JPH0783966B2 - 押出しダイスの製造方法 - Google Patents

押出しダイスの製造方法

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JPH0783966B2
JPH0783966B2 JP60149618A JP14961885A JPH0783966B2 JP H0783966 B2 JPH0783966 B2 JP H0783966B2 JP 60149618 A JP60149618 A JP 60149618A JP 14961885 A JP14961885 A JP 14961885A JP H0783966 B2 JPH0783966 B2 JP H0783966B2
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bearing hole
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昭二 二村
史明 大津
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Hoden Seimitsu Kako Kenkyusho Co Ltd
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,押出しダイスの製造方法,特に与えられた形
状をもつベアリング孔の内周面を構成するベアリング面
および裏逃げ部を形成する裏逃げ傾斜面がワイヤカット
放電加工装置を用いて形成されるようにする押出しダイ
スの製造方法に関するものである。
〔従来の技術と発明が解決しようとする問題点〕
従来,アルミ型材の押出し加工に用いられる押出しダイ
スとして,第1図(A)ないし(C)に図示されている
ような押出しダイスが知られている。第1図(A)は平
面図,第1図(B)は第1図(A)図示矢印A−A′に
おける側断面図,第1図(C)は底面図を示し,図中の
符号1は流し込み部,2はベアリング孔,3は裏逃げ部,4は
裏逃げ段差部を表わしている。
一般に,押出しダイスによって例えばアルミ・サッシの
如き型材を製作する場合,上記流し込み部1に供給され
たアルミ材が図示省略した押圧装置によりベアリング孔
2の方向に押圧され,該ベアリング孔2によって成型さ
れて裏逃げ部3に製品となって押出される。従って,形
状精度の高い型材を製作するためには,上記ベアリング
孔2内を通過するアルミ材の速度が均一になるようにす
る必要がある。そのため,第2図及び第3図を参照して
後述する如く,上記ベアリング孔2のベアリング長さ
(第1図(B)図示矢印l)を該ベアリング孔2の形状
に対応させて調整するように考慮されている。以下,上
記ベアリング長さlについて説明する。
第2図(A),(B),(C)は夫々第1図(C)図示
A−A′,B−B′,C−C′における断面図,第3図はベ
アリング面の展開図を示している。そして,図中の符号
2ないし4は第1図に対応しており,5はベアリング面,6
は裏逃げ傾斜面を表わしている。
前述したように,ベアリング孔2におけるベアリング長
さl(第1図(B)図示)は,ベアリング孔2の形状に
対応して予め定められている。即ち,第1図(C)図示
矢印de間の如く,ベアリング孔2の溝幅の広い部分とそ
の隣接部分においては,第2図(C)に図示されている
ようにベアリング長さlcは大きく,また第1図(C)図
示矢印bcおよびfg間の如く溝幅の狭い部分においては,
第2図(B)に図示されているようにベアリング長さlb
は小さくされている。更に,同じ幅であっても,第1図
(C)図示矢印ha間の如く,ベアリング孔2の末端の部
分においては,アルミ材の流れが悪くなるため第2図
(A)に図示されているようにベアリング長さlaは更に
小さくなるようにされている。このようにして形成され
たベアリング面5は,第3図に図示されている展開図の
ようになる。なお,図示矢印aないしhは,第1図
(C)図示矢印aないしhによって示されている位置に
対応している。
以上説明した押出しダイスにおけるベアリング孔2およ
び裏逃げ部3の加工は,通常上記ベアリング孔2のベア
リング面5はワイヤカット放電加工装置によって行なわ
れ,上記裏逃げ部3の裏逃げ段差部4および裏逃げ傾斜
面6は通常の放電加工機やフライス等の工作機械を用い
て行なわれていた。この点を改善すべく,出願人は先に
特願昭58−221679号において,ワイヤカット放電加工装
置の加工テーブル上に被加工体を最初に載置した状態の
ままで,ベアリング孔および裏逃げ部の全加工の自動化
を可能ならしめると共に,上記ワイヤカット放電加工装
置によって行なわれる放電加工時におけるワイヤ電極の
冷却効果を高めて高速加工を可能ならしめることによっ
て,製作工数の大幅な短縮,製作コストの低減,機械的
強度の向上を図ると共に,精度の高い製品を製作するこ
とができるようにした押出しダイスの製造方法を提案し
た。以下,当該特願昭58−221679号の図面の一部を転記
しつつ,当該特許出願の内容について概略記述する。
第4図は製造される押出しダイスを説明するための説明
図,第5図および第6図は製造方法を説明するための説
明図を示している。
以下説明する押出しダイスの例は,第1図ないし第3図
図示従来例に対応する押出しダイスに関するものであ
り,図中の符号2,3,5および6は第1図および第2図に
対応している。
第4図(A),(B),(C)は,第1図(C)図示A
−A′,B−B′,C−C′における断面図を示し,ベアリ
ング面の展開図5および裏逃げ傾斜面6のすべてが,後
述するワイヤカット放電加工装置を用いて形成される。
第4図図示例におけるベアリング面5の加工は,前述し
た従来例と同様に行なわれるが,裏逃げ部3を構成する
裏逃げ傾斜面6も,ワイヤ電極の傾斜角度および/また
は走行位置をベアリング孔2の形状に対応させて制御す
ることによって同じワイヤカット放電加工装置を用いて
加工されている(製造方法については詳しく後述す
る)。従って,第4図図示例は,前述した従来例におけ
るが如き段差部4(第2図図示)が設けられることな
く,第3図図示展開図の如く所望されるベアリング面5
を有するベアリング孔2をそなえる。
製造に当っては,先ず前述したベアリング孔2および裏
逃げ部3の加工を除いた状態,即ち第1図図示例で言え
ば押出しダイスの前面,裏面,インロー部および外周面
が仕上げられた状態(本願明細書においてはこの状態の
押出しダイスを被加工体と呼んでいる)のものが,予め
機械加工によって製作される。そして,該被加工体11を
前述した製造装置によってベアリング孔2および裏逃げ
部3を加工して,第4図図示例の如き押出しダイスを製
造する。即ち,上記被加工体11の前面が下にされた状態
(第5図に図示されているように加工すべきベアリング
孔2が下方,裏逃げ部3が上方に位置する状態)にし
て,ベアリング孔を形成するための垂直加工工程(以下
ベアリング孔加工工程と呼ぶ)および裏逃げ部加工工程
を経て押出しダイスが製造される。
先ず,ベアリング孔加工工程を第5図に関連して説明す
る。該加工工程においては,第5図に図示されている如
く,ワイヤ電極12を垂直に走行せしめると共に,予め与
えられているベアリング孔2の形状に対応する座標にも
とづいて上記ワイヤ電極12位置を制御しつつ切断加工を
行なう。その結果,後述する裏逃げ部加工工程によって
裏逃げ傾斜面6(図示点線)が形成された場合に最終的
に形成されることになるベアリング孔2を構成する所定
のべアリング長さlを有するベアリング面5が形成され
る。
次いで,裏逃げ部加工工程を第6図に関連して説明す
る。当該加工工程は,第6図において点線によって図示
されている裏逃げ傾斜面6を形成する加工工程である。
なお,上記裏逃げ傾斜面6を形成するに当って,第6図
において1点鎖線によって図示されている如く,ワイヤ
電極12の傾斜角度を形成すべき裏逃げ傾斜面6の傾斜角
度に対応させて制御すると共に,ワイヤ電極12が上記ベ
アリング孔2の内周線(例えば第6図におけるベアリン
グ面5とダイス前面との交差線)上の各位値(例えば第
6図図示点P′,P′)において当該各位置に対応するベ
アリング長さ(例えば第6図図示矢印l)に実質上等し
い深さ位置点(例えば第6図図示点P,P)を通過するよ
うに切断位置制御を行なうことによって所望される裏逃
げ傾斜面6が形成される。即ち,上記ワイヤ電極12を上
記ベアリング孔2の形状に対応する閉ループを一巡させ
ることによって上記裏逃げ傾斜面6を加工することがで
きる。なお,裏逃げ部を先に加工して,その後,ベアリ
ング孔の加工を行ってもよい。
上記押出しダイスを製造するワイヤカット放電加工装置
は,例えば第7図に示すような周知のものを用いること
ができる。
第7図において,加工テーブル8は,制御モータ9およ
び10によって,直交するX,Y方向に駆動される。ワイヤ
電極12は,加工テーブル8上に載置された被加工体11を
切断加工するため,上部ガイド15と下部ガイド16との間
を直線状態にて走行せしめられており,上部ガイド15
は,制御モータ13および14によって,直交するX,Y方向
に移動可能になっている。従って,ワイヤ電極12の傾斜
角度を所望するように調整することできる。
このワイヤカット放電加工装置は,被加工体11に対して
定められた基準となる水平面,例えばベアリング孔の入
口面と,ワイヤ電極12との交差する点のSの軌跡によっ
て与えられる形状(以下,テーパーテープ形状とい
う),および上記入口面に垂直な方向に対するワイヤ電
極12により形成される傾斜面の角度情報等が,制御情報
として与えられることにより,制御モータ9,10,13,14を
連動させて,切断位置制御を行う。ここで,傾斜面の角
度は,ワイヤ電極12自体の傾斜角ではなく,ワイヤ電極
12が相対的に被加工体11に対して進行する方向に接する
平面の角度である。
ところで,前述したようにベアリング長さは,ベアリン
グ孔内を通過するアルミ材の速度が均一になるように調
整される必要がある。一方,裏逃げ部傾斜面について
も,スクラップの発生防止の点および製造される押出し
ダイスの強度の点から,その傾斜角度が,ベアリング形
状に対応して調整されることが望まれる。
しかし,特にベアリング長さまたは裏逃げ部の傾斜角度
が一定ではなく,徐々に変化させる必要があるような場
合,第7図に示したワイヤカット放電加工装置の制御は
困難であり,従来,試行錯誤的に所望する形状が得られ
るまで,制御情報を作り直さなければならないことがあ
った。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記問題点の解決を図り,ベアリング長さまた
は裏逃げ部の傾斜角度が,徐々に変化するような場合で
も,ワイヤカット放電加工装置により,所望するベアリ
ング長さおよび裏逃げ部の傾斜角度が得られるような製
造方法を提供する。そのため,特に,ベアリング長さま
たは裏逃げ部の傾斜角度が徐々に変化するような部分に
ついて,ワイヤカット放電加工装置によるワイヤ電極の
被加工体に対する移動が各部分,部分において直線的と
なり,かつワイヤ電極により形成される傾斜面が各部
分,部分において,平面となる制御により,押出しダイ
スを製造する。即ち,特に裏逃げ部加工工程によるベア
リング長さまたは裏逃げ部の傾斜角度が変化する部分に
関するワイヤ電極の制御において,望まれるテーパーテ
ープ形状を,細分する点を定め,この細分点を直線でつ
なぎ微小線分の集合をつくり,その各々の微小線分につ
いて平均的な傾斜角度を定め,各微小線分を通過するワ
イヤ電極が形成する傾斜角度が,各微小線分内で一定値
となるようワイヤカット放電加工装置に制御情報を与え
て,ワイヤカット放電加工装置により押出しダイスを製
造する。
〔実施例〕
第8図は本発明の一実施例を説明するための加工形状を
示す図,第9図は第8図図示加工形状におけるベアリン
グ面の展開図,第10図はテーパーテープ形状の説明図,
第11図はベアリング長さと裏逃げ部の傾斜角度を示す
図,第12図および第13図はテーパーテープ形状を細分す
る点の説明図,第14図は微小線分に対する傾斜角の制御
値を説明するための図,第15図は微小線分の集合を説明
するための図,第16図および第17図はベアリング長さが
不連続的に変化する部分についてのワイヤ電極の切断制
御を説明するための図である。
説明を簡単にするために,第8図に示すように,ベアリ
ング孔の形状が半径R0の円である場合を例にして説明す
る。第8図(A)は加工しようとするベアリング孔およ
び裏逃げ部の形状の斜視図を示している。第8図(B)
に示すように,ベアリング形状におけるA点からC点ま
で,ベアリング長さはL1であり,E点からA点までベアリ
ング長さはL2である。C点からE点までの間は,ベアリ
ング長さがL1からL2まで徐々に変化する。
一方,裏逃げ傾斜面6の傾斜角度は,A点からB点までが
T1,D点からA点までがT2,そしてB点からD点までの間
は,T1からT2まで徐々に変化するように定められてい
る。
このベアリング面5を側面から見て,円周方向に沿って
展開すると第9図図示のようになる。第9図から明らか
なように,A点を基準にした反時計回りの角度αの点にお
けるベアリング長さL,傾斜角度Tは次のようになる。
(i)A点からB点0゜〜αT1)の範囲。
L=L1,T=T1 (ii)B点からC点(αT1〜αL1)の範囲。
L=L1 T=T1+(T2−T1)×(α−αT1)/(αT2−αT1) (iii)C点からD点(αL1〜αT2)の範囲。
L=L1+(L2−L1)×(α−αL1)/(αL2−αL1) T=T1+(T2−T1)×(α−αT1)/(αT2−αT1) (iv)D点からE点(αT2L2)の範囲。
L=L1+(L2−L1)×(α−αL1)/(αL2−αL1) T=T2 (v)E点からA点(αL2〜360゜)の範囲。
L=L2,T=T2 第10図は,ベアリング形状と,テーパーテープ形状Sと
の関係を示しており,第11図は側面から見た場合におけ
るベアリング長さLと傾斜角度Tとの関係を示してい
る。第10図および第11図からわかるように,ベアリング
形状からテーパーテープ形状Sまでのズレ幅をd,テーパ
ーテープ形状Sの半径をRとすると,次のようになる。
d=L×tan(T) R=R0−d 第10図に示すように,A〜B間,E〜A間は,Rが一定値とな
り,それぞれRAB,REAである。この部分のようにRおよ
びTが一定の場合には,ワイヤカット放電加工装置に,
その半径Rの情報と一定の傾斜角度Tの情報を与えて容
易に加工することができる。しかし,B点からE点までの
ように,半径Rもしくは傾斜角度Tが変化する場合に
は,被加工体11に対するワイヤ電極12の相対的な移動を
指示する制御と,傾斜角度を決める制御とが同期して行
われる必要があり,制御のしかたによっては,所望する
値をとる切断制御ができない。
そこで,本発明の場合,B〜E間のような部分について
は,次のように制御する。
まず,第12図に示すように,テーパーテープ形状Sにお
いて,ベアリング形状のB点,E点にそれぞれ対応する点
をB1,E1とし,これらの点の前後に各々B2点,E2点を選
ぶ。このB2点は,その点に接線を引いて,RセンターとB1
点とを結ぶ延長線上の上記接線との交点をP0とすると
き,B1とP0との距離ΔBが,許容誤差内に入るような点
とする。E2点についても同様である。E2点の接線と,Rセ
ンターE1とを通る線との交点を線との交点をPN+1とす
る。上記B2点およびE2点から,微小接線をとるのは,曲
線部と直線部との連続性を保証するためである。
次に第13図に示すように,B〜C,C〜D,D〜Eの各区域毎
に,微小角γ1,γ2,γ3に分解して,点P1ないしPNをと
る。なお,この微小角の大きさは,簡単な計算またはシ
ミュレーション等により,許容誤差範囲内に入るように
定められる。
そして,上記点P0ないし点PN+1の間を各々直線でつな
ぎ,微小線分の集合をつくる。ここで,点P0と点PN+1
の間において,PM-1点からPM点までの微小線分を通るよ
うにワイヤ電極12を制御する場合,その微小線分内にお
ける傾斜角度の制御値が一定であれば,容易に制御する
ことができる。しかし,このとき,そのワイヤ電極12に
より作られる傾斜面の角度TMと,所望する裏逃げ部の傾
斜角度Tとは,多少,異なることになる。上記微小線分
の方向と,べアリング形状における対応点の接線方向と
が一致せずに,角度βをもつからである。換言すれば,
円Rの法線方向における傾斜角度が,実際に必要となる
傾斜角度Tであり,ワイヤ電極を制御する傾斜角度は,
微小線分に垂直な方向における傾斜角度TMである。
即ち,TとTMとの関係を図示すると,角度Tに相当する長
さをt,角度TMに相当する長さをtMとしたとき,第14図に
示すようになる。傾斜角度は,PMとPM+1とでは異なるの
で,その中央部の点における傾斜角度を基準にする。第
14図において,ベアリング長さ(図面に垂直な方向であ
るため図示されない)をLとすると, t=L tanT,tM=L tanTM tM=t cosβ となる。cosβは,第13図において説明した細分点の決
定時に,簡単な計算によって求めることができるので,
ワイヤ電極12を制御する傾斜角度TMを決めることができ
る。
第15図は,被加工体11が動かないものとして見た場合に
おける上部ガイド15の移動軌跡Uと,下部ガイド16の移
動軌跡Dとを図示している。テーパーテープ形状Sは,
微小線分の集合となっている。第7図に図示したような
ワイヤカット放電加工装置では,実際には,被加工体11
が動き,加工装置上の座標系で見た場合には,下部ガイ
ド16が固定されているため,その移動軌跡は一点であ
る。
各微小線分と,それに隣接する微小線分との間における
ワイヤ電極の切断位置制御は,ベアリング孔の形状の法
線を含む面であって,加工テーブルの面に対して垂直な
面上で行われる。即ち,ワイヤ電極の傾斜角度制御値が
0゜となるようにされて,微小線分から他の微小線分へ
の移動がなされる。
次に,ベアリング長さまたは裏逃げ部の傾斜角度が不連
続となる部分の切断制御について説明する。
第16図(A)は,加工しようとするベアリング形状を示
しており,説明を簡単にするために,裏逃げ部の傾斜角
度Tは5゜であり,ベアリング長さLが,区間,,
で,それぞれの4(mm),6,4と不連続的に変化してい
るものを例示している。第16図(B)はテーパーテープ
形状を示しているが,例えば,この図に示すように,上
記不連続となる部分においても,ワイヤ電極の傾斜角度
制御値を5゜で制御するとすれば,それによる切断形状
は,第16図(C)図示のようになる。なお,この図にお
いて,WUは被加工体の上面における切断形状,WDは被加工
体の下面における切断形状を表している。
第16図(C)からわかるように,ベアリング長さが不連
続となる部分におけるワイヤ電極の制御を,与えられた
傾斜角度の制御値でもって行うと,例えば区間の部分
が,上面側では広く,下面側では狭くなって,実際のベ
アリング形状に対応する正しい結果が得られない。
そこで,本実施例では,第17図図示のように切断制御を
行う。即ち,第17図(A)のようなベアリング形状に対
して,ベアリング長さの不連続部分について,第17図
(B)図示のように,ワイヤ電極の傾斜角度制御値を0
゜とする。なお,ベアリング形状の曲率が変化する部分
については,先に第12図で説明したような微小接線をと
る。こうすることにより,第17図(C)図示のように被
加工体が加工されることになり,所望する切断形状が得
られることになる。
ベアリング長さが不連続的に変化する場合について説明
したが,裏逃げ部の傾斜角度が不連続的に変化する場合
にも同様であり,その不連続部分における切断制御を,
ワイヤ電極の傾斜角度制御値が0゜のもとに行う。
即ち,第8図および第9図などに示すA点では,ベアリ
ング長さおよび裏逃げ部の傾斜角度が,不連続的に変化
するので,この変化部分については,傾斜角度が0゜と
なるように,即ち,加工テーブルに垂直な面でワイヤ電
極12が移動するように制御する。
上記実施例では,ベアリング形状が円の場合について説
明したが,もっと複雑な形状の場合にも同様に制御可能
であることは言うまでもない,特に,直線形状について
は,円Rが無限大であると考えることができ,ベアリン
グ形状の直線部分について,ベアリング長さ,裏逃げ部
の傾斜角度が変化する場合にも,同様に適用できる。こ
の場合,テーパーテープ形状の細分点等の位置計算に
は,角度αに代えて,長さの情報を用いればよい。
〔発明の効果〕
以上説明した如く,本発明によれば,押出しダイスの裏
逃げ部を加工する際に,ベアリング長さまたは裏逃げ部
の傾斜角度が徐々に変化する場合であっても,ワイヤ電
極を被加工体に対して,直線的に移動させると共に,傾
斜角度を各部分,部分において一定にして制御できるの
で,所望するベアリング面および裏逃げ部の加工をワイ
ヤカット放電加工装置にて行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図および第3図は従来の押出しダイスを説
明するための説明図,第4図,第5図,および第6図は
本発明の前提となっている押出しダイスの製造方法を説
明するための説明図,第7図は本発明に用いられるワイ
ヤカット放電加工装置の例,第8図は本発明の一実施例
を説明するための加工形状を示す図,第9図は第8図図
示加工形状におけるベアリング面の展開図,第10図はテ
ーパーテープ形状の説明図,第11図はベアリング長さと
裏逃げ部の傾斜角度を示す図,第12図および第13図はテ
ーパーテープ形状を細分する点の説明図,第14図は微小
線分に対する傾斜角の制御値を説明するための図,第15
図は微小線分の集合を説明するための図,第16図および
第17図はベアリング長さが不連続的に変化する部分につ
いてのワイヤ電極の切断制御を説明するための図を示
す。 図中,1は流し込み部,2はベアリング孔,3は裏逃げ部,5は
ベアリング面,6は裏逃げ傾斜面,12はワイヤ電極,Sはテ
ーパーテープ形状を表わす。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】与えられた形状のベアリング孔を前面側に
    有すると共に,該前面から裏面に向って上記ベアリング
    孔に対応してベアリング面が形成されかつ該ベアリング
    面から上記裏面に向って裏逃げ部が形成されてなり,上
    記ベアリング孔内周線上の各位置におけるベアリング面
    が当該位置のベアリング孔の形状にもとづいて予め実質
    上定まるベアリング長さを有するよう形成されてなる押
    出しダイスであって,上記ベアリング面に接する面に対
    する上記裏逃げ部の傾斜角が上記ベアリング孔の形状に
    対応して実質上定まる値をとるよう上記裏逃げ部の傾斜
    面が形成されてなる押出しダイスの製造方法において, 上記前面に垂直な方向に対して傾斜した方向に走行する
    ワイヤ電極をもつワイヤカット放電加工装置にて上記裏
    逃げ部を形成する裏逃げ部加工工程と, 上記ワイヤカット放電加工装置にて上記ベアリング面を
    形成するベアリング孔加工工程とを少なくとも備え, 上記ベアリング長さまたは上記裏逃げ部の傾斜角度が変
    化する部分について, (a) 形成される押出しダイスに対して予め定められ
    る平面と上記ワイヤ電極との交差する点の軌跡によって
    与えられるテーパーテープ形状に関して,理想的な上記
    裏逃げ部の傾斜面と,実際に形成される上記裏逃げ部の
    傾斜面との差が,実質的に許容誤差範囲内に入るように
    上記テーパーテープ形状に関連する形状を細分する点を
    定めて, (b) 該細分する点を直線でつなぎ微小線分の集合を
    つくって, (c) 該微小線分に関する方向と上記ベアリング孔の
    形状の接線方向とのなす角度にもとづいて,各微小線分
    内における傾斜角の制御値を定めて, 上記裏逃げ部加工工程において,上記テーパーテープ形
    状を構成する微小線分の情報と,該微小線分に対して定
    められた上記傾斜角の制御値情報とにもとづいて,上記
    ワイヤ電極の切断位置制御が行われるようにしたことを
    特徴とする押出しダイスの製造方法。
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