JPH0797547A - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents

塗料用樹脂組成物

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JPH0797547A
JPH0797547A JP5241398A JP24139893A JPH0797547A JP H0797547 A JPH0797547 A JP H0797547A JP 5241398 A JP5241398 A JP 5241398A JP 24139893 A JP24139893 A JP 24139893A JP H0797547 A JPH0797547 A JP H0797547A
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JP
Japan
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coating
polyurethane resin
resin
parts
resistance
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JP5241398A
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English (en)
Inventor
Kuniyuki Doi
邦之 土井
Hiroshi Tachika
弘 田近
Kenji Ohama
健司 大濱
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた加工性と耐薬品性を有する塗料用樹脂
組成物を提供する。 【構成】 ジオールがビスフェノールA又はFのエチレ
ンオキサイドまたは/およびプロピレンオキサイドの付
加物、有機ジイソシアネート化合物及び分子量500未
満の鎖延長剤を反応させたウレタン基濃度が300〜
5, 000当量/106gでかつ還元粘度が0. 2〜1.
5dl/gであるポリウレタン樹脂100重量部に対
し、これと反応し得る硬化剤1〜40重量部からなる塗
料用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗装金属板用塗料組成物
に関するものである。さらに詳しくは本発明は加工性に
優れ、かつ耐酸性、耐食性等に優れた塗装金属板用プラ
イマー塗料組成物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】塗装金属板、すなわちいわゆるプレコー
ト金属板はその経済性、生産性、加工性などの利点を生
かして屋根材、壁材など建材分野、物置、ラジエターユ
ニットなどの屋外器物、VTR、洗濯機、冷蔵庫などの
家電製品に広く使用されている。塗装金属板として、ま
ず第1に要求される特性は折り曲げ加工性に優れている
ことである。現在用いられている塗料用樹脂としてはア
ルキッド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等がある
が、これらは加工性に問題があり、高度の加工性を要求
される分野においては、高分子量ポリエステルが使用さ
れているのが現状である。
【0003】現在、塗装金属板用プライマー樹脂として
は、主としてエポキシ樹脂であるが、エポキシ樹脂は可
撓性に欠けるため高度の加工には耐えられず、加工部の
塗膜にクラックが発生し、容易に腐食するという欠点が
ある。また、エポキシ樹脂は一般に耐食性が良好である
と認識されているが、耐衝撃性に劣り、塗装金属板を切
断する際に端面に微小な塗膜のウキが生じるため端面の
耐食性に劣るという問題がある。上記問題のために高加
工用プライマーとしてはその利点が生かせないという重
大な欠点があり、また、加工性の良好な高分子量ポリエ
ステル樹脂を上塗りに用いた場合はプライマーと上塗り
の層間密着性が不良である問題もある。
【0004】このような問題を解決したものとしては、
特公昭62−5467号が知られており、加工性と耐湿
性、耐食性、耐薬品性などを両立させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、年々要
求特性は厳しくなり、建材、家電を問わず加工性と硬
度、種々の耐汚染性、耐薬品性、耐候性、耐食性等の塗
膜物性の高度の両立が要求されている。さらには、端面
あるいは加工部の耐食性の保証、絞り加工性も要求され
るようになって来ており、上記の従来技術では加工性お
よび端面の耐食性、絞り加工性が満たされなくなってき
た。このような要求特性に対し、上塗り用樹脂も鋭意検
討されているものの加工性とその他の塗膜物性の両立が
不充分であり、従来技術のプライマーとの組合せにおい
ては、未だ満足な特性が得られておらず、従来にない優
れたプライマー用樹脂の開発が要望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこうした問
題に鑑み、優れた加工性と耐食性、耐薬品性を合わせも
つプライマー塗料用樹脂について鋭意検討した結果、
(A)ジオールがビスフェノールA又はFのエチレンオ
キサイドまたは/およびプロピレンオキサイドの付加物
(a)、有機ジイソシアネート化合物(b)、及び必要
により分子量500未満の鎖延長剤(c)を反応させた
ウレタン基濃度が300〜5, 000当量/106gで、
かつ還元粘度が0. 2〜1. 5dl/gであるポリウレ
タン樹脂は優れた加工性を有し、かつ驚くべきことに加
工部の耐食性が著しく優れ、さらには優れた耐薬品性を
も合わせ持つことを見出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明は、(A)ジオールが下記
一般式(I)で示されるビスフェノールA又はFのエチ
レンオキサイドまたは/およびプロピレンオキサイドの
付加物(a)、有機ジイソシアネート化合物(b)、及
び必要により分子量500未満の鎖延長剤(c)を下記
(II)式に示す割合で反応させたウレタン基濃度が30
0〜5, 000当量/106gで、かつ還元粘度が0. 2
〜1. 5dl/gであるポリウレタン樹脂100重量部
に対し、(B)該ポリウレタン樹脂と反応し得る硬化剤
1〜40重量部を配合することを特徴とする塗料用樹脂
化合物である。
【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 は水素またはメチル基であ
り、m、nはm≧1、n≧1、2≦m+n≦40であ
る。) 0.8<(b)/{((a)+(c)}≦1 (当量比) ・・・ (II)
【0008】ポリウレタン樹脂(A)を製造する際に用
いられるジオール成分(a)は一般式(I)で示される
ビスフェノールAまたはFのエチレンオサイドまたは/
およびプロピレンオキサイドの付加物であり、これを用
いることにより優れた耐食性、耐薬品性が得られる。ジ
オール(a)において高度の加工性と耐食性を両立した
い場合、10≦m+n≦30でかつR1 、R2 がメチル
基であることが好ましい。また、塗膜物性を損なわない
範囲で分子量500以上のその他のジオールを併用する
ことができる。
【0009】本発明のポリウレタン樹脂(A)を製造す
る際に用いられる有機ジイソシアネート化合物(b)と
しては、トリレンジイソシアネート、p−フェニレンジ
イソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタ
レンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、4,4′−ジイソシアネートシクロヘキシルメ
タン、イソホロンジイソシアネート等の脂肪族、脂環族
ジイソシアネートが挙げられる。この中でも特に4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
【0010】また、本発明のポリウレタン樹脂(A)を
製造する際、必要により用いられる分子量500未満の
鎖延長剤(c)はイソシアネート基に対して反応性の高
い官能基を2個以上有する化合物であり、好ましくはこ
れらの官能基が2個であるが、3個以上の化合物を併用
することができる。
【0011】これらの鎖延長剤は、ポリウレタン樹脂中
のウレタン基あるいはウレア基の濃度を高め、コインス
クラッチ性を改善し、またポリウレタン樹脂に特有な強
靭性を付与する効果がある。
【0012】具体的な化合物としてはエチレングリコー
ル、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、1,5−ペ
ンタンジオール、3−メチルペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ジ
エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メ
チル1,5−ペンタンジオール等のグリコール類、モノ
エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン等のア
ミノアルコール類、ヘキサメチレンジアミン、イソホロ
ジアミン、4,4−ジアミノジフェニルメタン、ジアミ
ノジフェニルエーテル等のジアミン類、ジメチロールプ
ロピオン酸、酒石酸等のカルボキシル基含有グリコール
が挙げられる。
【0013】これらのうち好ましいものとしてジメチロ
ールプロピオン酸が挙げられ、酸価を付与することによ
って基材の金属板との密着性が向上し、コインスクラッ
チ性と耐薬品性の向上に対してより効果的である。なお
好ましい酸価の範囲は50〜800当量/106g、さら
に好ましくは100〜500当量/106gである。
【0014】本発明の(A)ポリウレタン樹脂は前述し
たジオール(a)と必要に応じて分子量500未満の鎖
延長剤(c)を有機溶媒に溶解した後、有機イソシアネ
ート化合物(b)を式(II)で示した割合で仕込み、6
0〜90℃で反応させる方法、またはあらかじめジオー
ル(a)を当量的に過剰のイソシアネート化合物(b)
と60〜90℃で反応させた後に鎖延長剤(c)を式
(II)で示した割合で仕込み、さらに反応させ重合を完
結させる方法など、公知の方法で合成されるものであ
る。また得られたポリウレタン樹脂の末端水酸基が2級
の場合において、硬化剤との反応性が問題となる場合
は、初めにイソシアネート末端にした後、1級の水酸基
を有する鎖延長剤またはジオールを加え末端を1級の水
酸基に変性することもできる。
【0015】さらに、本発明のポリウレタン樹脂(A)
はウレタン基濃度が300〜5、000当量/106g、
好ましくは1,000〜3,000当量/106gであ
り、かつ還元粘度が0. 2〜1. 5dl/g、好ましく
は0. 4〜1. 0dl/gである。ウレタン基濃度が3
00当量/106g未満であると良好なコインスクラッチ
性が得られず、5,000当量/106gを越えると溶解
性が低下する。還元粘度が0. 2dl/g未満では良好
な折り曲げ加工性が得られず、1.5dl/gを越える
と、著しく溶液粘度が上昇し好ましくない。また、本発
明のポリウレタン樹脂(A)はガラス転移点温度が好ま
しくは40℃以下、さらに好ましくは0〜25℃であ
る。
【0016】本発明のポリウレタン樹脂と反応性を有す
る硬化剤としては、以下に示す硬化剤から選ばれた少な
くとも1種の硬化剤であり、その配合量は、ポリウレタ
ン樹脂100重量部(固形部)に対し、1〜60重量
部、好ましくは5〜30重量部である。上述した硬化剤
の配合量が1重量部未満では耐溶剤性、接着性、コイン
スクラッチ性、耐薬品性が低下して、また、60重量部
を越えると加工性が低下し、好ましくない。代表的な硬
化剤としてはアミノ樹脂、エポキシ化合物およびイソシ
アネート化合物が挙げられ加工性、耐薬品性よりイソシ
アネート化合物が特に好ましい。
【0017】アミノ樹脂としては、例えば尿素、メラミ
ン、ベンゾグアナミンなどのホルムアルデヒド付加物、
さらにこれらの炭素数が1〜6のアルコールによるアル
キルエーテル化合物を挙げることができる。具体的には
メトキシ化メチロール尿素、メトキシ化メチロールN、
N−エチレン尿素、メトキシ化メチロールジシアンジア
ミド、メトキシ化メチロールメラミン、メトキシ化メチ
ロールベンゾグアナミン、ブトキシ化メチロールメラミ
ン、ブトキシ化メチロールベンゾグアナミンなどが挙げ
るられるが、好ましくはメトキシ化メチロールメラミ
ン、ブトキシ化メチロールメラミン、およびメチロール
化ベンゾグアナミンであり、それぞれ単独または併用し
て使用することができる。
【0018】エポキシ化合物としてはビスフェノールA
のジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマー、水素化
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびそのオ
リゴマー、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、イソ
フタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシ
ジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジルエステ
ル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘ
キサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸
ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステ
ル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジ
ルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテルおよびポリアルキレングリコールジグリシジルエ
ーテル類、トリメリット酸トリグリシジルエステル、ト
リグリシジルイソシアヌレート、1,4−ジグリシジル
オキシベンゼン、ジグリシジルプロピレン尿素、グリセ
ロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールエタン
トリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリ
グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリ
シジルエーテル、グリセロールアルキレンオキサイド付
加物のトリグリシジルエーテルなどを挙げることができ
る。
【0019】さらにイソシアネート化合物としては芳香
族、脂肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシ
アネートがあり、低分子化合物、高分子化合物のいずれ
でもよい。たとえば、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素
化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネートあるいはこれらのイソシアネ
ート化合物の3量体、およびこれらのイソシアネート化
合物の過剰量と、たとえばエチレングリコール、プロピ
レングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンな
どの低分子活性水素化合物または各種ポリエステルポリ
オール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類の
高分子活性水素化合物などとを反応させて得られる末端
イソシアネート基含有化合物が挙げられる。
【0020】イソシアネート化合物としてはブロック化
イソシアネートであってもよい。イソシアネートブロッ
ク化剤としては、例えばフェノール、チオフェノール、
メチルチオフェノール、エチルチオフェノール、クレゾ
ール、キシレノール、レゾルシノール、ニトロフェノー
ル、クロロフェノールなどのフェノール類、アセトキシ
ム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキ
シムなそのオキシム類、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールなどのアルコール類、エチレンク
ロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノールな
どのハロゲン置換アルコール類、t−ブタノール、t−
ペンタノール、などの第3級アルコール類、ε−カプロ
ラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、
β−プロピルラクタムなどのラクタム類が挙げられ、そ
の他にも芳香族アミン類、イミド類、アセチルアセト
ン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエステルなど
の活性メチレン化合物、メルカプタン類、イミン類、尿
素類、ジアリール化合物類重亜硫酸ソーダなども挙げら
れる。ブロック化イソシアネートは上記イソシアネート
化合物とイソシアネート化合物とイソシアネートブロッ
ク化剤とを従来公知の適宜の方法より付加反応させて得
られる。
【0021】これらの架橋剤には、その種類に応じて選
択された公知の硬化剤あるいは促進剤を併用することも
できる。
【0022】本発明の塗料用樹脂組成物の焼付け温度は
金属板の大きさ、厚さ、また焼き付け炉の能力、塗料の
硬化性などにより任意に選択される。塗料組成物の製造
にはロール練り機、ボールミル、ブレンダーなどの混合
機が用いられる。塗装に当たってはローラー塗り、ロー
ルコーター、スプレー塗装、静電塗装などが適時選択さ
れる。
【0023】本発明の塗料用樹脂組成物は目的、用途に
応じて酸化チタン、タルク、硫酸バリウム、などの体質
顔料、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、
カルシウムクロメート等の防食顔料、公知の着色剤、シ
リカ、ワックスなどの添加剤、グラスファイバー等を配
合することができる。
【0024】本発明の塗料用樹脂組成物は有機溶媒に溶
解した形で使用されるものである。有機溶媒としては、
例えばトルエン、キシレン、ソルベッソ100、ソルベ
ッソ150、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカル
ビトール、ブチルカルビトール、メチルセロソルブアセ
テート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソル
ブアセテート、メチルカルビトールアセテート、ブチル
カルビトールアセテート、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン、イソホロン、N−メチルピロリドン等から
溶解性、蒸発速度を考慮して適宜選択される。
【0025】本発明の塗料用樹脂組成物はそれ自体を塗
布焼付けしただけでも充分な性能を示すが、さらに耐候
性、耐汚染性を向上する目的でトップコートとして公知
の上塗り塗料を塗布することもできる。
【0026】
【実施例】以下本発明を実施例を用いて説明する。実施
例中、単に部とあるのは重量部を示す。また、各測定項
目は以下の方法に従った。
【0027】各測定項目は以下の方法に従った。
【0028】(1) 還元粘度ηsp/c(dl/g) 充分乾燥したポリウレタン樹脂0.10gをフェノール
/テトラクロルエタン(重量比6/4)の混合溶媒25
ccに溶かし、30℃で測定した。
【0029】(2) 数平均分子量 ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)法により測定
し、ポリスチレン換算で示した。
【0030】(3) 酸 価 充分乾燥した試料0. 2gを精秤し20mlのクロロホ
ルムに溶解した。ついで、0. 01Nの水酸化カリウム
(エタノール溶液)で滴定して求めた。指示薬にはフェ
ノールフタレインを用いた。
【0031】(4) ガラス転移点温度 示差走査熱量計(DSC)を用いて、20℃/分の昇温
速度で測定した。サンプルは試料5mgをアルミニウム
押え蓋型容器に入れ、クリンプして用いた。
【0032】(5) ウレタン基濃度 全仕込量中の有機ジイソシアネート化合物の仕込量から
算出し、当量/106gで示した。
【0033】(6) 塗膜伸度 ポリウレタン樹脂をシクロヘキサノンに溶解したワニス
を(12)で後述する方法で塗膜配合しブリキ板に塗
布、乾燥し、厚み約35μmのフィルムを得た。これを
テンシロン型引張り試験機でサンプル長30mm、引張
り速度50mm/分、25℃で測定した。
【0034】(7) 加工性(Tベンド法) 塗装鋼板を180度折り曲げ、屈曲部に発生する割れを
15倍のルーペで観察し判定した。例えば、折り曲げ部
に同じ厚さの鋼板を3枚はさみ折り曲げた時に割れが発
生せず、同様に2枚はさみ折り曲げた時の割れが発生し
た場合、加工性がTベンドで3Tであるといい、従って
Tベンドの数字の小さい方が加工性が良好である。
【0035】(8) 耐アルカリ性 塗装鋼板を5%NaOH中に72時間浸漬し、塗面のブ
リスタ−の発生状態をASTM D714−56に準じ
て評価した。異常のない場合は10とした。
【0036】(9) 耐酸性 塗装鋼板を5%HCl中に72時間浸漬し、塗面のブリ
スタ−の発生状態をASTM D714−56に準じて
評価した。異常のない場合は10とした。
【0037】(10) 耐食性 塗装鋼板を所定時間35℃で5%NaCl塩水噴霧試験
を実施し、ブリスターの発生状況を目視判定した。耐食
性はクロスカット部、2T加工部について実施した。
尚、塩水噴霧時間はクロスカット部および2T加工部が
250時間、端面は250時間で評価した。評価基準を
以下に示す。 クロスカット部および加工部 ◎:異常なし ○:ほとんどブリスターなし △:
ブリスター発生 ×:ブリスター多数発生
【0038】(11) 耐沸水性 塗装鋼板をイオン交換水中に浸漬し、2時間煮沸した後
取り出し、塗膜を観察判定した。 ○:ブリスターなし、密着性100/100 △:ブリスター発生 ×:著しくブリスター発生
【0039】(12) プライマー塗料の調製 ガラス瓶に溶剤系比較樹脂を100固形部、ブロックイ
ソシアネート化合物としてイソホロンジイソシアネート
B1370(ダイセル・ヒュルス社製)8固形部、硬化
促進剤としてのジブチルチンジラウレート0. 05部、
防錆顔料としてのジンククローメート48部、酸化チタ
ン48部、ガラスビーズ(直径5mm)250部を配
合、攪拌後ペイントシェカーで6時間振とう、分散しプ
ライマー塗料を得た。
【0040】(13) 上塗り塗料の作製 あらかじめ溶解した市販の高分子量ポリエステル バイ
ロン300 60固形部、バイロン200 40固形部
(何れも東洋紡績社製)、メチルエーテル化メチロール
メラミンであるスミマールM40S(不揮発分80%、
住友化学工業社製)31部、p−トルエンスルホン酸の
10%ベンジルアルコール溶液2. 5部、酸価チタン1
25部を加え、ガラスビーズ型高速振とう機で5時間分
散し上塗り塗料を作製した。尚、溶剤はシクロヘキサノ
ン/ソルベッソ150=50/50混合品を適量使用し
た。
【0041】(14) 塗装鋼板(試験片)の作製 0. 6mm厚の溶融亜鉛めっき鋼板にクロメート処理を
施したものを基材とした。この基材に(12)で作製し
たプライマーを乾燥膜厚が5μmになるように塗布し、
210℃×50秒焼付けた。ついで、(13)で作製し
た上塗り塗料を乾燥膜厚が15μmになるように塗布
し、230℃×60秒焼付けて塗装鋼板を作製した。
【0042】(15) ポリウレタン樹脂の合成例 ポリウレタン樹脂(A)の合成 攪拌機、温度計および冷却管を具備した4つ口フラスコ
にビスオール10PN(東邦化学社製、ビスフェノール
Aのプロピレンオキサイド9.3モル付加物)を60
部、ビスオール20PN(東邦化学社製、ビスフェノー
ルAのプロピレンオキサイド18. 5モル付加物)を4
0部、鎖延長剤としてジメチロールプロピオン酸3. 8
部、シクロヘキサノン137部を仕込み、80℃で加熱
溶解した。ついで60℃に冷却し、4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート33部を仕込み10分間撹拌
した。ついで80℃に加熱し促進剤としてのジブチルチ
ンラウレート0. 05部を添加し3時間反応させ、ポリ
ウレタン樹脂(A)を得た。得られたポリウレタン樹脂
(A)は還元粘度0. 41dl/g、酸価220当量/
106g、ウレタン基濃度1831当量/106gの淡黄色
透明の樹脂溶液であった。この樹脂溶液は5℃で1カ月
保存しても白濁することなくワニス安定性は良好であっ
た。結果を表1に示す。
【0043】ポリウレタン樹脂(B)〜(H)の合成 ポリウレタン樹脂(A)と同様にして組成が表1に示さ
れる淡黄色透明のポリウレタン樹脂(B)〜(H)を合
成した。ポリウレタン樹脂(A)と同様に組成分析およ
び樹脂特性の測定を行った。結果を表1に示す。
【0044】比較ポリウレタン樹脂(I)〜(J)の合
成 ポリウレタン樹脂(A)と同様にして組成が表2に示さ
れる淡黄色透明のポリウレタン樹脂(I)〜(J)を合
成した。ポリウレタン樹脂(A)と同様に組成分析およ
び樹脂特性の測定を行った。結果を表2に示す。
【0045】比較ポリエステル樹脂(K)〜(O)の合
成 合成例(K) 攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にテ
レフタル酸ジメチル101部、イソフタル酸ジメチル9
3部、エチレングリコール99部、ビスフェノールAの
エチレンオキサイド付加物であるDA−350(日本油
脂社製)192部、テトラブチルチタネート0. 102
部を仕込み、160℃から240℃まで4時間かけてエ
ステル交換反応を行った。次いで系内を徐々に減圧し
て、50分かけて5mmHgまで減圧にし、さらに0.
3mmHg以下の真空下、260℃にて60分間重縮合
反応を行った。そして210℃まで冷却し、無水トリメ
リット酸1. 9部を後添加して15分程撹拌した。得ら
れた共重合ポリエステル(K)はNMR等の組成分析の
結果、酸成分がモル比でテレフタル酸/イソソフタル酸
/トリメリット酸=52/48/1であり、グリコール
成分がモル比でエチレングリコール/DA−350=4
0/60であった。また、還元粘度を測定したところ
0. 40dl/gであり、ガラス転移温度68℃であっ
た。以下、上記合成例に準じた方法により比較ポリエス
テル樹脂(L)〜(O)を合成した。結果を表3に示
す。
【0046】実施例 1 ポリウレタン樹脂(A)溶液を用いて(12)に示した
方法でプライマー塗料を得た。
【0047】この塗料組成物を(14)に記述した方法
で塗布、焼付けして塗装鋼板を作製し、所定の試験をお
こなった。結果を表4に示す。
【0048】以下同様にして、実施例2〜9、比較例
1〜11の塗料組成物を作成し、塗布、焼付けを行っ
た。得られた塗装鋼板の試験結果を表5〜表10に示
す。ただし、塗料の配合比は固形分換算で表示した。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】
【表7】
【0056】
【表8】
【0057】
【表9】
【0058】
【表10】
【0059】
【発明の効果】本発明の塗料用樹脂組成物は前述のよう
にプレコート金属板プライマーに用いた場合、従来技術
の共重合ポリエステル樹脂系と比較して、加工性と耐薬
品性が両立できる。特に従来のポリエステル樹脂と比較
して耐薬品性、耐食性を維持したまま、高度の折り曲げ
加工性を付与できる優れたプライマー塗料が得られる。
本発明の塗料用樹脂を塗装金属板用プライマーに用いる
ことにより上塗り塗料の耐薬品性が著しく向上するた
め、上塗り塗料の使用範囲が広がり、耐薬品性とその他
の塗膜物性を高度に両立することが可能となる。また、
加工性と耐薬品性が両立できるために冷蔵庫、洗濯機な
どの耐薬品性の必要な家電用途にも幅広く使用すること
ができる。また、本発明に使用するポリウレタン樹脂
は、塗料組成物としてだけではなく、単独、あるいは公
知の硬化剤と併用することにより、種々の基材、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィ
ルム、鉄、ブリキ等の金属板などの接着剤として、また
は、各種ピグメントのバインダーとして使用することも
できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ジオールが下記一般式(I)で示
    されるビスフェノールA又はFのエチレンオキサイドま
    たは/およびプロピレンオキサイドの付加物(a)、有
    機ジイソシアネート化合物(b)、及び必要により分子
    量500未満の鎖延長剤(c)を下記(II)式に示す割
    合で反応させたウレタン基濃度が300〜5, 000当
    量/106gで、かつ還元粘度が0. 2〜1. 5dl/
    gであるポリウレタン樹脂100重量部に対し、(B)
    該ポリウレタン樹脂と反応し得る硬化剤1〜40重量部
    を配合することを特徴とする塗料用樹脂化合物。 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 は水素またはメチル基であ
    り、m、nはm≧1、n≧1、2≦m+n≦40であ
    る。) 0.8<(b)/{(a)+(c)}≦1 (当量比) ・・・ (II)
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