JPH0931398A - 易接着性水性塗剤及びこれを塗布したポリエステルフィルム - Google Patents
易接着性水性塗剤及びこれを塗布したポリエステルフィルムInfo
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Abstract
性の改良された水性塗剤及びこれを塗布したポリエステ
ルフィルムを提供する。 【解決手段】 (1) アニオン性乳化剤を用いてエマルジ
ョン重合されたアクリル系共重合体及び(2) ポリカチオ
ンポリマーの組成を含むコーティング用水性塗剤、並び
にこれを用いて芳香族ポリエステルフィルムの少なくと
も片面に易接着性被膜を塗設したポリエステルフィル
ム。
Description
易接着性水性塗剤及びこれを塗布した易接着性、帯電防
止性に優れた易接着性ポリエステルフィルムに関する。
途に用いられ、特に酸化チタン等の白色顔料を含有する
芳香族ポリエステルからなる白色フィルムは磁気カー
ド、印刷材料等に広く使用されているが、プラスチック
フィルム共通の問題として静電気が発生しやすく、製膜
工程、加工工程、さらに製品の使用時などにおいて種々
のトラブルを発生しやすく、また磁気塗料や印刷インキ
の接着性に乏しいという欠点がある。
の磁気カードの基体フィルムに用いる白色ポリエステル
フィルムについては、その製造工程、加工工程や最終製
品としての帯電防止性や、UVインキ、磁気塗料に対す
る接着力の改善が求められている。
するための方法として、予めフィルム表面に帯電防止剤
を配合した合成樹脂によるプライマー層を形成させる方
法が知られている。この場合、帯電防止剤としてはアニ
オン性化合物やカチオン性化合物が用いられるが、これ
らは帯電防止性、とりわけ低湿度下での帯電防止性と、
接着性のいずれも満足させることは困難であった。
性化合物は低湿度下での帯電防止性に優れるものの熱安
定性に劣り、塗布液として未延伸または一軸延伸のポリ
エステルフィルムに塗布した後、フィルムを延伸、熱処
理する塗布延伸法(インラインコーティング法)におい
ては性能を失活するものが多い。そこで、ポリカチオン
ポリマーがこの塗布延伸法においても優れた帯電防止性
を発現するものとして、特開平1-146931号公報、特開平
3-255139号公報や特開平4-288217号公報に開示されてい
る。しかしながら、これらの公報に記載されていないこ
とからも理解できるように、通常、カチオン系水溶液ま
たは水分散体に、アニオン系のものを添加すると沈殿が
生じ、該水溶液または水分散体の安定性が損なわれる。
このためアニオン系のものを用いることは困難と云われ
ている。
ン系のバインダー成分の水溶液または水分散体との組み
合わせを用いることは可能ではあったが、この場合でも
帯電防止性、とりわけ低湿度下での帯電防止性と接着性
のいずれも満足させることは困難であった。
問題点に鑑み低湿度下でも優れた帯電防止性を発現する
塗剤を開発すべく鋭意研究した結果、ある特定のアニオ
ン性乳化剤を用いてエマルジョン重合したアクリル系共
重合体とポリカチオンポリマーとの組み合わせにより、
安定した水性塗布液を得ることができること、かつ該塗
剤(水性塗布液)を用いて易接着性被膜を塗設した易接
着性白色ポリエステルフィルムが優れた帯電防止性と接
着性を有し、各種用途の基材として極めて有用であるを
見出し、本発明を完成するに至った。
たアクリル系共重合体及び(2) ポリカチオンポリマーの
組成を含む易接着性水性塗剤、並びに2 上記水性塗剤
を用いて、芳香族ポリエステルフィルム、特に白色顔料
を含有する厚み20μm以上の白色芳香族ポリエステルフ
ィルムの少なくとも片面に、易接着性被膜を塗設した易
接着性ポリエステルフィルムである。
ムの少なくとも片面に設けるプライマー層(易接着性被
膜)は、(1) アニオン性乳化剤を用いてエマルジョン重
合したアクリル系共重合体及び(2) ポリカチオンポリマ
ーの組成を含む水性塗剤を上記フィルムの所要面に塗布
し、乾燥することによって形成される。
リル系共重合体(1) の構成成分としては、例えばアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、アクリルメタクリレート、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−
メチロールアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸
等を挙げることができる。これらは1種以上を用いるこ
とができる。これらの成分の中で好ましくは、アクリル
酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタク
リレート、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチ
ロールアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸であ
り、さらに好ましくは、アクリル酸エチル、メタクリル
酸メチル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリ
シジルメタクリレート、N−メチロールメタクリルアミ
ド、アクリル酸、メタクリル酸である。
能な成分としては、例えばスチレン、酢酸ビニル、アク
リルニトリル、メタクリルニトリル、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、ジビニルベンゼン、マレイン酸、フマル酸
等をあげることができる。これらの成分は全構成成分の
20モル%以下であることが好ましい。
本発明の目的を損なわないかぎり、例えばポリエステ
ル、ポリウレタン、シリコーン、エポキシ、フェノール
樹脂等で変性したアクリル共重合体として用いることも
できる。
ン重合する際に用いる乳化剤は、アニオン性乳化剤であ
る。この乳化剤において、アニオン性を付与する官能基
としては、例えばカルボン酸基、スルホン酸基、硫酸エ
ステル基、リン酸エステル基またはこれらの塩等があげ
られる。このアニオン性乳化剤の具体例としては、例え
ばポリアクリル酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク
酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキ
ルスルホン酸リチウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム、アルキルベンゼンスルホン酸リチウム、アル
キルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アル
キルジフェニルエーテルジスルホン酸リチウム、アルキ
ル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸リチウム、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸リチウ
ム、アルキルリン酸エステルナトリウム、アルキルリン
酸エステルリチウム、アルキルリン酸エステルカリウ
ム、ジアルキルリン酸エステルナトリウム、ジアルキル
リン酸エステルリチウム、ジアルキルリン酸エステルカ
リウム、ポリオキシエチレンリン酸エステルナトリウ
ム、ポリオキシエチレンリン酸エステルリチウム、ポリ
オキシエチレンリン酸エステルカリウム等が挙げられ
る。これらの中で好ましくは、アルキルスルホン酸ナト
リウム、アルキルスルホン酸リチウム、アルキルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸
リチウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナ
トリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸リ
チウム、アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸リチウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸
ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル硫酸リチウムであり、更に好ましくは、アルキルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホ
ン酸リチウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン
酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン
酸リチウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル硫酸リチウムである。
て用いることができる。この場合、アニオン性の乳化剤
だけでなくノニオン性の乳化剤と組合せることができ
る。ノニオン性の乳化剤としては、例えばポリエチレン
オキサイド・ポリプロピレンオキサイドブロック共重合
体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセ
リン脂肪酸エステル等が挙げられる。ノニオン性の乳化
剤を組合せる場合、全乳化剤中に占めるノニオン性乳化
剤の割合は30重量%以下であることが好ましい。
クリル共重合体を構成する全成分に対し、0.005〜
5重量%、さらに0.01〜3重量%であることが好ま
しい。
ポリカチオンポリマー(2)としては、例えば下記のごと
き繰り返し単位を有するポリマーが挙げられる。
〜10の1価の有機基、例えばアルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アラルキル基等である。このほか
に先に記した特開平1-146931号公報等に記載されている
化合物も挙げられる。これらの中炭素数1〜6のアルキ
ル基が好ましい。
1〜10の1価の有機基、例えばアルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アラルキル基等であり、R7、R
8 は各々炭素数2〜10の2価の有機基、例えばアルキ
レン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アラルキ
レン基、ヘテロ原子(O,N等)含有の2価の脂肪族基
等が挙げられる。この脂肪族基としては、-CH(O
H)CH2-,-CH2CH(OH)CH2-,-CH2CH2C
H2NHCONHCH2CH2CH2- 等が例示される。こ
のほかに先の特開平3-255139号公報、特開平4-288217号
公報等に記載されている化合物も挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
たは炭素数1〜10の1価の有機基、例えばアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基等で
あり、R11は炭素数2〜10の2価の有機基、例えばア
ルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アラ
ルキレン基、ヘテロ原子(O,N等)含有の2価の脂肪
族基等であり、R12〜R15は各々メチルまたはエチルで
ある。この脂肪族基としては、-CH2OCH2- 等を例
示される。
和モノマーと共重合して用いることもできる。他の不飽
和モノマーと共重合して用いる場合、上記の繰り返し単
位は3mol%以上で構成されていることが好ましい。
3mol%未満では帯電防止性が不足する。他の不飽和
モノマーとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸ブチル、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、クロトン酸エチル、グリシジルメタクリレー
ト、アクリルメタクリレート、アクリルアミド、メタク
リルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、エチレン、スチレン、酢酸ビ
ニル、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、ジビニルベンゼン、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等を挙げるこ
とができる。
ムを構成する芳香族ポリエステルとは、芳香族二塩基酸
またはそのエステル形成性誘導体とジオールまたはその
エステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエ
ステルである。かかるポリエステルの具体例として、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シク
ロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート等が例示で
きる。これらは共重合体、またはこれらと小割合の他樹
脂とのブレンド物などを包含する。これらの中、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタ
レンジカルボキシレートが特に好ましい。
顔料、例えば酸化チタン及び/または硫酸バリウムを含
有することが好ましい。また、酸化珪素、酸化アルミニ
ウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カオリン、
タルク等のような無機フィラー、架橋ポリスチレン樹
脂、架橋アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、架橋
シリコーン樹脂等のような耐熱性樹脂からなる有機フィ
ラー、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロ
ピレン−ポリマー、オレフィン系アイオノマーのような
他の樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、等
を必要に応じて含有することもできる。
は、酸化チタン、硫酸バリウム等の白色顔料を好ましく
は5〜20重量%含んでおり、その表面光沢度は任意に選
択することができる。 本発明においてポリエステルフ
ィルム、特に白色ポリエステルフィルムは二軸延伸フィ
ルムであることが好ましく、その厚さは20μm以上、更
に50〜500 μm、特に75〜300 μmであることが好まし
い。この厚さが20μm未満ではフィルムの腰が弱くて不
適当である。一方フィルムが厚すぎ、例えば500 μmを
超えると、製膜性が劣る傾向がみられる。
に、アニオン性乳化剤を用いてエマルジョン重合したア
クリル系共重合体(1) 及びポリカチオンポリマー(2) の
組成を含み、これらを水溶媒に溶解または微分散した水
性塗剤である。この組成においてアクリル系共重合体
(1) 及びポリカチオンポリマー(2) の割合(重量%比)
は60:40〜97:3、さらに70:30〜95:5
であることが好ましい。またこの水性塗剤には、少量の
有機溶剤を含有させることができる。この有機溶剤とし
ては、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、n
−ヘキサン、トルエン、キシレン、N−メチルピロリド
ン、メタノール、エタノール、n−プロパンノール、イ
ソプロパノール等を例示することができる。これらは単
独で、もしくは複数を組み合わせて用いることができ
る。
ない範囲において、水性塗剤に、例えば紫外線吸収剤、
顔料、消泡剤、塗工性改良剤、有機フィラー、無機フィ
ラー、潤滑剤、ブロッキング防止剤や、メラミン系、尿
素系、グアナミン系、エポキシ系、アジリジン系、ブロ
ックイソシアネート系等の架橋剤、カップリング剤等の
他の添加剤を配合することができる。
は、任意の方法を用いることができる。例えばポリカチ
オンポリマー(2) をあらかじめ水溶媒中に溶解し、これ
を撹拌しながら、アニオン性乳化剤を含むアクリル系共
重合体(1) の水性エマルジョン液を徐々に滴下混合する
ことによりコーティング用塗剤を調製することができ
る。
塗剤の塗工性を助ける目的で若干量の有機溶剤や界面活
性剤を含ませてもよい。。
通常30重量%以下であり、20重量%以下が更に好まし
い。
ライマー)水性塗剤をポリエステルフィルム、特に白色
ポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布するが、
この場合塗布延伸法を適用するのが好ましく、従って該
フィルムとしては結晶配向が完了する前のフィルムが好
ましい。
フィルム、特に白色ポリエステルフィルムとしては、該
ポリエステルを熱溶融してそのままフィルム状となした
未延伸フィルム、未延伸フィルムを縦方向または横方向
の何れか一方に配向せしめた一軸延伸フィルム、縦方向
及び横方向の二方向に低倍率延伸配向せしめたもの(最
終的に縦方向または横方向に再延伸せしめて配向結晶化
を完了せしめる前の二軸延伸フィルム)等を例示するこ
とができる。
チレンテレフタレートの場合75〜130℃で2.0〜
5.0倍延伸したもの)に前記水性塗剤を塗布し、塗膜
の乾燥を行ない、あるいは乾燥を施さずに一軸延伸フィ
ルムを先の延伸方向とは直角方向に延伸(例えば、ポリ
エチレンテレフタレートの場合80〜150℃で2.0
〜5.0倍延伸)し、続いて熱処理(例えば、ポリエチ
レンテレフタレートの場合200〜250℃で熱処理)
を行なう方法で製造するのが好ましい。
方法としては、公知の任意の塗工法が適用できる。例え
ばロールコート法、グラビアコート法、マイクログラビ
アコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、
マイヤーバーコート法、スプレーコート法、エアーナイ
フコート法、含浸法、カーテンコート法、ダイコート法
等を単独または組み合わせて適用すると良い。
り0.5 〜50g、さらには5 〜30gが好ましい。最終乾燥
塗膜(被膜)の厚さとしては、0.01〜1 μmが好まし
く、さらに好ましくは0.02〜0.6 μmである。塗膜の厚
さが0.01μm未満であると、十分な帯電防止性が得られ
ない。他方1 μmを超えると、滑り性が低下するので好
ましくない。
行うことも両面に行うこともできる。塗布後、乾燥、好
ましくはさらに延伸することにより、均一な塗膜とな
る。
れないが、代表例としては以下のものを挙げることがで
きる。すなわち、磁性粉として例えばγ−Fe2O3、C
rO 2、Co−γ−Fe2O3、Fe3O4、BaO・6F
eO3、メタル磁性粉等の1種以上を、またバインダー
として例えばポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、P
VCなどのビニル樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリ
ル/ブタジエン共重合体などのゴム系樹脂、ニトロセル
ロースなどの繊維素、エポキシ系樹脂、フェノール系樹
脂、ポリウレタン系樹脂等の1種以上を用い、これら及
び必要に応じ配合される分散剤、滑剤、安定剤、カーボ
ンブラック等の帯電防止剤、可塑剤等を混合したものを
挙げることができる。
されないが、従来より知られている紫外線硬化型印刷イ
ンキ、電子線硬化型インキ、さらには感熱記録型インキ
等を挙げることができる。
る。なお、例中の特性は、次の方法で求めた。
ラス試験管に30ml分取し室温で24時間静置した
後、その底部の凝集物を目視判定する。その性状に変化
のないものを○、沈澱したりゲル化したものを×とす
る。
燥後の厚さが約4μmになるように塗布し、100 ℃で3
分間乾燥する。その後60℃で24時間エージングし、次い
でスコッチテープNo.600(3M社製)幅12.7mm、長さ
15cmを気泡の入らないように粘着し、この上をJIS
C2701(1975)記載の手動式荷重ロールでならし密
着させ、テープ幅に切り出す。これを180 度剥離した時
の強さを測定する。
脂 ニッポラン2304(日本ポリウレタン製)25重量
部、塩・酢ビ樹脂 エスレックA(積水化学製)50重量
部、分散剤 レシオンP(理研ビタミン製)1重量部及
び磁性剤 CTX−860 (戸田化学製)500 重量部
をメチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン混
合溶剤に溶解し、40%液とし、サンドグラインダーで2
時間分散する。その後架橋剤のコロネートL 25重量部
(固形分換算)を添加し、よく撹拌して磁性塗料を得
る。
ンキ製 フラッシュドライFDカルトンP紅ロ)をRI
テスター(明製作所製)により印刷した後、中圧水銀灯
(80W/cm、一灯式;日本電池製)UVキュア装置で
キュアリングを行い、厚み4μmのUVインキ層を形成
する。このUVインキ層上にセロテープ(18mm幅;ニ
チバン製)を15cmの長さに貼り、この上を2Kgの手
動式荷重ロールで一定の荷重を与え、フィルムを固定し
てセロハンテープの一端を90゜方向に剥離することに
より接着力を評価した。接着力は次の5段階の基準で評
価した。 5:インキ層が全く剥離しない 4:3%未満のインキ層が剥離する 3:3〜10%のインキ層が剥離する 2:10〜30%のインキ層が剥離する 1:30%以上のインキ層が剥離する
ダ理研社製 固有抵抗測定器を使用し、測定温度23℃、
測定湿度65%および45%の条件で、印加電圧500Vで1
分後の表面固有抵抗値(Ω/□)を測定する。1×1011
Ω/□以下が好ましいものである。
ル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート及びN−メチ
ロールアクリルアミドからなり、ドデシルジフェニルエ
ーテルジスルホン酸ナトリウムを乳化剤として用いたア
クリル重合体(数平均分子量:331000)の固形分濃度1
0%の水分散液70重量%と、帯電防止剤である主鎖に
下記構造のピロリジウム環を複数有するポリカチオンポ
リマー(数平均分子量:29000 )の水溶液(濃度10重
量%)20重量%と、界面活性剤であるポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテルの水溶液(濃度10重量
%)10重量%とを均一に混合してプライマー塗剤を調
製した。
造:テレフタル酸成分及びエチレングリコール成分から
なるポリエステル(固有粘度0.67)90重量%と酸化チタ
ン10重量%からなる組成物を20℃に維持した回転冷却ド
ラム上に溶融押し出しして未延伸フィルムとし、次に該
未延伸フィルムを機械軸方向に3.6倍延伸した後、上
記プライマー塗剤を10g/m2 (wet)の量キスコ
ート法にてフィルムの両面に塗布した。引き続き横方向
に3.9倍延伸し、厚さ188 μmの二軸延伸ポリマー被
覆フィルムを得た。
の磁気塗料の接着性、UVインキの接着力、帯電防止性
及び使用した塗剤の安定性を表1にまとめて示す。
タクリル酸メチル、アクリロニトリル、アクリル酸エチ
ル及びN−メチロールメタクリルアミドからなり、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム
を乳化剤として用いたアクリル重合体(数平均分子量:
222000)に、また帯電防止剤を下記構造単位
共重合体からなるポリカチオンポリマー(数平均分子
量:30000 )に変更する以外は実施例1と全く同様に行
って同じ塗剤組成比のプライマー塗剤を調製した。
造:上記プライマー塗剤を10g/m2 (wet)の量
フィルムの両面に塗布する以外は実施例1と同様に実施
して二軸延伸プライマー被覆ポリエステルフィルムを得
た。
性、UVインキの接着力、帯電防止性及び使用した塗剤
の安定性を表1にまとめて示す。
ポリマー(数平均分子量:6000)に変更する以外は実施
例2と同様にしてプライマー塗剤を調製した。
造:上記プライマー塗剤を10g/m2 (wet)の量
フィルムの両面に塗布する以外は実施例2と同様に実施
して二軸延伸プライマー被覆ポリエステルフィルムを得
た。
性、UVインキの接着力、帯電防止性及び使用した塗剤
の安定性を表1にまとめて示す。
合体の乳化剤をノニオン性のポリエチレンオキサイド・
ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体に変更する
以外は実施例1と全く同様の塗剤組成比で10g/m2
(wet)の量をフィルムの両面に塗布して二軸延伸プ
ライマー被覆ポリエステルフィルムを得た。
性、UVインキの接着力、帯電防止性及び使用した塗剤
の安定性を表.1にまとめて示す。
合体をメタクリル酸メチル、アクリル酸エチル及びメタ
リルスルホン酸ソーダからなるアクリル重合体(数平均
分子量:259000)に変更する以外は実施例1と全く同様
の塗剤組成比にしたところ、塗剤の安定性が不良のため
にフィルムへの塗布が困難であった。塗剤の安定性を表
1にまとめて示す。
合体を共重合ポリエステルをテレフタル酸、イソフタル
酸、5−Naスルホイソフタル酸、1,4−ブタンジオ
ール及びジエチレングリコールからつくられた固有粘度
0.56の共重合ポリエステル(Tg=23℃)に変更する
以外は実施例1と全く同様の塗剤組成比にしたところ、
塗剤の安定性が不良のためにフィルムへの塗布が困難で
あった。塗剤の安定性を表1にまとめて示す。
をドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムに変更する以
外は実施例1と全く同様の塗剤組成比で10g/m
2 (wet)の量をフィルムの両面に塗布して二軸延伸
プライマー被覆ポリエステルフィルムを得た。
性、UVインキの接着力、帯電防止性及び使用した塗剤
の安定性を表1にまとめて示す。
をラウリルトリメチルアミンエチル硫酸塩に変更する以
外は実施例1と全く同様の塗剤組成比で10g/m
2 (wet)の量をフィルムの両面に塗布して二軸延伸
プライマー被覆ポリエステルフィルムを得た。
性、UVインキの接着力、帯電防止性及び使用した塗剤
の安定性を表1にまとめて示す。
合体をメタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート及びジメチルアミノエチ
ルメタクリレートからなる共重合体に変更する以外は実
施例1と全く同様の塗剤組成比で10g/m2 (we
t)の量をフィルムの両面に塗布して二軸延伸プライマ
ー被覆ポリエステルフィルムを得た。
性、UVインキの接着力、帯電防止性及び使用した塗剤
の安定性を表.1にまとめて示す。
コーティングをせずに得た二軸配向ポリエステルフィル
ムの表面の磁気塗料の接着性、UVインキの接着力、帯
電防止性を表1にまとめて示す。
は、従来のものに比べ保管安定性に優れており、特に該
水性塗剤を用いた易接着性白色ポリエステルフィルム
は、例えば磁気カード、磁気ディスク、印刷材料等に有
用である。
Claims (4)
- 【請求項1】 (1) アニオン性乳化剤を用いてエマルジ
ョン重合したアクリル系共重合体及び(2) ポリカチオン
ポリマーの組成を含む易接着性水性塗剤。 - 【請求項2】 請求項1に記載の水性塗剤を用いて、芳
香族ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、易接着
性被膜を塗設した易接着性ポリエステルフィルム。 - 【請求項3】 芳香族ポリエステルフィルムが、白色顔
料を含有する厚さ20μm以上の白色芳香族ポリエステル
フィルムである請求項1に記載の易接着性ポリエステル
フィルム。 - 【請求項4】 請求項3に記載の易接着性ポリエステル
フィルムの易接着性被膜の少なくとも一部の上に磁気記
録層及び/または印刷インキ層を設けた積層フィルム。
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1995
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