JPH08125200A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH08125200A
JPH08125200A JP6260541A JP26054194A JPH08125200A JP H08125200 A JPH08125200 A JP H08125200A JP 6260541 A JP6260541 A JP 6260541A JP 26054194 A JP26054194 A JP 26054194A JP H08125200 A JPH08125200 A JP H08125200A
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layer
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semiconductor
particle beam
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Akiyuki Soejima
顕幸 副島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 順電圧が上昇せずにソフトリカバリー化した
半導体装置を提供する。 【構成】 ダイオード10では高不純物濃度のN+ 層1
3の上主面上に低不純物濃度のN- 層11が形成されて
いる。さらにその上主面上にP層12が形成されてい
る。N- 層11は、それぞれにおけるキャリアのライフ
タイムがτ1 ,τ2,τ3 である第1乃至第3の領域1
1a〜11cの積層構造を有している。これらのライフ
タイムの間にはτ2 <τ1 <τ3 の関係がある。 【効果】 第3の領域11cのライフタイムτ3 が大き
いため、ソフトリカバリー化を実現することができる。
また第3の領域11cのライフタイムτ3 が大きいこと
は順電圧VF を下降させる要因ともなっている。これら
のライフタイムと厚みとを適切に設計することにより、
順電圧VF を上昇させずにソフトリカバリー化を実現す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にダイオードを構成
する半導体装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図25は従来のダイオード100の構造
を示す断面図である。ダイオード100においては、高
不純物濃度のN+ 基板3の上主面上に低不純物濃度のN
- 層1が形成されている。また、N- 層1の上主面上に
P層2が形成されている。また、P層2の表面にアノー
ド電極4が、N+ 基板3の表面にカソード電極5がそれ
ぞれ形成されている。
【0003】図26はダイオード100の動作電流波形
を示すグラフである。ダイオード100に電圧を印加す
る回路(図示しない)が時刻0においてダイオード10
0に与える電圧の極性を切り換えようとしても、しばら
くは順電流IF が流れ、その後減少して、時刻t0 で電
流は零となる。
【0004】その時刻t0 以降の電流が逆回復電流Irr
である。ダイオード100はインバータ等の回路装置に
使用すると、逆回復電流IrrのピークIRMを越えた後
の、逆回復電流の時間変化率dIrr/dt(図26のI
rrの接線の傾きに相当)と、回路のインダクタンス成分
Lとによりサージ電圧Vsurge が次式によって発生す
る。
【0005】Vsurge =−L・(dIrr/dt) この式から、逆回復電流Irrの時間変化率dIrr/dt
の絶対値が大きい波形(いわゆるハードリカバリー)の
場合、サージ電圧Vsurge が大きくなり、回路装置の設
計に支障をきたす場合がある。そのため、回路装置設計
の要請からサージ電圧を抑えるために、ダイオード10
0における逆回復電流の時間変化率dIrr/dtの絶対
値が小さい波形(いわゆるソフトリカバリー)であるこ
とが求められる。
【0006】また、定常損失を低減するためにはダイオ
ード100の順電圧VF は低いことが求められる。ま
た、スイッチング損失を低減するためには、逆回復電流
rrの時間積分で計算される逆回復電荷Qrr(図26の
斜線部分の面積に相当)が小さいことが求められる。
【0007】このようにダイオード100に要求される
特性は種々あるが、いずれの特性が最も要求されるのか
は、回路上での使用条件によって異なってくる。回路設
計が、インダクタンスLが大きい場合等サージ電圧V
surge に対する余裕がない場合には、サージ電圧を抑え
るために、ダイオード100にはソフトリカバリー性が
求められる。
【0008】ダイオード100の逆回復電流Irrを全体
的に低減させ(従って、逆回復電荷Qrrも小さくな
る)、ソフトリカバリー化を図るために、金、白金等の
重金属の拡散や、電子線等の放射線照射によって、N-
層1とN+ 基板3のライフタイムがそれぞれにおいて均
一に減少されている。
【0009】図27はこのダイオード100の縦断面方
向のN- 層1とN+ 基板3のライフタイム分布の模式図
であり、縦断面方向の深さxとライフタイムτとの関係
を示している。一般に不純物濃度の高い領域ほどライフ
タイムが小さいので、N- 層1におけるライフタイムよ
りもN+ 基板3におけるライフタイムの方が小さい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ライフタイム
が均一であるN- 層1において、ライフタイムの抑制は
ソフトリカバリー化の方向にあるものの、順電圧VF
大きく上昇するという問題点があった。
【0011】確かに、スイッチング損失の低減のために
はダイオード100の逆回復電荷Qrrが小さいことが求
められる。しかしそれと共に、ダイオード100の順電
圧VF を低くして定常損失を低く抑えることも必要であ
る。
【0012】特に駆動周波数が低い場合には、逆回復電
荷Qrrによるスイッチング損失よりも、順電圧VF によ
る定常損失のほうが全損失に与える影響が非常に大き
い。このため、上記問題点が生じると全損失としては大
きな増大を招き、駆動周波数が低い場合のダイオードに
とっては上記問題点は一層深刻となる。更に損失に対す
る余裕のない回路設計の場合等には重篤な問題であっ
た。
【0013】本発明は従来技術における上記の問題点の
克服を意図しており、ライフタイムを特定のパターンで
不均一にすることによって、順電圧を上昇させずにソフ
トリカバリー化を図り、サージ電圧の発生が小さく、し
かも耐圧を損なうこともない半導体装置を提供すること
を第1の目的とする。
【0014】また、順電圧と逆回復電荷のトレードオフ
を改善して、順電圧と逆回復電荷の小さな半導体装置を
提供することを第2の目的とする。
【0015】また、耐圧低下の小さな半導体装置を提供
することを第3の目的とする。
【0016】さらに、これらの特性を有する半導体装置
の製造方法を提供することを第4の目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明のうち請求項1
にかかるものは、第1及び第3の目的を達成するために
なされたもので、(a)第1と第2の主面を備え、第1
の不純物濃度を有する第1導電型の第1の半導体層と、
(b)前記第1の半導体層の前記第1の主面上に設けら
れた第2導電型の第2の半導体層と、(c)前記第1の
半導体層の前記第2の主面上に設けられ、前記第1の不
純物濃度より高い第2の不純物濃度を有する第1導電型
の第3の半導体層と、(d)前記第2の半導体層に接す
る第1の電極層と、(e)前記第3の半導体層に接する
第2の電極層と、を備える半導体装置である。ここで前
記第1の半導体層は(a-1)前記第2の半導体層に接
し、第1のライフタイムを有する第1の領域と、(a-
2)前記第1の領域に接し、前記第1の領域と前記第3
の半導体層との間に設けられ、前記第1のライフタイム
よりも小さい第2のライフタイムを有する第2の領域
と、(a-3)前記第2の領域と前記第3の半導体層との
間に設けられ、前記第1のライフタイムよりも大きい第
3のライフタイムを有する第3の領域とを有する。
【0018】この発明のうち請求項2にかかるものは、
第2及び第3の目的を達成するためになされたもので、
(a)第1と第2の主面を備え、第1の不純物濃度を有
する第1導電型の第1の半導体層と、(b)前記第1の
半導体層の前記第1の主面上に設けられた第2導電型の
第2の半導体層と、(c)前記第1の半導体層の前記第
2の主面上に設けられ、前記第1の不純物濃度より高い
第2の不純物濃度を有する第1導電型の第3の半導体層
と、(d)前記第2の半導体層に接する第1の電極層
と、(e)前記第3の半導体層に接する第2の電極層と
を備える半導体装置である。ここで前記第1の半導体層
は(a-1)前記第2の半導体層に接し、第1のライフタ
イムを有する第1の領域と、(a-2)前記第1の領域と
前記第3の半導体層との間に設けられ、前記第1のライ
フタイムよりも小さい第2のライフタイムを有する第2
の領域とを有する。また、前記第3の半導体層は(c-
1)前記第2の電極層に接し、第3のライフタイムを有
する第3の領域と、(c-2)前記第1の半導体層と前記
第3の領域との間に設けられ、前記第3のライフタイム
よりも小さい第4のライフタイムを有する第4の領域と
を有する。
【0019】この発明のうち請求項3にかかるものは、
第2及び第3の目的を達成するためになされたもので、
(a)第1と第2の主面を備え、第1の不純物濃度を有
する第1導電型の第1の半導体層と、(b)前記第1の
半導体層の前記第1の主面上に設けられた第2導電型の
第2の半導体層と、(c)前記第1の半導体層の前記第
2の主面上に設けられ、前記第1の不純物濃度より高い
第2の不純物濃度を有する第1導電型の第3の半導体層
と、(d)前記第2の半導体層に接する第1の電極層
と、(e)前記第3の半導体層に接する第2の電極層と
を備える。ここで前記第1の半導体層は(a-1)前記第
2の半導体層に接し、第1のライフタイムを有する第1
の領域と、(a-2)前記第1の領域と前記第3の半導体
層との間に設けられ、前記第1のライフタイムよりも小
さい第2のライフタイムを有する第2の領域とを有す
る。
【0020】この発明のうち請求項4にかかるものは、
第2及び第3の目的を達成するためになされたもので、
(a)第1と第2の主面を備え、第1の不純物濃度を有
する第1導電型の第1の半導体層と、(b)前記第1の
半導体層の前記第1の主面上に設けられた第2導電型の
第2の半導体層と、(c)前記第1の半導体層の前記第
2の主面上に設けられ、前記第1の不純物濃度より高い
第2の不純物濃度を有する第1導電型の第3の半導体層
と、(d)前記第2の半導体層に接する第1の電極層
と、(e)前記第3の半導体層に接する第2の電極層と
を備える半導体装置である。ここで前記第3の半導体層
は(c-1)前記第2の電極層に接し、第1のライフタイ
ムを有する第1の領域と、(c-2)前記第1の半導体層
と前記第1の領域との間に設けられ、前記第1のライフ
タイムよりも小さい第2のライフタイムを有する第2の
領域とを有する。
【0021】この発明のうち請求項5乃至請求項14に
かかるものは、第4の目的を達成するためになされたも
のである。
【0022】この発明のうち請求項5にかかるものは半
導体装置の製造方法であって、(a)第1と第2の主面
を備え、第1の不純物濃度を有する第1導電型の第1の
半導体層を準備する工程と、(b)前記第1の半導体層
の前記第1の主面上に第2導電型の第2の半導体層を設
ける工程と、(c)前記第1の半導体層の前記第2の主
面上に前記第1の不純物濃度より高い第2の不純物濃度
を有する第1導電型の第3の半導体層を設ける工程と、
(d)前記第2の半導体層を介して第1の注入量を以て
第1の粒子線の照射を行い、前記第1の半導体層におい
て前記第1の粒子線を停止させることにより、前記第1
の半導体層を、第1の損傷密度を有する第1の領域と、
前記第1の損傷密度よりも大きな第2の損傷密度を有す
る第2の領域と、前記第1の損傷密度よりも小さな第3
の損傷密度を有する第3の領域と、に分割する工程と、
(e)前記第2の半導体層上に前記第1の電極層を設け
る工程と、(f)前記第3の半導体層上に前記第2の電
極層を設ける工程とを備える。
【0023】この発明のうち請求項6にかかるものは、
請求項5記載の半導体装置の製造方法であって、(g)
前記第1の粒子線とほぼ同一の位置で停止するように、
前記第3の半導体層を介して前記第1の注入量よりも小
さい第2の注入量で第2の粒子線の照射を行う工程を更
に備える。
【0024】この発明のうち請求項7にかかるものは、
半導体装置の製造方法であって、(a)第1と第2の主
面を備え、第1の不純物濃度を有する第1導電型の第1
の半導体層を準備する工程と、(b)前記第1の半導体
層の前記第1の主面上に第2導電型の第2の半導体層を
設ける工程と、(c)前記第1の半導体層の前記第2の
主面上に前記第1の不純物濃度より高い第2の不純物濃
度を有する第1導電型の第3の半導体層を設ける工程
と、(d)前記第2の半導体層を介して粒子線の照射を
行い前記第1の半導体層及び前記第3の半導体層の境界
近傍に前記粒子線を停止させることにより、(d-1)前記
第1の半導体層を、第1の損傷密度を有する第1の領域
と、前記第1の損傷密度よりも大きい第2の損傷密度を
有する第2の領域と、に分割し、(d-2)前記第3の半導
体層を、前記粒子線による損傷を受けない第3の領域
と、前記粒子線による損傷を受ける第4の領域と、に分
割する工程と、(e)前記第2の半導体層上に前記第1
の電極層を設ける工程と、(f)前記第3の半導体層上
に前記第2の電極層を設ける工程とを備える。
【0025】この発明のうち請求項8にかかるものは、
半導体装置の製造方法であって、(a)第1と第2の主
面を備え、第1の不純物濃度を有する第1導電型の第1
の半導体層を準備する工程と、(b)前記第1の半導体
層の前記第1の主面上に第2導電型の第2の半導体層を
設ける工程と、(c)前記第1の半導体層の前記第2の
主面上に前記第1の不純物濃度より高い第2の不純物濃
度を有する第1導電型の第3の半導体層を設ける工程
と、(d)前記第3の半導体層を介して粒子線の照射を
行い前記第1の半導体層及び前記第3の半導体層の境界
近傍に前記粒子線を停止させることにより、(d-1)前記
第1の半導体層を、前記粒子線による損傷を受けない第
1の領域と、前記粒子線による損傷を受ける第2の領域
と、に分割し、(d-2)前記第3の半導体層を、所定の損
傷密度を有する第3の領域と、前記所定の損傷密度より
も大きい損傷密度を有する第4の領域と、に分割する工
程と、(e)前記第2の半導体層上に前記第1の電極層
を設ける工程と、(f)前記第3の半導体層上に前記第
2の電極層を設ける工程とを備える。
【0026】この発明のうち請求項9にかかるものは、
半導体装置の製造方法であって、(a)第1と第2の主
面を備え、第1の不純物濃度を有する第1導電型の第1
の半導体層を準備する工程と、(b)前記第1の半導体
層の前記第1の主面上に第2導電型の第2の半導体層を
設ける工程と、(c)前記第1の半導体層の前記第2の
主面上に前記第1の不純物濃度より高い第2の不純物濃
度を有する第1導電型の第3の半導体層を設ける工程
と、(d)前記第2の半導体層を介して粒子線の照射を
行い、前記第1の半導体層において前記粒子線を停止さ
せることにより、前記第1の半導体層を、第1の損傷密
度を有する第1の領域と、前記第1の損傷密度よりも大
きな第2の損傷密度を有する第2の領域と、に分割する
工程と、(e)前記第2の半導体層上に前記第1の電極
層を設ける工程と、(f)前記第3の半導体層上に前記
第2の電極層を設ける工程とを備える。
【0027】この発明のうち請求項10にかかるもの
は、半導体装置の製造方法であって、(a)第1と第2
の主面を備え、第1の不純物濃度を有する第1導電型の
第1の半導体層を準備する工程と、(b)前記第1の半
導体層の前記第1の主面上に第2導電型の第2の半導体
層を設ける工程と、(c)前記第1の半導体層の前記第
2の主面上に前記第1の不純物濃度より高い第2の不純
物濃度を有する第1導電型の第3の半導体層を設ける工
程と、(d)前記第3の半導体層を介して粒子線の照射
を行い、前記第1の半導体層において前記第1の粒子線
を停止させることにより、前記第1の半導体層を、前記
粒子線による損傷を受けない第1の領域と、前記粒子線
による損傷を受ける第2の領域と、に分割する工程と、
(e)前記第2の半導体層上に前記第1の電極層を設け
る工程と、(f)前記第3の半導体層上に前記第2の電
極層を設ける工程とを備える。
【0028】この発明のうち請求項11にかかるもの
は、半導体装置の製造方法であって、(a)第1と第2
の主面を備え、第1の不純物濃度を有する第1導電型の
第1の半導体層を準備する工程と、(b)前記第1の半
導体層の前記第1の主面上に第2導電型の第2の半導体
層を設ける工程と、(c)前記第1の半導体層の前記第
2の主面上に前記第1の不純物濃度より高い第2の不純
物濃度を有する第1導電型の第3の半導体層を設ける工
程と、(d)前記第2の半導体層を介して粒子線の照射
を行い、前記第3の半導体層において前記粒子線を停止
させることにより、前記第3の半導体層を、第1の損傷
密度を有する第1の領域と、前記第1の損傷密度よりも
大きな第2の損傷密度を有する第2の領域と、に分割す
る工程と、(e)前記第2の半導体層上に前記第1の電
極層を設ける工程と、(f)前記第3の半導体層上に前
記第2の電極層を設ける工程とを備える。
【0029】この発明のうち請求項12にかかるもの
は、半導体装置の製造方法であって、(a)第1と第2
の主面を備え、第1の不純物濃度を有する第1導電型の
第1の半導体層を準備する工程と、(b)前記第1の半
導体層の前記第1の主面上に第2導電型の第2の半導体
層を設ける工程と、(c)前記第1の半導体層の前記第
2の主面上に前記第1の不純物濃度より高い第2の不純
物濃度を有する第1導電型の第3の半導体層を設ける工
程と、(d)前記第3の半導体層の側から粒子線の照射
を行い、前記第3の半導体層において前記粒子線を停止
させることにより、前記第3の半導体層を、第1の損傷
密度を有する第1の領域と、前記第1の損傷密度よりも
大きな第2の損傷密度を有する第2の領域と、に分割す
る工程と、(e)前記第2の半導体層上に前記第1の電
極層を設ける工程と、(f)前記第3の半導体層上に前
記第2の電極層を設ける工程とを備える。
【0030】この発明のうち請求項13にかかるもの
は、請求項5乃至請求項12のいずれか一つに記載の半
導体装置の製造方法であって、(x)高エネルギ−粒子
線の照射または放射線の照射を行い、前記粒子線または
前記放射線に前記第1乃至第3の半導体層を通過させる
工程を更に備える。
【0031】この発明のうち請求項14にかかるもの
は、請求項5乃至請求項12のいずれか一つに記載の半
導体装置の製造方法であって、(y)前記工程(d)の
前において、前記第1乃至第3の半導体層へ重金属の拡
散を行う工程を更に備える。
【0032】
【作用】この発明のうち請求項1にかかる半導体装置に
おいて、順方向動作から逆方向動作へと切り換える際、
第1の半導体層と第3の半導体層の境界付近の領域に
は、順方向動作中に蓄積された過剰キャリアが存在す
る。この近傍における過剰キャリアのライフタイムが大
きく設定される。そのため、過剰キャリアは逆回復電流
がピークを迎えた後にゆっくり消滅する。即ち逆回復電
流は長時間かけてゆっくり零へと向かうので、その時間
変化率の絶対値は小さくなり、ソフトリカバリー波形が
得られる。従って、かかる半導体装置を用いた回路中で
発生するサージ電圧は抑制される。
【0033】第1の半導体層と第3の半導体層の境界付
近におけるライフタイムが大きいことは逆回復電流の増
大、即ち逆回復電荷の増大を招来する。しかし、この発
明では第1の半導体層のうち、第2の半導体層に近い領
域ではライフタイムが小さく設定されており、かかる設
定は逆回復電流や逆回復電荷を減少させる作用を有す
る。従ってこれらの増加の程度は抑制される。
【0034】第1の半導体層のうち、第2の半導体層に
近い領域でライフタイムを小さく設定することは順電圧
を上昇させる要因であるが、第1の半導体層と第3の半
導体層の境界付近におけるライフタイムが大きいことは
順電圧を下降させる作用を有する。従って順電圧の上昇
は抑制される(第1の目的に対応)。
【0035】更に、ライフタイムの制御を結晶の損傷
(格子欠陥)の導入によって形成する場合、この損傷が
第1の半導体層中の空乏層の広がりを阻害する原因とな
る。これは耐圧低下を招来する。かかる問題を回避する
には、第1の半導体層中の損傷密度を低減する必要があ
る。空乏層は第1の半導体層と第2の半導体層のPN接
合部から広がり始めるため、第1の半導体層のうちの第
2の半導体層寄りの部分の損傷密度を小さくした方が効
果的である。
【0036】従って、逆回復電荷を低減するために第1
の半導体層のうち第2の半導体層に近い領域の損傷密度
を大きく設定する際にも、これを均一には大きく設定し
ない。第2の半導体層寄りの部分で損傷密度を小さく、
ややライフタイムを大きく設定し、第3の半導体層寄り
の部分で損傷密度を大きく、ライフタイムを小さく設定
することで、耐圧低下が抑制される(第3の目的に対
応)。
【0037】この発明のうち請求項2にかかる半導体装
置においては、第1の半導体層の第2の領域と、第3の
半導体層の第4の領域のライフタイムが小さい。このた
め、逆回復電流が小さくなり、逆回復電荷が減少する。
このとき、第2と第4の領域のキャリアのライフタイム
が小さいことは順電圧を上昇させる要因となるが、第1
と第3の領域のライフタイムが大きいことが順電圧を下
降させる要因となるため、順電圧の上昇は抑制される。
従って、順電圧と逆回復電荷のトレードオフを改善させ
る作用がある(第2の目的に対応)。
【0038】また、損傷の導入によって低領域のキャリ
アのライフタイム低減を行なう場合、第2の領域よりも
第1の領域の損傷密度を小さくすること、または、第1
の領域に損傷を導入しないことにより、耐圧低下を抑制
する作用がある(第3の目的に対応)。
【0039】この発明のうち請求項3にかかる半導体装
置においては、第1の半導体層の第2の領域のキャリア
のライフタイムが小さい。そのため、逆回復電流が小さ
くなり、逆回復電荷が減少する。このとき、第2の領域
のキャリアのライフタイムが小さいことは順電圧を上昇
させる要因となるが、第1の領域のキャリアのライフタ
イムが大きいことが順電圧を下降させる要因となるた
め、順電圧の上昇は抑制される。従って、順電圧と逆回
復電荷のトレードオフを改善させる作用がある(第2の
目的に対応)。
【0040】また、損傷の導入によって低領域のキャリ
アのライフタイム低減を行なう場合、第2の領域よりも
第1の領域の損傷密度を小さくすること、または、第1
の領域に損傷を導入しないことにより、耐圧低下を抑制
する作用がある(第3の目的に対応)。
【0041】この発明のうち請求項4にかかる半導体装
置においては、第3の半導体層の第2の領域のキャリア
のライフタイムが小さい。そのため、逆回復電流が小さ
くなり、逆回復電荷が減少する。このとき、第2の領域
のキャリアのライフタイムが小さいことは順電圧を上昇
させる要因となるが、第1の領域のキャリアのライフタ
イムが大きいことが順電圧を下降させる要因となるた
め、順電圧の上昇は抑制される。従って、順電圧と逆回
復電荷のトレードオフを改善させる作用がある(第2の
目的に対応)。
【0042】また、損傷の導入によって低領域のキャリ
アのライフタイム低減を行なう場合、第2の領域よりも
第1の領域の損傷密度を小さくすること、または、第1
の領域に損傷を導入しないことにより、耐圧低下を抑制
する作用がある(第3の目的に対応)。
【0043】この発明にかかる半導体装置の製造方法は
第4の目的を達成するためのものである。粒子線の照射
を行うことにより半導体層に損傷が発生するが、粒子線
の停止位置付近で損傷密度のピーク値をもち、キャリア
のライフタイムが最も小さくなる。そして、粒子線の停
止位置手前の通過部分では、その損傷の密度が停止位置
付近よりも小さいため、キャリアのライフタイムが停止
位置付近よりも大きくなる。そして、粒子線の停止位置
より後の部分では、粒子線の作用が全くなく、損傷が発
生しないため、キャリアのライフタイムが最も大きくな
る。
【0044】この発明のうち請求項5及び請求項6にか
かる半導体装置の製造方法においては、請求項1にかか
る半導体装置を製造することができる。第2の半導体層
を介して第1の粒子線の照射を行い、第1の半導体層中
に停止させることによって、請求項1にかかる半導体装
置の第1乃至第3の領域を形成する。
【0045】特にこの発明のうち請求項6にかかる半導
体装置の製造方法においては請求項5にかかる半導体装
置の製造方法における工程に加えて、第3の半導体層を
介して第2の粒子線の照射を行うことにより、第1乃至
第3の領域におけるライフタイムの大小関係を保ちつ
つ、第3の領域におけるライフタイムを小さくする。
【0046】この発明のうち請求項7及び請求項8にか
かる半導体装置の製造方法においては、請求項2にかか
る半導体装置を製造することができる。粒子線の照射を
行い、第1の半導体層と第3の半導体層との境界付近に
停止させることによって、請求項2にかかる半導体装置
の第1乃至第4の領域を形成する。
【0047】特にこの発明のうち請求項8にかかる半導
体装置の製造方法においては第3の半導体層を介して粒
子線の照射を行い、第1の半導体層と第3の半導体層と
の境界付近に停止させることによって、粒子線による損
傷がない第1の領域が得られる。
【0048】この発明のうち請求項9及び請求項10に
かかる半導体装置の製造方法においては、請求項3にか
かる半導体装置を製造することができる。粒子線の照射
を行い、第1の半導体層に停止させることによって、請
求項3にかかる半導体装置の第1及び第2の領域を形成
する。
【0049】特にこの発明のうち請求項10にかかる半
導体装置の製造方法においては第3の半導体層を介して
粒子線の照射を行い、第1の半導体層に停止させること
によって、粒子線による損傷がない第1の領域が得られ
る。
【0050】この発明のうち請求項11及び請求項12
にかかる半導体装置の製造方法においては、請求項4に
かかる半導体装置を製造することができる。粒子線の照
射を行い、第3の半導体層に停止させることによって、
請求項4にかかる半導体装置の第1及び第2の領域を形
成する。
【0051】特にこの発明のうち請求項12にかかる半
導体装置の製造方法においては第3の半導体層の側から
粒子線の照射を行い、第3の半導体層に停止させること
によって、第1の半導体層に粒子線による損傷を与えな
い。
【0052】この発明のうち請求項13及び請求項14
にかかる半導体装置の製造方法においては、請求項5乃
至請求項12にかかる半導体装置の製造方法に工程
(x)若しくは工程(y)を追加する。この追加された
工程(x)若しくは工程(y)により、全体に均一なラ
イフタイムの低減を重畳させた第1、第2、第3及び第
4の領域を形成することが可能である。
【0053】
【実施例】
A.半導体装置の実施例: (a−1)第1実施例:図1はこの発明の第1実施例で
あるダイオード10の構造を示す断面図である。ダイオ
ード10では高不純物濃度のN+ 層13の上主面上に低
不純物濃度のN- 層11が形成されている。また、N-
層11の上主面上にP層12が形成されている。そし
て、P層12の上主面上にアノード電極14が、N+
13の下主面上にカソード電極15が、それぞれ形成さ
れている。
【0054】N- 層11、P層12及びN+ 層13の厚
みは必要とする耐圧に応じていくらでもよいが、例え
ば、N- 層11は数μm〜数100μm、P層12は数μ
m〜数10μm、N+ 層13は数μm〜数100μmであ
る。
【0055】図2はダイオード10の縦断面方向のN-
層11のライフタイム分布を示す模式図であり、縦断面
方向の深さxとライフタイムτとの関係を示す。
【0056】N- 層11は、それぞれにおけるキャリア
のライフタイムがτ1 ,τ2 ,τ3である第1乃至第3
の領域11a,11b,11cの積層構造を有してい
る。これらのライフタイムの間にはτ2 <τ1 <τ3
関係がある。このような構造は、後の実施例において明
らかにされるように、N- 層11中に停止するようにP
層12側から或いは更にN+ 層13側からプロトン等の
粒子線を照射して格子欠陥を導入することにより、得る
ことができる。
【0057】第3の領域11cのライフタイムτ3 が大
きいため、順方向動作中に第3の領域11cに蓄積され
た過剰キャリアは逆回復動作時の逆回復電流ピーク後の
期間にゆっくり消滅する。そのため逆回復電流の時間変
化率dIrr/dtの絶対値が小さくなってソフトリカバ
リー化を実現し、サージ電圧の低減を達成することがで
きる。
【0058】このとき、第1の領域11aと第2の領域
11bのライフタイムτ1 ,τ2 が小さいことは順電圧
F が上昇する要因となる。しかし、第3の領域11c
のライフタイムτ3 が大きいことは順電圧VF を下降さ
せる要因となっている。従って、これらのライフタイム
と厚みとを適切に設計することにより、順電圧VF を上
昇させずにソフトリカバリー化を実現することができ
る。
【0059】ここで、第3の領域11cのライフタイム
τ3 が大きいことは、逆回復電流Irrを増加させ、逆回
復電荷Qrrを増加させる要因ではある。しかし、第1の
領域11aと第2の領域11bのライフタイムτ1 ,τ
2 が小さいことが逆回復電流Irrを減少させ、逆回復電
荷Qrrを低減させる要因となっているため、逆回復電荷
rrの増加の度合を抑制することができる。
【0060】しかも既述のように、低周波動作で使用す
る場合には、逆回復電荷Qrrによるスイッチング損失よ
りも、順電圧VF による定常損失のほうが全損失に与え
る影響が非常に大きい。従って、ソフトリカバリー化と
ともに順電圧VF が大きく上昇する従来のダイオード1
00よりも損失増加は抑制され、サージ電圧と損失に対
する余裕がなく、駆動周波数が低い回路を設計する場合
において特に顕著な効果が得られる。
【0061】ダイオード10においては更に、第1の領
域11aのライフタイムτ1 の抑制を、第2の領域11
bのライフタイムτ2 の抑制よりも緩和している。即
ち、これらの領域のライフタイムにおいて、τ2 <τ1
の関係がある。このようにすることで、第1の領域11
aの格子欠陥の導入量(損傷密度)を多くする必要がな
くなる。
【0062】第1の領域11aはP層12と共にPN接
合を形成し、逆方向電圧が印加されている際にはこのP
N接合の近傍で空乏層が広がり、耐圧を支える。従っ
て、第1の領域11aの損傷密度を多くすると空乏層の
広がりを阻害することになる。
【0063】しかし、本実施例では上述のように第1の
領域11aの損傷密度を多くする必要がない。そのた
め、第1の領域11aの損傷密度を第2の領域11bの
損傷密度と同じように高密度にして第3の領域よりもラ
イフタイムを抑制する構造よりも、耐圧低下を抑制する
ことができる。
【0064】図3は本実施例の効果を例示するグラフで
ある。このグラフは逆回復動作時の電圧波形である。従
来の技術によって、即ち重金属拡散を行ってN- 層のラ
イフタイムを均一にした従来のダイオード100の電圧
波形Vsurge1は破線で、プロトンをP層12を介してN
- 層11中に照射した本実施例のダイオード10の電圧
波形Vsurge2は実線で、それぞれ示されている。いずれ
も順電圧VF =1.2V(@ 300A/cm2 )で共
通している。
【0065】図3からわかるように、電圧波形Vsurge2
のピーク(サージ電圧)は電圧波形Vsurge1のピークよ
りも約35%減少しており、順電圧VF を上昇させずに
サージ電圧を減少させることができていることがわか
る。
【0066】(a−2)第2実施例:図4はこの発明の
第2実施例であるダイオード20の構造を示す断面図で
ある。ダイオード20では、高不純物濃度のN+ 層13
の上主面上に低不純物濃度のN- 層11が形成されてい
る。また、N- 層11の上主面上にP層12が形成され
ている。そして、P層12の上主面上にアノード電極1
4が、N+ 層13の下主面上にカソード電極15が、そ
れぞれ形成されている。
【0067】図5はダイオード20の縦断面方向のN-
層11とN+ 層13のライフタイム分布を示す模式図で
あり、縦断面方向の深さxとライフタイムτとの関係を
示す。
【0068】N- 層11は、それぞれライフタイムがτ
1 ,τ2 である第1の領域11aと、第2の領域11b
との積層構造を有する。また、N+ 層13は、それぞれ
ライフタイムがτ4 ,τ5 である第3の領域13cと、
第4の領域13dとの積層構造を有している。これらの
ライフタイムの間にはτ2 <τ1 ,τ5 <τ4 の関係が
ある。
【0069】このような構造は、後の実施例において明
らかにされるように、N- 層11とN+ 層13との境界
近傍に停止するように、P層12側から或いはN+ 層1
3側からプロトン等の粒子線を照射して格子欠陥を導入
することにより、得ることができる。
【0070】第2の領域11bと第4の領域13dのラ
イフタイムτ2 ,τ5 が小さいことにより、逆回復電流
rrが小さくなり、逆回復電荷Qrrは減少する。
【0071】確かに、第2の領域11bと第4の領域1
3dのライフタイムτ2 ,τ5 が小さいことは順電圧V
F を上昇させる要因ではある。しかし、第1の領域11
aと第3の領域13cのライフタイムτ1 ,τ4 が大き
いことが順電圧VF を下降させる要因となっているた
め、順電圧VF を上昇させる度合を抑制することができ
る。従って、順電圧VF と逆回復電荷Qrrのトレードオ
フが改善され、両者共に抑制することを実現できる。
【0072】ここで、第2の領域11bと第4の領域1
3dのライフタイムτ2 ,τ5 が小さいことは、順方向
動作中においてこの領域に蓄積された過剰キャリアが、
逆回復電流ピーク後の期間に早く消滅してハードリカバ
リー化の傾向をもつ要因ではある。しかし、逆回復電荷
rrと共に順電圧VF を抑制できるので、全損失を低減
できる。そのため、サージ電圧に対する余裕はあっても
損失に対する余裕がない回路を設計する場合に、特に顕
著な効果が得られる。
【0073】更に、第1実施例の場合と同様にτ2 <τ
1 なるライフタイムの関係を設定するので、第1の領域
11aの損傷密度を小さくすることができる。従って第
1の領域11aでの空乏層の広がりを阻害することを抑
制することができる。
【0074】図4は本実施例の効果を例示するグラフで
ある。このグラフは順電圧VF と逆回復電荷Qrrとの関
係を示している。従来の技術によって、即ち重金属拡散
を行ってN- 層のライフタイムを均一にした従来のダイ
オード100の場合を破線で、プロトンをP層12を介
してN- 層11とN+ 層13との境界近傍に停止するよ
うに照射した本実施例のダイオード20の場合を実線
で、それぞれ示している。両者の厚みと不純物濃度とは
共通している。
【0075】グラフから解るように、本実施例にかかる
ダイオード20の順電圧VF と逆回復電荷Qrrのトレー
ドオフは、従来のダイオード100よりも改善されてい
る。即ち、順電圧VF と逆回復電荷Qrrを低減すること
が可能となっている。
【0076】なお、本実施例では図5において、第2の
領域11bと第4の領域13dのライフタイムτ2 ,τ
5 が等しい場合を示しているが、上記の説明から解るよ
うに、これらのライフタイム同士の大小関係によらずに
本実施例の効果を得ることができる。
【0077】(a−3)第3実施例:図7はこの発明の
第3実施例であるダイオード30の構造を示す断面図で
ある。ダイオード30では、高不純物濃度のN+ 層13
の上主面上に低不純物濃度のN- 層11が形成されてい
る。また、N- 層11の上主面上にP層12が形成され
ている。そして、P層12の上主面上にアノード電極1
4が、N+ 層13の下主面上にカソード電極15が、そ
れぞれ形成されている。
【0078】図8はダイオード30の縦断面方向のN-
層11のライフタイム分布の模式図であり、縦断面方向
の深さxとライフタイムτとの関係を示す。
【0079】N- 層11は、それぞれライフタイムがτ
1 ,τ2 である第1の領域11aと、第2の領域11b
との積層構造を有する。これらのライフタイムの間には
τ2<τ1 の関係がある。
【0080】このような構造は、後の実施例において明
らかにされるように、N- 層11の内、N+ 層13に近
い方に停止するように、P層12側から或いはN+ 層1
3側からプロトン等の粒子線を照射して格子欠陥を導入
することにより、得ることができる。
【0081】第2の領域11bのライフタイムτ2 が小
さいことにより、逆回復電流Irrが小さくなり、逆回復
電荷Qrrが減少する。確かに、第2の領域11bのライ
フタイムτ2 が小さいことは順電圧VF が上昇する要因
ではある。しかし、第1の領域11aのライフタイムτ
1 が大きいことが順電圧VF を下降させる要因となるた
め、順電圧VF と逆回復電荷Qrrとのトレードオフが改
善される。従って、順電圧VF と逆回復電荷Qrrの両方
の低減が達成される。
【0082】ここで、第2の領域11bのライフタイム
τ2 が小さいことは、第2実施例と同様に、逆回復電流
ピーク後の期間に早く消滅してハードリカバリー化の傾
向をもつ要因ではあり、サージ電圧が上昇する傾向にあ
る。しかし、第2実施例と同様にサージ電圧に対する余
裕はあっても損失に対する余裕がない回路を設計する場
合に、特に顕著な効果が得られる。
【0083】(a−4)第4実施例:図9はこの発明の
第4実施例であるダイオード40の構造を示す断面図で
ある。ダイオード40では、高不純物濃度のN+ 層13
の上主面上に低不純物濃度のN- 層11が形成されてい
る。また、N- 層11の上主面上にP層12が形成され
ている。そして、P層12の上主面上にアノード電極1
4が、N+ 層13の下主面上にカソード電極15が、そ
れぞれ形成されている。
【0084】図10はダイオード40の縦断面方向のN
- 層11のライフタイム分布の模式図であり、縦断面方
向の深さxとライフタイムτとの関係を示す。
【0085】N+ 層13は、それぞれライフタイムがτ
4 ,τ5 である第1の領域13aと、第2の領域13b
との積層構造を有する。これらのライフタイムの間には
τ4>τ5 の関係がある。
【0086】このような構造は、後の実施例において明
らかにされるように、N+ 層13の内、N- 層11に近
い方に停止するように、P層12側から或いはN+ 層1
3側からプロトン等の粒子線を照射して格子欠陥を導入
することにより、得ることができる。
【0087】第2の領域13bのライフタイムτ5 が小
さいことにより、逆回復電流Irrが小さくなり、逆回復
電荷Qrrが減少する。確かに、第2の領域13bのライ
フタイムτ5 が小さいことは順電圧VF が上昇する要因
ではある。しかし、第1の領域13aのライフタイムτ
4 が大きいことが順電圧VF を下降させる要因となるた
め、順電圧VF と逆回復電荷Qrrとのトレードオフが改
善される。従って、順電圧VF と逆回復電荷Qrrの両方
の低減が達成される。
【0088】ここで、第2の領域11bのライフタイム
τ2 が小さいことは、第2実施例と同様に、逆回復電流
ピーク後の期間に早く消滅してハードリカバリー化の傾
向をもつ要因ではあり、サージ電圧が上昇する傾向にあ
る。しかし、第2実施例と同様にサージ電圧に対する余
裕はあっても損失に対する余裕がない回路を設計する場
合に、特に顕著な効果が得られる。
【0089】特に本実施例においては、格子欠陥がN+
層13中の第2の領域13bを中心として分布する。そ
のためN- 層11の損傷密度が第1乃至第3実施例と比
較して小さい。従って、N- 層11での空乏層の広がり
を阻害する程度が低く、耐圧低下が一層抑制される。
【0090】B.半導体装置の製造方法の実施例: (b−1)第5実施例:図11乃至図14はこの発明の
第5実施例を工程順に示す断面図である。第5実施例は
第1実施例において示されたダイオード10の製造方法
を提示する。
【0091】まず図11に示すようにN+ 層13を準備
し、その上主面上にN- 層11をエピタキシャル成長に
よって形成する。次にP型不純物をN- 層11の上主面
上にイオン注入または拡散等により導入し、図12に示
されるようにP層12を形成する。その後、P層12の
上主面側からこのP層12を介してプロトン、ヘリウ
ム、重水素等の粒子線を、これらがN- 層11中に停止
するように照射する(図13、矢印A1)。この照射に
よりN- 層11に損傷が与えられ、格子欠陥が局所的に
形成される。
【0092】このようにして格子欠陥を導入することに
より、N- 層11は、粒子線の通過部分にあたり、損傷
密度が比較的小さい第1の領域11aと、粒子線の停止
位置付近にあたり、損傷密度のピーク位置付近に存在す
る第2の領域11bと、粒子線の非照射部分にあたり、
損傷のない第3の領域11cとの積層構造となる。損傷
密度の大小がライフタイムに影響を与えるので、局所的
なライフタイムコントロ−ルがなされることになる。
【0093】更に、P層12の上主面上にアノ−ド電極
14を形成し、N+ 層13の下主面上にカソ−ド電極1
5を形成する(図14)。粒子線はこれらの電極を通過
するので、粒子線の照射はアノ−ド電極14やカソ−ド
電極15を形成した後に行われてもよい。
【0094】以上のようにして第1実施例に示されたダ
イオード10を形成することができる。
【0095】(b−2)第6実施例:第6実施例も第1
実施例に示されたダイオード10を製造する方法につい
て提示する。
【0096】まず第5実施例と同様にして、図11乃至
図13で示された工程を行う。次にN+ 層13の下主面
側からこのN+ 層13を介してプロトン、ヘリウム、重
水素等の粒子線を照射する(図15、矢印A2)。この
とき、図13の矢印A1で示された照射における粒子線
の停止位置とほぼ一致する停止位置において粒子線が停
止するように照射する。そして、その注入量は矢印A1
で示された照射における注入量に比べ少ない。
【0097】これによって、N- 層11は、矢印A1で
示された照射の粒子線の通過部分にあたる第1の領域1
1aと、矢印A2で示された照射の粒子線の通過部分に
あたり、注入量が少ないために損傷密度が第1の領域1
1aよりも小さい第3の領域11cと、矢印A1,A2
で示された両方向からの粒子線の停止位置付近にあた
り、損傷密度のピークが重畳された第2の領域11bと
の積層構造となる。
【0098】その後、図14のようにP層12の上主面
上にアノ−ド電極14を形成し、N+ 層13の下主面上
にカソ−ド電極15を形成する。
【0099】このように第1乃至第3の領域11a〜1
1cにおけるライフタイムの大小関係を保ちつつ、第3
の領域11cにおけるライフタイムを小さくしたので、
逆回復電荷Qrrを一層低減することができる。
【0100】勿論、矢印A2で示された照射と矢印A1
で示された照射との前後関係を逆にしても得られる構造
は同様である。また、第5実施例で説明したように粒子
線の照射は、アノ−ド電極14やカソ−ド電極15を形
成した後に行われてもよい。
【0101】(b−3)第7実施例:第7実施例は第2
実施例に示されたダイオード20を製造する方法につい
て提示する。
【0102】まず第5実施例と同様にして、図11及び
図12に示された工程が行われる。次にP層12の上主
面側からこのP層12を介してプロトン、ヘリウム、重
水素等の粒子線がN- 層11とN+ 層13の境界付近に
停止するように照射される(図16、矢印A3)。
【0103】これによって、N- 層11は、粒子線の通
過部分にあたり、損傷密度の比較的小さい第1の領域1
1aと、粒子線の停止位置付近にあたり、損傷密度のピ
ーク位置付近である第2の領域11bとの積層構造とな
る。またN+ 層13は、粒子線の非照射部分にあたり、
粒子線による損傷のない第3の領域13cと、粒子線の
停止位置付近にあたり、損傷密度のピーク位置付近であ
る第4の領域13dとの積層構造となる。
【0104】その後、図17に示されるように、P層1
2の上主面上にアノ−ド電極14を形成し、N+ 層13
の下主面上にカソ−ド電極15を形成する。第5実施例
で説明したように粒子線の照射は、アノ−ド電極14や
カソ−ド電極15を形成した後に行われてもよい。
【0105】以上のようにして第2実施例に示されたダ
イオード20を形成することができる。
【0106】(b−4)第8実施例:第8実施例も第2
実施例に示されたダイオード20を製造する方法につい
て提示する。
【0107】まず第5実施例と同様にして、図11及び
図12に示された工程が行われる。次にN+ 層13の下
主面側からこのN+ 層13を介してプロトン、ヘリウ
ム、重水素等の粒子線がN- 層11とN+ 層13の境界
付近に停止するように照射される(図18、矢印A
4)。
【0108】これによって、N- 層11は、粒子線の非
照射部分にあたり、粒子線による損傷のない第1の領域
11aと、粒子線の停止位置付近にあたり、損傷密度の
ピーク位置付近である第2の領域11bとの積層構造と
なる。そしてN+ 層13は、粒子線の通過部分にあた
り、損傷密度の比較的小さい第3の領域13cと、粒子
線の停止位置付近にあたり、損傷密度のピーク位置付近
である第4の領域13dとの積層構造となる。
【0109】その後、図17に示されるように、P層1
2の上主面上にアノ−ド電極14を形成し、N+ 層13
の下主面上にカソ−ド電極15を形成する。第5実施例
で説明したように粒子線の照射は、アノ−ド電極14や
カソ−ド電極15を形成した後に行われてもよい。
【0110】以上のようにして第2実施例に示されたダ
イオード20を形成することができる。
【0111】特に、第8実施例に示された製造方法を用
いてダイオード20を形成した場合、第1の領域11a
においては粒子線による損傷がないため、第1の領域1
1aでの空乏層の広がりが阻害されない。従って、第7
実施例に示された製造方法を用いてダイオード20を形
成した場合と比較してダイオード20の耐圧低下を抑制
することができる。
【0112】(b−5)第9実施例:第9実施例は第3
実施例に示されたダイオード30を製造する方法につい
て提示する。
【0113】まず第5実施例と同様にして、図11及び
図12に示された工程が行われる。次にP層12の上主
面側からこのP層12を介してプロトン、ヘリウム、重
水素等の粒子線がN- 層11中のN+ 層13寄りの位置
に停止するように照射される(図19、矢印A5)。こ
れによってN- 層11は、粒子線の通過部分にあたり、
損傷密度が比較的小さい第1の領域11aと、粒子線の
停止位置付近にあたり、損傷密度のピーク位置付近であ
る第2の領域11bとの積層構造となる。
【0114】その後、図20に示されるように、P層1
2の上主面上にアノ−ド電極14を形成し、N+ 層13
の下主面上にカソ−ド電極15を形成する。第5実施例
で説明したように粒子線の照射は、アノ−ド電極14や
カソ−ド電極15を形成した後に行われてもよい。
【0115】以上のようにして第3実施例に示されたダ
イオード30を形成することができる。
【0116】(b−6)第10実施例:第10実施例も
第3実施例に示されたダイオード30を製造する方法に
ついて提示する。
【0117】まず第5実施例と同様にして、図11及び
図12に示された工程が行われる。次にN+ 層13の下
主面側からこのN+ 層13を介してプロトン、ヘリウ
ム、重水素等の粒子線がN- 層11中のN+ 層13寄り
の位置に停止するように照射される(図21、矢印A
6)。これによってN- 層11は、粒子線の非照射部分
にあたり、粒子線による損傷のない第1の領域11a
と、粒子線の停止位置付近にあたり、損傷密度のピーク
位置付近である第2の領域11bとの積層構造となる。
【0118】その後、図20に示されるように、P層1
2の上主面上にアノ−ド電極14を形成し、N+ 層13
の下主面上にカソ−ド電極15を形成する。第5実施例
で説明したように粒子線の照射は、アノ−ド電極14や
カソ−ド電極15を形成した後に行われてもよい。
【0119】以上のようにして第3実施例に示されたダ
イオード30を形成することができる。
【0120】特に、第10実施例に示された製造方法を
用いてダイオード30を形成した場合、第1の領域11
aにおいては粒子線による損傷がないため、第1の領域
11aでの空乏層の広がりが阻害されない。従って、第
9実施例に示された製造方法を用いてダイオード30を
形成した場合と比較してダイオード30の耐圧低下を抑
制することができる。
【0121】(b−7)第11実施例:第11実施例は
第4実施例に示されたダイオード40を製造する方法に
ついて提示する。
【0122】まず第5実施例と同様にして、図11及び
図12に示された工程が行われる。次にP層12の上主
面側からこのP層12を介してプロトン、ヘリウム、重
水素等の粒子線がN+ 層13中のN- 層11寄りの位置
に停止するように照射される(図22、矢印A7)。こ
れによってN+ 層13は、粒子線の非照射部分にあた
り、粒子線による損傷のない第1の領域13aと、粒子
線の停止位置付近にあたり、損傷密度のピーク位置付近
である第2の領域13bとの積層構造となる。
【0123】その後、図23に示されるように、P層1
2の上主面上にアノ−ド電極14を形成し、N+ 層13
の下主面上にカソ−ド電極15を形成する。第5実施例
で説明したように粒子線の照射は、アノ−ド電極14や
カソ−ド電極15を形成した後に行われてもよい。
【0124】以上のようにして第4実施例に示されたダ
イオード40を形成することができる。
【0125】(b−8)第12実施例:第12実施例も
第4実施例に示されたダイオード40を製造する方法に
ついて提示する。
【0126】まず第5実施例と同様にして、図11及び
図12に示された工程が行われる。次にN+ 層13の下
主面側からこのN+ 層13を介してプロトン、ヘリウ
ム、重水素等の粒子線がN+ 層13中のN- 層11寄り
の位置に停止するように照射される(図24、矢印A
8)。これによってN+ 層13は、粒子線の通過部分に
あたり、損傷密度の比較的小さい第1の領域13aと、
粒子線の停止位置付近にあたり、損傷密度のピーク位置
付近である第2の領域13bとの積層構造となる。
【0127】その後、図23に示されるように、P層1
2の上主面上にアノ−ド電極14を形成し、N+ 層13
の下主面上にカソ−ド電極15を形成する。第5実施例
で説明したように粒子線の照射は、アノ−ド電極14や
カソ−ド電極15を形成した後に行われてもよい。
【0128】以上のようにして第4実施例に示されたダ
イオード40を形成することができる。
【0129】特に、第12実施例に示された製造方法を
用いてダイオード40を形成した場合、第1の領域11
aにおいては粒子線による損傷がないため、第1の領域
11aでの空乏層の広がりが阻害されない。従って、第
11実施例に示された製造方法を用いてダイオード40
を形成した場合と比較してダイオード40の耐圧低下を
抑制することができる。
【0130】(b−9)第13実施例:本発明の第13
実施例は、第5乃至第12実施例において示された半導
体装置の製造方法に対して適用される技術を提示する。
【0131】まず第5実施例と同様にして、図11及び
図12に示された工程が行われる。その後、第5乃至第
12実施例において示されるような、半導体層中で粒子
線が停止するような照射が行われる。
【0132】次にP層12の上主面側またはN+ 層13
の下主面側から、プロトン、ヘリウム、重水素等の粒子
線を高エネルギ−で照射し、ダイオード10〜40を構
成する全半導体層を完全に通過させる。
【0133】これによって、全半導体層に均一に格子欠
陥を与え、局所的なライフタイムコントロールに加えて
均一なライフタイムコントロールが重畳される。従っ
て、ダイオード10〜40のライフタイムをさらに小さ
くして逆回復電荷Qrrをさらに小さくすることができ
る。
【0134】その後、図14、図17、図20、または
図23に示されたように、P層12の上主面上にアノ−
ド電極14を形成し、N+ 層13の下主面上にカソ−ド
電極15を形成する。勿論、粒子線を高エネルギ−で照
射する工程は、半導体層中で粒子線が停止するように照
射する工程と、前後の順序を入れ換えても良い。またア
ノ−ド電極14やカソ−ド電極15を形成した後に粒子
線を高エネルギ−で照射する工程が行われてもよい。
【0135】なお、上記の粒子線を高エネルギ−で照射
する工程は、電子線等の放射線を照射して、全半導体層
を完全に通過させる工程で代用することができる。
【0136】(b−10)第14実施例:本発明の第1
4実施例も、第5乃至第12実施例において示された半
導体装置の製造方法に対して適用される技術を提示す
る。
【0137】まず第5実施例と同様にして、図11及び
図12に示された工程が行われる。次に全半導体層に
金、白金等の重金属の拡散を行う。これによって、均一
なライフタイムコントロールが行われる。
【0138】その後第5乃至第12実施例において示さ
れるような、半導体層中で粒子線が停止するような照射
が行われる。これによって重金属の拡散による均一なラ
イフタイムコントロールに、局所的なライフタイムコン
トロールが重畳される。従って、ダイオード10〜40
のライフタイムをさらに小さくして逆回復電荷Qrrをさ
らに小さくすることができる。
【0139】その後、図14、図17、図20、または
図23に示されたように、P層12の上主面上にアノ−
ド電極14を形成し、N+ 層13の下主面上にカソ−ド
電極15を形成する。勿論、アノ−ド電極14やカソ−
ド電極15の形成は、重金属の拡散を行った後に行われ
てもよい。
【0140】C.変形例: (c−1)第1変形例:第1乃至第14実施例において
示された技術において、全半導体層の導電型を入れ換え
た構成においても上記実施例と同様の効果を得ることが
できる。
【0141】(c−2)第2変形例:第5乃至第14実
施例に関し、図11に示された工程において、まずN-
層11を準備し、その下主面上にN型不純物をイオン注
入または拡散等により導入してN+ 層13を形成しても
よい。それ以後の工程は第5乃至第14までの実施例で
説明された方法と同様にして進めることができる。
【0142】
【発明の効果】この発明のうち請求項1にかかる半導体
装置においては、順電圧を上昇させずにサージ電圧の低
減が達成される(第1の目的に対応した効果)。また、
損傷の導入によってライフタイムコントロールを行なう
場合、耐圧低下を抑制する作用がある(第3の目的に対
応した効果)。
【0143】この発明のうち請求項2乃至請求項4にか
かる半導体装置においては、順電圧と逆回復電荷の低減
が達成される(第2の目的に対応した効果)。また、損
傷の導入によってライフタイムコントロールを行なう場
合、耐圧低下を抑制する作用がある(第3の目的に対応
した効果)。
【0144】この発明のうち請求項5及び請求項6にか
かる半導体装置の製造方法においては、請求項1記載の
半導体装置を作製することができる(第4の目的に対応
した効果)。
【0145】特に請求項6にかかる半導体装置の製造方
法においては逆回復電荷を一層抑制した半導体装置を得
ることができる。
【0146】この発明のうち請求項7及び請求項8にか
かる半導体装置の製造方法においては、請求項2記載の
半導体装置を作製することができる(第4の目的に対応
した効果)。
【0147】特に請求項8にかかる半導体装置の製造方
法においては耐圧の低下を抑制した半導体装置を得るこ
とができる。
【0148】この発明のうち請求項9及び請求項10に
かかる半導体装置の製造方法においては、請求項3記載
の半導体装置を作製することができる(第4の目的に対
応した効果)。
【0149】特に請求項10にかかる半導体装置の製造
方法においては耐圧の低下を抑制した半導体装置を得る
ことができる。
【0150】この発明のうち請求項11及び請求項12
にかかる半導体装置の製造方法においては、請求項4記
載の半導体装置を作製することができる(第4の目的に
対応した効果)。
【0151】特に請求項12にかかる半導体装置の製造
方法においては耐圧の低下を抑制した半導体装置を得る
ことができる。
【0152】この発明のうち請求項13及び請求項14
にかかる半導体装置の製造方法においては、請求項5乃
至請求項12記載の半導体装置の製造方法によって得ら
れた半導体装置に対し、逆回復電荷を一層抑制すること
ができる半導体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例にかかるダイオード1
0の構造を示す断面図である。
【図2】 ダイオード10における縦断面方向のN-
11のライフタイムの分布を示す模式図である。
【図3】 ダイオード10の逆回復動作時における電圧
波形を示すグラフである。
【図4】 この発明の第2実施例にかかるダイオード2
0の構造を示す断面図である。
【図5】 ダイオード20における縦断面方向のN-
11及びN+ 層13のライフタイムの分布を示す模式図
である。
【図6】 ダイオード20の順電圧と逆回復電荷との関
係を示すグラフである。
【図7】 この発明の第3実施例にかかるダイオード3
0の構造を示す断面図である。
【図8】 ダイオード30における縦断面方向のN-
11のライフタイムの分布を示す模式図である。
【図9】 この発明の第4実施例にかかるダイオード4
0の構造を示す断面図である。
【図10】 ダイオード40における縦断面方向のN+
層13のライフタイムの分布を示す模式図である。
【図11】 この発明の第5実施例にかかる半導体装置
の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図12】 この発明の第5実施例にかかる半導体装置
の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図13】 この発明の第5実施例にかかる半導体装置
の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図14】 この発明の第5実施例にかかる半導体装置
の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図15】 この発明の第6実施例にかかる半導体装置
の製造方法を示す断面図である。
【図16】 この発明の第7実施例にかかる半導体装置
の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図17】 この発明の第7実施例にかかる半導体装置
の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図18】 この発明の第8実施例にかかる半導体装置
の製造方法を示す断面図である。
【図19】 この発明の第9実施例にかかる半導体装置
の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図20】 この発明の第9実施例にかかる半導体装置
の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図21】 この発明の第10実施例にかかる半導体装
置の製造方法を示す断面図である。
【図22】 この発明の第11実施例にかかる半導体装
置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図23】 この発明の第11実施例にかかる半導体装
置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図24】 この発明の第12実施例にかかる半導体装
置の製造方法を示す断面図である。
【図25】 従来の半導体装置であるダイオード100
の構造を示す断面図である。
【図26】 ダイオード100の動作電流波形を示すグ
ラフである。
【図27】 ダイオード100における縦断面方向のN
- 層1及びN+ 基板3のライフタイムの分布を示す模式
図である。
【符号の説明】
10,20,30,40 ダイオード、11 N- 層、
11a N- 層(第1の領域)、11b N- 層(第2
の領域)、11c N- 層(第3の領域)、12 P
層、13 N+ 層、13a N+ 層(第1の領域)、1
3b N+ 層(第2の領域)、13c N+ 層(第3の
領域)、13d N+ 層(第4の領域)、14 アノー
ド電極、15 カソード電極。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)第1と第2の主面を備え、第1の
    不純物濃度を有する第1導電型の第1の半導体層と、 (b)前記第1の半導体層の前記第1の主面上に設けら
    れた第2導電型の第2の半導体層と、 (c)前記第1の半導体層の前記第2の主面上に設けら
    れ、前記第1の不純物濃度より高い第2の不純物濃度を
    有する第1導電型の第3の半導体層と、 (d)前記第2の半導体層に接する第1の電極層と、 (e)前記第3の半導体層に接する第2の電極層と、を
    備え、 前記第1の半導体層は(a-1)前記第2の半導体層に接
    し、第1のライフタイムを有する第1の領域と、(a-
    2)前記第1の領域に接し、前記第1の領域と前記第3
    の半導体層との間に設けられ、前記第1のライフタイム
    よりも小さい第2のライフタイムを有する第2の領域
    と、(a-3)前記第2の領域と前記第3の半導体層との
    間に設けられ、前記第1のライフタイムよりも大きい第
    3のライフタイムを有する第3の領域とを有する半導体
    装置。
  2. 【請求項2】 (a)第1と第2の主面を備え、第1の
    不純物濃度を有する第1導電型の第1の半導体層と、 (b)前記第1の半導体層の前記第1の主面上に設けら
    れた第2導電型の第2の半導体層と、 (c)前記第1の半導体層の前記第2の主面上に設けら
    れ、前記第1の不純物濃度より高い第2の不純物濃度を
    有する第1導電型の第3の半導体層と、 (d)前記第2の半導体層に接する第1の電極層と、 (e)前記第3の半導体層に接する第2の電極層とを備
    え、 前記第1の半導体層は(a-1)前記第2の半導体層に接
    し、第1のライフタイムを有する第1の領域と、(a-
    2)前記第1の領域と前記第3の半導体層との間に設け
    られ、前記第1のライフタイムよりも小さい第2のライ
    フタイムを有する第2の領域とを有し、前記第3の半導
    体層は(c-1)前記第2の電極層に接し、第3のライフ
    タイムを有する第3の領域と、(c-2)前記第1の半導
    体層と前記第3の領域との間に設けられ、前記第3のラ
    イフタイムよりも小さい第4のライフタイムを有する第
    4の領域とを有する半導体装置。
  3. 【請求項3】 (a)第1と第2の主面を備え、第1の
    不純物濃度を有する第1導電型の第1の半導体層と、 (b)前記第1の半導体層の前記第1の主面上に設けら
    れた第2導電型の第2の半導体層と、 (c)前記第1の半導体層の前記第2の主面上に設けら
    れ、前記第1の不純物濃度より高い第2の不純物濃度を
    有する第1導電型の第3の半導体層と、 (d)前記第2の半導体層に接する第1の電極層と、 (e)前記第3の半導体層に接する第2の電極層とを備
    え、 前記第1の半導体層は(a-1)前記第2の半導体層に接
    し、第1のライフタイムを有する第1の領域と、(a-
    2)前記第1の領域と前記第3の半導体層との間に設け
    られ、前記第1のライフタイムよりも小さい第2のライ
    フタイムを有する第2の領域とを有する半導体装置。
  4. 【請求項4】 (a)第1と第2の主面を備え、第1の
    不純物濃度を有する第1導電型の第1の半導体層と、 (b)前記第1の半導体層の前記第1の主面上に設けら
    れた第2導電型の第2の半導体層と、 (c)前記第1の半導体層の前記第2の主面上に設けら
    れ、前記第1の不純物濃度より高い第2の不純物濃度を
    有する第1導電型の第3の半導体層と、 (d)前記第2の半導体層に接する第1の電極層と、 (e)前記第3の半導体層に接する第2の電極層とを備
    え、 前記第3の半導体層は(c-1)前記第2の電極層に接
    し、第1のライフタイムを有する第1の領域と、(c-
    2)前記第1の半導体層と前記第1の領域との間に設け
    られ、前記第1のライフタイムよりも小さい第2のライ
    フタイムを有する第2の領域とを有する半導体装置。
  5. 【請求項5】 (a)第1と第2の主面を備え、第1の
    不純物濃度を有する第1導電型の第1の半導体層を準備
    する工程と、 (b)前記第1の半導体層の前記第1の主面上に第2導
    電型の第2の半導体層を設ける工程と、 (c)前記第1の半導体層の前記第2の主面上に前記第
    1の不純物濃度より高い第2の不純物濃度を有する第1
    導電型の第3の半導体層を設ける工程と、 (d)前記第2の半導体層を介して第1の注入量を以て
    第1の粒子線の照射を行い、前記第1の半導体層におい
    て前記第1の粒子線を停止させることにより、前記第1
    の半導体層を、第1の損傷密度を有する第1の領域と、
    前記第1の損傷密度よりも大きな第2の損傷密度を有す
    る第2の領域と、前記第1の損傷密度よりも小さな第3
    の損傷密度を有する第3の領域と、に分割する工程と、 (e)前記第2の半導体層上に前記第1の電極層を設け
    る工程と、 (f)前記第3の半導体層上に前記第2の電極層を設け
    る工程とを備える、半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 (g)前記第1の粒子線とほぼ同一の位
    置で停止するように、前記第3の半導体層を介して前記
    第1の注入量よりも小さい第2の注入量で第2の粒子線
    の照射を行う工程を更に備える、請求項5記載の半導体
    装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 (a)第1と第2の主面を備え、第1の
    不純物濃度を有する第1導電型の第1の半導体層を準備
    する工程と、 (b)前記第1の半導体層の前記第1の主面上に第2導
    電型の第2の半導体層を設ける工程と、 (c)前記第1の半導体層の前記第2の主面上に前記第
    1の不純物濃度より高い第2の不純物濃度を有する第1
    導電型の第3の半導体層を設ける工程と、 (d)前記第2の半導体層を介して粒子線の照射を行い
    前記第1の半導体層及び前記第3の半導体層の境界近傍
    に前記粒子線を停止させることにより、(d-1)前記第1
    の半導体層を、第1の損傷密度を有する第1の領域と、
    前記第1の損傷密度よりも大きい第2の損傷密度を有す
    る第2の領域と、に分割し、(d-2)前記第3の半導体層
    を、前記粒子線による損傷を受けない第3の領域と、前
    記粒子線による損傷を受ける第4の領域と、に分割する
    工程と、 (e)前記第2の半導体層上に前記第1の電極層を設け
    る工程と、 (f)前記第3の半導体層上に前記第2の電極層を設け
    る工程とを備える、半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 (a)第1と第2の主面を備え、第1の
    不純物濃度を有する第1導電型の第1の半導体層を準備
    する工程と、 (b)前記第1の半導体層の前記第1の主面上に第2導
    電型の第2の半導体層を設ける工程と、 (c)前記第1の半導体層の前記第2の主面上に前記第
    1の不純物濃度より高い第2の不純物濃度を有する第1
    導電型の第3の半導体層を設ける工程と、 (d)前記第3の半導体層を介して粒子線の照射を行い
    前記第1の半導体層及び前記第3の半導体層の境界近傍
    に前記粒子線を停止させることにより、(d-1)前記第1
    の半導体層を、前記粒子線による損傷を受けない第1の
    領域と、前記粒子線による損傷を受ける第2の領域と、
    に分割し、(d-2)前記第3の半導体層を、所定の損傷密
    度を有する第3の領域と、前記所定の損傷密度よりも大
    きい損傷密度を有する第4の領域と、に分割する工程
    と、 (e)前記第2の半導体層上に前記第1の電極層を設け
    る工程と、 (f)前記第3の半導体層上に前記第2の電極層を設け
    る工程とを備える、半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 (a)第1と第2の主面を備え、第1の
    不純物濃度を有する第1導電型の第1の半導体層を準備
    する工程と、 (b)前記第1の半導体層の前記第1の主面上に第2導
    電型の第2の半導体層を設ける工程と、 (c)前記第1の半導体層の前記第2の主面上に前記第
    1の不純物濃度より高い第2の不純物濃度を有する第1
    導電型の第3の半導体層を設ける工程と、 (d)前記第2の半導体層を介して粒子線の照射を行
    い、前記第1の半導体層において前記粒子線を停止させ
    ることにより、前記第1の半導体層を、第1の損傷密度
    を有する第1の領域と、前記第1の損傷密度よりも大き
    な第2の損傷密度を有する第2の領域と、に分割する工
    程と、 (e)前記第2の半導体層上に前記第1の電極層を設け
    る工程と、 (f)前記第3の半導体層上に前記第2の電極層を設け
    る工程とを備える、半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 (a)第1と第2の主面を備え、第1
    の不純物濃度を有する第1導電型の第1の半導体層を準
    備する工程と、 (b)前記第1の半導体層の前記第1の主面上に第2導
    電型の第2の半導体層を設ける工程と、 (c)前記第1の半導体層の前記第2の主面上に前記第
    1の不純物濃度より高い第2の不純物濃度を有する第1
    導電型の第3の半導体層を設ける工程と、 (d)前記第3の半導体層を介して粒子線の照射を行
    い、前記第1の半導体層において前記第1の粒子線を停
    止させることにより、前記第1の半導体層を、前記粒子
    線による損傷を受けない第1の領域と、前記粒子線によ
    る損傷を受ける第2の領域と、に分割する工程と、 (e)前記第2の半導体層上に前記第1の電極層を設け
    る工程と、 (f)前記第3の半導体層上に前記第2の電極層を設け
    る工程とを備える、半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 (a)第1と第2の主面を備え、第1
    の不純物濃度を有する第1導電型の第1の半導体層を準
    備する工程と、 (b)前記第1の半導体層の前記第1の主面上に第2導
    電型の第2の半導体層を設ける工程と、 (c)前記第1の半導体層の前記第2の主面上に前記第
    1の不純物濃度より高い第2の不純物濃度を有する第1
    導電型の第3の半導体層を設ける工程と、 (d)前記第2の半導体層を介して粒子線の照射を行
    い、前記第3の半導体層において前記粒子線を停止させ
    ることにより、前記第3の半導体層を、第1の損傷密度
    を有する第1の領域と、前記第1の損傷密度よりも大き
    な第2の損傷密度を有する第2の領域と、に分割する工
    程と、 (e)前記第2の半導体層上に前記第1の電極層を設け
    る工程と、 (f)前記第3の半導体層上に前記第2の電極層を設け
    る工程とを備える、半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 (a)第1と第2の主面を備え、第1
    の不純物濃度を有する第1導電型の第1の半導体層を準
    備する工程と、 (b)前記第1の半導体層の前記第1の主面上に第2導
    電型の第2の半導体層を設ける工程と、 (c)前記第1の半導体層の前記第2の主面上に前記第
    1の不純物濃度より高い第2の不純物濃度を有する第1
    導電型の第3の半導体層を設ける工程と、 (d)前記第3の半導体層の側から粒子線の照射を行
    い、前記第3の半導体層において前記粒子線を停止させ
    ることにより、前記第3の半導体層を、第1の損傷密度
    を有する第1の領域と、前記第1の損傷密度よりも大き
    な第2の損傷密度を有する第2の領域と、に分割する工
    程と、 (e)前記第2の半導体層上に前記第1の電極層を設け
    る工程と、 (f)前記第3の半導体層上に前記第2の電極層を設け
    る工程とを備える、半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 (x)高エネルギ−粒子線の照射また
    は放射線の照射を行い、前記粒子線または前記放射線に
    前記第1乃至第3の半導体層を通過させる工程を更に備
    える、請求項5乃至請求項12のいずれか一つに記載の
    半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 (y)前記工程(d)の前において、
    前記第1乃至第3の半導体層へ重金属の拡散を行う工程
    を更に備える、請求項5乃至請求項12のいずれか一つ
    に記載の半導体装置の製造方法。
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