JPH08122297A - 酸素濃度検出器 - Google Patents

酸素濃度検出器

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JPH08122297A
JPH08122297A JP6340136A JP34013694A JPH08122297A JP H08122297 A JPH08122297 A JP H08122297A JP 6340136 A JP6340136 A JP 6340136A JP 34013694 A JP34013694 A JP 34013694A JP H08122297 A JPH08122297 A JP H08122297A
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Toshitaka Saito
利孝 斉藤
Hiromi Sano
博美 佐野
Kazunori Suzuki
一徳 鈴木
Masaya Fujimoto
正弥 藤本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒータの耐久性向上を図ることができると共
に低温時にも安定したセンサ特性を発揮する酸素濃度検
出器を提供しようとすること。 【構成】 固体電解質20よりなると共に外側面220
と内側面230にそれぞれ外側電極22と内側電極23
とを設けてなるセンサ素子2と,該センサ素子2の内側
面230に隣接配置したヒータ3とを有する酸素濃度検
出器において,上記センサ素子2の内側面230及び上
記ヒータ3の表面の一方又は双方に,高輻射能を有する
材料により形成した高放射率層1を設けてなること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,限界電流式酸素濃度検
出器など,ヒータを内蔵する酸素濃度検出器に関する。
【0002】
【従来技術】例えば,限界電流式酸素濃度検出器(後述
の図3及び図4参照)においては,コップ形のセンサ素
子の内側面にヒータが内蔵されている(特開昭57−1
78152号公報)。このヒータは,センサ素子におけ
る固体電解質の温度を高めて,センサ素子のセンサ特性
を高めるために設けられている。
【0003】上記ヒータは,図20に示すごとく,アル
ミナ等のセラミック棒31の表面に,白金,タングステ
ン等の発熱体32を設け,その外周を,アルミナのシー
ト33により被覆したものである。この発熱体32は,
上記シート23に予め印刷されており,これをシートと
共にセラミック棒31の表面に巻きつけることにより形
成してある。なお,符号34はリード線である。また,
上記電極としては,白金系貴金属の多孔質膜が用いられ
ている。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,従来の酸素濃
度検出器においては,エンジン排ガス等の被測定ガスが
低温の場合には,そのセンサ特性が十分に発揮されず不
安定な出力しか得られない場合がある。
【0005】即ち,従来の酸素濃度検出器は,ヒータか
ら放射される熱を受けるセンサ素子の内側面に,白金属
の電極を設けており,この電極は導電性材料である。そ
して,これらの導電性材料は,一般に熱の放射率が小さ
く(放射率0.2以下),ヒータから放射される熱線
(特定の波長の電磁波)を殆ど反射してしまい,非常に
熱効率の悪い構造となっている。
【0006】そこで,上記被測定ガスが低温の場合に
は,センサ素子の固体電解質の温度を高くするため,上
記ヒータの加熱温度を一層高くする必要がある。しか
し,ヒータの加熱温度を高くすると,その温度上昇に伴
って発熱体の断線寿命,即ち耐久性が著しく低下してし
まう。
【0007】そのため,ヒータの温度を任意に高温にす
ることができない。それ故,例えば,エンジンのアイド
リング時等において,排ガス温度が低い時には,センサ
素子の固体電解質の加熱が不十分となり,限界電流値が
不安定となるなど,酸素濃度検出器のセンサ特性が不安
定となる。
【0008】本発明は,かかる従来の問題点に鑑み,ヒ
ータの耐久性向上を図ることができると共に,低温時に
も安定したセンサ特性を発揮することができる,酸素濃
度検出器を提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】本発明は,固体電解質よりなると共
に外側面と内側面にそれぞれ外側電極と内側電極とを設
けてなるセンサ素子と,該センサ素子の内側面に隣接配
置したヒータとを有する酸素濃度検出器において,上記
センサ素子の内側面及び上記ヒータの表面の一方又は双
方に,高輻射能を有する材料により形成した高放射率層
を設けてなり,かつ上記センサ素子の内側面に設けた高
放射率層は,放射率が0.3以上であり,一方上記ヒー
タの表面に設けた高放射率層は放射率が0.6以上であ
ることを特徴とする酸素濃度検出器にある。
【0010】本発明において最も注目すべきことは,セ
ンサ素子の内側面及びヒータの表面の一方又は双方に上
記高放射率層を設けたこと,及び上記高放射率層は,セ
ンサ素子の内側面の高放射率層においては放射率が0.
3以上であり,一方ヒータの表面の高放射率層において
は放射率が0.6以上であることである。
【0011】上記高放射率層は,高輻射能を有する材料
により形成する。かかる材料としては,例えば,アルミ
ナ,酸化チタン,酸化ジルコニウム,酸化鉄,酸化ニッ
ケル,酸化マンガン,酸化銅,酸化コバルト,酸化クロ
ム,酸化イットリウム,コージェライト,窒化ケイ素,
窒化アルミニウム,炭化ケイ素の1種又は2種以上を用
いる。そして,これら材料中より,上記放射率が得られ
るものを適宜選択する。
【0012】この中,特に,酸化チタン(TiO2 ),
酸化鉄(Fe2 3 ),酸化ニッケル(NiO),酸化
マンガン(Mn2 3 ),酸化コバルト(CoO),酸
化クロム(Cr2 3 ),酸化イットリウム(Y
2 3 ),コージエライト,窒化ケイ素(Si
3 4 ),窒化アルミニウム(AlN),炭化ケイ素
(SiC)は,500〜1200℃における放射率が
0.5以上と高いので,優れた高輻射能材料である。
【0013】更に,上記材料の中,酸化鉄,酸化ニッケ
ル,酸化マンガン,酸化コバルト等の金属酸化物はジル
コニア等の固体電解質に比較して熱膨張係数が大きいの
で,両者間の密着性向上のために,アルミナ,ジルコニ
ア等のセラミック粉末と混合使用することが好ましい。
この場合,上記金属酸化物は,上記セラミック粉末との
混合物中に,10〜30%含有していることが好まし
い。
【0014】また,上記高放射率層は,これをセンサ素
子に設けた場合,大気を電極へ導入するために多孔質で
あり,その気孔率は10%以上とすることが好ましい。
更に好ましくは50%以上である。
【0015】また,上記センサ素子の内側面に設ける高
放射率層は,上記高輻射能を有する材料の粒子と白金等
の電極材料とを混合したペーストを上記内側面に形成し
てなり,該内側面の電極中に一体的に設けてあるという
構成を採ることもできる。この場合には,電極と高放射
率層とを同時に形成することができ,製造容易である。
上記電極材料としては,白金,パラジウム,金等があ
る。
【0016】また,上記センサ素子の内側面,ヒータの
表面いずれの場合にも,高放射率層を設ける表面の粗度
は1μm以上であることが好ましい。1μm未満では,
高放射率層の放射率が低くなるおそれがある。また,特
に好ましくは5〜20μmである。上記高放射率層の厚
みは5μm以上とすることが好ましい。5μm未満で
は,その効果が低いおそれがある。また,更に好ましく
は10〜20μmである。20μmを越えると膜付着力
の低下に伴う剥離の問題がある。また,上記高放射率層
は,上記内側面又はヒータ表面に設けるが,必ずしもこ
れらの全面に設ける必要はなく,例えばヒータ発熱部の
近傍に部分的に設けることもできる。
【0017】また,上記酸素濃度検出器の製造方法とし
ては,例えば次のものがある。即ち,固体電解質よりな
ると共に外側面と内側面にそれぞれ電極を設けてなるセ
ンサ素子と,該センサ素子の内側面に隣接配置したヒー
タとを有し,上記センサ素子の内側面及び上記ヒータの
表面の少なくとも一方に,高輻射能を有する材料により
形成した高放射率層を設けてなり,かつ上記センサ素子
の内側面に設けた高放射率層は放射率が0.3以上であ
り,一方上記ヒータの表面に設けた高放射率層は放射率
が0.6以上である酸素濃度検出器を製造するに当た
り,上記高放射率層を形成する上記内側面又はヒータ表
面は,表面粗度が1μm以上であり,かつ上記高放射率
層は上記放射率を有する材料を,上記内側面又はヒータ
表面の少なくとも一方に塗布し,次いで焼付ける方法が
ある。
【0018】上記製造方法において,表面粗度が1μm
未満の場合には,上記のごとく,高放射率層の放射率が
低くなるおそれがある。また,上記高輻射能材料を塗布
するに当たっては,この材料のスラリー中に上記センサ
素子,ヒータを浸漬して,そのヒータに上記材料を付着
させる。上記の焼付けは,上記材料を塗布したセンサ素
子,ヒータを500〜1000℃において,加熱,焼付
けすることにより行う。また,上記製造方法によれば,
上記のごとき優れた酸素濃度検出器を製造することがで
きる。
【0019】また,上述の酸素濃度検出器とは異なる構
成のものとしては,例えば次のものがある。即ち,固体
電解質よりなると共に外側面と内側面にそれぞれ外側電
極と内側電極とを設けてなるセンサ素子と,該センサ素
子の内側面に隣接配置したヒータとを有する酸素濃度検
出器において,上記ヒータは,高耐熱,高輻射能を有す
る材料である窒化ケイ素,窒化アルミニウム,炭化ケイ
素のグループより選ばれる1種又は2種以上の材料によ
り構成されている酸素濃度検出器がある。
【0020】これにより,ヒータの熱をセンサ素子の内
側面に効率良く放射し,ヒータの熱を効率良くセンサ素
子に伝え,センサ素子を効率良く加熱することができ
る。また,上述の物質以外にも高耐熱,高輻射能を有す
る材料であればいかなる材料等を使用してもよい。な
お,上記高輻射能材料は,前述した理由により,放射率
が0.6以上であることが好ましい。
【0021】また,固体電解質よりなると共に外側面と
内側面にそれぞれ外側電極と内側電極とを設けてなるセ
ンサ素子と,該センサ素子の内側面に隣接配置したヒー
タとを有する酸素濃度検出器において,上記内側電極は
高輻射能を有する材料で構成され,上記外側電極は内側
電極よりも低い輻射能を有する材料で構成されているこ
とを特徴とする酸素濃度検出器がある。
【0022】これにより,内側電極はヒータから放射さ
れる熱を効率良く吸収することができ,一方,外側電極
は吸収した熱をセンサ素子外部へ放散しにくくなってい
る。よって,センサ素子を効率良く加熱することができ
る。
【0023】上記内側電極は,例えば,白金ブラック,
酸化ルテニウム等の高輻射能を有する導電物質で構成さ
れている。また,上記外側電極は,例えば,白金(放射
率0.1),金(放射率0.03),パラジウム(放射
率0.33)等の低い輻射能を有する導電物質で構成さ
れている。
【0024】上記内側電極は,外側電極との対面部分に
外側電極よりも高い輻射能を有する材料を用い,設けて
あることが好ましい。この場合,酸素濃度検出に最低限
必要な箇所のみに限定して電極を設けるため,電極材料
を節約し,製造コストを低減することができる。
【0025】また,固体電解質よりなると共に外側面と
内側面にそれぞれ外側電極と内側電極とを設けてなるセ
ンサ素子と,該センサ素子の内側面に隣接配置したヒー
タとを有する酸素濃度検出器において,上記内側電極
は,少なくともその表面は高輻射能を有する材料で構成
され,一方センサ素子の最外層には,上記内側電極より
も低い輻射能を有する材料を設けたことを特徴とする酸
素濃度検出器がある。
【0026】上記内側電極の表面を高輻射能を有する材
料で構成するには,内側電極そのものを高輻射能を有す
る材料で構成する方法と,内側電極の表面に高輻射能を
有する材料による高放射率層を設ける方法とがある。ま
た,上記高輻射能を有する材料は前述した各種物質を使
用することができるが,前述した理由により,放射率が
0.3以上であることが好ましい。
【0027】次に,上記最外層は,材料粉末を準備し,
該材料粉末をプラズマ溶射する方法,材料粉末をスラリ
ーとし,このスラリーを塗布,焼き付ける方法,又は材
料粉末をスパッタリング等の蒸着及び熱処理する方法に
より形成することができる。上記材料粉末としては,例
えばアルミナ,ジルコニア,マグネシア等を使用するこ
とができる。上記物質の中では,放射率0.17のマグ
ネシアを使用することが最も好ましい。なお,上記最外
層は,酸素分子等を透過することのできる,ポーラスな
層でなければならない。
【0028】また,上述したいずれの酸素濃度検出器に
おいても,上記ヒータは断面形状が多角形であることが
好ましい。同一の断面積である柱状体においては,断面
が円形であるよりも,多角形であるほうが表面積が大き
くなる。このためヒータの表面積がより大きくなるた
め,センサ素子をより効率的に加熱することができる。
【0029】なお,本発明は,限界電流式酸素濃度検出
器(実施例1),起電力式酸素濃度検出器(実施例4)
などセンサ素子とヒータとを有する各種の酸素濃度検出
器に適用することができる。更に,本発明は,内部にヒ
ータ挿入口を有するコップ型固体電解質の周囲に電極等
を積層形成したセンサ素子,または内部に一体的にヒー
タを設けた積層型のセンサ素子の両方に適用することが
できる。
【0030】
【作用及び効果】本発明の酸素濃度検出器においては,
センサ素子の内側面,ヒータの表面の一方又は双方に,
上記高放射率層を設けてある。この高放射率層は,高輻
射能を有する材料により形成してある。高放射率層をセ
ンサ素子内側面に設けた場合には,ヒータから放射され
る熱を効率良く吸収し,固体電解質を十分に加熱するこ
とができる。
【0031】また,高放射率層をヒータ表面に形成した
場合も,ヒータの熱を効率良く吸収し,これをセンサ素
子の内側面に効率良く放射する。また,高放射率層を上
記内側面及びヒータ表面の両方に設けた場合には,上記
の相乗効果が得られる。
【0032】それ故,本発明によれば,ヒータの熱を効
率良くセンサ素子に伝え,センサ素子を効率良く加熱す
ることができる。そのため,被測定ガスが低温の場合に
も,ヒータの発熱体の温度を極端に高くする必要がな
い。それ故,ヒータの耐久性を向上させることができ
る。
【0033】また,センサ素子を効率良く加熱できるた
め,エンジン排ガス等の被測定ガスが低温の場合にも,
センサ素子の温度を高くすることができ,安定したセン
サ特性を発揮させることができる。
【0034】したがって,本発明によれば,ヒータの耐
久性向上を図ることができると共に,低温時にも安定し
たセンサ特性を発揮する酸素濃度検出器を提供すること
ができる。
【0035】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例にかかる酸素濃度検出器,その製造方法
及び酸素濃度検出器の評価につき,図1〜図4を用いて
説明する。まず,図1,図2,図4に示すごとく,本例
の酸素濃度検出器は,固体電解質20よりなると共に外
側面220と内側面230とに,それぞれ外側電極2
2,内側電極23を設けてなるセンサ素子2と,該セン
サ素子の内側面230に隣接配置したヒータ3とを有す
る。
【0036】上記センサ素子2の内側面230には,高
輻射能を有する材料により形成した高放射率層1を設け
ている。本例の酸素濃度検出器4(図4)は,後述する
ごとく,エンジンの排ガス測定に用いる限界電流式酸素
濃度検出器である。
【0037】図1,図2に示すごとく,上記センサ素子
2は,ジルコニア製の固体電解質20よりなるコップ形
状を有し,その内側面230にはその表面に大気と接触
する内側電極23を有し,一方,外側面220には,そ
の一部分に筒状の,被測定ガスとしてのエンジン排ガス
に接触する外側電極22を有する。これら内側電極2
3,外側電極22は,例えば化学メッキにより白金層を
形成したものである。
【0038】上記内側面230の表面には,上記内側電
極23を覆うように,本発明にかかる高放射率層1が形
成してある。また,固体電解質20の外側の表面には,
上記外側電極22も覆うように,ガス拡散層26が,更
にその外側の表面にはポーラスなトラップ層27が設け
てある。上記ガス拡散層26は,プラズマ溶射されたア
ルミナ・マグネシアの多孔質層である。トラップ層27
は,排ガス中のリン(P),鉛(Pb)等の被毒物をト
ラップしてセンサ素子2を保護するためのもので,アル
ミナよりなる。
【0039】一方,ヒータ3は,図1,図2,前記図2
0に示すごとく,アルミナ等のセラミック棒31の表面
に,白金,タングステン等の発熱体32を設け,その外
周を,アルミナのシート33により被覆したものであ
る。この発熱体32は,上記シート33に予め印刷され
ており,これをシートと共にセラミック棒31の表面に
巻きつけることにより形成してある。なお,符号34は
リード線である。
【0040】上記多孔質の高放射率層1の形成に当たっ
ては,後述する高輻射能材料の粉末を水中に分散させた
スラリーを準備し,これをセンサ素子2の内側面230
内に塗布し,乾燥後約1000℃でセンサ素子を加熱す
ることにより,焼付け形成した。上記の塗布に当たって
は,センサ素子のコップ状内側面230内に上記スラリ
ーを投入し,その後余分のスラリーを排出することによ
り行った。上記内側面230の表面粗度は約10μmで
あった。上記高放射率層1の気孔率は,センサ素子の内
側面の大気の拡散性を考慮して本例では50%である。
【0041】次に,上記センサ素子2,ヒータ3を装着
した酸素濃度検出器4につき,図4を用いて説明する。
即ち,上記酸素濃度検出器4は,上記のごとく,センサ
素子2内にヒータ3を挿入してなると共に,これらはハ
ウジング46及び窓付きケース461によりカバーされ
ている。上記両外側電極22及び内側電極23はリード
線41,42を介して,またヒータ3はリード線45を
介して,センサ素子上方のコネクタ48に接続されてい
る。このように構成した酸素濃度検出器4は,ハウジン
グ46に取付けたフランジ47により,エンジンの排気
パイプに固定される。
【0042】また,この酸素濃度検出器4は,限界電流
式で,上記外側電極22,内側電極23の間に電圧を印
加することにより,固体電解質内に酸素イオンを拡散さ
せ,この拡散する酸素イオン濃度に対する限界電流値を
求める方式のものである。図3には,この酸素濃度検出
器を用いて,エンジン排ガスを測定した場合における,
エンジン空燃比(A/F=空気量/燃料量)と限界電流
値の関係を示した。
【0043】実施例2 次に,上記実施例1に示した,酸素濃度検出器につき,
センサ素子の内側面にのみ高放射率層を形成した場合
(表1)につき,評価を行った。上記センサ素子の内側
面に形成した高放射率層の面積は,内側面の面積に対し
て60%であり,高放射率層の厚みは約20μmであっ
た。上記の高放射率層の種類,500〜1200℃にお
ける放射率は表1に示した。
【0044】酸素濃度検出器の評価は,ヒータの温度を
1050℃と一定としたとき,センサ素子の固体電解質
の温度がどこまで上昇するかにつき行った。具体的に
は,ヒータの投入電力28W印加の条件で行った。ま
た,上記酸素濃度検出器をエンジン排気ガス中に置き,
エンジンアイドリング時におけるセンサ特性を測定し
た。そして,アイドリング時におけるセンサ素子の内部
抵抗を,20kΩ以下,20〜40kΩ,40kΩ以上
の三段階で評価した。これらの結果を表1に示す。
【0045】また,比較例として,高放射率層を設ける
ことなく,従来と同様に電極がPtメッキ,Auメッキ
のままの例(No.C1,C2)についても同様の測定
を行った。これらについても,同様に評価し,表1に示
した。
【0046】表1より知られるごとく,本発明にかかる
酸素濃度検出器(No.1〜4)は,センサ素子の内側
面に高放射率層を形成しているため,固体電解質は高い
温度を示し,優れたセンサ特性を示している。これら
は,上記高放射率層が0.3以上という放射率を有する
ためである。一方,比較例C1,C2では,固体電解質
の温度が低くセンサ特性も悪い。これは比較例C1のP
tメッキ,同C2のAuメッキは放射率が0.1,0.
03と低いためである。
【0047】
【表1】
【0048】実施例3 本例の酸素濃度検出器は,図5,図6に示すごとく,高
放射率層をヒータの表面に形成した例である。本例の酸
素濃度検出器は,ヒータ3において,その発熱体32の
表面にアルミナシート33を被覆し,更にその表面に本
発明にかかる高放射率層1を形成したものである。セン
サ素子2側には,高放射率層を形成していない。その他
は,実施例1と同様である。
【0049】本例の場合には,表2に示すごとく,3種
類の高放射率層(No.5〜7)を用いた。高放射率層
1の形成は,図5,6に示すごとく,ヒータの発熱体3
2を覆うアルミナシート33の表面に形成した。その厚
みは20μmであった。また,高放射率層1の形成は,
高輻射能の材料(表2のY2 3 ,Fe2 3 又はNi
O)のスラリー中にヒータを浸漬し,乾燥し,焼付ける
ことにより行った。また,比較例として,高放射率層1
は設けず,従来と同様に,ヒータの表面にアルミナシー
ト32を被覆したままの場合を示した。
【0050】本例の酸素濃度検出器について,実施例2
と同様の評価を行ない,その結果を表2に示した。表2
より,本発明の酸素濃度検出器(No.5〜7)は,ヒ
ータに高放射率層を形成した場合にも,高い固体電解質
温度を示し,優れたセンサ特性を示すことが分かる。一
方,比較例C3においては,ヒータ3の最外表面にアル
ミナシートを有するが,その放射率は低いため,固体電
解質の温度が低い。
【0051】上記より知られるごとく,本発明によれ
ば,ヒータの耐久性向上を図ることができ,また安定し
たセンサ特性を発揮する酸素濃度検出器を得ることがで
きることが分かる。
【0052】
【表2】
【0053】実施例4 上記実施例1〜3は,限界電流式の酸素濃度検出器につ
き例示したが,本例は,起電流式の酸素濃度検出器を示
す。この方式の酸素濃度検出器は,図7に示すごとく,
起電力がある空燃比において急激に変化する特性を有す
るものである。
【0054】実施例5 また,前記実施例で示した酸素濃度検出器において,大
気側(センサ素子の内側面)の電極を白金などのペース
トで形成するとき,アルミナ,酸化ジルコニウム,酸化
鉄,酸化ニッケル等の高輻射能の耐熱性金属酸化物を,
白金等の電極材料と混合してペースト電極とし,電極自
体の放射率を0.3以上とする。このように,電極と高
放射率層とを一体的にすることによっても,実施例1と
同様の効果を得ることができる。
【0055】実施例6 本例は,前記実施例3で述べた酸素濃度検出器におい
て,図8に示すごとく,高放射率層1をヒータ3の表面
に,部分的に形成した例である。即ち,センサ素子2に
おいて外側電極22は,固体電解質20の側面下端に帯
状に設けてある。一方,上記高放射率層1も外側電極2
2と対面する位置である,ヒータ3の側面下端に帯状に
設けてある。そして,ヒータ3の上方部には高放射率層
1が設けられていない。その他は,実施例1と同様であ
る。
【0056】エンジン空燃比制御に使用される酸素濃度
検出器で,空燃比がリッチ状態にある場合には,図8に
矢線に示すごとく,ヒータ3と内側電極23との形成す
るクリアランスから供給された酸素が,内側電極23に
おいて酸素イオンとなり,固体電解質20を通じて外側
電極22へと移動する。この現象により,酸素濃度検出
器は空燃比がリッチ状態にあることを検出することがで
きる。仮に,センサ素子2の内部が酸欠状態となった場
合には,正確な空燃比の検知が不可能となる。
【0057】本例の酸素濃度検出器では,ヒータ3の上
方部において,内側電極23とヒータ3との間のクリア
ランスが広く,酸素が容易に流入する構造となってい
る。よって,センサ素子2内部の酸欠状態が防止され,
正確な空燃比を検知することができる。その他,実施例
1と同様の作用効果を有する。なお,上記高放射率層1
と内側電極23とのクリアランスは,酸素等の移動を阻
害しないためにも,0.1mm以上とすることが好まし
い。
【0058】実施例7 本例の酸素濃度検出器は,図9,図10に示すごとく,
ヒータ39が高耐熱,高輻射能を有する窒化ケイ素によ
り構成されている。図10(A)に示すごとく,上記ヒ
ータ39の形成に当たっては,まず窒化ケイ素よりなる
同形状の成形体390を2つ準備する。上記成形体39
0の一方にはW−Moよりなる導体ペースト392を2
ヶ所に印刷し,もう一方の成形体390にはW線391
を取付ける。なお,上記W線391と導体ペースト39
2を同一の成形体に設けてもよい。
【0059】次いで,上記導体ペースト392及びW線
391を対面させつつ,両成形体390を積層し,積層
体となす。次いで,上記積層体を温度1700〜180
0℃でホットプレス焼成し,焼成体とする。
【0060】次に,図10(B)に示すごとく,上記焼
成体を研削し,円柱体399とする。その後,図10
(C)に示すごとく,上記円柱体399の側面に,上記
導体ペースト392と導通するようにNiリード線39
4を2本,Au−Niロウ材393にてロウ付けする。
即ち,図10(D)に示すごとく,円柱体399の側面
において導体ペースト392が露出しており,該導体ペ
ースト392を被覆するようにAu−Niロウ材393
を設ける。これにより,窒化ケイ素よりなるヒータ39
を得る。このヒータ39は,図9に示すごとくセンサ素
子2内に挿入配置する。その他は実施例1と同様であ
る。
【0061】本例の酸素濃度検出器においては,ヒータ
39が高耐熱,高輻射能を有する材料からなるため,セ
ンサ素子2を効率良く加熱することができる。その他,
実施例1と同様の作用効果を有する。
【0062】実施例8 本例の酸素濃度検出器は,図11に示すごとく,センサ
素子2上方部における内側電極23とヒータ39とのク
リアランスが広く,外側電極22近傍の内側電極23と
ヒータ39とのクリアランスが狭くなるように構成した
センサ素子2を有する例である。また,上記センサ素子
2に挿入されるヒータ39は,実施例7に示す,高耐
熱,高輻射能を有する材料より構成されたヒータ39で
ある。その他は,実施例1と同様である。
【0063】本例の酸素濃度検出器では,ヒータ3の上
部において,内側電極23とヒータ3との間のクリアラ
ンスが広く,酸素が容易に流入する構造となっている。
よって,センサ素子2内部の酸欠状態が防止され,正確
な空燃比を検知することができる。その他,実施例1と
同様の作用効果を有する。なお,ヒータ3と内側電極2
3とのクリアランスは,酸素等の移動を阻害しないため
にも,0.1mm以上とすることが好ましい。
【0064】実施例9 本例の酸素濃度検出器は,図12に示すごとく,センサ
素子2における内側電極239は高輻射能を有する材料
である白金ブラックまたは酸化ルテニウムで構成された
例である。上記内側電極239の形成に当たって,白金
ブラックの場合には,まず,白金ブラック粉末82重量
%に,有機バインダーと有機溶剤を混合した混合物18
重量%を加えペーストとする。一方,酸化ルテニウムの
場合には,酸化ルテニウム粉末76重量%に,有機バイ
ンダーと有機溶剤を混合した混合物24重量%を加えペ
ーストとする。
【0065】次に,固体電解質20の表面に上記ペース
トを,曲面印刷を施すことにより,印刷塗布する。次
に,上記固体電解質20を,レベリングのために,空気
中に10分間放置する。次に,上記固体電解質20を焼
成炉に投入し,白金ブラックの場合には,温度1100
〜1400℃,空気中で5時間,酸化ルテニウムの場合
には760〜850℃,空気中で10分間で焼成する。
これにより,固体電解質20の内側面230に,上記内
側電極239を形成することができる。その他は,実施
例1と同様である。
【0066】本例の酸素濃度検出器において,内面電極
23は高輻射能の材料で構成されている。よって,ヒー
タ3の熱は効率良くセンサ素子2に伝えられ,該センサ
素子2を効率良く加熱することができる。その他,実施
例1と同様の作用効果を有する。
【0067】実施例10 本例の酸素濃度検出器は,図13に示すごとく,内側電
極239の表面に高輻射能を有する材料で構成された高
放射率層1を設け,一方外側電極229は上記高放射率
層1よりも低い輻射能を有する材料により構成された例
である。上記高放射率層1は,前述の表2等において示
す各物質により構成されている。
【0068】一方,上記外側電極229は,上記高放射
率層1よりも低い放射率を有するという条件の元で,例
えば白金(放射率0.1),金(放射率0.03),パ
ラジウム(放射率0.33)により構成されている。そ
の他は実施例1と同様である。
【0069】本例の酸素濃度検出器において,内側電極
23は高放射率層1が設けてあるためにヒータ3から放
射される熱を効率良く吸収することができる。一方,外
側電極22は,低い放射率を有する材料により構成され
ており,熱がセンサ素子2の外部へ放散し難くなってい
る。よって,センサ素子2を効率良く加熱することがで
きる。その他,実施例1と同様の作用効果を有する。
【0070】実施例11 本例の酸素濃度検出器は,図14に示すごとく,センサ
素子2において,外側電極229との対面部分に,外側
電極229よりも高い輻射能を有する材料を用い,内側
電極239を設けた例である。即ち,上記外側電極22
9は固体電解質20の側面下端に帯状に設けてある。一
方,内側電極239も同様に,ヒータ3の側面下端に帯
状に設ける。そして,センサ素子2の上部には内側電極
239を設けない。
【0071】そして,上記内側電極239は実施例9と
同様に,白金ブラック等により構成されている。また,
上記外側電極229は,実施例10と同様の,低い放射
率を有する白金等により構成されている。その他は,実
施例1と同様である。なお,同図において,符号238
は内側電極239と,図示を省略した外部端子とが導通
をとるためのリード部である。
【0072】本例の酸素濃度検出器は,内側電極239
を必要最小限の面積にのみ設けてある。よって,電極形
成にかかる材料コストを低減することができる。その
他,実施例1と同様の作用効果を有する。
【0073】実施例12 本例の酸素濃度検出器は,図15に示すごとく,センサ
素子2に,内側電極239よりも低い輻射能を有する材
料よりなる最外層270を設けた例である。即ち,上記
最外層270は,センサ素子2におけるガス拡散層26
の表面に設けられてなり,その成分は,例えばアルミ
ナ,ジルコニア,マグネシア等である。なお,最外層2
70は被測定ガスを透過し易いポーラスな層である。
【0074】また,上記最外層270は,上述の物質よ
りなる材料粉末を準備し,該材料粉末をプラズマ溶射す
る方法,材料粉末をスラリーとし,このスラリーを塗
布,焼き付ける方法,又はスパッタリング等の蒸着及び
熱処理する方法により形成することができる。一方,上
記内側電極239は,実施例9と同様に,白金ブラック
により構成されている。その他は実施例1と同様であ
る。
【0075】本例の酸素濃度検出器は,内側電極239
が高輻射能を有する材料により構成されているため,ヒ
ータ3の熱を効率良く吸収することができる。一方,セ
ンサ素子2の最外層270は,低い放射率を有する材料
により構成されているため,熱がセンサ素子2の外部へ
放散し難くなっている。よって,センサ素子2を効率良
く加熱することができる。その他,実施例1と同様の作
用効果を有する。
【0076】実施例13 本例の酸素濃度検出器は,図16(A),(B)に示す
ごとく,ヒータ38の断面形状を多角形とした例であ
る。即ち,上記ヒータ38は断面形状が八角形であり,
その表面に高輻射能を有する高放射率層1を設けてあ
る。その他は,実施例1と同様である。
【0077】同一の断面積を持つ柱状体においては,断
面形状が円形であるよりも,多角形であるほうが,表面
積が大きくなる。よって,本例のヒータ38は,表面積
がより大きく,センサ素子2をより効率的に加熱するこ
とができる。その他,実施例1と同様の作用効果を有す
る。
【0078】実施例14 上記実施例1〜13は,コップ形センサ素子を用いた酸
素濃度検出器につき例示したが,本例は,図17,図1
8に示すごとく,積層型センサ素子を用いた酸素濃度検
出器49について示す。
【0079】上記積層型センサ素子5は,発熱部395
を有するヒータ3をアルミナ基板201及び202を介
して,固体電解質20に積層成形してある。また,上記
固体電解質20とアルミナ基板202との形成する空間
において,該固体電解質20の内側面230には内側電
極239が設けてある。一方,上記固体電解質20の外
側面220には,外側電極22が設けてあり,該外側電
極22の表面には,ガス拡散層26とトラップ層27と
が順次積層されている。
【0080】そして,上記内側電極239は,実施例9
と同様に,高輻射能を有する材料である白金ブラックで
構成されている。なお,本例の内側電極239を形成す
るに当たり,実施例9に示すペーストを固体電解質20
の内側面230に設けるが,この時はスクリーン印刷に
て該当部分の固体電解質20の表面に塗布する。
【0081】また,図18に示すごとく,本例の酸素濃
度検出器49においては,ヒータ3を内蔵したセンサ素
子2をハウジング46に取付けることにより構成されて
いる。従って,前述の実施例に示すごとく,単体のヒー
タは使用しない。その他は実施例1と同様である。
【0082】本例の酸素濃度検出器49において,内面
電極23は高輻射能の材料で構成されている。このた
め,ヒータ3の熱は効率良くセンサ素子2に伝えられ,
センサ素子2が効率良く加熱される。その他,実施例1
と同様の作用効果を有する。
【0083】実施例15 本例の酸素濃度検出器は,図19に示すごとく,実施例
10におけるコップ型のセンサ素子2と同様に,内側電
極23の表面に高放射率層1を設けた積層型のセンサ素
子5を用いた例である。上記高放射率層1は,前述した
表2等で示す各物質により構成されている。一方,上記
外側電極229は,内側電極23よりも低い放射率を有
する,例えば白金,金,パラジウムにより構成されてい
る。その他は実施例1と同様である。
【0084】本例の酸素濃度検出器においては,内側電
極23には高放射率層1が設けてあるため,ヒータ3の
熱を効率良く吸収することができる。一方,外側電極2
2は,低い放射率を有する材料により構成されているた
め,熱をセンサ素子2の外部へ放散し難くなっている。
このため,ヒータ3はセンサ素子2を効率良く加熱する
ことができる。その他,実施例1と同様の作用効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の酸素濃度検出器における,要部断面
説明図。
【図2】実施例1の酸素濃度検出器における,センサ素
子とヒータとの対面部分の拡大説明図。
【図3】実施例1に示した限界電流式酸素濃度検出器の
出力特性を示す線図。
【図4】実施例1の酸素濃度検出器における,全体説明
図。
【図5】実施例3の酸素濃度検出器における,センサ素
子とヒータとの対面部分の拡大説明図。
【図6】実施例3の酸素濃度検出器における,要部断面
説明図。
【図7】実施例4における起電力式酸素濃度検出器の出
力特性を示す線図。
【図8】実施例6の酸素濃度検出器における,要部断面
説明図。
【図9】実施例7の酸素濃度検出器における,要部断面
説明図。
【図10】実施例7の酸素濃度検出器における,(A)
〜(C)ヒータの製造工程説明図,(D)図10(C)
におけるA−A矢視断面図。
【図11】実施例8の酸素濃度検出器における,要部断
面説明図。
【図12】実施例9の酸素濃度検出器における,要部断
面説明図。
【図13】実施例10の酸素濃度検出器における,要部
断面説明図。
【図14】実施例11の酸素濃度検出器における,要部
断面説明図。
【図15】実施例12の酸素濃度検出器における,要部
断面説明図。
【図16】実施例13の酸素濃度検出器における,
(A)センサ素子の断面説明図,(B)要部断面説明
図。
【図17】実施例14の酸素濃度検出器における,セン
サ素子の要部断面説明図。
【図18】実施例14の酸素濃度検出器における,要部
断面説明図。
【図19】実施例15の酸素濃度検出器における,セン
サ素子の要部断面説明図。
【図20】従来例における,シート巻き付け途中のヒー
タの斜視図。
【符号の説明】
1...高放射率層, 2,5...センサ素子, 20...固体電解質, 22,229...外側電極, 220...外側面, 23,239...内側電極, 230...内側面, 3,38,39...ヒータ, 32...発熱体, 4,49...酸素濃度検出器,
フロントページの続き (72)発明者 佐野 博美 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 鈴木 一徳 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 藤本 正弥 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体電解質よりなると共に外側面と内側
    面にそれぞれ外側電極と内側電極とを設けてなるセンサ
    素子と,該センサ素子の内側面に隣接配置したヒータと
    を有する酸素濃度検出器において,上記センサ素子の内
    側面及び上記ヒータの表面の一方又は双方に,高輻射能
    を有する材料により形成した高放射率層を設けてなり,
    かつ上記センサ素子の内側面に設けた高放射率層は,放
    射率が0.3以上であり,一方上記ヒータの表面に設け
    た高放射率層は放射率が0.6以上であることを特徴と
    する酸素濃度検出器。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記高輻射能を有す
    る材料は,アルミナ,酸化チタン,酸化ジルコニウム,
    酸化鉄,酸化ニッケル,酸化マンガン,酸化銅,酸化コ
    バルト,酸化クロム,酸化イットリウム,コージェライ
    ト,窒化ケイ素,窒化アルミニウム,炭化ケイ素のグル
    ープより選ばれる1種又は2種以上であることを特徴と
    する酸素濃度検出器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記センサ素
    子の内側面に設ける高放射率層は,上記高輻射能を有す
    る材料の粒子と白金等の電極材料とを混合したペースト
    を上記内側面に形成してなり,上記内側電極中に一体的
    に設けてあることを特徴とする酸素濃度検出器。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において,
    上記高放射率層を設ける表面の表面粗度は1μm以上で
    あることを特徴とする酸素濃度検出器。
  5. 【請求項5】 固体電解質よりなると共に外側面と内側
    面にそれぞれ外側電極と内側電極とを設けてなるセンサ
    素子と,該センサ素子の内側面に隣接配置したヒータと
    を有する酸素濃度検出器において,上記ヒータは,高耐
    熱,高輻射能を有する材料である窒化ケイ素,窒化アル
    ミニウム,炭化ケイ素のグループより選ばれる1種又は
    2種以上の材料により構成されていることを特徴とする
    酸素濃度検出器。
  6. 【請求項6】 固体電解質よりなると共に外側面と内側
    面にそれぞれ外側電極と内側電極とを設けてなるセンサ
    素子と,該センサ素子の内側面に隣接配置したヒータと
    を有する酸素濃度検出器において,上記内側電極は高輻
    射能を有する材料で構成され,上記外側電極は内側電極
    よりも低い輻射能を有する材料で構成されていることを
    特徴とする酸素濃度検出器。
  7. 【請求項7】 請求項6において,上記内側電極が,白
    金ブラック,酸化ルテニウムで構成されていることを特
    徴とする酸素濃度検出器。
  8. 【請求項8】 請求項6において,上記内側電極は,外
    側電極との対面部分に外側電極よりも高い輻射能を有す
    る材料を用いてあることを特徴とする酸素濃度検出器。
  9. 【請求項9】 固体電解質よりなると共に外側面と内側
    面にそれぞれ外側電極と内側電極とを設けてなるセンサ
    素子と,該センサ素子の内側面に隣接配置したヒータと
    を有する酸素濃度検出器において,上記内側電極は,少
    なくともその表面は高輻射能を有する材料で構成され,
    一方センサ素子の最外層には,上記内側電極よりも低い
    輻射能を有する材料を設けたことを特徴とする酸素濃度
    検出器。
  10. 【請求項10】 請求項1又は5において,上記ヒータ
    は断面形状が多角形であることを特徴とする酸素濃度検
    出器。
  11. 【請求項11】 請求項5において,上記高輻射能を有
    する材料は放射率が0.6以上であることを特徴とする
    酸素濃度検出器。
  12. 【請求項12】 請求項6又は9において,上記高輻射
    能を有する材料は放射率が0.3以上であることを特徴
    とする酸素濃度検出器。
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