JPH07124822A - 押出しダイスの製造方法 - Google Patents

押出しダイスの製造方法

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JPH07124822A
JPH07124822A JP27258493A JP27258493A JPH07124822A JP H07124822 A JPH07124822 A JP H07124822A JP 27258493 A JP27258493 A JP 27258493A JP 27258493 A JP27258493 A JP 27258493A JP H07124822 A JPH07124822 A JP H07124822A
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JP
Japan
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electric discharge
wire
bearing surface
discharge machining
bearing
Prior art date
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Application number
JP27258493A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsunero Ikeno
恒郎 池野
Yuichi Oba
裕一 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK Corp
Original Assignee
YKK Corp
Yoshida Kogyo KK
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Publication date
Application filed by YKK Corp, Yoshida Kogyo KK filed Critical YKK Corp
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • Extrusion Of Metal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】全自動を可能にすると共に高精度の押出製品が
得られる押出しダイスの製造方法を提供する。 【構成】前面側にベアリング面(4) と同ベアリング面
(4) から裏面に向かってテーパ状の裏逃げ面(3) が形成
され、前記ベアリング面(4) がベアリング孔(1)の形状
に基づき奥行き方向に予め設定された奥行き長さ(h) を
有する押出しダイスの製造方法であって、前面に垂直な
方向に対して所定の傾斜角度で走行するワイヤ電極(20)
をもつワイヤカット放電加工により裏逃げ面(3) を形成
し、次いで上記前面に実質上垂直な方向に走行するワイ
ヤ電極(20)をもつワイヤカット放電加工で上記ベアリン
グ面(4) を形成したのちに、ベアリング孔(1) の形状に
基づく前記奥行き長さ(h) に沿って2回目の裏逃げ面加
工を同じくワイヤカット放電加工により行うか、或いは
前記ベアリング面(4) を形成したのちに、ベアリング孔
(1) の形状に基づく前記奥行き長さ(h) に沿ってワイヤ
カット放電加工を再度行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、押出しダイスの製造方
法、特に前面側にベアリング面をもつ適宜形状のベアリ
ング孔を有すると共に、同ベアリング面から裏面に向か
ってテーパ状の裏逃げ面が形成されてなり、前記ベアリ
ング面がベアリング孔の形状に基づき奥行き方向に予め
設定されたベアリング長さを有してなる押出しダイスの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミ型材の押出し加工に用いられる押
出しダイスは、前面に前記型材の断面形状に等しいベア
リング孔を有すると共に、同ベアリング孔の形状に基づ
いて設定される所定の奥行き長さをもつベアリング面を
有し、同ベアリング面から裏面に向けて所定の傾斜角を
もつテーパ状の裏逃げ面を有している。
【0003】こうした押出しダイスによって、例えばア
ルミサッシ型材を製作する場合、アルミ材がベアリング
孔に向けて強力な力で押圧され、前記ベアリング面によ
って所望の断面形状に成形されて裏逃げ面を通って押し
出される。この裏逃げ面が形成されている部分(裏逃げ
部)は、ダイスの強度を確保する部分であり、成形に直
接関与していない。
【0004】型材の形状精度は前記ベアリング孔内を通
過するときのアルミ材の速度分布に依存し、同分布が均
一である場合に高精度の型材が得られる。一方、ベアリ
ング面の奥行き長さをベアリング孔の全周面において同
一の長さに設定すると、前記速度分布はベアリング孔の
形状に基づいて変化することが知られている。そこで、
該ベアリング孔の形状に対応させてベアリング面の奥行
き長さを調整する必要がある。例えば、図2に示すごと
くスリット状のベアリング孔のスリット幅が広い部分a
では、ベアリング面の前記奥行き長さh-1は大きく、同
スリット幅が狭くなるに従って同奥行き長さはh-1>h
-2>h-3のごとく小さくなる。また、ベアリング孔の末
端部分b,dではアルミ材の流れが悪くなるため、同奥
行き長さを順次小さくしている。
【0005】一方、上記形状を有する押出しダイスを製
作するとき、前記ベアリング面の内側端縁と上記裏逃げ
面との間に図2(b)に示すごとく切欠段部2が形成さ
れる。この切欠段部2は、上記ベアリング面の奥行き長
さを修正するときの基準となり、また型材の製造時にお
いてベアリング面と裏逃げ面との交差部分に付着しよう
とする押出し材を同切欠段部2に逃がして、同押出し材
の固着による押出製品に疵がつくことを防止する。
【0006】かかる構造の押出しダイスを効率的に且つ
高精度に製造する方法が、例えば特公平4−57452
号公報に開示されている。その方法を簡単に説明する
と、前面に実質上垂直な方向に走行するワイヤ電極をも
つワイヤカット放電加工装置ににより上記ベアリング面
を形成したあと、前面に垂直な方向に対して微小角度傾
斜した方向に走行するワイヤ電極をもつワイヤカット放
電加工装置により上記裏逃げ面を形成したあと、複数の
端面形状をもつ複数個の基準加工電極を交換しながら放
電加工を行うことにより、各ベアリング面の奥行き長さ
に実質上届く深さ位置まで前記裏逃げ部の一部に微小切
欠段部を形成するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記公報に
開示された押出しダイスの製造方法によると、裏逃げ面
及びベアリング面を、それぞれ一回のワイヤカット放電
加工にて形成するため、ベアリング面と裏逃げ面との交
差部分が予め設定されたベアリング面の奥行き長さ通り
に必ずしもなされない場合が起こり得る。上述のごと
く、この奥行き長さにばらつきがあるとダイス内の押出
し速度が均一に分布されず、高精度の形状をもつ押出型
材が製造できなくなる。
【0008】そこで、本発明の目的は、全自動を可能に
すると共に高精度の押出製品が得られる押出しダイスの
製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、前面側にベ
アリング面をもつ適宜形状のベアリング孔を有すると共
に、同ベアリング面から裏面に向かってテーパ状の裏逃
げ面が形成されてなり、前記ベアリング面がベアリング
孔の形状に基づき奥行き方向に予め設定された奥行き長
さを有する押出しダイスの製造方法において、上記前面
に垂直な方向に対して予め設定された微小角度傾斜して
走行するワイヤ電極をもつワイヤカット放電加工により
裏逃げ面を形成し、次いで上記前面に実質上垂直な方向
に走行するワイヤ電極によるワイヤカット放電加工で上
記ベアリング面を形成したのちに、ベアリング孔の形状
に基づく前記奥行き長さに沿って2回目の裏逃げ面加工
を同じくワイヤカット放電加工により行うか、或いは前
記ベアリング面を形成したのちに、ベアリング孔の形状
に基づく前記奥行き長さに沿ってワイヤカット放電加工
を再度行うことを特徴とする押出しダイスの製造方法に
より達成される。
【0010】なお、必要ならば棒状の加工電極をもって
前記ベアリング孔の形状に基づく実質状の奥行き長さに
届く深さ位置まで通常の放電加工により前記裏逃げ面に
微小な切欠段部を形成する。
【0011】
【作用】ワイヤカット放電加工による裏逃げ面の切断加
工は、ベアリング面の加工代を残すようにしてワイヤ電
極の位置および傾斜角度を予め定められたプログラムに
より制御しつつ切断を行う。該プログラムは、ベアリン
グ孔の形状、その奥行き長さ及び各孔位置における裏逃
げ面の傾斜角度に関する情報に基づく演算によって決定
される。この裏逃げ面の傾斜角度及び上記ベアリング孔
の形状に関する情報に従って、例えば加工すべきベアリ
ング孔の各孔位置が点座標として与えられると共に、該
各座標点におけるベアリング長さが演算される。その結
果、各座標点に対応するワイヤ電極の位置座標が求めら
れる。
【0012】演算により求められた上記ワイヤ電極の位
置座標点の座標に基づいて上記ワイヤ電極の位置を制御
するようにすれば、ワイヤ電極は所望のベアリング面と
裏逃げ傾斜面との交差点を通過することになる。このと
き同時に、上記傾斜角度の所望の角度に制御するには、
上記ベアリング孔の形状及び各孔位置におけるベアリン
グ面の奥行き長さに関する情報を与えると共に、上記裏
逃げ面の開口形状、即ちダイスの裏面と上記裏逃げ面と
の交差線形状に関する情報を与えることによって自動的
に行われる。このようにして、上記ベアリング孔の形状
に沿ってワイヤ電極による切断加工を行うことにより、
所望する裏逃げ面3を形成する。
【0013】次いで、上記ワイヤ電極を加工テーブルに
対し略垂直にして、既に与えられているベアリング孔の
形状に対応する座標に基づいて、上記ワイヤ電極の位置
に制御しつつ切断加工を行い、ベアリング孔を形成する
と同時に各孔位置における所望の奥行き長さを有するベ
アリング面を形成する。
【0014】そして本発明においては、上記操作に続い
て上記裏逃げ面又はベアリング面に対して改めて2回目
のワイヤカット放電加工がなされる。この2回目のワイ
ヤカット放電加工は本発明の最も特徴とする工程であ
り、上述の1回目の加工により形成される裏逃げ面とベ
アリング面との交差線が設定どおりに形成されない場合
を想定して、高い加工精度を確保するためになされるも
のであり、その加工の手法は上述したものと同様の手法
を採用できる。例えば、第1回目は比較的荒い精度の下
でワイヤカット放電加工を行い、その後に第2回目のワ
イヤカット放電加工で高精度の加工を行う。この場合、
第1回目の加工は上記NC制御のための座標点の設定の
精度を低くし、且つ可能な限り高速度で加工し得るよう
にしておき、第2回目の加工を高精度に行う。こうする
ことで、第2回目の加工を1回だけの加工速度に較べて
比較的高速度にでき、且つ同時に最終の仕上げ加工がな
される。
【0015】更に、本発明も上記ワイヤカット放電加工
装置に通常の放電加工装置を組合せ、上記ワイヤカット
放電加工後に棒状放電電極を使用して微小切欠段部を形
成する。即ち、加工テーブルを位置決め移動させて、上
記ワイヤカット放電加工が終了したワークを前記放電加
工装置に移し、棒状電極により裏逃げ面とベアリング面
との交差線に沿って、同裏逃げ面に対して前記交差線に
達する実質上の切込み深さで微小の切欠段差を連続的に
形成する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
具体的に説明する。図1は本発明方法を実施するための
ワイヤカット放電加工装置の概要を示す全体構成図、図
2はワイヤカット放電加工時の裏逃げ面とベアリング面
との奥行き長さの関係を示す説明図、図3は本発明にお
ける裏逃げ面及びベアリング面の加工手順の説明図、図
6は本発明に適用される微小切欠段部の形成装置の概要
を示す全体構成図、図7は同装置による微小切欠段部の
加工状況の説明図である。
【0017】本発明の押出しダイスの製造方法は図1に
示すワイヤカット放電加工装置により好適に実施され
る。同ワイヤカット放電加工装置は、図示せぬ公知の制
御駆動装置によりX,Yの2軸方向に制御移動が可能と
された加工テーブル21、コラム19に回転自在に支持
されたワイヤ電極供給ボビン10、ワイヤ電極20の上
部案内ローラ11、同電極20のテンションローラ1
2、同電極20の上部ノズル13、コラム19の下部か
ら延設された下部アーム16に取り付けられた下部ノズ
ル14、同下部アーム16に支持された下部案内ローラ
15、コラム19の下部に回転自在に支持されたピンチ
ローラ17、同ワイヤ電極回収ローラ18、及び前記上
部ノズルをX,Y軸方向に移動せしめて上記ワイヤ電極
20の傾斜角度を調節する制御モータ22,23を備え
ている。
【0018】上記ワイヤカット放電加工装置は公知のも
のと実質的に同一であるため、ここでは簡単な説明にと
どめる。図1において、、加工テーブル21は図示せぬ
制御駆動装置によってX,Y軸方向に制御駆動される。
加工テーブル21上に載置され、パレット6を介して位
置決め固定されたワーク5を切断加工するワイヤ電極2
0は、ワイヤ電極供給ボビン10からテンション・ロー
ラ12、上部案内ローラ11、上部ノズル13、下部ノ
ズル14、下部ガイドローラ15、ピンチローラ17を
介してワイヤ電極回収ローラ18に巻取られる。そし
て、上記上部ノズル13と下部ノズル14との間のワイ
ヤ電極20は、上記テンション・ローラ12及びピンチ
ローラ17によって所定の張力が維持され、所定の速度
で直線状態にて走行する。また、前記上部ノズル13は
制御モータ22,23によってX,Y方向に制御移動
し、該上部ノズル13と下部ノズル14との間のワイヤ
電極20の傾斜角度を所望の角度に調整する。
【0019】従って、加工テーブル21上に載置されて
いるワーク5に対する直線的な切断加工であれば、所望
の加工を行うことができる。かかる切断加工は、例えば
既述した特公平4−57452号公報にも開示されてい
る手法によって所望の形状に切断される。即ち、同装置
は予め定められたプログラムに基づきNC制御などによ
って制御駆動され、本発明の裏逃げ面3及びベアリング
面4の各加工を連続させて自動的に行う。
【0020】以下、上記ワイヤカット放電加工装置によ
る本発明の押出しダイスの製造方法を、図2〜図4を参
照しながら裏逃げ面3の切断加工から説明すると、ワー
ク5の前面(図1の下面)を加工テーブル21の上面に
パレット6を介して当接させて同加工テーブル21に載
置固定する。そして、図4(a)に図示されているごと
く、ベアリング面4の加工代を残すようにワイヤ電極2
0の位置および傾斜角度θを予め定められたプログラム
によるNC制御によって制御しつつワイヤカット放電加
工を行う。該NC制御における上記プログラムは、例え
ば図2に示すベアリング孔1の形状、その奥行き長さh
及び各孔位置a〜eにおける裏逃げ面3の傾斜角度θに
関する情報が与えられ、これらの情報に基づく演算によ
って決定される。この裏逃げ面3の傾斜角度θ及び上記
ベアリング孔1の形状に関する情報に従って、例えば加
工すべきベアリング孔1の孔位置a〜eが点座標として
与えられると共に、該各座標点におけるベアリング長さ
h-1, h-2, h-3が演算される。その結果、各座標点に
対応するワイヤ電極20の位置座標が次式に基づいて求
められる。 t=h・cosθ ………(1) 上記第1式に基づいて求められた上記ワイヤ電極20の
位置座標点の座標に基づいて上記ワイヤ電極20の位置
を制御するようにすれば、ワイヤ電極20は所望のベア
リング面4と裏逃げ傾斜面3との交差点を通過する。
【0021】このとき同時に、上記傾斜角度θの所望の
角度に制御するには、例えば上記ベアリング孔1の形状
及び同ベアリング孔1の各孔位置におけるベアリング面
4の奥行き長さh-1, h-2, h-3 に関する情報を与え
ると共に、上記裏逃げ面3の開口形状即ちダイスの裏面
と上記裏逃げ面3との交差線形状に関する情報を与える
ことによって自動的に行われる。このようにして、上記
ベアリング孔2の形状に沿ってワイヤ電極20による切
断加工を行うことによって、図3(b)に示すごとく所
望する裏逃げ面3が形成される。なお、この裏逃げ面3
の加工後にワーク5から遊離状態となった遊離ブロック
5′は排除される。
【0022】次に、ベアリング孔1のワイヤカット放電
加工について説明する。このときの加工は、図3(b)
及び図4(b)に示すごとく上記ワイヤ電極20を加工
テーブル21(図1参照)に対し略垂直にして、既に与
えられているベアリング孔1の形状に対応する座標に基
づいて、上記ワイヤ電極20の位置に制御しつつ切断加
工を行いベアリング孔1を形成すると同時に、各孔位置
における所望の奥行き長さhを有するベアリング面4が
形成される。このベアリング面4にも同図に示すごとく
微小な傾斜角αを与えるが、この傾斜角度αは押出し材
の押込み時において裏逃げ面3の方向に向けてベアリン
グ孔1が変形するとき、その変形によりベアリング面4
がダイスの前面に丁度垂直となるような角度に設定され
ており、同傾斜角αの制御も上記裏逃げ面3の傾斜角度
θの制御と同様の手法により行われる。
【0023】そして本発明においては、上記操作に続い
て図3(c)に示すごとく上記裏逃げ面3又はベアリン
グ面4に対して改めて2回目のワイヤカット放電加工が
なされる。この2回目のワイヤカット放電加工は本発明
の最も特徴とする工程であり、上述の1回目の加工によ
り形成される裏逃げ面3とベアリング面4との交差線が
設定どおりに形成されない場合を想定して、高い加工精
度を確保するためになされるものであり、その加工の手
法は上述したものと同様の手法を採用できる。
【0024】図5(a)及び(b)は裏逃げ面3に第2
回目のワイヤカット放電加工を行う場合の各加工時にお
ける2つの異なる態様を示している。図5(a)では、
第1回目は比較的荒い精度の下でワイヤカット放電加工
を行い、その後に第2回目のワイヤカット放電加工で高
精度の加工を行おうとするものである。従って、この場
合には第1回目の加工は上記NC制御のための座標点の
設定の精度を低くし、且つ可能な限り高速度で加工し得
るように設計され、第2回目の加工は高精度に行われる
ように設計されている。こうすることで、第2回目の加
工が1回だけの加工速度に較べて比較的高速度におこな
うことができ、且つ同時に最終の仕上げ加工がなされる
ことになる。また、同図(b)では予め設定された演算
処理手法及び加工プログラムは同一であるが、2回の反
復加工を行うことで第1回目の加工を高精度に補正しな
がら仕上げるものである。なお、図5は第2回目のワイ
ヤカット放電加工を裏逃げ面3に行う場合を示している
が、裏逃げ面3の加工を1回として、第2回目のワイヤ
カット放電加工をベアリング面4に施す場合も同様であ
る。
【0025】更に本実施例では、上記ワイヤカット放電
加工装置に通常の放電加工装置を組合せ、上記ワイヤカ
ット放電加工後に棒状放電電極を使用して微小切欠段部
2の形成も行っている。図6は本実施例に適用される通
常の放電加工装置を示し、同図において上記ワイヤカッ
ト放電加工装置と同一の符号が付してある部分は、同ワ
イヤカット放電加工装置と共用する部分であり、また上
述の説明中に挙げた符号と同一の符号が付してある部分
は同一の部分を示している。同図において、符号24は
主軸ヘッド、25は主軸、26は棒状電極、27は放電
加工液が収容された加工槽である。
【0026】本実施例においては、上記ワイヤカット放
電加工の後に、加工テーブル21を位置決め移動させる
ことにより、同テーブル21にパレット6を介して位置
決め固定された押出しダイスを、図6に示す放電加工装
置に移す。ここで、棒状電極26により図7に示すごと
く上記裏逃げ面3とベアリング面4との交差線に沿っ
て、同裏逃げ面3に対して前記交差線に達する実質上の
切込み深さで微小の切欠段差2を連続的に形成する。通
常は、前記棒状電極26の断面は円形であり、格別の形
状に製作する必要はない。ただ、図示は省略しているが
所定の加工回数が終了した時点で、その形状が公知の手
法によって修正される。
【0027】
【発明の効果】以上、詳細に説明したごとく本発明の押
出しダイスの製造方法によれば、放電加工電極として格
別の形状を要しないワイヤカット放電加工により所望の
ベアリング面と裏逃げ面とを完全な自動化の下で連続し
て行うことができるものであり、特にベアリング面及び
裏逃げ面の加工が終了したのちに、両面のうちのいずれ
かに改めてワイヤカット放電加工を行うようにしている
ため、同一装置上で高精度の連続仕上げが可能となり、
最終仕上げ加工をも別装置に依存することなく連続的に
且つ効率的になし得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の押出しダイス製造方法を実施するに好
適なワイヤカット放電加工装置の概略構成例を示す全体
正面図である。
【図2】押出しダイスの構造説明図であり、(a) は押出
しダイスの平面図、(b) は同平面図のA−A矢視断面
図、(c) は同平面図のB−B矢視断面図である。
【図3】本発明方法による押出しダイスの製造手順を示
す説明図である。
【図4】同押出しダイスの裏逃げ面とベアリング面の奥
行き長さとの関係をモデル的に示す説明図である。
【図5】2回目のワイヤカット放電加工による作用説明
図である。
【図6】同裏逃げ面とベアリング面との交差線に沿った
微小切欠段差の形成装置である放電加工装置の概略構成
例を示す全体正面図である。
【図7】同装置による微小切欠段差の形成状況を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 ベアリング孔 2 微小切欠段部 3 裏逃げ面 4 ベアリング面 5 ワーク 6 パレット 10 ワイヤ電極供給ボビン 11 上部案内ローラ 12 テンションローラ 13 上部ノズル 14 下部ノズル 15 下部案内ローラ 16 下部アーム 17 ピンチローラ 18 ワイヤ電極回収ローラ 19 コラム 20 ワイヤ電極 21 加工テーブル 22,23 制御モータ 24 主軸ヘッド 25 主軸 26 棒状電極 27 加工槽

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面側にベアリング面(4) をもつ適宜形
    状のベアリング孔(1)を有すると共に、同ベアリング面
    (4) から裏面に向かってテーパ状の裏逃げ面(3) が形成
    されてなり、前記ベアリング面(4) がベアリング孔(1)
    の形状に基づき奥行き方向に予め設定された奥行き長さ
    (h) を有する押出しダイスの製造方法において、 前記前面に垂直な方向に対して予め設定された傾斜角度
    にて走行するワイヤ電極(20)をもつワイヤカット放電加
    工により裏逃げ面(3) を形成すること、 次いで、前記前面に実質上垂直な方向に走行するワイヤ
    電極(20)によるワイヤカット放電加工で上記ベアリング
    面(4) を形成すること、 該ベアリング面(4) を形成したのちに、ベアリング孔
    (1) の形状に基づく前記奥行き長さに沿って2回目の裏
    逃げ面加工を同じくワイヤカット放電加工により行うこ
    とを特徴とする押出しダイスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前面側にベアリング面(4) をもつ適宜形
    状のベアリング孔(1)を有すると共に、同ベアリング面
    (4) から裏面に向かってテーパ状の裏逃げ面(3) が形成
    されてなり、前記ベアリング面(4) がベアリング孔(1)
    の形状に基づき奥行き方向に予め設定された奥行き長さ
    (h) を有する押出しダイスの製造方法において、 上記前面に垂直な方向に対して予め設定された傾斜角度
    にて走行するワイヤ電極(20)をもつワイヤカット放電加
    工により裏逃げ面(3) を形成すること、 次いで、上記前面に実質上垂直な方向に走行するワイヤ
    電極(20)によるワイヤカット放電加工で第1回目のベア
    リング面(4) を形成すること、 該ベアリング面(4) を形成したのちに、ベアリング孔
    (1) の形状に基づく前記奥行き長さ(h) に沿って第2回
    目のワイヤカット放電加工を行うことを特徴とする押出
    しダイスの製造方法。
  3. 【請求項3】 棒状の加工電極(26)をもって前記ベアリ
    ング孔(4) の形状に基づく奥行き長さ(h) に届く実質状
    の深さ位置まで放電加工により微小切欠段部(2) を形成
    する請求項1又は2記載の押出しダイスの製造方法。
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