JPH06329790A - 帯電防止剤および樹脂組成物 - Google Patents

帯電防止剤および樹脂組成物

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JPH06329790A
JPH06329790A JP14264693A JP14264693A JPH06329790A JP H06329790 A JPH06329790 A JP H06329790A JP 14264693 A JP14264693 A JP 14264693A JP 14264693 A JP14264693 A JP 14264693A JP H06329790 A JPH06329790 A JP H06329790A
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俊昭 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 両末端にカルボキシル基を有しかつ分子内に
チオエーテル基を有する数平均分子量500〜5, 0
0のポリアミドと数平均分子量1,500〜3,000
のポリエ−テルジオ−ルから誘導されるポリエーテルエ
ステルアミドからなる帯電防止剤、並びにこのポリエー
テルエステルアミドと熱可塑性樹脂とからなる樹脂組成
物。 【効果】 熱可塑性樹脂に、優れた耐熱性、永久帯電防
止性および機械的特性を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性と永久帯電防止性
に優れ、さらに熱可塑性樹脂との相溶性に優れたポリエ
ーテルエステルアミドおよびこのポリエーテルエステル
アミドを使用した樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチック用帯電防止剤として
種々のものが提案されている。その内ポリエーテルエス
テルアミドは一部の熱可塑性樹脂用帯電防止剤として優
れた帯電防止性を付与することが知られているが、
(1)ポリエーテル成分にポリオキシアルキレングリコ
ール例えば、ポリエチレングリコール等を使用している
ため耐熱性が低く、高温での成形に問題あった。(2)
ポリエーテルエステルアミドと他の熱可塑性樹脂との相
溶性が悪いため、層状剥離が起きたり、衝撃強度が劣っ
たりして、望ましい機械的性質を有する樹脂組成物を得
ることができないという問題があった。(2)の問題を
解決するため、ポリエーテルエステルアミドにカルボキ
シル基を有する変性ビニル系重合体を相溶化剤として使
用する方法(特公平4−72855号)や、ヒドロキシ
ル基を有するビニル単量体を共重合成分とするゴム変性
スチレン系熱可塑性樹脂を相溶化剤として使用する方法
(特開平2−70739号)が知られている。これらの
方法によって相溶性の問題は改良されているものの、多
量の相溶化剤の添加が必要であり他の熱可塑性樹脂2種
だけを混練したものに比べ帯電防止性が低下するという
欠点があった。また特開平1−14417号において、
特定分子量のポリオキシアルキレングリコール用いて得
られたポリエーテルエステルアミドおよび樹脂組成物は
透明でかつ永久帯電性に優れていることが開示されてい
るが、(1)の耐熱性の問題は依然解決されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在、耐熱性に優れ、
かつポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、スチレン
/アクリロニトリル共重合体(SAN樹脂)、アクリロ
ニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹
脂)、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン共重
合体(MBS樹脂)およびスチレン/メタクリル酸メチ
ル/アクリロニトリル共重合体等の熱可塑性樹脂との相
溶性の良い、ポリエーテルエステルアミドが望まれてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意検討した結果、特定の基を導入したポ
リエーテルエステルアミドが、従来のポリエーテルエス
テルアミドに比べ耐熱性および帯電防止性に優れるこ
と;またこのポリエーテルエステルアミドと熱可塑性樹
脂からなる樹脂組成物が耐熱性、永久帯電防止性および
機械的強度に優れることを見出し本発明に至った。
【0005】すなわち本発明は、両末端にカルボキシル
基を有する数平均分子量500〜5,000のポリアミ
ド成分(a1)と数平均分子量1,500〜3,000
のポリエ−テルジオ−ル成分(a2)から誘導され、成
分(a1)と成分(a2)のうちいずれか一方にチオエ
−テル基を含有するポリエーテルエステルアミド(A)
からなる帯電防止剤;および該帯電防止剤と熱可塑性樹
脂(B)からなる樹脂組成物である。
【0006】本発明における両末端にカルボキシル基を
有するポリアミド成分(a1)としては、(1)ラクタ
ム開環重合体、(2)アミノカルボン酸の重縮合体もし
くは(3)ジカルボン酸とジアミンの重縮合体等の公知
のポリアミドに両末端にカルボキシル基を含有させたも
のが挙げられる。(1)のラクタムとしては、カプロラ
クタム、エナントラクタム、ラウロラクタム、ウンデカ
ノラクタム等が挙げられる。(2)のアミノカルボン酸
としては、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント
酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω
−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12
−アミノドデカン酸等が挙げられる。(3)のジカルボ
ン酸としては、チオジ酢酸、チオジプロピオン酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、
ドデカンジ酸、イソフタル等酸が挙げられ、またジアミ
ンとしては、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレン
ジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジア
ミン、チオジエチルアミン、ジアミノジフェニルチオエ
−テル等が挙げられる。上記アミド形成性モノマーとし
て例示したものは二種以上使用してもよい。これらの内
好ましいものは、カプロラクタム、12−アミノドデカ
ン酸、およびアジピン酸−ヘキサメチレンジアミンであ
り、特に好ましいものは、カプロラクタムである。
【0007】成分(a1)は、炭素数4〜20のジカル
ボン酸成分を分子量調整剤として使用し、これの存在下
に上記アミド形成性モノマーを常法により開環重合ある
いは重縮合させることによって得られる。炭素数4〜2
0のジカルボン酸としては、チオジ酢酸、チオジプロピ
オン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカ
ンジ酸、ドデカンジ酸等の脂肪族ジカルボン酸や、テレ
フタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカル
ボン酸等の芳香族ジカルボン酸や、1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,4−ジカル
ボン酸等の脂肪族ジカルボン酸および3−スルホイソフ
タル酸ナトリウム、3−スルホイソフタル酸カリウム等
の3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩が挙げられ、
これらのうち好ましいものは脂肪族ジカルボン酸、芳香
族ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸アルカリ
金属塩であり、特に好ましいものはチオジ酢酸、チオジ
プロピオン酸、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル
酸、イソフタル酸および3−スルホイソフタル酸ナトリ
ウムである。
【0008】成分(a1)の数平均分子量は、500〜
5,000、好ましくは500〜3,000である。5
00未満ではポリエーテルエステルアミド自体の耐熱性
が低下し、5,000を超えると反応性が低下するため
ポリエーテルエステルアミド製造時に多大な時間を要す
る。
【0009】成分(a1)中にチオエ−テル基を導入す
るには、ポリアミド製造時に分子量調節剤を含めて酸成
分としてチオジカルボン酸を用いるかまたはアミン成分
にジアミノスルフィド化合物を用いることによって達成
される。このようなチオジカルボン酸としてはチオジ酢
酸およびチオジプロピオン酸が挙げられる。ジアミノス
ルフィド化合物としてはチオジエチルアミンおよびジア
ミノジフェニルチオエ−テルが挙げられる。
【0010】成分(a2)としては、アルコ−ル、フェ
ノ−ル類およびカルボン酸のアルキレンオキシド付加物
が挙げられる。アルコ−ルとしては、エチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、ブタンジオ−ル、チオジエ
チレングリコ−ル、シクロヘキサンジオ−ル、シクロヘ
キサンジメタノ−ル、キシリレングリコ−ルなどの脂肪
族、脂環式または芳香族基含有グリコ−ルが挙げられ
る。フェノ−ル類としては、ハイドロキノン、ビスフェ
ノ−ルA、ビスフェノ−ルF、ビスフェノ−ルS、ジヒ
ドロキシジフェニルエ−テル、ジヒドロキシジフェニル
チオエ−テルおよびこれらのアルキルまたはハロゲン核
置換体が挙げられる。
【0011】カルボン酸としては、前記ポリアミド成分
(a1)のところで述べたジカルボン酸が挙げられる。
【0012】これらの内、好ましいのはフェノ−ル類、
特に好ましいのはビスフェノ−ルAである。
【0013】アルキレンオキシドとしてエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよびスチ
レンオキシドが挙げられる。好ましいものはエチレンオ
キシドである。また、エチレンオキシドとともに他のア
ルキレンオキシド(プロピレンオキシド等)を併用する
事もできるが、他のアルキレンオキシドの量はエチレン
オキシドの量に基づいて通常10重量%以下である。
【0014】成分(a2)中にチオエ−テル基を導入す
るには、チオエ−テル基含有低分子ジオ−ルあるいはメ
ルカプタン化合物のアルキレンオキシド付加物を用いる
ことによって達成される。このようなチオエ−テル基含
有低分子ジオ−ルとしてはジヒドロキシジフェニルエ−
テルおよびジヒドロキシジフェニルチオエ−テル挙げら
れ、メルカプタン化合物としては硫化水素およびメルカ
プトエタノ−ルが挙げられる。
【0015】成分(a2)の数平均分子量は、1,50
0〜3,000である。1,500未満では、帯電防止
性が不十分となり、3,000を超えると反応性が低下
するためポリエーテルエステルアミド製造時に多大な時
間を要する。
【0016】(a2)は、前記(a1)と(a2)の合
計重量に基づいて20〜80重量%の範囲で用いられ
る。20%未満ではポリエーテルエステルアミド(A)
の帯電防止性が劣り、80重量%を超えると(A)の耐
熱性が低下するために好ましくない。
【0017】ポリエーテルエステルアミド(A)の製法
としては、下記製法または製法が例示されるが、特
に限定されるものではない。 製法:アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸を反
応させて成分(a1)を形成せしめ、これに成分(a
2)を加えて、高温、減圧下で縮合反応を行う方法。 製法:アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸と成
分(a2)を同時に反応槽に仕込み、水の存在下または
非存在下に、高温で加圧反応させることによって中間体
として成分(a1)を生成させ、その後減圧下で成分
(a1)と(a2)との縮合反応を行う方法。 なお、いずれの方法においてもチオエ−テル基含有化合
物を成分(a1)または(a2)の構成成分として使用
することが必要である。
【0018】また、上記の重合反応には、通常公知のエ
ステル化触媒が使用される。触媒としては、例えば三酸
化アンチモンなどのアンチモン系触媒、モノブチルスズ
オキシドなどのスズ系触媒、テトラブチルチタネートな
どのチタン系触媒、テトラブチルジルコネートなどのジ
ルコニウム系触媒、酢酸亜鉛などの酢酸金属塩系触媒な
どが挙げられる。これらの使用量は通常、成分(a1)
と(a2)の合計重量に対して0.1〜5重量%であ
る。
【0019】(A)の相対粘度は耐熱性および成型性の
点から通常0.5〜4.0(0.5重量%m−クレゾー
ル溶液、25℃)、好ましくは0.6〜3.0である。
【0020】本発明の樹脂組成物において熱可塑性樹脂
(B)としては、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチ
ル、スチレンとメタクリル酸メチルとアクリロニトリル
とブタジエンからなる群より選ばれる2種以上の共重合
体(スチレン/アクリロニトリル共重合体、アクリロニ
トリル/ブタジエン/スチレン共重合体、メタクリル酸
メチル/ブタジエン/スチレン共重合体およびスチレン
/メタクリル酸メチル/アクリロニトリル共重合体
等)、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィ
ン、ポリカーボネート、アクリル樹脂等が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、ポリスチレン、ポリメタ
クリル酸メチル、スチレン/アクリロニトリル共重合
体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合
体、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン共重合
体およびスチレン/メタクリル酸メチル/アクリロニト
リル共重合体である。
【0021】本発明の樹脂組成物において、本発明の帯
電防止剤と熱可塑性樹脂(B)の重量比は、(5〜4
0):(95〜60)である。
【0022】本発明の樹脂組成物において、本発明の帯
電防止剤と(B)の相溶性を更に良くする目的で特開平
3−258850号等に記載のカルボキシル基、エポキ
シ基、アミノ基、ヒドロキシル基、ポリアルキレンオキ
シド基およびそれらの誘導体よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の官能基を有する重合体、およびスルホン
酸基を有するビニル系重合体、ポリオレフィン部分と芳
香族ビニル系重合体部分を有するブロック重合体等
(C)を含有させても良い。(C)の使用量は、本発明
の帯電防止剤、(B)の合計重量に対して通常0.1〜
15重量%、好ましくは1〜10重量%である。
【0023】帯電防止効果を更に向上させる目的で、ア
ルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のハロゲン
化物からなる金属塩(D)を含有させてもよい。(D)
としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、臭化ナトリウ
ム、臭化カリウム、臭化マグネシウムなどをあげること
ができる。これらのうち特に好ましいものは、塩化ナト
リウムおよび塩化カリウムである。(D)の使用量は、
(A)、(B)および(C)の合計重量に対して通常
0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%で
ある。0.01重量%未満では効果が発現せず、5重量
%を超えると樹脂表面に析出し樹脂の外観を損ねる。
【0024】本発明の樹脂組成物は、公知の各種混合機
を用いて上記成分を混練することによって得ることがで
きる。混合機としては例えば押し出し機、ブラベンダ
ー、ニーダーおよびバンバリーミキサーなどがあげられ
る。
【0025】混練時の各成分の添加順序については特に
限定はないが、例えば、1.(A)〜(C)をブレンド
混練する方法、2.少量の(B)と(A)、(C)をブ
レンド混練した後、残りの(B)を混練する方法や3.
(A)、(C)をブレンド混練した後、(B)を混練す
る方法が挙げられる。2.と3.はマスターバッチまた
はマスターペレットと言われる方法である。分散性が良
く、永久帯電防止性と機械的強度に優れることから2.
の方法が好ましい。
【0026】マスターバッチを経由して本発明の組成物
を得る方法は、通常本発明の帯電防止剤50〜90重量
部、(B)50〜10重量部、好ましくは30〜10重
量部および(C)2〜30重量部をブレンド、混練しマ
スターバッチとなし、このマスターバッチとさらに
(B)とをブレンド、混練し、本発明の組成物を得るこ
とができる。この方法は特に、大量の(B)中に少量の
本発明の帯電防止剤を均一に分散させることが出来るの
で、本発明の組成物はマスターバッチを経由してなるこ
とが好ましい。
【0027】また本発明の樹脂組成物には種々の用途に
応じ、該組成物の特性を阻害しない範囲で他の樹脂用添
加剤を任意に添加することができる。該添加剤として
は、顔料、染料、充填剤、核剤、ガラス繊維、滑剤、可
塑剤、離型剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤等が
あげられる。添加剤の使用量は、(A)、(B)および
(C)の合計重量に対して通常0.01〜5重量%、好
ましくは0.05〜3重量%である。0.01重量%未
満では効果が発現せず、5重量%を超えると樹脂表面に
析出し樹脂の外観を損ねる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の部は重量部を示す。なお最終的に得られた樹脂組成物
は射出成形法によって成形した後、下記の試験法により
諸物性を測定した。
【0029】表面固有抵抗値 :厚さ2mmの角試験片
を用い、超絶縁計(アドバンテスト製)により20℃、
湿度65%RH雰囲気下で測定した。 アイゾット衝撃強度:ASTM D256−56A 引張強度 :ASTM D638 熱減量開始温度 :空気下TG−DTAによって測定し
た(耐熱性の指標)。
【0030】[ポリエーテルエステルアミドの製造] 製造例1 3Lステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタ
ム105部、チオジ酢酸17.4部、イルガノックス1
010(酸化防止剤 チバガイキー社製)0.3部お
よび水6部を仕込み、窒素置換後、220℃で加圧密閉
下4時間加熱攪拌し、両末端にカルボキシル基を有する
酸価110のポリアミドオリゴマーを117部得た。次
に数平均分子量2,000のビスフェノールAエチレン
オキサイド付加物225部および酢酸ジルコニル0.5
部を加え、245℃、1mmHg以下の減圧下の条件で
5時間重合し、粘稠なポリマーを得た。このポリマーを
ベルト上にストランド状で取り出し、ペレタイズするこ
とによってチオエ−テル基含有ポリエーテルエステルア
ミドを得た。このものの相対粘度は2.15(0.5重
量%m−クレゾール溶液、25℃)であった。このポリ
エーテルエステルアミドを以下(A−1)と略記する。
【0031】製造例2 3Lステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタ
ム105部、アジピン酸17.1部、イルガノックス1
010(酸化防止剤 チバガイキー社製)0.3部お
よび水6部を仕込み、窒素置換後、220℃で加圧密閉
下4時間加熱攪拌し、両末端にカルボキシル基を有する
酸価110のポリアミドオリゴマーを117部得た。次
に数平均分子量1,500の4,4´−ジヒドロキシジ
フェニルチオエ−テルのエチレンオキシド付加物225
部の混合物および酢酸ジルコニル0.5部を加え、24
5℃、1mmHg以下の減圧下の条件で5時間重合し、
粘稠なポリマーを得た。このポリマーをベルト上にスト
ランド状で取り出し、ペレタイズすることによってチオ
エ−テル基含有ポリエーテルエステルアミドを得た。こ
のものの相対粘度は2.20(0.5重量%m−クレゾ
ール溶液、25℃)であった。このポリエーテルエステ
ルアミドを以下(A−2)と略記する。
【0032】製造例3 3Lステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタ
ム105部、アジピン酸17.1部、イルガノックス1
010(酸化防止剤 チバガイキー社製)0.3部お
よび水6部を仕込み、窒素置換後、220℃で加圧密閉
下4時間加熱攪拌し、両末端にカルボキシル基を有する
酸価110のポリアミドオリゴマーを117部得た。次
に数平均分子量1,500のポリオキシエチレングリコ
ール175部および酢酸ジルコニル0.5部を加え、2
45℃、1mmHg以下の減圧下の条件で5時間重合
し、粘稠なポリマーを得た。このポリマーをベルト上に
ストランド状で取り出し、ペレタイズすることによって
ポリエーテルエステルアミドを得た。このものの相対粘
度は2.20(0.5重量%m−クレゾール溶液、25
℃)であった。このポリエーテルエステルアミドを以下
(A−3)と略記する。 [グラフト共重合反応生成物の製造] 製造例4 ポリブタジエンラテックス40部の存在下でメタクリル
酸メチル72重量%、スチレン24重量%、アクリロニ
トリル4重量%からなる単量体混合物60部を乳化重合
した。得られた、グラフト共重合体ラテックスを、硫酸
で凝固し苛性ソーダで中和、洗浄、濾過、乾燥し、パウ
ダー状のグラフト共重合反応生成物(C−1)を調整し
た。
【0033】製造例5 表1に示す割合の(A)〜(C)をヘンシェルミキサー
にて3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機に
て、240℃、30rpm、滞留時間5分の条件で溶融
混練しマスターバッチ(M−1)〜(M−5)を得た。
【0034】
【表1】
【0035】実施例1〜5 マスターバッチ(M−1)〜(M−5)、表2に示すア
クリロニトリル−ブタジエン−ポリスチレン三元共重合
体(B)を製造例4と同様の条件でブレンド、混練し本
発明の組成物を得た。マスターバッチを経由した本発明
の組成物の組成、割合を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】実施例6〜12、比較例1〜5 表3に示す(A)〜(C)を製造例4と同様の条件でブ
レンド、混練し本発明の組成物および比較の組成物を得
た。
【0038】
【表3】
【0039】次いで射出成形機によりシリンダー温度2
20℃、金型温度60℃で試験片を成形し各物性を測定
した。結果を表4に示す。なお表面固有抵抗について
は、以下の方法により行った。 (a)成形後、角試験片をそのまま20℃、湿度65%
RH雰囲気下に24時間放置。 (b)成形後、角試験片を洗剤(ママレモン;ライオン
(株)製)水溶液で洗浄処理し、次いでイオン交換水で
充分洗ったのち、表面の水分を乾燥除去してから20
℃、湿度65%RH雰囲気下に24時間放置。
【0040】
【表4】
【0041】
【発明の効果】以上明らかなように、本発明のチオエ−
テル基含有ポリエーテルエステルアミドからなる帯電防
止剤は、従来のポリエーテルエステルアミドからなる帯
電防止剤に比べ耐熱性、機械的強度および帯電防止性に
優れる。またこのポリエーテルエステルアミドと熱可塑
性樹脂からなる樹脂組成物は、耐熱性、永久帯電防止性
および機械的強度に優れる。従って本発明の帯電防止剤
は特に耐熱性プラスチックの帯電防止剤として有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 101/00 LTA C09K 3/16 102 L

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両末端にカルボキシル基を有する数平均
    分子量500〜5,000のポリアミド成分(a1)と
    数平均分子量1,500〜3,000のポリエ−テルジ
    オ−ル成分(a2)から誘導され、成分(a1)と成分
    (a2)のうちいずれか一方にチオエ−テル基を含有す
    るポリエーテルエステルアミド(A)からなる帯電防止
    剤。
  2. 【請求項2】 ポリエーテルエステルアミド(A)の相
    対粘度が0.5〜4.0(0.5重量%m−クレゾール
    溶液、25℃)である請求項1記載の帯電防止剤。
  3. 【請求項3】 両末端にカルボキシル基を有する数平均
    分子量500〜5,000のポリアミド成分(a1)と
    数平均分子量1,500〜3,000のポリエ−テルジ
    オ−ル成分(a2)から誘導され、成分(a1)と成分
    (a2)のうちいずれか一方にチオエ−テル基を含有す
    るポリエーテルエステルアミド(A)からなる帯電防止
    剤と、熱可塑性樹脂(B)とからなる樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)がポリスチレンおよび/またはポ
    リメタクリル酸メチルおよび/または、スチレンとメタ
    クリル酸メチルとアクリロニトリルとブタジエンからな
    る群より選ばれる2種以上の共重合体である請求項3記
    載の樹脂組成物。
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