JPH0781067B2 - 熱可塑性ポリエーテルエステル成形品 - Google Patents

熱可塑性ポリエーテルエステル成形品

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JPH0781067B2
JPH0781067B2 JP61279870A JP27987086A JPH0781067B2 JP H0781067 B2 JPH0781067 B2 JP H0781067B2 JP 61279870 A JP61279870 A JP 61279870A JP 27987086 A JP27987086 A JP 27987086A JP H0781067 B2 JPH0781067 B2 JP H0781067B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は永久帯電防止性を有し、機械的性質と色調に優
れ臭いのしない熱可塑性ポリエーテルエステル成形品に
関するものである。
<従来の技術> 熱可塑性ポリエーテルエステルは、熱可塑性エラストマ
の1種であり、柔軟性と優れた機械的性質および良好な
加工特性とを合せ持つ材料として各種機械部品、電気機
器部品、家庭用日用雑貨などの用途に広く使用されるよ
うになつてきた。
しかし、熱可塑性ポリエーテスエステルは摩擦などによ
り、著しく帯電し、ホコリを付着させ易く、静電気障害
を生じ易いなどの欠点を有している。たとえば、毛髪ブ
ラシ、クシとして使用された場合は、発生した静電気に
より髪が絡まったり、切れたりする。また、電機やオー
デイオ機器の消音ギヤーとして用いられた場合は、ゴミ
・ホコリの付着により、カウント精度が悪くなることが
ある。このため、帯電防止性を必要とする用途には使用
が制限されている。
従来、ポリエーテルエステル共重合体の帯電防止につい
ては、ポリエーテルエステルにポリエーテルアミド共重
合体とスルホン酸の金属塩とを添加する方法が提案され
ている。(特開昭61−168653号公報) <発明が解決しようとする問題点> ところが、ポリエーテルアミドとスルホン酸金属塩は熱
可塑性ポリエーテルエステルより白色度が劣り、また、
高温中で混練配合するとさらに白色度を損なう性質を持
つているため、熱可塑性ポリエーテルエステルにポリエ
ーテルアミドとスルホン酸金属塩を配合すると熱可塑性
ポリエーテルエステルの色調が低下し、黄化するという
問題点とスルホン酸金属塩による臭いが指摘されてい
た。
<問題点を解決するための手段> すなわち、本発明は、熱可塑性ポリエーテルエステル
(A)99〜50重量%に、炭素原子数6以上のラクタムま
たはアミノカルボン酸もしくは炭素数6以上のジアミン
とジカルボン酸の塩(a)、数平均分子量300〜6,000の
ポリ(エチレンオキシド)グリコール(b)および炭素
原子数4〜20のジカルボン酸(c)から誘導され、かつ
ポリエーテルエステルブロック単位が10〜90重量%であ
るポリエーテルエステルアミド(B)1〜50重量%を配
合してなる熱可塑性ポリエーテルエステル組成物を成形
してなる表面固有抵抗が3.3×1012Ω以下の熱可塑性ポ
リエーテルエステル成形品であり、これによつて上記目
的は達成されることがわかつた。
以下、本発明の構成を詳述する。
本発明における熱可塑性ポリエーテルエステル(A)と
は実質的にポリ(アルキレンオキシド)グリコール、C2
〜C6の脂肪族ジオールおよびジカルボン酸を縮合して得
られるものである。
ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの代表的なもの
としては、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール
や、ポリ(エチレンオキシド・テトラメチレンオキシ
ド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコー
ル、ポリ(エチレンオキシド・プロピレンオキシド)グ
リコールを挙げることができ、その分子量は500〜3,000
のものが好ましい。分子量が3,000より大きいと結晶化
により弾性機能が不十分となり、樹脂の柔軟性が失なわ
れ、逆に分子量が500より小さい場合は、弾性機能その
ものが小さくなり、耐熱性、耐油性も低下するので好ま
しくない。
ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの添加量は要求
性能により10〜70重量%の範囲で変化させることができ
る。すなわち耐熱性、耐摩耗性が要求される場合は10〜
30重量%が好ましく、低温での柔軟性やゴム的性質を要
求される場合は30〜70重量%が好ましい。
ポリエーテルエステル共重合体の他の成分であるC2〜C6
の脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、1,6−ヘキサンジオールおよびそれらの
混合物がある。特に機械的性質、耐熱性の点から1,4−
ブタンジオールが最も好適であり、次いで、1,6−ヘキ
サンジオールが好ましい。
ポリエーテルエステル共重合体のジカルボン酸成分とし
ては、ベンゼンジカルボン酸、特にテレフタル酸が好ま
しい。ジカルボン酸は、機械的強度、耐熱性、耐候性、
耐薬品性が要求される場合にはテレフタル酸を用いるこ
とが好ましいが、ポリエーテルエステル共重合体の融点
を下げたり、柔軟性を増す必要がある場合には、フタル
酸、イソフタル酸、ドデカンジオン酸、セバシン酸、ア
ゼライン酸、アジピン酸、ダイマ酸、シクロヘキサンジ
カルボン酸などで、テレフタル酸の一部を置換できる。
本発明で使用するポリエーテルエステルアミド(B)は
ポリアミドブロツク単位をポリエーテルエステル単位と
からなるブロツク共重合体であり、たとえば、ポリエチ
レングリコールジアミンとジカルボン酸、脂肪族ジアミ
ン、ε−カプロラクタムを主成分とする特開昭61−1686
53号公報記載のポリエーテルアミド共重合体とは化学構
造的に異なるポリマである。
本発明のポリエーテルエステルアミド(B)における炭
素原子数6以上のラクタムまたはアミノカルボン酸もし
くは炭素数6以上のジアミンとジカルボン酸の塩(a)
としては、6−アミノヘキサン酸、7−アミノヘプタン
酸、8−アミノオクタン酸、9−アミノノナン酸、10−
アミノデカン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノ
ドデカン酸、あるいはこれらのラクタム、およびヘキサ
メチレンジアミン−アジピン酸塩、ヘキサメチレンジア
ミン−セバシン酸塩、ヘキサメチレンジアミン−イソフ
タル酸塩などのジアミン−ジカルボン酸塩があるが、特
にε−カプロラクタム、11−アミノウンデカン酸、12−
アミノドデカン酸、ヘキサメチレンジアミン−アジピン
酸塩が好ましい。さらに好ましくはε−カプロラクタ
ム、12−アミノドデカン酸である。
数平均分子量300〜6,000のポリ(エチレンオキシド)グ
リコール(b)は、ポリエーテルエステル単位の形成成
分として使用されるが、好ましい数平均分子量は500〜
5,000である。
炭素原子数4〜20のジカルボン酸(c)としては、テレ
フタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,5
−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジ
フエニル−4,4′−ジカルボン酸、3−スルホイソフタ
ル酸のような芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、
ジシクロヘキシル−4,4′−ジカルボン酸のような脂環
式ジカルボン酸およびシユウ酸、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸のような
脂肪族ジカルボン酸が挙げられるが、特にテレフタル
酸、イソフタル酸、アジピン酸、ドデカン二酸が好まし
い。
ポリアミドブロツク単位とポリエーテルエステルブロツ
ク単位との組成比は、ポリエーテルエステルブロツク単
位が10〜90重量%であり、特に好ましくは20〜80重量%
である。ポリエーテルエステルブロツク単位が10重量%
より少ないと熱可塑性ポリエーテルエステル(A)との
相溶性が悪くなり、また帯電防止効果も低下する。一
方、ポリエーテルエステルブロツク単位が90重量%を越
えるとポリエーテルエステルアミド(B)の高重合度化
が困難になると共に、組成物の機械的強度が低下するの
で好ましくない。
ポリエーテルエステルアミド(B)の重合方法は特に限
定されず公知の方法を利用することができる。たとえ
ば、ラクタムまたはアミノカルボン酸もしくはジアミン
とジカルボン酸の塩(a)とジカルボン酸(c)を反応
させて両末端がカルボキシル基のポリアミドプレポリマ
を作り、これにポリ(エチレンオキシド)グリコール
(b)を真空下に反応させる方法、あるいは上記
(a)、(b)、(c)を同時に反応槽に仕込み、水の
存在下または不存在下に高温で加熱反応させることによ
りカルボキシル基末端のポリアミドプレポリマを作り、
その後に常圧または減圧下で重合を進める方法が知られ
ている。また、上記(a)、(b)、(c)を同時に反
応槽に仕込み、溶融重合した後、高真空下で一挙に重合
を進める方法もあり、むしろこの方法がポリマの着色も
少なく好ましい。
本発明において、ポリエーテルエステルアミド(B)の
配合量は1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%、さら
に好ましくは2〜25重量%にする必要がある。ポリエー
テルエステルアミド(B)が50重量%を越えると、熱可
塑性ポリエーテルエステルの機械的強度及び色調が損わ
れる。また、1重量%未満では、帯電防止性が発現しな
い。
本発明の成形品に用いる樹脂組成物は溶融混練すること
が好ましく、溶融混練には公知の方法を用いることがで
きる。たとえばバンバリーミキサ、ゴムロール機、ニー
ダー、一軸もしくは二軸押出機などを用い、150〜400℃
の温度で溶融混練して樹脂組成物とすることができ、か
くして得られた樹脂組成物を通常の成形方法により成形
品とすることができる。
また、本発明の成形品には、公知の酸化防止剤、熱分解
防止剤、加水分解防止剤、着色剤(顔料、染料)、カー
ボンブラツクなどの導電剤、難燃剤、ガラス繊維や炭素
繊維などの補強剤、シリカ、クレー、炭酸カルシウムな
どの充填剤、滑剤、核剤、離型剤、可塑剤、接着助剤、
粘着助剤等を任意に含有せしめることができる。
<実施例> 以下実施例を挙げて本発明の具体例を詳述する。なお、
実施例中の部は重量基準である。また、相対粘度とは、
オルソークロルフエノールを溶媒とし0.5%のポリマ溶
液を25℃で測定した値である。
(1) 熱可塑性ポリエーテルエステルの製造 実施例および比較例で使用した熱可塑性ポリエーテルエ
ステルの製造例を次の参考例1として示す。
〔参考例1〕 テレフタル酸45.3部、数平均分子量1,400のポリ(テト
ラメチレンオキシド)グリコール40.0部および1,4−ブ
タンジオール49.0部をチタンテトラブトキシド0.1部と
共にヘリカルリボン撹拌翼を備えた反応容器に仕込み、
窒素雰囲気下220℃で3時間加熱してエステル化反応を
行つた。次いで245℃に昇温し、50分をかけて系内の圧
力を0.2mmHgの減圧とし、その条件下で2.5時間重合せし
めた。得られたポリマを水中に吐出し、カツテイングを
行つてペレツトとした。このポリマをA−2とする。同
様に重合を行つて、表1に示す組成のA−1、A−3の
ポリマを調整した。
(2) ポリエーテルエステルアミドの製造 実施例1〜9、比較例2〜6で使用したポリエーテルエ
ステルアミドの製造例を次の参考例2〜10として示す。
〔参考例2〕ポリエーテルエステルアミド N−6/PEG1
000=50/50の製造 カプロラクタム500部、数平均分子量1,000のポリ(エチ
レンオキシド)グリコール450部、及びアジピン酸66部
をN,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(Ciba−Geig
y社製Irganox 1098)5.0部と共にヘリカルリボン撹拌翼
を備えた重合装置に仕込み、窒素雰囲気下、260℃で1
時間加熱撹拌して均質透明溶液とした後、三酸化アンチ
モン触媒1.0部を添加した。減圧を開始して、1時間で1
mmHg以下とした後、3.0時間反応させ、ポリエーテルエ
ステルアミド(B−1)を得た。
このポリマのDSCによる融点は183℃、結晶化温度141
℃、相対粘度1.98であつた。
〔参考例3〕ポリエーテルエステルアミド N−6/PEG1
000=95/5の製造 カプロラクタム950部、数平均分子量1,000のポリ(エチ
レンオキシド)グリコール44.3部、アジピン酸6.5部、
N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−
4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(Ciba−Geigy
社製Irganox 1098)5.0部及び三酸化アンチモン1.0部か
ら参考例2と同様にしてポリマを重合し、ポリエーテル
エステルアミド(B−2)を得た。
このポリマの融点は203℃、結晶化温度163℃、相対粘度
1.90であつた。
〔参考例4〕ポリエーテルエステルアミド N−6/PEG1
000=5/95の製造 カプロラクタム50部、数平均分子量1.000のポリ(エチ
レンオキシド)グリコール842部、アジピン酸123部、N,
N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(Ciba−Geigy社
製Irganox 1098)5.0部及び三酸化アンチモン1.0部から
参考例2と同様にしてポリマの重合を試みたが、重合度
が上がらず半液状のポリマであつた。
〔参考例5〕ポリエーテルエステルアミド N−6/PEG4
000=50/50の製造 カプロラクタム500部、数平均分子量4,000のポリ(エチ
レンオキシド)グリコール484部、アジピン酸18部、N,
N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(Ciba−Geigy社
製Irganox 1098)5.0部及び三酸化アンチモン1.0部から
参考例2と同様にしてポリマを重合し、ポリエーテルエ
ステルアミド(B−3)を得た。
得られたポリマの融点は206℃、結晶化温度164℃、相対
粘度1.87であつた。
〔参考例6〕ポリエーテルエステルアミド N−6/PEG8
000=50/50の製造の試み カプロラクタム500部、数平均分子量8,000のポリ(エチ
レンオキシド)グリコール492部、アジピン酸9.0部、N,
N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(Ciba−Geigy社
製Irganox 1098)5.0部及び三酸化アンチモン1.0部から
参考例2と同様にしてポリマの重合を試みたが、相分離
が激しく、重合できなかつた。
〔参考例7〕ポリエーテルエステルアミド N−12/PEG
1,000=50/50の製造 12−アミノドデカン酸550部、数平均分子量1,000のポリ
(エチレンオキシド)グリコール436部、テレフタル酸7
2部、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(Ciba−
Geigy社製Irganox 1098)5.0部及び三酸化アンチモン1.
0部から参考例2と同様にしてポリマを重合し、ポリエ
ーテルエステルアミド(B−4)を得た。
得られたポリマの融点は163℃、結晶化温度117℃、相対
粘度1.85であつた。
〔参考例8〕ポリエーテルエステルアミド N−6,10/P
EG1,000=50/50の製造 ヘキサメチレンジアミン−セバシン酸塩564部、数平均
分子量1,000のポリ(エチレンオキシド)グリコール443
部、イソフタル酸74部、N,N′−ヘキサメチレンビス
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシ
ンナマミド)(Ciba−Geigy社製Irganox 1098)5.0部及
び三酸化アンチモン1.0部から参考例2と同様にしてポ
リマを重合し、ポリエーテルエステルアミド(B−5)
を得た。
得られたポリマの融点は158℃、結晶化温度111℃、相対
粘度1.86であつた。
〔参考例9〕ポリエーテルエステルアミド N−6/PTMG
1000=50/50の製造 カプロラクタム500部、数平均分子量1,000のポリ(テト
ラメチレンオキシド)グリコール442部、テレフタル酸7
3部、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(Ciba−
Geigy社製Irganox 1098)5.0部及び三酸化アンチモン1.
0部から、参考例2と同様にしてポリマを製造し、ポリ
エーテルエステルアミド(B−6)を得た。
このポリマの融点は186℃、結晶化温度129℃、相対粘度
1.94であつた。
〔参考例10〕ポリエーテルエステルアミド N−12/PTM
G1400=40/60の製造 ω−アミノドデカン酸437部、数平均分子量1,400のポリ
(テトラメチレンオキシド)グリコール549部、テレフ
タル酸65部、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−te
rt−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)
(Ciba−Geigy社製Irganox 1098)5.0部及び三酸化アン
チモン1.0部から、参考例2と同様にしてポリマを製造
し、ポリエーテルエステルアミド(B−7)を得た。
このポリマの融点は158℃、結晶化温度113℃、相対粘度
1.89であつた。
(3) ポリエーテルアミドとスルホン酸金属塩の組成
物の製造 比較例5、6で使用したポリエーテルアミドとスルホン
酸金属塩の組成物の製造例を参考例11として示す。
〔参考例11〕 数平均分子量4,000のポリ〔エチレンオキシド〕グリコ
ールにアクリロニトリルを反応させ、さらに水素添加反
応を行うことにより、両末端がアミノ基であるポリ(エ
チレンオキシド)グリコールジアミンを得た。これとテ
レフタル酸とを常法により塩反応を行い、ポリ(エチレ
ンオキシド)グリコールジアンモニウムテレフタレート
の40%水溶液を得た。
濃縮装置に上記40%のポリ(エチレンオキシド)グリコ
ールジアンモニウムテレフタレート水溶液を200部、85
%ε−カプロラクタム水溶液を120部、40%ヘキサメチ
レンジアンモニウムアジペート水溶液を16部投入し、常
圧で内温が110℃になるまで約2時間加熱し、80%濃度
に濃縮した。続いて重合装置に上記濃縮液を移行し、重
合装置内に窒素を流しながら加熱を開始した。
内温が120℃になつた時点で、1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼンを5.0部添加し、撹拌を開始して内温
が245℃になるまで昇温し。245℃で18時間加熱し重合を
完結させ、ポリエーテルアミドを得た。このポリエーテ
ルアミドにドデシルベンゼンスルフオン酸ソーダを10部
ドライブレンドした。
(4) 熱可塑性ポリエーテルエステル組成物の製造 上記(1)で得た熱可塑性ポリエーテルエステルのペレ
ツトに(2)のポリエーテルエステルアミドまたは
(3)のポリエーテルアミドとスルホン酸金属塩の組成
物をドライブレンドし、30mmφの二軸押出機を使用して
240℃で溶融混練して熱可塑性ポリエーテルエステル組
成物を得た。
次いで、240℃で射出成形して、80mm×80mm×3mm厚の角
板とJIS2号ダンベル試験片とした。
上記角板を使用して初期および沸水で10時間処理し、乾
燥後の表面固有抵抗を測定した。
また、JIS2号ダンベル試験片を使用し、ASTM D−638
法に準じて破断強度と伸びを測定した。
さらに、スガ試験機(株)製SMカラーコンピユータを使
用し、JIS2号ダンベル試験片のL値とb値を測定し色調
の評価を行つた。
これらの結果を表2に示す。
比較例1の熱可塑性ポリエーテルエステルに対し実施例
1〜9にみられるように、帯電防止剤としてポリ(エチ
レンオキシド)グリコールを共重合したポリエーテルエ
ステルアミドを配合した本発明の熱可塑性ポリエーテル
エステル成形品は、優れた機械的性質を維持したまま表
面固有抵抗が低下し、しかもこの値は沸水で処理しても
変化がなく、永久帯電防止性に優れている。また、色調
におけるb値が小さく、色調の低下がみられない。
比較例2にみられるように、ポリエーテルエステルアミ
ドの配合量が1重量%未満では表面固有抵抗の低下が十
分でなく、比較例3にみられるようにポリエーテルエス
テルアミドの配合量が50重量%を越えると破断強度およ
び色調の低下が著しい。
比較例4〜6にみられるように帯電防止剤としてポリ
(エチレンオキシド)グリコールの共重合量が少なすぎ
るポリエーテルエステルアミドまたはポリ(テトラメチ
レンオキシド)グリコールを共重合したポリエーテルエ
ステルアミドを配合した成形品は表面固有抵抗が大き
く、帯電防止効果が小さい。
比較例7、8にみられるように、帯電防止剤としてエス
テル結合を有しないポリエーテルアミドとスルホン酸金
属塩の組成物を配合した熱可塑性ポリエーテルエステル
は帯電防止性に優れるものの、経時変化を起こす。ま
た、色調におけるb値が大きく、配合量が多いと臭気が
した。
<発明の効果> 本発明は、熱可塑性ポリエーテルエステルにポリ(エチ
レンオキシド)グリコールを共重合したポリエーテルエ
ステルアミドを配合することにより、永久帯電防止性を
有し、機械的性質と色調に優れ臭気のしない熱可塑性ポ
リエーテルエステル成形品が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性ポリエーテルエステル(A)99〜
    50重量%に、炭素原子数6以上のラクタムまたはアミノ
    カルボン酸もしくは炭素数6以上のジアミンとジカルボ
    ン酸の塩(a)、数平均分子量300〜6,000のポリ(エチ
    レンオキシド)グリコール(b)および炭素原子数4〜
    20のジカルボン酸(c)から誘導され、かつポリエーテ
    ルエステルブロック単位が10〜90重量%であるポリエー
    テルエステルアミド(B)1〜50重量%を配合してなる
    熱可塑性ポリエーテルエステル組成物を成形してなる表
    面固有抵抗が3.3×1012Ω以下の熱可塑性ポリエーテル
    エステル成形品。
JP61279870A 1986-11-26 1986-11-26 熱可塑性ポリエーテルエステル成形品 Expired - Lifetime JPH0781067B2 (ja)

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