JPH0797242B2 - トナー用架橋ポリエステル - Google Patents

トナー用架橋ポリエステル

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JPH0797242B2
JPH0797242B2 JP63326226A JP32622688A JPH0797242B2 JP H0797242 B2 JPH0797242 B2 JP H0797242B2 JP 63326226 A JP63326226 A JP 63326226A JP 32622688 A JP32622688 A JP 32622688A JP H0797242 B2 JPH0797242 B2 JP H0797242B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はトナー用架橋ポリエステルに関し、さらに詳し
くは帯電特性及び耐湿性が優れたトナー用架橋ポリエス
テルに関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
架橋飽和ポリエステルは耐薬品性、可撓性、低温処理等
に優れていることから、粉体塗料、粉体接着剤、電子写
真トナー等の各種用途において、種々検討が行なわれて
いる。その中でも電子写真と呼ばれる静電荷像または磁
化像をトナーと呼ばれる微粉末着色剤により現像し、紙
またはフィルムに転写した後、像を固定する方法におけ
るトナーのバインダーとしてポリエステルが優れた性能
を有していることが確認され、近年脚光を浴びている。
電子写真法で用いられるトナーに要求される性能は粒
度、低温定着性、貯蔵安定性、耐湿性、色、耐塩化ビニ
ル可塑剤性の他の電子写真法の主流である静電荷像転
写、ヒートロール定着方式においては、帯電特性、非オ
フセット性等があるが、これらの性能の殆どはトナーの
主成分であるバインダーに依存する。一方、現在生産さ
れているトナー用ポリエステルはテレフタル酸及びイソ
フタル酸を主成分とするジカルボン酸とジオールをエス
テル化した後、無水トリメット酸を架橋剤として加えて
得られる架橋ポリエステルである。該樹脂の性能を先の
要求性能と比べてみると、粒度については該樹脂を粉砕
し、分級機により分級することにより良好な特性を備え
た粒子だけ抽出するので樹脂に依存しない。低温定着性
は最も重要な性能であり、通常この物性を、満足するよ
うに樹脂は設計される。貯蔵安定性はトナーの流通段階
または保存中の性能として必要なもので従来低温定着性
能との絡みで樹脂設計がなされている。耐湿性は画像の
安定性上重要であるが該性能を向上させる積極的有効策
は見出されていない。色については通常黒が用いられる
ため樹脂の帯色は問題とならない。耐塩化ビニル可塑剤
性は本来ポリエステルは離型性を有しており問題となら
ない。帯電特性については、従来より荷電制御剤を用い
て調節する方法が確立しているがポリエステルは負帯電
特性があるので該特性を生かしたポリマー設計をすべき
である。この負帯電特性はポリマーの酸価と相関を有し
ており、他物性と独立した酸価の制御手法により実現す
べきである。非オフセット性は架橋ポリマーであれば満
足できる性能であり、現在生産されている架橋ポリエス
テルは概ね良好である。
以上のように現在既に開発されているトナー用ポリエス
テルはトナーとしての殆どの要求性能を満たすものであ
り、これが脚光を浴びる所以となってきいる。しかしな
がら他の物資を損なうことなくトナー用ポリエステル樹
脂の耐湿性及び帯電特性を同時に向上せしめることは難
しくこのような特性を備えたトナー用ポリエステルの開
発が待たれるところである。
本発明の目的は、上記した不都合の解消にあり、架橋ポ
リエステル本来の優れた諸特性を損なうことなく、良好
な耐湿性及び帯電特性を同時に具備するトナー用架橋ポ
リエステルを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のトナー用架橋ポリエステルは、ジカルボン酸成
分と、全グリコール成分に対して20モル%以上の脂肪族
ジオールを含むグリコール成分と、全ジカルボン酸成分
に対して1〜40モル%の3価以上の多価カルボン酸又は
3価以上の多価アルコールから選ばれた少なくとも1つ
の成分と、全ジカルボン酸成分に対して2〜40モル%の
モノカルボン酸成分とを、エステル化反応又はエステル
交換反応させた後、重縮合反応させて得られた酸価3〜
20mgKOH/g、水酸基価5〜50mgKOH/gのポリエステルであ
ることを特徴とするものである。
本発明のポリエステルを製造するに際して使用されるジ
カルボン酸成分は、一般にジカルボン酸として知られて
いるものであればいかなるものであってもよい。例え
ば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、マレイン
酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン
酸、グルタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、リノレイン
酸、又はその酸無水物もしくはその低級アルキルエステ
ルが挙げられる。これは一種もしくは二種以上の混合系
で使用される。これらの中でも、本発明の架橋ポリエス
テルの貯蔵安定性及び低温定着性向上の面から該ポリエ
ステル中にはテレフタル酸成分及びイソフタル酸成分を
共重合せしめることが好ましく、特に全酸成分中30モル
%以上のテレフタル酸成分及び70モル%以下のイソフタ
ル酸成分を共重合せしめることがさらに好ましい。
本発明のポリエステルを製造するに際して使用されるグ
リコール成分は、一般にグリコールとして知られている
ものであればいかなるものであってもよい。例えば、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、シクロヘキシサンジメタノール、水添ビスフェノー
ルA、ポリオキシプロピレン(n)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパンが挙げられる。これらは
1種もしくは2種以上の混合系で使用される。
これらの中でも、エチレングリコール、プロピレングリ
コール等の脂肪酸グリコールを、全グリコール成分に対
して20モル%以上含有させることにより、モノカルボン
酸との併用によりトナーとしての耐湿性および帯電特性
を十分に向上させることができるものであり、好ましく
は40モル%以上の範囲である。
また、これら脂肪族グリコール中でもエチレングリコー
ル、プロピレングリコールは、本発明のポリエステルを
製造する際の反応性の向上に好ましい。
ジエチレングリコール及びトリエチレングリコールを共
重合したポリエステルにて作られたトナーは画質の点で
好ましく全グリコール成分中に3〜50モル%含まれる場
合は特に好適である。
ネオペンチルグリコールは得られるポリエステル系トナ
ーの接着力の向上に有用であり、特に全グリコール成分
中に10〜70モル%含まれる場合は好適である。またビス
フェノールA誘導体はトナー用ポリエステル樹脂の低温
定着性及び貯蔵安定性の向上に有用な成分であるが反応
性を低下させる性質がある。従って、全ジグリコール成
分中70モル%以下の範囲で使用するのが好ましい。
本発明のポリエステルを製造するに際して使用される3
価以上の多価カルボン酸は、一般に3価以上の多価カル
ボン酸として知られているものであればいかなるもので
あってもよい。例えば、トリメリット酸、トルエントリ
カルボン酸、シクロヘキサントリカルボン酸、4−ネオ
ペンチリデニル−1,2,6,7−ヘプタンテトラカルボン
酸、4−ネオペンチル−1,2,6,7−ヘプテン(4)−テ
トラカルボン酸、3−メチル−4−ヘプテニル−1,2,5,
6−ヘキサンテトラカルボン酸、3−メチル−3−ヘプ
チル−5−メチル−1,2,6,7−ヘプテン(4)−テトラ
カルボン酸、3−ノニル−4−メチリデニル−1,2,5,6
−ヘキサンテトラカルボン酸、3−デシリデニル−1,2,
5,6−ヘキサンテトラカルボン酸、3−ノニル−1,2,6,7
−ヘプテン(4)−テトラカルボン酸、3−デシニル−
1,2,5,6−ヘキサンテトラカルボン酸、3−ブチル−3
−エチレニル−1,2、5,6−ヘキサンテトラカルボン酸、
3−メチル−4−ブチリデニル−1,2,6,7−ヘプタンテ
トラカルボン酸、3−メチル−4−ブチル−1,2,6,7−
ヘプテン(4)−テトラカルボン酸、3−メチル−5−
オクチル−1,2,6,7−ヘプテン(4)−テトラカルボン
酸、又はこれらの酸無水物もしくはこれらの低級エステ
ルが挙げられる。これらは1種もしくは2種以上の混合
系で使用される。これらの中でも、価格及び反応操作性
の面から無水トリメリット酸の使用が好ましい。また、
この3価以上の多価カルボン酸のポリエステル中への重
合割合は全酸成分に対して、通常、1〜40モル%で、好
ましくは5〜30モル%の範囲である。
本発明を実施するに際して使用される3価以上の多価ア
ルコール成分は、一般に3価以上の多価アルコールとし
て知られているものであれいかなるものであってもよ
い。例えば、グリセリン、1,1,1−トリメチロールエタ
ン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,1,1−トリメチ
ロールブタン、ペンタエリスリトール、1,1,2,2−テト
ラメチロールエタン、1,1,3,3−テトラメチロールプロ
パン、1,1,4,4−テトラメチロールブタン、1,2,4−シク
ロヘキサントリメタノールが挙げられる。これらは1種
もしくは2種以上の混合系で使用される。これらの中で
も、エステル化反応の反応性及び価格の面から、グリセ
リン、1,1,1−トリメチロールプロパン及びペンタエリ
スリトールの使用が好ましい。この多価アルコールの使
用割合は全カルボン酸成分に対し、通常、1〜40モル%
で、好ましくは2〜25モル%の範囲である。
これらの3価の多価カルボン酸、多価アルコールは本発
明のポリエステルに架橋構造を与え、該ポリエステルよ
り作られたトナーの非オフセット性、耐湿性及び帯電特
性に大きく寄与する成分であり、これら3価以上の多価
カルボン酸又は多価アルコールは夫々単独で或いは併用
して上記範囲で共重合するのがよい。
本発明を実施するに際して使用されるモノカルボン酸
は、一般にモノカルボンとして知られているものであれ
ばいかなるものであってもよい。例えば、安息香酸、ク
ロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、パラヒドロキシ安息香
酸、サリチル酸、チロサリチル酸、フェニル酢酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、オクタンカルボン
酸、ラウリル酸、ステアリン酸及びこれらの低級アルキ
ルエステルが挙げられる。これらのモノカルボン酸は1
種もしくは2種以上の混合系で使用され、脂肪族グリコ
ールと併用することによって、トナーとしての耐湿性お
よび帯電特性を十分に向上させることができる。特に、
ポリエステルトナーの耐湿性の向上、帯電特性の向上、
耐熱性向上の面及びエステル化反応の反応性の安息香酸
の使用が好ましい。このモノカルボン酸の使用割合は、
全酸成分に対し、通常、2〜40モル%で、好ましくは5
〜30モル%の範囲である。このモノカルボン酸はポリエ
ステルの成長末端を封止する機能があるため、過剰に使
用するとエステル化反応を阻害する作用を示す。
本発明の架橋ポリエステルを得るため製造方法は特に限
定されるものではないが、1つの方法として、特開昭61
-303254号に開示されているような方法が挙げられる。
具体的には、まず、ジカルボン酸成分、グリコール成
分、3価以上の多価アルコール成分及び/又は3価以上
の多価アルコール成分及び芳香族モノカルボン酸をエス
テル化又はエステル交換反応させる。この反応は常法に
基いて行なえば良いが、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、
酢酸マンガン、酢酸カルシウム、酢酸スズ、酢酸鉛、チ
タンテトラブトキサイド等の触媒を添加することにより
速やかに反応が進行する。
次いで、上記触媒の他、三酸化アンチモン、二酸化ゲル
マニウム等の通常のポリエステルの縮合触媒の存在下
で、150mmHg以下の真空下でグリコール成分を留出除去
させながら重合反応を行なった後、目的とする架橋度に
なった時点で反応圧力を上昇させて架橋反応を停止さ
せ、重合を完結させる。
本発明の架橋ポリエステルは、モノカルボン酸の添加量
及びエステル化又はエステル交換反応の反応率に応じ3
〜20mgKOH/gの酸価を有し、かつ5〜50mgKOH/gの水酸基
価を有するものとする。ポリエステルの酸価が3mgKOH/g
未満では該ポリエステルを用いて作ったトナーの画像に
カブリを生じ、20mgKOH/gを超えたポリエステルからの
トナーはその負電荷量が過多となり画像濃度が低下す
る。そこで、ポリエステルの酸価はこましくは5〜18mg
KOH/gの範囲とくに7〜15mgKOH/gの範囲である。また水
酸基価が5mgKOH/g未満のポリエステルはエステル化では
反応性の面で十分でなく、50mgKOH/gを超えたポリエス
テルにて作ったトナーは十分な耐湿性が得られない。好
ましくは7〜40mgKOH/gさらに好ましくは10〜35mgKOH/g
である。
なお、この酸価及び水酸基価はJIS K-0070より測定でき
るが、溶解能の高い良溶媒を選んで使用した方が望まし
い。また水酸基価の測定は水分の影響を受けるので乾燥
は十分に行う必要がある。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1 蒸留塔を有するオートクレーブに第1表に示した種類、
量のカルボン酸成分、アルコール及び触媒を仕込み、常
圧下で昇温を開始したところ内温が170℃に達した時点
で蒸留塔より水が留去しはじめた。
以後蒸留塔頂の温度を100℃に維持しながらエスエル化
反応を行い、水が留出しなくなった時点でエステル化反
応を終了した。次いでオートクレープより蒸留塔を外
し、反応系を2トルに減圧して留出する水及びエチレン
グリコールを系外に排出しながら重縮合反応せしめたと
ころ撹拌トルクが上昇しはじめたので、系内の圧力を50
トルに調整し、架橋度が好適となったところで反応系を
常圧にもどした。内容物をチッ素圧で釜底に設けられた
バルブより水中へ吐出して取り出した。
得られた架橋ポリエステルの酸価は10mgKOH/gで、水酸
基価は11mgKOH/gであった。得られた架橋ポリエステル1
00重量部に対しカーボンブラック(リーガル400R、キャ
ボット社製)を混練し、冷却後粉砕し、分級して5〜20
μの粒径のトナーを得た。このトナー5部に対しキャリ
ア鉄粉(商品名TEFV 200/300日本鉄粉社製)95部を混合
し現像剤としした。この現像剤中のトナー比帯電量Q/M
をブローオフ法により25℃、湿度50%(常温)において
測定したところ−17μc/gであった。一方、このトナー
と前記鉄粉キャリアを用いて、30℃、90%(高温)で現
像剤の混合を行なった。得られた現像剤中のトナーのQ/
Mは−16μc/gとなり、温度変化に対する摩擦帯電特性の
変化のないことがわかった。
本発明の架橋ポリエステルはトナー用として荷電制御剤
を必要とせず、湿度依存製の少い重合体であることが確
認された。
実施例2 第2表に示した種類及び割合の原料を用いた以外は実施
例1と同一の条件にてエステル化反応を行った。
得られた架橋ポリエステルの酸価と9mgKOH/gで、水酸基
価は28mgKOH/gであった。また、実施例1と同様にして
トナーの性能試験を行なったところ以下のようになっ
た。
常湿下トナーQ/M:−13μc/g 高湿下トナーQ/M:−11μc/g 実施例3 第3表に示した種類及び割合の原料を用いた以外は実施
例1と同一条件にてエステル化反応を行った。
得られた架橋ポリエステルの酸価と9mgKOH/gで、水酸基
価は15mgKOH/gであった。また、実施例1と同様にして
トナーの性能試験を行なったところ次のようになった。
常湿下トナーQ/M:−12μc/g 高湿下トナーQ/M:−12μc/g 実施例4 第4表に示した種類及び割合の原料を用いる以外は実施
例1と同一の条件にてエステル化反応を行った。
得られた樹脂の酸価は18mgKOH/g、水酸基価は43mgKOH/g
であった。カーボンブラックと同時にボントロンS−32
(オリエント化学製)を上記の如くして得た架橋ポリエ
ステル樹脂100重量部に対し3重量部加えた以外は実施
例1と同様にしてトナーを作り、このトナーの性能試験
を行ったところ以下のようになった。
常湿下トナーQ/M:−25μc/g 高湿下トナーQ/M:−21μc/g この結果はトナーの帯電特性が安定していることを示し
ている。
実施例5 第5表に示した種類及び割合の原料を用いた以外は実施
例1と同一の条件にてエステル化反応を行った。
得られた架橋ポリエステルの酸価は12mgKOH/gで、水酸
基価は10mgKOH/gであった。また実施例1と同様にして
トナーを作りその性能試験を行なったところ次のように
なった。
常湿下トナーQ/M:−20μc/g 高湿下トナーQ/M:−19μc/g 比較例1 第6表に示した種類及び割合の原料を用いる以外は実施
例1と同一の条件にてエステル化反応を行った。
得られたポリエステルの酸価は25mgKOH/gで、水酸基価
は53mgKOH/gであった。また実施例1と同様にしてトナ
ーを作りその性能試験を行なったところ次のようになっ
た。
常湿下トナーQ/M:−31μc/g 高湿下トナーQ/M:−21μc/g 以上の結果は本比較例で得られたポリエステルが帯電特
性が高く且つ湿度の影響も強く受けるため、トナー用バ
インダーとして不適である事を示す。
比較例2 第7表に示した種類及び割合の原料を用いた以外は実施
例1と同一の条件にてエステル化反応を行った。
得られたポリエステルの酸価は4mgKOH/gで、水酸基価は
55mgKOH/gであった。また実施例1と同様の条件にてト
ナーを作りその性能試験を行なったところ次のようにな
った。
常湿下トナーQ/M:−11μc/g 高湿下トナーQ/M:−7μc/g この結果は本比較例で得られたポリエステルが湿度の影
響を強く受けるものであり、トナー用バインダーとして
不適である事を示す。
比較例3 第8表に示した種類及び割合の原料を用いた以外は実施
例1と同一の条件にてエステル化反応を行った。
得られたポリエステルの酸価は29mgKOH/gで、水酸基価
は61mgKOH/gであった。また、実施例1と同様の条件に
てトナーを作り、その性能試験を行ったところ次のよう
になった。
常湿下トナーQ/M:−33μC/g 高湿下トナーQ/M:−22μC/g この結果は比較例で得られたポリエステルが帯電特性が
高く、湿度の影響も強く受けるため、トナー用バインダ
ーとして不適であることを示す。
〔発明の効果〕
以上に詳述した通り、本発明のトナー用架橋ポリエステ
ルは架橋ポリエステル本来の優れた諸特性を損なうこと
なく、良好な耐湿性及び帯電特性を具備するものである
ため、画像特性の安定した複写あるいは印刷を可能とす
るものであり、その工業的価値は大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船渡 良 愛知県名古屋市東区砂田橋4丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社内 (72)発明者 久保 伸司 愛知県名古屋市東区砂田橋4丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−121059(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジカルボン酸成分と、全グリコール成分に
    対して20モル%以上の脂肪族ジオールを含むグリコール
    成分と、全ジカルボン酸成分に対して1〜40モル%の3
    価以上の多価カルボン酸又は3価以上の多価アルコール
    から選ばれた少なくとも1つの成分と、全ジカルボン酸
    成分に対して2〜40モル%のモノカルボン酸成分とを、
    エステル化反応又はエステル交換反応させた後、重縮合
    反応させて得られた酸価3〜20mgKOH/g、水酸基価5〜5
    0mgKOH/gのポリエステルであることを特徴とするトナー
    用架橋ポリエステル。
JP63326226A 1988-12-26 1988-12-26 トナー用架橋ポリエステル Expired - Lifetime JPH0797242B2 (ja)

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