JPH0787452A - 記録再生方式及び記録再生回路 - Google Patents
記録再生方式及び記録再生回路Info
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- JPH0787452A JPH0787452A JP5225932A JP22593293A JPH0787452A JP H0787452 A JPH0787452 A JP H0787452A JP 5225932 A JP5225932 A JP 5225932A JP 22593293 A JP22593293 A JP 22593293A JP H0787452 A JPH0787452 A JP H0787452A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 過変調防止のためにクリップされる映像信号
の波形を失うことなしに変復調し、映像信号の立上り部
のエッジを正確に再現可能な記録回路及び再生回路を提
供する。 【構成】 プリエンファシス回路2と、プリエンファシ
スされた映像信号からホワイトクリップレベルを超える
エッジ部分をクリップするホワイトクリップ回路3と、
ホワイトクリップレベルを超えるエッジ部分を抽出する
抽出回路4と、抽出回路4の出力を極性反転してホワイ
トクリップ回路3の出力と合成する波形合成回路5とを
備える記録回路。FM復調後のLPF12の出力を反転
する反転回路15と、LPF12の出力と所定の検出レ
ベルとを比較し変調時にクリップされた箇所の始端およ
び終端を検出する検出回路16と、検出パルスに基づい
てLPF12の出力と反転回路15の出力とを選択出力
するアナログスイッチ回路18とを備える再生回路。
の波形を失うことなしに変復調し、映像信号の立上り部
のエッジを正確に再現可能な記録回路及び再生回路を提
供する。 【構成】 プリエンファシス回路2と、プリエンファシ
スされた映像信号からホワイトクリップレベルを超える
エッジ部分をクリップするホワイトクリップ回路3と、
ホワイトクリップレベルを超えるエッジ部分を抽出する
抽出回路4と、抽出回路4の出力を極性反転してホワイ
トクリップ回路3の出力と合成する波形合成回路5とを
備える記録回路。FM復調後のLPF12の出力を反転
する反転回路15と、LPF12の出力と所定の検出レ
ベルとを比較し変調時にクリップされた箇所の始端およ
び終端を検出する検出回路16と、検出パルスに基づい
てLPF12の出力と反転回路15の出力とを選択出力
するアナログスイッチ回路18とを備える再生回路。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ
(VTR)や記録可能なビデオディスク等の映像信号の
記録再生装置に係り、特に映像信号をFM変調して記録
する記録回路及びFM復調する再生回路に関する。
(VTR)や記録可能なビデオディスク等の映像信号の
記録再生装置に係り、特に映像信号をFM変調して記録
する記録回路及びFM復調する再生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】映像信号をFM変調して記録再生する場
合、SN比改善のため、記録時にプリエンファシス(高
域強調)処理を行って変調し、再生時に復調後ディエン
ファシス(高域減衰)処理を行うことが一般的である。
ところが、映像信号をプリエンファシス回路に通すと、
図3(a)に示すように、映像信号の黒から白への立上
り部分に、大きなスパイク状のオーバーシュートを生じ
る。このオーバーシュートを有する映像信号をFM変調
して(図3(b))、磁気記録−再生すると、過変調状
態になりFM変調波の高域振幅が不足して(図3
(c))、復調時に白黒反転現象を生起する(図3
(d)、(e))。
合、SN比改善のため、記録時にプリエンファシス(高
域強調)処理を行って変調し、再生時に復調後ディエン
ファシス(高域減衰)処理を行うことが一般的である。
ところが、映像信号をプリエンファシス回路に通すと、
図3(a)に示すように、映像信号の黒から白への立上
り部分に、大きなスパイク状のオーバーシュートを生じ
る。このオーバーシュートを有する映像信号をFM変調
して(図3(b))、磁気記録−再生すると、過変調状
態になりFM変調波の高域振幅が不足して(図3
(c))、復調時に白黒反転現象を生起する(図3
(d)、(e))。
【0003】この白黒反転現象を避けるために、ホワイ
トクリップ回路により、プリエンファシス後の映像信号
の白レベルをクリップしている。こうして記録された映
像信号は、再生時にディエンファシス回路を通すと、黒
から白への立上り部分の周波数成分が失われているた
め、立上りエッジ部の肩が丸くなり再生映像の輪郭に "
ボケ" を生じる。従来の記録再生装置では、この失われ
た周波数帯域相当に決定されたピーキング回路に映像信
号を通すことにより、再生映像信号を補正していた。
トクリップ回路により、プリエンファシス後の映像信号
の白レベルをクリップしている。こうして記録された映
像信号は、再生時にディエンファシス回路を通すと、黒
から白への立上り部分の周波数成分が失われているた
め、立上りエッジ部の肩が丸くなり再生映像の輪郭に "
ボケ" を生じる。従来の記録再生装置では、この失われ
た周波数帯域相当に決定されたピーキング回路に映像信
号を通すことにより、再生映像信号を補正していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のピーキング回路による補正では、ホワイトクリップ
で失われた周波数成分が明らかではないので、ピーキン
グ回路の周波数特性の設定は近似的、統計的にならざる
を得ず、正確な映像信号の復元ができないという問題点
があった。上記問題点に鑑み、本発明の課題は、過変調
防止のためにクリップされる映像信号の波形を失うこと
なしに変復調し、映像信号の立上り部のエッジを正確に
再現可能な記録再生方式及び記録再生回路を提供するこ
とである。
来のピーキング回路による補正では、ホワイトクリップ
で失われた周波数成分が明らかではないので、ピーキン
グ回路の周波数特性の設定は近似的、統計的にならざる
を得ず、正確な映像信号の復元ができないという問題点
があった。上記問題点に鑑み、本発明の課題は、過変調
防止のためにクリップされる映像信号の波形を失うこと
なしに変復調し、映像信号の立上り部のエッジを正確に
再現可能な記録再生方式及び記録再生回路を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次の構成を有する。すなわち本発明は、映
像信号をFM変調して記録媒体に記録し再生する記録再
生方式において、映像信号をプリエンファシスする工程
と、前記プリエンファシスされた映像信号からホワイト
クリップレベルを超えるエッジ部分をクリップするホワ
イトクリップ工程と、前記プリエンファシスされた映像
信号から前記ホワイトクリップレベルを超えるエッジ部
分の映像信号を抽出するエッジ抽出工程と、前記抽出さ
れたエッジ部分の映像信号を極性反転し、前記ホワイト
クリップされた映像信号と合成する波形合成工程と、前
記波形合成工程において合成された信号を変調信号とし
てFM変調して記録媒体に記録する工程と、前記記録媒
体からFM変調信号を再生する工程と、前記FM変調信
号からFM復調する工程と、前記FM復調後の信号から
低域成分である映像信号を通過させる低域通過工程と、
前記低域通過後の映像信号を極性反転する反転工程と、
前記低域通過後の映像信号と所定の検出レベルとを比較
し、変調時にクリップされた箇所の始端および終端を検
出する検出工程と、前記低域通過後の映像信号と前記反
転工程の出力との何れか一方を前記検出工程の検出結果
に基づいて選択出力するアナログスイッチ工程とを備え
ることを特徴とする記録再生方式である。
め、本発明は次の構成を有する。すなわち本発明は、映
像信号をFM変調して記録媒体に記録し再生する記録再
生方式において、映像信号をプリエンファシスする工程
と、前記プリエンファシスされた映像信号からホワイト
クリップレベルを超えるエッジ部分をクリップするホワ
イトクリップ工程と、前記プリエンファシスされた映像
信号から前記ホワイトクリップレベルを超えるエッジ部
分の映像信号を抽出するエッジ抽出工程と、前記抽出さ
れたエッジ部分の映像信号を極性反転し、前記ホワイト
クリップされた映像信号と合成する波形合成工程と、前
記波形合成工程において合成された信号を変調信号とし
てFM変調して記録媒体に記録する工程と、前記記録媒
体からFM変調信号を再生する工程と、前記FM変調信
号からFM復調する工程と、前記FM復調後の信号から
低域成分である映像信号を通過させる低域通過工程と、
前記低域通過後の映像信号を極性反転する反転工程と、
前記低域通過後の映像信号と所定の検出レベルとを比較
し、変調時にクリップされた箇所の始端および終端を検
出する検出工程と、前記低域通過後の映像信号と前記反
転工程の出力との何れか一方を前記検出工程の検出結果
に基づいて選択出力するアナログスイッチ工程とを備え
ることを特徴とする記録再生方式である。
【0006】また本発明は、前記記録再生方式により、
映像信号をFM変調して記録媒体に記録する記録再生回
路において、映像信号をプリエンファシスするプリエン
ファシス回路と、プリエンファシスされた映像信号から
ホワイトクリップレベルを超えるエッジ部分をクリップ
するホワイトクリップ回路と、前記プリエンファシスさ
れた映像信号から前記ホワイトクリップレベルを超える
エッジ部分の映像信号を抽出する抽出回路と、前記抽出
回路の出力を極性反転し、前記ホワイトクリップ回路の
出力と合成する波形合成回路とを備えてなり、前記波形
合成回路の出力を変調信号とすることを特徴とする記録
再生回路である。
映像信号をFM変調して記録媒体に記録する記録再生回
路において、映像信号をプリエンファシスするプリエン
ファシス回路と、プリエンファシスされた映像信号から
ホワイトクリップレベルを超えるエッジ部分をクリップ
するホワイトクリップ回路と、前記プリエンファシスさ
れた映像信号から前記ホワイトクリップレベルを超える
エッジ部分の映像信号を抽出する抽出回路と、前記抽出
回路の出力を極性反転し、前記ホワイトクリップ回路の
出力と合成する波形合成回路とを備えてなり、前記波形
合成回路の出力を変調信号とすることを特徴とする記録
再生回路である。
【0007】また本発明は、前記記録再生方式により、
映像信号をFM変調して記録された記録媒体から映像信
号を再生する再生回路において、FM復調後の信号から
低域成分を通過させるローパスフィルタと、該ローパス
フィルタの出力を極性反転する反転回路と、前記ローパ
スフィルタの出力と所定の検出レベルとを比較し、変調
時にクリップされた箇所の始端および終端にそれぞれ対
応する前縁と後縁とを有する検出パルスを出力する検出
回路と、前記ローパスフィルタの出力と前記反転回路の
出力との何れか一方を前記検出パルスに基づいて選択出
力するアナログスイッチ回路とを備えてなり、ホワイト
クリップレベル以上のエッジ部を含む映像信号を再構成
した後、ディエンファシスすることを特徴とする記録再
生回路である。
映像信号をFM変調して記録された記録媒体から映像信
号を再生する再生回路において、FM復調後の信号から
低域成分を通過させるローパスフィルタと、該ローパス
フィルタの出力を極性反転する反転回路と、前記ローパ
スフィルタの出力と所定の検出レベルとを比較し、変調
時にクリップされた箇所の始端および終端にそれぞれ対
応する前縁と後縁とを有する検出パルスを出力する検出
回路と、前記ローパスフィルタの出力と前記反転回路の
出力との何れか一方を前記検出パルスに基づいて選択出
力するアナログスイッチ回路とを備えてなり、ホワイト
クリップレベル以上のエッジ部を含む映像信号を再構成
した後、ディエンファシスすることを特徴とする記録再
生回路である。
【0008】
【作用】本発明は、上記構成により、ホワイトクリップ
回路でクリップされた波形を極性反転により折り返して
変調信号波形に合成する。そして復調時に、映像信号と
ホワイトクリップレベルとを比較して、折り返えされた
クリップ波形の始端と終端とを検出し、映像信号の波形
を復元する。
回路でクリップされた波形を極性反転により折り返して
変調信号波形に合成する。そして復調時に、映像信号と
ホワイトクリップレベルとを比較して、折り返えされた
クリップ波形の始端と終端とを検出し、映像信号の波形
を復元する。
【0009】
【実施例】次に図面を参照して、本発明の実施例を詳細
に説明する。図1(a)は、本発明に係る記録回路を家
庭用VHS方式VTRに適用した実施例の回路構成図で
ある。図1(b)は、本発明に係る再生回路を家庭用V
HS方式VTRに適用した実施例の回路構成図である。
また図2は、図1(a)及び図1(b)の回路の各部の
信号波形を示す。記録回路の回路構成図である図1
(a)において、1は映像信号入力端子、2はプリエン
ファシス回路、3はホワイトクリップ回路、4はクリッ
プ回路、5は合成回路、6はFM変調回路、7はFM信
号出力端子である。プリエンファシス回路2は、高周波
で増加する三角雑音を抑圧するため、変調前の信号の高
域成分を強調する。ホワイトクリップ回路3は、白黒反
転現象を抑止するため、所定のホワイトレベルで映像信
号をクリップする。
に説明する。図1(a)は、本発明に係る記録回路を家
庭用VHS方式VTRに適用した実施例の回路構成図で
ある。図1(b)は、本発明に係る再生回路を家庭用V
HS方式VTRに適用した実施例の回路構成図である。
また図2は、図1(a)及び図1(b)の回路の各部の
信号波形を示す。記録回路の回路構成図である図1
(a)において、1は映像信号入力端子、2はプリエン
ファシス回路、3はホワイトクリップ回路、4はクリッ
プ回路、5は合成回路、6はFM変調回路、7はFM信
号出力端子である。プリエンファシス回路2は、高周波
で増加する三角雑音を抑圧するため、変調前の信号の高
域成分を強調する。ホワイトクリップ回路3は、白黒反
転現象を抑止するため、所定のホワイトレベルで映像信
号をクリップする。
【0010】クリップ回路4は、ホワイトクリップ回路
3で削られるエッジ部波形を抽出し極性反転する。合成
回路5はホワイトクリップ回路3の出力とクリップ回路
4の出力とを波形合成する。FM変調回路6は、映像信
号のレベルを周波数値に変換する。なお、プリエンファ
シス回路2、ホワイトクリップ回路3及びFM変調回路
6は、従来の記録回路に用いられるものと同じである。
3で削られるエッジ部波形を抽出し極性反転する。合成
回路5はホワイトクリップ回路3の出力とクリップ回路
4の出力とを波形合成する。FM変調回路6は、映像信
号のレベルを周波数値に変換する。なお、プリエンファ
シス回路2、ホワイトクリップ回路3及びFM変調回路
6は、従来の記録回路に用いられるものと同じである。
【0011】再生回路の回路構成図である図1(b)に
おいて、10は再生信号入力端子、11はFM復調回
路、12はローパスフィルタ、13は遅延回路、14は
バッファ、15は反転回路、16は比較回路、17はT
タイプフリップフロップ、18はアナログスイッチ回
路、19はディエンファシス回路、20は映像信号出力
端子である。再生信号入力端子10には、記録媒体から
読み出され、従来技術と同様なドロップアウト補正等の
処理を施された再生信号が加えられる。FM復調回路1
1は、再生されたFM変調信号から、周波数偏移に応じ
た振幅の信号を発生して復調する。ローパスフィルタ1
2は、復調された映像信号に混入しているFM搬送波を
除去し、映像信号のみを通過させる。遅延回路13は、
映像信号を遅延させて、後段のアナログスイッチ回路1
8の2つの入力信号と、2つの入力信号から選択的に一
方の入力信号を出力させる制御信号とのタイミングを調
整する。
おいて、10は再生信号入力端子、11はFM復調回
路、12はローパスフィルタ、13は遅延回路、14は
バッファ、15は反転回路、16は比較回路、17はT
タイプフリップフロップ、18はアナログスイッチ回
路、19はディエンファシス回路、20は映像信号出力
端子である。再生信号入力端子10には、記録媒体から
読み出され、従来技術と同様なドロップアウト補正等の
処理を施された再生信号が加えられる。FM復調回路1
1は、再生されたFM変調信号から、周波数偏移に応じ
た振幅の信号を発生して復調する。ローパスフィルタ1
2は、復調された映像信号に混入しているFM搬送波を
除去し、映像信号のみを通過させる。遅延回路13は、
映像信号を遅延させて、後段のアナログスイッチ回路1
8の2つの入力信号と、2つの入力信号から選択的に一
方の入力信号を出力させる制御信号とのタイミングを調
整する。
【0012】バッファ14は、遅延回路13と後段のア
ナログスイッチ回路18とを分離する増幅器である。反
転回路15は、入力映像信号を極性反転する回路であっ
て、入出力遅延時間及び増幅度に関してバッファ14と
等しい値を有する。比較回路16は、ローパスフィルタ
12の出力と、所定のホワイトクリップ検出レベルとの
比較をおこなうシュミット回路で構成された比較回路で
あり、ホワイトクリップされた区間の始端と終端とを検
出する。Tタイプフリップフロップ17は、比較回路1
6が検出した始端及び終端からホワイトクリップ区間パ
ルスを生成し、アナログスイッチ回路18の制御信号と
して出力する。
ナログスイッチ回路18とを分離する増幅器である。反
転回路15は、入力映像信号を極性反転する回路であっ
て、入出力遅延時間及び増幅度に関してバッファ14と
等しい値を有する。比較回路16は、ローパスフィルタ
12の出力と、所定のホワイトクリップ検出レベルとの
比較をおこなうシュミット回路で構成された比較回路で
あり、ホワイトクリップされた区間の始端と終端とを検
出する。Tタイプフリップフロップ17は、比較回路1
6が検出した始端及び終端からホワイトクリップ区間パ
ルスを生成し、アナログスイッチ回路18の制御信号と
して出力する。
【0013】アナログスイッチ回路18は、バッファ1
4及び反転回路15からの互いに極性の異なる映像信号
を入力し、Tタイプフリップフロップ17から与えられ
る制御信号により、何れか一方を選択して出力する切換
回路である。ディエンファシス回路19は、記録回路に
おけるプリエンファシス回路2と相補的な特性をもつ高
域減衰を行う。
4及び反転回路15からの互いに極性の異なる映像信号
を入力し、Tタイプフリップフロップ17から与えられ
る制御信号により、何れか一方を選択して出力する切換
回路である。ディエンファシス回路19は、記録回路に
おけるプリエンファシス回路2と相補的な特性をもつ高
域減衰を行う。
【0014】次に、本実施例の動作について説明する。
図1の記録回路のブロック図において、例えば、図2
(a)に示すような記録されるべき映像信号が、映像信
号入力端子1を介してプリエンファシス回路2に入力さ
れるとする。プリエンファシス回路2は、VTRの方式
及び記録モードよって定められたプリエンファシス特性
に基づいて、入力映像信号の高域成分を強調し、その出
力波形は、図2(b)に示すように信号の立ち上がり部
及び立ち下がり部にスパイク状のオーバーシュートを生
じる。
図1の記録回路のブロック図において、例えば、図2
(a)に示すような記録されるべき映像信号が、映像信
号入力端子1を介してプリエンファシス回路2に入力さ
れるとする。プリエンファシス回路2は、VTRの方式
及び記録モードよって定められたプリエンファシス特性
に基づいて、入力映像信号の高域成分を強調し、その出
力波形は、図2(b)に示すように信号の立ち上がり部
及び立ち下がり部にスパイク状のオーバーシュートを生
じる。
【0015】このプリエンファシス信号は、2方向に分
岐して、その一方は次のホワイトクリップ回路3に入力
され、プリエンファシスにより強調されたエッジ部がホ
ワイトクリップレベルでクリップされ、図2(c)に示
す波形となる。他方、プリエンファシス信号はクリップ
回路4にも入力され、ホワイトクリップ回路3により削
られて失われるエッジ部の波形のみを抽出し、反転出力
される。この波形を図3(d)に示す。
岐して、その一方は次のホワイトクリップ回路3に入力
され、プリエンファシスにより強調されたエッジ部がホ
ワイトクリップレベルでクリップされ、図2(c)に示
す波形となる。他方、プリエンファシス信号はクリップ
回路4にも入力され、ホワイトクリップ回路3により削
られて失われるエッジ部の波形のみを抽出し、反転出力
される。この波形を図3(d)に示す。
【0016】 ホワイトクリップ回路3の出力信号
(c)及びクリップ回路4の出力信号(d)は、合成回
路5に入力されて、波形合成される。この合成後の信号
波形は、図2(e)に示すように、ホワイトクリップレ
ベルを超えるオーバーシュート部がホワイトクリップレ
ベルで折り返し合成された波形となり、次段のFM変調
回路6で変調され、図示されない記録増幅器、記録ヘッ
ドを介して、磁気テープに記録される。
(c)及びクリップ回路4の出力信号(d)は、合成回
路5に入力されて、波形合成される。この合成後の信号
波形は、図2(e)に示すように、ホワイトクリップレ
ベルを超えるオーバーシュート部がホワイトクリップレ
ベルで折り返し合成された波形となり、次段のFM変調
回路6で変調され、図示されない記録増幅器、記録ヘッ
ドを介して、磁気テープに記録される。
【0017】上記の様にして映像信号を記録すると、プ
リエンファシスによって生じるスパイク状のオーバーシ
ュート部の情報が欠落することなく、過変調を避けてF
M変調した映像信号が記録される。これを再生すると、
FM変調に過変調がないため白黒反転現象が無く、ま
た、従来ホワイトクリップにより失われていたオーバー
シュート部が、ホワイトレベルで折り返した形で再生さ
れることが可能となる。
リエンファシスによって生じるスパイク状のオーバーシ
ュート部の情報が欠落することなく、過変調を避けてF
M変調した映像信号が記録される。これを再生すると、
FM変調に過変調がないため白黒反転現象が無く、ま
た、従来ホワイトクリップにより失われていたオーバー
シュート部が、ホワイトレベルで折り返した形で再生さ
れることが可能となる。
【0018】次に、再生回路の動作について説明する。
図示されない再生ヘッドで再生された信号は、再生増
幅、ドロップアウト補正処理等の従来技術と同様の処理
を経た後、再生信号入力端子10を介して、再生FM信
号がFM復調回路11に入力される。FM復調回路11
により復調された信号は、次段のローパスフィルタ12
により搬送波成分が除去され、変調信号波形に等しい図
2(f)に示す信号が得られる。
図示されない再生ヘッドで再生された信号は、再生増
幅、ドロップアウト補正処理等の従来技術と同様の処理
を経た後、再生信号入力端子10を介して、再生FM信
号がFM復調回路11に入力される。FM復調回路11
により復調された信号は、次段のローパスフィルタ12
により搬送波成分が除去され、変調信号波形に等しい図
2(f)に示す信号が得られる。
【0019】ローパスフィルタ12の出力は遅延回路1
3を経て、バッファ回路14及び反転回路15に入力さ
れ、それぞれ緩衝増幅及び反転増幅されて、図2(g)
及び(h)に示す波形となり、アナログスイッチ回路1
8の入力信号となる。また、ローパスフィルタ12の出
力は比較回路16の一方の入力にも接続されており、比
較回路16の他方の入力には、ホワイトクリップレベル
より僅かに低いレベルを有するホワイトクリップ検出レ
ベルが入力される。
3を経て、バッファ回路14及び反転回路15に入力さ
れ、それぞれ緩衝増幅及び反転増幅されて、図2(g)
及び(h)に示す波形となり、アナログスイッチ回路1
8の入力信号となる。また、ローパスフィルタ12の出
力は比較回路16の一方の入力にも接続されており、比
較回路16の他方の入力には、ホワイトクリップレベル
より僅かに低いレベルを有するホワイトクリップ検出レ
ベルが入力される。
【0020】比較回路16は、周知のシュミット回路で
構成されており、ホワイトクリップ検出レベルを基準レ
ベルとして、ローパスフィルタ12を通過した再生信号
(図2(f))が基準レベルを超えるか超えないかを判
別する。そして比較回路16は、この判別結果を2値の
ディジタル信号で出力する。上記ホワイトクリップ検出
レベルとホワイトクリップレベルとは、極僅かのレベル
差に設定されているため、比較回路16の出力は、図2
(k)に示すような、ホワイトクリップされた区間の前
縁と後縁とにそれぞれ幅の狭い各1本のパルスを発生す
る。
構成されており、ホワイトクリップ検出レベルを基準レ
ベルとして、ローパスフィルタ12を通過した再生信号
(図2(f))が基準レベルを超えるか超えないかを判
別する。そして比較回路16は、この判別結果を2値の
ディジタル信号で出力する。上記ホワイトクリップ検出
レベルとホワイトクリップレベルとは、極僅かのレベル
差に設定されているため、比較回路16の出力は、図2
(k)に示すような、ホワイトクリップされた区間の前
縁と後縁とにそれぞれ幅の狭い各1本のパルスを発生す
る。
【0021】上記2本のパルスは、次段のTタイプフリ
ップフロップ17のトリガ信号となる。Tタイプフリッ
プフロップ17は、トリガ信号が入力される毎にその出
力が反転し、図2(m)に示すホワイトクリップ区間を
示すパルス波形となり、このパルス波形がアナログスイ
ッチ回路18の制御信号となる。なお、前記遅延回路1
3の遅延時間は、比較回路16及びTタイプフリップフ
ロップ17の動作遅延時間を考慮して、アナログスイッ
チ回路に到達する入力信号(図2(g)、(h))と制
御信号(図2(m))とのタイミングが一致する様に選
ぶことは言うまでもなく当業者に周知のことである。
ップフロップ17のトリガ信号となる。Tタイプフリッ
プフロップ17は、トリガ信号が入力される毎にその出
力が反転し、図2(m)に示すホワイトクリップ区間を
示すパルス波形となり、このパルス波形がアナログスイ
ッチ回路18の制御信号となる。なお、前記遅延回路1
3の遅延時間は、比較回路16及びTタイプフリップフ
ロップ17の動作遅延時間を考慮して、アナログスイッ
チ回路に到達する入力信号(図2(g)、(h))と制
御信号(図2(m))とのタイミングが一致する様に選
ぶことは言うまでもなく当業者に周知のことである。
【0022】また、上記アナログスイッチ回路18の2
つの入力信号(図2(g)、(h))は、それぞれバッ
ファ回路14及び反転回路15において、ホワイトクリ
ップ箇所のDCレベルが等しくなるようにクランプされ
ているので、アナログスイッチ回路18の出力は、2つ
の入力信号が正しくホワイトクリップ区間で切り換えら
れ、ホワイトクリップレベルで折り返されたオーバーシ
ュート部が元の波形に復元され、プリエンファシス後の
映像信号波形(図2(b))に等しい図2(i)に示す
波形が再現波形として得られる。
つの入力信号(図2(g)、(h))は、それぞれバッ
ファ回路14及び反転回路15において、ホワイトクリ
ップ箇所のDCレベルが等しくなるようにクランプされ
ているので、アナログスイッチ回路18の出力は、2つ
の入力信号が正しくホワイトクリップ区間で切り換えら
れ、ホワイトクリップレベルで折り返されたオーバーシ
ュート部が元の波形に復元され、プリエンファシス後の
映像信号波形(図2(b))に等しい図2(i)に示す
波形が再現波形として得られる。
【0023】この再現波形は、ディエンファシス回路1
9により、プリエンファシス特性と相補的なディエンフ
ァシス特性の高域減衰が行われて、最初の映像信号のエ
ッジ部を正確に復元した復調信号を得ることができる。
9により、プリエンファシス特性と相補的なディエンフ
ァシス特性の高域減衰が行われて、最初の映像信号のエ
ッジ部を正確に復元した復調信号を得ることができる。
【0024】以上好ましい実施例を説明したが、これは
本発明を限定するものではない。例えば、比較回路16
の出力パルスをアナログスイッチ回路18の制御信号に
変換するフリップフロップには、Tフリップフロップを
用いたが、これと等価な接続を施したJKフリップフロ
ップやDフリップフロップを使用することも可能であ
る。
本発明を限定するものではない。例えば、比較回路16
の出力パルスをアナログスイッチ回路18の制御信号に
変換するフリップフロップには、Tフリップフロップを
用いたが、これと等価な接続を施したJKフリップフロ
ップやDフリップフロップを使用することも可能であ
る。
【0025】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、エ
ンファシスにより過変調となることを防ぐとともに、ホ
ワイトクリップされるオーバーシュート部の波形を失う
ことなく変復調することが出来るので、映像信号を理想
的に記録再生することができるという効果がある。
ンファシスにより過変調となることを防ぐとともに、ホ
ワイトクリップされるオーバーシュート部の波形を失う
ことなく変復調することが出来るので、映像信号を理想
的に記録再生することができるという効果がある。
【図1】本発明に係る記録回路及び再生回路の実施例の
回路構成図である。
回路構成図である。
【図2】本発明の実施例の動作を説明する各部波形図で
ある。
ある。
【図3】白黒反転現象の説明図である。
1 映像信号入力端子 2 プリエンファシス回路 3 ホワイトクリップ回路 4 クリップ回路 5 合成回路 6 FM変調回路 7 FM信号出力端子 10 再生信号入力端子 11 FM復調回路 12 ローパスフィルタ 13 遅延回路 14 バッファ 15 反転回路 16 比較回路 17 Tタイプフリップフロップ 18 アナログスイッチ回路 19 ディエンファシス回路 20 映像信号出力端子
Claims (3)
- 【請求項1】 映像信号をFM変調して記録媒体に記録
し再生する記録再生方式において、 映像信号をプリエンファシスする工程と、 前記プリエンファシスされた映像信号からホワイトクリ
ップレベルを超えるエッジ部分をクリップするホワイト
クリップ工程と、 前記プリエンファシスされた映像信号から前記ホワイト
クリップレベルを超えるエッジ部分の映像信号を抽出す
るエッジ抽出工程と、 前記抽出されたエッジ部分の映像信号を極性反転し、前
記ホワイトクリップされた映像信号と合成する波形合成
工程と、 前記波形合成工程において合成された信号を変調信号と
してFM変調して記録媒体に記録する工程と、 前記記録媒体からFM変調信号を再生する工程と、 前記FM変調信号からFM復調する工程と、 前記FM復調後の信号から低域成分である映像信号を通
過させる低域通過工程と、 前記低域通過後の映像信号を極性反転する反転工程と、 前記低域通過後の映像信号と所定の検出レベルとを比較
し、変調時にクリップされた箇所の始端および終端を検
出する検出工程と、 前記低域通過後の映像信号と前記反転工程の出力との何
れか一方を前記検出工程の検出結果に基づいて選択出力
するアナログスイッチ工程とを備えることを特徴とする
記録再生方式。 - 【請求項2】 請求項1に記載の記録再生方式により、
映像信号をFM変調して記録媒体に記録する記録再生回
路において、 映像信号をプリエンファシスするプリエンファシス回路
と、 プリエンファシスされた映像信号からホワイトクリップ
レベルを超えるエッジ部分をクリップするホワイトクリ
ップ回路と、 前記プリエンファシスされた映像信号から前記ホワイト
クリップレベルを超えるエッジ部分の映像信号を抽出す
る抽出回路と、 前記抽出回路の出力を極性反転し、前記ホワイトクリッ
プ回路の出力と合成する波形合成回路と、を備えてな
り、 前記波形合成回路の出力を変調信号とすることを特徴と
する記録再生回路。 - 【請求項3】 請求項1に記載の記録再生方式により、
映像信号をFM変調して記録された記録媒体から映像信
号を再生する再生回路において、 FM復調後の信号から低域成分を通過させるローパスフ
ィルタと、 該ローパスフィルタの出力を極性反転する反転回路と、 前記ローパスフィルタの出力と所定の検出レベルとを比
較し、変調時にクリップされた箇所の始端および終端に
それぞれ対応する前縁と後縁とを有する検出パルスを出
力する検出回路と、 前記ローパスフィルタの出力と前記反転回路の出力との
何れか一方を前記検出パルスに基づいて選択出力するア
ナログスイッチ回路と、を備えてなり、 ホワイトクリップレベル以上のエッジ部を含む映像信号
を再構成した後、ディエンファシスすることを特徴とす
る記録再生回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5225932A JPH0787452A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 記録再生方式及び記録再生回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5225932A JPH0787452A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 記録再生方式及び記録再生回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0787452A true JPH0787452A (ja) | 1995-03-31 |
Family
ID=16837159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5225932A Pending JPH0787452A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 記録再生方式及び記録再生回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0787452A (ja) |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP5225932A patent/JPH0787452A/ja active Pending
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