JPH0798157B2 - 有機固体物質の湿式微粉砕法,有機固体物質微粒子の水分散液,及び有機固体物質微粒子の水分散液を塗布した記録体 - Google Patents

有機固体物質の湿式微粉砕法,有機固体物質微粒子の水分散液,及び有機固体物質微粒子の水分散液を塗布した記録体

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JPH0798157B2
JPH0798157B2 JP63176533A JP17653388A JPH0798157B2 JP H0798157 B2 JPH0798157 B2 JP H0798157B2 JP 63176533 A JP63176533 A JP 63176533A JP 17653388 A JP17653388 A JP 17653388A JP H0798157 B2 JPH0798157 B2 JP H0798157B2
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一男 小島
善信 阪本
欣之 温品
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は有機固体物質の湿式微粉砕法に関し、特に粉砕
メディアを充填した各種のサンドミルで有機固体物質の
水分散液を効率良く湿式微粉砕する方法に関するもので
ある。また、本発明は極めて均一に微細化された有機固
体物質の水分散液並びにその水分散液を塗布して得られ
る高品質を備えた感熱記録体や感圧複写紙等の各種記録
体に関するものである。
「従来の技術」 感熱記録体や感圧複写紙等の各種記録体では、有機顔
料、有機染料、有機顕色剤、有機熱可融性物質等の各種
有機固体物質が使用されるが、これらの物質はできるだ
け均一に微細化された水分散液として使用するのが望ま
しい。
有機固体物質の微細化方法としては各種の方法が知られ
ており、例えば有機固体物質を良溶媒に溶解して得た溶
液を有機固体物質の貧溶媒中に添加して有機物質を再沈
澱させる方法、有機固体物質を溶媒に溶解して得た溶液
をホモジナイザー等の乳化機で他の溶剤中に乳化し、そ
の後溶剤を蒸留除去して微細化する方法、有機固体物質
を直接ハンマーミル、ボールミル、ジェット気流ミル等
の粉砕機で乾式粉砕する方法、有機固体物質を水や溶媒
中に分散し、これをサンドグラインダー、ボールミル、
アトライター等の粉砕機で湿式粉砕する方法、有機固体
物質を水や溶媒中に分散し、これを有機物質の融点以上
に加熱した状態でサンドグラインダー、ボールミル、ア
トライター、ホモジナイザー等の粉砕機や乳化機で湿式
粉砕する方法等が提案されている。
そして、これらの微細化方法は有機固体物質の種類、目
的とする微細化度等に応じて適宜選択使用されるが、有
機固体物質を溶媒に溶解する方法では有機溶媒の使用が
不可欠であるため、安全性、経済性等に難がある。また
有機固体物質の平均粒子径が10μm以下になると乾式粉
砕法では粉塵爆発の危険性が伴うため、湿式粉砕法の採
用が望ましい。
「発明が解決しようとする課題」 感熱記録体や感圧複写機等の各種記録体で使用される有
機顔料、有機染料、有機顕色剤、有機熱可融性物質等の
各種有機固体物質は、一般に数μm以下に微細化されて
使用されるが、近年、記録機器等の目覚ましい高速化に
伴い記録感度の大幅な改良が要請されており、特に感熱
記録体では有機染料や有機顕色剤を1μm以下にまで微
細化する要請がでてきている。
しかし、湿式粉砕法で採用される最も一般的な粉砕機で
ある粉砕メディアを充填した各種のサンドミルでは、2
μm程度までの微細化は可能であるが、1μm以下の微
細粒子にまで粉砕するのは容易ではなく、極めて長時間
の粉砕処理を必要とするのが現状である。
かかる現状に鑑み、本発明者等は各種有機固体物質を粉
砕メディアを充填したサンドミルで効率良く湿式粉砕す
る方法について鋭意研究の結果、撹拌槽型、流通管型、
アニューラー型等の各種サンドミルから型式の異なる2
種以上のミルを選び、これを組み合わせて使用すると、
サンドミルによる微細化の効率が極めて顕著に改良さ
れ、発泡やドロッキ現象等の流動性不良を伴うことなく
短時間で均一に微細化された有機固体物質の水分散液が
得られることを突き止め本発明を完成するに至った。
「課題を解決するための手段」 本発明は有機固体物質の水分散液を撹拌槽型、流通管型
又はアニューラー型のサンドミルから選ばれる型式の異
なる2種以上のミルで微粉砕することを特徴とする有機
固体物質の湿式微粉砕法である。
「作用」 本発明の方法で使用される粉砕機は、粉砕メディアを使
用する各種のサンドミルであるが、かかるサンドミルの
具体例としては、例えば撹拌槽にガラスビーズ、セラミ
ックボール、スチールボール等のメディアと処理分散液
を一緒に入れ、上部より垂直アームで撹拌するアトライ
ター、セントリーミル等の如き撹拌槽型ミル;内部にデ
ィスクやピンを有する軸を備えた縦型や横型の円筒型槽
にメディアを充填しておき、これに処理分散液を連続的
に送り込んで粉砕処理をするサンドグラインダー、グレ
ーンミル、パールミル、マターミル、ダイノーミル等の
如き流通管型ミル;二重円筒や二重円錐で構成されるギ
ャップ(メディア4個分程度)中にメディアを充填して
おき、外筒又は内筒を回転させながら連続的に送り込ま
れる処理分散液を粉砕処理するコニカルボールミル、ア
ニューラーミル等の如きアニューラー型連続湿式撹拌ミ
ル等が挙げられる。
従来、これらの湿式粉砕機を使用して有機固体物質の水
分散液を処理する場合には、同種の粉砕機を使用するの
が一般的であり、微粉砕化の程度を高めるためには、同
種の粉砕機で繰り返し何回かの粉砕処理をするか、何台
か連続して並べた同種の粉砕機による処理が行われてい
る。
しかし、このような方法ではある程度の微細化は可能で
あるが、均一に1μm以下まで微細化された粒子を得る
のは容易ではなく、例えば、撹拌槽型のサンドグライン
ダーで繰り返し粉砕処理を行っても1.5μm程度以下の
微細粒子を得るためには極めて長時間の粉砕処理が必要
であり、アニューラー型のコニカルボールミルを数台並
べて連続処理した場合は比較的微細化は進行するが、粗
大粒子の混入が避けられず、やはり均一な微細粒子を得
るのが困難である。
然るに、本発明の方法に従って、撹拌槽型、流通管型又
はアニューラー型のサンドミルから選ばれる型式の異な
る2種以上のミルを組み合わせて使用すると、微細化効
率が極めて顕著に改良され短時間で均一に微細化された
有機固体物質の水分散液が得られるものである。特に、
流通管型ミルで粉砕処理した後でアニューラー型ミルで
粉砕処理を施すと微細化効果が顕著となり、短時間の処
理で極めて均一な微細粒子の分散液が得られるためかか
る適用方法は本発明の好ましい実施態様の一つである。
なお、撹拌槽型サンドミルでは直径2.0〜4.5mm程度のガ
ラスビーズ等の粉砕メディアの使用が好ましく、流通管
型サンドミルでは直径1.0〜3.0mm程度のガラスビーズ等
の粉砕メディアが、またアニューラー型のサンドミルで
は直径0.5〜1.5mm程度のジルコニウムビーズ等の粉砕メ
ディアが好ましく使用される。また、流通管型ミルのデ
ィスク外周は6〜15m/秒程度の周速度で回転され、アニ
ューラー型ミルの内部ローターは10〜20m/秒程度の高周
速度で回転されるのが好ましい。
粉砕メディアを充填したミルで有機固体物質の水分散液
を粉砕処理すると、有機固体物質の微細化に伴ってメデ
ィアの摩耗や破壊が発生する。破壊によって生じたメデ
ィアの破片は連続処理の間に各粉砕機のメディア分離機
構等に喰い込まれて分離機構を損傷する恐れがある。従
って、各種のサンドミルを何台か設置して分散液を連続
処理する際に、サンドミルの後に設けたスクリーンで分
散液を処理してメディアの破片を除去するのが望まし
い。
有機固体物質の水分散液を得るためには、各種の分散剤
が使用されるが、かかる分散剤としては例えばポリビニ
ルアルコール、メチルセルローズ、カルボキシメチルセ
ルローズ、アクリル酸誘導体、スルホン酸誘導体、無水
マレイン酸誘導体、ゼラチン等の各種水溶性高分子化合
物やアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の
各種界面活性剤の1種以上が適宜選択して使用される。
なお、本発明者等の検討結果によれば、サンドミルで処
理する際の有機固体物質水分散液に最初から全量の分散
剤を添加するより、分割して添加する方が好ましく、特
に流通管型ミルで粉砕処理した後でアニューラー型ミル
で粉砕処理する方法では、アニューラー型ミルで微粉砕
する直前に全分散剤の40〜60重量%を有機固体物質水分
散液中に添加すると、発泡やドロッキ現象の発生が少な
く、微細化が極めて効率よく達成されることが明らかと
なった。
本発明の方法で微粉砕される有機固体物質としては、各
種の固体状有機物質が挙げられるが、特に感熱記録体や
感圧複写紙等の各種記録体において使用される有機顔
料、有機染料、有機顕色剤、有機熱可融性物質等の各種
有機物質の微細化に本発明の方法を適用すると極めて顕
著な効果が得られる。なお、温度を下げることによって
固体状になる液状物質の微細化にも本発明の方法を適用
することも可能である。
感熱記録体や感圧複写紙等で使用される有機染料として
は、各種のものが知られており、例えば無色ないし淡色
の塩基性染料としては、3,3−ビス(p−ジメチルアミ
ノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビ
ス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p
−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルイ
ンドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルア
ミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イ
ル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−
3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチ
ルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾー
ル−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−
ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−6−ジメ
チルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル
−3−(1−メチルピロール−3−イル)−6−ジメチ
ルアミノフタリド等のトリアリルメタン系染料、4,4′
−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエーテ
ル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,4,5
−トリクロロフェニルロイコオーラミン等のジフェニル
メタン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−
ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系
染料、3−メチル−スピロージナフトピラン、3−エチ
ル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−スピロー
ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナフトピラ
ン、3−メチル−ナフト−(6′−メトキシベンゾ)ス
ピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等
のスピロ系染料、ローダミン−Bアニリノラクタム、ロ
ーダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタム、ローダミン
(o−クロロアニリノ)ラクタム等のラクタム系染料、
3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メトキシフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,
8−ベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチ
ル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エチル−
p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−N−アセチル−N−メチルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチル−N−
ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
N−クロロエチル−N−メチルアミノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−N−ジエチルアミノフルオラン、
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−(N−シクロペンチ
ル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−
メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(2−カルボメトキシ−
フェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−
イソアミルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノ
フルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルア
ミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、
3−ピロリジノ−6−メチル−7−フェニルアミノフル
オラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−フェニルア
ミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−キシリジノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジブチ
ルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラ
ン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−p−ブチルフェ
ニルアミノフルオラン、3−N−メチル−N−テトラヒ
ドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等のフル
オラン系染料等が挙げられる。
また、塩基性染料と接触して呈色する有機顕色剤も各種
のものが公知であり、例えば4−tert−ブチルフェノー
ル、4−ヒドロキシジフェノキシド、α−ナフトール、
β−ナフトール、4−ヒドロキシアセトフェノール、4
−tert−オクチルカテコール、2,2′−ジヒドロキシジ
フェノール、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t
ert−イソブチルフェノール)、4,4′−イソプロピリデ
ンビス(2−tert−ブチルフェノール)、4,4′−sec−
ブチリデンジフェノール、4−フェニルフェノール、4,
4′−イソプロピリデンジフェノール(ビスフェノール
A)、2,2′−メチレンビス(4−クロルフェノー
ル)、ハイドロキノン、4,4′−シクロヘキシリデンジ
フェノール、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒ
ドロキシフタル酸ジメチル、ヒドロキノンモノベンジル
エーテル、4−ヒドロキシフェニル−4′−イソプロピ
ルオキシフェニルスルホン、ノボラック型フェノール樹
脂、フェノール重合体等のフェノール性化合物、安息香
酸、p−tert−ブチル安息香酸、トリクロル安息香酸、
テレフタル酸、3−sec−ブチル−4−ヒドロキシ安息
香酸、3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ安息香酸、
3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸、サリチル
酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−tert−ブチルサ
リチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−(α−メチル
ベンジル)サリチル酸、3−クロル−5−(α−メチル
ベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチ
ル酸、3−フェニル−5−(α,α−ジメチルベンジ
ル)サリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチ
ル酸等の芳香族カルボン酸、及びこれらフェノール性化
合物、芳香族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウム、
アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、
ニッケル等の多価金属との塩等の有機酸性物質等が例示
される。
さらに、有機熱可融性物質としては、例えばステアリン
酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワック
ス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワッ
クス等のワックス類、ステアリン酸アミド、ステアリン
酸メチレンビスアミド、オレイン酸アミド、パルミチン
酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド等の脂肪酸アミド類、2,
2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフ
ェノール)、4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブチ
ル−3−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェノール)
ブタン等のヒンダードフェノール類、2−(2′−ヒド
ロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンソフェノン等
の紫外線吸収剤、ジベンジルテレフタレート、1,2−ジ
(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシ
エタン、1−フェノキシ−2−(4−メチルフェノキ
シ)エタン、4,4′−エチレンジオキシ−ビス−安息香
酸ジフェニルメチルエステル、テレフタル酸ジメチルエ
ステル、テレフタル酸ジブチルエステル、テレフタル酸
ジベンジルエステル、p−ベンジル−ビフェニル、1,4
−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレ
ン、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル等の各
種公知の熱可融性物質等が挙げられる。
本発明の方法で得られる各種の有機固体物質水分散液
は、有機固体物質が極めて均一に微細化されているた
め、感熱記録体や感圧複写紙等の各種記録体をはじめ、
幅広い技術分野で有効に活用される。特に、使用材料の
微粒子化要請の強い感熱記録体に適用した場合には、際
立った記録感度の改良効果が得られるため、本発明の方
法を適用して最も効果の上がる技術分野である。
なお、本発明の方法で微細化された有機固体物質の水分
散液を使用する限り、感熱記録体の製造方法等について
は特に限定されず、各種公知の方法が適宜選択使用され
る。
因みに、記録層中の塩基性無色染料と顕色剤の使用比率
は、一般に塩基性無色染料1重量部に対して1〜50重量
部、好ましくは1〜10重量部程度であり、記録層を形成
する塗液中には、塩基性無色染料と顕色剤の他に接着剤
成分として、例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセル
ロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム、ポリビニルア
ルコール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体
塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・
アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体
塩、天然ゴム系エマルジョン、スチレン・ブタジエン共
重合体エマルジョン、アクリロニトリル・ブタジエン共
重合体エマルジョン、メチルメタクリレート・ブタジエ
ン共重合体エマルジョン、ポリクロロプレンエマルジョ
ン、酢酸ビニルエマルジョン、エチレン・酢酸ビニルエ
マルジョン等が添加される。また、顔料成分として、例
えば珪藻土、焼成珪藻土、カオリン、焼成カオリン、ホ
ワイトカーボン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、
水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、タル
ク、クレー、焼成クレー等の無機顔料、スチレンマイク
ロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、
尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生澱粉粒等の有機顔料
等が添加されるが、勿論これらの例示物質に限定される
ものではなく、また必要に応じて2種以上を併用するこ
とも可能である。
さらに、記録層塗液中にはその他の各種助剤を添加する
ことができ、例えばジオクチルスルフォンコハク酸ナト
リウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ラ
ウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、アルギ
ン酸塩、脂肪酸金属塩等の分散剤、前述の如き各種熱可
融性物質、消泡剤、蛍光染料、着色染料等が挙げられ
る。
記録層の形成方法も特に限定されず、例えばエアーナイ
フコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビ
アコーター、多層コーター等の適切な塗布装置により記
録層形成塗液を支持体上に塗布・乾燥する方法等によっ
て形成される。塗液の塗布量についても特に限定され
ず、一般に乾燥重量で2〜12g/m2程度、好ましくは3〜
10g/m2程度の範囲で調節される。
支持体についても特に限定されず、上質紙、ヤンキーマ
シンで抄造した原紙、片面艶出し原紙、両面艶出し原
紙、キャストコート紙、アート紙、コート紙、中質コー
ト紙等の紙類、合成繊維紙、合成樹脂フィルム等が適宜
使用される。また、記録層を塗布・乾燥後、必要に応じ
てスーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を施したり、
記録層上に記録層を保護する等の目的でオーバーコート
層を設けたり、支持体に下塗り層や裏塗り層を設ける等
感熱記録体分野における各種の公知技術が付加できる。
かくして得られる本発明の感熱記録体は、均一に微細化
された塩基性染料、顕色剤、熱可融性物質等の水分散液
を使用しているため、記録感度が極めて良好であり高速
記録に充分適応できる優れた特性を備えている。
「実施例」 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する
が、勿論かかる実施例に限定されるものではない。又、
特に断らない限り例中の部及び%はそれぞれ「重量部」
及び「重量%」を表す。
実施例及び比較例 〔塩基性染料分散液の微粉砕処理〕 3−(N−エチル−iso−ペンチル)アミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン 100部 パラベンジルビフェニール 300部 ポリビニルアルコールの2%水溶液 200部 ジオクチルスルホコハク酸ソーダ 1部 からなる塩基性染料の水分散液を分散槽で調製し、これ
を流通管型ミル〔商品名:サンドグラインダー32G,五十
嵐機械社製,粉砕メディアの直径:1.5〜2mm,粉砕メディ
アの充填率:70%,粉砕メディアの材質:ガラス,ロー
ターの周速:12m/秒〕、アニューラー型ミル〔商品名:CO
BALL−MILL,スイスFRYMA社製,粉砕メディアの直径:0.7
5〜1mm,粉砕メディアの充填率:75%,粉砕メディアの材
質:ジルコニウム,ローターの周速:16m/秒〕及び振動
スクリーン〔商品名:エアーテンションスクリーンKSS
−700,神崎製紙社製〕を第1図〜第3図〔実施例〕及び
第4図〜第7図〔比較例〕に示すフローシートの如く配
置した湿式粉砕装置で流量150kg/hr.の条件で湿式粉砕
処理して、それぞれ表に示すような平均粒子径を有する
塩基性染料の水分散液を調製した。
なお、実施例1〜3の塩基性染料水分散液には第1図〜
第3図で示すフローシートの中間スクリーン部分で定量
ポンプを用いてポリビニルアルコールの2%水溶液を全
部で200部連続添加し、比較例1〜4では最初の分散槽
での塩基性染料水分散液の調製段階でポリビニルアルコ
ールの2%水溶液を400部添加して各実施例と分散剤の
全添加量を同一とした。
塩基性染料の平均粒子径はMICROTRAC PARTICLE−SIZE A
NALYZER〔LEED&NORTHRUP COMPANY製〕で測定した。ま
た、湿式粉砕処理の際の分散液の流動性を観察して下記
の評価基準で判定し、その結果を表に併記した。
〔分散液の流動性〕
◎…極めて良好 ○…良好 △…若干不良(ややドロッキがある) ×…不良(ドロッキがひどい) 〔感熱記録紙用塗液の調製〕 ビスフェノールA(三井東圧社製)300部、水450部、メ
チルセルローズ5部を溶解した水溶液455部、ジオクチ
ルスルホコハク酸ソーダ0.5部を撹拌粉砕して得た平均
粒子径2.0μmの顕色剤分散液905.5部にメチルメタクリ
レート・アクリルアミド共重合体の10%水溶液を1000部
と無定形酸化珪素100部をプロペラミキサーでよく混合
し、さらにステアリン酸亜鉛の30%水分散液30部を加え
た後、上記の方法で得られた塩基性染料の水分散液を82
6部添加撹拌して感熱記録紙用塗液を調製した。
〔感熱記録紙の製造〕
米坪50g/m2の原紙に無定形酸化珪素100部、スチレン・
ブタジエン共重合体ラテックス10部(固形分)、カルボ
キシメチルセルローズ2部(固形分)からなる35%濃度
の水分散液をブレードコーターで乾燥後の塗布量が7g/m
2となるように塗布乾燥した。この塗布面上に上記の感
熱記録紙用塗液をブレードコーターで乾燥後の塗布量が
3.5g/m2となるように塗布乾燥し、さらにスーパーカレ
ンダーで感熱記録層表面のベック平滑度が450秒となる
ように平滑化処理を行って7種類の感熱記録紙を製造し
た。
〔感熱記録紙の評価〕
かくして得られた感熱記録紙を市販の感熱ファクシミリ
(商品名:NEFAX−2,日本電気社製)で記録し、その記録
濃度をマクベス濃度計で測定して表に記載した。
【図面の簡単な説明】 第1図〜第3図〔実施例〕及び第4図〜第7図〔比較
例〕は流通管型ミル、アニューラー型ミル及び振動スク
リーンを組み合わせた湿式粉砕装置の配置を示す概略フ
ローシートである。 (1)攪拌槽、(2)ポンプ (3)流通管型ミル、(4)アニューラー型ミル (5)流量計、(6)振動スクリーン (7)受けタンク、(8)ストレージタンク

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機固体物質の水分散液を撹拌槽型、流通
    管型又はアニューラー型のサンドミルから選ばれる型式
    の異なる2種以上のミルで微粉砕することを特徴とする
    有機固体物質の湿式微粉砕法。
  2. 【請求項2】有機固体物質を平均粒子径1.5μm以下ま
    で微粉砕する請求項(1)記載の湿式微粉砕法。
  3. 【請求項3】有機固体物質の水分散液を流通管型ミルで
    微粉砕した後でアニューラー型ミルで微粉砕する請求項
    (1)記載の湿式微粉砕法。
  4. 【請求項4】有機固体物質水分散液中に分散剤を分割し
    て添加する請求項(3)記載の湿式微粉砕法。
  5. 【請求項5】アニューラー型ミルで微粉砕する直前に全
    分散剤の40〜60重量%を分散液中に添加する請求項
    (4)記載の湿式微粉砕法。
  6. 【請求項6】有機固体物質が有機顔料、有機染料、有機
    顕色剤、有機熱可融性物質又はこれらの混合物である請
    求項(1)〜(5)記載の湿式微粉砕法。
  7. 【請求項7】請求項(1)〜(6)の方法で微粉砕され
    た有機固体物質微粒子の水分散液。
  8. 【請求項8】請求項(1)〜(6)の方法で微粉砕され
    た有機固体物質微粒子の水分散液を塗布した記録体。
  9. 【請求項9】記録体が感熱記録体である請求項(8)記
    載の記録体。
JP63176533A 1988-07-15 1988-07-15 有機固体物質の湿式微粉砕法,有機固体物質微粒子の水分散液,及び有機固体物質微粒子の水分散液を塗布した記録体 Expired - Lifetime JPH0798157B2 (ja)

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