JPH10229194A - 横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ - Google Patents

横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ

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JPH10229194A
JPH10229194A JP34305297A JP34305297A JPH10229194A JP H10229194 A JPH10229194 A JP H10229194A JP 34305297 A JP34305297 A JP 34305297A JP 34305297 A JP34305297 A JP 34305297A JP H10229194 A JPH10229194 A JP H10229194A
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gate electrode
emitter
collector
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幸一 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタにお
いて、ラッチアップの発生を抑制するとともに、飽和電
圧を下げる。 【解決手段】 n型エピタキシャル層と、このn型エピ
タキシャル層の表面領域に形成されたp型ベース領域
と、このp型ベース領域内の一部表面領域に形成された
n型エミッタ領域と、このn型エミッタ領域と上記p型
ベース領域と上記n型エピタキシャル層の隣接しあう各
露出表面上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電
極と、前記n型エピタキシャル層の表面領域に上記p型
ベース領域とは独立に形成されたp型コレクタ領域とを
有する横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタにおい
て、コレクタ領域から上記n型エピタキシャル層を介し
て前記ベース領域に流れ込むキャリヤの主移動経路上か
らずらして上記コレクタ領域が配置される。また、キャ
リヤの移動経路に相当するn型エピタキシャル層表面を
ゲート酸化膜を介して広くゲート電極で覆う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、横型絶縁ゲートバ
イポーラトランジスタに関し、特に、電子とホールの電
流経路に影響を与える素子構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16は、従来の横型MOSゲートバイ
ポーラトランジスタ(以下、IGBT(Insulated Gate
Bipolar Transistor)と呼ぶ。)の断面構造を示した
図である。
【0003】一般に、横型IGBTは、nチャネル型を
例にとると、シリコン(Si)単結晶基板上に形成され
た低濃度不純物拡散層であるn型エピタキシャル層53
0の主表面領域に形成される。図16に示すように、n
型エピタキシャル層530の主表面領域には、p型不純
物拡散層であるp型ベース領域550が形成されてお
り、さらにこのp型ベース領域550の表面領域の一部
に、高濃度n型不純物拡散層であるn型エミッタ領域5
60が形成されている。
【0004】n型エミッタ領域560の露出表面の一部
とn型エピタキシャル層530の露出表面の一部および
その間のp型ベース領域550の露出表面上に、ゲート
酸化膜600およびゲート電極540が形成されてい
る。p型ベース領域550およびn型エミッタ領域56
0は、いずれも電気的にエミッタ電極Eに接続されてい
る。ゲート電極540に接続されたゲート電極Gにエミ
ッタに対してある一定以上(しきい値電圧Vth以上)
の正の電圧を加えれば、ゲート電極540下に電子が誘
起されたn型反転層、即ち電子のチャネルが形成され
る。このように、ゲート電極540とこれに近接する周
囲の構造は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor
Field Effect Transistor)と同様な構成を有してい
る。
【0005】一方、p型ベース領域550と一定距離離
れたn型エピタキシャル層530の主表面領域には、p
型不純物拡散層であるp型コレクタ領域510が形成さ
れている。p型コレクタ領域510は、電気的にコレク
タ電極Cに接続されている。このp型コレクタ領域51
0、n型エピタキシャル層530、およびp型ベース領
域550の構造に注目すれば、これらはpnp型バイポ
ーラトランジスタを構成する。
【0006】図17(a)は、一般的なIGBTの等価
回路の一例を示したものである。同回路図に示すよう
に、IGBTの等価回路は、pnpバイポーラトランジ
スタとMOSFETの複合回路として表すことができ
る。MOSFETのソース端子がpnpトランジスタの
コレクタ端子に接続され、MOSFETのドレイン端子
がpnpトランジスタのベース端子に接続されている。
即ち、IGBTでは、MOSFETによって、pnpト
ランジスタのベース電流を操作していると理解すること
ができる。
【0007】図18(a)は、従来のIGBTの平面図
である。図面には、ゲート電極540とp型コレクタ領
域510のみを示している。前述した図16に示すIG
BTの断面図は、図18(a)中に示した一点鎖線A0
−A’0における断面に相当する。
【0008】図18(a)に示すように、従来のIGB
Tは、上下両端部が丸い帯状のコレクタ領域510と、
その周囲を一定の間隔をおいて環状に取り囲むゲート電
極540とを有する。
【0009】図18(b)は、図18(a)に示す平面
図の一部を拡大した図である。一点鎖線A0−A’0付
近の平面図に相当する。同図中右側に、帯状のp型コレ
クタ領域510を示している。p型コレクタ領域510
と一定間隔をおいて設けられた帯状のゲート電極540
の下層には、p型ベース領域550とn型エミッタ領域
560が一部重複するように形成されている。帯状のゲ
ート電極540に平行な破線550a、および破線56
0aは、それぞれp型ベース領域550とn型エミッタ
領域560の境界を示す。
【0010】このように、従来の一般的なIGBTで
は、局所的には、コレクタ領域510、ゲート電極54
0、p型ベース領域550、およびn型エミッタ領域5
60はそれぞれ帯状領域で表現でき、互いに並列に配置
されていると見ることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】まず、従来のIGBT
における第1の課題について説明する。
【0012】図18(b)に示す平面図において、IG
BTの動作時における第1キャリヤであるホールの電流
経路を実線590で、第2キャリヤである電子の電流経
路を実線580でそれぞれ示す。
【0013】実際には、各キャリヤの電流経路は線状で
はなく面状に形成される。例えば、電子の電流経路は、
ゲート電極540の長手方向に垂直な方向であって、n
型エミッタ領域560からp型コレクタ領域に向かう向
きに形成される。また、ホールの電流経路は、ゲート電
極540の長手方向に垂直な方向であって、p型コレク
タ領域510からn型エミッタ領域560に向かう向き
に形成される。即ち、電子とホールの電流経路は上下で
重複しており、キャリヤの進行の向きは互いに逆となっ
ている。
【0014】再び、図16を参照し、IGBTの動作時
の電子とホールの電流経路を素子の断面図において観察
する。図16に示すように、横型IGBTにおいて、電
子とホールの電流経路は主にデバイス主表面領域の浅い
部分に形成される。
【0015】ゲート電極540に一定電圧がかかるとM
OSFETがオン状態となり、ゲート電極540直下の
p型ベース領域550の表面に反転層が形成される。n
型エミッタ領域560内の多数キャリヤである電子
(e)は、実線580に示すように、この反転層である
チャネルを通りn型エピタキシャル層530に入り、さ
らに、n型エピタキシャル層530の表面領域を通過し
p型コレクタ領域510に達する。
【0016】一方、p型コレクタ領域510からn型エ
ピタキシャル層530に注入されるホール(h)は、実
線590に示すように、n型エピタキシャル層530の
表面領域を通過した後、p型ベース領域550に入り、
エミッタ電極Eに達する。但し、同図に示すように、p
型コレクタ領域510に近い図中右側のp型ベース領域
550の表面層には、電子のチャネルとn型エミッタ領
域560とが形成されているので、ホールはこのチャネ
ルとn型エミッタ領域560の下をくぐり抜けエミッタ
電極Eに達する電流経路をとらざるを得ない。
【0017】この時、n型エミッタ領域560、p型ベ
ース領域550、およびn型エピタキシャル層530の
構造に注目すると、これらは寄生のnpnバイポーラト
ランジスタ(以下、寄生npnトランジスタという。)
を構成している。
【0018】図16において、ホールが通過するp型ベ
ース領域550は、p型不純物の濃度等に応じた一定の
比抵抗値を有する。p型ベース領域550内をホールが
一定距離通過すれば、通過距離に比例した抵抗Rが発生
する。よってこの抵抗Rとキャリヤの量に依存する電流
値を剰じた電圧降下(Vt)が、寄生npnトランジス
タのベース・エミッタ端子間にかかることになる。p型
ベース領域550内でのホールの通過距離が長くなる
程、抵抗Rは増大し、電圧降下(Vt)の値も増加す
る。
【0019】図17(b)に示した回路は、この寄生n
pnバイポーラトランジスタを含めたIGBTの等価回
路を示したものである。同図中破線で囲むトランジスタ
が、寄生npnトランジスタに相当する。この寄生np
nトランジスタのエミッタ端子は、MOSFETのソー
ス端子と接続され、寄生npnトランジスタのベース端
子はpnpトランジスタのコレクタ端子と接続されてい
る。また寄生npnトランジスタのコレクタ端子はMO
SFETのドレイン端子とpnpトランジスタのベース
端子との両方に接続されている。
【0020】このp型ベース領域550に発生する抵抗
Rによる電圧降下(Vt)が一定電圧を越えると、破線
で囲んだ寄生npnトランジスタがon状態となり、p
npトランジスタのベース電流が寄生npnトランジス
タ経由で流れてしまう。よって、MOSFETのゲート
電位によらず、IGBTに電流が流れっぱなしの状態、
いわゆる「ラッチアップ」の状態となる。こうなるとM
OSFETを用いたpnpトランジスタの電流制御がで
きなくなり、素子が破壊される恐れがある。
【0021】以上、nチャネル型IGBTを例にとって
説明したが、pチャネル型IGBTの場合も上述するn
チャネル型IGBTの各領域の導電型がすべて反対の導
電型を示し、バイアス関係が反転するが、同様にラッチ
アップを発生する。
【0022】以上の従来のIGBTが有する問題点に鑑
み、本発明の第1の目的は、上述のような、ラッチアッ
プの発生を抑制できる新規な構造を有する横型IGBP
を提供することである。
【0023】次に、従来のIGBTにおける第2の課題
について説明する。
【0024】IGBTをモータのパワースイッチング素
子等として使用する場合、消費電力の低減化のため、規
定のコレクタ電流ICを得るために必要となるコレクタ
とエミッタ間の飽和電圧Vceが低いことが望まれてい
る。
【0025】この飽和電圧Vceは、キャリヤのドリフト
領域にあたるn型エピタキシャル層530内の抵抗値が
低い程低下する。また、この抵抗値は総キャリヤ濃度が
高いほど低くなる。
【0026】図16に示す従来の横型IGBT構造にお
いては、n型エピタキシャル層530表面領域にp型コ
レクタ領域510が形成されている。これは必然的にp
型コレクタ領域510の周囲に、pn接合の存在に伴う
ホールキャリヤの蓄積層C0を形成していた。
【0027】キャリヤ蓄積層C0の存在はドリフト領域
のホール濃度を増加させる。電荷保存則により、ホール
濃度の増加はドリフト領域内の電子濃度の増加を伴う。
結果的にドリフト領域内の総キャリヤ濃度が倍増する。
よって、ドリフト領域内の見かけ上のキャリヤ総量は、
n型エピタキシャル層そのものが有する不純物濃度より
高くなり、ドリフト領域の抵抗値も、n型エピタキシャ
ル層そのものがもつ抵抗より低い値となる。
【0028】このように、一般にIGBTはその構造上
ドリフト領域にキャリヤ蓄積層を有するため、これを有
さないMOSFET等に比較し、飽和電圧Vceが低く、
消費電力が少ないという長所を有している。しかしなが
ら、省電力化に対する要請は依然強く、より消費電力の
少ないIGBTの出現が要望されている。
【0029】本発明の第2の目的は、この省電力化の要
請に答える新規な構造を有する横型IGBTを提供する
ことである。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明の横型絶縁ゲート
バイポーラトランジスタの第1の特徴は、第1導電型を
有する第1半導体層と、前記第1半導体層の表面領域に
形成された、第2導電型を有するベース領域と、前記ベ
ース領域内の一部表面領域に形成された、第1導電型を
有するエミッタ領域と、前記エミッタ領域から前記ベー
ス領域を経て前記第1半導体層に至る露出表面を覆うよ
うに形成されたゲート絶縁膜と、前記エミッタ領域と前
記ベース領域を経て前記第1半導体層に至る露出表面上
に前記ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記第1半導体層の表面領域にベース領域とは独立に形
成された、第2導電型を有するコレクタ領域と、前記エ
ミッタ領域および前記ベース領域に電気的に接続される
エミッタ電極と、前記コレクタ領域に電気的に接続され
るコレクタ電極とを有する横型絶縁ゲートバイポーラト
ランジスタにおいて、前記エミッタ領域が、前記コレク
タ領域から前記第1半導体層を介して前記ベース領域に
流れ込むキャリヤの主電流経路上からずらして配置され
ることである。
【0031】上記本発明の第1の特徴によれば、上記キ
ャリヤの主電流経路が、ベース領域を通過する際エミッ
タ領域を通過することがないため、ベース領域の有する
抵抗と前記ベース領域内の上記キャリヤの移動距離に起
因する電圧降下がエミッタ電極と第1半導体領域間に発
生しない。よって、上記エミッタ領域、ベース領域およ
び第1半導体層から構成される寄生トランジスタの動作
が抑制され、ラッチアップの発生を防止できる。
【0032】本発明の横型絶縁ゲートバイポーラトラン
ジスタの第2の特徴は、第1導電型を有する第1半導体
層と、前記第1半導体層の表面領域に形成された、第2
導電型を有するベース領域と、前記ベース領域内の一部
表面領域に形成された、第1導電型を有するエミッタ領
域と、前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記
第1半導体層に至る露出表面を覆うように形成されたゲ
ート絶縁膜と、前記エミッタ領域と前記ベース領域を経
て前記第1半導体層に至る露出表面上に前記ゲート絶縁
膜を介して形成されたゲート電極と、前記第1半導体層
の表面領域にベース領域と独立に形成された第2導電型
を有するコレクタ領域と、前記エミッタ領域および前記
ベース領域に電気的に接続されるエミッタ電極と、前記
コレクタ領域に電気的に接続されるコレクタ電極とを有
する横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタにおいて、
前記ベース領域の横方向の境界線のうち、前記コレクタ
領域に対面する境界線が、平面上規則的な凹凸形状を有
し、前記エミッタ領域が、前記コレクタ領域と前記ベー
ス領域との距離が最短となる位置の両領域を直線で結ん
だ直線経路上からずらして配置されていることである。
【0033】上記本発明の第2の特徴によれば、コレク
タ領域に対面するベース領域の境界線が上述のように規
則的な凹凸形状を有しているため、コレクタ領域とベー
ス領域との間の距離が場所により規則的に変化する。前
記第1半導体層を介してコレクタ領域からベース領域に
流れ込む主なキャリヤは、両領域間の距離が最短となる
経路を流れる。よって、エミッタ領域を上記最短直線経
路上からずらして配置すれば、上記キャリヤの主電流経
路上にエミッタ領域が形成されることがない。よって、
エミッタ領域、ベース領域および第1半導体層から構成
される寄生トランジスタが動作することを抑制でき、ラ
ッチアップの発生を防止できる。
【0034】本発明の横型絶縁ゲートバイポーラトラン
ジスタの第3の特徴は、第1導電型を有する第1半導体
層と、前記第1半導体層の表面領域に形成された第2導
電型を有するベース領域と、前記ベース領域内の一部表
面領域に形成された第1導電型を有するエミッタ領域
と、前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記第
1半導体層に至る露出表面を覆うように形成されたゲー
ト絶縁膜と、前記エミッタ領域と前記ベース領域を経て
前記第1半導体層に至る露出表面上に前記ゲート絶縁膜
を介して形成されたゲート電極と、前記第1半導体層の
表面領域にベース領域と独立に形成された第2導電型を
有するコレクタ領域と、前記エミッタ領域および前記ベ
ース領域に電気的に接続されるエミッタ電極と、前記コ
レクタ領域に電気的に接続されるコレクタ電極とを有
し、平面上、前記コレクタ領域が素子中央に配置され、
前記ゲート電極が前記コレクタ領域を一定の間隔で環状
に囲むよう配置されている横型絶縁ゲートバイポーラト
ランジスタにおいて、前記ベース領域、および前記エミ
ッタ領域が、前記ゲート電極をマスクとして用いたイオ
ン注入法で自己整合的に形成されたものであり、前記ゲ
ート電極の外側境界線が、平面上規則的な凹凸を有する
形状を有し、前記エミッタ領域が、前記ゲート電極の外
側境界線と前記コレクタ領域との距離が最短となる位置
の両領域を直線で結んだ直線経路上からずらして配置さ
れていることである。
【0035】上記本発明の第3の特徴によれば、ゲート
電極をマスクとしてイオン注入を行う方法により、ベー
ス領域およびエミッタ領域を自己整合的に形成するの
で、ベース領域およびエミッタ領域の形状は、ゲート電
極の平面形状に依存する。よって、コレクタ領域に近接
する側のベース領域の横方向の境界線の平面形状は、ゲ
ート電極の平面形状と同様に規則的な凹凸を有するもの
となる。
【0036】また、前記ゲート電極の外側境界線と前記
コレクタ領域との距離が最短となる位置の外側境界線と
コレクタ領域を直線で結んだ直線経路が、コレクタ領域
とベース領域との間の距離が最短となる経路とほぼ一致
し、この最短直線経路が前記第1半導体層を介して前記
ベース領域に流れ込むキャリヤの主たる電流経路とな
る。よって、エミッタ領域をこの直線経路上からずらし
て配置すれば、エミッタ領域、ベース領域および第1半
導体層から形成される寄生トランジスタの動作を抑制で
き、ラッチアップの発生を防止できる。
【0037】本発明の横型絶縁ゲートバイポーラトラン
ジスタの第4の特徴は、第3の特徴に加え、前記ゲート
電極が、外側に櫛歯を有する櫛型の平面形状を有し、前
記ベース領域が、前記外側境界線よりやや内側に、前記
外側境界線の形状に沿った凹凸形状の境界線を持つ平面
形状を有し、前記エミッタ領域が、前記ゲート電極の前
記各櫛歯の両端部下部に形成され、短冊状の平面形状を
有することである。
【0038】上記本発明の第4の特徴によれば、ベース
領域とコレクタ領域との距離は、隣接する各櫛歯の間の
ゲート電極の下に形成されるベース領域とコレクタ領域
とを結ぶ経路において最も近接するため、ここに上記キ
ャリヤの主電流経路が形成される。この主電流経路上に
エミッタ領域が存在しない為、エミッタ領域、ベース領
域および第1半導体層から形成される寄生トランジスタ
が動作することを抑制でき、ラッチアップの発生を防止
できる。
【0039】本発明の横型絶縁ゲートバイポーラトラン
ジスタの第5の特徴は、第4の特徴に加え、前記ゲート
電極が、前記各櫛歯の幅を歯の根元部分のみ細く絞った
平面形状を有し、前記エミッタ領域が、細く幅を絞った
部分より先の部分の櫛歯の両端部下部に形成されること
である。
【0040】上記本発明の第5の特徴によれば、上記第
4の特徴による作用に加え、ゲート電極の櫛歯の根元の
幅を絞っているので、エミッタ領域より手前で、コレク
タ領域と対面するベース領域幅を広げることができる。
このため、エミッタ領域より手前で、上記キャリヤをよ
り確実にベース領域内に取り込むことが可能となり、よ
り効果的にラッチアップの発生を抑制できる。
【0041】本発明の横型絶縁ゲートバイポーラトラン
ジスタの第6の特徴は、第3の特徴に加え、前記ゲート
電極の前記外側境界線が、疑似波型の凹凸の平面形状を
有し、前記ベース領域が、前記外側境界線よりやや内側
に、前記外側境界線の形状に沿った凹凸形状の境界線を
持つ平面形状を有し、前記エミッタ領域が、前記外側境
界線の前記各凸部の両側下部に短冊状の平面形状を有す
ることである。
【0042】上記本発明の第6の特徴によれば、ベース
領域およびエミッタ領域の形状は、ゲート電極の平面形
状に依存するため、ベース領域とコレクタ領域間の距離
は、ゲート電極の疑似波型の凹部溝の部分に形成される
ベース領域とコレクタ領域とを結ぶ経路において最も近
接する。よって、ここに上記キャリヤの主電流経路が形
成される。この主電流経路上にエミッタ領域は存在しな
い為、エミッタ領域、ベース領域および第1半導体層か
ら形成される寄生トランジスタが動作することを抑制で
き、ラッチアップの発生を防止できる。
【0043】本発明の横型絶縁ゲートバイポーラトラン
ジスタの第7の特徴は、第1導電型を有する第1半導体
層と、前記第1半導体層の表面領域に形成された、第2
導電型を有するベース領域と、前記ベース領域内の一部
表面領域に形成された、第1導電型を有するエミッタ領
域と、前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記
第1半導体層に至る露出表面を覆うように形成されたゲ
ート絶縁膜と、前記エミッタ領域と前記ベース領域を経
て前記第1半導体層に至る露出表面上に前記ゲート絶縁
膜を介して形成されたゲート電極と、前記第1半導体層
の表面領域にベース領域と独立に形成された、第2導電
型を有するコレクタ領域と、前記エミッタ領域および前
記ベース領域に電気的に接続されるエミッタ電極と、前
記コレクタ領域に電気的に接続されるコレクタ電極とを
有し、平面上前記コレクタ領域が素子中央に配置され、
前記ゲート電極が前記コレクタ領域を一定の間隔で環状
に囲むよう配置されている横型絶縁ゲートバイポーラト
ランジスタにおいて、前記ゲート電極が、長手方向に一
列に、一定間隔で、矩形の開口部を配した帯状の平面形
状を有し、前記ベース領域および前記エミッタ領域が、
前記ゲート電極をマスクとし、前記開口部にイオン注入
する方法を用いて形成されたものであり、前記ベース領
域が、前記開口部全体にイオン注入することにより自己
整合的に形成されたものであり、前記エミッタ領域が、
前記開口部のうち前記コレクタ領域に近接する側の一部
を除く領域に形成されることである。
【0044】上記本発明の第7の特徴によれば、前記第
1半導体層を介して前記ベース領域に流れ込むキャリヤ
は、コレクタ領域から見て、エミッタ領域より手前にあ
るベース領域に流れ込む。よって、このキャリヤの主電
流経路上にエミッタ領域は存在しない為、エミッタ領
域、ベース領域および第1半導体層から形成される寄生
トランジスタが動作することを抑制でき、ラッチアップ
の発生を抑制できる。
【0045】本発明の横型絶縁ゲートバイポーラトラン
ジスタの第8の特徴は、前記第1半導体層が、周囲を誘
電体層で囲まれていることである。
【0046】上記本発明の第8の特徴によれば、配線の
寄生容量を小さくすることができる。
【0047】本発明の横型絶縁ゲートバイポーラトラン
ジスタの第9の特徴は、第1導電型を有する第1半導体
層と、前記第1半導体層の表面領域に形成された、第2
導電型を有するベース領域と、前記ベース領域内の一部
表面領域に形成された、第1導電型を有するエミッタ領
域と、前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記
第1半導体層に至る露出表面を覆うように形成されたゲ
ート絶縁膜と、前記エミッタ領域から前記ベース領域を
経て前記第1半導体層に至る露出表面上に前記ゲート絶
縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記第1半導体
層の表面領域に前記ベース領域とは独立に形成された、
第2導電型を有するコレクタ領域と、前記エミッタ領域
および前記ベース領域に電気的に接続されるエミッタ電
極と、前記コレクタ領域に電気的に接続されるコレクタ
電極とを有する横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ
において、前記コレクタ領域から前記第1半導体層を介
して前記ベース領域に流れ込むキャリヤの主電流経路に
あたる前記第1半導体層上を前記ゲート電極が覆う幅L
Gが、少なくとも前記ゲート電極下に形成される別のキ
ャリヤのチャネル長LCの3倍以上であることである。
【0048】上記本発明の第9の特徴によれば、ゲート
電極で覆われた、ベース領域に隣接する第1半導体層の
表面層に低抵抗な電子の蓄積層が形成される。この低抵
抗な電子の蓄積層の存在は、ベース領域とゲート電極端
部間の電界勾配を下げ、ホールキャリヤのドリフト速度
を制限する。よって、流れを阻止されたホールキャリヤ
はゲート電極端部に残り、蓄積層を形成する。このホー
ルの蓄積層の存在により、キャリヤのドリフト領域にあ
たる第1半導体層内の総キャリヤ数が増加し、コレクタ
領域とエミッタ領域間に発生する飽和電圧を低減するこ
とが可能となる。
【0049】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)本発明の第1の実施の形態につい
て、図1(a)〜図6(b)を参照して説明する。
【0050】図1(a)は、第1の実施の形態における
横型IGBTの構成を示す平面図である。なお、同図面
中、n型エミッタ領域、p型ベース領域、エミッタ電
極、コレクタ電極尚の図示は省略し、ゲート電極40お
よびコレクタ領域10のみを明示している(以下、各実
施の形態における平面図において、同じ)。
【0051】IGBTは、Si基板を台基板としその表
面上に絶縁膜を介して形成されたn型エピタキシャル層
の表面領域に形成される。図1(a)に示すように、従
来と同様、帯状のコレクタ領域10を中央に配し、その
周囲に一定の間隔をおいてゲート電極40が環状に形成
されている。第1の実施の形態であるIGBTにおいて
は、このゲート電極40が、櫛型形状を有している点に
特徴がある。なお、同図中左下にさらにゲート電極の櫛
歯Pgとその周囲を拡大した図を示している。
【0052】図1(b)は、図1(a)に示した一点鎖
線A1−A’1の周囲領域を拡大した拡大平面図であ
る。同図中右側に帯状のコレクタ領域10を、図中左側
に櫛型ゲート電極40を示す。各櫛歯Pgはゲート電極
の外側に形成されており、ゲート電極40の内側(図中
右側)境界線は、コレクタ領域10の境界線に平行な直
線で示される。
【0053】ゲート電極40の櫛型形状に沿って、その
やや内側に形成された破線50aは、p型ベース領域5
0の境界線を示すものである。図中破線50aより左
側、即ち外側にp型ベース領域50が形成される。
【0054】ゲート電極40の各櫛歯Pgの両側には、
一対の矩形状のn型エミッタ領域60が形成される。ま
た、各n型エミッタ領域60は、ゲート電極40の各櫛
歯の付け根部分Bgよりやや外側に形成される。よっ
て、櫛型の溝の底部にあたるゲート電極Bg、即ち各櫛
歯Pg間のゲート電極40の下に形成されるp型ベース
領域50の境界線の位置よりn型エミッタ領域60は、
中央のコレクタ領域10から離れた位置(図中、より左
側)に形成される。
【0055】図1(b)に示すIGBTにおいて、MO
SFETのチャネルは、ゲート電極40の各櫛歯Pgの
両端部下のn型エミッタ領域60とn型エピタキシャル
層30との間のp型ベース領域50の表面領域に形成さ
れる。
【0056】よって、このIGBTにおける電子(e)
の電流経路の例をこの平面図上に表すと、実線80a、
80bに示すものとなる。実線80aに示すように、電
子は各n型エミッタ領域60からゲート電極40の櫛歯
Pgの両端下部のチャネルを通り、実線80bに示すよ
うに、ゲート電極40の各櫛歯Pgの中央下部のn型エ
ピタキシャル層30に流れ込み、さらにn型エピタキシ
ャル層30の表面領域をコレクタ領域10に向かって流
れる。即ち主な電子は、チャネルを通過する時点ではゲ
ート電極40の櫛歯Pgに対し垂直に近い向きに移動
し、その後、ゲート電極の櫛歯Pgにほぼ平行な方向に
移動の向きを変える。
【0057】一方、ホール(h)の電流経路は、例えば
実線90に示すようなものとなる。一般にキャリヤは、
最も抵抗負荷の少ない電流経路を選択するのが自然であ
り、コレクタ領域10からn型エピタキシャル層30に
注入されるホールは、コレクタ領域10に最も近接する
p型ベース領域50に向かって流れる。即ち、主なホー
ルはコレクタ領域10から各櫛歯間のゲート電極Bgの
下に形成されるp型ベース領域50に向かって流れるこ
とになる。
【0058】このように、電子とホールの電流経路を平
面上で観察すると、主な電子はゲート電極40の櫛歯P
gの下、および櫛歯Pgの延長線上のn型エピタキシャ
ル層30の表面領域を電流経路とする。一方主なホール
は、各櫛歯間のゲート電極Bgの下のp型ベース領域5
0とコレクタ領域10とを最短距離で結ぶ経路を電流経
路にしており、電子とホールの電流経路が平面上分離さ
れている。又、従来のIGBTのように、主なホールの
電流経路上にはn型エミッタ領域が存在していない。
【0059】次に、図2(a)〜図2(c)を参照し
て、上述した電子とホールの電流経路を再度装置の断面
より観察する。
【0060】図2(a)は、図1(b)中の一点鎖線A
1−A’1における切断面図である。図2(b)は、図
1(b)中の一点鎖線B1−B’1における切断面図で
ある。図2(c)は、図1(b)中の一点鎖線C1−
C’1における切断面図である。
【0061】図2(a)に示すように、ゲート電極40
の各櫛歯間を通る切断面では、コレクタ領域10からn
型エピタキシャル層30に注入されたホール(h)は、
n型エピタキシャル層30の表面領域を通りp型ベース
領域50に入り、エミッタ電極Eに達する。ホールの電
流経路上にn型エミッタ領域60が存在しないため、こ
の切断面において寄生npnトランジスタは存在しな
い。
【0062】図2(b)に示すように、ゲート電極40
の櫛歯Pgを櫛歯の方向に対し垂直な面で切断した切断
面においては、ゲート電極40の櫛歯Pgの両端下部
に、それぞれp型ベース領域50が形成され、その表面
領域にn型エミッタ領域60が形成されている。両側の
n型エミッタ領域60の一部を被覆するようにゲート絶
縁膜100を介してゲート電極40が形成されている。
【0063】ゲート電極40下のp型ベース領域50の
表面領域に電子のチャネルが形成され、電子はこのチャ
ネルを通りゲート電極40の櫛歯Pg下のn型エピタキ
シャル層30に入る。この切断面周囲を電流経路とする
ホールはほとんど存在しないので、n型エミッタ領域6
0、p型ベース領域50、およびn型エピタキシャル層
30からなる寄生npnトランジスタが動作することは
ない。
【0064】図2(c)に示すように、ゲート電極40
の櫛歯Pgの中央を通る櫛歯方向の切断面においては、
ゲート電極40の櫛歯の先端部下部にp型ベース領域が
形成されている。ゲート電極40下のチャネルを通って
n型エピタキシャル層30に入る電子は、n型エピタキ
シャル層30の主表面に沿って移動し、p型コレクタ領
域10に達する。この切断面において、n型エミッタ領
域60は存在しないので、寄生npnトランジスタは存
在しない。ホールの電流経路はこの領域にはほとんど形
成されない。
【0065】このように、第1の実施の形態であるIG
BTでは、図1(a)に示すように、ホールの主な電流
経路上からn型エミッタ領域がずらして配置される平面
構成を有するため、npn寄生トランジスタが動作する
ことがなく、ラッチアップの発生を抑制できる。
【0066】なお、より効果的にラッチアップの発生を
抑制する為には、ホールが櫛型のゲート電極40のうち
各櫛歯間のゲート電極Bg下のp型ベース領域50に、
より確実に流れ込むように、各櫛歯間のゲート電極Bg
下にあるp型ベース領域50とコレクタ領域10との最
短距離Lpに対し、コレクタ領域10とn型エミッタ領
域60との最短距離Lnを長くとることが望ましい。
【0067】なお、コレクタ領域10とp型ベース領域
50とが最も近接する距離Lpは、主に素子の耐電圧設
計値等で決定される。例えば、500Vの耐電圧値が必
要な場合、距離Lpは約50μmとされる。
【0068】発明者らの実験によれば、距離Lpを50
μm、距離Lnを55μmとした場合、従来のIGBT
に較べ、十分にラッチアップ発生を抑制することができ
た。尚、このとき使用したゲート電極の櫛歯Pgの長さ
は11μm、隣接する櫛歯Pgの間隔は14μmであっ
た。
【0069】第1の実施の形態に示すIGBTは、一般
的な横型IGBTの製造方法を用いて作製できる。以
下、図3(a)〜図5(e)を用いてSOI(Silicon
On Insulator)基板を用いたIGBTの製造方法につい
て簡単にその工程を説明する。なお各図の右側には、図
1(b)に示す一点鎖線A1−A’1における切断面
図、左側には、図1(b)中の一点鎖線B1−B’1に
おける切断面図(以下、A1−A’1断面、B1−B’
1断面と呼ぶ)を示す。
【0070】SOI基板は、図3(a)に示すように、
台基板であるSi単結晶基板110と、その上に形成さ
れた中間絶縁膜120とさらに中間絶縁膜120上に形
成されたSiのn型エピタキシャル層30とで構成され
る。中間絶縁膜120としては、例えば膜厚約3〜4μ
mのSiO2層が用いられ、Siエピタキシャル層30
としては、例えばリン(P)が約5×1014/cm3
度ドーピングされたn型Si層が用いられる。SOI基
板の製造方法としてはウエハ直接接着法等がある。
【0071】通常は、この後n型エピタキシャル層30
の表面を熱酸化することによりフィールド酸化膜を形成
する。後述するように、深い拡散領域を形成する際は、
このフィールド酸化膜をパターニングし、そのパターン
をマスクとして用いてイオン注入を行い、アニールによ
って拡散層を形成する。その後必要に応じてフィールド
酸化膜をエッチング除去し、再度n型エピタキシャル層
30の表面を露出させる。
【0072】基板表面を熱酸化することにより、n型エ
ピタキシャル層30上に、膜厚約50〜500nmのゲ
ート酸化膜100を形成する。ゲート酸化膜100とし
ては、通常SiO2膜を用いるが、これ以外の絶縁膜を
用いてもよい。
【0073】さらに、ゲート酸化膜100上に減圧CV
D法を用いて膜厚約500nmのリン(P)をドーピン
グした多結晶Si膜40aを形成する。ここまでの工程
では、A1−A’1断面、B1−B’1断面とも同じ構
成となる。
【0074】図3(b)に示すように、多結晶Si膜4
0aを通常のフォトリソグラフィ工程を用いてパターニ
ングし、ゲート電極40を形成する。さらにゲート電極
40が形成された基板表面上にレジスト膜を形成し、こ
れをパターニングし、レジストパターン130を得る。
【0075】ゲート電極40とレジストパターン130
をマスクとして、イオン注入法によりp型不純物イオン
であるボロン(B)を基板表面に注入する。この時用い
るイオン注入条件は、例えばイオン注入エネルギを40
〜50keV、ドーズ量を1013〜1014/cm2とす
る。この後約1100℃で5時間〜10時間、基板のア
ニールを行い、約2〜3μmの拡散深さを有するp型ベ
ース領域50とp型コレクタ領域10を同時に形成す
る。ゲート電極40を注入マスクとして用いるため、p
型ベース領域50の内側境界線の形状は、ゲート電極4
0の外側境界線の形状に依存したものとなる。この後、
基板上に残ったレジストパターン130はエッチング除
去する。
【0076】図4(c)に示すように、再度レジストパ
ターン140を基板表面上に形成する。このレジストパ
ターン140とゲート電極40をマスクとして、イオン
注入法により、p型不純物である砒素(As)イオンを
基板表面領域に注入する。イオン注入条件としては、例
えばイオン注入エネルギを30〜40keV、ドーズ量
を約1015/cm2とすればよい。この後約900℃〜
1000℃で約10〜20分基板のアニールを行い、約
0.2〜0.3μmの拡散深さを有するn型エミッタ領
域60を形成する。不要となったレジストは、この後除
去する。
【0077】図4(d)に示すように、CVD法を用い
て、基板表面上に膜厚約1.5μm〜3μmの層間絶縁
膜160を形成する。層間絶縁膜160としては、Si
2膜、ボロンフォスフォシリケートガラス(BPS
G)膜、またはその積層膜等でもよい。
【0078】同図に示すように、p型コレクタ領域1
0、p型ベース領域50およびn型エミッタ領域60上
の層間絶縁膜160にそれぞれコンタクトホールを開口
する。その後、スパッタリング法を用いて、基板表面上
に膜厚約1〜4μmのアルミニウム(Al)膜を形成
し、これらのコンタクトホールを埋める。フォトリソグ
ラフィ工程を用いて、このAl膜をパターニングし、p
型コレクタ領域10上に接続されるコレクタ電極17
0、およびp型ベース領域50とn型エミッタ領域60
に接続されるエミッタ電極180を形成する。
【0079】この後、通常のIGBTを作製する場合と
同様に、パッシベーション膜を基板表面上に形成し、必
要に応じて、基板をチップごとに切断する。
【0080】後述する他の実施の形態におけるIGBT
も上述した工程を用いて作製することができる。
【0081】なお、図5(e)に示すように、p型コレ
クタ領域10からn型エピタキシャル層30にホールの
注入が効率的に行われるように、p型コレクタ領域10
の周囲に高濃度n型拡散層190を形成してもよい。
【0082】この場合は、図3(a)に示す工程におい
てすでに説明したように、ゲート酸化膜100を形成す
る前に、n型エピタキシャル層30の表面にフィールド
酸化膜のパターンを形成し、このフィールド酸化膜のパ
ターンをマスクとしてリン等のn型不純物イオンをイオ
ン注入し、アニールすることにより高濃度n型不純物拡
散層190を形成する。
【0083】図6(a)は、第1の実施の形態における
他のゲート電極40の平面構成例を示したものである。
ゲート電極の櫛歯は図1(a)に示したように、環状の
ゲート電極40の全周囲に形成する必要はない。図6
(a)に示すように、環状ゲート電極40の曲線部分を
除く直線部分のみに櫛歯を形成してもよい。IGBTの
単位セルは各櫛歯ごとに形成されるので、必要なセルの
数に応じて形成する櫛歯の数を調整すればよい。
【0084】また、より高い電流値を得るためには、単
一チップ上に複数のIGBTを形成すればよい。図6
(a)では、2個のIGBTがチップ上に並列に形成さ
れており、それぞれのゲート電極の端部からとりだした
引きだし電極が共通となっている。
【0085】図6(b)は、図6(a)中の一点鎖線D
1−D’1における切断面図である。切断面の構造は、
上述した図2(b)の構造とほぼ同様であるが、より広
い領域の断面構造を示している。
【0086】n型エピタキシャル層30の中央表面領域
にコレクタ領域10が形成されており、その周囲にn型
高濃度不純物領域190が形成されている。コレクタ領
域10の両側には、やや距離をおいて、n型エピタキシ
ャル層30の表面領域にp型ベース領域50が形成され
ており、その内側の表面領域にn型エミッタ領域60が
形成されている。ゲート電極40はゲート酸化膜を介し
て、n型エミッタ領域60、p型ベース領域50および
n型エピタキシャル層30の一部を覆うよう形成され
る。コレクタ領域10は電気的にコレクタ電極Cに接続
され、n型エミッタ領域60とp型ベース領域50はエ
ミッタ電極Eに接続され、ゲート電極40はゲート引き
出し電極Gに接続されている。
【0087】図6(b)に示すように、n型エピタキシ
ャル層30の周囲の底面にはSiO2等の誘電体120
が形成されている。さらに、n型エミッタ領域60より
外側に、基板表面より誘電体層120に至る深さを有す
る誘電体層120aで、n型エピタキシャル層30の周
囲を囲めば、寄生容量の低減を図ることができる。この
ような誘電体層の構造は、他の実施の形態においても有
効にも適用できる。
【0088】(第2の実施の形態)図7(a)〜図7
(c)を参照し、第2の実施の形態であるIGBTにつ
いて説明する。上述の第1の実施の形態におけるIGB
Tと同様に素子中央に帯状のコレクタ領域10を形成
し、その周囲に環状のゲート電極41を配する素子の平
面構成を有する。
【0089】図7(a)は、第2の実施の形態であるI
GBTの一部を示す拡大平面図である。第1の実施の形
態においては、ゲート電極41の形状を櫛型としたが、
ここでは、各櫛歯の両側端辺に傾斜を施し、各櫛歯の形
状を台形にしている。よって、ゲート電極41の外側境
界線は疑似波型の凹凸形状を有する。
【0090】既に第1の実施の形態において説明したよ
うに、p型ベース領域51は、ゲート電極41をイオン
注入マスクとして用いて自己整合的に形成するため、p
型ベース領域51の形状は、ゲート電極41の形状に依
存する。ゲート電極41の外側境界線のやや内側に描か
れた破線71aがp型ベース領域51の内側境界線とな
る。
【0091】同図中、実線81は、電子の電流経路を示
す。電子は、n型エミッタ領域61からゲート電極41
下にできるチャネルを通りn型エピタキシャル層30に
入り、さらにコレクタ領域10にいたる。ゲート電極4
1の櫛歯を台形としたため、チャネルがゲート電極41
の内側境界線に対し、垂直ではなくやや斜めに形成され
ることとなる。よって、よりスムーズな電子の流れを得
ることができる。
【0092】一方、同図中実線91は、コレクタ領域1
0からエピタキシャル層30に注入される主なホールの
電流経路を示す。これらのホールは、コレクタ領域10
に最も近接するp型ベース領域51、即ち疑似波型の凹
凸形状を有するゲート電極41の凹部の下に位置するp
型ベース領域51に流れる。第1の実施の形態の場合と
同様に、主なホールの電流経路上にn型エミッタ領域6
1は存在しない。
【0093】図7(b)は、図7(a)中の一点鎖線A
2−A’2における切断面図である。図7(c)は、図
7(a)中の一点鎖線B2−B’2における切断面図で
ある。
【0094】図7(b)に示すように、疑似波型の凹凸
形状を有するゲート電極41の凹部を通り、ゲート電極
41の内側境界線に垂直な切断面では、主に実線91で
示されるホールの電流経路が形成される。ホールの電流
経路上にn型エミッタ領域61が存在しないので、この
領域では寄生npnトランジスタが存在しない。
【0095】また、図7(c)に示すように、n型エミ
ッタ領域61を通り、ゲート電極41の内側境界線に対
し垂直な切断面では、主に電子の電流経路が形成され
る。従来のようにチャネルおよびn型エミッタ領域61
の下を流れるホールの電流経路が存在しないので、寄生
npnトランジスタが動作することはない。
【0096】このように、第2の実施の態様のIGBT
においても、主なホールの電流経路からずらしてn型エ
ミッタ領域61を形成しているので、上述した第1の実
施の形態の場合と同様、寄生npnトランジスタが動作
せず、ラッチアップの発生を抑制できる。
【0097】(第3の実施の形態)図8(a)〜図8
(c)を参照し、第3の実施の形態であるIGBTにつ
いて説明する。中央に帯状のコレクタ領域10を形成
し、その周囲に環状のゲート電極を配する素子の平面構
成は、上述の第1の実施の形態におけるIGBTと同様
である。
【0098】図8(a)は、第3の実施の形態であるI
GBTの一部を示す拡大平面図である。第1の実施の形
態と異なる点は、櫛型のゲート電極42の各櫛歯の根元
を狭く絞った形状としている点である。従って、ゲート
電極42を用いて自己整合的に形成されるp型ベース領
域52の境界線もほぼ同様な形状を有する。ゲート電極
42の外側境界線のやや内側に描かれた破線52aがp
型ベース領域52の内側境界線となる。n型エミッタ領
域62は、幅の広い各櫛歯の先端部分の両側下部に形成
される。
【0099】同図中実線82に示す電子の電流経路、お
よび実線92で示すホールの電流経路は、第1の実施の
形態の場合とほぼ同様なものである。
【0100】ゲート電極42の櫛歯の根元の幅を絞って
いるので、これに伴いn型エミッタ領域62より手前
で、コレクタ領域10に対面するp型ベース領域52の
幅が広がる。このため、n型エミッタ領域61より手前
で、ホールをより確実にp型ベース領域52内に取り込
むことが可能となる。
【0101】図8(b)は、図8(a)中の一点鎖線A
3−A’3における切断面図である。図8(c)は、図
8(a)中の一点鎖線B3−B’3における切断面図で
ある。各切断面における電子とホールの電流経路も、第
1の実施の態様の場合とほぼ変わらない。
【0102】図8(b)に示すように、ゲート電極42
の各櫛歯間を通り、ゲート電極の内側境界線に対し垂直
な切断面においては、主なホールは、実線92に示すよ
うに、コレクタ領域10よりn型エピタキシャル層30
を経て、p型ベース領域52に至る。電流経路は基板の
主表面に沿って形成され、この電流経路上に、n型エミ
ッタ領域62がないため、寄生npnトランジスタは存
在しない。
【0103】また、図8(c)に示すように、n型エミ
ッタ領域62が形成されているゲート電極42の各櫛歯
の下部をゲート電極の内側境界線に平行に切断した切断
面においては、両側のチャネルを通過した電子がゲート
電極42中央下に合流し、この後図面奥の方向にあるコ
レクタ領域に流れる。ここでは主に電子の電流経路が形
成され、従来のIGBTのようにチャネルおよびn型エ
ミッタ領域61の下を流れるホールの電流経路が存在し
ないので、寄生npnトランジスタが動作することはな
い。
【0104】(第4の実施の形態)図9(a)〜図10
(b)を参照し、第4の実施の形態であるIGBTにつ
いて説明する。中央に帯状のコレクタ領域10を形成
し、その周囲に環状のゲート電極43を配する素子の平
面構成は、上述の第1の実施の形態におけるIGBTと
同様である。
【0105】図9(a)は、第4の実施の形態であるI
GBTの一部を示す拡大平面図である。同図に示すよう
に、ゲート電極43には、一定間隔で矩形の開口部43
aが形成されている。p型ベース領域53は、この開口
部43aの周囲に設けられた破線53aで囲まれる矩形
の領域に形成される。n型エミッタ領域63は、p型ベ
ース領域53の内側であって、開口部43a中心より外
側、即ちコレクタ領域10から離れた側の開口部43a
周囲に凹字型に形成される。
【0106】電子は、実線83aに示すように、n型エ
ミッタ領域63からゲート電極43下部に形成されるチ
ャネルを通り、周囲のn型エピタキシャル層30に達す
る。この後実線83bに示すように、p型ベース領域5
3の外周囲のn型エピタキシャル層30内をコレクタ領
域10に向けて流れる。
【0107】一方、ホールは、実線93に示すように、
コレクタ領域10からn型エピタキシャル層30を経
て、コレクタ領域に近接するp型ベース領域53に流れ
込む。上述した第1〜第3の実施の態様と同様、この場
合も、ホールの電流経路上にn型エミッタ領域63は存
在しない。電子の電流経路は、主にホールの電流経路の
両側に形成され、平面上電子とホールの電流経路は分離
されている。
【0108】図9(b)は、図9(a)中の一点鎖線A
4−A’4における切断面図である。図9(b)に示す
ように、ゲート電極43に設けられた開口部43aを通
り、ゲート電極43の内側境界線に垂直な切断面におい
ては、MOSFETの電子のチャネルは、開口部の中心
より外側のゲート電極43下に形成される。同図中実線
83に示すように、電子はn型エミッタ領域63からチ
ャネルを通りn型エミッタ領域63より外側のn型エピ
タキシャル層30に入る。その後p型ベース領域53の
下をくぐりぬけ、p型コレクタ領域10に達する。一
方、p型コレクタ領域10からn型エピタキシャル層3
0に注入されたホールは、実線93に示すように、n型
エピタキシャル層30を表面の主表面に沿って流れ、p
型ベース領域53に達する。
【0109】ホールがp型ベース領域53内を移動する
距離は短いため、n型エミッタ領域63、p型ベース領
域53、およびn型エピタキシャル層30で構成される
寄生npnトランジスタは動作しない。
【0110】なお、ここでは、n型エミッタ領域63
は、矩形の開口部43aの中心より外側に、凹型に形成
しているが、コレクタ領域10に最も離れた位置にある
開口部43aの一辺のみの周囲に矩形のn型エミッタ領
域を形成してもよい。但し、上述のように凹字型のn型
エミッタ領域とすることで、チャネル部の幅を実質的に
広げ、チャネルの抵抗を減らすことができる。
【0111】図10(a)は、上述した第4の実施の形
態におけるIGBTと同一なゲート電極パターンを有す
る別のIGBTを示す平面図である。図9に示した第4
の実施の形態におけるIGBTと異なる点は、n型エミ
ッタ領域64が、ゲート電極44の矩形開口部に対応し
て枠状に形成されていることである。
【0112】これに伴い、ゲート電極の開口部周囲に枠
状の電子のチャネル領域が形成されることになる。この
ため、実質的にチャネル幅が広がり、チャネル部の抵抗
が下がり、高い電流値を得ることが可能となる。
【0113】図10(b)は、図10(a)中の一点鎖
線A5−A’5における切断面図である。同図に示すよ
うに、n型エミッタ領域64を枠状に形成することによ
り、p型ベース領域54の内側表面領域にもn型エミッ
タ領域64が形成されることとなる。
【0114】よって、p型コレクタ領域10からn型エ
ピタキシャル層30に注入されたホールは、実線94に
示すように、n型エピタキシャル層30を表面の主表面
に沿って流れた後、p型ベース領域54に入り、手前の
n型エミッタ領域64の下をくぐりエミッタ電極E2に
達する。この場合には、従来のIGBTの場合と同様、
ラッチアップの可能性も存在しうるが、外側のn型エミ
ッタ領域64を有するMOSFETに注目すれば、上述
した第4の実施の形態における場合と同様に、ラッチア
ップを防止する効果を備えている。
【0115】(第5の実施の形態)図11(a)〜図1
3を参照し、第5の実施の形態であるIGBTについて
説明する。このIGBTは、ラッチアップの発生を抑制
するとともに、飽和電圧Vceを低く抑える効果をも備え
るものである。
【0116】図11(a)は、このIGBTの構成を示
す平面図である。図11(b)は、図11(a)中に示
した一点鎖線A6−A’6の周囲領域の拡大平面図であ
る。基本的な構成は上述した第1の実施の形態に示した
IGBTと共通する。基板上には、図1(a)に示す第
1の実施の形態におけるIGBTの場合と同様に、帯状
のコレクタ領域10と、その周囲に一定の間隔をおいて
環状の櫛型ゲート電極45とを有する。
【0117】第1の実施の形態におけるIGBTとの違
いは、ゲート電極の櫛歯Pgの間のp型ベース領域50
の境界とゲート電極45の内側境界との距離LGが広が
っていることである。即ち、キャリヤのドリフト領域で
あるn型エピタキシャル層30が広くゲート電極で覆わ
れている点に特徴を有する。
【0118】図12(a)は、図11(a)中の一点鎖
線A6−A’6における切断面図である。図12(b)
は、図11(b)中の一点鎖線B6−B’6における切
断面図である。
【0119】図12(a)に示すように、この場合もコ
レクタ領域10からn型エピタキシャル層30に注入さ
れたホールキャリヤは、n型エピタキシャル層30の表
面層、およびp型ベース領域50を通りエミッタ電極E
に到達する。しかし、第5の実施の形態におけるIGB
Tにおいては、ゲート酸化膜100を介してn型エピタ
キシャル層30の表面がゲート電極45によって広く覆
われているので、第1の実施の形態におけるIGBTと
はキャリヤ移動の態様が異なってくる。
【0120】ゲート電極45で覆われたn型エピタキシ
ャル層30の表面領域には、電子のキャリヤが誘起さ
れ、電子の蓄積層C1が形成される。この電子の蓄積層
C1は、高濃度の電子の存在により抵抗値の低い領域と
なる。このため、ゲート電極45の内側端部直下とp型
ベース領域50間の電位差△V(LG)が極めて小さく
なる。
【0121】ホールキャリヤのドリフト速度は電界強度
に依存するため、キャリヤの移動経路にあたるゲート電
極45の内側端部直下とp型ベース領域50間の電位差
△V(LG)が低下すると、ホールキャリヤのドリフト
速度も遅くなる。その結果、ゲート電極45の内側端部
直下でホールキャリヤの流れが阻害され、ここにホール
キャリヤが滞留する。これが新たなホールキャリヤの蓄
積層C2を形成することになる。
【0122】即ち、第5の実施の形態におけるIGBT
においては、コレクタ領域10の周囲にできるキャリヤ
蓄積層C0のみならず、ゲート電極45に隣接する領域
にもあらたなキャリヤ蓄積層C2をも形成することがで
きるため、ドリフト領域におけるホールキャリヤ濃度が
見かけ上増大する。電荷保存則に従い、ホールキャリヤ
濃度の増大は、ホールキャリヤ濃度を打ち消すための電
子キャリヤ濃度の増大を促す。その結果、ドリフト領域
内の総キャリヤ濃度が相乗的に増加する。
【0123】ドリフト領域内の総キャリヤ濃度の増大
は、ドリフト領域の抵抗値を低減させる。この結果、コ
レクタ電極Cとエミッタ電極E間の電圧である飽和電圧
Vceが低下する。
【0124】図13は、IGBTのI−V特性例を示す
グラフである。横軸にコレクタ電極Cとエミッタ電極E
間の電圧Vce、縦軸にコレクタ電流Icを示している。
破線Aは従来のIGBTの特性例、実線Bは第5の実施
の形態におけるIGBTの特性の例示である。破線Aに
示すように、従来のIGBTでは、Vceが約0.6Vを
越えると電流値がリニアに立ち上がり、やがて電流値は
飽和する。ここでは、規定のコレクタ電流に達するため
に必要なコレクタ電極Cとエミッタ電極E間の電圧を飽
和電圧と呼んでいる。
【0125】例えば規定電流IXを得るためには、従来
の構造ではVSの飽和電圧が必要であるが、上述の第5
の実施の形態におけるIGBTでは、ドリフト領域の抵
抗値が下がった結果、実線Bに示すように電圧に対する
電流の立ち上がり勾配が大きくなり、必要な飽和電圧が
VXまで低下する。よって、第5の実施の形態における
IGBTをパワースイッチ等に用いた場合、低電圧での
駆動が可能となり、消費電力を低減できる。
【0126】ゲート電極で覆われたドリフト領域の幅を
広くするほど、蓄積層C2に蓄積されるホールキャリヤ
の量が増え、飽和電圧を小さくできる。しかしその一方
で、チップ上でのゲート電極の占有面積が増加するた
め、チップの小型化には不利となる。
【0127】そこで、第5の実施の形態のIGBTにお
いて、図12(b)に示す電子チャネルの長さをLC
すると、距離LGは少なくともLCの3倍以上とすること
が好ましい。また、図12(a)中、ゲート酸化膜10
0を介してゲート電極45で覆われているP型ベース領
域50の幅LBに対しても、距離LGは少なくともLB
3倍以上とすることが好ましい。
【0128】図14(a)〜図15(d)は、第5の実
施の形態におけるIGBTと同様な効果を有する他のI
GBTの構造例を示す平面図である。いずれも、ゲート
電極の幅を広げ、ドリフト領域であるn型エピタキシャ
ル層30の広い範囲をゲート電極で覆っている。図14
(a)は第2の実施の形態のIGBTをベースとして、
より幅の広いゲート電極46を備えたもの、図14
(b)は第3の実施の形態のIGBTをベースとして、
より幅の広いゲート電極47を備えたもの、図15
(c)は第4の実施の形態のIGBTをベースとして幅
の広いゲート電極を備えたものである。これらのIGB
Tは、各実施の形態において説明したように、ラッチア
ップの発生を阻止するとともに、飽和電圧をも低減する
ことができる。
【0129】なお、図15(d)は図18に示した従来
の構造を有するIGBTをベースとして、より幅の広い
ゲート電極49を備えたIGBTである。この構造にお
いても、上述する構造と同様に飽和電圧の低減効果を得
ることができる。
【0130】いずれの場合も、それぞれが有するゲート
電極下の電子のチャネル長Lcに対し、ホールキャリヤ
のドリフト領域にあたるp型ベース領域50の境界とゲ
ート電極45の内側境界との距離LGを3倍以上にする
のが好ましい。
【0131】以上、第1から第5の実施の形態に沿って
本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるもの
ではない。例えば、上述の実施の形態においては、エミ
ッタ領域をn型とし、ベース領域をp型、エピタキシャ
ル層をn型としているが、これらの導電型を全て逆にし
てもよい。
【0132】なお、上述した第1から第4の実施の形態
を説明するために用いた平面図において、エミッタ電
極、コレクタ電極は図示を省略しているが、エミッタ電
極は、n型エミッタ領域とp型ベース領域に電気的に接
続されていればよく、コレクタ電極はp型コレクタ領域
に電気的に接続されていればよい。よって、パターン形
状は特に限定されない。例えば、図4(d)に示したよ
うに、層間絶縁膜上に広域に各電極を形成し、コンタク
トホールを介して各拡散領域に接続すればよい。
【0133】この他種々の変更、改良、組み合わせ等が
可能なことは当業者に自明であろう。
【0134】
【発明の効果】本発明の横型絶縁ゲートバイポーラトラ
ンジスタは、前記コレクタ領域から前記ベース領域に流
れるキャリヤの主電流経路上から横あるいは外側にずら
して、前記エミッタ領域を配置しているため、エミッタ
領域、ベース領域および第1半導体層から形成される寄
生トランジスタが動作することを抑制でき、ラッチアッ
プの発生を抑制できる。
【0135】また、キャリヤのドリフト領域にあたる第
1半導体領域表面を覆うゲート電極の幅を広げた本発明
の横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタは、ゲート電
極に隣接する第1半導体領域内にホールキャリヤの蓄積
層を形成し、ドリフト領域内の実質的な総キャリヤ数を
増加させ、コレクタ領域とエミッタ領域間に発生する飽
和電圧を低減することが可能となる。よって、低電圧で
のデバイス動作が可能となり、消費電力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるIGBTの
構成を示す素子の平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるIGBTの
構成を示す素子の部分断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるIGBTの
製造工程を説明するための各工程における素子の断面図
である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるIGBTの
製造工程を説明するための各工程における素子の断面図
である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における他のIGB
Tの構成を示す素子の断面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における他のIGB
Tの構成を示す素子の平面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるIGBTの
構成を示す素子の平面図と断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態におけるIGBTの
構成を示す素子の平面図と断面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態におけるIGBTの
構成を示す素子の平面図と断面図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態における別のIG
BTの構成を示す素子の平面図と断面図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態におけるIGBT
の構成を示す素子の平面図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態におけるIGBT
の構成を示す素子の断面図である。
【図13】本発明の第5の実施の形態におけるIGBT
のI−V特性を示すグラフである。
【図14】本発明の第5の実施の形態における別のIG
BTの構成を示す素子の平面図である。
【図15】本発明の第5の実施の形態における別のIG
BTの構成を示す素子の平面図である。
【図16】従来のIGBTの構成を示す素子の断面図で
ある。
【図17】一般的なIGBTの等価回路、および寄生ト
ランジスタを含む等価回路を示す回路図である。
【図18】従来のIGBTの構成を示す素子の平面図で
ある。
【符号の説明】
10・・・p型コレクタ領域 20・・・コレクタ電極 30・・・n型エピタキシャル層 40〜49・・・ゲート電極 50〜53・・・p型ベース領域 60〜63・・・n型エミッタ領域 100・・・ゲート酸化膜 C0、C2・・・ホールキャリヤ蓄積層 C1・・・電子キャリヤ蓄積層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型を有する第1半導体層と、 前記第1半導体層の表面領域に形成された、第2導電型
    を有するベース領域と、 前記ベース領域内の一部表面領域に形成された、第1導
    電型を有するエミッタ領域と、 前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記第1半
    導体層に至る露出表面を覆うように形成されたゲート絶
    縁膜と、 前記エミッタ領域と前記ベース領域を経て前記第1半導
    体層に至る露出表面上に前記ゲート絶縁膜を介して形成
    されたゲート電極と、 前記第1半導体層の表面領域に前記ベース領域とは独立
    に形成された、第2導電型を有するコレクタ領域と、 前記エミッタ領域および前記ベース領域に電気的に接続
    されるエミッタ電極と、 前記コレクタ領域に電気的に接続されるコレクタ電極と
    を有する横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタにおい
    て、 前記エミッタ領域が、前記コレクタ領域から前記第1半
    導体層を介して前記ベース領域に流れ込むキャリヤの主
    電流経路上からずらして配置されることを特徴とする横
    型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ。
  2. 【請求項2】 第1導電型を有する第1半導体層と、 前記第1半導体層の表面領域に形成された、第2導電型
    を有するベース領域と、 前記ベース領域内の一部表面領域に形成された、第1導
    電型を有するエミッタ領域と、 前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記第1半
    導体層に至る露出表面上に形成されるゲート絶縁膜と、 前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記第1半
    導体層に至る露出表面上に前記ゲート絶縁膜を介して形
    成されたゲート電極と、 前記第1半導体層の表面領域に前記ベース領域とは独立
    に形成された第2導電型を有するコレクタ領域と、 前記エミッタ領域および前記ベース領域に電気的に接続
    されるエミッタ電極と、 前記コレクタ領域に電気的に接続されるコレクタ電極と
    を有する横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタにおい
    て、 前記ベース領域の横方向の境界線のうち、前記コレクタ
    領域に対面する境界線が、平面上規則的な凹凸形状を有
    し、 前記エミッタ領域が、 前記コレクタ領域と前記ベース領域との距離が最短とな
    る位置の両領域を直線で結んだ直線経路上からずらして
    配置されていることを特徴とする横型絶縁ゲートバイポ
    ーラトランジスタ。
  3. 【請求項3】 第1導電型を有する第1半導体層と、 前記第1半導体層の表面領域に形成された第2導電型を
    有するベース領域と、 前記ベース領域内の一部表面領域に形成された第1導電
    型を有するエミッタ領域と、 前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記第1半
    導体層に至る露出表面上に形成されるゲート絶縁膜と、 前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記第1半
    導体層に至る露出表面上に前記ゲート絶縁膜を介して形
    成されたゲート電極と、 前記第1半導体層の表面領域に前記ベース領域と独立に
    形成された第2導電型を有するコレクタ領域と、 前記エミッタ領域および前記ベース領域に電気的に接続
    されるエミッタ電極と、 前記コレクタ領域に電気的に接続されるコレクタ電極と
    を有し、 平面上、前記コレクタ領域が中央に配置され、前記ゲー
    ト電極が前記コレクタ領域を一定の間隔で環状に囲むよ
    う配置されている横型絶縁ゲートバイポーラトランジス
    タにおいて、 前記ベース領域、および前記エミッタ領域が、前記ゲー
    ト電極をマスクとして用いたイオン注入法で自己整合的
    に形成されたものであり、 前記ゲート電極の外側境界線が、平面上規則的な凹凸を
    有する形状を有し、 前記エミッタ領域が、 前記ゲート電極の外側境界線と前記コレクタ領域との距
    離が最短となる位置の外側境界線とコレクタ領域とを直
    線で結んだ直線経路上からずらして配置されていること
    を特徴とする横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ。
  4. 【請求項4】 前記ゲート電極が、外側に櫛歯を有する
    櫛型の平面形状を有し、 前記ベース領域が、前記外側境界線よりやや内側に、前
    記外側境界線の形状に沿った凹凸形状の境界線を持つ平
    面形状を有し、 前記エミッタ領域が、前記ゲート電極の前記各櫛歯の両
    端部下部に形成され、短冊状の平面形状を有することを
    特徴とする請求項3に記載の横型絶縁ゲートバイポーラ
    トランジスタ。
  5. 【請求項5】 前記ゲート電極が、前記各櫛歯の幅を歯
    の根元部分のみ細く絞った平面形状を有し、 前記エミッタ領域が、細く幅を絞った部分より先の部分
    の櫛歯の両端部下部に形成される請求項4に記載の横型
    絶縁ゲートバイポーラトランジスタ。
  6. 【請求項6】 前記ゲート電極の前記外側境界線が、疑
    似波型の凹凸の平面形状を有し、 前記ベース領域が、前記外側境界線よりやや内側に、前
    記外側境界線の形状に沿った凹凸形状の境界線を持つ平
    面形状を有し、 前記エミッタ領域が、前記外側境界線の前記各凸部の両
    側下部に短冊状の平面形状を有する請求項3に記載の横
    型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ。
  7. 【請求項7】 第1導電型を有する第1半導体層と、 前記第1半導体層の表面領域に形成された、第2導電型
    を有するベース領域と、 前記ベース領域内の一部表面領域に形成された、第1導
    電型を有するエミッタ領域と、 前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記第1半
    導体層に至る露出表面上に形成されるゲート絶縁膜と、 前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記第1半
    導体層に至る露出表面上に前記ゲート絶縁膜を介して形
    成されたゲート電極と、 前記第1半導体層の表面領域にベース領域と独立に形成
    された、第2導電型を有するコレクタ領域と、 前記エミッタ領域および前記ベース領域に電気的に接続
    されるエミッタ電極と、 前記コレクタ領域に電気的に接続されるコレクタ電極と
    を有し、 平面上前記コレクタ領域が素子中央に配置され、前記ゲ
    ート電極が前記コレクタ領域を一定の間隔で環状に囲む
    よう配置されている横型絶縁ゲートバイポーラトランジ
    スタにおいて、 前記ゲート電極が、長手方向に一列に、一定間隔で、矩
    形の開口部を配した平面形状を有し、 前記ベース領域および前記エミッタ領域が、前記ゲート
    電極をマスクとし、前記開口部にイオン注入する方法を
    用いて自己整合的に形成されたものであり、 前記ベース領域が、前記開口部全体にイオン注入するこ
    とにより形成されたものであり、 前記エミッタ領域が、前記開口部のうち前記コレクタ領
    域に近接する側の一部を除く領域に形成されるものであ
    る横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ。
  8. 【請求項8】 前記第1半導体層が、周囲を誘電体層で
    囲まれていることを特徴とする請求項1から7のいずれ
    か1に記載の横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタ。
  9. 【請求項9】 第1導電型を有する第1半導体層と、 前記第1半導体層の表面領域に形成された、第2導電型
    を有するベース領域と、 前記ベース領域内の一部表面領域に形成された、第1導
    電型を有するエミッタ領域と、 前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記第1半
    導体層に至る露出表面を覆うように形成されたゲート絶
    縁膜と、 前記エミッタ領域から前記ベース領域を経て前記第1半
    導体層に至る露出表面上に前記ゲート絶縁膜を介して形
    成されたゲート電極と、 前記第1半導体層の表面領域に前記ベース領域とは独立
    に形成された、第2導電型を有するコレクタ領域と、 前記エミッタ領域および前記ベース領域に電気的に接続
    されるエミッタ電極と、 前記コレクタ領域に電気的に接続されるコレクタ電極と
    を有する横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタにおい
    て、 前記コレクタ領域から前記第1半導体層を介して前記ベ
    ース領域に流れ込むキャリヤの主電流経路にあたる前記
    第1半導体層上を前記ゲート電極が覆う幅LGが、少な
    くとも前記ゲート電極下に形成される別のキャリヤのチ
    ャネル長LCの3倍以であることを特徴とする横型絶縁
    ゲートバイポーラトランジスタ。
  10. 【請求項10】 前記コレクタ領域から前記第1半導体
    層を介して前記ベース領域に流れ込むキャリヤの主電流
    経路にあたる前記第1半導体層上を前記ゲート電極が覆
    う幅LGが、少なくとも前記ゲート電極下に形成される
    別のキャリヤのチャネル長LCの3倍以上であることを
    特徴とする請求項1から8のいずれか1に記載の横型絶
    縁ゲートバイポーラトランジスタ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007059565A (ja) * 2005-08-24 2007-03-08 Oki Electric Ind Co Ltd 半導体装置およびその製造方法
KR100879037B1 (ko) * 2005-12-21 2009-01-15 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 반도체 장치
JP2010238839A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Hitachi Ltd 横型絶縁ゲートバイポーラトランジスタおよびその製造方法
JP2011134947A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Toyota Central R&D Labs Inc 横型半導体装置
JP2012080075A (ja) * 2010-09-09 2012-04-19 Denso Corp 横型の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ

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