JPH06110251A - トナー用ポリエステル樹脂 - Google Patents
トナー用ポリエステル樹脂Info
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- JPH06110251A JPH06110251A JP4258534A JP25853492A JPH06110251A JP H06110251 A JPH06110251 A JP H06110251A JP 4258534 A JP4258534 A JP 4258534A JP 25853492 A JP25853492 A JP 25853492A JP H06110251 A JPH06110251 A JP H06110251A
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- resin
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- polyester
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Abstract
に優れ、長期間の使用にも高画像品質を維持するトナー
用ポリエステル樹脂の提供。 【構成】 ジカルボン酸成分とジオール成分と架橋性モ
ノーマーとから重合された架橋ポリエステルで、そのタ
フネス指標が250〜600μmの範囲にあり、ガラス
転移点が50〜85℃であるトナー用ポリエステル樹
脂。
Description
法、静電印刷法などにおいて、静電荷像または磁気潜像
の現像に用いる乾式トナーとして有用なポリエステル樹
脂に関する。さらに詳しくは、耐刷性やタフネスに優
れ、長期間の使用にも高画像品質を維持する、非磁性一
成分系の現像システムや、ポータプルタイプの複写機の
現像システムに用いるのに適したトナー用ポリエステル
樹脂に関する。
おいては、光導電性感光体または静電記録体上に形成さ
れた静電荷像を予め摩擦により帯電させたトナーによっ
て現像した後定着される。磁気潜像の場合は、磁気ドラ
ム上の潜像を磁性体を含むトナーによって現像した後定
着される。定着は光導電性感光体または静電記録体上に
現像によって得られたトナー像を直接融着させるか、紙
やフィルム上にトナー像を転写した後、これを転写シー
ト上に融着させることによって行われる。トナー像の融
着は、溶剤蒸気との接触、加圧もしくは加熱によって行
われ、加熱方式には電気オーブンによる無接触加熱方式
と加圧ローラーによる圧着加熱方式があるが、定着工程
の高速化が要請される最近では主として後者が用いられ
ている。
成分系トナーと2成分系トナーがある。2成分系トナー
は、先ず樹脂、着色剤、荷電制御剤およびその他必要な
添加剤を溶融混練して十分に分散させた後、次いで粗粉
砕、微粉砕し、所定の粒度範囲に分級して製造される。
1成分系トナーは、上記の2成分系のトナーの各成分の
他に磁性鉄粉を添加して同様に製造される。
め、トナーに要求される性能の大部分を支配する。この
ためトナー用樹脂には、トナー製造における溶融混練工
程での着色剤の分散性、粉砕工程での粉砕性の良いこと
などが要求され、またトナーの使用においては定着性、
オフセット性、ブロッキング性および電気的性質が良い
ことなど多様な性能が要求される。トナーの製造に用い
られる樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル系樹脂などが公知で
あるが、圧着加熱定着方式用は主にスチレンと(メタ)
アクリル酸エステルの共重合体が用いられてきた。しか
し、複写機の高速化傾向にともない、トナーの低温定着
性が強く要求されているため、より低温で定着が可能で
あることや定着されたトナー像の耐塩ビ可塑剤性が優れ
ていることにより、ポリエステル樹脂が注目されてい
る。
が高性能化されるにつれて、トナー用樹脂に要求される
性能も、複写機の形式によって変って来た。中でも、最
近になって普及し始めた小型複写機(ポータブルタイ
プ)は、家庭用等で使用される場合が多いため、印字率
が比較的に低く、トナーが複写機内の現像工程で帯電の
ため混合される時間が長時間になる。その間にトナーが
粉砕され、粒径が小さくなり、帯電量が変化する。その
ため、複写物の濃度が変化してしまう。また、家庭用で
使用されるとメンテナンスにも手間がかかる。
系のように現像ロールにトナーを強く押しつけて帯電さ
せるシステムがある。そのような現像システムでは、ト
ナーは容易に粉砕されるため、その帯電量も変化する。
を用いた場合には、樹脂の強度不足のためトナーが容易
に粉砕され、複写物にカブリが発生したり濃度が低下し
たりする問題が起った。これを改良するため超高分子化
したり、ガラス転移点(Tg)を上げたりする手法が採
られたが、粘度増加が激しく定着性が低下した。
ル系の樹脂もトナー用に使われているが、定着性を重視
しているため高架橋剤濃度のものが多く、数平均分子量
(Mn)が小さいためタフネスが低かった。
で、樹脂にタフネスが必要である上記システムに使用で
きるトナー用樹脂の出現が熱望されていた。
とする現像システムに有用なトナー用樹脂を提供するこ
とにある。さらに詳しくは、トナーとして使用できる粘
度を有し、かつタフネスを兼ね備えている樹脂を提供す
ることにある。
カルボン酸成分とジオール成分と架橋性モノマーとから
重合された架橋ポリエステルで、そのタフネス指標が2
50〜600μmの範囲にあり、ガラス転移点が50〜
85℃であることを特徴とするトナー用ポリエステル樹
脂である。
ボン酸成分とジオール成分と架橋性モノマーとから重合
されて得られる架橋ポリエステル樹脂である。
通常のポリエスルテルの重合に使用されている各種の芳
香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸およびそれらの
誘導体が含まれる。その中でも芳香族ジカルボン酸成
分、特にテレフタル酸、イソフタル酸およびそれらの低
級アルキルエステルが好ましい。それらの低級アルキル
エステルとしては、テレフタル酸ジメチル、イソフタル
酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジエ
チル、テレフタル酸ジブチル、イソフタル酸ジブチル、
等があげられるが、コストおよび取り扱い性の点でテレ
フタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチルが好ましい。
芳香族ジカルボン酸成分は、Tgを上げ耐ブロッキング
性に寄与し、それの持つ疎水性のため耐湿性にも効果が
ある。その中でもテレフタル酸系はTgアップに効果が
あり、イソフタル酸系は反応性を高める効果があるの
で、目的によってその使用バランスを変えればよい。
リエステルの縮合で一般に用いられている各種の芳香族
ジオール、脂肪族ジオールが含まれる。芳香族ジオール
としては、ポリオキシエチレンー(2.0)ー2,2ー
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
プロピレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.
2)−ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロ
ピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオ
キシプロピレン−(2.4)−2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパンなどが挙げられる。芳香族ジオールはTgを上
げる効果があるため、耐ブロッキング性が良好となる。
また、脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、
ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール等が
挙げられる。脂肪族ジオールは樹脂に可撓性を付与し、
定着性に寄与するがTgが低下く耐ブロッキング性に悪
影響を与えるため、これらの使用量は目的に応じて変化
させればよい。
め、3価以上の多価アルコール、3価以上の多価カルボ
ン酸およびその誘導体から選ばれた1種以上の架橋性モ
ノマーを使用する。3価以上の多価アルコールとして
は、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトラオ
ール、1,4ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、庶
糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペン
タトリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリ
オール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、
トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、2,
4,6−トリヒドロキシメチルベンゼンなどが挙げられ
る。3価以上の多価カルボン酸としては、トリメリツト
酸、ピロメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリ
カルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、
1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−
ヘキサントリカルボン酸、1,2,7,8−オクタンテ
トラカルボン酸、ならびにこれらの酸無水物および低級
アルキルエステルがある。これら架橋性モノマーは単独
または混合して用いられる。このような架橋性モノマー
は樹脂のTgを高める効果があると共に、樹脂に凝集性
を付与し、耐オフセット性を高める効果があるので、そ
の使用量は複写機の定着温度および複写スピードに合わ
せて適宜選択すればよい。
ン酸成分とジオール成分と架橋性モノマーとから重合さ
れた架橋ポリエステルにタフネスが付与されていること
である。すなわち、下記のタフネス評価法により評価し
た際に、タフネス指標が250〜600μm範囲にある
ことが必要である。
めには、樹脂に架橋構造を持たせることが重要である
が、本発明のトナー用ポリエステルにおいては、架橋構
造を持たせるとともに、テレフタル酸、ナフタレン環誘
導体、ビスフェノール誘導体、シクロヘキサン環のよう
な脂環式化合物、等の構造的に強固な単量体を使用し、
さらに数平均分子量を大きくすることによって、タフネ
ス指標が250〜600μmという高いタフネスの付与
を達成できたものである。
000μmのサンプルを50g用意する。 の分級サンプル30gをトリオサイエンス製のブ
レンダーTR−BLで微粉砕する。(目盛り10:30
秒) 質量を秤量したふるいを、ふるいの目の粗さが10
0μm、150μm、250μm、500μm、710
μmおよび1000μmの順序で下から組み立てる。 の操作で得られた微粉砕物を20g秤量する。 微粉砕物をで組み立てたふるいの最上部に入れ、
筒井理科器機製のミクロ形電磁振動ふるい器M−2型で
30分間振動する。(目盛り10) 各ふるい上の樹脂の重量を秤量する。 各ふるい上の樹脂重量を片対数グラフにプロット
(各メッシュパスの累積重量)し、そのグラフより、全
体の50重量%がパスする粒径を読み取る。
μm未満のポリエステル樹脂を用いたトナーを使用した
場合、トナーのタフネスが弱く、複写機内で現像中にト
ナーが粉砕されてトナーの帯電量が変り、画像濃度に影
響を与える。
ポリエステルを用いたトナーを使用した場合、樹脂のタ
フネスは良好で、複写機内での粉砕もスペントトナーの
発生も抑制できるが、トナーのタフネスが高過ぎるた
め、トナーとして重要なファクターである定着性が低下
する。
250〜600μmである必要があり、300〜550
μmであることが好ましい。
耐ブロッキング性の改良に有効であり、バインダー樹脂
のTgが低い場合その効果は特に顕著であるが、非磁性
一成分系等のようにトナーにタフネスが必要とされる現
像システムでは、Tgが50℃未満の樹脂を用いた場
合、現像工程内でトナーが融着し、画像が悪化する。ま
た、Tgが85℃を超える樹脂を用いた場合、樹脂のタ
フネスは向上するが、定着性が低下する。従って、Tg
は50〜85℃の範囲内でなければならず、55〜80
℃であることが好ましい。
記モノマーを反応釜に仕込み、加熱昇温することによ
り、エステル化反応または、エステル交換反応を行う。
この時必要に応じて硫酸、チタンブトキサイド、ジブチ
ルスズオキシド、酢酸マグネシウム、酢酸マンガン等の
通常のエステル化反応またはエステル交換反応で使用さ
れるエステル化触媒またはエステル交換触媒を使用する
ことができる。次いで常法に従って、反応で生じた水ま
たはアルコールを除去する。
施するが、このとき150mmHg以下の減圧下でジオール
成分を留出除去させながら重合を行う。
昇温5℃/min で測定した時のTg近傍の吸熱カーブの
接線とベースラインとの接点として求めた。実施例にお
ける組成分析は、樹脂をヒドラジンで加水分解し、液体
クロマトグラフィーで定量した。また、本発明でいう架
橋ポリエステル樹脂とは、重合時、反応系のトルクが急
激に上昇する点、いわゆるゲル化点を越えて重合された
ポリエステル樹脂をいう。
発明はこれによって限定されるものではない。
ポリオキシプロピレン(2.3)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、ジオールAと略
称する)50モル部およびエチレングリコール65モル
部を、蒸留塔を有する反応容器に投入した。触媒のジブ
チルスズオキシドを全酸成分に対して0.08重量%添
加し、内温を260℃、攪拌回転数を200rpm に保
ち、常圧下で5時間エステル化反応させた後、反応系内
を30分かけて1.0mmHgまで減圧し、内温240℃に
保ち、エチレングリコールを留出させながら縮合反応を
2時間行い、淡黄色の透明樹脂R−1を得た。得られた
樹脂のTgは70℃で、タフネス指標は475μmであ
った。また、樹脂の組成分析結果は表1のようになっ
た。
(三菱化成工業(株)製#40)5重量部およびボント
ロンs−34(オリエント化学工業(株)製)1重量部
を、ヘンシェルミキサーでプレミキシングし、次いで栗
本鉄工所製のインターナルミキサーを用いて170℃、
65rpmの条件で溶融混練を行った。溶融混練物を室
温まで冷却後、ハンマーミルで粗粉砕した後、ジェット
ミルを用いて22μm以下まで粉砕した。その後、日本
ニューマチック社の風力分級気を用いて、粒径5〜22
μmにし、トナーT−1を得た。トナーT−1の定着試
験結果、および耐ブロッキング性の試験結果を表2に示
す。
ーを均一にふりかけ(ID=1.0±0.3)温度可変
式の定着ローラーに通し、次に定着部分のテープ剥離を
し濃度減衰率を求め、ローラーの温度を上げていった
時、定着率が90%を越えた温度を最低定着温度とし
た。また、さらに温度を上げていった時、トナーが熱ロ
ーラーに付着し始めた温度を高温オフセット開始温度と
した。最低定着温度と高温オフセット開始温度の間を定
着可能領域(非オフセット定着温度幅)とした。定着ロ
ーラーのスピードは100mm/secに設定し、ニッ
プ幅は8.0mmに設定して評価した。最低定着温度が
160℃以下のものを定着性良好樹脂とし、200℃以
上でオフセットが発生するものを非オフセット性良好樹
脂とした。
写機にて耐刷試験を行い、5000枚複写後の画像変化
を目視にて評価した。評価基準は下記の通りとした。 A: 最初から最後まで鮮明な画像が得られた。 B: 途中で画像濃度に若干の変化があったが、全体を
通してほぼ良好と判断できた。 C: 1000枚までは良好な画像が得られた。 D: 耐刷試験初期より、画像が低下した。
ナーに用いた場合、定着挙動が良好であり耐刷性にも優
れていた。
施例1と同様の操作を行い、樹脂R−2〜R−3を得
た。樹脂R−2〜R−3の組成分析結果および樹脂物性
値を表4に示した。
(2.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパンをジオールBと略称する。
3に対応するトナーT−2〜T−3を得た。T−2〜T
−3の定着試験および耐刷評価の結果を表5に示した。
R−2〜R−3をトナーとして用いた場合も、定着性・
耐刷性は良好であった。
と同様の操作を行い、樹脂R−4〜R−5を得、トナー
T−2〜T−3を得た。樹脂の組成分析結果、樹脂物性
値およびトナー特性を表7に示した。
に用いた場合も、定着特性、耐刷特性に優れていた。
と同様の操作を行い、樹脂R−6〜R10を得、トナー
T−6〜T−10を得た。樹脂の組成分析結果、樹脂物
性値およびトナー特性を表9に示した。
度幅は広く熱的特性には非常に優れたトナーが得られた
が、タフネス指標が240μmと非常にもろいため、耐
刷試験で良好な結果は得られなかった。
ス指標が680μmと非常に靭性のあるトナーが得られ
たが、定着強度が極端に低下したため、複写機で画像が
出ず耐刷評価が不能であった。
低いため耐刷試験中にトナーボックス・現像システム内
で融着、ブロッキングが発生し、良好な画像は得られな
かった。
Tgが高く、タフネス指標も良好なので、耐刷試験は良
好な結果が得られたが、定着性が低かった。
10をトナーにして用いた場合、非オフセット幅がとれ
ず、低温でオフセットが発生することにより、耐刷試験
が不可能であった。
いると、非オフセット定着温度幅が広くかつタフネスに
優れ、長期間の使用にも高画像品質を維持するトナーが
得られる。このトナー用ポリエステル樹脂は、特に非磁
性一成分系の現像システムや、ポータブルタイプの複写
機の現像システム用として適している。
系のように現像ロールにトナーを強く押しつけて帯電さ
せるシステムがある。そのような現像システムでは、ト
ナーは容易に粉砕されるため、その帯電量は極めて容易
に変化する。
で、樹脂にタフネスがあり、上記システム、特に非磁性
一成分系トナーを使用するシステムに適したトナー用樹
脂の出現が熱望されていた。
通常のポリエスルテルの重合に使用されている各種の芳
香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸およびそれらの
誘導体が含まれる。その中でも芳香族ジカルボン酸成
分、特にテレフタル酸、イソフタル酸およびそれらの低
級アルキルエステルが好ましい。それらの低級アルキル
エステルとしては、テレフタル酸ジメチル、イソフタル
酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジエ
チル、テレフタル酸ジブチル、イソフタル酸ジブチル、
等があげられるが、コストおよび取り扱い性の点でテレ
フタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチルが好ましい。
芳香族ジカルボン酸成分は、Tgを上げ耐ブロッキング
性に寄与し、それの持つ疎水性のため耐湿性にも効果が
ある。その中でもテレフタル酸系はタフネスおよびTg
を向上させる効果があり、イソフタル酸系は反応性を高
めるとともに、樹脂に可撓性を付与し定着性に寄与する
効果があるので、目的によってその使用バランスを変え
ればよい。
リエステルの縮合で一般に用いられている各種の芳香族
ジオール、脂肪族ジオールが含まれる。芳香族ジオール
としては、ポリオキシエチレンー(2.0)ー2,2ー
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
プロピレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.
2)−ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロ
ピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオ
キシプロピレン−(2.4)−2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパンなどが挙げられる。芳香族ジオールはタフネス
およびTgを上げる効果があり、耐ブロッキング性が良
好となるが、反面、多量に使用すると反応性が低下し高
分子量のポリエステル樹脂が得られない。また、脂肪族
ジオールとしては、エチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、1,4−ブタンジオール等が挙げられる。
脂肪族ジオールは反応性を高めるとともに、樹脂に可撓
性を付与し定着性に寄与するが、反面、Tgが低下し耐
ブロッキング性に悪影響を与える。このため、芳香族ジ
オールと脂肪族ジオールの使用量は目的に応じて変化さ
せればよいが、タフネスを向上させるためには反応性を
高めて高分子量のポリエステル樹脂とすることが好まし
く、脂肪族ジオールを20モル%以上、好ましくは30
モル%以上含有させる程度の使用量とすることが好まし
い。
め、3価以上の多価アルコール、3価以上の多価カルボ
ン酸およびその誘導体から選ばれた1種以上の架橋性モ
ノマーを使用する。3価以上の多価アルコールとして
は、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトラオ
ール、1,4ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、庶
糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペン
タトリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリ
オール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、
トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、2,
4,6−トリヒドロキシメチルベンゼンなどが挙げられ
る。3価以上の多価カルボン酸としては、トリメリツト
酸、ピロメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリ
カルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、
1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−
ヘキサントリカルボン酸、1,2,7,8−オクタンテ
トラカルボン酸、ならびにこれらの酸無水物および低級
アルキルエステルがある。これら架橋性モノマーは単独
または混合して用いられる。このような架橋性モノマー
は樹脂のTgを高める効果があると共に、樹脂に凝集性
を付与し、耐オフセット性を高める効果があるので、そ
の使用量は複写機の定着温度および複写スピードに合わ
せて適宜選択すればよいが、タフネスを向上させるため
には多量の架橋性モノマーの使用は好ましくなく、全酸
成分に対して30モル%以下の範囲で使用することが好
ましく、さらに好ましくは13モル%以下とすることに
よって、樹脂に適度の架橋構造を持たせることが好まし
い。
めには、樹脂に適度の架橋構造を持たせることが重要で
あるが、本発明のトナー用ポリエステルにおいては、架
橋構造を持たせるとともに、テレフタル酸、ナフタレン
環誘導体、ビスフェノール誘導体、シクロヘキサン環の
ような脂環式化合物、等の構造的に強固な単量体を使用
し、さらに数平均分子量を大きくすることによって、タ
フネス指標が250〜600μmという高いタフネスの
付与を達成できたものである。
記モノマーを反応釜に仕込み、加熱昇温することによ
り、エステル化反応または、エステル交換反応を行う。
この時必要に応じて硫酸、チタンブトキサイド、ジブチ
ルスズオキシド、酢酸マグネシウム、酢酸マンガン等の
通常のエステル化反応またはエステル交換反応で使用さ
れるエステル化触媒またはエステル交換触媒を使用する
ことができる。次いで常法に従って、反応で生じた水ま
たはアルコールを除去する。また、樹脂にタフネスを付
与するためには、モノマーを反応釜に仕込む際に、酸成
分とアルコール成分の仕込み当量比を1.3以下とする
ことが好ましく、さらに好ましくは1.2以下である。
さらに、このようにアルコール成分の仕込み当量比を小
さくすると、反応性が低下するためエステル化反応また
はエステル交換反応を250℃以上の高温で、かつ高圧
力下で行なうことが好ましい。
度幅は広く熱的特性には非常に優れたトナーが得られた
が、タフネス指標が240μmと非常にもろいため、耐
刷試験で良好な結果は得られなかった。
Claims (1)
- 【請求項1】 ジカルボン酸成分とジオール成分と架橋
性モノーマーとから重合された架橋ポリエステルで、そ
のタフネス指標が250〜600μmの範囲にあり、ガ
ラス転移点が50〜85℃であることを特徴とするトナ
ー用ポリエステル樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25853492A JP3612338B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | トナー用ポリエステル樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25853492A JP3612338B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | トナー用ポリエステル樹脂 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06110251A true JPH06110251A (ja) | 1994-04-22 |
JP3612338B2 JP3612338B2 (ja) | 2005-01-19 |
Family
ID=17321561
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25853492A Expired - Lifetime JP3612338B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | トナー用ポリエステル樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3612338B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996002870A1 (fr) * | 1994-07-13 | 1996-02-01 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Resine polyester pour un toner, procede de preparation de la resine et toner obtenu |
US7094359B2 (en) * | 2002-03-20 | 2006-08-22 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Micro powder and method for producing the same |
JP2009294646A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-12-17 | Kao Corp | 非接触定着用トナー |
JP2009301015A (ja) * | 2008-05-12 | 2009-12-24 | Kao Corp | 静電荷像現像用トナー |
-
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- 1992-09-28 JP JP25853492A patent/JP3612338B2/ja not_active Expired - Lifetime
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