JP3139567B2 - 水系分散体 - Google Patents

水系分散体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル樹脂を有効
成分とする水系分散体に関し、さらに詳しくは、プレコ
ート金属板または缶用プライマーおよびサイズ剤に最も
適したポリエステル樹脂の水系分散体に関する。
【0002】
【従来技術】従来より塗料、インキ、コーティング剤、
接着および繊維製品や紙などの各種処理剤の分野で有機
溶剤が多量に用いられてきているが、近年の石油資源の
節約、環境汚染防止、RACT等の有機溶剤排出規制の
実施、さらには消防法の改正に伴う有機溶剤の制限、作
業環境濃度の規制強化などと有機溶剤の使用は年々困難
な状況となりつつある。
【0003】そこで種々の方法、例えば(1)ハイソリ
ッドタイプ、(2)非水系ディスパージョンタイプ、
(3)水系ディスパージョン、(4)エマルジョンタイ
プ、(5)無溶剤タイプなどが提案され、すでに実施さ
れているものの多い。これらの中でも水系ディスパージ
ョンタイプはその取扱い易さ故に最も汎用性があり有望
視されている。
【0004】一方、現在使用されている樹脂の多くは疎
水性であるが、高度の耐食性が要求されるプライマー用
樹脂はとりわけ疎水性を高くする必要があり、これをい
かに水に分散または水溶化させるかが大きな課題であ
る。さらに、一旦水性化された樹脂より形成された皮膜
に耐水性、耐食性、耐候性等をいかに付与するかも重要
な課題である。これらの技術的解決はいかなる樹脂につ
いても共通したものであるが、ポリエステル樹脂も例外
ではない。
【0005】ポリエステル樹脂を水に分散または水性化
させる方法としては、親水性の原料を共重合させる方
法、例えばスルホン酸金属塩基を含有する原料やポリア
ルキレングリコールまたは脂肪族ジカルボン酸などを単
独または併せて共重合する方法などが知られている。し
かし、いずれの方法においても優れた水に対する溶解性
または分散性を付与するためには多量の上記した親水性
原料の使用を必要とし、得られた皮膜の耐水性や耐食性
は非常に劣ったものとなる。
【0006】例えば、特公昭47−40873号公報で
は、全酸成分に対して8モル%以上のスルホン酸金属塩
基含有化合物と全グリコール成分に対して20モル%以
上のポリエチレングリコールの併用を提案している。ま
た、特開昭50−121336号公報でも同様にスルホ
ン酸金属塩基含有化合物とポリエチレングリコールの併
用を提案している。しかしながら、このようなポリエチ
レングリコールを多量に含有する系では親水性が強すぎ
るため、上塗り塗料やコーティング剤に使用した場合で
も吸水、吸湿などにより素地との密着性が低下したり、
塗膜外観、例えば光沢の悪化やふくれや色相の変化が生
じたりして使用に耐えず、まして耐食性の要求されるプ
ライマーに用いることはできなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かかる問題点、つまり
上記水系分散体より得た皮膜の耐水性を改善するため
に、特公昭61−058092号公報において、グリコ
ール成分にポリエチレングリコールのような脂肪族エー
テル結合を有しないポリアルキレングリコールとスルホ
ン酸金属塩基含有の芳香族ジカルボン酸とを併用したポ
リエステル樹脂を両親媒性溶剤を使用して分散化した水
系分散体がすでに提案され、良好な水分散性と耐水性を
得ている。しかしながら、このような水系分散体を用い
て作成した塗料においては、それより形成された塗膜の
耐水性は優れるものの高度の耐水性が要求される耐沸水
性および耐食性が不充分であり、塗膜外観、例えば表面
平滑性、光沢なども必ずしも充分ではない。また、特開
昭60−233127号公報においてテレフタル酸とエ
チレングリコールを含むポリエステル樹脂においてスル
ホン酸金属塩基と末端のカルボキシル基を併用して良好
な水分散体を得ているが、プレコート用プライマーとし
ての充分な耐食性は有しておらず、また、プライマー用
樹脂として必要な疎水性の高いグリコールを使用すると
充分な水に対する分散性または溶解性が得られない。
【0008】
【課題解決するための手段】そこで、本発明者らはこの
ような現状を考慮し、加工性、耐食性、耐沸水性、耐薬
品性およびコインスクラッチ性に優れたプレコート用プ
ライマーに好適な水系分散体を得るべく鋭意研究を重ね
た結果、本発明に到達した。
【0009】すなわち本発明は(A)ポリカルボン酸成
分として芳香族ジカルボン酸を全酸成分に対し70〜1
00モル%、ポリオール成分として下記一般式(I)で
示されるビスフェノールAのエチレンオキサイドまたは
/およびプロピレンオキサイド付加物を全ポリオール成
分に対し30〜95モル%含有し、かつスルホン酸金属
塩基含有ジカルボン酸またはポリオールを全酸または全
ポリオールに対し0.01〜10モル%含有し、かつ酸
価が50当量/106 g以上のポリエステル樹脂、
(B)沸点が60〜250℃の水溶性有機化合物、
(C)水、および(D)中和剤を含み、かつ(A)、
(B)、(C)および(D)が式1)、2)および3)
の配合比を満足することを特徴とする水系分散体であ
る。
【化2】 (式中、R1 、R2 は水素またはメチル基であり、m、
nはそれぞれ1以上の数であると同時に2≦m+n≦6
である) 式1) A/B/C=1〜70/0〜69/9〜99 (重量比) 式2) B/(B+C)=0〜0.7 (重量比) 式3) D/Aの酸価=0.1〜20 (当量比)
【0010】本発明の水系分散体およびこれを用いた水
系塗料用樹脂組成物はプレコート金属板用プライマーに
用いた場合、水系でありながら溶剤型のプレコートプラ
イマー用ポリエステル樹脂と比較して同等以上の加工
性、耐食性、耐沸水性、コインスクラッチ性、耐薬品性
を有する。とくに、カルボキシル基の併用により低スル
ホン酸金属塩基濃度においても良好な水分散性が得られ
るため、耐食性が非常に良好であり、また、スルホン酸
金属塩基とカルボキシル基を含有するため金属に対する
密着性に優れており、上記の溶剤型ポリエステル樹脂よ
りも良好なコインスクラッチ性が得られる。また、溶剤
型エポキシ樹脂と比較して優れた加工性と同等以上の耐
食性が得られる。また、該水系分散体を用いた上塗り用
塗料は従来の溶剤型プレコート用ポリエステル樹脂では
得られなかった卓越した耐汚染性を有する。
【0011】本発明で用いる(A)ポリエステル樹脂は
酸成分のうち70〜100モル%が芳香族ジカルボン酸
である。芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレフタ
ル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、ジフェニル−p,p′−ジカルボン
酸、ジフェニル−m,m′−ジカルボン酸、ジフェニル
メタン−p,p′−ジカルボン酸、2,2′−ビス(4
−カルボキシフェニル)プロパン、インデンジカルボン
酸などを挙げられ、これらの一種または2種以上が組み
合わせて使用される。これらの芳香族ジカルボン酸は塗
膜物性および経済性から任意に選択できるものである
が、塗膜物性特に機械的特性および水に対する分散性ま
たは溶解性の点からテレフタル酸とイソフタル酸を併用
して使用することが好ましく、さらに好ましくはテレフ
タル酸が酸成分の40〜60モル%の範囲である。ま
た、無水トリメリット酸などの3官能以上のカルボン酸
を10モル%以下の範囲で使用しても良い。
【0012】また、本発明で用いる(A)ポリエステル
樹脂は必要に応じて酸成分の30モル%未満、好ましく
は10モル%以下の範囲でコハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン
酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸またはシクロ
ヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロイソフタル酸などの脂環族ジカルボン酸などを使
用することができる。脂肪族ジカルボン酸または脂環族
ジカルボン酸の存在は耐食性を低下させ、また、水系分
散体の貯蔵安定性を低下させるので注意が必要である。
塗膜物性および貯蔵安定性を考慮してセバシン酸を酸成
分の10モル%以下で使用することが好ましく、さらに
好ましくは5モル%以下である。
【0013】本発明で用いる(A)ポリエステル樹脂は
スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸またはポリオール
を全酸または全ポリオールに対し0.01〜10モル%
含有する。スルホン酸金属塩基を含有するジカルボン酸
又はポリオ−ルとしては、スルホテレフタル酸、5−ス
ルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジ
カルボン酸、5〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸
等の金属塩又は2−スルホ−1,4−ブタンジオ−ル、
2,5−ジメチル−3−スルホ−2,5−ヘキサンジオ
−ル等の金属塩を挙げることができる。金属塩としては
Li、Na、K、Mg、Ca、Cu、Feなどの塩が挙
げられる。これらの内、特に好ましいものとしては、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸である。スルホン酸金
属塩基を含有するジカルボン酸又はポリオ−ルは全酸又
は全ポリオ−ル成分に対し0.01〜10モル%の範囲
であり、好ましくは1〜3モル%である。10モル%を
越えると耐水性、耐食性が低下する。0.01モル%未
満では良好な水に対する分散性または溶解性が得られな
い。
【0014】本発明で用いる(A)ポリエステル樹脂は
ポリオール成分として、一般式(I)で示されるビスフ
ェノールAのエチレンオキサイドまたは/およびプロピ
レンオキサイド付加物を全ポリオールに対し30〜95
モル%含有する。該ポリオールは特にプライマー用に用
いる場合に重要であり、30モル%未満では良好な耐食
性が得られない。耐食性と経済性を考慮して40〜70
モル%が好ましい。
【0015】また、本発明で用いる(A)ポリエステル
樹脂で用いられるその他のポリオール成分としては、エ
チレングリーコール、プロピレンリコール、1,3−プ
ロパンジオール、1、4−ブタンジオール、3−メチル
−1、5−ペンタンジオール、2−エチル、2−ブチル
プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1、5−
ペンタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、ジメチ
ロールヘプタン、ジメチロールペンタン、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジ
メタノール、TCDグリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ビスフェノールSエチレンオキサイドまたは
プロピレンオキサイド誘導体、ビスフェノールFエチレ
ンオキサイドまたはプロピレンオキサイド誘導体などを
挙げることができる。このうち、特にジエチレングリコ
ールが水に対する水分散性または溶解性が良好であり、
耐食性、耐薬品性などの特性も非常に良好である。ジエ
チレングリコールの使用量としては40〜60モル%用
いることが最も好ましい。また、エチレングリコールも
耐食性、耐薬品性が良好であるが、20モル%以上では
水に対する分散性または溶解性が不充分となるため20
モル%未満で使用することが好ましい。
【0016】また、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスルトールなどの3官能以上のポリオー
ルを10モル%以下の範囲で使用してもよい。
【0017】また、上記以外の(A)ポリエステル樹脂
の成分として公知の酸性リン化合物の金属塩基を含有す
るジカルボン酸またはポリオールを挙げることもでき
る。
【0018】本発明で用いる(A)ポリエステル樹脂は
カルボキシル基の導入により50当量/106 g以上、
好ましくは100〜250当量/106 gの酸価を付与
する必要がある。酸価の付与により耐水性などの塗膜物
性に悪影響を及ぼすスルホン酸金属塩基濃度を減少させ
ても水分散性を付与できる。また、本発明のポリエステ
ル樹脂はカルボキシル基と反応する硬化剤、例えばメラ
ミンなどを配合することにより、親水性のカルボキシル
基を導入しても硬化後の塗膜の耐水性を低下させない。
また、単独で使用した場合でも、カルボキシル基はスル
ホン酸金属塩基よりも親水性が低いため塗膜の耐水性は
良好である。
【0019】通常の重合により得られたポリエステル樹
脂の酸価が低い場合は重合終了後に無水トリメリット
酸、無水フタル酸などの2価以上の酸無水物と常圧下、
200〜230℃で付加反応させて行うことができる。
酸価が50当量/106 g未満では低スルホン酸金属塩
基濃度において良好な水分散性が得られない。
【0020】本発明のポリエステル樹脂を水に分散させ
る場合は上記の方法で付加したカルボキシル基を中和剤
で中和して解離させる必要がある。アルカリ中和をしな
いとカルボキシル基が解離せず良好な水分散性が得られ
ない。
【0021】(D)中和剤としては、アンモニア水、メ
チルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジ
エチルエタノールアミン、N−メチル−ジエタノールア
ミン、ビス−ヒドロキシプロピル−メチルアミン、トリ
−n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ビス−2−ヒ
ドロキシプロピルアミン、N−メチル−エタノールアミ
ン、アミノメチルプロパノール、3−アミノ−1−プロ
パノールアミン、イソプロパノールアミン、2−アミノ
−2−ヒドロキシメチル1−3−プロパンジオール、ア
ミノメチル−プロパンジオール、シクロヘキシルアミ
ン、t−ブチルアミンなどのアミン類、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどの弱酸と強塩基の塩、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物
などを挙げることができる。これらの中和剤は乾燥、硬
化後に塗膜中に残存すると塗膜物性に悪影響を及ぼすた
め、乾燥、硬化後に揮発して残存しないアンモニア水、
トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミンなどのア
ミン類が好ましい。
【0022】本発明においてポリエステル樹脂は単独、
あるいは必要により2種以上併用することができる。
【0023】本発明で用いる(A)ポリエステル樹脂は
好ましくは非晶性であり、そのガラス転移点温度が−3
0℃〜80℃の範囲である。特に好ましくは30〜75
℃である。ガラス転移点温度が−30℃未満であると、
粘着性を有し、耐水性に劣るようになる。また、75℃
を越えると水分散体の粘度が高くなりコーティング性が
悪くなる。
【0024】本発明で用いる(A)ポリエステル樹脂の
分子量は好ましくは2,500〜30,000である。
分子量2,500未満では塗膜の強じん性が得られず、
30,000を越えると分散時の粘度が高くなるため、
ポリエステル樹脂の含有量を高くすることが困難にな
る。
【0025】本発明で用いる(A)ポリエステル樹脂は
公知の任意の方法によって製造される。また、このよう
にして得られたポリエステル樹脂は溶融状態または後述
する水溶性有機化合物との溶液状態でアミノ樹脂、エポ
キシ化合物、イソシアネート化合物などと混合すること
もできる。あるいはこれらの化合物と一部反応させるこ
ともでき、得られた部分反応生成物は同様に水系分散体
の原料として供することも可能である。
【0026】本発明に用いられる(B)水溶性有機化合
物はポリエステル樹脂の意識的に低められた水に対する
親和性を高め、水に対する分散性を補助する目的で使用
される。すなわち、本発明のポリエステル樹脂と水溶性
有機化合物および水との三者が共存した状態で良好な水
分散体が得られる。
【0027】本発明に用いられる(B)水溶性有機化合
物は20℃で1リットルの水に対する溶解度が20g以
上の有機化合物であり、具体的には脂肪族および脂環族
のアルコール、エーテル、エステルおよびケトン化合物
などが挙げられる。例えばメタノール、エタノール、n
−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、
i−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタ
ノールなどの一価アルコール類、エチレングリコール、
プロピレングリコールなどのグリコール類、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、n−ブチルセロソルブなど
のエチレングリコールアルキルエーテル類およびそのア
セテート類、エチルカルビトール、n−ブチルカルビト
ールなどのジエチレングリコールアルキルエーテル類お
よびそのアセテート類、プロピレングリコールアルキル
エーテル類およびそのアセテート類、ジオキサン、テト
ラヒドロフランなどのエーテル類、酢酸エチルなどのエ
ステル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シ
クロオクタノン、シクロデカノン、イソホロンなどのケ
トン類である。特に好ましいのはn−ブチルセロソル
ブ、n−ブチルカルビトール、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテルなどである。
【0028】これらの水溶性有機化合物は単独または2
種以上を併用することができる。これらの水溶性有機化
合物の沸点は60〜250℃の範囲にあることが必要で
ある。沸点が60℃未満の場合はポリエステル樹脂をこ
の有機化合物に混合、溶解また分散させるのに十分な温
度を保つことが困難である。一方、沸点が250℃を越
えると得られた水系分散体を塗布した後、良好な乾燥性
が得られない。
【0029】本発明の水系分散体は(A)ポリエステル
樹脂と(B)水溶性有機化合物とを50〜200℃であ
らかじめ混合、溶解し、これに(D)中和剤を溶解した
(C)水を加えるか、あるいは(A)と(B)との混合
物に(D)中和剤を溶解した(C)水を加え40〜12
0℃で攪拌することにより製造される。
【0030】いずれの方法においても(A)ポリエステ
ル樹脂、(B)水溶性有機化合物、(C)水、および
(D)中和剤の配合比は水分散体の性能を保持するうえ
で重要な要素であり、式1)、2)、および3)の配合
比を満たすことが必要である。 式2) A/B/C=1〜70/0〜69/9〜99 (重量比) 式3) B/(B+C)=0〜0.7 (重量比) 式4) D/Aの酸価=0.1〜20 (当量比)
【0031】水系分散体に含まれる(A)ポリエステル
樹脂の配合比が(A)+(B)+(C)の総量に対して
1重量%未満の場合は水分散体の粘度が低くなりすぎ、
コーティング時にハジキを生じやすい。また、70重量
%を越える場合は逆に粘度が高くなり過ぎ好ましくな
い。
【0032】(B)水溶性有機化合物を配合させる場
合、(B)水溶性化合物と(C)水との配合割合におい
て、(B)が5重量%以上の場合優れた水分散性および
透明性のものが得られ、また、コーティング性に優れる
ため塗膜の外観に優れる。70重量%を越えると系の引
火点が低くなるなどの問題が生じてくる。
【0033】中和剤の配合量は(D)中和剤/(A)ポ
リエステル樹脂の酸価=0.1〜20(当量比)、好ま
しくは1.0〜2.0(当量比)の範囲である。この比
率が0.1(当量比)未満ではカルボキシル基を十分解
離できず、良好な水分散性が得られない。また、20
(当量比)を越えると乾燥後に塗膜に残存して耐水性を
低下させたり、水系分散体を貯蔵中にポリエステル樹脂
が加水分解するなどの悪影響を及ぼす。
【0034】本発明の水系分散体はそのままでも使用さ
れるが、さらに架橋剤であるアミノ樹脂、エポキシ化合
物およびイソシアネート化合物の郡より選ばれた1種以
上の化合物を配合して使用することができる。
【0035】アミノ樹脂としては、例えば尿素、メラミ
ン、ベンゾグアナミンなどのホルムアルデヒド付加物、
さらにこれらの炭素数が1〜6のアルコールによるアル
キルエーテル化合物を挙げることができる。具体的には
メトキシ化メチロール尿素、メトキシ化メチロールN、
N−エチレン尿素、メトキシ化メチロールジシアンジア
ミド、メトキシ化メチロールメラミン、メトキシ化メチ
ロールベンゾグアナミン、ブトキシ化メチロールメラミ
ン、ブトキシ化メチロールベンゾグアナミンなどが挙げ
るられるが、好ましくはメトキシ化メチロールメラミン
およびメチロール化ベンゾグアナミンであり、それぞれ
単独または併用して使用することができる。
【0036】エポキシ化合物としてはビスフェノールA
のジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマー、水素化
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびそのオ
リゴマー、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、イソ
フタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシ
ジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジルエステ
ル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘ
キサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸
ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステ
ル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジ
ルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテルおよびポリアルキレングリコールジグリシジルエ
ーテル類、トリメリット酸トリグリシジルエステル、ト
リグリシジルイソシアヌレート、1,4−ジグリシジル
オキシベンゼン、ジグリシジルプロピレン尿素、グリセ
ロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールエタン
トリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリ
グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリ
シジルエーテル、グリセロールアルキレンオキサイド付
加物のトリグリシジルエーテルなどを挙げることができ
る。
【0037】さらにイソシアネート化合物としては芳香
族、脂肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシ
アネートがあり、低分子化合物、高分子化合物のいずれ
でもよい。たとえば、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素
化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネートあるいはこれらのイソシアネ
ート化合物の3量体、およびこれらのイソシアネート化
合物の過剰量と、たとえばエチレングリコール、プロピ
レングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンな
どの低分子活性水素化合物または各種ポリエステルポリ
オール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類の
高分子活性水素化合物などとを反応させて得られる末端
イソシアネート基含有化合物が挙げられる。
【0038】イソシアネート化合物としてはブロック化
イソシアネートが好ましい。イソシアネートブロック化
剤としては、例えばフェノール、チオフェノール、メチ
ルチオフェノール、エチルチオフェノール、クレゾー
ル、キシレノール、レゾルシノール、ニトロフェノー
ル、クロロフェノールなどのフェノール類、アセトキシ
ム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキ
シムなそのオキシム類、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールなどのアルコール類、エチレンク
ロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノールな
どのハロゲン置換アルコール類、t−ブタノール、t−
ペンタノール、などの第3級アルコール類、ε−カプロ
ラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、
β−プロピルラクタムなどのラクタム類が挙げられ、そ
の他にも芳香族アミン類、イミド類、アセチルアセト
ン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエステルなど
の活性メチレン化合物、メルカプタン類、イミン類、尿
素類、ジアリール化合物類重亜硫酸ソーダなども挙げら
れる。ブロック化イソシアネートは上記イソシアネート
化合物とイソシアネートブロック化剤とを従来公知の適
宜の方法より付加反応させて得られる。
【0039】これらの架橋剤には硬化促進剤を併用する
こともできる。架橋剤の配合方法としては本発明の水系
分散体に混合する方法、さらにあらかじめ(B)水溶性
有機化合物または(C)水との混合物に溶解または分散
させる方法などがあり、架橋剤の種類により任意に選択
することができる。
【0040】
【実施例】以下実施例を挙げて、本発明を具体的に説明
する。実施例において単に部とあるものは重量部を示
す。
【0041】各測定項目は以下の方法に従った。
【0042】(1)還元粘度ηsp/c(dl/g) 充分乾燥したポリエステル樹脂0.10gをフェノール
/テトラクロルエタン(容積比6/4)の混合溶媒25
ccに溶解し、30℃で測定した。
【0043】(2)分子量 GPC測定により、ポリスチレン換算で数平均分子量を
求めた。
【0044】(3)酸 価 試料0.2gを精秤し20mlのクロロホルムに溶解し
た。ついで、0.01Nの水酸化カリウム(エタノール
溶液)で滴定して求めた。指示薬にはフェノールフタレ
インを用いた。
【0045】(4)ガラス転移点温度 示差走査熱量計(DSC)を用いて、20℃/分の昇温
速度で測定した。サンプルは試料5mgをアルミニウム
押え蓋型容器に入れ、クリンプして用いた。
【0046】(5)ポリエステル樹脂の組成分析 NMR(核磁気共鳴法)などにより分析した。
【0047】(6)分散安定性 水系分散体を常温で1ケ月貯蔵後、目視判定した。 ○:良 好、 △:少量の沈澱またはゲル状物
が発生する、 ×:分離、ゲル化 ××:初期において良好な分散体
が得られない
【0048】(7)コインスクラッチ性 塗装鋼板塗膜を10円硬貨を用いて力強く引っかき、塗
膜のはくり状態を目視により判定した。 ◎:プライマーが基材(鋼板)からほとんどはくりせ
ず、かつプライマーと上塗りとの層間密着性も良好で上
塗りのみ凝集破壊する。 ○:プライマーが基材からわずかにはくりするが、プラ
イマーと上塗りとの層間密着性は良好 △:プライマーは基材からほとんどはくりしないがプラ
イマーと上塗りとの層間密着性が不良で、上塗りが容易
にはくりする。 ×:プライマーごと上塗りが基材からはくりする。プラ
イマーの基材に対する密着性が不十分。××:プライマ
ーごと上塗りが基材から著しくはくりする。
【0049】(8)加工性(Tベンド法) 塗装鋼板を5℃の恒温室に1時間以上放置後、4Tから
順次0Tまで折り曲げ、屈曲部に発生する割れを15倍
のルーペで観察し判定した。例えば、折り曲げ部に同じ
厚さの鋼板を3枚はさみ折り曲げた時に割れが発生せ
ず、同様に2枚はさみ折り曲げた時の割れが発生した場
合、加工性がTベンドで3Tであるといい、従ってTベ
ンドの数字の小さい方が加工性が良好である。
【0050】(9)耐沸水性 塗装鋼板をイオン交換水中に浸漬し、2時間煮沸した後
取りだし、塗膜を観察し判定した。 ○:ブリスターなし、密着性100/100 △:ブリスター発生 ×:著しくブリスター発生
【0051】(10)耐食性 塗装鋼板にカッターナイフでクロスカットを施し、JI
S K−5400に準じて塩水噴霧試験を500時間行
った後、クロスカット部をセロテープはくりを行い、そ
のはくり幅で評価した。 ◎:はくり幅2mm未満 ○: 〃 2mm以上3mm未満 △: 〃 3mm以上5mm未満 ×: 〃 5mm以上
【0052】(11)耐薬品性 塗装鋼板をプラスチック製の粘着テープで裏止めし、2
5℃の5%水酸化ナトリウム水溶液または5%硫酸水溶
液に6時間浸漬し、塗膜の外観で判定した。判定基準は
ASTM D714−56のブリスター評価基準に準じ
た。尚、異常の無い場合は10とした。
【0053】(12)プライマー塗料の調製(水系の場
合) ガラス瓶に水系分散体を100固形部、アルキルエーテ
ル化アミノホルムアルデヒド樹脂としてサイメル303
(三井サイアナミッド社製)10固形部、硬化促進剤と
してパラトルエンスルホン酸0.25部、防錆顔料とし
てジンククローメート30部、酸化チタン50部、ガラ
スビーズ(直径5mm)250部を配合攪拌後、ペイン
トシェカーで4時間振とう分散させ、プライマー塗料を
得た。
【0054】(13)プライマー塗料の調製(溶剤系の
場合) ガラス瓶に溶剤系比較樹脂を100固形部、アルキルエ
ーテル化アミノホルムアルデヒド樹脂としてサイメル3
03(三井サイアナミッド社製)10固形部、硬化促進
剤としてパラトルエンスルホン酸0.25部、防錆顔料
としてジンククローメート30部、酸化チタン50部、
ガラスビーズ(直径5mm)250部を配合攪拌後、ペ
イントシェカーで4時間振とう分散させ、プライマー塗
料を得た。
【0055】(14)上塗り塗料(I)の調製 ガラス瓶の共重合ポリエステル樹脂であるバイロン20
0(東洋紡績社製)20固形部、バイロン500(東洋
紡績社製)80部、アルキルエーテル化アミノホルムア
ルデヒド樹脂としてサイメル325(三井サイアナミッ
ド社製)25固形部、硬化促進剤としてパラトルエンス
ルホン酸0.25部、酸化チタン125部、レベリング
剤MKコンク(共栄社油脂化学工業社製)0.5部、シ
クロヘキサノン400部、ガラスビーズ(直径5mm)
250部を配合攪拌後、ペイントシェーカーで4時間振
とう分散させ、上塗り塗料(I)を得た。
【0056】(15)塗装鋼板の作製と塗膜物性評価 あらかじめクロメート処理を施した0.5mm厚の電気
亜鉛めっき鋼板に前述したプライマー塗料を乾燥膜厚が
5μmになるようにバーコーターで塗布し、220℃で
50秒焼き付けた。ついで、冷却後プライマー塗膜上に
前述した上塗り塗料(I)を乾燥膜厚が20μmになる
ようにバーコーターで塗布し、70℃で10分セッティ
ングした後、235℃で60秒焼き付けて塗装鋼板を作
製した。得られた塗装鋼板を前述した方法により評価し
た。
【0057】(16)ポリエステル樹脂の合成例 ポリエステル樹脂(a)の合成 撹拌機、温度計およびヴィグリュー分留管を具備した4
つ口フラスコにジメチルテレフタレート255部、ジメ
チルイソフタレート245部、3,5−ジカルボメトキ
シベンゼンスルホン酸ナトリウム15部、BPE−20
(三洋化成工業社製)547部、ジエチレングリコール
432部および触媒としてテトラブチルチタネート0.
3部を仕込み、180〜230℃で生成するメタノール
を系外に留去しながら、5時間エステル交換反応を実施
した。ついで、ヴィグリュー分留管を取り外し反応系を
30分かけて5mmHgまで減圧し、この間210℃ま
で昇温した。さらに、0.3mmHg、230℃で重縮
合反応を30分間行った。ついで、常圧、窒素雰囲気下
で200℃まで冷却し、無水トリメリット酸15部を添
加し、徐々に230℃まで加熱しトリメリット酸を付加
させて、ポリエステル樹脂(a)を得た。得られたポリ
エステル樹脂はNMRなどの分析の結果、テレフタル酸
/イソフタル酸/5−ナトリウムスルホイソフタル酸/
/BPE−20/ジエチレングリコール//トリメリッ
ト酸(後付加)=50/48/2//65/35//2
(モル比)であり、還元粘度0.40dl/g、数平均
分子量8,000、酸価123当量/106 g、ガラス
転移点温度53℃の淡黄色透明の樹脂であった。
【0058】ポリエステル樹脂(b)〜(g)の合成 ポリエステル樹脂(a)の合成例と同様にして、組成が
表1及び2に示されるポリエステル樹脂(b)〜(g)
を合成した。ポリエステル樹脂(a)と同様に組成分析
および樹脂特性の測定を行った。結果を表1及び2に示
す。
【0059】比較ポリエステル樹脂(h)〜(m)の合
成 ポリエステル樹脂(a)の合成例と同様にして、組成が
表3及び4に示されるポリエステル樹脂(h)〜(m)
を合成した。ポリエステル樹脂(a)と同様に組成分析
および樹脂特性の測定を行った。結果を表3及び4に示
す。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】実施例 1 ポリエステル樹脂(a)30部、ブチルセロソルブ21
部、イオン交換水49部、28%アンモニア水0.46
部を0.5リットルフラスコに仕込み、80℃で4時間
かけて分散を行った。得られた水系分散体は常温におい
ても安定であり、透明感のある良好なものであった。次
に所定の塗膜評価を行ったところ、加工性、コインスク
ラッチ性、耐沸水性、耐食性、耐薬品性などの塗膜物性
は従来技術の溶剤系と同等以上で、良好であった。ま
た、塗膜外観も良好であった。結果を表5に示す。
【0065】実施例 2〜7 ポリエステル樹脂(b)〜(g)についても実施例と同
様に評価した。分散組成および結果を表5及び6に示
す。
【0066】比較例 1〜8 実施例ポリエステル樹脂(a)と比較ポリエステル樹脂
(h)〜(m)およびエポキシ樹脂について実施例1と
同様に評価した。分散組成および結果を表7〜9に示
す。
【0067】
【表5】
【0068】
【表6】
【0069】
【表7】
【0070】
【表8】
【0071】
【表9】
【0072】表1〜9で明かなように、本発明の水系分
散体はその分散安定性に優れ、さらには、その塗膜物性
である耐食性、耐薬品性、耐沸水性、コインスクラッチ
性および加工性にも優れる。
【0073】
【発明の効果】本発明の水系分散体はスルホン酸金属塩
基濃度が低濃度においても非常に水分散性が良好であ
り、透明感のある良好な水系分散体が得られる。本発明
の水系分散体は上記したようにスルホン酸金属塩基濃度
が低く、かつ、ビスフェノールA骨格を含有するため、
耐食性および耐薬品性が非常に良好であり、さらに、加
工性、コインスクラッチ性も良好であるため、プレコー
ト用プライマーに特に好適である。さらには、本発明の
水系分散体は仕上がり塗膜外観に優れ、耐汚染性に優れ
るため、上塗り塗料、コーティング剤としても好適であ
る。また、本発明の水系分散体は不均一系であるため低
粘度であり、溶剤型の高分子ポリエステルでは困難であ
ったスプレー塗装が可能である上、ハイソリッド化も可
能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91 C08L 67/00 - 67/03 C09D 167/00 - 167/03

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカルボン酸成分として芳香族
    ジカルボン酸を全酸成分に対し70〜100モル%、ポ
    リオール成分として下記一般式(I)で示されるビスフ
    ェノールAのエチレンオキサイドまたは/およびプロピ
    レンオキサイド付加物を全ポリオール成分に対し30〜
    95モル%含有し、かつスルホン酸金属塩基含有ジカル
    ボン酸またはポリオールを全酸または全ポリオールに対
    し0.01〜10モル%含有し、かつ酸価が50当量/
    106 g以上のポリエステル樹脂、(B)沸点が60〜
    250℃の水溶性有機化合物、(C)水、および(D)
    中和剤を含み、かつ(A)、(B)、(C)および
    (D)が式1)、2)および3)の配合比を満足するこ
    とを特徴とする水系分散体。 【化1】 (式中、R1 、R2 は水素またはメチル基であり、m、
    nはそれぞれ1以上の数であると同時に2≦m+n≦6
    である) 式1) A/B/C=1〜70/0〜69/9〜99 (重量比) 式2) B/(B+C)=0〜0.7 (重量比) 式3) D/Aの酸価=0.1〜20 (当量比)
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