JPS6252992B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、映像信号を低搬送波FM変調して記
録再生する磁気録画再生装置（VTR）やビデオ
デイスク装置において、再生映出画像の白と黒が
反転する“反転現象”が生じる可能性を検出せん
とするものである。

映像信号を低搬送波FM変調して記録再生する
VTRやビデオデイスク装置において、黒レベル
から白レベルに段階状に立ち上がるビデオ信号を
記録した時、復調信号の白レベルの立ち上がりエ
ツジ部が黒レベルに落ち込む“反転現象”が生じ
る事がある。この原因に関しては既に種々解説さ
れているが、記録媒体に再生針（スタイラス）を
当接せしめて走査する接触式ビデオデイスクの場
合現象として次の事が発生する。ビデオデイスク
から接触式スタイラスに依つて信号を検出する場
合そのスタイラスの先端部が魔耗すると再生RF
信号の高域性分が低下し、復調信号で反転現象が
生じる事がある。従つて記録時には白レベルで適
当なクリツプをかけてFM記録再生系（以下FM
伝送系）の帯域内に納めるのが従来の考え方であ
つた。しかるにビデオデイスクシステム、とりわ
け接触方式の場合はデイスクのマスタリング及び
レプリカ状態、再生ピツクアツプの特性、スタイ
ラス魔耗状態等の条件が重なる為FM伝送系の周
波数特性は相当バラツキが生じる。しかも実際に
記録されているビデオ信号は動画である為、反転
現象を信号として検出する事は困難であつた。本
発明は記録ビデオ信号の垂直ブランキングにあら
かじめ反転現象検出用の信号（以下検出パルスと
呼ぶ）を挿入しておき再生系に於てはこの信号を
利用して反転現象を自動的に検出しようとするも
のである。

以下図面を参照して、その１実施例を説明す
る。入力端子１に印加された記録すべきビデオ信
号は、同期分離回路２と第１のプリエンフアシス
回路３にそれぞれ印加される。

同期分離回路２により分離された水平同期信号
は、検出パルス発生回路４に印加され、例えば、
その水平同期信号に位相同期して水平同期信号の
３倍の周波数の黒レベル近傍より100％白レベル
近傍に急激に変化するエツジ部を有する矩形波状
の検出パルスを発生する。

一方、前記同期信号分離回路２により分離され
た垂直同期信号は、ゲートパルス発生回路５に印
加され、その垂直同期信号に位相同期して、垂直
ブランキング期間内に位置する例えば２水平走査
期間のゲートパルスを作成する。

このゲートパルスによりゲート回路６におい
て、前記検出パルスを第３図に示すように２水平
走査期間だけゲートした後、後述の第１のプリエ
ンフアシス回路３より大なるプリエンフアシス量
の第２のプリエンフアシス回路７を介して、加算
器８に印加し、前記第１のプリエンフアシス回路
３の出力に加算する。加算器８の出力は、FM変
調器９により、FM変調された後に所定の記録系
を介して記録媒体（デイスク）上に記録される。

再生時には、第２図に示すように、再生RF信
号は、増巾器１０を介してFM復調器１１により
復調された後、第１のデイエンフアシス回路１２
と第２のデイエンフアシス回路１３に印加され
る。

前記第２のデイエンフアシス回路１３の出力は
クランプ回路１４を介して、検出パルス抜取回路
１５に印加される。

第１のデイエンフアシス回路１２の出力は、通
常の再生信号回路系に導かれるとともに、同期分
離回路１６に印加される。

この同期信号分離回路１６で分離された垂直同
期信号に位相同期して、ゲートパルス発生回路１
７によりゲートパルスを発生し、このゲートパル
スに前記検出パルス抜取回路１５を駆動して第４
図に示すように再生検出パルスを抽出する。

この第４図に示される再生検出パルスにおい
て、ａ点及びｃ点は反転現象が起つていない波形
であるが、ｂ点では正しい立上り点Ａが黒レベル
に反転している場合が示されている。

この反転が生じると、検出パルスの正規なパル
ス巾が狭くなるとともに、白レベルに変化する点
のオーバーシユート部が生じない。

この実施例では、このオーバーシユート部の有
無により、この検出パルスに反転現象が生じたか
否かを検知せんとするものである。

すなわち、第２図に示すように、前記検出パル
ス抜取回路１５の出力（第４図）を、レベルシフ
ト回路１８を介して、スライス回路１９に印加
し、第４図に示すように、検出パルスのオーバー
シユート部のみを抽出する。

このスライス回路１９の出力は第５図に示すよ
うに、オーバーシユート部のみ抽出され、第４図
のように３個の検出パルスの内１つのパルスに反
転現象が発生した場合には、その出力は、正常時
の３個より少ない２個となる。

従つて、このスライス回路１９の出力の個数を
カウントすれば、反転現象の有無が確認できる。

すなわち、２０はスライス回路１９の出力（第
５図）を波形整形するためのモノマルチで、２１
はそのモノマルチ２０の出力をカウントするカウ
ンターであり、前記ゲートパルス発生回路１７の
出力により、セツト，リセツトが制御され、ゲー
トパルス区間のみカウントがなされるよう構成さ
れている。

このカウンター２１の計数値は、比較回路２２
により、反転現象のない正常時の値（第４図では
３個）を出力する基準値回路２３の出力と比較さ
れ、その両者に差が生じた場合のみ、フリツプフ
ロツプ２４を駆動して、反転現象の有無を表示す
る。

なお、このフリツプフロツプ２４は同期分離回
路１６の出力である垂直同期信号にり、反転（リ
セツト）されるよう構成されている。

以上のような構成によれば、最も反転現象の生
じやすいパルス状の検出パルスを垂直ブランキン
グ期間に挿入し、この検出パルスに反転現象が生
じているか否かを検知するものであるため、この
検知によつて、例えば、再生系のRFアンプの周
波数特性を調整することによつて、例えばスタイ
ラスが磨耗して再生画像信号に反転現象が発生す
ることを未然に防止することができる。

なお、以上の実施例では、検出パルスの反転現
象の有無を検出するために、オーバーシユート部
の有無を検出するよう構成したが、再生検出パル
スのパルス巾の変化が検出して、反転現象を検出
することもできる。

このパルス巾を検出する具体的手段としては、
再生装置に内蔵される充分周波数の高い、例えば
3.58MHzの発振器の出力をカウンターに導き、こ
のカウンターを、再生検出パルスの立上りでセツ
トし、立下りでリセツトすることにより前記各検
出パルス巾の波数をカウントすることにより、そ
のカウント数により前記パルス巾を検知できるも
のである。

以上のように、本発明によれば、映像信号に反
転現象が生じる可能性の大なることを検知できる
ため、その反転現象を未然に防ぐことが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例における記録系のブ
ロツク図、第２図は同再生系のブロツク図、第３
図は検出パルスの１例を示す図、第４図は再生検
出パルスの１例を示す図、第５図は本発明の１実
施例の動作説明波形図である。 １…入力端子、２，１６…同期分離回路、３，
７…プリエンフアシス回路、４…検出パルス発生
回路、５，１７…ゲートパルス発生回路、６，１
５…ゲート回路、８…加算回路、９…FM変調
器、１０…RFアンプ、１１…FM復調器、１
２，１３…デイエンフアシス回路、１４…クラン
プ回路、１８…レベルシフト回路、１９…スライ
ス回路、２０…モノマルチ、２１…カウンタ、２
２…比較器、２４…フリツプフロツプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 周波数変調されて、記録される映像信号の垂
   直ブランキング期間に、黒レベル近傍より100％
   ホワイトレベル近傍に急激に変化するエツジ部を
   有する検出信号を前記の映像信号より大きなプリ
   エンフアシスを施した後挿入して記録し、再生
   時、前記再生検出信号のエツジ部の波形の変化に
   よつて前記再生映像信号の反転現象を検出するこ
   とを特徴とする反転現象検出方式。 ２ 検出信号はパルス状信号であり、プリエンフ
   アシス量の差にて生じる再生検出信号のエツジ部
   に生じるオーバーシユート部の有無により、再生
   映像信号の反転現象の有無を検出することを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の反転現象検
   出方式。 ３ 検出信号はパルス状信号であり、その再生検
   出信号のパルス幅の変化により再生映像信号の反
   転現象の有無を検出することを特徴とする特許請
   求の範囲第１項に記載の反転現象検出方式。