JPH08103432A - 型取り用シートの製造方法 - Google Patents

型取り用シートの製造方法

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JPH08103432A
JPH08103432A JP6239267A JP23926794A JPH08103432A JP H08103432 A JPH08103432 A JP H08103432A JP 6239267 A JP6239267 A JP 6239267A JP 23926794 A JP23926794 A JP 23926794A JP H08103432 A JPH08103432 A JP H08103432A
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sheet
coating liquid
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aqueous coating
viscosity
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JP6239267A
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Kazuo Totani
和夫 戸谷
Kiyoshi Yasui
清 安井
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】手型や足型或いは魚拓等の物体の型取りを簡便
に行なうことのできる型取り用シートの製造方法を提供
する。 【構成】支持体上に、塩基性染料と呈色剤が反応して発
色した層を設けたシートであって、減感剤を付着させた
物体を該発色面に接触させ、物体の形状に対応する消色
像を得る型取り用シートの製造方法において、支持体上
にまず呈色剤を成分として含有する塗被層を設け、次い
で塩基性染料を含有し、且つB型粘度(JIS K 7
117に準拠)が5〜300cps である非水系塗液を塗
抹して発色させる型取り用シートの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手型や足型或いは魚拓
等の物体の型取りを簡便に行なうことのできる型取り用
シートの製造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、手型や足型は子供の成長過程を記
念に残すため、また足型は偏平足の判定するためやオー
ダーによる靴型を簡便に採取するため等の目的で行われ
ている。一般的に型を取る方法としては、手または足に
朱肉や墨等の有色液を付着させ、紙等のシート類に接触
させて写しとる方法が採られている。この方法の場合、
手や足を朱肉や墨等の有色液で汚す不快感を伴い、さら
に手や足に付着した有色液で衣服等を汚す危険性がある
為、近年、無色乃至淡色の塩基性染料と呈色剤を含有す
る層を支持体に設けた後に加熱して、或いはマイクロカ
プセルに内包させたオイルを放出させて発色せしめた型
取り用シート上に、減感剤を付着させて消色による像を
形成させる型取り方法(特開平3−131239号)な
どが提案されている。
【0003】しかし、上記消色型の型取り用シートの発
色を加熱によって行った場合、発色濃度が低い上に、コ
ート層の乾燥後に更に高温下で処理する工程が必要であ
る為に塗抹スピードが上がらない、或いは高温下での処
理によって昇華性材料が飛散して乾燥ゾーンを汚す或い
は作業環境が悪くなる等の問題を有する。一方、発色を
マイクロカプセルに内包されたオイルの放出によって行
った場合、発色濃度が低く、またコート層の乾燥後に更
に加圧処理工程を必要とする。また、該シートは塩基性
染料と呈色剤を成分として含有する水性系塗液を大型の
コーターを用い基材に塗抹して得られるが、色調の異な
るシートを得ようとすると、量の多少に関わらずその色
調に応じた塩基性染料からなる塗液を用いなければなら
ず、小回りが効きにくい装置であるコーターの製造はロ
スが大きくなり高価なものとなる。そこで、本発明者等
は、呈色剤を成分として含有する塗被層を基材上に設け
た後に、呈色剤と反応して発色する塩基性染料を含有す
る非水系塗液を塗抹して発色せしめた型取り用シート上
に、減感剤を付着させて消色による像を形成させる型取
り方法を提案した(特願平5−219577号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記消色型の
型取り用シートを製造する際、非水系塗液を塗工機によ
り塗抹した場合や印刷機によりベタ印刷した場合は問題
がないが、フレキソ印刷機やグラビア印刷機で図柄な
ど、特に文字や罫線などの細線を含んだ中抜き図柄を印
刷した場合、塗液によっては塗液が滲み、文字や罫線な
どの細線が正確に版を再現されて印刷できないという問
題が生じることが分かった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる問
題を解決すべく鋭意検討した結果、塩基性染料を含有す
る非水系塗液のB型粘度を特定の範囲の調製することに
より細線再現性の優れた型取り用シートが得られること
を見出し本発明を完成するに至った。
【0006】本発明は、支持体上に、塩基性染料と呈色
剤が反応して発色した層を設けたシートであって、減感
剤を付着させた物体を該発色面に接触させ、物体の形状
に対応する消色像を得る型取り用シートの製造方法にお
いて、支持体上にまず呈色剤を成分として含有する塗被
層を設け、次いで塩基性染料を含有し、且つB型粘度
(JIS K 7117に準拠)が5〜300cps 、好
ましくは10〜100cps である非水系塗液を塗抹して
発色せしめることを特徴とする型取り用シートの製造方
法である。
【0007】本発明者等は、更に、非水系塗液の粘度コ
ントロール方法について検討した結果、塗液中に疎水性
セルロース誘導体を含有せしめる方法が有効であること
を見いだした。本発明は、非水系塗液中に疎水性セルロ
ース誘導体を含有する前記型取り用シートの製造方法で
ある。
【0008】
【作用】本発明は、呈色剤を成分として含有する塗被層
を基材上に設けた後に、該呈色剤と反応して発色する塩
基性染料を含有する非水系塗液を塗抹して発色せしめる
にあたり、該塗液がJIS K 7117に準拠し、B
型粘度計(測定温度23℃、回転数60rpm、No.
1/No.2ローター)を用いて測定した粘度が5〜3
00cps 、好ましくは10〜100cps の範囲となるよ
うに調製するものである。因みに、粘度が5cps 未満の
場合、塗液が滲んでしまい、文字や罫線などの細線が正
確に版を再現されて印刷できなくなる。一方、300cp
s を越える粘度の場合、例えばフレキソ印刷機やグラビ
ア印刷機でベタ印刷した際に、ところどころ塗液が印刷
されないという白抜け現象が生じる。なお、非水系塗液
の粘度をコントロールする方法としては、塗液中の各材
料の配合を変更、例えば接着剤や増粘剤の配合量を変更
すれば可能である。
【0009】非水系塗液によって塗抹される塩基性染料
としては、感圧複写紙或いは感熱記録体の分野で公知と
なっている物質が使用できる。具体的には、3,3−ビ
ス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3
−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリ
ド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2
−フェニルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−
(1−メチルピロール−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3,3−ビス(2−メチル−1−オクチル
−3−インドリル)フタリド、3,3−ビス(2−メチ
ル−1−オクチル−3−インドリル)−4−アザフタリ
ド等のトリアリルメタン系染料、4,4′−ビス−ジメ
チルアミノベンズヒドリルベンジルエーテル、N−ハロ
フェニル−ロイコオーラミン、N−2,4,5−トリク
ロロフェニルロイコオーラミン等のジフェニルメタン系
染料、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベ
ンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系染料、3
−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−ス
ピロ−ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナフ
トピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等の
スピロ系染料、ローダミン−B−アニリノラクタム、ロ
ーダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタム等のラクタム
系染料、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラ
ン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−メチル
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(N−アセチル
−N−メチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−ジエチルアミノフルオラン、3−(N−エチル
−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−(N−シクロヘキシ
ル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−フェニルア
ミノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−フ
ェニルアミノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル
−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−
N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−フェニルア
ミノフルオラン、3−(N−エチル−N−β−エチルヘ
キシルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフル
オラン等のフルオラン系染料等が例示できる。勿論、こ
れらの染料に限定されるものではなく、また二種以上の
染料の併用も可能である。これらの塩基性染料は通常塗
液に対して乾燥重量で1〜98重量%、好ましくは3〜
90重量%の範囲で配合される。
【0010】非水系塗液に使用される接着剤あるいは増
粘剤としては、例えば、エチルセルロース、ニトロセル
ロース、酢酸セルロース等の疎水性セルロース誘導体、
ガムロジン、ウッドロジン、セラック、エステルガム、
重合ロジンのペンタエリスリトールエステル、マレイン
酸樹脂、マレイン化ロジンのペンタエリスリトールエス
テル、二量化ロジン、ロジン変性フェノール樹脂、ブタ
ノール変性尿素樹脂、ブタノール変性メラミン樹脂、テ
ルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、大豆油変性アル
キド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル
樹脂、アクリル樹脂とスチレン等の共重合樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−無水マレイン酸
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、メチル
ビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、イソブチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、変性ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン等が
挙げられる。
【0011】かかる接着剤あるいは増粘剤は、塗液中乾
燥重量で0〜75重量%、好ましくは0〜20重量%範
囲で配合される。なお、過剰の配合は、目標とする塗液
粘度が得られても、塗抹層のバリアー性が高まり易くな
る。即ち、接着剤あるいは増粘剤を過剰に含んだ塗液を
塗抹して得られた型取り用シートは、型取りを得るため
に減感剤を付着させた物体を該シートに接触させても、
該バリアー性のために減感剤が十分に染み込まず、良好
な消色像を得ることができないものになりやすい。した
がって、接着剤あるいは増粘剤の使用は最小限度のとど
めることが望ましい。
【0012】上記の接着剤あるいは増粘剤の中でも、エ
チルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース等
の疎水性セルロース誘導体は少量の添加で高い増粘効果
を得られるの特に有効である。なお、これらのセルロー
ス誘導体を非水系塗液の20重量%を超えて配合した塗
液を塗抹して得られた型取りシートは、該塗抹層のバリ
アー性が高まりすぎるので、非水系塗液中20重量%以
下の配合にとどめることが望ましい。
【0013】上記の各種材料は非水性系媒体に分散・溶
解して非水系塗液が形成される。非水性系媒体として
は、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、
シクロヘキサン、トリクロルエチレン、メチルケトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メタノール、エタ
ノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ヘキサノ
ール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジエチレングリコール等が挙げら
れ、中でも芳香属化合物、ケトン類、エステル類は呈色
剤や塩基性染料を溶解し易く、発色の良いものが得られ
るので特に好ましい。勿論、二種以上の併用も可能であ
る。
【0014】更に、非水系塗液には、必要に応じて顔
料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤などの助剤を添
加される。顔料としては、例えば、クレー、焼成クレ
ー、ケイソウ土、タルク、無水酸化アルミニウム、無水
シリカ、ホワイトカーボン、アルミノケイ酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウ
ム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム等が挙げられる。かかる顔料は、乾燥重量で0〜8
5重量%、好しくは0〜20重量%の範囲で配合され
る。
【0015】一方、支持体上に設けられる呈色剤として
は、感圧複写紙或いは感熱記録体の分野で公知となって
いる物質が例示される。具体的には、ベントナイト、酸
性白土、活性白土等の粘土類;4−tert−ブチルフェノ
ール、ナフトール、4−アセチルフェノール、4−tert
−オクチルフェノール、4,4′−sec −ブチリデンフ
ェノール、4−フェニルフェノール、4,4′−ジヒド
ロキシ−ジフェニルメタン、4,4′−イソプロピリデ
ンジフェノール、ハイドロキノン、4,4′−シクロヘ
キシリデンジフェノール、4、4′−ジヒドロキシジフ
ェニルサルファイド、4,4′−チオビス(6−tert−
ブチル−3−メチルフェノール)、4,4′−ジヒドロ
キシジフェニルスルホン、ヒドロキノンモノベンジルエ
ーテル、4−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,4,4′−トリヒドロキ
シベンゾフェノン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、
4−ヒドロキシ安息香酸−sec −ブチル、4−ヒドロキ
シ安息香酸フェニル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸フェネチル、ノボラックス
型フェノール樹脂、フェノール重合体等のフェノール性
化合物;安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、トリク
ロル安息香酸、テレフタル酸、3−sec −ブチル−4−
ヒドロキシ安息香酸、3−シクロヘキシル−4−ヒドロ
キシ安息香酸、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ安息
香酸、サリチル酸、3−tert−ブチルサリチル酸、3−
ベンジルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)サリ
チル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3−フ
ェニル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル
酸、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸等の
芳香族カルボン酸;これらの芳香族カルボン酸と例えば
亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタ
ン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属塩等が挙げ
られる。これらの呈色剤は必要に応じて二種以上を併用
することも可能である。これらの呈色剤は、通常塗液に
対して乾燥重量で1〜98重量%、好ましくは3〜90
重量%の範囲で使用される。
【0016】呈色剤を含有する塗液には、必要に応じて
接着剤、顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、分散剤、界
面活性剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、着色剤などの助剤
が添加される。接着剤としては、澱粉類、ヒドロキシエ
チルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム、ポリ
ビニルアルコール、スチレン−無水マレイン酸共重合体
塩、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョンなどが
挙げられる。かかる接着剤の呈色剤含有層中への配合
は、乾燥重量で0〜75重量%、好ましくは10〜65
重量%の範囲で行われる。
【0017】これらを含む呈色剤含有塗液は、一般に水
を分散媒体とし、コーレス、ボールミル、アトライタ
ー、サンドミルなどの攪拌機、粉砕機により分散・調整
される。また、支持体上に塗被層を設ける方法として
は、特に限定されるものではなく、従来から公知の、バ
ーコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、
カーテンコーターなどの塗工機や印刷機によって設ける
ことができる。コート量は、乾燥重量で通常0.5〜5
0g/m2 、より好ましくは2〜20g/m2 の範囲と
なるように塗抹される。なお、支持体としては、例えば
紙、合成繊維紙、合成樹脂フィルム、金属、金属箔、ガ
ラス等が挙げられる。
【0018】支持体に上記呈色剤を塗抹した後、塩基性
染料を含む非水系塗液を、例えばフレキソ印刷機、グラ
ビア印刷機等の印刷機や塗工機によって、乾燥重量で
0.3〜10g/m2 となるように呈色剤層上の少なく
とも一部分に塗抹される。該塗液を塗抹した部分は、呈
色剤と塩基性染料が反応し、発色する。尚、非水系塗液
をインキにして、フレキソ印刷機、グラビア印刷機によ
り図形,文字,罫線等を除いた状態で印刷することによ
り、発色した型取り用シートに非発色の図形,文字,罫
線等を設けることができる。例えば、名前や日付等の記
入欄や、名前や会社名、商品名、マークなどを非発色の
像として設けることができる。
【0019】本発明の型取り用シートは、減感剤を付着
させた物体を該シートの発色面に接触させることによっ
て物体の形状に対応する消色像を得るものである。減感
剤としては感圧複写紙等の分野で公知となっている物質
が利用できるが、水洗が容易で、毒性の極めて低いポリ
オレフィングリコールや界面活性剤が望ましい。具体的
には、ポリオレフィングリコールとしては、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレ
ンプロピレングリコール等が挙げられる。また界面活性
剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェノールエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリエチ
レングリコールモノステアレート等が挙げられる。勿
論、これらの減感剤に限定されるものではなく、二種以
上の併用も可能である。尚、減感剤は単独でも使用可能
であるが、水やエタノール等で希釈して使用することも
可能である。これらの減感剤は、通常ガーゼ、スポン
ジ、紙、綿、不織布、布等の吸水性の良い材料に滲み込
ませた後に、物体に付着させて使われる。通常、減感剤
の像形成に使われる量は、乾燥重量で0.1〜3g/m
2 程度である。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。ま
た、特に断らない限り例中の「部」及び「%」はそれぞ
れ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0021】実施例1 『呈色剤塗工紙の作成』 3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛 10部 メチルセルロース5%水溶液 2部 炭酸カルシウム(商品名:カルライトSA,白石カルシウム社製) 60部 スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス48%液 28部 水 400部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が3μmとなるま
で粉砕し塗液を得た。上記塗液を、米坪81g/m2
上質紙の片面に乾燥後の塗工重量が3.0g/m2 とな
るようにバーコーターで塗工し、110℃下で乾燥して
白色の呈色剤塗工紙を得た
【0022】『型取り用シートの作成』酢酸エチル10
0部に対して、 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド 1部 エチルセルロース(商品名:エチルセルロースN−200,ハーキュレス社製) 1部 を添加溶解して非水性系塗液を得た。該塗液は、B型粘
度計(60rpm,23℃)を用いて粘度を測定したと
ころ8cps であた。この塗液を上記呈色剤塗工紙の呈色
剤塗工面上に乾燥重量が0.5g/m2 となるように塗
液の温度を23℃に保ちながら、巾0.5mmの中抜き
細線(細線部が未印刷部でその周囲が印刷部)からなる
罫線パターンとベタ印刷部を持つ120メッシュ網線の
版を用いグラビア印刷し、青発色の型取り用シートを得
た。
【0023】実施例2 実施例1の『型取り用シートの作成』において、エチル
セルロースの添加1部を1.2部に変更した以外は実施
例1と同様にして型取り用シートを得た。なお、非水性
系塗液の粘度(実施例1と同じ条件)は14cps であっ
た。
【0024】実施例3 実施例1の『型取り用シートの作成』において、エチル
セルロースの添加1部を2.5部に変更した以外は実施
例1と同様にして型取り用シートを得た。なお、非水性
系塗液の粘度(実施例1と同じ条件)は48cps であっ
た。
【0025】実施例4 実施例1の『型取り用シートの作成』において、エチル
セルロースの添加1部を3部に変更した以外は実施例1
と同様にして型取り用シートを得た。なお、非水性系塗
液の粘度(実施例1と同じ条件)は92cps であった。
【0026】実施例5 実施例1の『型取り用シートの作成』において、エチル
セルロースの添加1部を3.2部に変更した以外は実施
例1と同様にして型取り用シートを得た。なお、非水性
系塗液の粘度(実施例1と同じ条件)は120cps であ
った。
【0027】実施例6 実施例1の『型取り用シートの作成』において、エチル
セルロースの添加1部を4.3部に変更した以外は実施
例1と同様にして型取り用シートを得た。なお、非水性
系塗液の粘度(実施例1と同じ条件)は290cps であ
った。
【0028】比較例1 実施例1の『型取り用シートの作成』において、エチル
セルロースの添加をしなかった以外は実施例1と同様に
して型取り用シートを得た。なお、非水性系塗液の粘度
(実施例1と同じ条件)は2cps であった。
【0029】比較例2 実施例1の『型取り用シートの作成』において、エチル
セルロースの添加1部を0.2部に変更した以外は実施
例1と同様にして型取り用シートを得た。なお、非水性
系塗液の粘度(実施例1と同じ条件)は3cps であっ
た。
【0030】比較例3 実施例1の『型取り用シートの作成』において、エチル
セルロースの添加1部を4.5部に変更した以外は実施
例1と同様にして型取り用シートを得た。なお、非水性
系塗液の粘度(実施例1と同じ条件)は350cps であ
った。
【0031】実施例7 実施例1の『型取り用シートの作成』において、エチル
セルロース(商品名:エチルセルロースN−200)の
添加1部をエチルセルロース(商品名:エチルセルロー
スN−4,ハーキュレス社製)の添加10部に変更した
以外は実施例1と同様にして型取り用シートを得た。な
お、非水性系塗液の粘度(実施例1と同じ条件)は20
cps 秒であった。
【0032】実施例8 実施例1の『型取り用シートの作成』において、エチル
セルロース(商品名:エチルセルロースN−200)の
添加1部をエチルセルロース(商品名:エチルセルロー
スN−4,ハーキュレス社製)の添加21部に変更した
以外は実施例1と同様にして型取り用シートを得た。な
お、非水性系塗液の粘度(実施例1と同じ条件)は17
0cps であった。
【0033】実施例9 実施例1の『型取り用シートの作成』において、エチル
セルロースの添加1部をアクリル共重合樹脂(商品名:
リカボンドSA−R615A,中央理化社製)の添加
40部に変更した以外は実施例1と同様にして型取り用
シートを得た。なお、非水性系塗液の粘度(実施例1と
同じ条件)は5cps であった。
【0034】実施例10 『型取り用シートの作成』酢酸エチル100部に対し
て、 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノ フルオラン 1部 エチルセルロースN−4(ハーキュレス社製エチルセルロース) 2.5部 を添加した以外は実施例1と同様にして黒発色の型取り
用シートを得た。なお、非水性系塗液の粘度(実施例1
と同じ条件)は48cps であった。
【0035】得られた13種類の型取り用シートに関し
て、以下の評価を行い、その結果を表1に示す。
【0036】〔印刷面の白抜け〕印刷面のベタ印刷部に
発生した白抜け(印刷されていない点状の部分)を目視
評価した。 ◎ :完全に白抜けがなく良好 ○ :かすかに白抜けが認められるが実用上問題なし △ :白抜けが認められ、実用上問題あり × :白抜けが極度に多く認められ、実用上問題あり
【0037】〔印刷物の細線巾〕版上の巾0.5mmの
中抜き細線(細線部が未印刷部でその周囲が印刷部)が
印刷物にどれだけ再現されているかを、その0.5mm
に対して印刷物上の細線がどれだけ細くなったかで評価
を行った。 0.5mm ≧ 細線巾 ≧0.3mm :実用上問題なし 0.3mm > 細線巾 :実用上問題あり
【0038】〔印刷物の細線連続性〕版上の巾0.5m
mの中抜き細線(細線部が未印刷部でその周囲が印刷
部)が印刷物にどれだけ再現されているかをその印刷物
上の細線が連続か不連続かで評価を行った。 ○ :細線の延べ長さ500mm中の不連続部分が全く
なく実用上問題なし × :細線の延べ長さ500mm中の不連続部分が1カ
所以上有り、実用上問題あり
【0039】〔消色像の鮮明度〕ポリエチレングリコー
ル(平均分子量400)の50%水溶液を50g/m2
含浸させた不織布(25g/m2 )上に足を乗せ、次い
で上記青色または黒色の型取りシートに当て消色像を
得、消色像の鮮明度を目視評価した。 ◎ :鮮明な消色像であり、実用上問題なし ○ :やや鮮明さに欠ける消色像であるが、実用上問題
なし △ :不鮮明な消色像であり、実用上問題あり × :消色像が得られない。
【0040】
【表1】
【0041】表1が示すように、比較例1及び比較例2
から、非水性系塗液のB型粘度が5cps に満たない場
合、印刷物の細線巾及び細線連続性が十分でなく、実用
上問題があるものしか得られない。また、比較例3から
B型粘度が300cps を越えると印刷面の白抜けがひど
く、十分な型取り用シートは得られない。即ち、非水性
系塗液のB型粘度が5〜300cps の実施例1〜6が優
れることが分かる。中でも、B型粘度が10〜100cp
s の実施例2,3,4は、印刷面の白抜けがなく、また
細線も正確に再現したものが得られるのでより優れてい
ることがわかる。因みに、8cps である実施例1は、細
線巾がやや再現できず、100cps 以上の実施例5及び
実施例6は印刷面の白抜けが若干生じている。
【0042】実施例9と他の実施例を比較すれば、増粘
剤としてエチルセルロース等の疎水性セルロース誘導体
を用いると、増粘剤の使用量が少量で粘度が調製できる
ことが分かる。アクリル共重合体を20部配合して5cp
s の粘度が得られる(実施例9)に対し、エチルセルロ
ース21部配合して170cps の粘度が得られる(実施
例8)を比較すれば明らかである。なお、実施例8,実
施例9は、増粘剤を20部以上と多量に加えているの
で、塗抹面にややバリアー性を生じているためか、型取
りを行った場合の消色像の鮮明度がやや劣っている。
【0043】なお、実施例10は、塩基性染料を他の実
施例,比較例とは異にしたもので、塩基性染料を変更す
ることにより、所望の色に発色した型取り用シートが得
られることを示している。
【0044】
【発明の効果】本発明は、鮮明な消色像が得られる良好
な型取り用シートであり、文字や罫線等の細線を含んだ
中抜き図柄を印刷を行っても、細線が正確に再現されて
おり、また、発色部分の白抜けもない極めて優れた型取
り用シートが得られる。このような、文字や罫線が非発
色部分として得られるので、型取り用シートとしての用
途が拡大するばかりか、記録面の発色工程で文字や罫線
などが形成できるので、製造コスト的にもメリットがあ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、塩基性染料と呈色剤が反応し
    て発色した層を設けたシートであって、減感剤を付着さ
    せた物体を該発色面に接触させ、物体の形状に対応する
    消色像を得る型取り用シートの製造方法において、支持
    体上にまず呈色剤を成分として含有する塗被層を設け、
    次いで塩基性染料を含有し、且つB型粘度(JIS K
    7117に準拠)が5〜300cps である非水系塗液
    を塗抹して発色せしめることを特徴とする型取り用シー
    トの製造方法。
  2. 【請求項2】非水系塗液中に疎水性セルロース誘導体を
    含有する請求項1記載型取り用シートの製造方法。
  3. 【請求項3】非水系塗液がインキであり、フレキソ印刷
    機またはグラビア印刷機により塗抹する請求項1又は請
    求項2記載の型取り用シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114889350A (zh) * 2022-06-14 2022-08-12 朱九宏 一种涤纶织物直喷数码打印系统及工艺

Cited By (2)

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