JP4267083B2 - ダイオード - Google Patents

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Description

技術分野
この発明は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、あるいは、GCT(Gate Commutated Turn-off Thyristor)などの高耐圧スイッチング素子に付随して使用されるフリーホイールダイオード、あるいは、高耐圧クランプダイオードなどに好適なダイオードに関する。
背景技術
第36図および第37図は、それぞれ、この発明の背景となる従来のダイオードを示す正面断面図、および、平面図である。第36図は、第37図のE−E切断線に沿った断面図である。このダイオード151は、シリコンを母材とする半導体基板80を主要部として備えている。そして、半導体基板80には、上主面から下主面へと向かって順に、P層81、N-層82、および、N+層83が備わっている。
また、半導体基板80の上主面、すなわち、P層81の露出面には、アノード電極84が接続され、下主面、すなわち、N+層83の露出面には、カソード電極85が接続されている。これらの電極84,85は、電気良導性の金属で構成されている。さらに、半導体基板80には、キャリアの再結合中心としてキャリアの消滅を促進する結晶欠陥であるライフタイムキラーが導入されており、それによって、キャリアのライフタイムが制御されている。
第38図は、半導体基板80に導入されるライフタイムキラーの密度のプロフィールを示すグラフである。従来のダイオード151において、二通りのプロフィールが知られている。第38図において曲線Pr1で表示される従来例1では、半導体基板80の全体にわたって、均一にライフタイムキラーが導入されており、したがって、N-層82におけるライフタイムは、一様に制御されている。
これに対して、曲線Pr2に対応する従来例2では、N-層82の中のP層81との接合面に隣接する領域にライフタイムキラーが選択的に導入されており、それによって、N-層82の中で、P層81との接合面に隣接する領域のライフタイムが、局部的に短く制御されている。この従来例2に相当するダイオードは、国際会議PCIM’97(International POWER CONVERSION’97 CONFERENCE NURNBERG, GERMANY June 10-12, 1997)において開示された装置である。
ダイオードに順方向に電流が流れている状態から、外部回路の切換え動作によって、逆バイアスが印加される状態へと、動作条件が瞬時に切り替えられた直後において、ダイオードには、過渡的に逆電流が流れる。第39図は、この過渡的な状態において、従来例1,2の双方に関して、ダイオードを流れる電流の波形を示すグラフである。時刻t0において、順電流IFが定常的に流れている状態から、逆バイアスが印加される状態へと切換えが行われると、電流は減少を開始する。電流は減少を続ける中で、やがてマイナスの値となる。すなわち、ダイオードに逆電流(マイナスの電流)が流れるようになる。
逆バイアスを印加すべく切換が行われても、P層81とN-層82の間のPN接合部の近傍に残留する過剰なキャリアのために、PN接合部に空乏層が直ちには形成されない。このため、ダイオードは過渡的に導通状態となり、その結果、逆電流が流れることとなる。初期における逆電流の増加率、すなわち、第39図において、符号di/dtで表示される電流減少率(の絶対値)は、外部回路に負荷として備わるインダクタンスの大きさによって規定される。インダクタンスが大きいほど、電流減少率di/dtは大きくなり、逆電流はそれだけ急速に増大することとなる。
逆電流が増加する過程の中で、ある時刻t1において、空乏層が発生する。空乏層は、第40図に示すように、PN接合部において形成される。この空乏層91のフロント92は、時間とともに、N+層83へと向かって前進し、それにともない、空乏層91は拡大し、やがてN-層82の全体を覆うこととなる。
第39図に戻って、空乏層91が発生し、成長するのにともなって、アノード電極84とカソード電極85の間には、時刻t1において逆電圧vが発生し、その後、逆電圧vは増加し、やがて、外部から印加される逆バイアスの値へと収束してゆく。すなわち、空乏層91が成長するのにともなって、ダイオードの本来の機能である逆電圧素子能力が回復してゆく。なお、第39図には、代表として、従来例2に関する逆電圧vのみが描かれている。
逆電圧vが増加するのにともない、逆電流は、増加の速度を緩めてゆき、やがてピークを経て、その後、減少へと転じる。電流減少率di/dtが大きいほど、ピークは大きくなる。このピークの値は、逆回復電流Irrと称され、ダイオードにおける逆回復特性を評価するパラメータの一つとされている。逆電流は、減少を続けながら、0へと収束して行く。このようにして、過渡状態すなわち逆回復動作は終息し、逆電圧vが逆バイアスに等しく、逆電流が流れない定常状態が実現する。
逆回復特性を評価するパラメータとして、上記した逆回復電流Irrの他に、逆回復電流の減衰の早さ、di/dt耐量、および、逆回復損失が知られている。逆回復電流の減衰の早さは、第39図のグラフにおいて、逆電流がピークを経た後に、0へと収束する早さとして規定される。di/dt耐量は、ダイオードに損傷を生じることなく付与することのできる電流減少率di/dtの最大値である。また、逆回復損失は、逆回復動作の過程で、ダイオードに生じる損失の大きさである。
逆回復電流Irrが小さいほど、より大きな電流減少率di/dtに耐えることができる。したがって、逆回復電流Irrと電流減少率di/dtとの間には、単純な関係が成立する。また、逆回復損失は、第39図のグラフにおいて、逆電流と逆電圧vの積の時間積分に相当する。したがって、逆回復電流Irrが小さいほど、また、逆回復電流の減衰が早いほど、逆回復損失は小さくなる。言うまでもなく、逆回復電流Irrは小さいほど望ましく、逆回復電流の減衰は早いほど望ましく、di/dt耐量は高いほど望ましい。また、逆回復損失は小さいほど望ましい。
ところで、従来例1のダイオードでは、半導体基板80の全体にわたってライフタイムキラーが導入されているために、第39図の曲線Pr1が示すように、逆回復電流の減衰は早く、そのために、逆回復損失は小さいという利点がある。しかしながら、逆回復電流Irrが大きく、その結果、di/dt耐量が低いという問題点があった。これに加えて、順方向特性を評価する重要なパラメータである順電圧が高いという問題点があった。
他方の従来例2のダイオードでは、ライフタイムキラーは、PN接合の近傍において局部的に、従来例1よりも高い密度で導入されている。それによって、PN接合の近傍におけるキャリアのライフタイムが短く制御されているために、PN接合の近傍における過剰キャリアの再結合が速やかに行われる。このため、空乏層91の形成が促進されるので、第39図の曲線Pr2が示すように、逆回復電流Irrが小さく、その結果、di/dt耐量が高いという利点が得られる。
さらに、N-層82の中で、PN接合の近傍を除いた領域では、ライフタイムキラーが導入されないので、順電圧も低くなる。すなわち、従来例2のダイオードでは、di/dt耐量だけでなく、順方向特性においても、従来例1に対して改善が加えられている。
しかしながら、N-層82の中で、PN接合の近傍を除いた領域では、ライフタイムキラーが導入されないために、逆回復動作の中で、空乏層91が発生した後において、空乏層91の成長が遅くなる。このため、従来例2のダイオードでは、第39図の曲線Pr2が示すように、逆回復電流の減衰が遅く、その結果、逆回復損失が大きいという、別の問題点が存在していた。
さらに、以下に述べるように、従来例1,2の双方を通じて、逆回復動作の最終段階において、発振が現れ易いという共通の問題点があった。この発振は、第39図に示すように、発振領域Oscにおける逆電圧vの振動として現れる。第39図では、逆電庄vは従来例2についてのみ描かれるが、発振は従来例1の方において、さらに顕著に現れる。
逆回復動作の過程で、時刻t1を経過すると、第40図に示したように、空乏層91が発生し、その後成長する。このとき、ダイオード151は、第41図に示すように、空乏層91を挟んで一対の電極が対向するコンデンサと、空乏層91におけるリーク抵抗との直列回路で、等価的に表現することができる。したがって、逆回復動作の過程では、コンデンサのキャパシタンスC、リーク抵抗に相当する抵抗R、および、外部回路に存在するインダクタンスLの組み合わせによって、直列共振回路が等価的に構成されることとなる。第41図には、この共振回路のQ値が、数式で表現されている。Q値が低い間は、発振現象は起こらない。
キャパシタンスCは、空乏層91の厚さと、過剰キャリアの密度とによって規定され、抵抗Rは、空乏層91におけるリーク電流と、過剰キャリアの再結合電流とによって規定される。その結果、空乏層91が拡大するのにともなって、コンデンサCと抵抗Rは、第42図のグラフに示すような波形を描いて変化する。すなわち、キャパシタンスCは、空乏層91の発生とともに発生し、その後増加するが、やがてピークを描いて減少へと転じる。その後、キャパシタンスCは、定常値としての0へと収束する。一方、抵抗Rは、空乏層91の発生とともに発生し、その後、増加の一途を辿り、特に逆回復動作の最終段階では、急速に上昇する。
第41図に示されたように、Q値は、抵抗RおよびキャパシタンスCが大きいほど小さい。したがって、逆回復動作の最終段階において、キャパシタンスCが0へと収束するときに、抵抗Rがそれに見合って十分に大きくない場合には、Q値は大きな値となり、電圧の振動が引き起こされる。このような機構にもとづいて、従来例1,2のダイオードでは、いずれも、逆回復動作の最終段階において電圧振動が発生し易いという問題点があった。発振は、順電流が小さく、逆回復電流Irrが大きいときに、特に発生し易い。電圧振動が発生すると、ダイオードは、その周辺回路に対して、ノイズ源となる。
このように、従来のダイオードにおいては、高いdi/dt耐量、低い逆回復損失、および、低い順電圧を、同時に実現することが困難であるという問題点があった。さらに、逆回復動作のある段階において、電圧振動が発生し易いという問題点があった。
発明の開示
本発明は、上記のような問題点を解決し、高いdi/dt耐量、低い逆回復損失、および、低い順電圧を、同時に実現するとともに、電圧振動の発生を抑えることを目的とする。
本発明に係るダイオードの第1の態様は、上主面と下主面とを規定する半導体基板と、前記上主面に接続された第1主電極と、前記下主面に接続された第2主電極と、を備えている。そして、前記半導体基板は、前記上主面から前記下主面へ向かって順に積層する第1および第2半導体層を備えている。
また、前記第1半導体層は、第1導電型であって、前記上主面に露出し、前記第2半導体層は、第2導電型であって、前記第1半導体層との間にPN接合を形成し、しかも、前記第2半導体層は、第1、第2、および、第3領域に分割されている。
さらに、前記第1領域は、前記第1半導体層に面しており、前記第2領域と前記第3領域は、前記第2半導体層の中で、前記第1領域に隣接し前記下主面に近い部分を占め、しかも、当該部分を前記上主面に平行な方向に沿って、互いに分割し合っており、前記第2半導体層におけるキャリアのライフタイムが、前記第3領域よりも、前記第1領域および前記第2領域において、短く設定されている。
本発明に係るダイオードの第2の態様では、第1の態様において、前記半導体基板が、前記第2半導体層に隣接し前記下主面に露出する第3半導体層(3)を、さらに備え、当該第3半導体層は、第2導電型であって、前記第2半導体層よりも不純物濃度が高く設定されている。
本発明に係るダイオードの第3の態様では、第1の態様において、前記ライフタイムが、前記第1領域よりも前記第2領域において、長く設定されている。
本発明に係るダイオードの第4の態様では、第1の態様において、前記第2領域が前記第3領域に対して占める比率が、50%以上である。
本発明に係るダイオードの第5の態様では、第1の態様において、前記第2領域が、前記上主面に平行な方向に沿って、複数の単位領域に分割されている。
本発明に係るダイオードの第6の態様では、第1の態様において、前記上主面に平行な方向に沿って、一つがつぎの一つに順に包囲されるように、中心から外側へ向かって配列する複数の領域へと、前記第2半導体層の前記部分が分割され、前記第2領域と前記第3領域が、前記複数の領域の各々へと交互に配置されている。
本発明に係るダイオードの第7の態様は、上主面と下主面とを規定する半導体基板と、前記上主面に接続された第1主電極と、前記下主面に接続された第2主電極と、を備えている。そして、前記半導体基板は、前記上主面から前記下主面へ向かって順に積層する第1、第2、および、第3半導体層を備えている。
また、前記第1半導体層は、第1導電型であって、前記上主面に露出し、前記第2半導体層は、第2導電型であって、前記第1半導体層との間にPN接合を形成し、前記第3半導体層は、第2導電型であって、前記第2半導体層よりも不純物濃度が高く、しかも、前記下主面に露出し、前記第2半導体層は、前記第1半導体層から前記第3半導体層へ向かって順に、第1、第2、および、第3領域へと分割されている。
さらに、前記第2半導体層と前記第3半導体層との境界面が、前記下主面へ向かって後退した部分を含み、それによって、前記第3半導体層が、厚い部分と薄い部分とを含んでおり、前記第2半導体層におけるキャリアのライフタイムが、前記第3領域よりも前記第2領域において短く設定され、当該第2領域よりも前記第1領域において短く設定されている。
本発明に係るダイオードの第8の態様では、第7の態様において、前記下主面の中で、前記薄い部分が投影された領域が占める面積の比率が、50%以下に設定されている。
本発明に係るダイオードの第9の態様では、第7の態様において、前記薄い部分が、前記下主面に沿って等間隔で均一に配列する複数部分に分割されている。
本発明に係るダイオードの第10の態様では、第7の態様において、前記複数部分の各々の前記下主面に沿った最大径が、50μm以下に設定されている。
本発明に係るダイオードの第11の態様では、第7の態様において、前記第2領域と前記第3領域との間の境界から前記下主面までの距離は、前記厚い部分の厚さよりも、小さく設定されている。
本発明に係るダイオードの第12の態様は、上主面と下主面とを規定する半導体基板と、前記上主面に接続された第1主電極と、前記下主面に接続された第2主電極と、を備えている。そして、前記半導体基板は、前記上主面から前記下主面へ向かって順に積層する第1、第2、および、第3半導体層を備えている。
また、前記第1半導体層は、第1導電型であって、前記上主面に露出し、前記第2半導体層は、第2導電型であって、前記第1半導体層との間にPN接合を形成し、前記第3半導体層は、第2導電型であって、前記第2半導体層よりも不純物濃度が高く、しかも、前記下主面に露出し、前記第2半導体層は、前記第1半導体層から前記第3半導体層へ向かって順に、第1、第2、および、第3領域へと分割されている。
さらに、前記第1半導体層と前記第2半導体層との境界面が、前記上主面へ向かって後退した部分を含み、それによって、前記第1半導体層が、厚い部分と薄い部分とを含んでおり、前記第2半導体層におけるキャリアのライフタイムが、前記第3領域よりも前記第2領域において短く設定され、当該第2領域よりも前記第1領域において短く設定されている。
本発明に係るダイオードの第13の態様では、第12の態様において、前記上主面の中で、前記薄い部分が投影された領域が占める面積の比率が、50%以下に設定されている。
本発明に係るダイオードの第14の態様では、第12の態様において、前記薄い部分が、前記下主面に沿って等間隔で均一に配列する複数部分に分割されている。
本発明に係るダイオードの第15の態様では、第12の態様において、前記複数部分の各々の前記上主面に沿った最大径が、50μm以下に設定されている。
本発明に係るダイオードの第16の態様では、第12の態様において、前記第1領域と前記第2領域との間の境界から前記上主面までの距離は、前記厚い部分の厚さよりも、大きく設定されている。
本発明に係るダイオードの第17の態様では、第12の態様において、前記第2半導体層と前記第3半導体層との境界面が、前記下主面へ向かって後退した部分を含み、それによって、前記第3半導体層が、厚い部分と薄い部分とを含んでいる。
本発明に係るダイオードの第1の態様によれば、第1半導体層に隣接する第1領域においてライフタイムが短く設定されているので、逆回復電流が低く抑えられる。また、ライフタイムが短く設定された第2領域のために、逆回復電流の減衰が促進される。さらに、ライフタイムが長く設定された第3領域のために、順電圧は比較的低い値に維持される。すなわち、高いdi/dt耐量、低い逆回復損失、および、低い順電圧が、同時に実現する。また、逆電流は、ライフタイムの短い第2領域よりもライフタイムの長い第3領域に集中し易いので、逆回復動作の最終段階において、キャリアの消滅が起こり難い。その結果、発振が効果的に抑制される。
本発明に係るダイオードの第2の態様によれば、第3半導体層が備わるので、半導体基板を薄くしつつ、パンチスルーを抑えて、耐圧を高めることができる。
本発明に係るダイオードの第3の態様によれば、第2領域のライフタイムが、第1領域よりも長く設定されているので、順電圧がさらに低く抑えられる。
本発明に係るダイオードの第4の態様によれば、第2領域が第3領域に対して占める比率が、50%以上であるので、逆回復損失がより効果的に低く抑えられる。
本発明に係るダイオードの第5の態様によれば、第2領域が、上主面に平行な方向に沿って、複数の単位領域に分割されているので、半導体基板に発生する損失熱が効果的に分散する。すなわち、損失熱の均一性が高められる。
本発明に係るダイオードの第6の態様によれば、第2領域と第3領域とが、内側から外側へ向かって配列する複数の領域の各々に、交互に配置されているので、損失熱の分布に偏りがなく、その結果、均一性が高められる。また、複数の領域が3個以上の領域であって、第2領域と第3領域の少なくともいずれかが、分割して配置されるときには、損失熱の分散が促進され、損失熱の均一性がさらに高められる。
本発明に係るダイオードの第7の態様によれば、第1半導体層に隣接する第1領域においてライフタイムが短く設定されているので、逆回復電流が低く抑えられる。また、ライフタイムが短く設定された第2領域のために、逆回復電流の減衰が促進される。さらに、第2領域のライフタイムは、第1領域よりも長く設定されているので、順電圧は比較的低い値に維持される。すなわち、高いdi/dt耐量、低い逆回復損失、および、低い順電圧が、同時に実現する。また、第2半導体層と第3半導体層との境界面が、半導体基板の下主面へ向かって後退した部分が存在するので、この部分において、逆回復動作の最終段階において、キャリアの消滅が起こり難い。その結果、発振が効果的に抑制される。
本発明に係るダイオードの第8の態様によれば、半導体基板の下主面の中で、第3半導体層の薄い部分が投影された領域が占める面積の比率が、50%以下に設定されているので、順電圧がより効果的に低く抑えられる。
本発明に係るダイオードの第9の態様によれば、第3半導体層の薄い部分が、半導体基板の下主面に沿って等間隔で均一に配列する複数部分に分割されているので、逆電流の集中を緩和し、局所的な損失の増大に起因する素子能力の低下を防ぐことができる。
本発明に係るダイオードの第10の態様によれば、複数部分に分割された第3半導体層の薄い部分の各々の最大径が、50μm以下に設定されているので、逆電圧が印加されたときの定常状態において流れるリーク電流が、効果的に抑えられる。
本発明に係るダイオードの第11の態様によれば、第2領域と第3領域との間の境界から半導体基板の下主面までの距離が、第3半導体層の厚い部分の厚さよりも、小さく設定されているので、逆回復損失がさらに低く抑えられる。
本発明に係るダイオードの第12の態様によれば、第1半導体層と第2半導体層の間に形成されるPN接合面に凹凸が設けられるので、PN接合面の面積が大きく、順電圧が低く抑えられる。また、第1半導体層に隣接する第1領域においてライフタイムが短く設定されているので、PN接合面の凹凸に起因する逆回復電流の増加が緩和される。また、ライフタイムが短く設定された第2領域のために、逆回復電流の減衰が促進される。すなわち、di/dt耐量および逆回復損失の増大を緩和ないし抑制しつつ、低い順電圧を実現することができる。
本発明に係るダイオードの第13の態様によれば、半導体基板の上主面の中で、第1半導体層の薄い部分が投影された領域が占める面積の比率が、50%以下に設定されているので、逆電圧が印加されたときの定常状態において流れるリーク電流が、効果的に抑えられる。
本発明に係るダイオードの第14の態様によれば、第1半導体層の薄い部分が、半導体基板の上主面に沿って等間隔で均一に配列する複数部分に分割されているので、逆電流の集中を緩和し、局所的な損失の増大に起因する素子能力の低下を防ぐことができる。
本発明に係るダイオードの第15の態様によれば、複数部分に分割された第1半導体層の薄い部分の各々の最大径が、50μm以下に設定されているので、逆電圧が印加されたときの定常状態において流れるリーク電流が、効果的に抑えられる。
本発明に係るダイオードの第16の態様によれば、第1領域と第2領域との間の境界から半導体基板の上主面までの距離が、第1半導体層の厚い部分の厚さよりも、大きく設定されているので、PN接合面に凹凸が設けられたことに起因するdi/dt耐量の増加が、より効果的に抑えられる。
本発明に係るダイオードの第17の態様によれば、第6の態様と第11の態様のそれぞれの特徴が、兼ね備わっているので、di/dt耐量、逆回復電流の減衰の早さ、順電圧、および、発振の抑制効果において、それぞれの平均的な特性が得られる。それにより、設計における選択の幅を拡大することができる。
この発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施の形態1のダイオードの正面断面図である。
第2図は、実施の形態1のダイオードの平面断面図である。
第3図は、実施の形態1のライフタイムキラー密度のプロフィールを示すグラフである。
第4図は、実施の形態1の逆回復動作を示すグラフである。
第5図は、実施の形態1の逆回復動作を示すグラフである。
第6図は、実施の形態1のシミュレーションの結果を示すグラフである。
第7図は、実施の形態1の変形例を示す正面断面図である。
第8図は、実施の形態1の変形例を示す平面断面図である。
第9図は、実施の形態1の別の変形例を示す正面断面図である。
第10図は、実施の形態1の別の変形例を示す平面断面図である。
第11図は、実施の形態1のさらに別の変形例を示す正面断面図である。
第12図は、実施の形態1のさらに別の変形例を示す平面断面図である。
第13図は、実施の形態1のさらに別の変形例を示す正面断面図である。
第14図は、実施の形態1のさらに別の変形例を示す平面断面図である。
第15図は、実施の形態2のダイオードの正面断面図である。
第16図は、実施の形態2のダイオードの平面断面図である。
第17図は、実施の形態2のライフタイムキラー密度のプロフィールを示すグラフである。
第18図は、実施の形態2の逆回復動作を示すグラフである。
第19図は、実施の形態2のダイオードの部分拡大断面図である。
第20図は、実施の形態2のシミュレーションの結果を示すグラフである。
第21図は、実施の形態2のシミュレーションの結果を示すグラフである。
第22図は、実施の形態2の変形例を示す部分拡大断面図である。
第23図は、実施の形態2の別の変形例を部分拡大断面図である。
第24図は、実施の形態2の別の変形例の逆回復動作を示すグラフである。
第25図は、実施の形態3のダイオードの正面断面図である。
第26図は、実施の形態3のダイオードの平面断面図である。
第27図は、実施の形態3のライフタイムキラー密度のプロフィールを示すグラフである。
第28図は、実施の形態3の逆回復動作を示すグラフである。
第29図は、実施の形態3のダイオードの部分拡大断面図である。
第30図は、実施の形態3のシミュレーションの結果を示すグラフである。
第31図は、実施の形態3のシミュレーションの結果を示すグラフである。
第32図は、実施の形態3の変形例を示す部分拡大断面図である。
第33図は、実施の形態1〜3の特性の良否を示す説明図である。
第34図は、実施の形態4のダイオードの正面断面図である。
第35図は、変形例のライフタイムキラー密度のプロフィールを示すグラフである。
第36図は、従来技術のダイオードの正面断面図である。
第37図は、従来技術のダイオードの平面図である。
第38図は、従来技術のライフタイムキラー密度のプロフィールを示すグラフである。
第39図は、従来技術の逆回復動作を示すグラフである。
第40図は、従来技術の逆回復動作を説明する正面断面図である。
第41図は、従来技術の逆回復動作を説明する回路図である。
第42図は、従来技術の逆回復動作を示すグラフである。
発明を実施するための最良の形態
<1.実施の形態1>
はじめに、実施の形態1のダイオードについて説明する。
<1-1.装置の構成>
第1図および第2図は、それぞれ、実施の形態1のダイオードを示す正面断面図、および、平面断面図である。第1図の切断面は、第2図のB−B切断線に沿っており、第2図の切断面は、第1図のA−A切断線に沿っている。このダイオード110は、主要な部材として、ダイオード素子101を備えている。ダイオード素子101には、半導体基板20、アノード電極(第1主電極)4、および、カソード電極(第2主電極)5が備わっている。
半導体基板20は、上主面および下主面を規定する平板形状をなし、例えばシリコンを母材としている。半導体基板20には、上主面から下主面へと向かって順に、P層(第1半導体層)1、N-層(第2半導体層)21、および、N+層(第3半導体層)3が備わっている。P層1は、P型導電型(第1導電型)であり、N-層21およびN+層3は、N型導電型(第2導電型)である。また、不純物濃度は、N-層21よりもN+層3において、高く設定されている。
これらのP層1、N-層21、および、N+層3は、いずれも平板状であり、互いに一体的に積層することによって、半導体基板20を構成している。そして、アノード電極4は、上主面、すなわち、P層1の露出面に接続され、カソード電極5は、下主面、すなわち、N+層3の露出面に接続されている。これらの電極4,5は、電気良導性の金属で構成されている。
さらに、半導体基板20には、ライフタイムキラーが選択的に導入されており、それによって、キャリアのライフタイムが制御されている。その結果、N-層21には、ライフタイムが短い第1領域6と第2領域7、および、それら以外の領域でありライフタイムが長い第3領域2が規定されている。
第1領域6は、N-層21の中で、PN接合の近傍の領域を占めている。すなわち、第1領域6は、P層1に面してPN接合を形成し、N+層3から離れた層状の領域として規定される。N-層21の中で、第1領域6を除いた部分、すなわち、N+層3に面し、P層1には面しない部分を、互いに分割し合うように、第2領域7と第3領域2とが規定されている。
第2領域7と第3領域2の各々は、第1領域6からN+層3にわたって上記した部分を貫通するように、同一の平面断面形状を有する柱状に形成されている。第2領域7の平面形状、言い換えると半導体基板20の主面(上主面と下主面とを単に「主面」と総称する)に投影された第2領域7の形状は、第1図および第2図の例では、N-層21の外周端面に沿った環状である。そして、第3領域2は、環状体の第2領域7に包囲された円柱状の領域として規定されている。
アノード電極4とカソード電極5には、それぞれ、平板状の熱緩衝板10、8が接触しており、これらの熱緩衝板10、8には、さらにアノードポスト電極11およびカソードポスト電極9が接触している。ダイオード110を使用する際には、ダイオード素子101は、熱緩衝板10、8を介して、アノードポスト電極11およびカソードポスト電極9によって押圧され、それによって良好な電気的および熱的な接触が実現する。
ポスト電極11,9は、例えば銅材を母材とする電気良導性および電気良導性の金属で構成され、熱緩衝板10,8は、熱膨張率がポスト電極11,9とダイオード素子101(主として半導体基板20)との中間の大きさである金属で構成される。それによって、ポスト電極11,9とダイオード素子101との間に発生する熱歪が緩和され、電気的および熱的な接触が良好に保たれる。
第3図は、半導体基板20に導入されているライフタイムキラーの密度のプロフィールを示すグラフである。このグラフには、第3領域2を貫通する垂直な切断線X1−X1、および、第2領域7を貫通する垂直な切断線X2−X2の双方に沿ったプロフィールが、同時に描かれている。
切断線X1−X1に沿ったプロフィールは、第38図に示した従来例2に関する曲線Pr2と同等の曲線で描かれる。すなわち、ライフタイムキラーの密度は、PN接合面をも含めて、第1領域6において選択的に高くなっている。P層1における密度も高くなっているが、これは、第1領域6のPN接合面の上での密度を高くする必要があるために、ライフタイムキラーを選択的に導入する技術上、第1領域6に隣接するP層1においても付随的に密度が高くなることに起因する。
導電型がn型として共通し、しかも、n型不純物の濃度も均等であるN-層21の中では、ライフタイムのプロフィールは、ライフタイムキラーの密度のプロフィールに対応する。すなわち、ライフタイムキラーの密度が高いほど、ライフタイムは短くなる。第3領域2では、ライフタイムキラーは実質的に導入されない。すなわち、第3領域2の実質的な部分では、N-層21の本来のライフタイムτ0が実現する。これに対して、第1領域6のライフタイムは、ライフタイムτ0よりも短くなっており、PN接合面におけるライフタイムτ1も、ライフタイムτ0より短く設定されている。
切断線X2−X2に沿ったプロフィールが示すように、第2領域7にも、ライフタイムキラーは導入されている。すなわち、第2領域7のライフタイムは、ライフタイムτ0よりも短く設定されている。好ましくは、第3図のグラフが示すように、第2領域7におけるライフタイムキラーの密度は、第1領域6における密度よりも低く設定される。すなわち、N-層21の中の3個の領域の間でのライフタイムの関係は、望ましくは、つぎの数式1で与えられる。
(第1領域6)<(第2領域7)<(第3領域2) ・・・・(数式1)
第2領域7のライフタイムが第1領域6よりも長く設定されるのは、第3領域2を流れる順電流の密度が、過度に高くならないようにして、順電圧の上昇を抑えるためである。
ライフタイムキラーを選択的に導入するには、例えば、金、白金などの重金属を所定の領域へ選択的に拡散させるとよい。あるいは、電子線などの放射線を所定の領域へ選択的に照射してもよい。特に、第2領域7へライフタイムキラーを選択的に導入するためには、電子線を第2領域7へと選択的に照射するのが望ましい。選択的な照射を行うには、第2領域7の平面形状に対応したパターン形状を有するマスクを用いると良い。
<1-2.装置の動作>
第4図は、第1図〜第3図に示した実施の形態1のダイオードの逆回復動作を示すグラフである。このグラフにおいて、曲線Em1が、実施の形態1のダイオードの電流波形を表している。また、比較のために、従来例2のダイオードに関する曲線Pr2も重ねて描かれている。さらに、実施の形態1のダイオードの逆電圧vの波形が、点線で描かれている。
実施の形態1のダイオードにおいても、逆回復動作の基本的な流れは従来例1,2と同様である。すなわち、時刻t0において、順電流IFが定常的に流れている状態から、逆バイアスが印加される状態へと切換えが行われると、電流がマイナス方向へと減少し、その結果、逆電流が流れる。逆電流が増加する過程の中で、時刻t1において、空乏層がPN接合面に発生し、その後成長し、やがてN-層21の全体を覆うこととなる。それにともなって、時刻t1において逆電圧vが発生し、その後、逆電圧vは増加し、やがて、外部から印加される逆バイアスの値へと収束してゆく。
また、逆電圧vが増加するのにともない、逆電流は、増加の速度を緩めてゆき、やがてピークを経て、その後、減少へと転じる。逆電流は、減少を続けながら、0へと収束して行く。このようにして、過渡状態すなわち逆回復動作は終息し、逆電圧vが逆バイアスに等しく、逆電流が流れない定常状態が実現する。以上のように、逆回復動作の基本的な流れは従来例1,2と同様であるが、実施の形態1のダイオードでは、第1領域6と第2領域7におけるキャリアのライフタイムが短く設定されているので、その逆回復特性において、以下のような特徴が現れる。
すなわち、第1領域6においてライフタイムが短く設定されているために、逆回復電流Irrが、従来例2と略同等に低く抑えられる。さらに、ライフタイムが短く設定された第2領域7が存在するために、空乏層が第1領域6を超えて拡大してゆく過程においても、残留キャリアの再結合が促進される。このため、第4図の曲線Em1が示すように、従来例2に比べて、逆回復電流の減衰が促進される。その結果、逆回復損失が、従来例2に比べて小さい値へと抑えられる。
半導体基板20の主面に投影された第2領域7の面積の、同じく主面に投影された第3領域2の面積に対する割合として、定義される第2領域7の面積率が高いほど、逆回復損失は小さくなる。第6図は、この関係について、シミュレーションにもとづいて得られたグラフである。このグラフから、第2領域7の面積率が、50%を超えたときに、逆回復損失の低減効果が顕著に現れることが理解される。したがって、第2領域7の面積率は、50%以上の大きさに設定されるのが望ましい。
さらに、逆電流は、ライフタイムが短い第2領域7よりもライフタイムの長い第3領域2に集中し易くなるので、第3領域2を流れる逆電流の密度が、第2領域7がないときに比べて高くなる。このため、逆回復動作の最終段階において、キャリアが消滅し難くなる。その結果、第5図に示すように、半導体基板20に等価的に形成されるキャパシタンスC(Em1)が、逆回復動作の最終段階においては、従来例2のキャパシタンスC(Pr2)に比べて、逆転して高くなり、より長い期間にわたって有限の値を保つこととなる。
したがって、半導体基板20に等価的に形成される抵抗R(Em1)が、従来例2の抵抗R(Pr2)に比べて高いことと相俟って、逆回復動作の最終段階において、実施の形態1のダイオードのQ値が、従来例2に比べて、低く抑えられる。その結果、逆回復動作の最終段階においても、発振が抑えられ、第4図の曲線v(Em1)が示すように、逆電圧は大きく振動することなく低常値へと、滑らかに収束する。
また、第3領域2を流れる逆電流の密度が、第2領域7がないときに比べて高いために、第4図の曲線Em1が示したように、逆回復電流Irrは、従来例2に比べて、幾分大きくなる。しかしながら、従来例2に比べて、di/dt耐量を、無視できない程度に引き下げるほどの影響はなく、di/dt耐量は従来例2と略同等の高さに維持される。
さらに、逆電流だけでなく、順電流に関しても、第3領域2における電流密度が、第2領域7がないときに比べて高くなるために、順電圧は従来例2に比べて幾分高い値となる。しかしながら、第2領域7の面積率を過度に高くしない限り、順電圧として、従来例1に比べて十分に低い値を得ることができる。
以上のように、実施の形態1のダイオードでは、高いdi/dt耐量、低い逆回復損失、および、低い順電圧が同時に実現する。さらに、逆回復動作の過程において、電圧振動の発生が抑えられる。
また、既述のように、第3領域2と第2領域7の平面形状(半導体基板20の主面へ投影された形状)は、主面の中心に対して対称であり、しかも、円形の第3領域2を環状の第2領域7が包囲するように形成されている。このため、順電流および逆電流によって生じる損失熱の分布に偏りがなく、しかも、損失熱が、ダイオード素子101から、その外部のポスト電極11,9等へと、効果的に分散される。
さらに、アノード電極4およびカソード電極5が、半導体基板20の主面の中で、第2領域7が投影される部分をも含むように、主面の略全体を覆うように形成されている。このため、半導体基板20の中で発生する損失熱が、ダイオード素子101から、その外部のポスト電極11,9等へと、さらに効果的に分散される。
<1-3.第2領域の平面形状に関する変形例>
第7図〜第14図は、第2領域7の平面形状に関する様々な変形例を示している。第7図、第9図、第11図、および、第13図は、それぞれ、第8図、第10図、第12図、および、第14図のB−B切断線に沿った断面図である。また、第8図、第10図、第12図、および、第14図は、それぞれ、第7図、第9図、第11図、および、第13図のA−A切断線に沿った断面図である。
第7図と第8図に示されるダイオード素子101aでは、第2領域7は、それぞれの平面形状が円形である複数個(図では5個)の単位領域に分割され、しかも、半導体基板20の中心に対して対称に配置されている。また、第9図と第10図に示されるダイオード素子101bでは、第2領域7の平面形状は円形であり、第3領域2の平面形状は第2領域7を包囲する環状に規定されている。すなわち、第1図および第2図に示されたダイオード素子101とは、あたかも、第2領域7と第3領域2との配置が逆になっている。
第11図と第12図に示されるダイオード素子101cでは、主面の中心から外側へと向かって順に、同心円を境界とするように、第2領域7、第3領域2、および、第2領域7が配置されている。また、第13図と第14図に示されるダイオード素子101dでは、主面の中心から外側へと向かって順に、同心円を境界とするように、第3領域2、第2領域7、第3領域2、および、第2領域7が配置されている。
ダイオード素子101、101b〜101dは、主面の中心から外側へと向かって順に、同心円を境界とするように、第2領域7と第3領域2とが交互に配置されている点で共通している。そして、電流および逆電流による損失熱の分布に偏りがなく、しかも、損失熱が、ダイオード素子から、その外部のポスト電極11,9等へと、効果的に分散される点も共通する。
第2領域7または第1領域6が複数の領域に分割されるほど、損失熱は、より効果的に分散する。すなわち、損失熱の均一性は、より一層高められる。したがって、例えば、ダイオード素子101よりはダイオード素子101dの方が、損失熱の均一性の点では、より優れている。また、ダイオード素子101aでは、主面の中心に対する対称性の点では、ダイオード素子101等に劣るが、第2領域7が分割配置されているために、損失熱の均一性は、なお良好である。
<2.実施の形態2>
つぎに実施の形態2のダイオードについて説明する。
<2-1.装置の構成>
第15図および第16図は、それぞれ、実施の形態2のダイオードの主要部をなすダイオード素子を示す正面断面図、および、平面断面図である。第15図の切断面は、第16図のB−B切断線に沿っており、第16図の切断面は、第15図のC−C切断線に沿っている。このダイオード素子102にも、ダイオード素子101と同様に、半導体基板20、アノード電極4、および、カソード電極5が備わっている。
また、半導体基板20には、上主面から下主面へと向かって順に、P層1、N-層21、および、N+層3が備わっている。しかしながら、ダイオード素子101とは異なり、N-層21とN+層3の境界面は、平面ではなく、凹凸を有している。すなわち、N+層3とN-層21との境界面は、複数の部位30において、N+層3の側(すなわち、半導体基板20の下主面の方向に)へと後退している。
それにともなって、N+層3には、厚い部分33と薄い部分34とが備わっている。N-層21は、逆に、薄い部分34に接する部分において突出し、厚い部分33に接する部分では後退する。薄い部分34の平面形状、すなわち、半導体基板20の主面に投影された形状は、望ましくは、第16図に示すように円形である。また、薄い部分34は、第16図に示されるように、互いに同一の平面形状に設定され、しかも、半導体基板20の下主面に沿って、均一に分布するように、等間隔で配列されるのが望ましい。
ダイオード素子102においても、半導体基板20には、ライフタイムキラーが選択的に導入されており、それによって、キャリアのライフタイムが制御されている。その結果、N-層21には、ライフタイムが異なる3つの領域、すなわち、第1領域6、第2領域31、および、第3領域32が規定されている。
第1領域6は、実施の形態1の第1領域6と同等に、N-層21の中で、PN接合の近傍の領域を占めている。すなわち、第1領域6は、N-層21の中で、N-層21とP層1との間のPN接合に面し、N+層3から離れた層状の領域として規定される。
第2領域31は、第1領域6のPN接合面とは反対側に隣接する領域として規定される。さらに、第3領域32は、第2領域31の第1領域6との境界面とは反対側に隣接し、さらに、N+層3に接している。すなわち、第1領域6、第2領域31、および、第3領域32は、この順に、P層1とのPN接合面からN+層3との境界面へと向かって、互いに一体的に積層している。
第15図および第16図に示す例では、第2領域31と第3領域32との間の境界面は、厚い部分33の先端から、P層1の方へ離れた位置に設定されている。したがって、3つの領域6,31,33の中で、N+層3に接触するのは第3領域32に限られている。
第17図は、半導体基板20に導入されているライフタイムキラーの密度のプロフィールを示すグラフである。このグラフには、薄い部分34を貫通する垂直な切断線X3−X3に沿ったプロフィールが描かれている。ライフタイムキラーの密度は、PN接合面をも含めて、第1領域6において選択的に高くなっている。P層1における密度も高くなっている理由は、実施の形態1で説明した通りである。
ライフタイムキラーは、第2領域31にも導入されている。ただし、第2領域31におけるライフタイムキラーの密度は、第1領域6よりも低く設定される。第3領域2では、ライフタイムキラーは実質的に導入されない。既述のように、N-層21の中では、ライフタイムのプロフィールは、ライフタイムキラーの密度のプロフィールに対応する。したがって、N-層21の中の3個の領域の間でのライフタイムの関係は、つぎの数式2で与えられる。
(第1領域6)<(第2領域31)<(第3領域32) ・・・・(数式2)
ライフタイムキラーが導入されない第3領域32の実質的な部分では、N-層21の本来のライフタイムτ0が実現する。これに対して、第1領域6では、ライフタイムはライフタイムτ0よりも短くなっており、PN接合面におけるライフタイムτ1も、ライフタイムτ0より短く設定されている。
ライフタイムキラーの選択的な導入は、実施の形態1と同様の方法で遂行可能である。ただし、半導体基板20の主面に沿った方向のライフタイムキラーの分布は一様であるので、実施の形態1とは異なり、マスクパターンを用いる必要はない。
特に、第2領域31へのライフタイムキラーの導入には、局所ライフタイム制御技術を適用するのが望ましい。この技術では、加速された軽イオンなどの荷電粒子が、半導体基板20へ照射される。その結果、加速エネルギーで定まる荷電粒子の飛程の付近に、ライフタイムキラーが局所的に導入される。
<2-2.装置の動作>
第18図は、第15図〜第17図に示した実施の形態2のダイオードの逆回復動作を示すグラフである。このグラフにおいて、曲線Em2が、実施の形態2のダイオードの電流波形を表している。また、比較のために、従来例2のダイオードに関する曲線Pr2も重ねて描かれている。ダイオードの逆電圧vの波形は、実施の形態1と略同等であるので、省略されている。
実施の形態2のダイオードでは、第1領域6と第2領域31におけるキャリアのライフタイムが短く設定されているので、その逆回復特性において、以下のような特徴が現れる。すなわち、第1領域6においてライフタイムが短く設定されているために、逆回復電流Irrが、従来例2と同等に低く抑えられる。さらに、ライフタイムが短く設定された第2領域31が存在するために、空乏層が第1領域6を超えて拡大してゆく過程においても、残留キャリアの再結合が促進される。
このため、第18図の曲線Em2が示すように、従来例2(曲線Pr2)に比べて、逆回復電流の減衰が促進される。その結果、逆回復損失が、従来例2に比べて小さく抑えられる。また、実施の形態1とは異なり、逆電流が一部の領域に集中しないので、第1領域6の条件が従来例2と同等であれば、逆回復電流Irrは、従来例2の逆回復電流Irrを超えて大きくなることはない。したがって、di/dt耐量に関しても、従来例2と同等に高い値が得られる。
さらに、N+層3に隣接する第3領域32では、ライフタイムキラーが導入されていないために、この第3領域32では過剰キャリアが消滅し難い。このため、空乏層がN+層3へと接近する段階、すなわち、逆回復動作の最終段階では、キャリアが消滅し難くなる。特に、N+層3の中で薄い部分34、すなわち、N+層3と第3領域32との境界面の中で半導体基板20の下主面の側へと後退した部分が、存在するために、半導体基板20の厚さが同一の条件下で比較したときに、半導体基板20に等価的に形成されるキャパシタンスCが、より長い期間にわたって、有限の値を維持する。
その結果、キャパシタンスCが、第5図に示したキャパシタンスC(Em1)と同様に、逆回復動作の最終段階においては、従来例2のキャパシタンスC(Pr2)に比べて、逆転して高くなり、より長い期間にわたって有限の値を保つこととなる。したがって、逆回復動作の最終段階においても、発振が抑えられ、第4図に示した曲線v(Em1)と同様に、逆電圧は大きく振動することなく低常値へと、滑らかに収束する。
半導体基板20は、順電圧を低く抑える上で、できるだけ薄いことが望ましい。実施の形態2のダイオードでは、半導体基板20を厚くすることなく、すなわち、順電圧を犠牲にすることなく、発振を効果的に抑制することが可能となる。
また、N+層3が、その全体にわたって薄くなると、逆回復動作の後の定常状態におけるリーク電流が大きくなる。実施の形態2のダイオードでは、N+層3が部分的に薄いために、リーク電流を高めることなく、発振を効果的に抑えることが可能となっている。この事実は、以下に述べるように、シミュレーションによっても確認されている。
第19図は、N+層3とその近傍を拡大して示す部分拡大断面図である。薄い部分34の平面形状は、すでに述べたように円形であり、その直径がw1で表現されている。第20図は、直径w1と、定常状態におけるリーク電流(もれ電流)との間の関係について、シミュレーションにもとづいて得られたデータを示すグラフである。
このグラフが示すように、直径w1が0〜50μmの範囲では、リーク電流は、ほぼ一定であり、薄い部分34が設けられた影響は、リーク電流には、ほとんど現れない。これに対して、直径w1が略50μmを超えると、リーク電流が急増する。したがって、リーク電流を大きくしないためには、薄い部分34の直径w1は、50μm以下に設定することが望ましい。薄い部分34の平面形状が円形でないときには、その最大径が50μm以下に設定されれば、同様にリーク電流の増大を防ぐことができる。
+層3の中で薄い部分34が占める割合が大きくなると、順電圧への影響が現れる。第21図は、このことをシミュレーションにもとづいて確認したデータを示すグラフである。薄い部分34の面積率とは、半導体基板20の下主面の中で、薄い部分34が投影された領域が占める面積の比率を意味している。
このグラフが示すように、薄い部分34の面積率が、0〜50%の範囲では、順電圧への薄い部分34の影響は、ほとんど現れない。これに対して、面積率が50%を超えると、順電圧が目立つほどに上昇する。したがって、順電圧を高くしないためには、薄い部分34の面積率は、50%以下に設定することが望ましい。
なお、実施の形態2のダイオードでは、第1領域6だけでなく、第3領域32においても、ライフタイムが短く設定されているために、順電流に対する抵抗は、従来例2に比べて、幾分高くなる。その結果、順電圧は、第3領域32の影響によって、従来例2よりも幾分高い値となる。しかしながら、第3領域32のライフタイムは第1領域6ほどに高くする必要はなく、第3領域32のライフタイムを過度に高くしない限り、順電圧として、従来例2に近い値が得られる。
以上のように、実施の形態2のダイオードでは、高いdi/dt耐量、低い逆回復損失、および、比較的低い順電圧が同時に実現する。さらに、逆回復動作の過程において、電圧振動の発生が抑えられる。
<2-3.N+層3のさらに最適な条件>
第19図に戻って、N+層3の形状に関して、さらに望ましい条件について説明する。薄い部分34の付近に比べて厚い部分33の付近では、N-層21が薄くなっており、それだけN-層21の抵抗成分が低くなっている。したがって、順方向電流が流れるときには、電流密度は、薄い部分34よりも厚い部分33において高くなる。この状態から、逆回復動作への移行が開始されると、逆電流も薄い部分34に比べて厚い部分33へと集中し易い。
第16図に例示したように、薄い部分34が互いに同一の平面形状をもって、半導体基板20の下主面に沿って、均一に分布するように、等間隔で配列されることによって、逆電流の集中を緩和することができる。それによって、局所的な損失の増大に起因する素子能力の低下を防ぐことができる。
また、既述のように、第2領域31と第3領域32との間の境界面は、厚い部分33の先端から、P層1の方へ離れた位置に設定されている。すなわち、第19図に示すように、第2領域31と第3領域32の境界面と半導体基板20の下主面との間の間隔d1が、厚い部分33の厚さd2よりも、大きく設定されている。これによって、半導体基板20に等価的に形成されるキャパシタンスCが、逆回復動作の最終段階において、より長い期間にわたって有限の値を保つので、発振がより効果的に抑制されることとなる。
+層3における不純物濃度は、半導体基板20の下主面の中で、厚い部分33が露出する範囲である露出面37において、1×1018n/cm3以上となるように設定されるのが望ましい。それによって、N+層3とカソード電極5との間で、良好なオーミックコンタクトが実現する。さらに、N+層3を形成する際に、半導体基板20の下主面の中で、露出面37にのみ、N型不純物を選択的に導入した後に、N型不純物を拡散させるだけで、厚い部分33と薄い部分34とを形成するという、簡単な製造方法を採用することも可能となる。
薄い部分34の厚さd3は、過度に小さく設定されると、リーク電流の増大を招く恐れがある。しかしながら、直径w1が50μm以下に設定され、露出面37における不純物の表面濃度が、1×1018n/cm3以上に設定されるときには、リーク電流の増大をもたらすことなく、厚さd3を、例えば5μm以下に設定することも可能となる。特に、第22図に示すように、厚さd3を0に設定することも可能となる。
これは、不純物濃度の高い厚い部分33から、その周囲38へとキャリアが拡散し、この拡散キャリアによって、薄い部分34が被覆され、十分に高い電圧保持能力が発揮されるからである。厚さd3を0とすることによって、半導体基板20を厚くすることなく、発振を抑える効果を最大限に引き出すことが可能となる。なお、厚い部分33の厚さd2は、50μm以上の大きさに設定されるのが望ましい。
<2-4.第3領域32の厚さに関する変形例>
第23図は、第3領域32の厚さに関する変形例を示す部分拡大断面図である。この図が示すように、第2領域31の一部が厚い部分33に接触するように、間隔d1を厚さd2よりも小さく設定することも可能である。この例では、第19図の例に比べて、第2領域31が厚くなる。このため、第24図の曲線Em2aで示されるように、逆回復電流の減衰が、より早くなり、逆回復損失を一層低減することが可能となる。
ただし、第3領域32は、第19図に示した例の方が、より厚いので、発振を抑える効果については、第19図の例の方が、より優れている。使用の目的に応じて、間隔d1を幅広く選択することが可能である。
<3.実施の形態3>
つぎに実施の形態3のダイオードについて説明する。
<3-1.装置の構成>
第25図および第26図は、それぞれ、実施の形態3のダイオードの主要部をなすダイオード素子を示す正面断面図、および、平面断面図である。第25図の切断面は、第26図のB−B切断線に沿っており、第26図の切断面は、第25図のD−D切断線に沿っている。この実施の形態のダイオード素子103の構造は、以下に説明するように、あたかも、ダイオード素子102において、ライフタイムキラーのプロフィールをそのままに維持し、P層1とN+層3との間で、形状を置き換えることによって得られる構造と類似している。
ダイオード素子103にも、ダイオード素子101,102と同様に、半導体基板20、アノード電極4、および、カソード電極5が備わっている。また、半導体基板20には、上主面から下主面へと向かって順に、P層1、N-層21、および、N+層3が備わっている。しかしながら、ダイオード素子101とは異なり、P層1とN-層21の間のPN接合面は、平面ではなく、凹凸を有している。すなわち、PN境界面は、複数の部位50において、P層1の側(すなわち、半導体基板20の上主面の方向に)へと後退している。
それにともなって、P層1には、薄い部分51と厚い部分52とが備わっている。N-層21は、逆に、薄い部分51に接する部分において突出し、厚い部分52に接する部分では後退する。薄い部分51の平面形状、すなわち、半導体基板20の主面に投影された形状は、望ましくは、第26図に示すように円形である。また、薄い部分51は、第26図に示されるように、互いに同一の平面形状に設定され、しかも、半導体基板20の上主面に沿って、均一に分布するように、等間隔で配列されるのが望ましい。
ダイオード素子103においても、半導体基板20には、ライフタイムキラーが選択的に導入されており、それによって、キャリアのライフタイムが制御されている。その結果、N-層21には、ライフタイムが異なる3個の領域、すなわち、第1領域53、第2領域54、および、第3領域55が規定されている。
第1領域53は、実施の形態1,2の第1領域6と同等に、N-層21の中で、PN接合の近傍の領域を占めている。すなわち、第1領域53は、N-層21の中で、N-層21とP層1との間のPN接合に面し、N+層3から離れた層状の領域として規定される。
第2領域54は、第1領域53のPN接合面とは反対側に隣接する領域として規定される。さらに、第3領域55は、第2領域54の第1領域53との境界面とは反対側に隣接し、さらに、N+層3に接している。すなわち、第1領域53、第2領域54、および、第3領域55は、この順に、P層1とのPN接合面からN+層3との境界面へと向かって、互いに一体的に積層している。
第25図および第26図に示す例では、第1領域53と第2領域54との間の境界面は、厚い部分52の先端から、N+層3の方へと離れた位置に設定されている。したがって、第1領域53と第2領域54の双方が、P層1へ接触して、PN接合面を形成している。
第27図は、半導体基板20に導入されているライフタイムキラーの密度のプロフィールを示すグラフである。このグラフには、薄い部分51を貫通する垂直な切断線X4−X4に沿ったプロフィールが描かれている。ライフタイムキラーの密度は、PN接合面をも含めて、第1領域53において選択的に高くなっている。P層1における密度も高くなっている理由は、実施の形態1で説明した通りである。
ライフタイムキラーは、第2領域54にも導入されている。ただし、第2領域54におけるライフタイムキラーの密度は、第1領域53よりも低く設定される。第3領域55では、ライフタイムキラーは実質的に導入されない。したがって、N-層21の中の3個の領域の間でのライフタイムの関係は、つぎの数式3で与えられる。
(第1領域53)<(第2領域54)<(第3領域55) ・・・・(数式3)
ライフタイムキラーが導入されない第3領域55の実質的な部分では、N-層21の本来のライフタイムτ0が実現する。これに対して、第1領域53では、ライフタイムはライフタイムτ0よりも短くなっており、PN接合面におけるライフタイムも、ライフタイムτ0より短く設定されている。ライフタイムキラーの選択的な導入は、実施の形態2と同様の方法で遂行可能である。
<3-2.装置の動作>
第28図は、第25図〜第27図に示した実施の形態2のダイオードの逆回復動作を示すグラフである。このグラフにおいて、曲線Em3が、実施の形態3のダイオードの電流波形を表している。また、比較のために、従来例2のダイオードに関する曲線Pr2も重ねて描かれている。
実施の形態3のダイオードでは、PN接合面に凹凸が設けられているので、PN接合面の面積が大きくなっている。このため、N-層21へ注入されるキャリアの量が大きく、その結果、順電圧が低く抑えられるという利点が得られる。一方、キャリアの量が大きいために、逆回復動作において、残留キャリアの消滅に遅れが生じる。その結果、逆回復電流Irrは、従来例2に比べると大きくなる。
しかしながら、従来例1においてP層1とN-層21の間のPN接合面を、実施の形態3と同様の形状に設定することによって、低い順電圧を実現したダイオードを仮に想定すると、その電流波形は、第28図において、曲線Cmによって表現される。この仮想的なダイオードでは、曲線Cmが示すように、逆回復電流Irrが著しく大きくなり、その結果、逆回復損失が大きな値となる。すなわち、PN接合面に凹凸を設けるのみでは、順方向特性は改善されるものの、逆回復特性に関しては、得るところが少ない。
これに対して、実施の形態3のダイオードでは、PN接合面に凹凸が設けられると同時に、PN接合面に隣接する第1領域53において、ライフタイムが短く設定されることによって、逆回復特性の劣化が抑えられる。すなわち、曲線Em3と曲線Cmとを比較すれば明瞭であるように、逆回復電流Irrが低く抑えられる。このように、実施の形態3のダイオードでは、PN接合面に凹凸を設けることによって副次的に生じたマイナス面が、緩和ないし解消され、di/dt耐量などの逆回復特性の劣化を抑えつつ、順方向特性を改善することができる。
さらに、ライフタイムが短く設定された第2領域54が存在するために、空乏層が第1領域53を超えて拡大してゆく過程においても、残留キャリアの再結合が促進される。その結果、曲線Em3が示すように、従来例2(曲線Pr2)に比べて、逆回復電流の減衰が促進される。このため、逆回復電流Irrが大きくなることが、そのまま逆回復損失の増加へと結びつかない。すなわち、逆回復損失については、従来例2に比べて、それほど大きな値にはならない。
以上のように、実施の形態3のダイオードでは、di/dt耐量および逆回復損失の増大を抑えつつ、低い順電圧を実現することができる。
<3-3.PN接合面の最適な条件>
第29図は、P層1とその近傍を拡大して示す部分拡大断面図である。薄い部分51の平面形状は、すでに述べたように円形であり、その直径がw2で表現されている。薄い部分51の付近に比べて厚い部分52の付近では、N-層21が薄くなっており、それだけN-層21の抵抗成分が低くなっている。したがって、順方向電流が流れるときには、電流密度は、薄い部分51よりも厚い部分52において高くなる。この状態から、逆回復動作への移行が開始されると、逆電流も薄い部分51に比べて厚い部分52へと集中し易い。
第26図に例示したように、薄い部分51が互いに同一の平面形状をもって、半導体基板20の上主面に沿って、均一に分布するように、等間隔で配列されることによって、逆電流の集中を緩和することができる。それによって、局所的な損失の増大に起因する素子能力の低下を防ぐことができる。
また、既述のように、第1領域53と第2領域54との間の境界面は、厚い部分52の先端よりも、半導体基板20の上主面の方へと後退した位置に設定されている。すなわち、第29図に示すように、第1領域53と第2領域54の境界面と半導体基板20の上主面との間の間隔d4が、厚い部分52の厚さd5よりも、小さく設定されている。このため、順電圧が効果的に低減される。また、厚さd5は、50μm以上の大きさに設定されるのが望ましい。
薄い部分51の平面形状は、定常状態におけるリーク電流(もれ電流)および順電圧に対しても、影響を及ぼす。第30図は、リーク電流および順電圧と、直径w2との間の関係について、シミュレーションにもとづいて得られたデータを示すグラフである。このグラフが示すように、直径w2が0〜50μmの範囲では、リーク電流は、ほぼ一定であり、薄い部分51が設けられた影響は、リーク電流には、ほとんど現れない。
これに対して、直径w2が略50μmを超えると、リーク電流が急増する。したがって、リーク電流を大きくしないためには、薄い部分51の直径w2は、50μm以下に設定することが望ましい。薄い部分51の平面形状が円形でないときには、その最大径が50μm以下に設定されれば、同様にリーク電流の増大を防ぐことができる。
また、順電圧は、直径w2が略30μmのときに最小となり、直径w2が、略20μm〜略40μmの範囲にあるときには、直径w2の変化の影響をほとんど受けずに、略最小値を保持する。したがって、順電圧とリーク電流の双方を考慮すれば、直径w2は、略20μm〜略40μmの範囲に設定されるのが望ましいと言える。
P層1の中で薄い部分51が占める割合も、リーク電流および順電圧へ影響を及ぼす。第31図は、このことをシミュレーションにもとづいて確認したデータを示すグラフである。薄い部分51の面積率とは、半導体基板20の上主面の中で、薄い部分51が投影された部分が占める面積の比率を意味している。
このグラフが示すように、薄い部分51の面積率が、0〜50%の範囲では、リーク電流への薄い部分51の影響は、ほとんど現れない。これに対して、面積率が50%を超えると、リーク電流が目立つほどに上昇する。したがって、リーク電流を大きくしないためには、薄い部分51の面積率を、50%以下に設定することが望ましい。
また、順電圧は、薄い部分51の面積率が、略35%のときに最小となり、面積率が、略25%〜略45%の範囲にあるときには、面積率の変化の影響をほとんど受けずに、略最小値を保持する。したがって、順電圧とリーク電流の双方を考慮すれば、薄い部分51の面積率は、略25%〜略45%の範囲に設定されるのが望ましいと言える。
第29図に戻って、P層1における不純物濃度は、半導体基板20の上主面の中で、厚い部分52が露出する範囲である露出面57において、1×1017n/cm3以上となるように設定されるのが望ましい。それによって、P層1とアノード電極4との間で、良好なオーミックコンタクトが実現する。さらに、P層1を形成する際に、半導体基板20の上主面の中で、露出面57にのみ、P型不純物を選択的に導入した後に、P型不純物を拡散させるだけで、厚い部分52と薄い部分51とを形成するという、簡単な製造方法を採用することも可能となる。
<3-4.第1領域53の厚さに関する変形例>
第2領域31と第3領域32との間の境界面は、厚い部分33の先端から、N+層3の方へ離れた位置に設定されてもよい。すなわち、第32図に示すように、間隔d4が、厚い部分52の厚さd5よりも、大きく設定されてもよい。これによって、第29図の例に比べて、順電圧は幾分劣化するものの、逆回復電流Irrが低減され、di/dt耐量が改善される。
<4.実施の形態4>
第33図は、以上に説明した各実施の形態について、ダイオードの特性を評価するパラメータの良否を、表形式でまとめた説明図である。比較のために、従来例1,2についても、同時に記載されている。第33図では、好ましい特性が得られる項目については、ハッチングが付されている。上記した各実施の形態は、適宜、互いに組み合わせて実施することが可能であり、それによって、各パラメータについて、平均された値を得ることが可能となる。すなわち、組み合わせを考慮することによって、設計の自由度が拡大される。
例えば、第34図に示すように、ダイオード素子102と103の特徴を兼ね備えるダイオード素子を構成することが可能である。このダイオード素子104では、半導体基板20に備わるP層1は、ダイオード素子103のP層1と同等である。また、N-層21、および、N+層3は、それぞれ、ダイオード素子102の対応する半導体層と同等に構成される。
すなわち、P層1には薄い部分51と厚い部分52とが含まれており、N+層3にも厚い部分33と薄い部分34とが含まれている。また、N-層21には、第1領域6、第2領域31、および、第3領域32が形成されており、これらの3領域におけるライフタイムのプロフィールは第17図で与えられる。ダイオード素子104では、このように、ダイオード素子102,103の双方の特徴が兼ね備わるために、第33図に示す各パラメータについて、それぞれの値の平均値が得られる。
<5.変形例>
実施の形態1のダイオードに関して、半導体基板20がN+層3を備えない形態を採用することも可能である。このとき、N-層21が、半導体基板20の下主面に露出し、カソード電極5は、N-層21へ直接に接続される。第35図は、このように構成された半導体基板20に関して、その断面構造と、導入されるライフタイムキラーの密度の分布とを、同時に示している。
第35図が示すように、N-層21におけるライフタイムキラーの密度の分布は、第3図に示した実施の形態1のN-層21における分布と同等である。その結果、N-層21には、ダイオード素子101のN-層21と同様に、第1領域6、第2領域7、および、第3領域2が形成される。
このように構成された装置においても、N+層3を備えない従来装置に比べると、実施の形態1の装置と同様に、高いdi/dt耐量、低い逆回復損失、および、低い順電圧が同時に実現する。さらに、逆回復動作の過程において、電圧振動の発生が抑制される。ただし、実施の形態1の装置は、N+層3が備わるので、半導体基板20を薄く設定したままで、パンチスルーを抑えて、耐圧を高めることができるという点で、より優れている。
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。

Claims (5)

  1. 上主面と下主面とを規定する半導体基板(20)と、
    前記上主面に接続された第1主電極(4)と、
    前記下主面に接続された第2主電極(5)と、を備え、
    前記半導体基板は、
    前記上主面から前記下主面へ向かって順に積層する第1および第2半導体層(1,21)を備え、
    前記第1半導体層(1)は、第1導電型であって、前記上主面に露出し、
    前記第2半導体層(21)は、第2導電型であって、前記第1半導体層との間にPN接合を形成し、
    前記第2半導体層は、第1、第2、および、第3領域(6,7,2)に分割され、
    前記第1領域(6)は、前記第1半導体層に面しており、
    前記第2領域(7)と前記第3領域(2)は、前記第2半導体層の中で、前記第1領域に隣接し前記下主面に近い部分を占め、それぞれ前記第1領域から当該第2半導体層の下面にわたって当該部分を貫通するように形成され、しかも、当該部分を互いに分割し合っており、
    前記第2半導体層におけるキャリアのライフタイムが、前記第3領域よりも、前記第1領域および前記第2領域において、短く設定されており、且つ、前記第1領域よりも前記第2領域において、長く設定されているダイオード。
  2. 前記半導体基板は、前記第2半導体層に隣接し前記下主面に露出する第3半導体層(3)を、さらに備え、
    当該第3半導体層は、第2導電型であって、前記第2半導体層よりも不純物濃度が高い、請求項1に記載のダイオード。
  3. 前記第2領域が前記第3領域に対して占める比率が、50%以上である請求項1に記載のダイオード。
  4. 前記第2領域が、前記上主面に平行な方向に沿って、複数の単位領域(7)に分割されている請求項1に記載のダイオード。
  5. 前記上主面に平行な方向に沿って、一つがつぎの一つに順に包囲されるように、中心から外側へ向かって配列する複数の領域へと、前記第2半導体層の前記部分が分割され、前記第2領域と前記第3領域が、前記複数の領域の各々へと交互に配置されている請求項1に記載のダイオード。
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