JPH0457451B2 - - Google Patents

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JPH0457451B2
JPH0457451B2 JP6639184A JP6639184A JPH0457451B2 JP H0457451 B2 JPH0457451 B2 JP H0457451B2 JP 6639184 A JP6639184 A JP 6639184A JP 6639184 A JP6639184 A JP 6639184A JP H0457451 B2 JPH0457451 B2 JP H0457451B2
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bearing
electrode
bearing hole
full
forming
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Shoji Futamura
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HODEN SEIMITSU KAKO KENKYUSHO KK
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HODEN SEIMITSU KAKO KENKYUSHO KK
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Publication date
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Publication of JPH0457451B2 publication Critical patent/JPH0457451B2/ja
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • Extrusion Of Metal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、押出しダイスの製造方法、特に与え
られた形状をもつベアリング孔を前面側に有する
と共に、該ベアリング孔から裏面側に向かつて裏
逃げ部が形成されてなる押出しダイスの製造方法
において、上記ベアリング孔の内周面を構成する
ベアリング面および上記裏逃げ部のすべてまたは
その一部がワイヤカツト放電加工装置を用いて形
成されると共に、上記裏逃げ部の加工後に、総形
電極を用いた放電加工により上記裏逃げ部の一部
に微小切り込み部を形成する押出しダイスの製造
方法に関するものである。
従来、アルミ型材の押出し加工に用いられる押
出しダイスとして、第1図AないしCに図示され
ているような押出しダイスが知られている。第1
図Aは平面図、第1図Bは第1図A図示矢印A−
A′における側断面図、第1図Cは底面図を示し、
図中の符号1は流し込み部、2はベアリング孔、
3は裏逃げ部、4は裏逃げ段差部を表している。
一般に、押出しダイスによつて例えばアルミ・
サツシの如き型材を製作する場合、上記流し込み
部1に供給されたアルミ材が図示省略した押圧装
置によりベアリング孔2の方向に押圧され、該ベ
アリング孔2によつて成型されて裏逃げ部3に製
品となつて押し出される。従つて、形状精度の高
い型材を製作するためには、上記ベアリング孔2
内を通過するアルミ材の速度が均一になるように
する必要がある。そのため、第2図および第3図
を参照して後述する如く、上記ベアリング孔2の
ベアリング長さ(第1図B図示矢印l)を該ベア
リング孔2の形状に対応させて調整するように考
慮されている。以下、上記ベアリング長さlにつ
いて説明する。
第2図A,B,Cはそれぞれ第1図C図示A−
A′,B−B′、C−C′における断面図、第3図は
ベアリング面の展開図を示している。そして、図
中の符号2ないし4は第1図に対応しており、5
はベアリング面、6は裏逃げ傾斜面を表してい
る。
前述したように、ベアリング孔2におけるベア
リング長さl(第1図B図示)は、ベアリング孔
2の形状に対応して予め定められている。即ち、
第1図C図示矢印de間の如く、ベアリング孔2
の溝幅の広い部分とその隣接部分においては、第
2図Cに図示されているようにベアリング長さlc
は大きく、また第1図C図示矢印bcおよびfg間の
如く溝幅の狭い部分においては、第2図Bに図示
されているようにベアリング長さlbは小さくされ
ている。更に、同じ溝幅であつても、第1図C図
示矢印ha間の如く、ベアリング孔2の末端の部
分においては、アルミ材の流れが悪くなるため第
2図Aに図示されているようにベアリング流さla
は更に小さくなるようにされている。このように
して形成されたベアリング面5は、第3図に図示
されている展開図のようになる。なお、図示矢印
aないしhは、第1図C図示矢印aないしhによ
つて示されている位置に対応している。
以上説明した押出しダイスにおけるベアリング
孔2および裏逃げ部3の加工は、通常上記ベアリ
ング孔2のベアリング面5はワイヤカツト放電加
工機によつて行われ、上記裏逃げ部3の裏逃げ段
差部4および裏逃げ傾斜面6は通常の放電加工機
やフライス等の工作機械を用いて行われている。
なお、上記裏逃げ段差部4の加工が必要であるこ
とは、以下の理由による。
() 上記ベアリング面5と裏逃げ傾斜面6との
加工のみでは、前述したベアリング長さla,lb
lcおよび第3図図示ab間,cd間,ef間,gh間を
精度良く仕上げることが困難である。例えば、
裏逃げ段差部4の形成されていない押出しダイ
スにおいても、製作された押出しダイスを用い
て実際に製品を押出してみた結果から、上記ベ
アリング面5のベアリング長さの修正を行わな
ければならないことがある。そして、該ベアリ
ング長さの修正値は微小であつて、通常鑢など
を用いて行われる。そのためには、上記ベアリ
ング面5と裏逃げ傾斜面6との交差線が目視可
能である必要がある。しかし、上記裏逃げ傾斜
面6の傾斜角度が微小であるために、該裏逃げ
傾斜面6と上記ベアリング面5との交差線を正
確に目視することが困難である。このような場
合、裏逃げ段差部4をもうけることによつて交
差線を明瞭にすることが可能となる。
() 第1図ないし第3図図示の押出しダイスを
用いて型材を製造する際、押出し材の性質によ
つては上記ベアリング面5と裏逃げ傾斜面6と
の交差線部分に上記押出し材が固着することが
ある。このことは、製品に疵がつき製品価値を
低下させることになる。裏逃げ段差部4をもう
けることによつて、押出し材の固着を防止する
ことが可能となる。
以上のような理由から、上記ベアリング面5と
裏逃げ傾斜面6との交差線において該裏逃げ傾斜
面6に目視可能および修正可能であつてかつ前述
した押出し材の固着防止可能な範囲例えば0.1な
いし1.0mm程度の微小な切り込み部をもうけて段
差部4を施している。
以下に、上記ダイスの製造方法を説明するが、
これに先立ち押出しダイスの製造に用いられる製
造装置を、第4図に関連して説明する。
第4図において、図中の符号8は加工テーブ
ル、9および10は制御モータであつて上記加工
テーブル8を直交するX、Y方向に駆動せしめる
もの、11は被加工体、12はワイヤ電極、13
はワイヤ電極供給ローラ、14および17はテン
シヨン・ローラ、15は上部ガイド、16は下部
ガイド、18はスクラツプ・ローラ、19および
20は制御モータであつて上記上部ガイド15を
直交するX、Y方向に移動せしめて上記ワイヤ電
極12の傾斜角度を調節するもの、21はフライ
ス・ヘツド、22はフライス・カツタ、23は制
御モータであつてフライス・ヘツド21の送りを
制御するものを表している。
第4図に図示されている製造装置は、上記押出
しダイスを製造するために、ワイヤカツト放電加
工装置とフライス装置とを組合わせたものであ
り、該ワイヤカツト放電加工装置およびフライス
装置は共に良く知られるものであるので、簡単な
説明にとどめておく。
第4図において、加工テーブル8は制御モータ
9および10によつて直交するX、Y方向に駆動
される。加工テーブル8上に載置された被加工体
11を切断加工するワイヤ電極12はワイヤ電極
供給ローラ13からテンシヨン・ローラ14、上
部ガイド15、下部ガイド16、テンシヨン・ロ
ーラ17を介してスクラツプ・ローラ18に巻取
られる。そして、上記上部ガイド15と下部ガイ
ド16との間のワイヤ電極12は、上記テンシヨ
ン・ローラ14および17によつてテンシヨンが
かけられ、直線状態にて走行せしめられている。
また、上記上部ガイド15は制御モータ19およ
び20によつて直交するX、Y方向に移動せしめ
られるよう構成されているため、該上部ガイド1
5と下部ガイド16との間のワイヤ電極12の傾
斜角度を所望するように調節することができる。
従つて、加工テーブル8上に載置されている被加
工体11に対する直線的な切断加工であれば、所
望する切断加工を行うことができる。また、同一
ヘツド上にセツトされているフライス・ヘツド2
1によつて、上記ワイヤカツト放電加工装置では
困難な加工(例えば前述した微小切り込み部の加
工)は、フライス・カツタ22の送りを制御する
制御モータ23と上記加工テーブル8のX、Y方
向駆動用の制御モータ9および10とを制御する
ことによつて所望するフライス加工或いは上記フ
ライス・カツタ22を研削砥石に取り替えて行う
ジググラインダ加工を行うことが可能である。ま
た上記フライス・ヘツド21の代わりに通常の放
電加工ヘツド(図示省略)をもうけ、該放電加工
ヘツドによる放電加工によつて行うことも可能で
ある。
以上説明した製造装置は、予め定められたプロ
グラムに従つて加工を行なわしめる例えばNC制
御によつて駆動されるものであつて、前述した押
出しダイスのベアリング孔2および裏逃げ部3の
全加工を自動的に行うものである。なお、上記フ
ライス・カツタ22のセンタとワイヤ電極12と
の相対位置関係は予め定められているため、ワイ
ヤカツト放電加工とフライス加工とを連続的にか
つ自動的に行うことが可能である。また、上記プ
ログラムは、加工すべきベアリング孔2の形状、
該ベアリング孔2におけるベアリング面5のベア
リング長さ、上記裏逃げ部3における裏逃げ傾斜
面6の傾斜角度および微小切り込み部の切り込み
量に関する情報が与えられ、これらの情報にもと
づいて行われる演算によつて決定されるものと考
えて良い。以下、上記製造装置を用いて行う上記
押出しダイスの製造方法を第4図および第5図に
関連して説明する。
上記押出しダイスは、前述したベアリング孔2
および裏逃げ部3の加工を除いた状態即ち押出し
ダイスの前面、裏面、インロー部および外周面が
仕上げられた状態(本願明細書においてはこの状
態の押出しダイスを被加工体と呼んでいる)に予
め機械加工によつて製作される。そして、該被加
工体11を前述した製造装置によつてベアリング
孔2および裏逃げ部3を加工して、第1図ないし
第3図図示の如き押出しダイスを製造する。
先づ、裏逃げ部3の加工方法について説明す
る。上記被加工体11の前面が第4図図示製造装
置の加工テーブル8の上面に接する状態(第5図
に図示されているように加工すべきベアリング孔
2が下方、裏逃げ部3が上方に位置する状態)に
して、被加工体11を上記加工テーブル8に載置
する。そして、第5図Aに図示されている如く、
ベアリング面5(図示点線)の加工代を残すよう
にワイヤ電極12の位置および傾斜角度を予め定
められたプログラムによるNC制御によつて制御
しつつワイヤカツト放電加工による切断加工を行
う。該NC制御における上記プログラムは、ベア
リング孔2の形状、該ベアリング孔2の各位置に
おけるベアリング面5のベアリング長さl、およ
び該各位置における裏逃げ傾斜面6の傾斜角度に
関する情報が与えられ、これらの情報にもとづく
演算によつて決定される。第5図Dに上記NC制
御による一実施態様が示されている。なお、該実
施態様は、上記裏逃げ傾斜面6の傾斜角度θを一
定にして加工する場合である。従つて、この場合
には、上記ワイヤ電極12の位置を制御すること
によつて所望する裏逃げ傾斜面6を加工すること
ができる。即ち、上記ベアリング孔2の形状に関
する情報として、例えば加工すべきベアリング面
5の図示矢印Pの座標が与えられると共に、該各
座標点におけるベアリング長さl1が与えられる。
その結果、第5図Dに図示されている如く、上記
点Pに対応するワイヤ電極12の位置(図示矢印
P1点)の座標が次式にもとづいて求められる。
t1=l1cotθ ……(1) 上記第1式にもとづいて求められた上記点P1
の座標にもとづいて上記ワイヤ電極12の位置を
制御するようにすれば、ワイヤ電極12は所望さ
れるベアリング面5と裏逃げ傾斜面6との交差点
(第5図D図示矢印P1′点)を通過するようにでき
る。
また、上記ベアリング長さl2が与えられた場合
には、上記点Pに対応する図示矢印P2点の座標
は次式にもとづいて求められる。
t2=l2cotθ ……(2) 上記第(2)式にもとづいて求められた上記点P2
の座標にもとづいて上記ワイヤ電極12の位置を
制御するようにすれば、ワイヤ電極12は所望さ
れるベアリング面5と裏逃げ傾斜面6との交差点
(第5図D図示矢印P2′点)を通過するようにでき
る。
以上、ワイヤ電極12の傾斜角度を所定の角度
θ(該角度θは83°ないし88°の範囲にすることが
望ましい)に設定した場合の制御態様について説
明したが、上記傾斜角度θも併せて制御するよう
にしても良い。なお、該傾斜角度θの制御は、例
えば上記ベアリング孔2の形状および該ベアリン
グ孔2の各位置におけるベアリング面5のベアリ
ング長さlに関する情報を与えると共に、上記裏
逃げ部3の開口形状即ちダイスの裏面と上記裏逃
げ傾斜面6との交差線形状に関する情報を与える
ことによつて自動的に行われる。
このようにして、上記ベアリング孔2の形状に
沿つてワイヤ電極12による切断加工を行うこと
によつて、所望する裏逃げ傾斜面6が形成され
る。なお、当該加工後、被加工体11から遊離状
態になつた遊離ブロツク11′を排除することは
言うまでもない。
次に、微小切り込み部の加工方法について説明
する。裏逃げ傾斜面6の加工が終了したのち、該
押出しダイスを加工テーブル8にそのまま載置し
た状態のもとで、第4図に図示されたフライス・
カツタ22によつて、ベアリング面5と裏逃げ傾
斜面6との交差線において、裏逃げ傾斜面6に対
して微小切り込み量Δt(第5図C図示)の切り込
み加工を行う。該切り込み加工は、裏逃げ傾斜面
6の加工が終了したのち行うが、これは上記切り
込み加工によつて生じたバリを除去することがで
きるためである。なお、該切り込み加工における
上記被加工体11と上記フライス・カツタ22と
の相対的な位置制御に関する情報即ち上記ベアリ
ング孔2の形状(前述した第5図D図示矢印Pの
座標)、ベアリング長さlは既に与えられており、
更に上記切り込み量Δtに関する情報も与えられ
ているため、所望する微小切り込み部7を形成す
ることができる。
次に、ベアリング孔2の加工工程について説明
する。該加工工程においては、第5図Bに図示さ
れている如く、上記ワイヤ電極12を加工テーブ
ル8(第4図図示)に対して垂直にして、既に与
えられているベアリング孔2の形状に対応する座
標(第5図D図示矢印P点の座標)にもとづい
て、上記ワイヤ電極12の位置を制御しつつ切断
加工を行うことによつて、上記押出しダイスを製
造することができる。
以上説明した製造方法においては、被加工体1
1を加工テーブル8上に最初に載置した状態のま
まで、上記押出しダイスを完全に製造することが
でき、かつ前述したようにNC制御によつて自動
的に加工を行うことができるため、加工工数の大
幅な短縮が図られると共に、精度の高い押出しダ
イスを製造することが可能となる。しかしなが
ら、微小切り込み部7の加工は、所望のベアリン
グ面5と裏逃げ傾斜面6との交差線に沿いながら
行わなければならないので、微小切り込み部の加
工時間の短縮を図ることができないという欠点が
ある。また第5図C図示の如くカツタ22の直径
が細いために、いわゆるカツタぶれが生じ易く十
分な加工精度を得ることがむづかしい。
本発明の目的は、上記押出しダイスの製造方法
において、特に切り込み部を簡単かつ迅速に行う
ようにして、全体として加工工数の大幅な短縮が
図られ、精度の高い押出しダイスを製造すること
のできる方法を提供することにある。このため、
本発明押出しダイスの製造方法によれば、裏逃げ
部を形成する加工工程後に、所望のベアリング面
と裏逃げ傾斜面との交差線に沿つて切り込み部を
形成する際、断面形状がベアリング孔の形状に実
質上対応する形状をもちかつ端面にベアリング長
さに対応する段差が成形された工具電極(以下、
総形電極という)をもつ放電加工装置において、
上記総形電極を被加工体の前面に垂直な方向に上
記裏逃げ部内に所定位置まで送つたのち、上記前
面に平行な複数の方向に微小距離移動させて上記
段差が形成された上記端面により上記微小切り込
み部を形成するようにしている。
上記総形電極の断面形状寸法は上記ベアリング
孔の形状寸法と同一またはそれ以下に形成するの
が望ましい。しかしながら、上記総形電極と上記
被加工体とは別個の手段にて製造されるため、製
造誤差のばらつきの故に上記総形電極の断面形状
寸法とベアリング孔の形状寸法とはわずかに異な
るのが普通である。また総形電極による加工位置
とベアリング孔の位置との位置合わせ精度が必ず
しも十分でないこともある。上記総形電極の断面
形状寸法が上記ベアリング孔の形状寸法と同一ま
たはこれよりも小さい場合には実質上問題となる
ことは少ないが、上記総形電極の断面形状寸法が
上記ベアリング孔の形状寸法よりも大きい場合に
は、上記総形電極を上記裏逃げ部内の所定位置に
まで送る途中で、上記総形電極の上記端面が裏逃
げ傾斜面に接触し裏逃げ傾斜面を放電加工により
非所望な形状に消耗させるという問題が生じる。
またこのような場合には、放電が生じる面積が少
ないこともあつて放電が不安定であり加工時間が
非所望に長くなることが生じる。なお、総形電極
の断面形状寸法がベアリング孔の形状寸法よりも
小さいとは、総形電極を裏逃げ部に所定深さまで
挿入してゆくとき総形電極とベアリング孔や裏逃
げ部との間に放電が生じないような寸法をもつて
いる場合を意味し、総形電極の断面形状寸法がベ
アリング孔の形状寸法よりも大きいとは、上記ベ
アリング孔や裏逃げ部との間で放電が生じるよう
な寸法をもつていることを意味している。
そこで、他の本発明押出しダイスの製造方法に
よれば、総形電極の断面形状寸法がベアリング孔
の形状寸法よりも大きい場合に、上記総形電極を
有消耗条件にて被加工体の前面に垂直な方向に上
記裏逃げ部内に所定位置まで送つたのち、低消耗
条件にて上記前面に平行な複数の方向に微小距離
移動させて上記段差が形成された上記端面により
上記微小切り込み部を形成するようにしている。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第6図Aは、第1図〜第3図図示の押出しダイ
スの切り込み部7の放電加工に用いられる総形電
極24の断面形状を示し、第6図Bは、該総形電
極24の端部付近の端部外周面の展開図を示して
いる。
該総形電極24の断面形状寸法は、第1図C図
示のベアリング孔2の形状寸法と同一であり、そ
の端部外周面の展開図をとるときベアリング孔2
のベアリング長さの展開図(第3図図示の如き)
に示す凹凸の雌型の形状をもつ段差が当該総形電
極24の端面に成形されている。第6図Aおよび
Bには該段差の状態を、第1図C図示のベアリン
グ孔2の形状と第3図図示のベアリング孔2のベ
アリング面5の展開図との対応関係を明瞭にする
ため同一符号を用いて示す。該総形電極24の段
差成形端面25の最外端面部haに対して、端面
部bc,fgはそれぞれ距離(lb−la)だけくぼんで
おり、端面部deは距離(lc−la)だけくぼんでい
る。端面部haは、斜面部ab,ghを経て端面部bc,
fgに連続しており、端面部bc,fgは斜面部cd,ef
を経て端面部deに連続している。このように総
形電極24の端面25には、ベアリング孔2のベ
アリング長さに対応して段差が成形されている。
該総形電極24を用いて切り込み部7を形成する
わけであるが、その加工方法の説明に先立ち、本
発明押出しダイスの製造方法に用いられる製造装
置を、第7図に関連して説明しておく。第4図図
示の製造装置と異なる点は、フライス装置の代わ
りに、工具電極ヘツド26および制御モータ27
をそなえる放電加工装置を用い、加工テーブル8
上にカツタ28と該カツタを駆動する制御モータ
29とを設けた点にある。ワイヤカツト放電装置
は第4図図示と同様であるので同一の参照番号を
付して示している。
総形電極24の端面25の段差成形は、放電加
工装置の工具電極ヘツド26に段差形成前の工具
電極を取り付けて、カツタ28による切削によつ
て行う。この場合、総形電極24の端面25の段
差と、ベアリング面5のベアリング長さとが雄・
雌の形で対応しているので、被加工体11の裏逃
げ部3の加工の際に用いられるNC制御のプログ
ラムを使用することができる。
以下、上記のようにして段差が形成された総形
電極24による微小切り込み部7の加工方法につ
いて説明する。上述の如くワイヤカツト放電加工
により被加工体11に裏逃げ部3が切断加工され
たのち、加工テーブル8をXY平面に平行に移動
させて、工具電極ヘツド26に把持されている総
形電極24の下側に裏逃げ部3が来るようにす
る。総形電極24と被加工体11との位置合わせ
が終了したのち、総形電極24をXY平面に垂直
な方向即ちZ軸方向に被加工体11の裏逃げ部3
内に送つていく。総形電極24を所定位置にまで
送ると、総形電極24のZ軸方向への送りを停止
させる。上記所定位置とは、所望ベアリング面5
と裏逃げ傾斜面6との交差線に対応する深さ位置
で微小切り込み部7を形成し得る位置を意味して
いる。該所定位置において、総形電極24をXY
平面に平行に複数の任意の方向に移動して放電加
工を行えば、被加工体の裏逃げ傾斜面6に切り込
み部7を形成することができる。
以上を、第1図ないし第3図図示の押出しダイ
スにおいて、第6図図示の断面形状寸法および段
差を有する総形電極24により微小切り込み部7
を形成する場合についてさらに詳細に説明する。
第8図Aは第6図A図示の総形電極24の図示
E−E′における断面において被加工体11の裏逃
げ部3内の所定位置へ挿入された時点の状態を示
し、第8図BおよびCは微小切り込みの加工状態
を示す。なお、総形電極24の断面形状寸法は、
ベアリング孔2の形状寸法と同一であると考えて
よい。総形電極24が被加工体11の裏逃げ部3
内に所定位置まで送られると、総形電極24のZ
軸方向の送りが停止される。該所定位置では、総
形電極24の段差成形された端面25の周縁部が
所望のベアリング面5と裏逃げ傾斜面6との交差
線に接触する。第8図A図示の断面図では、端面
部deの一部周縁部と端面部bc、fgの一部周縁部
とが、所望のベアリング面5と裏逃げ傾斜面6と
の交差線に接触していることがわかる。次に、総
形電極24をXY平面に平行に第8図C図示の如
く任意の複数の方向に微小距離移動させて、放電
加工により裏逃げ傾斜面6に対して0.1〜1.0mmの
微小切り込み量Δtの切り込み加工を行い微小切
り込み部7を形成する。該切り込み加工工程にお
いては総形電極24の端部外周側面30は消耗す
るが、その消耗比は10%程度であるので、1mmの
微小切り込み量の切り込みを行つたとしても電極
消耗は1.0×0.1=0.1mm程度であり、微小切り込み
部7の形成については何んら問題とはならない。
また、切り込み加工の際、放電間隙は非常に小さ
いので、切り込み部7においてZ方向への被加工
体11の消耗はほとんどないものとみなすことが
できる。従つて、ベアリング長さに等しい深さ位
置に微小切り込み部7を形成することができる。
以上の実施例は、ベアリング孔2の形状寸法と
総形電極24の断面形状寸法が同一の場合である
が、総形電極24の断面形状は製造誤差によるば
らつきのため、ベアリング孔2の形状寸法よりも
小さくなるあるいは大きくなることがある。総形
電極の断面形状寸法が、ベアリング孔2の形状寸
法よりも小さい場合には問題はないが、大きい場
合には前述したように総形電極24が所定位置に
達するまでに総形電極24の端面25の周縁部が
裏逃げ傾斜面6に接触するようになる。このため
裏逃げ傾斜面6に非所望な形状の消耗が生じる。
このような裏逃げ傾斜面6への非所望な形状の
消耗を生じさせることのない微小切り込み部7の
加工方法を以下に詳細に説明する。第9図A,B
は総形電極24を裏逃げ部3内へ挿入した挿入状
態を示し、第9図Cは切り込み加工の状態を示
す。本発明によれば、総形電極24を所定位置に
までZ軸方向へ送る間は、総形電極24側が消耗
する有消耗条件とし、切り込み加工のときには総
形電極24側の消耗が少ない低消耗条件とする。
第9図A図示の如く、総形電極24の断面形状
寸法がベアリング孔2の形状寸法よりも大きい
と、総形電極24のZ軸方向への送りの際に所定
位置に達する前に、総形電極24の段差が成形さ
れている端面25の周縁部が裏逃げ傾斜面6に位
置Aにおいて接触し放電が開始される。しかし上
述したように総形電極24は有消耗条件にてZ軸
方向に送つているので、総形電極24が100%消
耗し、裏逃げ傾斜面6は消耗しないものとすれ
ば、第9図Bに示す如く、総形電極24が所定位
置に達したときには、総形電極24は裏逃げ傾斜
面6に沿つた形状で消耗している。有消耗条件で
総形電極24をZ軸方向に送つている際、裏逃げ
傾斜面6に接触しなかつた総形電極24の端面部
31は放電しないので該端面部31の電極消耗は
ない。次に、低消耗条件に切り換えて、総形電極
24をXY平面に平行に任意の複数の方向に微小
距離移動させて、切り込み部7の切り込み加工を
行う。上述したように、端面部31は総形電極2
4が所定位置に送られてくる間は電極消耗してい
ないので、該切り込み加工の際に、正確な深さ位
置に切り込みを行うことができる。なお、総形電
極24の消耗条件の切り換えは電極間に印加する
パルス電圧の極性あるいは波形を変えることによ
り行われる。
以上は、総形電極24をZ軸方向に所定位置に
まで送る際に裏逃げ傾斜面6に電極消耗がない状
態について説明したが、裏逃げ傾斜面6も多少消
耗する場合には、総形電極24が所定位置に送ら
れたときには、第10図A図示の如くなる。この
ような場合においても、有消耗条件で総形電極2
4をZ軸方向に送つている際、裏逃げ傾斜面6に
接しない総形電極24の端面部31は放電せず消
耗していないので、第10図Bに示す如く、微小
切り込み部7の切り込み加工の際に、上記端面部
31により正確な深さ位置で切り込みを行うこと
ができる。
第11図は、裏逃げ傾斜面6の傾斜角度θが例
えば90°という極端な場合であつてかつ第10図
の場合と同様に有消耗条件で総形電極24を所定
位置にまでZ軸方向に送る場合に、裏逃げ傾斜面
6も可成り大きく消耗する場合を示している。第
11図Aに示す如く総形電極の断面形状寸法はベ
アリング孔2の形状寸法よりも大きく、総形電極
24の段差成形された端面25は被加工体11の
裏面に達したときより放電を開始する。Z軸方向
に所定位置に送られるまで、総形電極24および
裏逃げ傾斜面6が共に消耗して総形電極24は所
定位置に達したときに、第11図B図示の如く消
耗する。次に第11図Cに示す如く総形電極24
をXY平面に平行に複数の任意の方向に微小移動
させることによつて微小切り込み部7を加工する
ことができる。このような場合にも、第10図実
施例同様、正確な深さ位置に微小切り込み部を形
成することができる。
以上説明した実施例では、微小切り込み部の加
工を裏逃げ部の加工のあとに行い、その後にベア
リング面の加工を行う場合について説明したが、
放電加工による微小切り込み部の加工では従来の
フライスカツタによる切り込み加工とは異なりバ
リを生じるおそれはないので、裏逃げ部およびベ
アリング面の加工が行われたあとで微小切り込み
部の切り込み加工を行つても良い。
以上説明したように本発明によれば、裏逃げ部
への微小切り込み部の加工を総形電極を用いた放
電加工により一度に加工することができるので、
従来の加工方法に比べて極めて簡単かつ迅速に行
うことが可能となる。従つて、全体として加工工
数の大幅な短縮が図られ、精度の高い押出しダイ
スの製造方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、製造誤差のばらつき
により総形電極の断面形状寸法がベアリング孔の
形状寸法よりも大きい場合にも、総形電極の消耗
条件を変えることによつて、非所望な形状の消耗
を裏逃げ傾斜面に形成することなく正確な深さ位
置に微小切り込み部を形成することのできる押出
しダイスの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図A,B,C、第2図A,B,Cおよび第
3図は押出しダイスを説明するための説明図、第
4図は従来の押出しダイスの製造方法に用いられ
る製造装置を示す図、第5図は従来の製造方法を
説明するための説明図、第6図は総形電極を説明
するための説明図、第7図は本発明押出しダイス
の製造方法に用いられる製造装置を示す図、第8
図ないし第11図は本発明押出しダイスの製造方
法を説明するための説明図を示す。 図中、1は流し込み部、2はベアリング孔、3
は裏逃げ部、5はベアリング面、6は裏逃げ傾斜
面、7は微小切り込み部、8は加工テーブル、
9,10,19,20,23,27および29は
制御モータ、11は被加工体、12はワイヤ電
極、13はワイヤ電極供給ローラ、14および1
7はテンシヨン・ローラ、15は上部ガイド、1
6は下部ガイド、18はスクラツプ・ローラ、2
1はフライス・ヘツド、22はフライス・カツ
タ、24は総形電極、25は総形電極の端面、2
6は工具電極ヘツド、28はカツタ、30は総形
電極の端部外周側面、31は総形電極の端面部を
表す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 与えられた形状のベアリング孔を前面側に有
    すると共に、該前面から裏面に向かつて上記ベア
    リング孔に対応してベアリング面が形成されかつ
    該ベアリング面から上記裏面に向かつて裏逃げ部
    が形成されてなり、上記ベアリング孔内周線上の
    各位置におけるベアリング面が当該位置のベアリ
    ング孔の形状にもとづいて予め実質上定まるベア
    リング長さを有するよう形成されてなる押出しダ
    イスの製造方法において、上記前面に実質上垂直
    な方向に走行するワイヤ電極をもつワイヤカツト
    放電加工装置にて上記ベアリング面を形成する加
    工工程と、上記前面に垂直な方向に対して微小角
    度傾斜した方向に走行するワイヤ電極をもつワイ
    ヤカツト放電加工装置にて上記裏逃げ部を形成す
    る加工工程と、上記裏逃げ部を形成する加工工程
    後に、上記各位置のベアリング長さに実質上等し
    い深さ位置に、上記裏逃げ部の一部に微小切り込
    み部を形成する加工工程とをもち、上記微小切り
    込み部を形成する加工工程において、断面形状寸
    法が上記ベアリング孔の形状寸法以下でありかつ
    端面に上記各位置のベアリング長さに対応する段
    差が成形された総形電極をもつ放電加工装置を用
    いて、上記総形電極を上記前面に垂直な方向に上
    記裏逃げ部内に所定位置まで送り、上記前面に平
    行な複数の方向に微小距離移動させて上記段差が
    形成された上記端面により上記微小切り込み部を
    形成することを特徴とする押出しダイスの製造方
    法。 2 与えられた形状のベアリング孔を前面側に有
    すると共に、該前面から裏面に向かつて上記ベア
    リング孔に対応してベアリング面が形成されかつ
    該ベアリング面から上記裏面に向かつて裏逃げ部
    が形成されてなり、上記ベアリング孔内周線上の
    各位置におけるベアリング面が当該位置のベアリ
    ング孔の形状にもとづいて予め実質上定まるベア
    リング長さを有するよう形成されてなる押出しダ
    イスの製造方法において、上記前面に実質上垂直
    な方向に走行するワイヤ電極をもつワイヤカツト
    放電加工装置にて上記ベアリング面を形成する加
    工工程と、上記前面に垂直な方向に対して微小角
    度傾斜した方向に走行するワイヤ電極をもつワイ
    ヤカツト放電加工装置にて上記裏逃げ部を形成す
    る加工工程と、上記裏逃げ部を形成する加工工程
    後に、上記各位置のベアリング長さに実質上等し
    い深さ位置に、上記裏逃げ部の一部に微小切り込
    み部を形成する加工工程とをもち、上記微小切り
    込み部を形成する加工工程において、断面形状寸
    法が上記ベアリング孔の形状寸法よりも大きくか
    つ端面に上記各位置のベアリング長さに対応する
    段差が成形された総形電極をもつ放電加工装置を
    用いて、上記総形電極の側壁の消耗を許容した加
    工条件の下で当該総形電極を上記前面に垂直な方
    向に上記裏逃げ部内に所定位置まで送り、あわせ
    て上記加工条件を変更しあるいは変更することな
    く当該総形電極を上記前面に平行な複数の方向に
    微小距離移動させて上記段差が形成された上記端
    面により上記微小切り込み部を形成する工程とを
    もつことを特徴とする押出しダイスの製造方法。
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