JP2011005794A - 感熱記録体 - Google Patents

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Yukiko Sato
有希子 佐藤
Katsuto Ose
勝人 大瀬
Yoshimi Midorikawa
佳美 緑川
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Abstract

【課題】発色感度に優れるとともに、耐可塑剤性及び耐熱性が良好な感熱記録体の提供。
【解決手段】支持体上に無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤とを含有する感熱記録層を設け、該電子受容性顕色剤微粒子のレーザー回折式粒度分布測定装置で測定した粒度分布(体積基準)が50%径で0.5μm以下、かつ90%径で1.2μm以下であり、電子受容性顕色剤として特にベンゼンスルホン化合物またはビス(N−フェニル−N’−(4−メチルスルホニル)ウレア)メタンを用いる。
【選択図】なし

Description

この発明は、無色又は淡色の塩基性ロイコ染料と電子受容性顕色剤との熱による発色反応を利用した感熱記録体に関する。
一般に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料(以下、単に染料ということもある)と染料と加熱した時に反応して発色させる電子受容性顕色剤(以下、単に顕色剤ということもある)を主成分とする感熱発色層を有する感熱記録体は、広く実用化されている。この感熱記録体に記録を行うには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられる。この感熱記録方式は、従来実用化された他の記録方式に比べて、記録時に騒音がない、現像定着の必要がない、メンテナンスフリーである、機器が比較的安価である、コンパクトである、得られた発色が非常に鮮明であるといった特徴があり、ファクシミリ、コンピューターの端末プリンタ、自動券売機、計測用レコーダー、屋外で使用されるハンディターミナルなどに広範囲に使用されている。この感熱記録体の用途としては、前述した各種機器の出力用紙のほか、高保存性が要求される金券用紙などの分野においても使用されるようになっていている。
各種チケット用、レシート用、ラベル用、銀行のATM用、ガスや電気の検針用、車馬券などの金券用などに感熱記録体が使用された場合、長期間フィルムや合成皮などに接した状態で保管しても印字部の読み取り適性に問題を生じない耐可塑剤性が求められている。発色感度向上や画像部の保存性を付与するため、例えば、特定の顕色剤と増感剤を組み合わせて用いることで高感度化を図り、特定の安定剤を用いることで保存性を向上さてた感熱記録体(特許文献1)、顕色剤としてベンゼンスルホンアミド化合物を用いることにより、保存性を向上させた感熱記録体(特許文献2)が開示されている。
また、染料、顕色剤、安定剤あるいは増感剤を微粒化することにより、各材料の反応性を向上させ、感熱記録体を高感度化することも一般に行われている。
特開2001−347757 特開2003−144950
しかし、感熱記録体が金券用途等の過酷な環境下で用いられる用途に使用されることが多くなるにつれて、従来以上の発色感度や画像部の保存性が要求されるようになっており、特許文献1の感熱記録体では発色感度、画質部の保存性ともに改善が必要なレベルであり、特許文献2の感熱記録体は画像部の保存性は良好であるが、発色感度は要求される品質には全く及ばないレベルである。また、各種材料を微粒化した場合には発色感度は向上するものの白紙部の地肌汚れ(耐熱性)といった新たな問題が発生する。さらに、感熱記録体上に保護層を設けた場合、画像部の保存性が向上するものの、発色感度および画質が低下する問題がある。
そこで、本発明は、発色感度に優れるとともに、画像部の保存性(耐可塑剤性)及び白紙部の地肌汚れ(耐熱性)が良好な感熱記録体を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の顕色剤を特定の粒度分布に微粒化することにより、発色感度、耐可塑剤性に優れる感熱記録体が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、支持体上に無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤とを含有する感熱記録層を設けた感熱記録体であって、該感熱記録層が、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定したその微粒子の粒度分布(体積基準)が50%径で0.5μm以下、かつ90%径で1.2μm以下である電子受容性顕色剤を含有することを特徴とする感熱記録体である。特に、電子受容性顕色剤が3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド(化1)またはビス(N−フェニル−N’−(4−メチルスルホニル)ウレア)メタン(化2)であることを特徴とする感熱記録体である。
Figure 2011005794

Figure 2011005794
本発明の感熱記録体は、本発明は、発色感度に優れるとともに、画像部の保存性(耐可塑剤性)及び白紙部の地肌汚れ(耐熱性)が良好な感熱記録体を得ることができる。
本発明の感熱記録体は、電子供与性ロイコ染料、上記一般式(化1)及び一般式(化2)で表される特定の顕色剤の分散液と、バインダーや填料等その他必要な添加剤を加えて混合、感熱記録層塗液を調製し基材上に塗布乾燥して感熱記録層を形成することにより製造することができる。
本発明で用いる特定の顕色剤は3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド(化1)またはビス(N−フェニル−N’−(4−メチルスルホニル)ウレア)メタン(化2)であり、一般式(化1)及び一般式(化2)で表される。
Figure 2011005794
Figure 2011005794
本発明において、一般式(化1)、一般式(化2)で表される顕色剤の粒度分布を小粒径側から50%における粒径(以下「50%径」、又は単に「平均粒径」ともいう。)が0.5μm以下であり、かつ、同様に90%における粒径(以下「90%径」という。)が1.2μm以下にすることにより優れた効果を発現させることができる。なお、顕色剤の粒度分布はレーザー回折式粒度分布測定装置での体積基準の累積粒度分布度数を測定した値である。
本発明において、一般式(化1)、一般式(化2)で表される顕色剤は、上記粒度分布を有することで、大幅に感度、耐熱性を向上することができる。その理由は定かでないが次のように推測される。
一般式(化1)、一般式(化2)で表される顕色剤を上記粒度分布に微粒化することで発色成分である塩基性ロイコ染料との接触頻度が増大し、大幅に発色感度が向上するものと考えられる。また、一般に、感熱記録体には発色感度向上のため増感剤が使用されており、その発色機構は通常、ロイコ染料、顕色剤および増感剤の中で、最も融点の低い増感剤が最初に融解し、次いで融解した増感剤中に染料と顕色剤が溶けて、染料と顕色剤とが分子レベルで反応し発色が得られる。本発明では、顕色剤が微粒化されることにより、融解した増感剤への溶解性が高くなり、発色感度が向上する。このため、耐熱性の悪化を招きやすい低融点の増感剤が不必要となるとともに、上記範囲に粒度分布を調整された顕色剤は耐熱性に悪影響を及ぼす非常に小さい粒子径および発色感度に悪影響を及ぼす非常に大きな粒子径の割合が低減されているため、良好な発色感度および耐熱性の感熱記録体を得ることができると推測される。さらに、顕色剤の粒度分布を上記範囲に調整することにより、画像部の耐可塑剤性が向上する。なお、一般式(化1)、一般式(化2)は単独あるいは混合して用いることが可能である。
本発明では、所望の効果を阻害しない範囲で、一般式(化1)、一般式(化2)で表される顕色剤の他に、従来既知の顕色剤を併用してもよい。このような顕色剤の粒径は特に限定されるものではなく、一般に平均粒径0.3〜1μm程度であり、一般式(化1)、一般式(化2)で表される化合物と同様に微粒化してもよい。また、このような顕色剤を併用する場合には、用いる顕色剤全体に対して他の顕色剤の割合は、所望の効果を阻害しない範囲で適宜調整すればよく特に限定されるものではないが、顕色剤全体を100重量%としたとき一般式(化1)、一般式(化2)で表される化合物が5〜70重量%以上、好ましくは10〜50重量%以上となるように用いることが望ましい。
このような顕色剤として、例えば、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4,4'−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシベンゼンスルホンアニリド、特開平8−59603号公報記載のアミノベンゼンスルホンアミド誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス[α−メチル−α−(4'−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3−ビス[α−メチル−α−(4'−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ジ(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2'−チオビス(3−tert−オクチルフェノール)、2,2'−チオビス(4−tert−オクチルフェノール)、国際公開WO97/16420号に記載のジフェニルスルホン架橋型化合物等のフェノール性化合物、4,4'−ビス(3−(フェノキシカルボニルアミノ)メチルフェニルウレイド)ジフェニルスルホン(旭化成社製商品名:UU)、国際公開WO02/081229号あるいは特開2002−301873号に記載の化合物(日本曹達社製商品名D−102、D−100)、特許第3456792号や3612746号に記載の化合物、N,N'−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、p−クロロ安息香酸、没食子酸ステアリル、ビス[4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸亜鉛]2水和物、4−[2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、4−[3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸、5−[p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル]サリチル酸の芳香族カルボン酸、及びこれらの芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属塩との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等が挙げられる。これらは一種を用いても又は数種を併用してもよい。
本発明において、一般式(化1)、一般式(化2)で表される顕色剤を特定の粒度分布に調整する方法は特に制限されるものではないが、一般に顕色剤は、微粒化処理時に増粘や凝集する傾向があり、シャープな粒度分布が得られにくいため、粉砕メディアとマイクロビーズ(メディア)を用いて湿式粉砕され、遠心力の作用によりメディアと分散液に分離してビーズミルから排出された粉砕機を使用することが好ましくい。
また、用いる粉砕機としては、上記ビーズ径が使用可能な機種であれば限定するものではなく、スクリーンタイプ粉砕機、ギャップタイプの粉砕機、遠心分離方式を用いた粉砕機などを例示することができるが、処理液とビーズとの分離機構に遠心分離方式を用いた粉砕機を使用することが望ましい。遠心分離方式によるビーズ分離機構とは、従来の粉砕機で用いているスクリーンやギャップ方式とは大きく異なり、遠心力を利用した分離機構を備えた湿式型粉砕機である。
本発明において、使用するメディアの粒子径は、得ようとする所望の粒子径によって適宜選択すれば良いが、シャープな粒度分布かつ微粒化を進めるためには0.03〜0.5mm径の範囲が好ましく、材質はガラス、ジルコニア、アルミナから選択するのが好ましい。ビーズ径が0.5mm径を超えると、粉砕用いられるビーズ1個当りの衝撃力(ビーズの重量に比例し、ビーズ重量はビーズ径の3乗に比例)が過剰となり、顕色剤の粒子表面を傷付けてしまい、不要に粒子表面を活性化されるため、粒子同士の相互作用によって増粘や凝集が生じてしまい、結果として粗大粒子が発生し微粒化が困難となる。
本発明において、粉砕室内におけるビーズ粒子の見かけの充填率は、好ましくは30〜95容積%、より好ましくは40〜90容積%である。ビーズ粒子の充填率を上記範囲にすることにより、顕色剤の微粒化効率もよく、またショートパスも防止することができる。
本発明において、顕色剤を粉砕する際の処理温度は50℃以下にすることが望ましい。50℃以上で処理した場合、熱により再凝集や変性などを引き起こすため、発色感度が低下することが懸念される。この凝集などによる発色感度の低下は、90%径で評価することができ、目標とする平均粒径(50%径)に対して約2倍以下が好ましい。また、分散液を50℃以上で混合した場合、混合した塗料が着色するため、それぞれ50℃以下に冷却してから使用する必要があり、生産効率が低下する。
分散液を冷却する方法に特に制限は無いが、粉砕室のジャケット部に冷却媒体を循環させて冷却する方法が簡便である。温度制御の方法についても特に制限は無いが、冷却媒体を循環させる場合には、その流量や温度を制御すればよく、その方法は分散液の温度をセンサーを用いて計測しその値により自動制御してもよいし、簡単には、冷却媒体や流量や温度を変更しながら分散処理時に最も高くなる分散液排出口において分散液の温度を測定して所望の分散液温度をもたらす条件を決めてもよい。
冷却媒体としては、水、エチレングリコールなどの通常の冷却媒体を使用することができる。
また、微粒化操作の前に、前処理として粗分散操作、例えば、ボールミル、アトライター、サンドミル、サンドグラインダー、グレーンミル、パールミル、マターミル、アニラーミル、コボールミル、タワーミル、ダイナミックミル、OBミル、アペックスミル、SCミル及び三本ロールミルなど、種々の変形型や呼称があり、これらの中でもさらに多くの変形種類があるが、適宜必要な粗分散処理を施してもよい。また、微粒化操作は、粉砕機を直列につなげて連続方式とすることや循環させて複数回パスさせる方式としてもよい。
使用するに好ましい粉砕機として、分散液とビーズとを遠心分離する粉砕機の具体例としては、寿工業(株)製のスーパーアペックスミル(SAM−05型、SAM−1型、SAM−2型、SAM−5型、SAM−10型、SAM−30型)、ウルトラアペックスミル(UAM−015型、UAM−05型、UAM−1型、UAM−2型、UAM−5型、UAM−10型、UAM−30型)、三井鉱山(株)製MSCミル(MSC100、MSC150、MSC220)が挙げられ、これらの粉砕機はスクリーンレスのため目詰まりや噛み込み防止を目的とした粗分散処理を省略することも出来る。また、ビーズ分離に遠心分離とスクリーン機構を併用したアシザワ・ファインテック(株)製のスターミルLMZ(LMZ06、LMZ2、LMZ4、LMZ10、LMZ25、LMZ60)やスターミルZRS(ZRS2、ZRS4、ZRS10)などが挙げられるが、前記粒度分布範囲内の微粒化が可能であればこれらに限定されるものではない。また、ギャップタイプの具体例としては、三井鉱山(株)社製ビーズミル(SC100、SC220等)が挙げられるが、これに限定されるものではない。
顕色剤の分散を行う際に使用する分散媒としては一般には水溶性高分子化合物の水溶液を使用する。例えば、ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼインなどの水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体などのエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体などのラテックスなども挙げられる。
これらの分散剤(固形分)は、分散対象物1重量部に対して、0.01〜1.0部の量で用いると微粒子化と分散性の向上及び分散液の安定性に有利であるため好ましい。少なすぎる場合、凝集を引き起こし、分散液の安定性に劣る。また、多すぎる場合は、減感作用による感度低下など品質に悪影響を及ぼすため好ましくない。
分散液中の分散対象物の濃度は、通常20〜70重量%程度である。
このような材料を用いて、顕色剤の分散液を用意し、上記の条件で微粒化処理する。分散液とビーズとを遠心分離する粉砕機を用いない場合には、ボールミル、アトライター、サンドミル、サンドグラインダー、グレーンミル、パールミル、マターミル、アニラーミル、コボールミル、タワーミル、ダイナミックミル、OBミル、アペックスミル、三本ロールミルなどの従来の粉砕機で分散させたものを用いることができる。
なお、他の成分(他の安定剤、顕色剤、染料、など)を同様に微粒化してもよい。
本発明で用いる塩基性ロイコ染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代表的な無色ないし淡色の染料(染料前駆体)の具体例を示す。また、これらの染料前駆体は単独又は2種以上混合して使用してもよい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3、3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕;3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド;〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン; 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−クロロフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2、4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−フルオラン
<フルオレン系ロイコ染料>
3、6、6'−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9、3'−フタリド〕; 3、6、6'−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9、3'−フタリド〕
<ジビニル系ロイコ染料>
3、3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4、5、6、7−テトラブロモフタリド; 3、3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4、5、6、7−テトラクロロフタリド; 3、3−ビス−〔1、1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4、5、6、7−テトラブロモフタリド; 3、3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4、5、6、7−テトラクロロフタリド
<その他>
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3、3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド; 3、6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3'−ニトロ)アニリノラクタム; 3、6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4'−ニトロ)アニリノラクタム; 1、1−ビス−〔2'、2'、2''、2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2、2−ジニトリルエタン; 1、1−ビス−〔2'、2'、2''、2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン; 1、1−ビス−〔2'、2'、2''、2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2、2−ジアセチルエタン; ビス−〔2、2、2'、2'−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル 特に3−(N−エチル−N−p−トルイジノアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランや3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオランは良好な耐光性を有している染料であることから、炎天下で使用される用途に好ましく用いられる。
本発明で用いる増感剤としては、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、従来公知の増感剤を使用することができる。
かかる増感剤としては、ステアリン酸アミド、メチロールアミド、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、p−ベンジルビフェニル、β−ベンジルオキシナフタレン、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、4,4'−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、ビス〔2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル〕エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロロベンジル)、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、オルトトルエンスルホンアミド、パラトルエンスルホンアミド、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、メチルビフェニルケトンを例示することができるが、特にこれらに制限されるものではない。これらの増感剤は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
本発明の感熱記録層には、その他の成分として、顔料、接着剤(バインダー)、安定剤などを用いてもよい。
本発明で使用する顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機又は有機充填剤などが挙げられる。
バインダーとしては、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で感熱記録層用接着剤として一般的に知られているものを用いることができる。具体的には、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロール、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチルラール、ポリスチレン及びそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロ樹脂を例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン、エステル、炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化あるいはペースト状に分散した状態で使用し、要求される品質に応じて併用することも可能である。
また、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、記録画像の耐油性等を付与する安定剤として、4,4'−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2'−ジ−t−ブチル−5,5'−ジメチル−4,4'−スルホニルジフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニルブタン、4−ベンジルオキシ−4'−(2,3−エポキシ−2−メチルプロポキシ)ジフェニルスルホンエポキシレジン等を添加することもできる。
更に、上記材料の他にワックス類などの滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、グリオキザールなどの耐水化剤、分散剤、消泡剤、フェノール系などの酸化
防止剤、蛍光染料等を使用することができる。
本発明の感熱記録体に使用する塩基性ロイコ染料、顕色剤、安定剤、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、塩基性ロイコ染料1部に対して顕色剤0.5〜10部、顔料0.5〜10部程度が使用される。増感剤は、染料1重量部に対して0.5〜10重量部程度使用されることが好ましい。その他の成分については、本発明の効果を害しない範囲で適当な量を用いることができる。
本発明の感熱記録体を得るには、例えば、塩基性ロイコ染料及び顕色剤をそれぞれバインダーとともに分散した分散液と、顔料等その他必要な添加剤を加えて混合し、感熱記録層塗液を調製し基材(支持体)上に塗布乾燥して感熱記録層を形成することにより製造することができる。
この塗液に用いる溶媒としては、水、アルコール等を用いることができ、その固形分は10〜50重量%程度である。
支持体としては、紙、再生紙、合成紙、フィルム、プラスチックフィルム、発泡プラスチックフィルム、不織布等を用いることができる。またこれらを組み合わせた複合シートを支持体として使用してもよい。
塩基性ロイコ染料、顕色剤並びに必要に応じて添加する材料は、ボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。塗布する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗布することができ、例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ビルブレードコーター、ロールコーター、カーテンコーターなど各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択され使用される。
感熱記録層の塗布量は特に限定されず、通常乾燥重量で2〜12g/m2である。
さらに、保存性を高める目的で、オーバーコート層を感熱記録層上に設けたり、発色感度を高める目的で、顔料や有機充填剤を含有した高分子物質等のアンダーコート層を感熱記録層の下に設けたりしてもよい。支持体の感熱記録層とは反対面にバックコート層を設け、バックバリアやカールの矯正を図ることも可能である。また、各層の塗工後にスーパーカレンダーがけ等の平滑化処理を施すなど、感熱記録体分野における各種公知の技術を必適宜付加することができる。さらに、支持体の感熱記録層とは反対面に粘着剤層と剥離紙を設けてラベルとするなど、様々な形態に加工することができる。
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。なお、各実施例中、特にことわらない限り「部」は「重量部」を示す。
実施例1
染料、増感剤の各材料は、それぞれ、予め以下の配合の分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒子径が0.5μmになるまで湿式磨砕を行った。
<染料分散液>
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(山本化成社製商品名:ODB−2) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 6.9部
水 3.9部
<増感剤分散液>
ジフェニルスルホン(DPS) 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
<顕色剤分散液>
4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン(日本曹達社製、商品名D−8) 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
安定剤は、予め以下の配合の分散液をつくり、メディアと分散液を遠心分離するビーズミル(寿工業(株)社製ウルトラアペックスミルUAM−015型)を用いて、0.3mm径のジルコニアビーズを充填率65%(粉砕室容積0.17L)、ローター周速12m/秒、流量10L/Hr(流量/粉砕室容積=59:この値が大きいほど粉砕機規模に対する流量が大きい)の条件で、滞留時間(単位体積当りの分散液が粉砕室内で磨砕処理された時間)が5分になるまで湿式粉砕を行った。
冷却媒体、温度及び流量を変更して通常運転を行い、分散処理時に最も高くなる分散液排出口において測定した分散液温度が40℃付近になる条件を以下のように決めた。
冷却媒体:エチレングリコール
冷却媒体温度:−2℃
流量(循環方式):15L/min
<3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド(化1)の分散液>
3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド
一般式(化1)
(エーピーアイコーポレーション社製、商品名:SU727) 5.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 15.7部
水 9.3部

Figure 2011005794
その結果、下記に示す粒径の安定剤分散液を得た。
粒径はレーザー回折式粒度分布測定装置(マルバーン社製、マスターサイザーS)を用いて測定した。得られた安定剤分散液の分散粒子の50%径は0.44μm、90%径は1.1μmであった。
次に、以下の組成物を混合し、感熱記録層塗液を得た。この塗液を坪量50g/m2の上質紙に乾燥後の塗布量が6g/m2となるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
化1分散液 30.0部
シリカ(水沢化学社製、商品名:ミズカシルP537)25%分散液
13.0部
炭酸カルシウム(白石カルシウム社製商品名:ツネックスE)50%分散液
13.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
実施例2
3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミドをビス(N−フェニル−N’−(4−メチルスルホニル)ウレア)メタン一般式(化2)に変更した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
Figure 2011005794
比較例3
滞留時間を20分にした以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。得られた安定剤分散液の分散粒子の50%径は0.41μm、90%径は0.96μmであった。
実施例4
滞留時間を15分にした以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。得られた安定剤分散液の分散粒子の50%径は0.43μm、90%径は1.02μmであった。
実施例5
0.5mm径のジルコニアビーズを使用し滞留時間を10分にした以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。得られた安定剤分散液の分散粒子の50%径は0.44μm、90%径は1.06μmであった。
比較例1
実施例1の3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミドの微粒化条件において粉砕機をメディアと分散液をスクリーン分離するビーズミル((株)シンマルエンタープライゼス社製ダイノーミルTYPE KDL)に変更し、0.8mm径のジルコニアビーズを充填率60%(粉砕室容積1.4L)、ローター周速12m/秒、流量18L/Hrの条件で、滞留時間(単位体積当りの分散液が粉砕室内で磨砕処理された時間)が5分になるまで湿式粉砕を行った以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。得られた光安定化剤分散液の分散粒子の50%径は0.61μm、90%径は1.42μmであった。
比較例2
0.5mm径のジルコニアビーズを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を
得た。得られた安定剤分散液の分散粒子の50%径は0.85μm、90%径は1.45
μmであった。
比較例3
3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミドをウレアウレタン化合物に変更した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
上記の実施例及び比較例で得られた感熱記録体について次のような評価試験を行った。
[発色感度]
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、作成した感熱記録体に印加エネルギー0.25
及び0.34mJ/dotで印字を行った。印字後及び品質試験後の画像濃度はマクベス
濃度計(RD−914、アンバーフィルター使用)で測定した。
[耐可塑剤性](画像残存率)
紙管に塩ビラップ(三井東圧製、ハイラップKMA)を一回巻き付けた上に大倉電機社製
のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.42mJ/dotで印字を行った感熱記録
体を貼り付け、更にその上に塩ビラップを三重に巻き付けたサンプルを23℃の環境下で
4時間放置した後、記録部の画像濃度をマクベス濃度計で測定し、下記の式にて画像残存
率を算出した。
画像残存率(%)=試験後の濃度/試験前の濃度×100
[耐熱性](地肌部濃度)
80℃の熱板に感熱記録面を5秒間押付けした後、地肌部の発色濃度をマクベス濃度計
で測定した。
評価結果を下表に示す。
Figure 2011005794
実施例1〜5と比較例1〜3の比較から、特定の粒度分布を有する3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミドまたはビス(N−フェニル−N’−(4−メチルスルホニル)ウレア)メタンを用いた本発明の感熱記録体は、発色感度に優れるとともに、耐可塑剤性及び耐熱性も兼ね備えたものである。

Claims (4)

  1. 支持体上に無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤とを含有する感熱
    記録層を設けた感熱記録体であって、該感熱記録層が、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定したその微粒子の粒度分布(体積基準)が50%径で0.5μm以下、かつ90%径で1.2μm以下である電子受容性顕色剤を含有することを特徴とする感熱記録体。
  2. 電子受容性顕色剤が下記一般式(化1)で表される3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミドであることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録体。
    Figure 2011005794
  3. 電子受容性顕色剤が下記一般式(化2)で表されるビス(N−フェニル−N’−(4−メチルスルホニル)ウレア)メタンであることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録体。
    Figure 2011005794
  4. 電子受容性顕色剤が、粉砕メディアと共にビーズミルで湿式粉砕され、遠心力の作用によりメディアと分散液に分離してビーズミルから排出されたものであることを特徴とする請求項1〜3に記載の感熱記録体。
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