JPH0799978B2 - ベイル包装機、そのアダプターユニット及びベイル梱包方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本発明は、ベイル梱包機、そのアダプターユニット及び
ベイル梱包方法に関し、特に、油洩れの処理を含む種々
多様な応用分野において有用なベイル、たとえば藁など
のような材料を包み込んでマットにし、これをロール状
としたベイルの製造に関する。

【従来の技術とその問題点】

油洩れは、重大な環境汚染の原因となっている。水中に
洩れた油を集めるか又はその他の方法でこのような洩れ
た油により生じる脅威を解消することが可能である。洗
剤を使用して洩れた油を分散させることは、洗剤それ自
体が環境にとって有害であり且つ見掛け上は一旦分散さ
せた油が再び現出することが往々にしてある、という点
で充分なものではない。また、油封入装置を使用して洩
れた油の拡散・浮遊を防止すると共に油の捕集を行うこ
とも提案されている。しかしながら、このような装置
は、余りにも高価過ぎるため、極めて多量の油洩れを封
入するのには用いることが出来ない。 洩れた油を捕集する方法が数多くこれまでに提案されて
いる。ある方法は、油を吸収し且つ一旦油を吸収した後
は廃棄処理する捕集材を幾つか用いるものであり、又あ
る方法は、捕集材を再使用できるよう捕集した油が除去
可能であるような捕集材を用いるものである。 ある種の植物材料、特に藁、は油を捕集する能力がある
ことが知られている。従来、藁のベイルを水中に浮かべ
ることによって水から油を捕集すべく、多くの試みがな
されてきた。しかしながら、このような方法においてベ
イルを個別に使用することは、個別のベイルを取扱う際
の困難や、又このようなベイルは水中で分散し、そのた
め油で飽和した藁それ自体が容易に捕集出来なくなると
いう傾向に鑑みて、大規模では実際的ではない。 イギリス特許明細書第1352741号には、撥水処理し、全
網内に包み込み、更に貯蔵保管のために巻き取り、陸上
や水面に汚染物として存在する油を吸収するために直ち
に使用可能としたセルロース繊維マットが記載されてい
る。該特許明細書には、緊縛されていない藁を吸収材と
して従来公知の態様で使用することは、大抵の場合効果
がない旨指摘されている。 アメリカ合衆国特許明細書第3617566号には、アタクチ
ックポリプロピレンの担体として藁を使用して網のバッ
ク内に包み込み、油の吸収に使用することが記載されて
おり、更に緊縛されていない藁を吸収材として従来通り
に使用することは効果がない、と指摘している。 又、別の文献には、その他の植物由来の材料（たとえば
イギリス特許第1210690号における樹皮）を網の中に包
み込んで油の吸収に用いることが提案されている。 このような方法は、広く受け入れられるほど充分に効果
的ないし経済的な方法ではないことがこれまでに判って
いる。アメリカ合衆国特許明細書第3617566号に関して
は、藁は、軽量で且つかさばったものであり、従って処
理のため運送するのに経費が高くつく。又このような藁
を効率よく網バッグに充填する機械装置について一切記
載がなされていない。藁や類似の植物茎材料を包み込む
方法及び装置であって、輸送コストを低減するために藁
の栽培場所の近傍又は藁の栽培が行われる畑そのものの
中で使用することが出来る方法や装置が要求されてい
る。更には、藁をただ単に網バッグの中に包み込むにし
ても、藁を包み込んだ網バッグを陸上や水面で油の吸収
を行うために並べ、展開した時にバッグの中で藁は不均
一な塊状になる傾向がある。 本発明者は、藁などの植物茎材料を網ネットのような透
水性の封入材料にマットの形状に包み込んだものは、海
上での浮遊や海岸に打ち上げられた状態で油を捕集する
ため海岸に並べる場合を含め多くの状況下において極め
て有用な油吸収材であることを発見したのである。又、
本発明者は、マットを経由して該封入材に対向した層を
付着させることによって、使用中の藁が塊状になるのを
実質的に防止し、その結果本製品の有用性を高めること
を発見したのである。 イギリス特許明細書第2163667A号（本発明の優先権主張
の日以後に公開）には、植物茎材料、好ましくは藁を、
たとえば油が貫通して藁に吸収され得る網状織物中に包
み込んだ細長いマットが記載されている。 このような特性の製品は、水中の油洩れを処理する上で
効果的であることが判っている。包み込んで出来たマッ
トは、ベイルから巻きほどき、水中に浮かべて油を吸収
させればよいのであり、その後は、焼却することによっ
て油で汚染したマットを処分すればよいのである。これ
らのマットは、又、封入装置として使用してもよく、こ
れらを干潟や海岸に張り巡らせて、干潟や海岸に油が打
ち寄せないようにしてもよい。 該明細書第2163667A号に記載された種類の包み込みマッ
トは、手作業で製作することが出来るが、このような製
作は、時間がかかる作業工程である。 ベイル梱包機としては、藁などの植物材料からなる“丸
巻きベイル”（big round bale）を製造する梱包機が公
知であるが、このような公知のベイル梱包機のあるもの
においては、製造されたベイルがロール状マットの構造
を呈する。この種のベイル梱包機の操作法は、窓から藁
を拾い上げ、これをローラーの間を通過させてマットに
成形し、次いで該マットをロール状のベイルとしてベイ
ル梱包チャンバ内において集積し、このチャンバ内でマ
ットを可撓性ベルトにより結索してベイルを拘束する。 このような公知のベイル梱包機は、マットをロール状に
形成するものであって、このマット全体を保護材料で包
み込む手段を設けてあってもよいのであるが、勿論これ
らの機械は、マットを巻きとってベイルにする前に包み
込みを行う機能は有していない。

【問題点を解決するための手段とその作用効果】

本発明は、ベイルの形状をしたマットを製造するベイル
梱包機であって、該ベイル梱包機がハウジング、材料を
受け入れてマットを成形するためのハウジング入口、該
入口で受け入れた材料から細長いマットを成形する手
段、巻き心棒を使わずに巻き取りベイルを順次蓄積す
る、ハウジング中のベイル梱包チャンバ及び該入口から
該成形手段を経由して該ベイル梱包チャンバにまで至る
該ベイル梱包機全体を貫通する該材料の流路から構成さ
れるものにおいて、該梱包機が更には、該マット成形手
段によって成形されたマットの少なくとも上下に位置す
るように包み込み材料を順次該流路に供給するようにさ
れた、包み込み材料取付け手段及び該マット成形手段に
よって成形されたマットの上下に位置するように包み込
み材料を該流路まで案内する手段から構成されることを
特徴とする。 包み込み材料は、好ましくは網（ネット）である。解い
ていない包み込みマットを使用に際して水中又は陸上に
て綱で引っ張ることが出来るためには、このような構成
は、好ましくは、包み込みマットに長手方向の実質的な
強度を付与するような構成とする。このような構成は、
実質的な引っ張り強度、たとえば少なくとも500Kg、好
ましくは750kg以上、更に好ましくは1,000kg以上、最も
好ましくは1,500kg以上を有するネットを用いることに
よって達成することが可能である。 上記した如き高い引っ張り強度を一様に有する包み込み
材料を供与する代替法として、該包み込み材料全体を通
過して又はその上方を長手方向に走行する補強要素を含
めてもよい。このような要素としては、包み込み材料そ
れ自体を貫通して走行する長手方向に伸展するベルト、
コード、ロープ又はひもが含まれていてもよい。 好ましくは、包み込み材料取付け手段は第一供給材料を
取付ける第一の手段と第二供給材料を取付ける第二の手
段とを有し、包み込み材料を案内する該手段が第一及び
第二の供給材料から各々材料を同時に案内して、該マッ
トの上下にそれぞれ位置させる手段を有し、該梱包機が
更には、流路内の加工ステーションにおいて、該包み込
み材料の上下縁端部分を一体化させる手段を有する。 好ましくは、該材料をマットに成形する手段はニップを
形成する一対の要素から構成されてなり、該要素の間を
該材料が案内される。 包み込み材料取付け手段は、例えば、軸方向にジグザグ
に折り畳んだ筒形状をした該包み込み材料取出し口であ
り、又マット成形材料が該取出し口内に導入されて該包
み込み材料で包み込まれるように該取付け手段が該流路
内の該入口の下流に配置されている。 好ましくは、梱包機が可動型となるような接地要素及び
作物を収集すると共に該作物を入口にまで供給するよう
にされた作物ピックアップ手段とを更に含んでなる。該
ベイル梱包機は、ベイル梱包すべき材料、たとえば藁が
他の手段によって導かれる定置型機械であってもよい。
しかしながら、このようなベイル梱包機は、好ましくは
可動であり、従って一般的には、接地車輪又は軌道を設
けておくことになろう。 好ましくは、包み込み材料の上下部分を該マットの両縁
端の中間において一体化するための手段が作業ステーシ
ョンに更に設けられている。 包み込み材料の層を一体化することは、ステッチ止め、
ステープル止め、ピン止め、溶接、接着剤止め、超音波
溶接などの何れかの適当な手段によって、又は面ファス
ナーなどの介在固定手段を固定すべき包み込み材料の幾
つかの部分に適用して、これを接合することによって行
ってもよい。 ステープル止めがベイルの大抵の最終用途にとって特に
好ましい。飼料用途としては、固定具の使用は、好まし
くは回避することとし、ステッチ止めが好ましい。この
ような最終用途については、ベイル縁端部以外の箇所で
包み込み材料の層を一体化することは、一般的には必要
ではないであろう。その理由は、ベイル中で植物材料が
塊状化するという問題が起こる可能性がないからであ
る。 一体化が行われる長手方向に走行する領域において該マ
ットを押しつぶす手段が設けられていてもよく、このよ
うな手段は、好ましくは、このような一体化が行なわれ
る作業ステーションの直前に位置されている。 該ベイル梱包機は、好ましくはベイル梱包チャンバから
ベイルを放出するための電動ゲートを含んでなる。該ベ
イル梱包機は、好ましくは包み込みマットを切断するか
又はベイル梱包チャンバの上流でマットの一部分の端末
において詰め込みがなかった包み込み材料を切断するた
めの電動ギロチンをも含んでなる。 好ましくは、このようなゲート及びギロチンの作動は、
リンクされており、このような場合両者は同調して作動
するか他はゲートがギロチンの後を追って一定間隔をお
いて作動するようにする。 好ましくは、ギロチン作動に一定の期間先立って作物ピ
ックアップを停止させる制御手段が設けられる。 その結果、通常は包み込み材料のうち詰め込みがされな
かった部分がギロチン作動領域内に配置された途端に、
ギロチンが作動させられ、そのため包み込みマットの端
末部から成形材料が逸脱する機会が少なくなるのであ
る。 本発明は別の観点によれば、ベイル梱包機を変換して、
包み込み材料に包まれたマットを製造するためのベイル
梱包機として動作させ、包み込みマットをベイルの形状
として巻き取るベイル梱包機のためのアダプターユニッ
トである。該アダプターユニットはハウジングと、マッ
トに成形すべき材料のためのハウジング入口を形成する
手段と、ハウジング出口を形成する手段と、該出口が梱
包機の入口に隣接するように該ハウジングを梱包機に取
り付ける手段と、該ハウジング入口と該出口の間に形成
される運搬通路と、該包み込み材料を取り付ける手段
と、該マット材料の少なくとも上及び直下で該包み込み
材料を該取付け手段から該運搬通路へ案内する案内手段
からなり、該アダプターは、該運搬通路に沿って形成さ
れている、マット材料を細長いマットのような形状に成
形するための手段を有し、該入口に受け入れられた該マ
ットを形成する材料はマットに成形され、該包み込み材
料に包み込まれ、このようにして形成された包み込まれ
たマットはアダプター出口から運搬されることを特徴と
する。 このようなアダプターユニットは、好ましくはそれ自体
はただ単に巻き取った包み込みしていないマットのベイ
ルを集積するに過ぎないベイル梱包機に接続するための
“ボルトオン”付属装置を有しており、その結果現行の
ベイル梱包機を上記した本発明によるベイル梱包機に変
換することが可能となるのである。 該アダプターユニットは、好ましくは、このようにして
変換されたベイル梱包機に上記した本発明によるベイル
梱包機の好ましい特徴の全てないしあらゆるものを付与
するものである。 本発明は、上記した如き種類のベイル梱包機を用いて包
み込みマットを構築する方法を包含する。本発明はこの
観点によれば、植物材料製の包み込みマットの巻き取り
ベイルを製造する方法において、該植物材料をベイル梱
包機内に導入し、該植物材料をマットに成形し、このよ
うにして形成されたマットをベイル梱包機内で、巻き心
棒を使わずに、順次拡大する、コンパクトなベイルとし
て蓄積し、包み込み材料を切断して蓄積したベイルを分
離する方法である。この方法では、マットがベイルとし
て蓄積される前にマットが包み込み材料の中に包み込ま
れ、該包み込み材料の上下部分がマットを包み込み材料
の中に包み込むべく一体化されることを特徴とする。 好ましくは、該マット包み込み材料は、長手方向に伸び
る、比較的密な構造の材料であり、上下包み込み材料の
長手方向に伸びる材料は互いに重なり合うように配置さ
れ、該包み込み材料の該上下部分は該長手方向に伸びる
材料に固定される。 本発明によるベイル梱包機の好ましい実施態様並びに本
発明に従って製造された幾つかの包み込みマット製品の
実施態様について、添付する図面を参照して以下に説明
することとする。 図面の簡単な説明 尚、添付図面において、第１図は、本発明によるベイル
梱包機の切欠き概略側面図である。 第２図は、本発明によるマットの平面図である。 第３図は、第２図における線III−IIIに関する断面図で
ある。 第４図は、又別のマット構造による同様な断面図であ
る。 第５図は、本発明によるベイル梱包機についての第二の
実施態様の切欠き概略図である。 第６図は、第１図の機械によって製造されたベイルを部
分的に巻き解いた時の概略図である。

【実施例】

第１図に示すように、ベイル梱包機は、ベイル梱包すべ
き藁の入口10、巻き取ったベイルを順次集積するベイル
チャンバ11、該藁をマット14に成形する対向した一対の
ニップ形成ローラ12及び13、それぞれロールを包含する
トラフ17及び18に取り付けた網材料を包み込む上部ロー
ル15と網材料を包み込む下部ロール16、及び該マット14
を貫通してステープル止めするよう配置されたステープ
ル止めガン一式からなる作業ステーションとから構成さ
れる。 更に詳しくは、図示された該ベイル梱包機は、けん引さ
れて窓から藁を拾集し、且つこれを梱包したベイルに成
形する可動式のベイル梱包機である。該ベイル梱包機に
は、接地車輪20、21及び藁やその他の作物を収集するた
めの従来使用されてきた形式のピックアップローラ22と
が設けらている。該ベイル梱包機は、作物を該ベイル梱
包機内部に取り込む入口10を構成する窓を有する前部ハ
ウジング部23を有する。この前部ハウジングの上端部に
は、ロール受容トラフ17が設けられ、使用作動時におい
ては、網材料のロール15がこのトラフ内に位置する。出
口スロット24は、トラフ17の上端部と着脱可能なカバー
25との間に設けられ、網材料26はまず、該スロット24を
経由して走行を開始し、ケーシング23の上部にある第二
のスロット27を経由して該ベイル梱包機内に移行する。 該ケーシング23の下端部には、網材料の第二のロール16
−このロールを経由して網材料28の第二の走行が上方向
に行われて、該ベイル梱包機の前部内部に移行する−を
包含する下部ロール受容トラフ18が設けられている。 ニップローラ12及び13は、入口10の直後において該ケー
シング部23内に配置され、その結果ピックアップローラ
22によって収集された藁は、該ローラ12及び13の間のニ
ップ内に案内されることになる。網材料26の第一の走行
はガイドローラ29、30の上方、従ってローラ12の上方で
行われ、藁の上方のニップに進入する。網材料の第二の
走行28は、ガイドローラ31を介して、次いでローラ13を
経由して行われ、その結果藁の下方のニップに進入す
る。これらのニップローラによって成形された藁のマッ
トは、このようにして網材料の上部及び下部走行部の中
で同時に包み込まれるのである。 このような包み込みマットが該ローラ12、13から、ステ
ープル止めガン19と支持台32とを包含する作業ステーシ
ョンに移動する。ステープル止めガンは、横方向に走行
する列に４機が装備されているが、表示した図では１機
のガンのみが見えるに過ぎない。各ガンは、マットの上
方から作業台32に向かって作動し、その結果マットがこ
の作業ステーションを通過するのに応じて数列のステー
プルが打ち込まれる。 このようなステープル止めガンの操作は、マットに沿っ
て固定具の間隔取りを確実に行うために、ニップローラ
の回転数又は供給機からの網材料の移送量の測定値に応
答して制御される。 作業ステーションから、マットは、一対のプッシュロー
ラ33、34のニップへ移行する。 このプッシュローラの下流直後に、必要に応じてマット
を切断するように配置された電動ギロチン35が設置され
る。 ガイド表面51がこのギロチンの上流直前に設けられ、そ
の結果ギロチン作動後に網材料を以下で説明するローラ
36、37の間のニップ内に案内するのを援助する。 更に対向ローラ36、37は、マットをベイル梱包チャンバ
内に送り込み次により大きいリブ付きローラ38にまで送
入するが、このローラの回転によってベイル梱包チャン
バ内で蓄積されたベイルは巻き取られていくのである。 このベイル梱包チャンバは、複数の平行するベイル制限
ベルト39を包含する。各ベルト39は、エンドレスであ
り、ベイル梱包チャンバ内の蓄積するベイル41の表面と
接する第一のローラ40、ベイル梱包チャンバ内の前部の
ローラ42、ベイル梱包チャンバの前部頭頂隅部にあるガ
イドローラ43、一組の固定ローラ44及び単体としてベイ
ル梱包チャンバ内を前後に移動可能であり、その結果該
ローラ44と共に長さの変動するベルトを蓄積するための
懸垂具を形成する一組のローラ45とから構成されるコー
スを一巡するのである。このベルトは次いで、更に前記
コースに沿って移行して、ベイル梱包チャンバの後部頭
頂隅部の固定ローラ46に達し、ベイル梱包機の後部に沿
って固定ローラ47を経て次いで、大径ローラ28に隣接し
且つ蓄積するベイル41の直下に位置する固定ローラ48に
至り、最後に蓄積するベイルを一巡してローラ40に戻る
のである。つまり、このようなベルト39は、ベイル41が
チャンバ内に蓄積するのに応じて、ベイルが一定の制限
された態様で自由に拡大するように包囲するのであっ
て、このようにしてベルトは、ローラ44及び45によって
形成される懸垂具から取り出されて、拡大したベイルを
包囲する。 最後に、ベイル梱包機の後壁部は、ベイル梱包機の後部
頭頂隅部を中心に旋回する出口49として形成され、又ロ
ーラ48を保持し、その結果チャンバ内に蓄積したベイル
41は、ベルト39の張力によって排出されてベイル梱包機
から後方に向けて自由に落下する。 一般に、上記したローラの周りには、平行する網材料走
行路に従ってほぼ５ないし10本のベルトが設けられる。 後部ドアは、ベイル梱包機の何れか一方のサイドに配置
された一対の油圧ラム50によって駆動されて開放され
る。好ましくは、制御手段を設けてこのラム50の作動を
ギロチン35の作動と同期化させる。 従って、使用作動時においては、藁又はその他の植物材
料をピックアップローラ22によって収集し、入口10を経
由してローラ12及び13との間のニップに導き、ここでマ
ットに成形されると同時に網材料からなる上部及び下部
被覆材を受容する。藁の包み込みマットは、作業ステー
ションを通過するが、ここで上部及び下部の網材料は、
平行する長手方向に伸展する領域に沿ってステープル止
めガンによって一体にステープル止めされる。一般的
に、ベイルが仕上げ完成される暫く前にピックアップロ
ーラの作動を止めて、その結果、網材料の空の部分がギ
ロチン35に到達するようにすることが望ましい。このギ
ロチン35は、次に起動されて網材料を切断し、ベイル41
はゲート49を経由して排出される。ピックアップローラ
をもう一度始動させると、プッシュローラ33がガイド表
面51の上方に網材料を押し上げて、ローラ36、37との間
のニップ内に移し、このようにして材料をベイル梱包チ
ャンバに移送する躁作を再び開始する。 当然のことであるが、上記して説明した要素・部品に加
えて、前記した種々のローラを駆動し又マットの厚さの
変更を行うことが出来るように必要に応じてこれらのロ
ーラとは別に運動を可能とするための適当な手段が設け
られる。然しながら、これらの手段は、慣用技術であっ
てよい。従来の丸型ベイル梱包機としては、上記したベ
イル梱包機の後部に極めて類似したものがGEHLなる商標
で市販されている。即ち、従来のベイル梱包機において
は、前部収容部23及びロール受容トラフ17及び18が除去
されており、又ピックアップローラと接地車輪は、在来
の機械においては上記にて説明した網材料ロール16とほ
ぼ同じ位置に配置される。従って、収集された作物は、
直接ローラ36、37に相当するローラに次いでベイル梱包
チャンバ内に移送される。従って、第１図の右半分はア
ダプタとして、この種の従来のベイル梱包機に装着し
て、ベイル梱包・包み込みを同時に行う本発明の装置に
変換可能であることが分かるであろう。 第２図ないし第４図により説明すれば、第２図は、本発
明によるマットを平面図として示してある。図示したマ
ットは、たとえば高引張り強度のナイロン網などのよう
な網構造物の上部及び下部層とから構成される。このよ
うな目的に合致する網材料の一つの適当な形態は、細い
モノフィラメントの実質的にランダム網目構造が十字に
交差した、より太いモノフィラメントの網からなり、こ
のようにして驚異的な引張り強度を有する全体的な網構
造を呈する所謂モノフィラメント網構造物である。マッ
トの上下に位置する網材料のそれぞれの長手方向に走行
する側面100に沿って且つ二つの内側に位置し、長手方
向に伸展する帯102に沿って、このような網材料は、比
較的密な構造を有する。適当には、この緊密構造の網か
らなる長手方向に伸展する帯は、900mmまで、好ましく
は約400mmの間隔で分離されている。 第３図において分かるように、網構造物の上層102は、
マットの縁端を周回して担持されて、その結果網構造物
の下層103の下面の下に位置することになる。網構造物
の上下に位置する比較的密な構造の部分100、101の間に
あるマットのうち長手方向に伸展する部位104は、平た
ん化され、又ステープル110などの固定具は、網構造物
の密な構造の帯を貫通しており、その結果上部及び下部
網材料を結合する。適当には、ステープルは中心間が15
ないし30cmである。 第２図に示すように、マットの例面にあるステープル11
0の列は、各ステープルがマットの長手方向に伸展する
よう位置し、一方中央帯101のステープルは、各々長帯
を横断して伸展するように位置している。 第４図に示した別の実施態様においては、マットの構造
は、最縁端部において網構造物の上部及び下部材料と
も、マットを構成する藁の塊を越えて横方向に伸展し且
つ又第３図に示すようにマットの縁端を裏返すことなく
相互に上下で固定されることを除けば、第２図及び第３
図と同じである。 上記したベイル梱包機で作製したマットは、第６図に概
略を示すように巻き取り、大きな丸いベイルが形成され
る。 この種のベイルは、好ましくは500kgまでの大きさで製
造されてもよい。一般的に言って、ベイルは好ましく
は、重量範囲が300ないし450kgである。 この種のベイルは、好ましくは幅が約1.5メートル、長
さはベイルの直径が約1.5メートルとなるように製造す
ることが可能である。然しながら、ベイルの寸法は便宜
上の問題に過ぎない。 上記にて具体的に説明したように、本発明には多くの修
正及び変更が本発明の範囲から逸脱することなく可能で
ある。 例えば、緊密材料の帯が第２図ないし第４図に示したよ
うに網構造物のそれぞれと一体となっている代わりに、
このような帯は、包み込み工程の前又は後のいずれかに
おいてマットを包み込む、網構造物の表面上に載置され
たテープ又はその他のものであってもよい。 第１図に示したベイル梱包機は、第３図に示したような
巻き取り縁端効果を造出させるための適当なガイド手段
を組込んでいてもよい。 このようなベイル梱包機は、第１図に示したようなピッ
クアップローラ又は接地車輪を取り付けていない定置型
機械であってもよいが、その場合には、マットに成形す
べき材料を機械に装入する機構を必要とする。 第１図に示したように網材料からなる二つの分離したロ
ールを取り付けたトラフを設ける代わりに、ピックアッ
プローラ22とローラ12、13との間にジグザグに折り畳ん
だ管状網材料を取付ける手段が設けてもよい。このよう
な装置においては、マットを形成することになる作物
は、この管状の網構造物に入り、又この管状網構造物が
順次該構造物の貯蔵所から引っ張り出され、他方ではマ
ット材料はローラ12、13のニップ内に入る。又、網の包
み込み材料の取出し口は、ローラ12、13の後ろで且つ作
業ステーションの前に配置されていてもよい。 又、さらに別の実施態様として、第５図には、以下に述
べる以外は第１図のベイル梱包機に類似したベイル梱包
機が示してある。つまり、このベイル梱包機の前部が伸
長させられて、長軸が該ベイル梱包機全体を横切って伸
展する玉子型の環状ホッパー60を収容するようになって
いる。このホッパー内にはジグザグに折り畳んだ管状網
の取出し口61が配設せられ、その一端はホッパーから導
出されてローラ12、13のニップに進入するようになって
いる。ガイドプレート62は、入口からローラのニップに
まで移動する藁を支持する床として機能し、又第二のガ
イドプレート63は、藁が該ホッパー60の中央開口部に入
るのを支援するための藁の上部ガイドとして機能する。 これによって、管の形状をした包み込み材料を供給する
ためのもう一つの形式の供給機が規定されるのである。 本発明による藁マットを包み込むための好ましい網は、
たとえば超音波溶接など溶接で結節された結び目のない
ナイロン網であって、引張り強度が1700kgsでしかも穴
あけ抵抗強度も高い25mm square、直径が1.25mmのコー
ドの結び目のないナイロンKnox 30Sによって例示される
種類の網である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミ−ク、ナイジェル・ウィリアム イギリス国、バッキンガムシャ− エイチ ピ−18 ９エイエル、アイルズベリ−、 ロング・クレンドン、ハイ・ストリ−ト、 マッジス （番地なし)

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ベイルの形状をしたロール状のマットを製
   造するベイル梱包機であって、 ハウジング、 材料を受け入れてマットを成形するためのハウジング入
   口（10）、 該入口で受け入れた材料から細長いマットを成形するマ
   ット成形手段（12、13）、 巻き心棒を使わずにロール状のベイル（41）を順次蓄積
   する、ハウジング中のベイル梱包チャンバ（11）及び 該入口から該成形手段を経由して該ベイル梱包チャンバ
   にまで至る該ベイル梱包機全体を貫通する該材料の流
   路、 から構成されてなるものにおいて、 該梱包機が更には、 該マット成形手段によって成形されたマットの少なくと
   も上下に位置するように包み込み材料を順次該流路に供
   給するようにした、包み込み材料取付け手段（17、18）
   及び 該マット成形手段によって成形されたマットの上下に位
   置するように包み込み材料を該流路まで案内する手段
   （29、30、31） から構成されることを特徴とするベイル梱包機。
2. 【請求項２】包み込み材料取付け手段が第一供給材料を
   取付ける第一の手段（17）と第二供給材料を取付ける第
   二の手段（18）とを有し、包み込み材料を案内する該手
   段が第一及び第二の供給材料から各々材料を同時に案内
   して、該マットの上下にそれぞれ位置させる手段を有
   し、 該梱包機が更には、流路内の加工ステーションにおい
   て、該包み込み材料の上下縁端部分を一体化させる手段
   （19）を有する特許請求の範囲第１項に記載されたベイ
   ル梱包機。
3. 【請求項３】該材料をマットに成形する手段がニップを
   形成する一対の要素（12、13）から構成されてなり、該
   要素の間を該材料が案内される特許請求の範囲第１項又
   は第２項に記載されたベイル梱包機。
4. 【請求項４】包み込み材料取付け手段（60）が軸方向に
   ジグザグに折り畳んだ筒形状をした該包み込み材料の取
   出し口（61）であり、 又マット成形材料が該取出し口内に導入されて該包み込
   み材料で包み込まれるように該取付け手段が該流路内の
   該入口の下流に配置されている特許請求の範囲第１項に
   記載されたベイル梱包機。
5. 【請求項５】梱包機が可動型となるような接地要素（2
   0、21）及び作物を収集すると共に該作物を入口にまで
   供給するようにされた作物ピックアップ手段（22）とを
   更に含んでなる特許請求の範囲第１項ないし第４項のい
   ずれかに記載されたベイル梱包機。
6. 【請求項６】包み込み材料の上下部分を該マットの両縁
   端の中間において一体化するための手段（19）が作業ス
   テーションに更に設けられている特許請求の範囲第１項
   ないし第５項のいずれかに記載されたベイル梱包機。
7. 【請求項７】従来のベイル梱包機を改造して、マットを
   包み込み材料で包み、この包み込み材料に包まれたマッ
   トをベイルの形状に巻き取るベイル梱包機として使用す
   るのに用いるベイル梱包機のためのアダプターユニット
   であって、 該アダプターが ハウジングと、 マットに成形すべき材料のためのハウジング入口と、 ハウジング出口と、 該出口が梱包機の入口に隣接するように該ハウジングを
   梱包機に取り付ける手段と、 該ハウジング入口と該出口の間に形成される運搬通路
   と、 該包み込み材料を取り付ける手段と、 該マット材料の少なくとも上及び直下で該包み込み材料
   を該取付け手段から該運搬通路へ案内する案内手段から
   なるものにおいて、 該アダプターは、 該運搬通路に沿って形成されている、マット材料を細長
   いマットのような形状に成形するための手段を有し、該
   入口に受け入れられた該マットを形成する材料はマット
   に成形され、該包み込み材料に包み込まれ、このように
   して形成された包み込まれたマットはアダプター出口か
   ら運搬されることを特徴とするアダプターユニット。
8. 【請求項８】植物材料製の包み込みマットの巻き取りベ
   イルを製造する方法において、該植物材料をベイル梱包
   機内に導入し、該植物材料をマットに成形し、このよう
   にして形成されたマットをベイル梱包機内で、巻き心棒
   を使わずに、順次拡大する、コンパクトなベイルとして
   蓄積し、包み込み材料を切断して蓄積したベイルを分離
   する方法であって、 マットがベイルとして蓄積される前にマットが包み込み
   材料の中に包み込まれ、該包み込み材料の上下部分がマ
   ットを包み込み材料の中に包み込むようにして一体化さ
   れることを特徴とするベイル梱包方法。
9. 【請求項９】該マット包み込み材料は、長手方向に伸び
   る、比較的密な構造の帯（101）を有し、長手方向に伸
   びる上下包み込み材料は互いに重なり合うように配置さ
   れ、該包み込み材料の該上下部分は該長手方向に伸びる
   帯の部分で固定される特許請求の範囲第８項記載の方
   法。