JPH0789114B2 - 間接薬効終点指示体 - Google Patents

間接薬効終点指示体

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JPH0789114B2
JPH0789114B2 JP61078337A JP7833786A JPH0789114B2 JP H0789114 B2 JPH0789114 B2 JP H0789114B2 JP 61078337 A JP61078337 A JP 61078337A JP 7833786 A JP7833786 A JP 7833786A JP H0789114 B2 JPH0789114 B2 JP H0789114B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、間接薬効終点指示体に関し、さらに詳しく
は、常温揮散性薬剤またはその包装体に添附もしくは貼
着して、色調の変化により薬剤の効力終点を間接的に表
示する指示体に関する。
従来の技術 従来、常温常圧下で視覚により効力保持の度合いを認知
可能な製剤の代表的なものとしては、以下のようなもの
がある。
(イ) 昇華性防虫剤 パラジクロロベンゼン、ナフタリン、樟脳等の固形防虫
剤は、それ自身常温常圧下で徐々に昇華するため、顆
粒、錠剤、ボール状の剤型においてその大きさ及び消失
状態で薬効残存状態及びその終点を認知することができ
る。
(ロ) ゲル状芳香剤 水溶性ゲル化剤を使用した香料等を含有する固形ゲル
は、香料及び水が揮散し固形物が縮小状態となることに
より、薬効残存状態及びその終点を認知することができ
る。
(ハ) シリカゲル等の乾燥剤は、湿気を吸湿し、シリ
カゲル中に含まれている塩化コバルトが青か赤色に変色
することにより、吸湿能力の保持の度合い及びその終点
を認知できる。
以上の製剤は、それ自身が効力表示の特性・機能を有
し、薬効・能力の表示を可能にしている。
しかし、通常、殆んどの製剤は、上記のような特性・機
能を保有せず、正確に薬効残存状態及びその終点の認知
及び表示することが困難であり、またその方法に苦慮し
ているのが現状である。すなわち、薬効を有する物質が
液状であり、これを多孔質物質等の保持体に含浸させて
使用し、液状薬剤を揮散させたり、揮散させなくても違
つた構造に変化していくような場合には、保持体は使用
の前後で外観が何ら変化しないものが多く、このため、
薬効が既に消失しているものを続けて使用したり、逆に
薬効がまだ残存しているにも拘らず、廃棄してしまうな
どの問題がある。
この対応策としては、一般に、例えば薬剤の有効期間を
予め確定した上で、使用時期と終了時期を印刷したシー
ルを貼付したり、印刷部分の一部を取り除くことによ
り、使用者に薬効終了時期を知らせる手段が採用されて
いる。
また、常温常圧下ではないが、別の薬効表示方法として
は、例えば特公昭46−24277号公報、特公昭46−38599号
公報に、染料を含有した薬剤を含浸材に保持したものを
加熱することにより、薬剤の揮散と共に染料の放散及び
退色変化による色調の変化を得、これを効力表示として
利用することが開示されている。
また、特開昭60−51101号公報には、以下のようなイン
ジケーター付の揮発性防虫シートが開示されている。
すなわち、油溶性の常温揮発性防虫剤及び結着剤と、発
色剤として水及びアルコール可溶性の塩基又は酸指示薬
と、助色剤として水溶性の塩基性又は酸性剤とを油性溶
剤を介在させて混練し、紙、不織布又は樹脂フィルムに
コーティングしてなるものであり、大気中の水分を吸収
することによって、指示薬が発色し、この発色をインジ
ケータとして利用するというものである。
発明が解決しようとする問題点 前記した従来の薬効表示手段のうち、使用時期と終了時
期を印刷したシールを貼付する方法等、予め確定した薬
剤有効期間を使用者に告知する方法の場合、薬剤の揮散
速度が例えば夏場の暑い時期と冬場の寒い時期とではか
なり違つているにも拘らず、一定期間経過すると交換す
るようになつている。このため、保持体中の薬剤が消失
して効力がないにも拘らず使用を続けたり、逆に薬剤が
十分に残存していて効力があるにも拘らず廃棄するな
ど、予め設定した有効期間と実際に使用した時に得られ
る効力のある期間とが一致しないという問題がある。
一方、薬剤の揮散と共に染料の放散及び退色変化による
色調の変化を効力表示として利用する場合、染料の放散
及び退色変化を加熱によつて生起せしめる必要があり、
常温常圧下では色変が得られ難く効力表示ができないと
いう問題がある。また、薬剤の揮散速度と染料の放散速
度が必ずしも一致しないため、正確な効力表示を行なえ
るように調整することが困難である。
このように、効力表示の特性・機能を有さない製剤に対
して種々の効力表示方法が研究されているが、その効力
表示はある程度の目安としかならなかつたり、加熱等特
定の態様でしか適用できなかつたり、実際の薬効期間と
一致しない場合が多い。製剤化したものを常温常圧下で
使用者が設置するだけで、その他何ら外的な条件を加え
ずとも、視覚により明確にかつ正確に薬効の残存状態及
びその終点を認知できるような薬剤組成物は、これまで
のところ見当らない。
また、薬剤の包装体等に添附もしくは貼着して使用し、
薬剤の効力終点を間接的に表示できれば、揮散性薬剤の
薬効、揮散性等に悪影響を及ぼすことなく効力終点を表
示でき、しかもその製造、取扱い等が簡便になると考え
られるが、このような間接薬効終点指示体はこれまでの
ところ見当らない。
また、上記のインジケータ付の揮発性防虫シートにおけ
る発色機構では、上記の如く、大気中の水分を吸収する
ことによって、指示薬が発色するようになっている。す
なわち、指示薬の発色には、水分が必須のものであり、
この水分を大気中から得て発色する構成となっているの
で、湿度が発色反応に大きな影響を与えるという問題が
ある。
従つて、本発明の目的は、殺虫剤、忌避剤、防虫剤、殺
菌剤、芳香剤等の常温揮散性薬剤の効力残存状態及び効
力終点を、間接的に、しかも常温における色調の変化に
より視覚的に、かつ湿度に影響されることなく正確に表
示できる発色性の間接薬効終点指示体を提供することに
ある。
問題点を解決するための手段 本発明に係る間接薬効終点指示体は、常温揮散性薬剤ま
たはその包装体に添附もしくは貼着して使用し、薬剤の
効力終点を間接的に表示する指示体であって、非水系で
電子供与性のある呈色性有機化合物と非水系で電子受容
性の有る顕色剤と非水系の減感剤の三成分を必須成分と
して含有し、かつ、上記減感剤または顕色剤が前記薬剤
と同一の揮散性薬剤もしくは同等の揮散速度を有する常
温揮散性化合物から成る組成物を保持体に含浸,塗布も
しくは保持してなることを特徴とするものである。
発明の作用 本発明の間接薬効終点指示体の発色機構と薬効表示機能
について説明する。
前記した電子供与性呈色性有機化合物としては、一般に
感熱感圧染料と称されているものがこれに属する。この
染料で工業的規模で生産されているものにはトリフエニ
ルメタン−フタリド系、フルオラン系、フエノチアジン
系など種々のものがあるが、一例としてトリフエニルメ
タン−フタリド系の染料であるクリスタルバイオレツト
ラクトン(CVL)について発色の原理を簡単に説明する
と、まずこの染料の顕色剤及び減感剤との反応機構は以
下のとおりである。
クリスタルバイオレツトラクトンそのものは無色である
が、顕色剤(例えばビスフエノールA)の作用によりク
リスタルバイオレツトラクトン中のラクトン環が開環
し、クリスタルバイオレツトとなり青色を呈する。一
方、減感剤(例えばエステル類、アミド類等)が作用す
ると、逆の反応が進み、ラクトン環にもどり無色とな
る。
本発明の間接薬効終点指示体は、この発色原理を薬効終
点表示に応用したものであり、前記減感剤または顕色剤
として、薬効終点を表示しようとする常温揮散性薬剤と
同一の常温揮散性薬剤もしくは同等の揮散速度を有する
常温揮散性化合物を用いることによつて、上記常温揮散
性薬剤もしくは常温揮散性化合物が常温において揮散さ
れることによる色調の変化により、間接的に、表示しよ
うとする常温揮散性薬剤の薬効残存状態及びその終点を
認知することができる。
すなわち、上記常温揮散性薬剤もしくは常温揮散性化合
物を減感剤として用いる場合、即ち常温揮散性減感剤薬
剤もしくは化合物を用いる場合には、該薬剤もしくは化
合物の減感作用が顕色剤の作用に勝り、発色を抑える。
上記薬剤もしくは化合物が揮散して残存率が低くなる
と、顕色剤と電子供与性呈色性有機化合物との反応が開
始し、呈色し始め、さらに上記薬剤もしくは化合物が揮
散して残存しなくなつたときに、電子供与性呈色性有機
化合物特有の色調を呈する。すなわち、この場合には、
無色(保持体が着色している場合には有色)から有色へ
の色変が得られる。なお、電子供与性呈色性有機化合物
が呈色するか否かは、上記減感性薬剤もしくは化合物の
反応性(減感性)と顕色剤の反応性(顕色性)の強弱に
よつて決まり、上記薬剤もしくは化合物が残存している
間は電子供与性呈色性有機化合物の呈色は抑制される必
要がある。従つて、上記薬剤もしくは化合物そのものの
減感性が弱い場合には、その作用の弱い顕色剤を用いる
か、あるいは減感性溶剤等を使用して上記薬剤もしくは
化合物の減感性を補償してやればよい。但し、その揮散
速度が揮散性減感性薬剤もしくは化合物の揮散速度と大
きく異なる場合には正確な薬効表示が困難となるので、
同じような揮散速度のものが好ましい。
一方、前記常温揮散性薬剤もしくは化合物を顕色剤とし
て用いる場合、即ち常温揮散性顕色性薬剤もしくは化合
物を用いる場合には、該薬剤もしくは化合物が充分に残
存している間はその顕色作用が減感剤の作用に勝り発色
し、残存率が低くなると電子供与性呈色性有機化合物と
減感剤との反応が開始し呈色を抑え、さらに上記常温揮
散性顕色性薬剤もしくは化合物が揮散して残存しなくな
つたときに発色が消失するようにする。すなわち、この
場合には、有色から無色(保持体が着色している場合に
は有色)への色変が得られる。なお、上記の場合も、上
記薬剤もしくは化合物そのものの顕色作用が弱い場合に
は、その作用の弱い減感剤を用いるか、上記薬剤もしく
は化合物の顕色性を他の顕色性化合物の添加により補償
してやればよい。
前記した反応過程と間接指示体中の常温揮散性薬剤もし
くは化合物の揮散過程、ひいては表示しようとする薬剤
の揮散過程とが対応し、間接指示体の色調の変化によ
り、表示しようとする薬剤の薬効残存状態及びその薬効
終点を視覚的に極めて正確に認知することができる。
また、本発明に係る間接薬効終点指示体における発色機
構では、顕色剤及び還元剤の各々と、電子供与性呈色性
有機化合物との反応が非水系で、すなわち、水分とは無
関係に行われる。したがって、本発明に係る間接薬効終
点指示体は、湿度と無関係に安定してインジケータとし
ての機能が発揮される。
発明の態様 以下、本発明の各種態様について詳細に説明する。
本発明で用いる常温揮散性薬剤もしくは化合物として
は、減感性を有する常温揮散性薬剤もしくは化合物
(A)と顕色性を有する常温揮散性薬剤もしくは化合物
(B)とに大別される。
常温揮散性減感性薬剤(A−1)とは、使用状態下で揮
散し、かつ前記電子供与性呈色性化合物に対して減感作
用を有するものであり、d−アレスリン、エムペンスリ
ン、フラメトリン、エトプロキシフエン、レスメトリン
等のピレスロイド系殺虫剤、フタル酸ジメチル、フタル
酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フマル酸ジエチル、N,
N−ジエチル−m−トルアミド等の防虫・忌避剤、安息
香酸エチル、サフロール、イソサフロール、オイゲノー
ル、シトロネロール、アネトール、l−カルボン等の防
虫性香料、シトラール、シトロネラール、ネロール、ゲ
ラニオール、酢酸リナリル、アセトフエノン、テルピネ
オール、メントン、安息香酸ベンジル、フエニル酢酸エ
チル、酢酸イソアミル、ユーカリプトール等の香料、ケ
イ皮アルデヒド、ベンズアルデヒド等の防虫・防黴剤、
などが挙げられる。
常温揮酸性減感性化合物(A−2)としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチ
ル、酢酸イソアミル、酢酸n−オクチル、フマル酸ジメ
チル、n−カプロン酸メチル、n−カプリン酸メチル、
ラウリン酸メチル、アジピン酸ジオクチル、サリチル酸
n−プロピル、ミリスチン酸エチル、n−カプリン酸n
−アミル、ウンデカン酸イソブチル、ラウリン酸イソブ
チル、ラウリン酸エチル、n−カプロン酸イソアミル、
アジピン酸ジブチル、ブチルカルビトール、n−デカ
ン、1,1,1−トリクロルエタン、ヤシ油、トリエチルア
ミン、ジメチルアミン、アセトニトリル、1,4−ジオキ
サン、n−オクチルアルコール、トルエン、モルホリ
ン、ジメチルグリコール等のケトン類、エーテル類、エ
ステル類、アルコール類、炭化水素類、アミン類などが
挙げられる。
常温揮散性顕色性薬剤(B−1)としては、マラソン、
フエンチオン、ジクロルボス、ダイアジノン等の有機リ
ン系殺虫剤、プロピレングリコール、安息香酸等の殺菌
剤、6−t−ブチル−m−クレゾール等の防黴剤、ケイ
皮アルコール等の防虫・香料などが挙げられる。
また、常温揮散性顕色性化合物(B−2)としては、0
−ニトロトルエン、メチルアルコール、1−プロパノー
ル、カプリル酸、プレピレングリコールなどが挙げられ
る。
上記各薬剤もしくは化合物は、それぞれ単独で使用して
もよく、あるいは同様の性質を有する範囲で2種以上を
併用してもよいことはもちろんである。
本発明において使用する電子供与性呈色性有機化合物
(C)としては、トリフエニルメタンフタリド類、フル
オラン類、フエノチアジン類、インドリルフタリド類、
スピロピラン類、ロイコオーラミン類、ローダミンラク
タム類等があり、例示するとマラカイトグリーンラクト
ン、クリスタルバイオレツトラクトン、ローダミンラク
トン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラ
ン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラ
ン、2−メチル−6−(N−p−トリル−N−エチルア
ミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−
7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メト
キシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−ベンジルオ
キシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(N,N−ジベン
ジルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−クロロアニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−(ジエチルアミ
ノ)−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、3
−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4′
−ニトロアニリノ)ラクタム、3−(N−シクロヘキシ
ル−N−メチルアミノ)6−メチル−7−アニリノフル
オラン、2,3−ブチレン−6−ジ−n−ブチルアミノフ
ルオラン、3−ジエチル−7−(p−トルイジノ)フル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−(N−メチルアニリ
ノ)フルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メトキシフ
ルオラン、1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、3,6−ジエトキシフルオラン、3−ジメチルアミノ
−6−メチル−7−クロルフルオラン、1,2−ベンツ−
6−ジエチルアミノフルオラン、N−フエニルローダミ
ンラクタム、2−〔3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9
−(0−クロロアニリノ)キサンチル〕安息香酸ラクタ
ム、2−(フエニルイミノエタンジリデン)−3,3−ジ
メチルインドリン、8′−メトキシ−N−3,3−トリメ
チルインドリノベンゾスピロピラン、N−3,3−トリメ
チルインドリノベンゾスピロピラン、1,3,3−トリメチ
ルインドリン−2,2′−スピロ−6′−ニトロ−8′−
メトキシベンゾピラン、1,3,3−トリメチル−インドリ
ノ−7′−クロル−β−ナフトスピロピラン、ジ−β−
ナフトスピロピラン、ベンゾ−β−ナフトイソスピロピ
ラン、キサント−β−ナフトスピロピラン、N−アセチ
ルオーラミン、N−フエニルオーラミン、ローダミンB
ラクタム、ベンゾイルロイコメチレンブルー、メチルロ
イコメチレンブルー、エチルロイコメチレンブルー、メ
トキシベンゾイルロイコメチレンブルー等が挙げられ、
その使用に当つては単独でも2種以上でもよい。上記電
子供与性呈色性有機化合物は、薬剤組成物の使用状態で
揮散せずに残存し、すなわち非揮散性もしくは難揮散性
のものであれば従来公知の各種の化合物が使用できる。
以上の電子供与性呈色性有機化合物は、単独では無色な
いし淡色であるが、顕色剤が存在すると発色するもので
ある。本発明においては、常温揮散性減感性薬剤(A−
1)もしくは化合物(A−2)が使用される場合には、
顕色剤(D)を使用する必要がある。顕色剤(D)とし
ては、例えば2,2−ビス(4′−ヒドロキシフエニル)
プロパン、3,3′−チオジプロピオン酸ジミリスチル、
2,2′−メチレンビス(4−クロルフエノール)、4,4′
−メチレンビス−2,6−ジ−t−ブチルフエノール、2,
4,6−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒド
ロキシベンジル)メシチレン、4,4′−チオジフエノー
ル、4,4′−ビス(4−ヒドロキシフエニル)スルホ
ン、ブチリデンビス−6−t−ブチル−m−クレゾー
ル、p−フエニルフエノール、1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフエニル)ブタ
ン、3,5−ジ−t−ブチルカテコール、カテコール、p
−t−ブチルカテコール、没食子酸メチル、サリチル酸
フエニル、サリチルアニリド、サリチル酸p−オクチル
フエニル、サリチル酸p−t−ブチルフエニル、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフエノン、2,2′,4,4′
−テトラヒドロキシベンゾフエノン、2,2′−ジヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフエノン、2,2′−ジヒドロ
キシ−4,4′−ジメトキシベンゾフエノン、2,4−ジヒド
ロキシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−n−オク
トキシベンゾフエノン、β−ナフトール、p−クレゾー
ル、ハイドロキノン、ブチルヒドロキシアニソール、6
−t−ブチル−2,4−キシレノール、p−ヒドロキシベ
ンジルアルコール、0−t−ブチルフエノール、t−ブ
チルハイドロキノン、2−t−ブチル−6−メチルフエ
ノール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、p−ヒ
ドロキシ安息香酸プロピル、1,2,4−トリヒドロキシベ
ンゼン、1,2,3−ベンゾトリアゾール、等が挙げられ、
前記した意味での非揮散性もしくは難揮散性の従来公知
の各種顕色剤が使用できる。上記顕色剤は単独もしくは
2種以上で使用してもよい。これらの顕色剤の中には、
薬剤に混入した場合に抗酸化剤及び紫外線吸収剤として
も有用な化合物が多く、そのような作用を有する顕色剤
を使用すれば薬剤の安定化に有効となる。
一方、常温揮散性顕色性薬剤(B−1)もしくは化合物
(B−2)が使用される場合には、難揮散性もしくは非
揮散性の減感剤(E)を使用する必要がある。このよう
な減感剤(E)としては、例えばマレイン酸ジブチル、
酒石酸ジブチル、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ウンデカン
酸イソブチル、ラウリン酸イソブチル、ブチルカルビト
ール、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ペンチル、安
息香酸ブチル、安息香酸イソペンチル、安息香酸ベンジ
ル、オクタクロロジプロピルエーテル等が挙げられ、単
独もしくは2種以上で使用される。
前記各成分の配合割合は、通常、重量比で、揮散性成分
を基準に考えて、常温揮散性減感性薬剤もしくは化合物
(A−1,A−2):電子供与性呈色性有機化合物
(C):顕色剤(D)=100:0.1〜50:0.01〜100、又
は、常温揮散性顕色性薬剤もしくは化合物(B−1,B−
2):電子供与性呈色性有機化合物(C):減感剤
(E)=100:0.1〜50:0.01〜100程度で充分である。電
子供与性呈色性有機化合物の配合量を多くする程その発
色濃度が高くなるが、大過剰になると均一な混合、溶解
が困難となり、また薬剤の揮散抑制、電子供与性呈色性
有機化合物等による汚染などの問題を生じるので好まし
くない。一方、顕色剤(D)の配合量は、本発明の発色
性薬剤組成物特に該組成物含浸保持体の場合、全体的に
発色濃度が低いため多くする程よいが、大過剰の場合に
は均一な混合、溶解が困難となり、また発色状態が安定
しない等の問題を生じるので好ましくない。従つて、上
記配合割合の好ましい範囲は、常温揮散性減感性薬剤も
しくは化合物を使用する場合には、(A−1,A−2):
(C):(D)=100:0.2〜30:0.1〜50,常温揮散性顕色
性薬剤もしくは化合物を使用する場合には、(B−1,B
−2):(C):(E)=100:0.2〜30:0.1〜100であ
る。
前記した常温揮散性減感性薬剤もしくは化合物(A−1,
A−2)あるいは常温揮散性顕色性薬剤もしくは化合物
(B−1,B−2)は、電子供与性呈色性化合物(C)及
び/又は顕色剤(D)もしくは減感剤(E)と均一に溶
解または溶融できることが好ましいが、不溶または難溶
の場合は溶剤を使用してもよい。溶剤としては、上記各
成分を均一に溶解するもので、経時的に溶解物を安定に
保つものであればよく、例えば脂肪族炭化水素類、芳香
族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、
エステル類、エーテル類、ケトン類、アミド類等が挙げ
られる。薬剤の揮散速度と溶剤の揮散速度が大きく異な
ると、正確な薬効表示が困難になるなどの弊害を生じる
場合がある。この場合には、薬剤と溶剤の揮散速度が大
きく異ならないものを使用すればよい。
電子供与性呈色性有機化合物が発色して得られる色調と
しては、赤,黒,青,緑,紫,橙,黄,茶と殆んどの色
が得られるため、使用する薬剤、化合物に対して適当に
電子供与性呈色性有機化合物と顕色剤もしくは減感剤、
さらに必要とあれば溶剤を選定することによつて、目的
とする色調、色濃度及び色変期間を得ることができる。
また、一般の油溶性染料等着色剤を添加することによ
り、有色から有色への色変も可能である。一例を示す
と、忌避剤N,N−ジエチル−m−トリアミド100部に油溶
性染料アイゼンスピロンブル−GNH 1部、電子供与性
呈色性有機化合物NC−R−1(フルオラン系化合物)1
部、顕色剤ビスフエノールA2部の混合溶解液をリンター
マツトに塗布し、室温で放置すると、上記忌避剤の揮散
に応じて青色→青紫→赤紫の変色が得られる。
使用する薬剤もしくは化合物が徐々に揮散してその効力
を発揮するようなタイプのものでない場合、例えば昇華
性あるいは昇華はしないが徐々に分解し効力を失うよう
な薬剤もしくは化合物に対しても使用可能である。すな
わち、前者においては昇華することにより、後者におい
ては分解することにより薬剤もしくは化合物自身が有す
る減感性(もしくは顕色性)が弱まり、顕色剤の顕色性
(もしくは減感剤の減感性)が強まることにより徐々に
発色(もしくは消色ないし変色)することができる。ま
た、薬剤、化合物の分解速度に合わせた揮散速度を有す
る適当な常温揮散性溶剤を使用し、溶剤が揮散すること
により発色(もしくは消色)するように調節することも
できる。従つて、本発明でいう“常温揮散性”薬剤、化
合物とは、使用状態(常温常圧下)において分解せずに
揮散する薬剤、化合物の他、昇華性あるいは分解性薬
剤、化合物をも含み、「常温揮散性」とは呈色反応系か
ら薬剤、化合物が逸散する状態を示す広い概念の用語と
解釈されねばならない。
上記薬効指示性組成物には、必要に応じて紫外線吸収
剤、抗酸化剤、減感剤、増感剤、協力剤、揮散調節剤等
を添加することができる。
本発明の間接薬効終点指示体は、前記薬効指示性組成物
を保持体に含浸、塗布もしくは保持させてなるものであ
る。保持体を使用することにより、液状の揮散性薬剤は
固形状として扱うことができ、汚染を抑えることができ
ると共に、薬剤組成物の色変を明確にすることができ、
また場合によつては経時安定性をより向上させることが
できる。
上記保持体は、薬剤組成物を安定に保持することがで
き、色変が視覚的に判定できるものであれば何でもよ
く、紙、不織布、布、木材、パルプ、無機高分子物質、
無機多孔質物質(ケイ酸塩、シリカ、ゼオライト等)、
有機高分子物質(セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、酢酸
ビニル−塩化ビニル共重合体、スチレン−ジビニルベン
ゼン共重合体等)、ゲル化物質(寒天、カラギーナン、
でん粉、ゼラチン、アルギン酸等)、昇華性物質(アダ
マンタン、シクロドデカン、ノルボルナン、トリメチル
ノルボルナン、エンド−トリメチレンノルボルナン、パ
ラジクロロベンゼン、ナフタリン、樟脳等)などが挙げ
られ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用で
き、マツト状、シート状、フイルム状、ゲル状、粉状、
粒状、打錠形など任意の剤型で使用できる。
本発明の間接薬効終点指示体を製造するに当つては、保
持体への滴下塗布、浸漬塗布、スプレー塗布、印刷、ハ
ケ塗り等、あるいは保持体への貼り付けなどの方法が利
用でき、さらに使用する薬剤組成物が液状のものでない
場合あるいは溶剤を使用しない場合などにおいては、混
練り、混合溶融などの方法によつて得られた混合物を保
持体に練り込み、塗布、印刷等によつて適用したり、あ
るいはそのままゲル状、粉状、粒状等に製剤することが
できる。また、混合物を保持体に塗布、含浸等により適
用する場合には、保持体に全面的に、部分的に、点状
に、片面に、あるいは模様状に塗布、含浸等することが
できる。
保持体に対する薬剤組成物含有濃度は、目的とする色変
が起こり、それを視覚的に判別できればよく、保持体自
身の色にもよるが、通常、保持体に対して飽和含浸量
(もしくは飽和保持量)の10〜80%程度が適当である。
例えば、飽和含浸量1.5gのリンター製マツト(白色無
地)にN,N−ジエチル−m−トルアミド100部、NC−R−
1 1部、ビスフエノールA2部の薬剤組成物を含浸した
場合に、塗布量が約0.1g以下では薬剤組成物のマツトへ
の拡散が悪く、色変後の色濃度も低く、呈色の具合が判
然としにくい。逆に飽和量に近い量を塗布すると、薬剤
組成物の滲出が起こり、汚染等の問題を生じる。但し、
薬剤組成液の浸透、拡散のない保持体、例えば金属、プ
ラスチツク、合成紙などに、あるいは浸透、拡散のない
薬剤組成物(固形物あるいは流動物もしくは半流動物
等)、例えば無機物質、高分子物質などを配合した組成
物にスポツト的に塗布又は印刷する場合には上記範囲で
なくてもよい。また、有機高分子化合物または昇華剤な
どを保持体として使用した場合には、薬剤組成物を高濃
度に保持(含有)することができない。そのような時に
は保持能力の高い吸着物質に保持させた後に混入する方
法が利用できる。
前記保持体には、必要に応じてバインダー、抗酸化剤、
紫外線吸収剤、分散剤、固着剤等を配合することができ
る。また、保持体は、それ自体色を有するものであつて
もよく、この場合、有色から有色への色変が得られる。
本発明の間接薬効終点指示体を使用する上で、色の移行
による汚染などの防止を行なわなければならない場合に
は、必要に応じて通気性の不織布、紙、布、フイルム等
による包装、プラスチツク容器、紙容器等への収納、あ
るいは皮膜処理、積層加工等を施すことができ、その用
途に応じて適宜商品形態を選定することができる。
実施例 実施例1〜20 (A)表−1に示す各種常温揮散性減感性薬剤、(C)
電子供与性呈色性有機化合物(NC−R−1:保土谷化学工
業(株)製フルオラン系化合物)及び(D)顕色剤(ビ
スフエノールA)を(A):(C):(D)=100:2:4
の重量比で混合溶解し、リンターマツト(2.0mm厚、2.2
×3.5cm)に0.5g塗布して間接薬効終点指示体を調製し
た。
試験例1 上記実施例1〜20で得られた間接薬効終点指示体を常
温、開放条件下で揮散させ、最初無色のマツト全体が明
瞭に赤色に色変するまでの期間を調べた。その結果を表
−1に示す。
実施例21〜24 (B)表−2に示す各種常温揮散性顕色性薬剤、(C)
電子供与性呈色性有機化合物(NC−R−1)及び(E)
減感剤(オクロクロロジプロピルエーテル)を(B):
(C):(E)=100:2:4の重量比で混合溶解し、リン
ターマツト(2.0mm厚、2.2×3.5cm)に0.5g塗布して間
接薬効終点指示体を調製した。
試験例2 上記実施例21〜24で得られた間接薬効終点指示体を常
温、開放条件下で揮散させ、最初無色のマツト全体が明
瞭に赤色に色変するまでの期間を調べた。その結果を表
−2に示す。
実施例25〜57 下記表−3に示すように、(A)忌避、防虫、殺虫、防
黴、殺菌効力を有する各種薬剤及び香料、(C)各種電
子供与性呈色性有機化合物、及び(D)各種顕色剤を概
して(A):(C):(D)=100:2:4の重量比で混合
溶解し、リンターマツト(2.8mm厚、2.2×3.5cm)に0.5
g塗布して間接薬効終点指示体を調製した。
試験例3 上記実施例25〜57で得られた間接薬効終点指示体を20〜
40℃の恒温槽中に放置し、マツトの色変を観察した。そ
の結果を表−3に示す。
種々の性能を有する薬剤について、赤,青,橙,黒色の
色変が得られ、明確に終点を認知することができた。
なお、上記表において、電子供与性呈色性有機化合物に
ついての各略語は以下の化合物を示す。
NC−R−1:保土谷化学工業(株)製フルオラン系化合物 NC−R−2:保土谷化学工業(株)製フルオラン系化合物 NC−Black−1:保土谷化学工業(株)製フルオラン系化
合物 NC−O−1:保土谷化学工業(株)製フルオラン系化合物 NC−Blue−3:保土谷化学工業(株)製インドリルフタリ
ド系化合物 CVL:クリスタルバイオレツトラクトン(トリフェニルメ
タンフタリド系化合物) BLMB:ベンゾイルロイコメチレンブルー(フェノチアジ
ン系化合物) また、防黴剤の略語は以下の通りである。
α−BCA:α−ブロモシンナムアルデヒド BMC:6−tert−ブチル−m−クレゾール 実施例58〜78 下記表−4に示すように、(A)各種常温揮散性薬剤、
(C)各種電子供与性呈色性有機化合物、(D)顕色剤
(ビスフエノールA)及び(S)溶剤を概して(A):
(C):(D):(S)=100:2:4:100の重量比で混合
溶解し、リンターマツト(2.8mm厚、2.2×3.5cm)に0.5
g塗布して間接薬効終点指示体を調整した。
試験例4 上記実施例58〜78で得られた間接薬効終点指示体を、試
験例3と同様にしてマツトの色変を観察した。その結果
を表−4に示す。
表−4から明らかなように、薬剤(A)それ自身が固体
である場合、液体でも上記(C)及び(D)成分を溶解
できない場合、溶解できても着色して色変が不明の場合
には、適当な溶剤(それ自身が上記薬剤(A)と同様に
種々の効能を有するものが望ましい)の1種もしくは2
種以上を加えることにより、明確に薬効の終点を認知す
ることができる。この場合、使用した薬剤(A)に近い
蒸気圧を有するものが好ましいが、使用する溶剤によつ
て色が多少変化したり終点の時期が変化するので注意を
要する。
実施例79〜101 表−5に示すように(A)薬剤としてN,N−ジエチル−
m−トルアミド、(C)電子供与性呈色性有機化合物と
してNC−R−1、及び(D)各種顕色剤を(A):
(C):(D)=100:2:4〜6の重量比で混合溶解し、
リンターマツト(2.8mm厚、2.2×3.5cm)に0.5g塗布し
て間接薬効終点指示体を調製した。
試験例5 上記実施例79〜101で得られた間接薬効終点指示体を、
試験例3と同様にしてマツトの色変を観察した。その結
果を表−5に示す。
薬剤(A)及び電子供与性呈色性有機化合物(C)を一
定の化合物に統一して、顕色剤(D)を種々変化させた
ものであるが、表−5から明らかなように、電子供与性
呈色性有機化合物を変えなくても、顕色剤を変えるだけ
で種々の色変を得ることができた。
実施例102〜114 下記表−6に示すように、(A)各種薬効を有する各種
薬剤及び香料、(C)各種電子供与性呈色性有機化合
物、及び(D)顕色剤(ビスフエノールA)を(A):
(C):(D)=100:2:4の重量比で混合溶解し、リン
ターマツト(2.0mm厚、2.2×3.5cm)に0.5g塗布して間
接薬効終点指示体を調製した。
試験例6 上記実施例102〜114で得られた間接薬効終点指示体をベ
ニヤ製ボツクス(内容積約900)内に吊り下げ、常温
で揮散させ、経過時間に伴なうマツトの色変と薬剤残存
率との関係を調べた。その結果を表−6に示す。
なお、下記表中、色変の状態を示す各符号の意味は、以
下のとおりである。
A:全く色変を生じていない。
B:マツトの四隅がうすく色変した。
C:マツト全体がうすく色変した。
D:マツト全体が明瞭に色濃く色変した。
また、薬剤残存率は下記式による。
表−6から明らかなように、マツトの色変は、常温揮散
性減感性薬剤の揮散によつて起こるわけであるが、揮散
開始時から徐々に色変するのではなく、マツト中の薬剤
量がかなり少なくなつてきてはじめて色変が始まる。す
なわち、色変開始時から色変終了時まで短時間であるた
め、効力の終点が極めて正確に認知できる。
発明の効果 以上述べたように、本発明に係る間接薬効終点指示体
は、非水系で電子供与性の有る呈色性有機化合物と非水
系で電子受容性の有る顕色剤と非水系の減感剤の三成分
を必須成分として含有し、かつ、上記減感剤または顕色
剤として薬効終点を指示しようとする薬剤と同一の常温
揮散性薬剤もしくは同等の揮散速度を有する常温揮散性
化合物から成る組成物を保持体に含浸、塗布もしくは保
持させてなるものである。
常温揮散性減感性薬剤、化合物(もしくは揮散性顕色性
薬剤、化合物)が充分に残存している間は顕色剤(もし
くは減感剤)の電子供与性呈色性有機化合物に対する反
応を抑圧して呈色(もしくは消色)を抑え、上記薬剤の
揮散によつて呈色(もしくは消色)を生起させるのであ
る。従つて、本発明の間接薬効終点指示体を、それに対
応する揮散性薬剤またはその包装体等に添附もしくは貼
着して使用することにより、上記呈色変化によつて、使
用者は薬効の終点や中間点等を視覚的に極めて正確に認
知することができ、これまで常温揮散性薬剤を使用して
いた分野において、薬効の終点が不明確、不正確なこと
により生じていた問題点を一挙に解消するものである。
また、本発明に係る間接薬効終点指示体における発色機
構では、顕色剤及び還元剤の各々と、電子供与性呈色性
有機化合物との反応が非水系で、すなわち、水分とは無
関係に行われるので、湿度と無関係に安定してインジケ
ータとしての機能が発揮される。
また、本発明の間接薬効終点指示体は、上記のような薬
効指示性組成物を紙、布、パルプ、多孔質物質、高分子
物質、ゲル化物質等に含浸、塗布もしくは保持させたも
のであり、これによりマット状、ゲル状、粉状、粒状等
各種剤型に極めて容易にまた安価に製造でき、またこれ
により液状の揮散性薬剤を固形状として扱うことがで
き、汚染を防止できると共に、安定した色調の発色が得
られて色変をより明確にでき、さらに経時安定性も向上
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−51101(JP,A) 特開 昭52−111787(JP,A) 特公 昭46−24277(JP,B1) 特公 昭46−38599(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常温揮散性薬剤またはその包装体に添附も
    しくは貼着して使用し、薬剤の効力終点を間接的に表示
    する指示体であって、非水系で電子供与性のある呈色性
    有機化合物と非水系で電子受容性の有る顕色剤と非水性
    の減感剤の三成分を必須成分として含有し、かつ、上記
    減感剤または顕色剤が前記薬剤と同一の常温揮散性薬剤
    もしくは同等の揮散速度を有する常温揮散性化合物から
    成る組成物を保持体に含浸、塗布もしくは保持させてな
    る間接薬効終点指示体。
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