JP3249175B2 - 絶縁ゲート付きサイリスタ及び高耐圧半導体装置 - Google Patents

絶縁ゲート付きサイリスタ及び高耐圧半導体装置

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JP3249175B2
JP3249175B2 JP13909292A JP13909292A JP3249175B2 JP 3249175 B2 JP3249175 B2 JP 3249175B2 JP 13909292 A JP13909292 A JP 13909292A JP 13909292 A JP13909292 A JP 13909292A JP 3249175 B2 JP3249175 B2 JP 3249175B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁ゲート付きサイリ
スタに関する。
【0002】
【従来の技術】高耐圧,大電流の電力用素子にその駆動
回路や保護回路を一体的に集積形成した電力用ICは、
今後の電力用素子の主流になる。この様な電力用素子で
のゲート駆動には、絶縁ゲート電極(MOSゲート)を
用いた電圧制御型が好ましい。電流駆動型に比べて小電
流でのゲート駆動ができるからである。
【0003】図25は、従来の絶縁ゲート型サイリスタ
のターンオフ用絶縁ゲート部の構造を示す。高抵抗のn
型ベース層1の一方の面にp型ベース層2が形成され、
このp型ベース層2内にn型エミッタ層3が形成されて
いる。n型ベース層1の他方の面にp型エミッタ層4が
形成されている。n型エミッタ層3にはカソード電極5
が、p型エミッタ層4にはアノード電極6が形成されて
いる。
【0004】p型ベース層2のn型エミッタ層3から所
定距離離れた位置にはn型ドレイン層7が形成され、こ
のn型ドレイン層7とn型カソード層3の間のp型ベー
ス層2上にゲート絶縁膜9を介してゲート電極10が形
成されている。このゲート電極10はターンオフ用であ
って、n型エミッタ層をソースとしてnチャネルMOS
FETが構成されている。n型ドレイン層7にコンタク
トするドレイン電極8は、同時にp型ベース層2にもコ
ンタクトさせており、p型ベース層2とn型ドレイン層
7がこのドレイン電極8により短絡されている。
【0005】ターンオン用のゲート電極は図では示され
ていないが、例えば、選択的に拡散形成されるp型ベー
ス層2の周辺部に、ターンオフ用と同様にMOS構造を
もって形成される。
【0006】この様な構造の絶縁ゲート型サイリスタ
は、ターンオフ時、絶縁ゲート電極10にカソードに対
して正の電圧が印加される。これにより、ゲート電極1
0下にn型チャネルが形成され、p型ベース層2から直
接n型エミッタ層3に流れ込んでいたホール電流の一部
が、図に破線で示すようにドレイン電極8から吸い出さ
れ、n型ドレイン層7を通り、ゲート電極10下のチャ
ネルを通って、n型エミッタ層3からカソード電極5に
バイパスするようになる。このホール電流のバイパスに
よってやがてn型エミッタ層3からp型ベース層2への
電子注入が止まって、素子はターンオフする。
【0007】この従来構造の絶縁ゲート付きサイリスタ
では、十分なターンオフ能力が得られないという問題が
ある。これは、図25に破線で示したホール電流バイパ
ス経路の抵抗に原因がある。ホール電流バイパス経路の
抵抗は、主要にはp型ベース層2の横方向抵抗と絶縁ゲ
ート電極10下のチャネルのオン抵抗である。これらの
抵抗とバイパス電流によりきまる電圧降下がn型エミッ
タ層3とp型ベース層2間のビルトイン電圧以上になる
と、n型エミッタ層3からの電子注入が止まらないこと
になる。したがって主電流が大きくなると、ターンオフ
できない。
【0008】一つの半導体基板上に複数個の半導体素子
を集積化した集積回路(IC)の中で、高耐圧素子を含
むものをパワーICと呼ぶ。この高耐圧素子として一般
的に用いられるMOSゲートを含むのも(パワーMOS
FET、IGBTなど)は、通常DSA(diffusion se
lf-alignment)構造でチャネル部を形成する。これは、
ソース拡散層および反対の極性のチャネル拡散層を同一
のポリシリコンゲート電極の一方の端面を拡散窓として
形成する方法である。
【0009】図39は、従来の技術で製造した横型パワ
ーMOSFETの断面を示す。まず、ゲート電極32と
なるポリシリコン膜をマスクとして位置Aより左側(図
中)からn型基板31中に不純物を拡散させ、p型チャ
ネル層33を形成する。次に、同じ場所からp型チャネ
ル層33中に不純物を拡散させ、ソースとなるn型拡散
層34を形成する。この際同時に、ドレインとなるn型
拡散層35を拡散により形成する。これにより図のよう
な横型パワーMOSFETが形成される。
【0010】ところで、パワーICにおいては、このよ
うな高耐圧素子と同一基板に、ロジック回路を形成する
ためのCMOSなどの低耐圧素子を形成する必要があ
る。図40は、nチャネル型の低耐圧MOSFETの断
面を示す。まず、高耐圧素子と同一のn型基板31にp
型ウエル拡散層36を形成する。次に、ゲート電極37
となるポリシリコン膜をマスクとして、その両側にソー
スおよびドレインとなるn型拡散層38、39を形成す
る。これにより図のような低耐圧MOSFETが形成さ
れる。
【0011】上記高耐圧素子および低耐圧素子の製造工
程において、高耐圧素子のp型チャネル層33と低耐圧
素子のp型ウエル拡散層36とは、共にチャネル部を形
成するための拡散層である。しかしこれらは下記の理由
から別々の工程で形成する必要がある。これは、高耐圧
素子のp型チャネル部は、拡散層の横方向拡散領域を利
用しているのに対して、低耐圧素子のp型チャネル部
は、拡散層の縦方向拡散領域を利用しているための、本
質的な相違に起因するものである。このため、両層33
と36とでは、インプラドーズ量が異なる。更に、高耐
圧素子のp型チャネル部が拡散層33の横方向拡散領域
を利用しているため、拡散の深さでチャネル長Lが決ま
ってしまう。このため、高耐圧素子は、拡散の深さを低
耐圧素子とは別に独立に設計する必要がある。
【0012】このようにパワーICに用いられている従
来の横型耐圧素子は、同時に集積化される低耐圧素子と
製造工程が独立しており、両者を1チップ上に集積化す
るためには製造工程が複雑にならざるを得ないという問
題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の絶
縁ゲート付きサイリスタでは、大きな通電電流を流すこ
とができない、という問題があった。
【0014】本発明は、より大きな電流を流すことがで
きる絶縁ゲート付きサイリスタを提供する事を目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る絶縁ゲート
付きサイリスタは、高抵抗の第1導電型ベース層、第1
導電型ベース層の一方の面に形成された第2導電型ベー
ス層、第1導電型ベース層を介して前記第2導電型ベー
ス層に接続される第2導電型エミッタ層、および第2導
電型ベース層内に形成された第1導電型エミッタ層のp
npn構造を有する。
【0016】この基本構造において、本発明は、第1
に、第2導電型ベース層上の第1導電型エミッタ層に隣
接する位置にドレイン電極が形成され、またこのドレイ
ン電極により第2導電型ベース層と短絡される第1導電
型ドレイン層が形成される。第2導電型ベース層には、
その第1導電型ドレイン層から所定距離離れて第1導電
型ソース層が形成される。そして、第1導電型ドレイン
層と第1導電型ソース層の間の前記第2導電型ベース層
上にゲート絶縁膜を介してターンオフ用絶縁ゲート電極
が形成される。第2導電型エミッタ層上には第1の主電
極が、第1導電型エミッタ層上には第2の主電極が形成
され、第1導電型ソース層上には第2の主電極と接続さ
れたソース電極が形成されていることを特徴とする。
【0017】本発明は、第2に、第1導電型エミッタ層
が複数個に分割配置され、これら第1導電型エミッタ層
の一辺に隣接する位置で第2導電型ベース層にコンタク
トするドレイン電極が形成され、第1導電型エミッタ層
の他の辺に隣接する位置にドレイン電極によって第2導
電型ベース層と短絡された第1導電型ドレイン層が形成
され、この第1導電型ドレイン層と第1導電型エミッタ
層の間にターンオフ用絶縁ゲート電極が設けられている
ことを特徴とする。
【0018】本発明は、第3に、第2導電型ベース層に
第1導電型エミッタ層を挟んで第1導電型の第1,第2
のドレイン層が設けられ、第1導電型エミッタ層と第2
ドレイン層の間の第2導電型ベース層上に絶縁ゲート電
極が形成され、第2導電型エミッタ層上には第1の主電
極が、第1導電型エミッタ層上には第2の主電極が形成
され、第1,第2ドレイン層を接続する短絡電極が形成
されていることを特徴とする。
【0019】
【作用】図25の従来構造では、n型エミッタ層をソー
ス層としてターンオフ用のMOSFETが構成されてい
るため、ホール電流を吸い出すドレイン電極n型エミッ
タ層が離れて形成される。これに対して第1の発明にお
いては、ターンオフ用MOSFETのn型ソース層とn
型エミッタ層とが分離され、かつドレイン層とドレイン
電極がn型エミッタ層に隣接して形成された状態とす
る。ターンオフ時のホール電流吸い出し電極であるドレ
イン電極は、n型エミッタ層の直ぐ近くにおいてp型ベ
ース層にも直接コンタクトさせている。
【0020】また第2の発明においては、n型ソース層
とn型エミッタ層は従来と同様に共通であるが、n型エ
ミッタ層が複数個に分割されて、その一辺に隣接する位
置で第2導電型ベース層にコンタクトするドレイン電極
が設けられ、他の辺に隣接してn型ドレイン層が設けら
れる。
【0021】さらに第3の発明においては、ターンオン
用およびターンオフ用MOSFETのn型ドレイン層が
n型エミッタ層を挟んで第1,第2のドレイン層に分割
配置される。これによりオン時の正孔電流はn型エミッ
タ層の下を横方向に通ることなくカソード電極に直接流
れ込む。
【0022】したがって本発明の絶縁ゲート付きサイリ
スタでは、ターンオフ時のホール電流バイパス経路には
p型ベース層の横方向抵抗がはいることはなく、これに
よって、従来に比べて大きな通電電流を流すことがで
き、また大きな電流までターンオフできる絶縁ゲート付
きサイリスタが得られる。
【0023】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例に係る絶縁ゲー
ト付きサイリスタのターンオフゲート部の構造を示す。
従来の図25と対応する部分には、図25と同一符号を
付して詳細な説明は省略する。図25と比較して明らか
なように、この実施例では、ドレイン電極8がn型エミ
ッタ層3に隣接する位置でp型ベース層2にコンタクト
して設けられている。n型ドレイン層7はドレイン電極
8によりp型ベース層2と短絡されている。このn型ド
レイン層7から所定距離離れてn型ソース層11が形成
され、これらドレイン層7とソース層11間に絶縁ゲー
ト電極10が形成されている。ソース電極12は、カソ
ード電極5と一体形成されてカソード電極5と電気的に
接続されている。ソース電極12はまた、この実施例で
はドレイン電極8と同様に、p型ベース層2にも同時に
コンタクトするように配設されている。但しソース電極
12はソース層11のみにコンタクトするように配設さ
れていても良い。
【0024】この実施例の絶縁ゲート付きサイリスタ
は、ターンオフ時、絶縁ゲート電極10にカソードに対
して正の電圧が印加される。このときのホール電流のバ
イパス経路を破線で示している。ホール電流の一部は図
示のように、n型エミッタ層3の直ぐ近くでドレイン電
極8に吸い出され、ゲート電極10下のチャネルを通り
ソース電極12すなわちカソード電極5に排出される。
【0025】この実施例では、図25の従来構造と比較
して明らかなように、ホール電流バイパス経路にはp型
ベース層2の横方向抵抗が入らない。したがってこのバ
イパスされるホール電流による電圧降下が従来構造に比
べて小さく、高いターンオフ能力が得られる。
【0026】電力用ICとしては、ロジック回路等を集
積する関係上、誘電体分離構造の半導体基板を用いて横
型のサイリスタとすることが好ましい。本発明は、その
様な横型の絶縁ゲート付きサイリスタに適用することが
できる。以下に横型の絶縁ゲート付きサイリスタの実施
例を説明する。なお以下の実施例において、図1と対応
する部分には図1と同一符号を付して、詳細な説明は省
略する。
【0027】図2は本発明の第2実施例の横型の絶縁ゲ
ート付きサイリスタのレイアウトであり、図3は図2の
III −III 線断面図である。シリコン基板21に酸化膜
22により分離された状態でn型ベース層1が形成され
ている。この構造は例えば、2枚のシリコン基板を直接
接着する技術により得られる。n型ベース層1の表面に
所定距離おいてストライプ状をなして対向するp型ベー
ス層2とp型エミッタ層4が形成されている。p型ベー
ス層2内には、ストライプ状パターンをもってn型エミ
ッタ層3,n型ドレイン層7およびn型ソース層11が
形成されている。ドレイン電極8は、n型ドレイン層7
にコンタクトする同時にn型エミッタ層3の直ぐ近くで
p型ベース層2にもコンタクトするように、ストライプ
状にパターン形成されている。n型ドレイン層7とn型
ソース層11の間に、ストライプ状パターンをもってタ
ーンオフ用絶縁ゲート電極10が形成されている。この
ターンオフ用のMOSFET部の断面構造は、図1の実
施例と変わらない。
【0028】p型ベース層2のn型エミッタ層3とn型
ベース層1により挟まれた領域上には、ゲート絶縁膜2
3を介してストライプ状パターンをもってゲート電極2
4が形成されている。このゲート電極24は、図1の実
施例では省略したターンオン用のゲート電極である。
【0029】カソード電極5とソース電極12は、図2
に示すように周辺部で連結された状態で一体形成されて
いる。
【0030】この実施例の横型絶縁ゲート付きサイリス
タは、ターンオン時、ゲート電極10は零または負バイ
アスとして、ゲート電極24に正電圧が印加される。こ
れにより、n型エミッタ層3からゲート電極24下のn
型チャネルを介してn型ベース層1に電子が注入され、
これに見合った正孔がp型エミッタ層4からn型ベース
層1に注入されて、ターンオンする。ターンオフ時は、
ゲート電極24を零または負バイアスとして、ゲート電
極10に正の電圧が印加される。これにより、先の実施
例で説明したと同様にホール電流がバイパスされてター
ンオフする。
【0031】この実施例においても、ドレイン電極8が
n型エミッタ層3に隣接して配置されているから、先の
実施例と同様に大きな電流をターンオフすることができ
る。図4は、図2を変形した本発明の第3実施例のサイ
リスタのレイアウトである。この実施例では、n型エミ
ッタ層3が複数個に分割されて配置され、その分割され
たスペース領域でドレイン電極8を櫛型に挿入してp型
ベース層2にコンタクトさせている。
【0032】この実施例によれば、n型エミッタ層3の
下のp型ベース層の横方向抵抗による電圧降下も低減さ
れ、より高いターンオフ能力が得られる。
【0033】図5は、本発明の第4実施例の横型絶縁ゲ
ート付きサイリスタの斜視図である。この実施例では、
ターンオフ用のゲート電極10をジグザグパターンとし
て、ターンオフ用MOSFETのチャネル幅を十分長く
確保している。この実施例ではまた、p型エミッタ層4
の周囲に高耐圧化のためのn型バッファ層25が設けら
れ、n型エミッタ層3とn型ドレイン層7の間に低抵抗
化のための高濃度p型層26が形成されている。
【0034】この実施例によると、ターンオフ用MOS
FETのチャネル抵抗も小さくなって、より高いターン
オフ能力が得られる。
【0035】ここまでの実施例では、n型ソース層をn
型エミッタ層とは別に設けて、ドレイン電極から吸い出
したホール電流をMOSトランジスタを介し、ソース層
を介してカソードに流すようにした。以下に説明する実
施例は、n型エミッタ層とn型ソース層を共有した従来
構造を採用して、これを改良したのである。
【0036】図6はその様な本発明の第5実施例の絶縁
ゲート付きサイリスタのカソード側レイアウトであり、
図7および図8はそれぞれ図6のVII −VII およびVIII
−VIII線断面図である。この実施例でも、先の実施例と
同様に誘電体分離基板を用いている。この実施例では、
p型ベース層2内に複数個に分割されてn型エミッタ層
3が配列形成されている。そして各n型エミッタ層3に
挟まれた領域にn型ドレイン層7が形成され、これらn
型ドレイン層7とn型エミッタ層3の間にターンオフ用
MOSFETを構成する絶縁ゲート電極10が形成され
ている。
【0037】ドレイン電極8は、n型エミッタ層3とタ
ーンオフ用MOSFETの配列と並行して走るように配
設されている。すなわち、ドレイン電極8は、n型エミ
ッタ層3のターンオフ用MOSFETが形成された辺と
別の辺に隣接する位置でp型ベース層2に直接コンタク
トする。そしてこのストライプ状のドレイン電極8は、
枝別れする状態でn型ドレイン層7上を横切って配設さ
れて、n型ドレイン層7にもコンタクトさせている。
【0038】ターンオン用の絶縁ゲート電極24は、分
割された各n型エミッタ層3とn型ベース層1の間のp
型ベース層2上に形成されている。ドレイン電極8は、
このターンオフ用絶縁ゲート電極24の間の領域でも、
p型ベース層2にコンタクトさせている。
【0039】この実施例によっても、ターンオフ時、ホ
ール電流はn型エミッタ層3の一つの辺の直ぐ近くでp
型ベース層3からドレイン電極8に吸い出され、ターン
オフ用MOSFETのチャネルを通してカソードに排出
される。したがって大電流をターンオフすることができ
る。
【0040】図9〜図11は、図6〜図8の実施例を変
形した本発明の第6実施例のレイアウトと図9のX −X
およびXI−XI線断面図である。この実施例では、ターン
オン用の絶縁ゲート電極24を、先の実施例のように分
割することなくストライプ状に配設している。この実施
例によっても先の実施例と同様の効果が得られる。
【0041】図12〜図14は、やはり図6〜図8の実
施例を変形した本発明の第7実施例のレイアウトと図1
2のXIII−XIIIおよびXIV −XIV 線断面図である。この
実施例では、島状のn型エミッタ層3を完全には分離さ
れず、p型ベース層2の端部で連続するように形成され
ている。そしてターンオン用絶縁ゲート電極24は、p
型ベース層2の端部にストライプ状パターンをもって配
設されている。
【0042】図6〜図8の実施例ではn型エミッタ層が
完全に複数個に分離されているために、ターンオン用M
OSFETのチャネル幅がそれだけ小さくなっている。
これは、図9〜図11の実施例のようにゲート電極24
をストライプ状パターンに形成しても変わらない。これ
に対してこの実施例では、ターンオン用MOSFETの
チャネル幅を十分大きくすることができ、分割エミッタ
構造を採用した時のターンオン特性の劣化を防止するこ
とができる。
【0043】図15〜図17は本発明の第8実施例の絶
縁ゲート付きサイリスタのレイアウトと図15のXVI −
XVI およびXVII−XVII線断面図である。この実施例で
は、図6〜図8の実施例での分割n型エミッタ層3に対
するターンオフ用MOSFETとドレイン電極8のp型
ベース層2に対するコンタクト位置の関係が逆になって
いる。すなわち分割されて配列されたn型エミッタ層3
と並行して走るようにn型ドレイン層7がストライプ状
に形成され、このn型ドレイン層7とn型エミッタ層3
の間にターンオフ用絶縁ゲート電極10が配設される。
n型ドレイン層7にコンタクトするドレイン電極8は、
n型ドレイン層7に沿ってストライブ状に形成されると
共に、分割されたn型エミッタ層3の間の領域に枝別れ
した状態で挿入され、各n型エミッタ層3に挟まれた領
域でp型ベース層2にコンタクトさせている。
【0044】この実施例によれば、n型エミッタ層3の
二辺に隣接してドレイン電極8がp型ベース層2にコン
タクトするため、先の実施例に比べてさらに高いターン
オフ能力が得られる。
【0045】図18〜図20は、本発明の第9実施例の
絶縁ゲート付きサイリスタのレイアウトと図18のXIX
−XIX およびXX−XX線断面図である。この実施例では、
n型エミッタ層3はストライプ状パターンをもって連続
的に形成されている。n型ドレイン層7は、n型エミッ
タ層3側を凹凸パターンとして形成されている。ターン
オフ用の絶縁ゲート電極10は、n型ドレイン層7の凸
部のみをカバーする状態で形成されて、この凸部にのみ
ターンオフ用MOSFETが構成される(図19の断
面)。すなわちターンオフ用MOSFETは実質的に飛
び飛びに形成される。n型ドレイン層7の凹部はゲート
電極10によってカバーされることなく(図20の断
面)、ストライプ状にパターン形成されたドレイン電極
8は、ゲート電極10によってカバーされていない領域
に露出しているp型ベース層2にコンタクトさせてい
る。
【0046】この実施例によれば、ターンオフ時ホール
電流は、ターンオフ用MOSFETが実質的に形成され
ていない領域では、n型ドレイン層7の下を横方向に流
れることなくp型ベース層2から直接ドレイン電極8に
吸い出される。したがってこの実施例でも、ターンオフ
時、大きな電圧降下を発生させることなくホール電流の
吸い出しができ、高いターンオフ能力が得られる。
【0047】以上、図1の実施例を除いて横型のサイリ
スタに本発明を適用した実施例を説明したが、これら横
型サイリスタの実施例の構造をそのまま縦型サイリスタ
にも適用することができる。また横型サイリスタの実施
例は誘電体分離基板を用いたが、pn接合分離を用いて
もよいし、また単体のサイリスタにも本発明を適用する
ことができることはいうまでもない。さらに、高抵抗n
型ベース層のp型ベース層側にn型バッファ層を設け
る、或いはトランジスタ構造を用いてエミッタをベース
に短絡することによりターンオフ速度を速くする等、種
々変形して実施することが可能である。
【0048】図21は、本発明の第10実施例の絶縁ゲ
ート付サイリスタである。この実施例では、n型エミッ
タ層3の両側に隣接してn型の第1ドレイン層7a,第
2ドレイン層7bが設けられている。エミッタ層3はカ
ソード電極5によりp型ベース層2と短絡されている。
n型エミッタ層3と第2ドレイン層7bの間のp型ベー
ス層2上にゲート絶縁膜9を介してゲート電極10が形
成されている。第1ドレイン層7aに設けられたドレイ
ン電極8aと第2ドレイン層7bに設けられたドレイン
電極8bとは互いに接続されて短絡電極となっている
が、第1ドレイン層7a側のドレイン電極8aは第1ド
レイン層7aのみにコンタクトしているのに対して、第
2ドレイン層7b側のドレイン電極8bはp型ベース層
2にも同時にコンタクトしている。
【0049】この実施例の絶縁ゲート付きサイリスタ
は、ターンオン時、図示されないトリガ用ゲート電極に
加えて、ゲート電極10にカソードに対して正の電圧が
印加される。この時の電子電流の経路を破線で示してい
る。ターンオフ時には、ホール電流は、一点鎖線で示す
ようにn型エミッタ層3の直ぐ近くでp型ベース層2か
らカソード電極5に直接吸い出されて排出される。従っ
てこの実施例では、ホール電流バイパス経路にn型エミ
ッタ層3下のp型ベース層2の横方向抵抗が入ることが
なく、高いターンオフ能力が得られる。
【0050】図22は、図21の素子を横型にした本発
明の第11実施例のレイアウトであり、図23はそのXX
III ―XXIII 線断面図である。シリコン基板21に酸化
膜22により分離された状態でn型ベース層1が形成さ
れている。この構造は例えば、2枚のシリコン基板を直
接接着する技術により得られる。n型ベース層1の表面
に所定距離おいてストライプ状をなして対向するp型ベ
ース層2とp型エミッタ層4が形成されている。p型ベ
ース層2内には、ストライプ状パターンをもってn型エ
ミッタ層3,これを挟んでn型の第1ドレイン層7aお
よび第2ドレイン層7bが形成されている。カソード電
極5は、n型エミッタ層3にコンタクトする同時にp型
ベース層2にもコンタクトするように、ストライプ状に
パターン形成されている。n型エミッタ層3とn型第2
ドレイン層7bの間に、ストライプ状パターンをもって
ターンオンおよびターンオフ用絶縁ゲート電極10が形
成されている。このMOSFET部の断面構造は、図1
の実施例と変わらない。
【0051】p型ベース層2のn型第1ドレイン層7a
とn型ベース層1により挟まれた領域上には、ゲート絶
縁膜23を介してストライプ状パターンをもってゲート
電極24が形成されている。このゲート電極24は、図
1の実施例では省略したターンオン用のゲート電極であ
る。ドレイン電極8aと8bは、図に示すように周辺部
で連結された状態で一体形成されている。ドレイン電極
8bは、図示実施例ではp型ベース層2に接続されてい
ないが、同層2に接続されていてもよい。
【0052】この実施例の横型絶縁ゲート付きサイリス
タは、ターンオン時、ゲート電極10およびゲート電極
24に正電圧が印加される。これにより、n型エミッタ
層3からゲート電極10下のn型チャネルおよびゲート
電極24下のn型チャネルを介してn型ベース層1に電
子が注入され、これに見合った正孔がp型エミッタ層4
からn型ベース層1に注入されて、ターンオンする。タ
ーンオフ時は、ゲート電極10および24に零または負
の電圧が印加される。先の実施例で説明したと同様にホ
ール電流がバイパスされてターンオフする。
【0053】この実施例においても、カソード電極5が
n型エミッタ層3からはみ出してp型ベース層2にコン
タクトしているため、先の実施例と同様に大きな電流を
ターンオフすることができる。
【0054】図24は、本発明の第12実施例の横型絶
縁ゲート付きサイリスタの斜視図である。この実施例で
は、ターンオンおよびターンオフ用のゲート電極10を
ジグザグパターンとして、MOSFETのチャネル幅を
十分長く確保している。この実施例ではまた、p型エミ
ッタ層4の周囲に高耐圧化のためのn型バッファ層25
が設けられ、n型エミッタ層3とn型第1ドレイン層7
aの間に低抵抗化のための高濃度p型層26が形成され
ている。
【0055】この実施例によると、ターンオンおよびタ
ーンオフ用MOSFETのチャネル抵抗が小さくなっ
て、低いオン電圧が得られる。
【0056】次に、上述した図3、7、23等々に示し
たターンオン用のゲート電極24近傍の構造に適用可能
な本発明の別の視点について述べる。
【0057】図26は、本発明の第13実施例の横型高
耐圧MOSFETを示す。これは、不純物低濃度すなわ
ち高抵抗n型シリコン基板41中にp型チャネル層42
を有し、更にその中に、不純物高濃度n型ソース層43
を有する。またn型基板41中の他の位置に不純物高濃
度n型ドレイン層44を有する。これらの層は従来例と
同一であるが、本発明では、更に、ゲート電極45を挟
んでn型ソース層43の反対側に別の不純物高濃度n型
拡散層46を有する。このn型拡散層46は、図示の如
く、p型チャネル層42とn型基板41とに跨がるよう
に形成される。
【0058】図27は、図26図示実施例の製造工程を
順に示す。
【0059】まず、公知の選択拡散法により位置Bより
左側(図中)からn型基板41中に不純物を拡散させ、
p型チャネル層42を形成する(図27(a))。次
に、全体に酸化膜47と、ゲート電極となるポリシリコ
ン膜48を形成する(図27(b))。そして、ポリシ
リコン膜48をゲート電極45の形状に加工する(図2
7(c))。次に、ゲート電極45をマスクとして、通
常の低耐圧CMOSと同様に、その両側にn型ソース層
43と新たなn型拡散層46をセルフアライメント技術
により形成する。この際同時に、n型ドレイン層44も
拡散により形成する(図27(d))。そして、酸化膜
47の不要な部分を除去し、ソース電極51およびドレ
イン電極52を形成することにより、図26図示の構造
が完成する。
【0060】上記製造工程において、n型拡散層46
は、図示の如く、p型チャネル層42とn型基板41と
に跨がるように形成する。これにより、n型ソース層1
3から注入された電子は、n型拡散層46を経由してn
型基板41に注入される。
【0061】図26図示の横型高耐圧MOSFETにあ
っては、p型チャネル層42の横方向拡散領域をチャネ
ル部として用いていない。すなわち、高耐圧MOSFE
Tのチャネル部が、低耐圧MOSFETのチャネル部と
同様に、拡散層の縦方向拡散領域を利用することとな
る。このため、高耐圧および低耐圧MOSFETのそれ
ぞれのチャネル層のインプラドーズ量が同じでよくなる
ため、両チャネル層を一工程で製造できることとなる。
更に、通常の低耐圧CMOS製造工程で実現可能な微細
加工技術を生かして、チャネル長を短くでき、高耐圧M
OSFETのオン抵抗を小さくすることも可能となる。
【0062】図28は、本発明の第14実施例の横型高
耐圧MOSFETを示す。なお、同図において図26中
の部材と対応する部分には同一符号を付してそれらの説
明は省略する。
【0063】本実施例は、図26の実施例に示したMO
SFETを誘電体分離基板に形成した例である。すなわ
ち、基板若しくはウェハは、酸化膜60により絶縁され
た支持層55とn型活性層41とを有する。このタイプ
の基板は、ウェハ直接接合法やSIMOX法などによっ
て得ることができる。
【0064】活性層41には、高耐圧MOSFETと、
他の高耐圧素子或いは低耐圧素子とを誘電体分離するた
めの、酸化膜61およびポリシリコン埋め込み層62が
配設される。この横方向誘電体分離構造としては、トレ
ンチ或いはV溝による分離構造を採用することができ
る。
【0065】図28においては、本発明の要部である高
耐圧MOSFET側の部分のみを示す。他の高耐圧素子
或いは低耐圧素子との関係は、図37および図38に示
すような態様となる。
【0066】図29は、図28の実施例のMOSFET
のゲートおよびソースの電極を短絡させ、ドレインとソ
ースとの間に10Vを印加した際の空乏層dの広がりを
示す。このように、低電圧で追加のn型拡散層46が空
乏層dで囲まれてしまうため、高耐圧においても絶縁破
壊を起こさないことが本発明の特徴となる。
【0067】図30乃至図36は、図28と同じ態様
で、本発明の第15乃至21実施例を示す。これらの図
において図28および先行する図の中の部材と対応する
部分には同一符号を付してそれらの説明は省略する。
【0068】図30の第15実施例は横型高耐圧IGB
T(或いは横型高耐圧サイリスタ)である。図28のM
OSFETのn型ドレイン層44を不純物高濃度p型ド
レイン層65に変更し、ドレイン層から正孔を注入させ
てオン電圧を低減させる。ここで、空乏層の広がりを抑
えるためのn型バッファ層64と、n型ソース層43の
ラッチアップを防止するための不純物高濃度p型層63
が形成されているが、これらは省略することも可能であ
る。
【0069】図31の第16実施例も横型高耐圧IGB
T(或いは横型高耐圧サイリスタ)であり、ここでは基
板が酸化膜60により絶縁された支持層55とp型活性
層66とからなる。そしてp型活性層66にn型ベース
層41が形成されている。
【0070】図32の第17実施例も横型高耐圧IGB
T(或いは横型高耐圧サイリスタ)であり、ここではp
型チャネル層42およびn型バッファ層64が酸化膜6
0に接する位置まで延びるように形成されている。
【0071】図33の第18実施例も横型高耐圧IGB
T(或いは横型高耐圧サイリスタ)であり、ここでは不
純物低濃度n型リサーフ層67が追加され、耐圧設計の
最適化が図られている。
【0072】図34の第19実施例も横型高耐圧IGB
T(或いは横型高耐圧サイリスタ)であり、ここでもn
型リサーフ層67により耐圧設計の最適化が図られてい
るが、図33の実施例とは幾分態様が異なっている。
【0073】図35の第20実施例も横型高耐圧IGB
T(或いは横型高耐圧サイリスタ)であり、ここではn
型拡散層とn型リサーフ層67が一体化される。
【0074】図36の第21実施例も横型高耐圧IGB
T(或いは横型高耐圧サイリスタ)であり、ここではn
型拡散層46がp型チャネル層42内に収まるように形
成される。そしてn型ソース層43とn型拡散層46と
の間の第1ゲート電極45aに対して、n型拡散層46
とn型リサーフ層67との間には第2ゲート電極45b
が配設される。
【0075】図37および図38は、高耐圧素子と、他
の高耐圧素子或いは低耐圧素子との関係を示す。これら
の図において先行する図の中の部材と対応する部分には
同一符号を付してそれらの説明は省略する。
【0076】図37の第22実施例において、分離構造
61、62の図中右側には、図30図示の横型高耐圧I
GBT40が形成される。また左側には、低耐圧のCM
OS70が形成される。ここで高耐圧および低耐圧素子
のそれぞれのp型チャネル層42、72が同工程により
形成することが可能となる。
【0077】図38の第23実施例において、同一基板
上に図30図示のnチャネル型の横型高耐圧IGBT4
0と共に、pチャネル型の横型高耐圧IGBT80が集
積化される。
【0078】図26乃至図36のnチャネル型の高耐圧
素子と同様に、pチャネル型の高耐圧素子も、低耐圧C
MOSと同一基板上に集積化できる。各部の極性を反転
化した構造は、pチャネル型として形成可能であること
は明らかである。
【0079】図26乃至図38の高耐圧素子構造は、ソ
ース拡散層と同一の極性を有する拡散層をチャネル拡散
層に付加することにより、上記チャネル拡散層内に形成
されるチャネル部を、低耐圧素子のチャネル部と同様に
縦方向拡散領域に配置することができる。したがって、
高耐圧素子および低耐圧素子のチャネル拡散層を単一の
工程で高精度に形成可能となり、従来の横型高耐圧素子
で用いられていたようなDSA構造を用いる必要がなく
なる。
【0080】図41および図42は、IGBTにおける
電圧降下および寄生サイリスタのラッチアップ耐量を改
善するESTを示す。これらの図において図36中の部
材と対応する部分には同一符号を付してある。
【0081】図41の本発明に係る第24実施例は、不
純物高濃度n型(n+ )拡散層46が酸化膜60に接す
ることを特徴とする。図41の構造では、p型ドレイン
層65から出た正孔は、n型層46に遮られ、不純物高
濃度n型ソース層43の下には殆ど達しない。従来構造
のESTにおいて、寄生サイリスタのラッチアップはn
型ソース層43を流れる正孔電流によって生じる電圧降
下が原因であるため、このn型ソース層43の下を流れ
る正孔電流がなくなれば、本質的にラッチアップはなく
なる。
【0082】したがって、このESTによれば、サイリ
スタ動作するnpnp4層のエミッタとして働くn型拡
散層46が従来の構造より拡散深さが深いため、エミッ
タとしての注入効率が高く素子の電圧降下を低くでき
る。
【0083】この実施例のESTの製造にあっては、ま
ず、誘電体分離基板、すなわち、酸化膜60により絶縁
された支持層55とn型活性層41とを有する基板若し
くはウェハを調製する。このタイプの基板は、前述の如
く、ウェハ直接接合法やSIMOX法などによって得る
ことができる。
【0084】より具体的には、まず、高抵抗n型(n-
)活性層41となるウェハを酸化して2μmの酸化膜
60を形成する。これに、支持層55となるウェハを直
接接合し、さらに、活性層41を2μm程度に薄くす
る。次に、酸化膜60に達するまで活性層41にトレン
チを掘り、続いて、表面酸化により酸化膜61を形成す
ると共にポリシリコン層62を埋め込み、横方向誘電体
分離構造を形成する。
【0085】次に、ゲート酸化膜およびポリシリコンゲ
ートによりゲート電極45a、45bを形成する。続い
て、n型バッファ層64、p型層42、更にp型層42
内に内に深いn型層46を拡散により形成する。次に、
不純物高濃度p型(p+ )の層63およびドレイン層6
5、更に不純物高濃度n型ソース層43を拡散により形
成する。そして、最後にソースおよびドレイン電極5
1、52を形成し、図示の構造が完成する。
【0086】図42の第25実施例では、図41の構造
に加えてさらに、不純物高濃度n型(n+ )拡散層46
の上に電極75を形成してある。この電極は、n型層4
6の表面での電子および正孔の再結合を増加させる役割
を果たす。すなわち、n型ソース層43の下を流れる正
孔電流を、図41の構造よりもさらに低下させることが
可能となる。
【0087】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、オン
状態での電流バイパス経路の電圧降下を、各部の拡散層
やゲート電極のレイアウトを考慮することによって小さ
くして、大きな電流を流すことを可能とした絶縁ゲート
付きサイリスタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る絶縁ゲート付きサイ
リスタの断面図。
【図2】本発明の第2実施例に係るサイリスタのカソー
ド側レイアウト図。
【図3】図2のIII −III 線断面図。
【図4】本発明の第3実施例に係るサイリスタのカソー
ド側レイアウト図。
【図5】本発明の第4実施例に係るサイリスタの斜視
図。
【図6】本発明の第5実施例に係るサイリスタのカソー
ド側レイアウト図。
【図7】図6のVII −VII 線断面図。
【図8】図6のVIII−VIII線断面図。
【図9】本発明の第6実施例に係るサイリスタのカソー
ド側レイアウト図。
【図10】図9のX −X 線断面図。
【図11】図9のXI−XI線断面図。
【図12】本発明の第7実施例に係るサイリスタのカソ
ード側レイアウト図。
【図13】図12のXIII−XIII線断面図。
【図14】図12のXIV −XIV 線断面図。
【図15】本発明の第8実施例に係るサイリスタのカソ
ード側レイアウト図。
【図16】図15のXVI −XVI 線断面図。
【図17】図15のXVII−XVII線断面図。
【図18】本発明の第9実施例に係るサイリスタのカソ
ード側レイアウト図。
【図19】図18のXIX −XIX 線断面図。
【図20】図18のXX−XX線断面図。
【図21】本発明の第10実施例に係るサイリスタを示
す断面図。
【図22】本発明の第11実施例に係るサイリスタのカ
ソード側レイアウト図。
【図23】図22のXXIII ―XXIII 線断面図。
【図24】本発明の第12実施例に係るサイリスタの斜
視図。
【図25】従来の絶縁ゲート付きサイリスタの断面図。
【図26】本発明の第13実施例の横型高耐圧MOSF
ETを示す断面図。
【図27】図26図示実施例の製造工程を順に示す断面
図。
【図28】本発明の第14実施例の横型高耐圧MOSF
ETを示す断面図。
【図29】図28の実施例における空乏層dの広がりを
示す断面図。
【図30】本発明の第15実施例の横型高耐圧IGBT
を示す断面図。
【図31】本発明の第16実施例の横型高耐圧IGBT
を示す断面図。
【図32】本発明の第17実施例の横型高耐圧IGBT
を示す断面図。
【図33】本発明の第18実施例の横型高耐圧IGBT
を示す断面図。
【図34】本発明の第19実施例の横型高耐圧IGBT
を示す断面図。
【図35】本発明の第20実施例の横型高耐圧IGBT
を示す断面図。
【図36】本発明の第21実施例の横型高耐圧IGBT
を示す断面図。
【図37】本発明の第22実施例の断面図で、図30図
示の横型高耐圧IGBTと低耐圧CMOSが同一基板上
に集積された態様を示す。
【図38】本発明の第23実施例の断面図で、n型およ
びp型の横型高耐圧IGBTが同一基板上に集積された
態様を示す。
【図39】従来の高耐圧MOSFETを示す断面図。
【図40】従来の低耐圧MOSFETを示す断面図。
【図41】本発明の第24実施例のEST(Emitter Sw
itching Thyristor )を示す断面図。
【図42】本発明の第25実施例のESTを示す断面
図。
【符号の説明】
1…高抵抗n型ベース層、 2…p型ベース層、 3…n型エミッタ層、 4…p型エミッタ層、 5…カソード電極、 6…アノード電極、 7…n型ドレイン層、 7a…n型第1ドレイン層 7b…n型第2ドレイン層 8…ドレイン電極、 9…ゲート絶縁膜、 10…ゲート電極(ターンオフ用)、 11…n型ソース層、 12…ソース電極、 21…シリコン基板、 22…酸化膜、 23…ゲート絶縁膜、 24…ゲート電極(ターンオン用)。
フロントページの続き (72)発明者 山口 好広 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 安原 紀夫 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 末代 知子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 平2−148766(JP,A) 特開 平2−151070(JP,A) 特開 平2−12874(JP,A) 特開 平1−251755(JP,A) 特開 平1−196174(JP,A) 特開 昭64−4072(JP,A) 特開 昭64−758(JP,A) 特開 昭62−282465(JP,A) 特開 昭62−252168(JP,A) 特開 昭62−189758(JP,A) 特開 昭61−123184(JP,A) 特開 昭60−196974(JP,A) 特開 昭60−9165(JP,A) 特開 昭59−132667(JP,A) 国際公開90/10311(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/749 H01L 29/74

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高抵抗の第1導電型ベース層と、 前記第1導電型ベース層の一方の面に形成された第2導
    電型ベース層と、 前記第1導電型ベース層を介して前記第2導電型ベース
    層と接続される第1の第1導電型エミッタ層と、 前記第2導電型ベース層内に形成された第2の第1導電
    型エミッタ層と、 前記第2の第1導電型エミッタ層と離間し、且つ前記第
    2導電型ベース層から前記第1導電型ベース層にまたが
    って形成されると共に、前記第1導電型ベース層よりも
    高濃度に不純物を含む第1導電型半導体層と、 前記第1導電型半導体層と前記第2の第1導電型エミッ
    タ層の間の前記第2導電型ベース層上にゲート酸化膜を
    介して形成された絶縁ゲート電極と、 前記第1の第1導電型エミッタ層上に形成された第1の
    主電極と、 前記第2の第1導電型エミッタ層上に形成された第2の
    主電極と、 を具備することを特徴とする高耐圧半導体装置。
  2. 【請求項2】高抵抗の第1導電型ベース層と、 前記第1導電型ベース層の一方の面に形成された第2導
    電型ベース層と、 前記第2導電型ベース層内に形成された第1導電型エミ
    ッタ層と、 前記第1導電型エミッタ層と離間し、且つ前記第2導電
    型ベース層から前記第1導電型ベース層にまたがって形
    成された第1導電型半導体層と、 前記第1導電型半導体層と前記第1導電型エミッタ層の
    間の前記第2導電型ベース層上にゲート酸化膜を介して
    形成された絶縁ゲート電極と、 を具備することを特徴とする高耐圧半導体装置。
  3. 【請求項3】前記第1導電型半導体層は前記第1導電型
    ベース層よりも高濃度に不純物を含むことを特徴とする
    請求項2に記載の高耐圧半導体装置。
  4. 【請求項4】前記第1導電型ベース層の上方に形成され
    た第1の主電極と、前記第1導電型 エミッタ層上に形成
    された第2の主電極と、を更に具備し、且つ前記第1導
    電型半導体層は前記第1の主電極の下方まで延在するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の高耐圧半導体装置。
  5. 【請求項5】前記第1導電型ベース層内に形成された第
    2導電型半導体層を更に具備し、且つ前記第1の主電極
    は前記第2導電型半導体層上に形成されることを特徴と
    する請求項4に記載の高耐圧半導体装置。
  6. 【請求項6】半導体基板と前記半導体基板上に絶縁膜を
    介して配設された半導体活性層と、を具備し、前記第1
    導電型ベース層は前記活性層内に形成され且つ前記絶縁
    膜と接することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
    に記載の高耐圧半導体装置。
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