JP4007502B2 - 粘着型光学フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学フィルムの少なくとも一方の面に粘着剤層が積層されている粘着型光学フィルムに関する。さらには前記粘着型光学フィルムを用いた液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の画像表示装置に関する。前記光学フィルムとしては、偏光板、位相差板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、さらにはこれらが積層されているものなどがあげられる。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ等は、その画像形成方式から液晶セルの両側に偏光素子を配置することが必要不可欠であり、一般的には偏光板が貼着されている。また液晶パネルには偏光板の他に、ディスプレイの表示品位を向上させるために様々な光学素子が用いられるようになってきている。例えば、着色防止としての位相差板、液晶ディスプレイの視野角を改善するための視野角拡大フィルム、さらにはディスプレイのコントラストを高めるための輝度向上フィルム等が用いられる。これらのフィルムは総称して光学フィルムと呼ばれる。
【0003】
前記光学フィルムを液晶セルに貼着する際には、通常、粘着剤が使用される。また、光学フィルムと液晶セル、また光学フィルム間の接着は、通常、光の損失を低減するため、それぞれの材料は粘着剤を用いて密着されている。このような場合に、光学フィルムを固着させるのに乾燥工程を必要としないこと等のメリットを有することから、粘着剤は、光学フィルムの片面に予め粘着剤層として設けられた粘着型光学フィルムが一般的に用いられる。
【0004】
前記粘着型光学フィルムは、その使用に際して、ディスプレイのサイズに切断される。かかる使用工程でのハンドリングの際、粘着型光学フィルムの端部(切断部)が人や装置に接触すると、その部分に粘着剤の欠落が起きることがある。このような、粘着剤の欠落した粘着型光学フィルムを液晶セルに貼り付けると、その欠落した部分は密着しないため、その部分で光を反射し表示欠点となる問題がある。特に最近ではディスプレイの狭額縁化が進み、前記端部で発生する欠点によっても表示品質が著しく低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、光学フィルムの少なくとも一方の面に粘着剤層が積層されている粘着型光学フィルムであって、使用工程でのハンドリングの際に端部の接触に対しても粘着剤の欠落を起こさない、取扱いの容易な、粘着型光学フィルムを提供することを目的とする。さらには当該粘着型光学フィルムを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究したところ、下記粘着型光学フィルムにより上記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、光学フィルムの少なくとも一方の面に粘着剤層が積層されている粘着型光学フィルムにおいて、
前記粘着剤層は、樹脂エマルジョンにより形成されたアンカー層を介して積層されていることを特徴とする粘着型光学フィルム、に関する。
【0008】
上記本発明の粘着型光学フィルムは、粘着剤の欠落の主原因が粘着剤層と光学フィルム基材との低密着性にあると考え、粘着剤層と光学フィルム基材の間に、樹脂エマルジョンにより形成されたアンカー層を介在させることにより、粘着剤層と光学フィルムとの密着性を向上させたものである。これにより粘着型光学フィルムを扱う際にフィルム端部で粘着剤の一部欠落を大幅に低減させることができ、粘着型光学フィルムのハンドリング性を向上できる。また、樹脂エマルジョンは、光学フィルムの素材が耐溶剤性に劣る場合にも、当該光学フィルムを変質することなく粘着剤層を形成することができる。たとえば、前記粘着型光学フィルムにおいて、アンカー層を積層する光学フィルム表面の素材が、ポリカーボネートやノルボルネン系樹脂である場合にも素材を変質を抑えることができる。
【0009】
上記粘着型光学フィルムにおいて、アンカー層の厚みが樹脂エマルジョンの平均粒子径の2倍以上であることが好ましい。またアンカー層の厚みは、アンカー層の形成材に用いる樹脂エマルジョンの平均粒子径の2倍以上になるようにして、アンカー層に十分な強度を持たせ、密着性を向上させることができる。アンカー層の厚みが樹脂エマルジョンの平均粒子径の2倍未満では、十分な強度を持たせることができず密着性が不十分である。アンカー層の厚みは、好ましくは、樹脂エマルジョンの平均粒子径の4倍以上、さらには6倍以上とするのが好適である。なお、前記アンカー層の厚みは、厚すぎると粘着物性に悪影響を及ぼす場合があることから、通常、樹脂エマルジョンの平均粒子径の500倍以下とするのが好ましい。
【0010】
上記粘着型光学フィルムにおいて、アンカー層の厚みが100nm以上であることが好ましい。前記アンカー層の厚みが薄くなると、バルクとしての性質を有さず、十分な強度を示さなくなり、十分な密着性が得られない場合がある。アンカー層の厚みは、100nm以上、さらには200nm以上、特に250nm以上とするのが好ましい。なお、前記アンカー層の厚みは、光学特性の点から、通常、3μm以下とするのが好ましい。
【0011】
前記粘着型光学フィルムにおいて、樹脂エマルジョンが、アクリル系重合体エマルジョンのエチレンイミン付加物および/またはポリエチレンイミン付加物であり、粘着剤層を形成する粘着剤のベースポリマーがアミノ基と反応する官能基を含有している。
【0012】
アンカー層の形成材に用いられるアクリル系重合体エマルジョンはエマルジョン重合により合成された樹脂ビーズであり、これをエチレンイミン付加物および/またはポリエチレンイミン付加物とすることにより、樹脂ビーズ表面に、1級アミノ基を有効に偏在させることができる。一方、粘着剤層を形成する粘着剤には、ベースポリマーとして、アミノ基と反応する官能基を含有するものを用いることにより、アンカー層と粘着剤層の界面およびその近傍で、アンカー層中のアミノ基と粘着剤層中の官能基が反応して、アンカー層と粘着剤層が強固に密着する。しかも、樹脂ビーズは、エマルジョン重合により合成されたものであり、重合率が高く、樹脂の凝集力が高いため、機械的強度にも優れており、この点からも粘着剤欠けに有効である。
【0013】
なお、粘着剤層と光学フィルム基材の間に、アンカー層としてポリアクリル酸エステルのエチレンイミン付加物のアンカー層を設けた例は知られている(特開平10−20118号公報)。しかし、かかるアンカー層を形成する樹脂は溶剤型の樹脂であり、これにエチレンイミンを付加しても樹脂中に1級アミンが導入されるだけであり、本発明のようにビーズ表面に1級アミンが偏在するような構造にはならない。またポリアクリル酸エステル部分が基材との密着性に対して有効に働かない。そのため、前記公報記載のアンカー層では、粘着剤層と光学フィルム基材の密着性を十分に向上できているとはいえない。さらに、上記ポリアクリル酸エステルのエチレンイミン付加物は、有機溶剤に希釈して塗布する必要があるため、光学フィルム素材が、ポリカーボネートやノルボルネン系樹脂である場合には素材を変質させてしまう。
【0014】
前記粘着剤層を形成する粘着剤のベースポリマーが含有する、アミノ基と反応する官能基は、カルボキシル基であることが好ましい態様である。カルボキシル基は、アミノ基との反応性が良く、ベースポリマーが含有する官能基として好適であり、粘着剤層とアンカー層の密着性が良好である。
【0015】
アクリル系重合体エマルジョンは、アクリル/スチレン共重合体エマルジョンであることが好ましい態様である。アクリル系重合体エマルジョンを構成するモノマーとしてスチレン系モノマーを共重合することにより、機械的強度をさらに向上させることができる。
【0017】
また、上粘着型光学フィルムにおいて、光学フィルムは活性化処理が施されていることが好ましい。光学フィルムに活性化処理を施すことにより、光学フィルムにアンカー層を形成する際のハジキを抑えることができる。また光学フィルムに密着性よくアンカー層を形成できる。
【0018】
また本発明は、前記粘着型光学フィルムを少なくとも1枚用いた画像表示装置、に関する。本発明の粘着型光学フィルムは、液晶表示装置等の画像表示装置の各種の使用態様に応じて、1枚または複数のものを組み合わせて用いられる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の粘着型光学フィルムの粘着剤層を形成する粘着剤は、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の各種の粘着剤を使用できるが、無色透明で、液晶セル等との接着性の良好なアクリル系粘着剤が一般的には用いられる。
【0020】
アクリル系粘着剤は、アルキル(メタ)アクリレートのモノマーユニットを主骨格とするアクリル系ポリマーをベースポリマーとする。なお、(メタ)アクリレートはアクリレートおよび/またはメタクリレートをいい、本発明の(メタ)とは同様の意味である。アクリル系ポリマーの主骨格を構成する、アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基の平均炭素数は1〜12程度のものであり、アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等を例示でき、これらは単独または組合せて使用できる。これらのなかでもアルキル基の炭素数1〜7のアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0021】
前記アクリル系ポリマー等のベースポリマーには、各種官能基を導入することができる。アンカー層の樹脂エマルジョンとして、アクリル系重合体エマルジョンのエチレンイミン付加物および/またはポリエチレンイミン付加物等のアミノ基を有するものを用い、前記官能基としては、アミノ基と反応する官能基を有するものが用いられる。アミノ基と反応する官能基としては、たとえば、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基等があげられる。これら官能基のなかでもカルボキシル基が好適である。前記官能基を有するアクリル系ポリマーは、当該官能基を有するモノマーユニットを含有している。
【0022】
カルボキシル基を有するモノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等があげられる。エポキシ基を含有するモノマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレート等があげられる。水酸基を有するモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有モノマー、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等があげられる。さらには、N元素含有モノマーとして、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アセトニトリル、ビニルピロリドン、N−シクロヘキシルマレイミド、イタコンイミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等があげられる。その他、アクリル系ポリマーには、粘着剤の性能を損なわない範囲で、さらには酢酸ビニル、スチレン等を用いることもできる。これらモノマーは1種または2種以上を組み合わせることができる。
【0023】
アクリル系ポリマー中の前記官能基を有するモノマーユニットの割合は、特に制限されないが、アクリル系ポリマーを構成するモノマーユニット(A)(但し、前記モノマーユニット(a)を除く)との重量比(a/A)で、0.001〜0.12程度、さらには0.005〜0.1とするのが好ましい。
【0024】
アクリル系ポリマーの平均分子量は特に制限されないが、重量平均分子量(GPC)は、30万〜250万程度であるのが好ましい。前記アクリル系ポリマーの製造は、各種公知の方法により製造でき、たとえば、バルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法等のラジカル重合法を適宜選択できる。ラジカル重合開始剤としては、アゾ系、過酸化物系の各種公知のものを使用でき、反応温度は通常50〜85℃程度、反応時間は1〜8時間程度とされる。また、前記製造法のなかでも溶液重合法が好ましく、アクリル系ポリマーの溶媒としては一般に酢酸エチル、トルエン等の極性溶剤が用いられる。溶液濃度は通常20〜80重量%程度とされる。
【0025】
ゴム系粘着剤のベースポリマーとしては、たとえば、天然ゴム、イソプレン系ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム、再生ゴム、ポリイソブチレン系ゴム、さらにはスチレン−イソプレン−スチレン系ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン系ゴム等があげられ、シリコーン系粘着剤のベースポリマーとしては、たとえば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等があげられ、これらにカルボキシル基等のアミノ基と反応性を有する官能基が導入されたものを好適に使用できる。
【0026】
また、前記粘着剤は、架橋剤を含有する粘着剤組成物とするのが好ましい。粘着剤に配合できる多官能性化合物としては、有機系架橋剤や多官能性金属キレートがあげられる。有機系架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、イミン系架橋剤などがあげられる。有機系架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤が好ましい。多官能性金属キレートは、多価金属が有機化合物と共有結合または配位結合しているものである。多価金属原子としては、Al、Cr、Zr、Co、Cu、Fe、Ni、V、Zn、In、Ca、Mg、Mn、Y、Ce、Sr、Ba、Mo、La、Sn、Ti等があげられる。共有結合または配位結合する有機化合物中の原子としては酸素原子等があげられ、有機化合物としてはアルキルエステル、アルコール化合物、カルボン酸化合物、エーテル化合物、ケトン化合物等があげられる。
【0027】
アクリル系ポリマー等のベースポリマーと架橋剤の配合割合は特に制限されないが、通常、ベースポリマー (固形分)100重量部に対して、架橋剤(固形分)0.01〜6重量部程度が好ましく、さらには0.1〜3重量部程度が好ましい。
【0028】
さらには、前記粘着剤には、必要に応じて、粘着付与剤、可塑剤、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤、顔料、着色剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤等を、また本発明の目的を逸脱しない範囲で各種の添加剤を適宜に使用することもできる。また微粒子を含有して光拡散性を示す粘着剤層などとしてもよい。
【0029】
アンカー層は、樹脂エマルジョンにより形成される。樹脂エマルジョンとしては、アクリル系モノマー等をエマルジョン重合することにより得られたもの、さらには得られたエマルジョン重合物に各種の変性を施したものなどがあげられる。樹脂エマルジョンの平均粒子径は特に制限されないが、5〜500nm程度が好ましく、さらには10〜300nmが好ましい。
【0030】
本発明のアンカー層の形成に用いる樹脂エマルジョンとしては、アクリル系重合体エマルジョンのエチレンイミン付加物および/またはポリエチレンイミン付加物が用いられる。アクリル系重合体エマルジョンは、前記例示のアクリル系粘着剤のベースポリマー(アクリル系ポリマー)を構成するアルキル(メタ)アクリレートおよびその共重合モノマーを常法に従ってエマルジョン重合することにより得られる。共重合モノマーとしては、エチレンイミン等を反応させるためにカルボキシル基等の官能基を有するモノマーが用いられる。カルボキシル基等の官能基を有するモノマーの使用割合は、反応させるエチレンイミン等の割合により適宜に調整する。また、共重合モノマーとしては、前述の通り、スチレン系モノマーを用いるのが好適である。
【0031】
前記アクリル系重合体エマルジョンには、エチレンイミンおよび/またはポリエチレンイミンを反応させてその付加物とする。アクリル系重合体エマルジョン中のカルボキシル基等にエチレンイミンを反応させることにより、末端1級アミン基のアミノエチル基がグラフト化した樹脂が得られる。前記エチレンイミンは付加重合によりポリエチレンイミン付加物とすることができる。また、アクリル系重合体エマルジョン中のカルボキシル基等に、別途合成したポリエチレンイミンを反応させることにより、ポリエチレンイミンをグラフト化した付加物とすることもできる。アクリル系重合体エマルジョンのエチレンイミン付加物および/またはポリエチレンイミン付加物は、アミン水素当量が300〜800g・solid/eq程度であるのが好適である。
【0032】
前記アクリル系重合体エマルジョンのエチレンイミン付加物および/またはポリエチレンイミン付加物は、特に制限されず、各種のものを使用できる。たとえば、市販品の例としては、株式会社日本触媒社製のポリメントSK−1000、があげられる。
【0034】
またアンカー層の形成にあたっては、樹脂エマルジョンに加えて、樹脂エマルジョンと反応する化合物を混合して架橋して、アンカー層の強度を向上させることができる。樹脂エマルジョンと反応する化合物としては、エポキシ化合物等を例示できる。
【0035】
本発明の粘着型光学フィルムは、図1に示すように、光学フィルム1に、粘着剤層3が、前記アンカー層2を介して設けられている。また、粘着剤層3には離型シート4を設けることができる。
【0036】
光学フィルム1としては液晶表示装置等の画像表示装置の形成に用いられるものが使用され、その種類は特に制限されない。たとえば、光学フィルムとしては偏光板があげられる。偏光板は偏光子の片面または両面には透明保護フィルムを有するものが一般に用いられる。
【0037】
偏光子は、特に制限されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、たとえば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等があげられる。これらのなかでもポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、5〜80μm程度である。
【0038】
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、たとえば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸や硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を含んでいてもよいヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸してもよいし、また延伸してからヨウ素で染色してもよい。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
【0039】
前記偏光子の片面または両面に設けられる透明保護フィルムを形成する材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などに優れるものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーなどがあげられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または前記ポリマーのブレンド物なども前記透明保護フィルムを形成するポリマーの例としてあげられる。透明保護フィルムは、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型、紫外線硬化型の樹脂の硬化層として形成することもできる。
【0040】
また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、たとえば、(A)側鎖に置換および/または非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換および/非置換フェニルならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物があげられる。具体例としてはイソブチレンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物のフィルムがあげられる。フィルムは樹脂組成物の混合押出品などからなるフィルムを用いることができる。
【0041】
保護フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より1〜500μm程度である。特に1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。
【0042】
また、保護フィルムは、できるだけ色付きがないことが好ましい。したがって、Rth=[(nx+ny)/2−nz]・d(ただし、nx、nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚方向の屈折率、dはフィルム厚みである)で表されるフィルム厚み方向の位相差値が−90nm〜+75nmである保護フィルムが好ましく用いられる。かかる厚み方向の位相差値(Rth)が−90nm〜+75nmのものを使用することにより、保護フィルムに起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。厚み方向位相差値(Rth)は、さらに好ましくは−80nm〜+60nm、特に−70nm〜+45nmが好ましい。
【0043】
保護フィルムとしては、偏光特性や耐久性などの点より、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマーが好ましい。特にトリアセチルセルロースフィルムが好適である。なお、偏光子の両側に保護フィルムを設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる保護フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料等からなる保護フィルムを用いてもよい。前記偏光子と保護フィルムとは通常、水系粘着剤等を介して密着している。水系接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリウレタン、水系ポリエステル等を例示できる。
【0044】
前記透明保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであってもよい。
【0045】
ハードコート処理は偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止処理は隣接層との密着防止を目的に施される。
【0046】
またアンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて透明保護フィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。前記表面微細凹凸構造の形成に含有させる微粒子としては、例えば平均粒子径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる導電性のこともある無機系微粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などの透明微粒子が用いられる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は、表面微細凹凸構造を形成する透明樹脂100重量部に対して一般的に2〜50重量部程度であり、5〜25重量部が好ましい。アンチグレア層は、偏光板透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)を兼ねるものであってもよい。
【0047】
なお、前記反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等は、透明保護フィルムそのものに設けることができるほか、別途光学層として透明保護フィルムとは別体のものとして設けることもできる。
【0048】
また本発明の光学フィルムとしては、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2 や1/4等の波長板を含む)、視角補償フィルム、輝度向上フィルムなどの液晶表示装置等の形成に用いられることのある光学層となるものがあげられる。これらは単独で本発明の光学フィルムとして用いることができる他、前記偏光板に、実用に際して積層して、1層または2層以上用いることができる。
【0049】
特に、偏光板に更に反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板、偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板、偏光板に更に視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光板、あるいは偏光板に更に輝度向上フィルムが積層されてなる偏光板が好ましい。
【0050】
反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内蔵を省略できて液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有する。反射型偏光板の形成は、必要に応じ透明保護層等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行うことができる。
【0051】
反射型偏光板の具体例としては、必要に応じマット処理した透明保護フィルムの片面に、アルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したものなどがあげられる。また前記透明保護フィルムに微粒子を含有させて表面微細凹凸構造とし、その上に微細凹凸構造の反射層を有するものなどもあげられる。前記した微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させて指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また微粒子含有の透明保護フィルムは、入射光及びその反射光がそれを透過する際に拡散されて明暗ムラをより抑制しうる利点なども有している。透明保護フィルムの表面微細凹凸構造を反映させた微細凹凸構造の反射層の形成は、例えば真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式やメッキ方式などの適宜な方式で金属を透明保護層の表面に直接付設する方法などにより行うことができる。
【0052】
反射板は前記の偏光板の透明保護フィルムに直接付与する方式に代えて、その透明フィルムに準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる反射シートなどとして用いることもできる。なお反射層は、通常、金属からなるので、その反射面が透明保護フィルムや偏光板等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設の回避の点などより好ましい。
【0053】
なお、半透過型偏光板は、上記において反射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラー等の半透過型の反射層とすることにより得ることができる。半透過型偏光板は、通常液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを形成できる。すなわち、半透過型偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節約でき、比較的暗い雰囲気下においても内蔵光源を用いて使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用である。
【0054】
偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板について説明する。直線偏光を楕円偏光または円偏光に変えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変えたり、あるいは直線偏光の偏光方向を変える場合に、位相差板などが用いられる。特に、直線偏光を円偏光に変えたり、円偏光を直線偏光に変える位相差板としては、いわゆる1 /4 波長板(λ/4 板とも言う)が用いられる。1 /2 波長板(λ/2 板とも言う)は、通常、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いられる。
【0055】
楕円偏光板はスーパーツイストネマチック(STN)型液晶表示装置の液晶層の複屈折により生じた着色(青又は黄)を補償(防止)して、前記着色のない白黒表示する場合などに有効に用いられる。更に、三次元の屈折率を制御したものは、液晶表示装置の画面を斜め方向から見た際に生じる着色も補償(防止)することができて好ましい。円偏光板は、例えば画像がカラー表示になる反射型液晶表示装置の画像の色調を整える場合などに有効に用いられ、また、反射防止の機能も有する。
【0056】
位相差板としては、高分子素材を一軸または二軸延伸処理してなる複屈折性フィルム、液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマーの配向層をフィルムにて支持したものなどがあげられる。位相差板の厚さも特に制限されないが、20〜150μm程度が一般的である。
【0057】
高分子素材としては、たとえば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルビニルエーテル、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリアリルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、セルロース系重合体、ノルボルネン系樹脂、またはこれらの二元系、三元系各種共重合体、グラフト共重合体、ブレンド物などがあげられる。これら高分子素材は延伸等により配向物(延伸フィルム)となる。
【0058】
液晶性ポリマーとしては、たとえば、液晶配向性を付与する共役性の直線状原子団(メソゲン)がポリマーの主鎖や側鎖に導入された主鎖型や側鎖型の各種のものなどがあげられる。主鎖型の液晶性ポリマーの具体例としては、屈曲性を付与するスペーサ部でメソゲン基を結合した構造の、例えばネマチック配向性のポリエステル系液晶性ポリマー、ディスコティックポリマーやコレステリックポリマーなどがあげられる。側鎖型の液晶性ポリマーの具体例としては、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート又はポリマロネートを主鎖骨格とし、側鎖として共役性の原子団からなるスペーサ部を介してネマチック配向付与性のパラ置換環状化合物単位からなるメソゲン部を有するものなどがあげられる。これら液晶性ポリマーは、たとえば、ガラス板上に形成したポリイミドやポリビニルアルコール等の薄膜の表面をラビング処理したもの、酸化珪素を斜方蒸着したものなどの配向処理面上に液晶性ポリマーの溶液を展開して熱処理することにより行われる。
【0059】
位相差板は、例えば各種波長板や液晶層の複屈折による着色や視角等の補償を目的としたものなどの使用目的に応じた適宜な位相差を有するものであってよく、2種以上の位相差板を積層して位相差等の光学特性を制御したものなどであってもよい。
【0060】
また上記の楕円偏光板や反射型楕円偏光板は、偏光板又は反射型偏光板と位相差板を適宜な組合せで積層したものである。かかる楕円偏光板等は、(反射型)偏光板と位相差板の組合せとなるようにそれらを液晶表示装置の製造過程で順次別個に積層することによっても形成しうるが、前記の如く予め楕円偏光板等の光学フィルムとしたものは、品質の安定性や積層作業性等に優れて液晶表示装置などの製造効率を向上させうる利点がある。
【0061】
視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合でも、画像が比較的鮮明にみえるように視野角を広げるためのフィルムである。このような視角補償位相差板としては、例えば位相差板、液晶ポリマー等の配向フィルムや透明基材上に液晶ポリマー等の配向層を支持したものなどからなる。通常の位相差板は、その面方向に一軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムが用いられるのに対し、視角補償フィルムとして用いられる位相差板には、面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムとか、面方向に一軸に延伸され厚さ方向にも延伸された厚さ方向の屈折率を制御した複屈折を有するポリマーや傾斜配向フィルムのような二方向延伸フィルムなどが用いられる。傾斜配向フィルムとしては、例えばポリマーフィルムに熱収縮フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理又は/及び収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。位相差板の素材原料ポリマーは、先の位相差板で説明したポリマーと同様のものが用いられ、液晶セルによる位相差に基づく視認角の変化による着色等の防止や良視認の視野角の拡大などを目的とした適宜なものを用いうる。
【0062】
また良視認の広い視野角を達成する点などより、液晶ポリマーの配向層、特にディスコティック液晶ポリマーの傾斜配向層からなる光学的異方性層をトリアセチルセルロースフィルムにて支持した光学補償位相差板が好ましく用いうる。
【0063】
偏光板と輝度向上フィルムを貼り合わせた偏光板は、通常液晶セルの裏側サイドに設けられて使用される。輝度向上フィルムは、液晶表示装置などのバックライトや裏側からの反射などにより自然光が入射すると所定偏光軸の直線偏光または所定方向の円偏光を反射し、他の光は透過する特性を示すもので、輝度向上フィルムを偏光板と積層した偏光板は、バックライト等の光源からの光を入射させて所定偏光状態の透過光を得ると共に、前記所定偏光状態以外の光は透過せずに反射される。この輝度向上フィルム面で反射した光を更にその後ろ側に設けられた反射層等を介し反転させて輝度向上フィルムに再入射させ、その一部又は全部を所定偏光状態の光として透過させて輝度向上フィルムを透過する光の増量を図ると共に、偏光子に吸収させにくい偏光を供給して液晶表示画像表示等に利用しうる光量の増大を図ることにより輝度を向上させうるものである。すなわち、輝度向上フィルムを使用せずに、バックライトなどで液晶セルの裏側から偏光子を通して光を入射した場合には、偏光子の偏光軸に一致していない偏光方向を有する光は、ほとんど偏光子に吸収されてしまい、偏光子を透過してこない。すなわち、用いた偏光子の特性によっても異なるが、およそ50%の光が偏光子に吸収されてしまい、その分、液晶画像表示等に利用しうる光量が減少し、画像が暗くなる。輝度向上フィルムは、偏光子に吸収されるような偏光方向を有する光を偏光子に入射させずに輝度向上フィルムで一旦反射させ、更にその後ろ側に設けられた反射層等を介して反転させて輝度向上フィルムに再入射させることを繰り返し、この両者間で反射、反転している光の偏光方向が偏光子を通過し得るような偏光方向になった偏光のみを、輝度向上フィルムは透過させて偏光子に供給するので、バックライトなどの光を効率的に液晶表示装置の画像の表示に使用でき、画面を明るくすることができる。
【0064】
輝度向上フィルムと上記反射層等の間に拡散板を設けることもできる。輝度向上フィルムによって反射した偏光状態の光は上記反射層等に向かうが、設置された拡散板は通過する光を均一に拡散すると同時に偏光状態を解消し、非偏光状態となる。すなわち、拡散板は偏光を元の自然光状態にもどす。この非偏光状態、すなわち自然光状態の光が反射層等に向かい、反射層等を介して反射し、再び拡散板を通過して輝度向上フィルムに再入射することを繰り返す。このように輝度向上フィルムと上記反射層等の間に、偏光を元の自然光状態にもどす拡散板を設けることにより表示画面の明るさを維持しつつ、同時に表示画面の明るさのむらを少なくし、均一で明るい画面を提供することができる。かかる拡散板を設けることにより、初回の入射光は反射の繰り返し回数が程よく増加し、拡散板の拡散機能と相俟って均一の明るい表示画面を提供することができたものと考えられる。
【0065】
前記の輝度向上フィルムとしては、例えば誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したものの如き、左回り又は右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものなどの適宜なものを用いうる。
【0066】
従って、前記した所定偏光軸の直線偏光を透過させるタイプの輝度向上フィルムでは、その透過光をそのまま偏光板に偏光軸を揃えて入射させることにより、偏光板による吸収ロスを抑制しつつ効率よく透過させることができる。一方、コレステリック液晶層の如く円偏光を投下するタイプの輝度向上フィルムでは、そのまま偏光子に入射させることもできるが、吸収ロスを抑制する点よりその円偏光を位相差板を介し直線偏光化して偏光板に入射させることが好ましい。なお、その位相差板として1/4波長板を用いることにより、円偏光を直線偏光に変換することができる。
【0067】
可視光域等の広い波長範囲で1/4波長板として機能する位相差板は、例えば波長550nmの淡色光に対して1/4波長板として機能する位相差層と他の位相差特性を示す位相差層、例えば1/2波長板として機能する位相差層とを重畳する方式などにより得ることができる。従って、偏光板と輝度向上フィルムの間に配置する位相差板は、1層又は2層以上の位相差層からなるものであってよい。
【0068】
なお、コレステリック液晶層についても、反射波長が相違するものの組み合わせにして2層又は3層以上重畳した配置構造とすることにより、可視光領域等の広い波長範囲で円偏光を反射するものを得ることができ、それに基づいて広い波長範囲の透過円偏光を得ることができる。
【0069】
また、偏光板は、上記の偏光分離型偏光板の如く、偏光板と2層又は3層以上の光学層とを積層したものからなっていてもよい。従って、上記の反射型偏光板や半透過型偏光板と位相差板を組み合わせた反射型楕円偏光板や半透過型楕円偏光板などであってもよい。
【0070】
偏光板に前記光学層を積層した光学フィルムは、液晶表示装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学フィルムとしたのものは、品質の安定性や組立作業等に優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着層等の適宜な接着手段を用いうる。前記の偏光板と他の光学層の接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
【0071】
前述した光学フィルム1への、アンカー層2の形成方法は特に制限されず、たとえば、光学フィルム1に、樹脂エマルジョンを塗布し乾燥する方法等があげられる。アンカー層2の形成にあたり、光学フィルム1には活性化処理を施すことができる。活性化処理は各種方法を採用でき、たとえばコロナ処理、低圧UV処理、プラズマ処理等を採用できる。活性化処理は、光学フィルム1が、特にポリオレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂の場合に有効であり、各フィルムの水との接触角を80度以下、好ましくは75度以下とすると、アンカー剤を塗布する際のハジキを抑えることができる。アンカー層2(乾燥膜厚)の厚さは、前述の通り、樹脂エマルジョンの平均粒子径aの2倍以上であるのが好ましい。なお図2は、図1におけるアンカー層2に係わる拡大図であり、アンカー層2の厚さが樹脂エマルジョンの平均粒子径aの約4倍の場合である。アンカー層2の厚さは、特に限定されないが前述の通り100nm以上とするのが好ましい。
【0072】
粘着剤層3の形成は、前記アンカー層2上に積層することにより行う。形成方法としては、特に制限されず、アンカー層2に粘着剤(溶液)を塗布し乾燥する方法、粘着剤層3を設けた離型シート4により転写する方法等があげられる。粘着剤層3(乾燥膜厚)は厚さ、特に限定されないが、10〜40μm程度とするのが好ましい。
【0073】
離型シート4の構成材料としては、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂フィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体等があげられる。離型シート4の表面には、粘着剤層3からの剥離性を高めるため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理などの剥離処理が施されていても良い。
【0074】
なお、本発明の粘着型光学フィルムの光学フィルムや粘着剤層などの各層には、例えばサリチル酸エステル系化合物やべンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
【0075】
本発明の粘着型光学フィルムは液晶表示装置等の各種画像表示装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セルと粘着型光学フィルム、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成されるが、本発明においては本発明による光学フィルムを用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばTN型やSTN型、π型などの任意なタイプのものを用いうる。
【0076】
液晶セルの片側又は両側に粘着型光学フィルムを配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置を形成することができる。その場合、本発明による光学フィルムは液晶セルの片側又は両側に設置することができる。両側に光学フィルムを設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
【0077】
次いで有機エレクトロルミネセンス装置(有機EL表示装置)について説明する。一般に、有機EL表示装置は、透明基板上に透明電極と有機発光層と金属電極とを順に積層して発光体(有機エレクトロルミネセンス発光体)を形成している。ここで、有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であり、例えばトリフェニルアミン誘導体等からなる正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性の有機固体からなる発光層との積層体や、あるいはこのような発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層の積層体や、またあるいはこれらの正孔注入層、発光層、および電子注入層の積層体等、種々の組み合わせをもった構成が知られている。
【0078】
有機EL表示装置は、透明電極と金属電極とに電圧を印加することによって、有機発光層に正孔と電子とが注入され、これら正孔と電子との再結合によって生じるエネルギーが蛍光物資を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で発光する。途中の再結合というメカニズムは、一般のダイオードと同様であり、このことからも予想できるように、電流と発光強度は印加電圧に対して整流性を伴う強い非線形性を示す。
【0079】
有機EL表示装置においては、有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明でなくてはならず、通常酸化インジウムスズ(ITO)などの透明導電体で形成した透明電極を陽極として用いている。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要で、通常Mg−Ag、Al−Liなどの金属電極を用いている。
【0080】
このような構成の有機EL表示装置において、有機発光層は、厚さ10nm程度ときわめて薄い膜で形成されている。このため、有機発光層も透明電極と同様、光をほぼ完全に透過する。その結果、非発光時に透明基板の表面から入射し、透明電極と有機発光層とを透過して金属電極で反射した光が、再び透明基板の表面側へと出るため、外部から視認したとき、有機EL表示装置の表示面が鏡面のように見える。
【0081】
電圧の印加によって発光する有機発光層の表面側に透明電極を備えるとともに、有機発光層の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネセンス発光体を含む有機EL表示装置において、透明電極の表面側に偏光板を設けるとともに、これら透明電極と偏光板との間に位相差板を設けることができる。
【0082】
位相差板および偏光板は、外部から入射して金属電極で反射してきた光を偏光する作用を有するため、その偏光作用によって金属電極の鏡面を外部から視認させないという効果がある。特に、位相差板を1 /4 波長板で構成し、かつ偏光板と位相差板との偏光方向のなす角をπ/4 に調整すれば、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
【0083】
すなわち、この有機EL表示装置に入射する外部光は、偏光板により直線偏光成分のみが透過する。この直線偏光は位相差板により一般に楕円偏光となるが、とくに位相差板が1 /4 波長板でしかも偏光板と位相差板との偏光方向のなす角がπ/4 のときには円偏光となる。
【0084】
この円偏光は、透明基板、透明電極、有機薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び有機薄膜、透明電極、透明基板を透過して、位相差板に再び直線偏光となる。そして、この直線偏光は、偏光板の偏光方向と直交しているので、偏光板を透過できない。その結果、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
【0085】
【実施例】
以下に、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、各例中の部および%はいずれも重量基準である。
【0090】
実施例
(光学フィルム)
二軸延伸を行ったノルボルネン系樹脂(JSR社製,アートン)を用いた位相差板(100μm)に、コロナ処理を施したもの(水との接触角71度)を用いた。
【0091】
(アンカー層の形成)
アクリル/スチレン系共重合体エマルジョンのポリエチレンイミン付加物として、株式会社日本触媒製のポリメントSK1000(エマルジョン平均粒子径約100nm)を用い、これを水:イソプロピルアルコール=1:3(容量比)の混合溶媒で、固形分5%に希釈した溶液を調製した。この溶液をワイヤーバー#5を用いて前記位相差板上に塗布した後、揮発分を蒸発させた。蒸発後のアンカー層の厚みをTEM超薄膜切片法にて観察したところ、800nmであり、厚さ方向に、4〜5個のエマルジョン粒子が存在していることを確認した。
(粘着剤層の形成)
ベースポリマーとして、ブチルアクリレート:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルアクリレート=100:5 : 0.1(重量比)の共重合体からなる重量平均分子量200万のアクリル系ポリマーを含有する溶液(固形分30%)を用いた。上記アクリル系ポリマー溶液にイソシアネート系多官能性化合物である日本ポリウレタン社製コロネートLをポリマー固形分100部に対して3.2部、および添加剤(KBM403,信越シリコーン製)を0.6部、粘度調整のための溶剤(酢酸エチル)加え、粘着剤溶液(固形分11%)を調製した。当該粘着剤溶液を、乾燥後の厚みが25μmとなるように、離型フィルム(ポリエチレンテレフタレート基材:ダイヤホイルMRF38,三菱化学ポリエステル製)上に塗布した後、熱風循環式オーブンで乾燥して、粘着剤層を形成した。
【0092】
(粘着型光学フィルムの作製)
上記位相差板の表面に形成したアンカー層に、上記の粘着剤層を形成した離型フィルムを貼り合せ、粘着型位相差板を作製した。
【0093】
実施例
(光学フィルムの作製)
ポリカーボネート(PC)のフレークを塩化メチレンに溶解した溶液を、平滑なSUS板上に均一にキャストし、表面が結露しないように溶剤雰囲気中で乾燥した。十分に乾燥した後、SUS板よりPCを剥がし、その後、熱風循環式オーブンで乾燥して、PC無延伸フィルム(30μm)を得た。このフィルムを加熱しつつ、1.2倍に延伸し、コロナ処理を施し、PC位相差板(水との接触角73度)を得た。
【0094】
(アンカー層の形成)
上記PC位相差板に実施例と同様にしてアンカー層を形成した。蒸発後のアンカー層の厚みをTEM超薄膜切片法にて観察したところ、800nmであり、厚さ方向に、4〜5個のエマルジョン粒子が存在していることを確認した。
【0095】
(粘着型光学フィルムの作製)
上記位相差板の表面に形成したアンカー層に、実施例1と同様の粘着剤層を形成した離型フィルムを貼り合せ、粘着型位相差板を作製した。
【0096】
比較例1
(光学フィルムの作製)
厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルムを40℃のヨウ素水溶液中で5倍に延伸したのち50℃で4分間乾燥させて偏光子を得た。この偏光子の両側にトリアセチルセルロースフィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用いて接着し、偏光板を得た。
【0097】
(アンカー層の形成)
ポリウレタンの樹脂エマルジョンとして、旭電化工業株式会社製のアデカボンタイターHUX290H(エマルジョン平均粒子径約42nm)を用い、これを水:ブチルセロゾルブ=3:1(容量比)の混合溶媒で、固形分0.2%に希釈した溶液を調製した。この溶液をワイヤーバー#5を用いて前記偏光板上に塗布した後、揮発分を蒸発させた。蒸発後のアンカー層の厚みをTEM超薄膜切片法にて観察したところ、蒸発後のアンカー層の厚みは80nmであり、エマルジョン粒子が点在しており、厚み方向のエマルジョン粒子の重なりがないことを確認した。
【0098】
(粘着型光学フィルムの作製)
上記偏光板の表面に形成したアンカー層に、実施例1と同様の粘着剤層を形成した離型フィルムを貼り合せ、粘着型偏光板を作製した。
【0099】
比較例2
(光学フィルム)
比較例1と同様の偏光板を用いた。
【0100】
(粘着剤層の形成)
ベースポリマーとして、ブチルアクリレート:2−ヒドロキシエチルアクリレート=100:0.5(重量比)の共重合体からなる重量平均分子量140万のアクリル系ポリマーを含有する溶液(固形分30%)を用いた。上記アクリル系ポリマー溶液にイソシアネート系多官能性化合物である日本ポリウレタン社製コロネートLをポリマー固形分100部に対して5部、および添加剤(KBM403,信越シリコーン製)を0.5部、粘度調整のための溶剤(トルエン)加え、粘着剤溶液(固形分10%)を調製した。当該粘着剤溶液を、乾燥後の厚みが25μmとなるように、離型フィルム(ポリエチレンテレフタレート基材:ダイヤホイルMRF38,三菱化学ポリエステル製)上に塗布した後、熱風循環式オーブンで乾燥して、粘着剤層を形成した。
【0101】
(粘着型光学フィルムの作製)
上記偏光板の表面に、実施例と同様にアンカー層を形成した後、当該アンカー層上に、上記粘着剤層を形成した離型フィルムを貼り合せ、粘着型偏光板を作製した。
【0102】
比較例
比較例1と同様の偏光板を用いた。さらに、前記偏光板の表面にアンカー層の形成を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして、粘着型偏光板を作製した。
【0103】
比較例
(光学フィルム)
比較例1と同様の偏光板を用いた。
【0104】
(アンカー層の形成)
溶剤型のポリエチレンイミン系樹脂(ポリアクリル酸エステルのエチレンイミン付加物)として、株式会社日本触媒製のポリメントNK380の溶液を用い、この溶液をワイヤーバー#5を用いて前記偏光板上に塗布した後、揮発分を蒸発させた。蒸発後のアンカー層の厚みは100nmであった。
【0105】
(粘着型光学フィルムの作製)
上記偏光板の表面に形成したアンカー層に、実施例1と同様の粘着剤層を形成した離型フィルムを貼り合せ、粘着型偏光板を作製した。
【0106】
比較例
実施例において、アンカー層の形成を行わなかったこと以外は実施例と同様にして、粘着型位相差板を作製した。
【0107】
上記実施例および比較例で得られた粘着型光学フィルムについて以下の評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0108】
(粘着剤欠け)
上記により作製された粘着型光学フィルムをトムソン刃型で25mm×150mmの大きさに打ち抜き、切断端部(25mm幅側)をガラス板(コーニング社製,コーニング1737)に20回連続で接触させた。その後、各々の粘着型光学フィルムの前記接触端部を目視にて確認し、以下の基準で評価した。また、粘着剤欠けの面積を求めた。
○:深さ150μm以上の粘着剤欠けなし。
△:深さ300μm以上の粘着剤欠けなし。
×:深さ300μm以上の粘着剤欠けあり。
【0109】
【表1】
表1中、*1:旭電化工業株式会社製のアデカボンタイターHUX290H、*2:株式会社日本触媒製のポリメントSK1000、*3:株式会社日本触媒製のポリメントNK380である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘着型光学フィルムの断面図である。
【図2】本発明の粘着型光学フィルムの断面拡大図である。
【符号の説明】
1 光学フィルム
2 アンカー層
3 粘着剤層
4 離型シート
a エマルジョン粒子

Claims (7)

  1. 光学フィルムの少なくとも一方の面に粘着剤層が積層されている粘着型光学フィルムにおいて、前記粘着剤層は、樹脂エマルジョンにより形成されたアンカー層を介して積層されており、前記樹脂エマルジョンが、アクリル系重合体エマルジョンのエチレンイミン付加物および/またはポリエチレンイミン付加物であり、粘着剤層を形成する粘着剤のベースポリマーがアミノ基と反応する官能基を含有していることを特徴とする粘着型光学フィルム。
  2. アンカー層の厚みが樹脂エマルジョンの平均粒子径の2倍以上であることを特徴とする請求項1記載の粘着型光学フィルム。
  3. アンカー層の厚みが100nm以上であることを特徴とする請求項1または2記載の粘着型光学フィルム。
  4. 前記粘着剤層を形成する粘着剤のベースポリマーが含有する、アミノ基と反応する官能基が、カルボキシル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粘着型光学フィルム。
  5. アクリル系重合体エマルジョンが、アクリル/スチレン系共重合体エマルジョンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の粘着型光学フィルム。
  6. 光学フィルムのアンカー層を形成する面に活性化処理が施されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の粘着型光学フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の粘着型光学フィルムを少なくとも1枚用いた画像表示装置。
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