JPH08116049A - 絶縁ゲート型半導体装置 - Google Patents
絶縁ゲート型半導体装置Info
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- JPH08116049A JPH08116049A JP6252102A JP25210294A JPH08116049A JP H08116049 A JPH08116049 A JP H08116049A JP 6252102 A JP6252102 A JP 6252102A JP 25210294 A JP25210294 A JP 25210294A JP H08116049 A JPH08116049 A JP H08116049A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ゲートに対するサージ電圧耐量の改善された
新規な構造の絶縁ゲート型半導体装置を提供する。 【構成】 第1主電極領域(ドレイン領域)となる第1
の半導体領域10の上部に第2の半導体領域11を形成
し、第2の半導体領域の表面に、第2の半導体領域とは
反対導電型の第3の半導体領域19、第4の半導体領域
12を形成し、第4の半導体領域12の内部に第2主電
極領域(ソース領域)となる第5の半導体領域を形成し
た絶縁ゲート型半導体装置であって、第2の半導体領域
の中央部付近は第3の半導体領域を設けず、その上に酸
化膜15を介して、ゲート抵抗16を構成する。
新規な構造の絶縁ゲート型半導体装置を提供する。 【構成】 第1主電極領域(ドレイン領域)となる第1
の半導体領域10の上部に第2の半導体領域11を形成
し、第2の半導体領域の表面に、第2の半導体領域とは
反対導電型の第3の半導体領域19、第4の半導体領域
12を形成し、第4の半導体領域12の内部に第2主電
極領域(ソース領域)となる第5の半導体領域を形成し
た絶縁ゲート型半導体装置であって、第2の半導体領域
の中央部付近は第3の半導体領域を設けず、その上に酸
化膜15を介して、ゲート抵抗16を構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁ゲート構造の個別
半導体装置、特に比較的小電力の電力用途のMOSFE
T等のサージ電圧耐量の小さな半導体装置のゲートに対
するサージ電圧耐量向上に関するものである。
半導体装置、特に比較的小電力の電力用途のMOSFE
T等のサージ電圧耐量の小さな半導体装置のゲートに対
するサージ電圧耐量向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】MOSFET等の絶縁ゲート半導体装置
において、ゲートにサージ電圧が印加された場合、ゲー
ト・ソース間のMOSコンデンサ等に電荷がチャージさ
れる。この時、このコンデンサに大きな電荷がチャージ
された場合、このMOSコンデンサ両端の電圧が上がり
静電破壊を起こす。このコンデンサの容量は、チップの
面積に比例しチップサイズが小さいほど、静電耐量は弱
くなる。
において、ゲートにサージ電圧が印加された場合、ゲー
ト・ソース間のMOSコンデンサ等に電荷がチャージさ
れる。この時、このコンデンサに大きな電荷がチャージ
された場合、このMOSコンデンサ両端の電圧が上がり
静電破壊を起こす。このコンデンサの容量は、チップの
面積に比例しチップサイズが小さいほど、静電耐量は弱
くなる。
【0003】この問題を解決する方法としては、MOS
FETのゲートにゲート抵抗を直結し、等価的にゲート
・ソース間にコンデンサを挿入しサージ電圧を抑える手
法がある。従来例のMOSFETを図8に示す。図8に
おいてMOSFETの第1主電極領域であるn+ ドレイ
ン領域10の上に低不純物密度の高抵抗n- ドリフト領
域11が形成されている。n- ドリフト領域11の表面
に、その表面が露出するようにp型ベース領域12が形
成されている。更に、このp型ベース領域12中にその
表面が露出するようにMOSFETの第2主電極領域で
あるn+ ソース領域13を形成する。そして、p型ベー
ス領域12の表面および隣接するp型ベース領域の間の
n- ドリフト領域11の表面にはSiO2 などの薄い絶
縁膜14を介してポリシリコンゲート電極6が設けられ
ている。n+ ソース領域13とp型ベース領域12とを
表面で短絡するように金属ソース電極7が設けられ、ポ
リシリコンゲート電極6に接続して金属ゲート18、n
+ ドレイン領域10に接続して金属ドレイン電極9がそ
れぞれ設けられている。図8のn+ ドリフト領域11の
表面の中央部にはpベース19が配置され、pベース1
9の表面の酸化膜15を介してポリシリコンゲート抵抗
16が配置されている。図9は、図8に対応する平面図
であり、図9のA−A′面に沿った断面図が図8であ
る。図9で、p型ベース領域12はpベース19の周辺
部に複数個の島として配置されている。さらにそれぞれ
のp型ベース領域12の島の内部に4角のリング状にn
+ ソース領域13が形成されている。ゲート抵抗16
は、n- ドリフト領域11の表面にpベース19を拡散
により形成し、その上にゲート抵抗下酸化膜15を成長
させ、そのゲート抵抗下酸化膜15上に多結晶Si等を
堆積させ形成している。なお、pベースはソース領域1
3とSi基板表面で金属ソース電極7によりショートさ
れている。ゲート抵抗16はゲートコンタクトホール6
1を介してゲートボンディングパッド188と、ゲート
コンタクトホール62,63を介してポリシリコンゲー
ト電極6と接続されている。
FETのゲートにゲート抵抗を直結し、等価的にゲート
・ソース間にコンデンサを挿入しサージ電圧を抑える手
法がある。従来例のMOSFETを図8に示す。図8に
おいてMOSFETの第1主電極領域であるn+ ドレイ
ン領域10の上に低不純物密度の高抵抗n- ドリフト領
域11が形成されている。n- ドリフト領域11の表面
に、その表面が露出するようにp型ベース領域12が形
成されている。更に、このp型ベース領域12中にその
表面が露出するようにMOSFETの第2主電極領域で
あるn+ ソース領域13を形成する。そして、p型ベー
ス領域12の表面および隣接するp型ベース領域の間の
n- ドリフト領域11の表面にはSiO2 などの薄い絶
縁膜14を介してポリシリコンゲート電極6が設けられ
ている。n+ ソース領域13とp型ベース領域12とを
表面で短絡するように金属ソース電極7が設けられ、ポ
リシリコンゲート電極6に接続して金属ゲート18、n
+ ドレイン領域10に接続して金属ドレイン電極9がそ
れぞれ設けられている。図8のn+ ドリフト領域11の
表面の中央部にはpベース19が配置され、pベース1
9の表面の酸化膜15を介してポリシリコンゲート抵抗
16が配置されている。図9は、図8に対応する平面図
であり、図9のA−A′面に沿った断面図が図8であ
る。図9で、p型ベース領域12はpベース19の周辺
部に複数個の島として配置されている。さらにそれぞれ
のp型ベース領域12の島の内部に4角のリング状にn
+ ソース領域13が形成されている。ゲート抵抗16
は、n- ドリフト領域11の表面にpベース19を拡散
により形成し、その上にゲート抵抗下酸化膜15を成長
させ、そのゲート抵抗下酸化膜15上に多結晶Si等を
堆積させ形成している。なお、pベースはソース領域1
3とSi基板表面で金属ソース電極7によりショートさ
れている。ゲート抵抗16はゲートコンタクトホール6
1を介してゲートボンディングパッド188と、ゲート
コンタクトホール62,63を介してポリシリコンゲー
ト電極6と接続されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図8および9
に示した従来例の場合、図10にその等価回路を示すよ
うに、ゲートにサージが印加された場合、ゲート・ソー
ス間、つまりゲート抵抗6の下のpベース19とゲート
抵抗16との間に電圧が印加され、ゲート抵抗16の下
のゲート抵抗下酸化膜15がコンデンサとなり、電界の
最も高くなるゲート抵抗コンタクトホール61部直下の
ゲート抵抗下酸化膜15が絶縁破壊するという問題があ
った。
に示した従来例の場合、図10にその等価回路を示すよ
うに、ゲートにサージが印加された場合、ゲート・ソー
ス間、つまりゲート抵抗6の下のpベース19とゲート
抵抗16との間に電圧が印加され、ゲート抵抗16の下
のゲート抵抗下酸化膜15がコンデンサとなり、電界の
最も高くなるゲート抵抗コンタクトホール61部直下の
ゲート抵抗下酸化膜15が絶縁破壊するという問題があ
った。
【0005】そこで、本発明はこの問題点に鑑み、MO
Sトランジスタ等のゲートのサージ電圧耐量を向上させ
ることのできる新規な構造の半導体装置を提供すること
を目的とする。
Sトランジスタ等のゲートのサージ電圧耐量を向上させ
ることのできる新規な構造の半導体装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴は図1に示すように、第1主電
極領域(ドレイン領域)となる第1導電型高不純物密度
の第1の半導体領域10と、第1の半導体領域の上部に
形成されたドリフト領域となる第1導電型の第2の半導
体領域11と、この2の半導体領域11の表面の所定の
部分に設けられた第2導電型の第3の半導体領域19お
よび複数の第4の半導体領域12と、第4の半導体領域
12の表面に設けられた第2主電極領域(ソース領域)
となる第1導電型高不純物密度の第5の半導体領域13
と、第3および第4の半導体領域の上部、複数の第4の
半導体領域の相互の間および第3の半導体領域と第4の
半導体領域の間の第2の半導体領域11の上部に設けら
れたゲート絶縁膜14と、その上部に設けられたゲート
電極6と、第2の半導体領域11の表面部分であって、
第3および第4の半導体領域の形成されていない部分の
表面に形成されたゲート抵抗下酸化膜15と、このゲー
ト抵抗下酸化膜15の上部に形成されたゲート抵抗16
とを少なく共具備し、ゲート電圧がこのゲート抵抗を介
してゲート電極に印加される縦型MOSFETであるこ
とである。ソース領域とドレイン領域とは相互に交換し
てもかまわないし、ゲート酸化膜14は第2の半導体領
域11の表面に形成されたV型あるいはU型の溝部に形
成されていてもかまわない。
に、本発明の第1の特徴は図1に示すように、第1主電
極領域(ドレイン領域)となる第1導電型高不純物密度
の第1の半導体領域10と、第1の半導体領域の上部に
形成されたドリフト領域となる第1導電型の第2の半導
体領域11と、この2の半導体領域11の表面の所定の
部分に設けられた第2導電型の第3の半導体領域19お
よび複数の第4の半導体領域12と、第4の半導体領域
12の表面に設けられた第2主電極領域(ソース領域)
となる第1導電型高不純物密度の第5の半導体領域13
と、第3および第4の半導体領域の上部、複数の第4の
半導体領域の相互の間および第3の半導体領域と第4の
半導体領域の間の第2の半導体領域11の上部に設けら
れたゲート絶縁膜14と、その上部に設けられたゲート
電極6と、第2の半導体領域11の表面部分であって、
第3および第4の半導体領域の形成されていない部分の
表面に形成されたゲート抵抗下酸化膜15と、このゲー
ト抵抗下酸化膜15の上部に形成されたゲート抵抗16
とを少なく共具備し、ゲート電圧がこのゲート抵抗を介
してゲート電極に印加される縦型MOSFETであるこ
とである。ソース領域とドレイン領域とは相互に交換し
てもかまわないし、ゲート酸化膜14は第2の半導体領
域11の表面に形成されたV型あるいはU型の溝部に形
成されていてもかまわない。
【0007】好ましくはゲート抵抗は図3に示すように
複数のゲート抵抗161,162,163,・・・・か
ら成り、この複数のゲート抵抗が金属配線182,18
3,・・・・により相互に直列接続されることである。
複数のゲート抵抗161,162,163,・・・・か
ら成り、この複数のゲート抵抗が金属配線182,18
3,・・・・により相互に直列接続されることである。
【0008】また、好ましくは図4に示すようにゲート
抵抗が複数のゲート抵抗167,168,169,・・
・・の並列接続よりなることである。
抵抗が複数のゲート抵抗167,168,169,・・
・・の並列接続よりなることである。
【0009】本発明の第2の特徴は図6および図7に示
すように、第1主電極領域(コレクタもしくはアノード
領域)となる第1導電型高不純物密度の第1の半導体領
域38,58と、この第1の半導体領域の上部に形成さ
れたドリフト領域となる第2導電型の第2の半導体領域
32と、この第2の半導体領域32の表面の所定の部分
に設けられた第1導電型の第3の半導体領域19および
複数の第4の半導体領域12と、第4の半導体領域12
の表面に設けられた第2主電極領域(エミッタ領域、カ
ソード領域)となる第1導電型高不純物密度の第5の半
導体領域77,78と、第3および第4の半導体領域の
上部、複数の第4の半導体領域の相互の間および第3の
半導体領域と第4の半導体領域の間の第2の半導体領域
11の上部に設けられたゲート絶縁膜14と、その上部
に設けられたゲート電極6と、第2の半導体領域32の
表面部分であって、第3および第4の半導体領域の形成
されていない部分の表面に形成されたゲート抵抗下酸化
膜15と、このゲート抵抗下酸化膜の上部に形成された
ゲート抵抗16とを少なく共具備し、ゲート電圧がこの
ゲート抵抗16を介してゲート電極6に印加されるよう
なIGBT(Insulated Gate Bipo
lar Transistor)やEST(Emitt
er Switched Thyristor)等のM
OS複合型半導体装置であることである。エミッタ領域
とコレクタ領域とは、あるいはカソード領域とアノード
領域とは相互に交換してもかはわないし、ゲート酸化膜
14は第2の半導体領域11の表面に形成されたV型あ
るいはU型の溝部に形成されていてもかまわない。図6
および図7では第1の半導体領域38,58と第2の半
導体領域32との間に第2導電型のバッファ領域31が
形成されているが、これは耐圧を向上させるためのもの
でバッファ領域31はなくてもよい。
すように、第1主電極領域(コレクタもしくはアノード
領域)となる第1導電型高不純物密度の第1の半導体領
域38,58と、この第1の半導体領域の上部に形成さ
れたドリフト領域となる第2導電型の第2の半導体領域
32と、この第2の半導体領域32の表面の所定の部分
に設けられた第1導電型の第3の半導体領域19および
複数の第4の半導体領域12と、第4の半導体領域12
の表面に設けられた第2主電極領域(エミッタ領域、カ
ソード領域)となる第1導電型高不純物密度の第5の半
導体領域77,78と、第3および第4の半導体領域の
上部、複数の第4の半導体領域の相互の間および第3の
半導体領域と第4の半導体領域の間の第2の半導体領域
11の上部に設けられたゲート絶縁膜14と、その上部
に設けられたゲート電極6と、第2の半導体領域32の
表面部分であって、第3および第4の半導体領域の形成
されていない部分の表面に形成されたゲート抵抗下酸化
膜15と、このゲート抵抗下酸化膜の上部に形成された
ゲート抵抗16とを少なく共具備し、ゲート電圧がこの
ゲート抵抗16を介してゲート電極6に印加されるよう
なIGBT(Insulated Gate Bipo
lar Transistor)やEST(Emitt
er Switched Thyristor)等のM
OS複合型半導体装置であることである。エミッタ領域
とコレクタ領域とは、あるいはカソード領域とアノード
領域とは相互に交換してもかはわないし、ゲート酸化膜
14は第2の半導体領域11の表面に形成されたV型あ
るいはU型の溝部に形成されていてもかまわない。図6
および図7では第1の半導体領域38,58と第2の半
導体領域32との間に第2導電型のバッファ領域31が
形成されているが、これは耐圧を向上させるためのもの
でバッファ領域31はなくてもよい。
【0010】好ましくは第1の特徴と同様にゲート抵抗
は図3に示すように複数のゲート抵抗161,162,
163,・・・・の直列接続、あるいは図4に示すよう
に複数のゲート抵抗167,168,169,・・・・
の並列接続からなることである。
は図3に示すように複数のゲート抵抗161,162,
163,・・・・の直列接続、あるいは図4に示すよう
に複数のゲート抵抗167,168,169,・・・・
の並列接続からなることである。
【0011】
【作用】本発明の第1の特徴によれば、図1に示すよう
に、ゲート抵抗16を形成する部分の第2の半導体領域
11の表面部分に第3の半導体領域19が形成されてい
ない。つまり、図1のnチャンネル型MOSFETでは
ゲート抵抗16の直下にpベース19が形成されていな
い。したがって本発明の第1特徴の等価回路は図2に示
すようになり、ゲートにサージ電圧が印加された場合、
そのサージ電圧は、ゲート抵抗16とpベース19との
間に印加されるのではなく、ゲート抵抗16とn+ ドレ
イン領域10との間に印加されることとなり、ゲート抵
抗下酸化膜15にはサージ電圧全体が直接印加されな
い。したがってゲート抵抗下酸化膜15が破壊されるの
が防止され、静電耐量が向上する。
に、ゲート抵抗16を形成する部分の第2の半導体領域
11の表面部分に第3の半導体領域19が形成されてい
ない。つまり、図1のnチャンネル型MOSFETでは
ゲート抵抗16の直下にpベース19が形成されていな
い。したがって本発明の第1特徴の等価回路は図2に示
すようになり、ゲートにサージ電圧が印加された場合、
そのサージ電圧は、ゲート抵抗16とpベース19との
間に印加されるのではなく、ゲート抵抗16とn+ ドレ
イン領域10との間に印加されることとなり、ゲート抵
抗下酸化膜15にはサージ電圧全体が直接印加されな
い。したがってゲート抵抗下酸化膜15が破壊されるの
が防止され、静電耐量が向上する。
【0012】本発明の第2の特徴によれば、図6,7に
示すように、ゲート抵抗16を形成する部分の第2の半
導体領域32の表面に第3の半導体領域19が形成され
ていない。図6のnチャネル型IGBTではゲート抵抗
16の直下にpベース19が形成されていない。したが
ってゲートにサージ電圧が印加された場合、そのサージ
電圧はゲート抵抗16とpベース19との間に印加され
るのではなく、ゲート抵抗16とp+ コレクタ領域38
あるいはp+ アノード領域58との間に印加されること
となり、ゲート抵抗下酸化膜15にはサージ電圧全体が
直接印加されない。したがって、ゲート抵抗下酸化膜1
5が破壊されるのが防止され、静電耐量が向上する。
示すように、ゲート抵抗16を形成する部分の第2の半
導体領域32の表面に第3の半導体領域19が形成され
ていない。図6のnチャネル型IGBTではゲート抵抗
16の直下にpベース19が形成されていない。したが
ってゲートにサージ電圧が印加された場合、そのサージ
電圧はゲート抵抗16とpベース19との間に印加され
るのではなく、ゲート抵抗16とp+ コレクタ領域38
あるいはp+ アノード領域58との間に印加されること
となり、ゲート抵抗下酸化膜15にはサージ電圧全体が
直接印加されない。したがって、ゲート抵抗下酸化膜1
5が破壊されるのが防止され、静電耐量が向上する。
【0013】また図3、および図4に示すようにゲート
抵抗を複数のゲート抵抗に分割し、各ゲート抵抗の下は
ほぼ完全に空乏化したn- ドリフト領域11、あるいは
n-ドリフト領域32とすることによりソース・ドレイ
ン間耐圧、エミッタ・コレクタ間耐圧、カソード・アノ
ード間耐圧の低下を防止することができる。
抵抗を複数のゲート抵抗に分割し、各ゲート抵抗の下は
ほぼ完全に空乏化したn- ドリフト領域11、あるいは
n-ドリフト領域32とすることによりソース・ドレイ
ン間耐圧、エミッタ・コレクタ間耐圧、カソード・アノ
ード間耐圧の低下を防止することができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。従来技術の説明に用いた図8,図9と同一部分
には同一符号を付している。図1は本発明の第1の実施
例に掛るMOSFETの断面図を示す。図1においてn
+ 型ドレイン領域10の上に厚さ10〜20μmで不純
物密度の1015〜1016cm-3のn- ドリフト領域11
が形成されている。n- ドリフト領域11の表面に、そ
の表面が露出するようにp型ベース領域12が形成され
ている。更に、このp型ベース領域12中にその表面が
露出するようにn+ ソース領域13が形成されている。
そして、p型ベース領域12の表面および隣接するp型
ベース領域の間のn- ドリフト領域11の表面には厚さ
30〜70nmのゲート酸化膜14を介してポリシリコ
ンゲート電極6が設けられている。
明する。従来技術の説明に用いた図8,図9と同一部分
には同一符号を付している。図1は本発明の第1の実施
例に掛るMOSFETの断面図を示す。図1においてn
+ 型ドレイン領域10の上に厚さ10〜20μmで不純
物密度の1015〜1016cm-3のn- ドリフト領域11
が形成されている。n- ドリフト領域11の表面に、そ
の表面が露出するようにp型ベース領域12が形成され
ている。更に、このp型ベース領域12中にその表面が
露出するようにn+ ソース領域13が形成されている。
そして、p型ベース領域12の表面および隣接するp型
ベース領域の間のn- ドリフト領域11の表面には厚さ
30〜70nmのゲート酸化膜14を介してポリシリコ
ンゲート電極6が設けられている。
【0015】図1のn- ドリフト領域11の中央部は図
8と異なりpベース19は形成されずに、ゲート抵抗1
6の下部となる領域を除いてp型ベース領域12の近傍
にpベース19が配置されている。n- ドリフト領域の
pベース19の形成されていない部分の表面に厚さ50
0nmのゲート抵抗下酸化膜15が形成され、その上に
厚さ350〜500nmのポリシリコンゲート抵抗16
が形成されている。ポリシリコンゲート電極6、ポリシ
リコンゲート抵抗16の上部には厚さ約1μm程度のS
iO2 膜(UDO膜)、BPSG膜、PSG膜等の絶縁
膜17が形成され、その絶縁膜17に形成されたコンタ
クトホールを介してn+ ソース領域13とpベース1
9、p型ベース領域12とを表面で短絡するようにTi
/AlあるいはAl−Cu−Si,Al−Si等の金属
ソース電極が設けられ、ポリシリコンゲート電極6,ポ
リシリコンゲート抵抗16に接続して金属ゲート電極8
が設けられている。裏面側は、n+ ドレイン領域10に
接続して金属ドレイン電極9が設けられている。
8と異なりpベース19は形成されずに、ゲート抵抗1
6の下部となる領域を除いてp型ベース領域12の近傍
にpベース19が配置されている。n- ドリフト領域の
pベース19の形成されていない部分の表面に厚さ50
0nmのゲート抵抗下酸化膜15が形成され、その上に
厚さ350〜500nmのポリシリコンゲート抵抗16
が形成されている。ポリシリコンゲート電極6、ポリシ
リコンゲート抵抗16の上部には厚さ約1μm程度のS
iO2 膜(UDO膜)、BPSG膜、PSG膜等の絶縁
膜17が形成され、その絶縁膜17に形成されたコンタ
クトホールを介してn+ ソース領域13とpベース1
9、p型ベース領域12とを表面で短絡するようにTi
/AlあるいはAl−Cu−Si,Al−Si等の金属
ソース電極が設けられ、ポリシリコンゲート電極6,ポ
リシリコンゲート抵抗16に接続して金属ゲート電極8
が設けられている。裏面側は、n+ ドレイン領域10に
接続して金属ドレイン電極9が設けられている。
【0016】本発明の第1の実施例のMOSFETは以
下のような方法で製造すればよい。まず抵抗率0.00
6〜0.02Ωcm程度、厚み250〜450μm程度
のドレイン領域10となるn+ Si基板上に、SiCl
4 ,SiHCl3 ,SiH2Cl2 ,あるいはSiH4
とH2 ガスを用いてシリコン気相エピタキシャル成長で
厚さ10〜20μm、不純物密度1015〜1016cm-3
程度のn- ドリフト領域11となるエピタキシャル成長
層を形成する。次にLOCOS法等を用い、MOSFE
Tの活性領域となる以外の部分に0.5〜1μmのフィ
ールド酸化膜を形成する。このフィールド酸化膜をその
ままゲート抵抗下酸化膜15として用いてもよいし、フ
ィールド酸化膜形成後にさらにゲート抵抗下酸化膜15
を新たに形成してもよい。LOCOS法を用いてフィー
ルド酸化膜を形成した場合は、次にLOCOS時の耐酸
化性マスクとして用いたSi3 N4 膜およびその下地の
パッド酸化膜を除去すれば、n- ドリフト領域11の表
面はSi表面が露出する。露出したSi表面を再び加熱
酸化してゲート酸化膜14を30〜70nm程度形成す
る。その上に350〜500nmのポリシリコン膜6,
16をCVD(Chemical Vapor Dep
osition)法等により形成する。この後ポリシリ
コン膜6,16をフォトリソグラフィ技術およびRIE
等を用いてゲート形状にパターンを形成し、その後この
ポリシリコンゲート6とポリシリコンゲート抵抗16と
フィールド酸化膜をマスクとしてボロンを深さ2〜5μ
m程度拡散してp型ベース領域12、p型ベース19を
同時に形成する。このときポリシリコン膜6,16は不
純物を添加され、いわゆるドープド・ポリシリコン(D
OPOS)膜となり低抵抗化する。次にポリシリコンゲ
ート6等に囲まれた窓の中に熱酸化又はCVD法などに
より酸化膜を形成し、その後フォトリソグラフィにより
ソース領域13形成用の開孔を持つ酸化膜マスクを形成
し、この酸化膜とポリシリコンゲート6をマスクとして
あるいはさらにフォトレジストをマスクとしてたとえば
ドーズ量5×1015cm-2の75As + 等のイオンの注入
を行い、その後熱処理をしてn+ ソース領域13をp型
ベース領域12内に形成する。次に、n- ドリフト領域
の表面の全面にCVD法によりUDO膜、BPSG膜、
PSG膜等の絶縁膜17を1μm程度形成する。
下のような方法で製造すればよい。まず抵抗率0.00
6〜0.02Ωcm程度、厚み250〜450μm程度
のドレイン領域10となるn+ Si基板上に、SiCl
4 ,SiHCl3 ,SiH2Cl2 ,あるいはSiH4
とH2 ガスを用いてシリコン気相エピタキシャル成長で
厚さ10〜20μm、不純物密度1015〜1016cm-3
程度のn- ドリフト領域11となるエピタキシャル成長
層を形成する。次にLOCOS法等を用い、MOSFE
Tの活性領域となる以外の部分に0.5〜1μmのフィ
ールド酸化膜を形成する。このフィールド酸化膜をその
ままゲート抵抗下酸化膜15として用いてもよいし、フ
ィールド酸化膜形成後にさらにゲート抵抗下酸化膜15
を新たに形成してもよい。LOCOS法を用いてフィー
ルド酸化膜を形成した場合は、次にLOCOS時の耐酸
化性マスクとして用いたSi3 N4 膜およびその下地の
パッド酸化膜を除去すれば、n- ドリフト領域11の表
面はSi表面が露出する。露出したSi表面を再び加熱
酸化してゲート酸化膜14を30〜70nm程度形成す
る。その上に350〜500nmのポリシリコン膜6,
16をCVD(Chemical Vapor Dep
osition)法等により形成する。この後ポリシリ
コン膜6,16をフォトリソグラフィ技術およびRIE
等を用いてゲート形状にパターンを形成し、その後この
ポリシリコンゲート6とポリシリコンゲート抵抗16と
フィールド酸化膜をマスクとしてボロンを深さ2〜5μ
m程度拡散してp型ベース領域12、p型ベース19を
同時に形成する。このときポリシリコン膜6,16は不
純物を添加され、いわゆるドープド・ポリシリコン(D
OPOS)膜となり低抵抗化する。次にポリシリコンゲ
ート6等に囲まれた窓の中に熱酸化又はCVD法などに
より酸化膜を形成し、その後フォトリソグラフィにより
ソース領域13形成用の開孔を持つ酸化膜マスクを形成
し、この酸化膜とポリシリコンゲート6をマスクとして
あるいはさらにフォトレジストをマスクとしてたとえば
ドーズ量5×1015cm-2の75As + 等のイオンの注入
を行い、その後熱処理をしてn+ ソース領域13をp型
ベース領域12内に形成する。次に、n- ドリフト領域
の表面の全面にCVD法によりUDO膜、BPSG膜、
PSG膜等の絶縁膜17を1μm程度形成する。
【0017】次にフォトリソグラフィおよびRIE等を
用いて絶縁膜17の一部を選択的に除去し、コンタクト
ホールを開孔し、Ti/Al,Al−Si,あるいはA
l−Cu−Si等の金属を前面に形成した後パターニン
グし、ソース電極5および金属ゲート電極18を同時に
形成する。裏面のn+ ドレイン領域にはAl,Au,M
o,またはW等の金属を堆積させて金属ドレイン電極9
を形成し、図1に示す本発明の第1の実施例の半導体装
置が完成する。本発明の構造はUMOSFETやVMO
SFETに適用してもよいことはもちろんである。
用いて絶縁膜17の一部を選択的に除去し、コンタクト
ホールを開孔し、Ti/Al,Al−Si,あるいはA
l−Cu−Si等の金属を前面に形成した後パターニン
グし、ソース電極5および金属ゲート電極18を同時に
形成する。裏面のn+ ドレイン領域にはAl,Au,M
o,またはW等の金属を堆積させて金属ドレイン電極9
を形成し、図1に示す本発明の第1の実施例の半導体装
置が完成する。本発明の構造はUMOSFETやVMO
SFETに適用してもよいことはもちろんである。
【0018】図3は本発明の第2の実施例に係るMOS
FETのゲート抵抗周辺の平面図を示す。本発明の第2
の実施例ではゲート抵抗は、ゲート抵抗161,ゲート
抵抗162,ゲート抵抗163に3分割され、それぞれ
Al線182,183で接続されている。ゲート抵抗1
61はゲートコンタクトホール61を介してAl配線1
81によりゲートボンディングパッドに接続され、ゲー
ト抵抗163はゲートコンタクトホール62を介してA
l配線184によりポリシリコンゲート6に接続されて
いる。図3において、ゲート抵抗161,162,16
3の直下にはpベース19が形成されていないが、ゲー
ト抵抗161,162の間、ゲート抵抗162と163
の間等、ゲート抵抗の周辺部分にはpベース19が形成
されている。ゲート抵抗161,162,163の下部
にはpベース19とn- ドリフト領域11間で形成され
るpn接合の空乏層が拡がるようにゲート抵抗161,
162,163の幅は設計され、ゲート抵抗直下にpベ
ース19がないことにより、ドレイン−ソース間耐圧が
低下することを防止している。図3のようにゲート抵抗
161,162,163のそれぞれの間のpベース19
を形成した場合、ソース、ドレイン間に電圧を印加する
と、pベース19とn- ドリフト領域11の間に空乏層
が広がり易くなり酸化膜がシールドされる。よって、ゲ
ート抵抗下酸化膜15を厚くする必要がなく、ゲート抵
抗下酸化膜15をゲート酸化膜14と同一の厚みとする
こともでき、この場合は工程を短縮することができ、コ
ストを下げることが可能である。
FETのゲート抵抗周辺の平面図を示す。本発明の第2
の実施例ではゲート抵抗は、ゲート抵抗161,ゲート
抵抗162,ゲート抵抗163に3分割され、それぞれ
Al線182,183で接続されている。ゲート抵抗1
61はゲートコンタクトホール61を介してAl配線1
81によりゲートボンディングパッドに接続され、ゲー
ト抵抗163はゲートコンタクトホール62を介してA
l配線184によりポリシリコンゲート6に接続されて
いる。図3において、ゲート抵抗161,162,16
3の直下にはpベース19が形成されていないが、ゲー
ト抵抗161,162の間、ゲート抵抗162と163
の間等、ゲート抵抗の周辺部分にはpベース19が形成
されている。ゲート抵抗161,162,163の下部
にはpベース19とn- ドリフト領域11間で形成され
るpn接合の空乏層が拡がるようにゲート抵抗161,
162,163の幅は設計され、ゲート抵抗直下にpベ
ース19がないことにより、ドレイン−ソース間耐圧が
低下することを防止している。図3のようにゲート抵抗
161,162,163のそれぞれの間のpベース19
を形成した場合、ソース、ドレイン間に電圧を印加する
と、pベース19とn- ドリフト領域11の間に空乏層
が広がり易くなり酸化膜がシールドされる。よって、ゲ
ート抵抗下酸化膜15を厚くする必要がなく、ゲート抵
抗下酸化膜15をゲート酸化膜14と同一の厚みとする
こともでき、この場合は工程を短縮することができ、コ
ストを下げることが可能である。
【0019】図4は本発明の第3の実施例に係るMOS
FETのゲート抵抗周辺の平面図を示す。本発明の第3
の実施例は第2の実施例の変形である。本発明の第3の
実施例ではゲート抵抗167,ゲート抵抗168,ゲー
ト抵抗169の3本にゲート抵抗が分割され、それぞれ
がコンタクトホール62およびAl配線184を介し
て、ポリシリコンゲート6に接続され、またそれぞれが
コンタクトホール61およびAl配線181を介してゲ
ートボンディングパッドに接続されている。ゲート抵抗
167,168,169の直下にはpベース19は形成
されていないが、その周辺部にはpベース19が形成さ
れ、第2の実施例と同様に、pベース19とn- ドリフ
ト領域11の間のpn接合による空乏層がゲート抵抗1
67,168,169の下部に拡がり、ゲート抵抗下酸
化膜15の耐圧の負担を軽減している。
FETのゲート抵抗周辺の平面図を示す。本発明の第3
の実施例は第2の実施例の変形である。本発明の第3の
実施例ではゲート抵抗167,ゲート抵抗168,ゲー
ト抵抗169の3本にゲート抵抗が分割され、それぞれ
がコンタクトホール62およびAl配線184を介し
て、ポリシリコンゲート6に接続され、またそれぞれが
コンタクトホール61およびAl配線181を介してゲ
ートボンディングパッドに接続されている。ゲート抵抗
167,168,169の直下にはpベース19は形成
されていないが、その周辺部にはpベース19が形成さ
れ、第2の実施例と同様に、pベース19とn- ドリフ
ト領域11の間のpn接合による空乏層がゲート抵抗1
67,168,169の下部に拡がり、ゲート抵抗下酸
化膜15の耐圧の負担を軽減している。
【0020】図5は本発明の第4の実施例に係るMOS
FETの平面図を示し、ゲート・ソース間にツェナーダ
イオードを構成し、さらに静電耐量を向上させた場合で
ある。ゲートボンディングパッド188の下には、ゲー
トボンディングパッド下ポリシリコン69が形成され、
このゲートボンディングパッド下ポリシリコン69の内
部にn+ 領域691,693、およびp+ 領域692と
からなる双方向ツェナーダイオードが形成されている。
ツェナーダイオードはツェナーダイオードコンタクトホ
ール64を介して金属ソース電極7と、ツェナーダイオ
ードコンタクトホール65を介してゲートボンディング
パッド188と電気的に接続されている。また同時にゲ
ートボンディングパッド188はゲートコンタクトホー
ル61を介してゲート抵抗16に接続され、ゲート抵抗
16はゲートコンタクトホール62,63を介してポリ
シリコンゲート電極6に接続されている。
FETの平面図を示し、ゲート・ソース間にツェナーダ
イオードを構成し、さらに静電耐量を向上させた場合で
ある。ゲートボンディングパッド188の下には、ゲー
トボンディングパッド下ポリシリコン69が形成され、
このゲートボンディングパッド下ポリシリコン69の内
部にn+ 領域691,693、およびp+ 領域692と
からなる双方向ツェナーダイオードが形成されている。
ツェナーダイオードはツェナーダイオードコンタクトホ
ール64を介して金属ソース電極7と、ツェナーダイオ
ードコンタクトホール65を介してゲートボンディング
パッド188と電気的に接続されている。また同時にゲ
ートボンディングパッド188はゲートコンタクトホー
ル61を介してゲート抵抗16に接続され、ゲート抵抗
16はゲートコンタクトホール62,63を介してポリ
シリコンゲート電極6に接続されている。
【0021】図6は本発明の第5の実施例に係るIGB
T(Insulated GateBipolar T
ransitor)の断面図である。図6において厚さ
250〜300μmのp+ コレクタ領域38の上に厚さ
10〜20μmのn+ バッファ層31が形成され、その
上に厚さ50〜110μmのn- ドリフト領域32が形
成されている。n+ バッファ層31は省略してもよい。
n- ドリフト領域32の表面に深さ5〜20μmのp型
ベース領域12およびpベース19が形成され、p型ベ
ース領域12の内部にはn+ エミッタ領域が形成されて
いる。n- ドリフト領域32の中央部にはpベース19
は形成されず、その上部にベース抵抗下酸化膜15とポ
リシリコンベース抵抗16が形成されている。またn+
エミッタ領域77,p型ベース領域12、pベース9と
を表面で金属エミッタ電極37で電気的に接続してい
る。裏面のp+ コレクタ領域38には金属コレクタ電極
39が形成されている。本発明の第5の実施例は、nバ
ッファ付IGBT以外のコレクタショート型IGBT等
に適用できることはもちろんである。
T(Insulated GateBipolar T
ransitor)の断面図である。図6において厚さ
250〜300μmのp+ コレクタ領域38の上に厚さ
10〜20μmのn+ バッファ層31が形成され、その
上に厚さ50〜110μmのn- ドリフト領域32が形
成されている。n+ バッファ層31は省略してもよい。
n- ドリフト領域32の表面に深さ5〜20μmのp型
ベース領域12およびpベース19が形成され、p型ベ
ース領域12の内部にはn+ エミッタ領域が形成されて
いる。n- ドリフト領域32の中央部にはpベース19
は形成されず、その上部にベース抵抗下酸化膜15とポ
リシリコンベース抵抗16が形成されている。またn+
エミッタ領域77,p型ベース領域12、pベース9と
を表面で金属エミッタ電極37で電気的に接続してい
る。裏面のp+ コレクタ領域38には金属コレクタ電極
39が形成されている。本発明の第5の実施例は、nバ
ッファ付IGBT以外のコレクタショート型IGBT等
に適用できることはもちろんである。
【0022】図7は本発明の第6の実施例に係るEST
(Emitter Switched Thyrist
or)の断面図である。図7のESTは金属カソード電
極57、n+ ソース領域79、n+ フローティングカソ
ード領域78、p型ベース領域12、p+ 領域122、
n- ドリフト領域32、nバッファ層31、p+ アノー
ド領域58、金属アノード電極59、ポリシリコンゲー
ト電極6、ゲート酸化膜14等から構成されている。第
1,第5の実施例と同様n- ドリフト32の中央部には
pベース19は形成されず、pベースの形成されていな
い部分のn- ドリフト領域32の表面にゲート抵抗下酸
化膜15を介してポリシリコンゲート抵抗16が形成さ
れている。ポリシリコンゲート電極6に正の電圧を印加
することによりp型ベース領域12の表面に形成された
n+ ソース領域79を有するnチャネルMOSFETが
導通し、n+ フローティングカソード78、p型ベース
領域12、n- ドリフト領域32、nバッファ層31、
p+ アノード領域58からなるnpnpサイリスタがタ
ーンオンする。
(Emitter Switched Thyrist
or)の断面図である。図7のESTは金属カソード電
極57、n+ ソース領域79、n+ フローティングカソ
ード領域78、p型ベース領域12、p+ 領域122、
n- ドリフト領域32、nバッファ層31、p+ アノー
ド領域58、金属アノード電極59、ポリシリコンゲー
ト電極6、ゲート酸化膜14等から構成されている。第
1,第5の実施例と同様n- ドリフト32の中央部には
pベース19は形成されず、pベースの形成されていな
い部分のn- ドリフト領域32の表面にゲート抵抗下酸
化膜15を介してポリシリコンゲート抵抗16が形成さ
れている。ポリシリコンゲート電極6に正の電圧を印加
することによりp型ベース領域12の表面に形成された
n+ ソース領域79を有するnチャネルMOSFETが
導通し、n+ フローティングカソード78、p型ベース
領域12、n- ドリフト領域32、nバッファ層31、
p+ アノード領域58からなるnpnpサイリスタがタ
ーンオンする。
【0023】なお、以上の実施例ではnチャネル型IG
BT nチャネル型MOSトランジスタ等のnチャネル
型半導体装置について説明したが、導電型を逆にしpチ
ャネル型としてもよいことはもちろんである。なお、本
発明の実施例では,MOSFET,IGBT,ESTに
ついて説明したが、これ以外の絶縁ゲート型半導体装
置、たとえばMCT(MOS−Controlled
Thyristor),BRT(Base Resis
tance Controlled Thyristo
r),MAGT(MOS Assisted Gate
Triggered Thyristor),DMT
(Depletion−Mode Thyristo
r),あるいはMOS制御SIサイリスタ等に適用可能
であることもろんである。またSiデバイスに限定する
必要はなく、SiCでパワーMOSデバイスを構成すれ
ば、特に600℃以上での高温においても高静電耐量の
パワーデバイスが実現される。またGaAs−GaAl
Asヘテロ接合による絶縁ゲート構造の半導体装置やI
nPの表面に形成したSIO2 膜によるMOS半導体装
置等他の絶縁ゲート型半導体装置に適用できることはも
ちろんである。特に化合物半導体に対しては良好な絶縁
膜を形成するのが困難であるので、本発明の適用によ
り、高静電耐量の化合物半導体パワーデバイスが実現で
きる。
BT nチャネル型MOSトランジスタ等のnチャネル
型半導体装置について説明したが、導電型を逆にしpチ
ャネル型としてもよいことはもちろんである。なお、本
発明の実施例では,MOSFET,IGBT,ESTに
ついて説明したが、これ以外の絶縁ゲート型半導体装
置、たとえばMCT(MOS−Controlled
Thyristor),BRT(Base Resis
tance Controlled Thyristo
r),MAGT(MOS Assisted Gate
Triggered Thyristor),DMT
(Depletion−Mode Thyristo
r),あるいはMOS制御SIサイリスタ等に適用可能
であることもろんである。またSiデバイスに限定する
必要はなく、SiCでパワーMOSデバイスを構成すれ
ば、特に600℃以上での高温においても高静電耐量の
パワーデバイスが実現される。またGaAs−GaAl
Asヘテロ接合による絶縁ゲート構造の半導体装置やI
nPの表面に形成したSIO2 膜によるMOS半導体装
置等他の絶縁ゲート型半導体装置に適用できることはも
ちろんである。特に化合物半導体に対しては良好な絶縁
膜を形成するのが困難であるので、本発明の適用によ
り、高静電耐量の化合物半導体パワーデバイスが実現で
きる。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ゲー
トにサージが印加されたとき、ゲート抵抗下にpベース
がないので、ゲート抵抗下の酸化膜に電圧が印加され
ず、ゲート抵抗コンタクト部直下の酸化膜が破壊するの
を防ぎ静電耐量を向上できる。本発明は、特にチップサ
イズが小さいため、静電耐量が小さいような1A〜数A
クラスの絶縁ゲート型半導体装置の耐圧を向上させ、ま
た信頼性を向上させることができる。
トにサージが印加されたとき、ゲート抵抗下にpベース
がないので、ゲート抵抗下の酸化膜に電圧が印加され
ず、ゲート抵抗コンタクト部直下の酸化膜が破壊するの
を防ぎ静電耐量を向上できる。本発明は、特にチップサ
イズが小さいため、静電耐量が小さいような1A〜数A
クラスの絶縁ゲート型半導体装置の耐圧を向上させ、ま
た信頼性を向上させることができる。
【図1】本発明の第1の実施例に係るMOSFETの断
面図
面図
【図2】本発明の第1の実施例に係るMOSFETの等
価回路表現
価回路表現
【図3】本発明の第2の実施例に係るMOSFETのゲ
ート抵抗周辺の平面図
ート抵抗周辺の平面図
【図4】本発明の第3の実施例に係るMOSFETのゲ
ート抵抗周辺の平面図
ート抵抗周辺の平面図
【図5】本発明の第4の実施例に係るMOSFETの平
面図
面図
【図6】本発明の第5の実施例に係るIGBTの断面図
【図7】本発明の第6の実施例に係るESTの断面図
【図8】従来のMOSFETの断面図
【図9】従来のMOSFETの平面図
【図10】従来のMOSFETの等価回路
6 ポリシリコンゲート電極 7 金属ソース電極 9 金属ドレイン電極 10 n+ ドレイン領域 11 n- ドリフト領域 12 p型ベース領域 13 n+ ソース領域 14 ゲート酸化膜 15 ゲート抵抗下酸化膜 16,161,162,163,167,168,16
9 ゲート抵抗 17 絶縁膜(UDO,BPSG,PSG膜) 18 金属ゲート 19 pベース 31 n+ バッファ層あるいはnバッファ層 32 n- ドリフト領域 37 金属エミッタ電極 38 p+ コレクタ電極 39 金属コレクタ電極 57 金属カソード電極 58 p+ アノード電極 59 金属アノード電極 61,62,63 ゲートコンタクトホール 64,65 ツェナーダイオードコンタクトホール 69 ゲートボンディングパッド下ポリシリコン 77 n+ エミッタ領域 78 n+ フローティングカソード領域 122 p- 領域 181,182,183,184 Al配線 188 ゲートボンディングパッド 611,612,613,614 コンタクトホール 691,693 ツェナーダイオードn+ 領域 692 ツェナーダイオードp+ 領域
9 ゲート抵抗 17 絶縁膜(UDO,BPSG,PSG膜) 18 金属ゲート 19 pベース 31 n+ バッファ層あるいはnバッファ層 32 n- ドリフト領域 37 金属エミッタ電極 38 p+ コレクタ電極 39 金属コレクタ電極 57 金属カソード電極 58 p+ アノード電極 59 金属アノード電極 61,62,63 ゲートコンタクトホール 64,65 ツェナーダイオードコンタクトホール 69 ゲートボンディングパッド下ポリシリコン 77 n+ エミッタ領域 78 n+ フローティングカソード領域 122 p- 領域 181,182,183,184 Al配線 188 ゲートボンディングパッド 611,612,613,614 コンタクトホール 691,693 ツェナーダイオードn+ 領域 692 ツェナーダイオードp+ 領域
Claims (4)
- 【請求項1】 第1主電極領域となる第1導電型高不純
物密度の第1の半導体領域と、該第1の半導体領域の上
部に形成された第1導電型の第2の半導体領域と、該第
2の半導体領域の表面の所定の部分に設けられた第2導
電型の第3の半導体領域および複数の第4の半導体領域
と、該第4の半導体領域の表面に設けられた第2主電極
領域となる第1導電型高不純物密度の第5の半導体領域
と、 該第3および第4の半導体領域の上部、複数の第4の半
導体領域の相互の間および第3の半導体領域と第4の半
導体領域の間の該第2の半導体領域の上部に設けられた
ゲート絶縁膜と、その上部に設けられたゲート電極と、 該第2の半導体領域の表面部分であって、該第3および
第4の半導体領域の形成されていない部分の表面に形成
されたゲート抵抗下酸化膜と、該ゲート抵抗下酸化膜の
上部に形成されたゲート抵抗とを少なく共具備し、 ゲート電圧が該ゲート抵抗を介して該ゲート電極に印加
されることを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。 - 【請求項2】 第1主電極領域となる第1導電型高不純
物密度の第1の半導体領域と、該第1の半導体領域の上
部に形成された第2導電型の第2の半導体領域と、該第
2の半導体領域の表面の所定の部分に設けられた第1導
電型の第3の半導体領域および複数の第4の半導体領域
と、該第4の半導体領域の表面に設けられた第2主電極
領域となる第2導電型高不純物密度の第5の半導体領域
と、 該第3および第4の半導体領域の上部、複数の第4の半
導体領域の相互の間および第3の半導体領域と第4の半
導体領域の間の該第2の半導体領域の上部に設けられた
ゲート絶縁膜と、その上部に設けられたゲート電極と、 該第2の半導体領域の表面部分であって、該第3および
第4の半導体領域の形成されていない部分の表面に形成
されたゲート抵抗下酸化膜と、該ゲート抵抗下酸化膜の
上部に形成されたゲート抵抗とを少なく共具備し、 ゲート電圧が該ゲート抵抗を介して該ゲート電極に印加
されることを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。 - 【請求項3】 前記ゲート抵抗を複数本具備し、該複数
本のゲート抵抗が金属配線により相互に直列接続された
ことを特徴とする請求項1又は2記載の絶縁ゲート半導
体装置。 - 【請求項4】 前記ゲート抵抗は複数のゲート抵抗の並
列接続からなることを特徴とする請求項1又は2記載の
絶縁ゲート型半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25210294A JP3311166B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 絶縁ゲート型半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25210294A JP3311166B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 絶縁ゲート型半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08116049A true JPH08116049A (ja) | 1996-05-07 |
JP3311166B2 JP3311166B2 (ja) | 2002-08-05 |
Family
ID=17232540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25210294A Expired - Fee Related JP3311166B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 絶縁ゲート型半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3311166B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002083964A (ja) * | 2000-09-06 | 2002-03-22 | Hitachi Ltd | 半導体素子及びこれを用いた半導体装置と変換器 |
KR100738070B1 (ko) * | 2004-11-06 | 2007-07-12 | 삼성전자주식회사 | 한 개의 저항체와 한 개의 트랜지스터를 지닌 비휘발성메모리 소자 |
JP2009245985A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-22 | Sanken Electric Co Ltd | 半導体装置 |
US9553084B2 (en) | 2013-09-09 | 2017-01-24 | Mitsubishi Electric Corporation | Switching element, semiconductor device, and semiconductor device manufacturing method |
CN109585535A (zh) * | 2017-09-28 | 2019-04-05 | 三菱电机株式会社 | 碳化硅半导体装置 |
JP2019068035A (ja) * | 2017-09-28 | 2019-04-25 | 三菱電機株式会社 | 炭化珪素半導体装置 |
-
1994
- 1994-10-18 JP JP25210294A patent/JP3311166B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
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