防止性アンカーコート剤及び積層複合フィルム |
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|---|---|
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| EP (1) | EP0711816A3 (ja) |
| JP (1) | JPH08127755A (ja) |
| KR (1) | KR100258302B1 (ja) |
| CN (1) | CN1128780A (ja) |
| CA (1) | CA2161763C (ja) |
| TW (1) | TW290573B (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002326322A (ja) * | 2001-04-27 | 2002-11-12 | Toppan Printing Co Ltd | キャリアテープ用カバーテープ |
| JP2003011263A (ja) * | 2001-06-29 | 2003-01-15 | Toppan Printing Co Ltd | 蒸着フイルム及びその製造方法 |
| JP2006161005A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Saiden Chemical Industry Co Ltd | フィルム用コート剤組成物 |
| JP2006160883A (ja) * | 2004-12-07 | 2006-06-22 | Unitika Ltd | 易接着ポリエステルフィルム |
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|---|---|---|---|---|
| EP0769369B1 (en) | 1995-10-09 | 2004-07-14 | Kyodo Shiko Co., Ltd. | Laminated film, method for production thereof, bag and package using the laminated film, and method for separation thereof |
| JP3756937B2 (ja) * | 1997-03-26 | 2006-03-22 | 共同紙工株式会社 | ラミネートフィルム及びその製造方法並びにこれを用いた袋体及び袋詰め体 |
| US6440508B1 (en) * | 1997-11-13 | 2002-08-27 | Kyodo Shiko Co. | Laminated film, method for production thereof, bag and package using the laminated film, and method for separation thereof |
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| JP6123409B2 (ja) * | 2013-03-26 | 2017-05-10 | 三菱化学株式会社 | 転写シート及び積層体 |
| CN103173155B (zh) * | 2013-04-18 | 2014-08-06 | 苏州工业园区宝优际通讯科技有限公司 | 复合式片层 |
| CN103770411B (zh) * | 2014-01-10 | 2015-10-28 | 海南赛诺实业有限公司 | 一种用于面粉包装的复合膜及其制造方法 |
| KR102589137B1 (ko) * | 2016-12-29 | 2023-10-12 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 대전방지 필름 |
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- 1994-10-31 JP JP6267119A patent/JPH08127755A/ja active Pending
-
1995
- 1995-09-16 TW TW084109720A patent/TW290573B/zh active
- 1995-10-05 US US08/539,355 patent/US5614318A/en not_active Expired - Fee Related
- 1995-10-20 KR KR1019950036317A patent/KR100258302B1/ko not_active IP Right Cessation
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- 1995-10-30 CA CA002161763A patent/CA2161763C/en not_active Expired - Fee Related
- 1995-10-31 EP EP95307747A patent/EP0711816A3/en not_active Withdrawn
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