JPH0780344A - コンクリート・アスファルト等の廃材破砕作業方法及びその廃材破砕作業装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃材破砕機あるいは選別機を特定の場所に設
置して作業する場合に生ずる騒音や粉塵などに関する環
境対策の問題が比較的少なく、破砕処理費用も安価な廃
材破砕方法及びその装置を得る。 【構成】 破砕機２０あるいは選別機５０をアウトリガ
ージャッキ３３付の運搬基台３０に据付し、この運搬基
台３０をトレーラ１０に積載して作業場近傍に運搬して
上記アウトリガージャッキ３３で運搬基台３０を持上げ
た後上記トレーラ１０を取除き、その後に移動台車４０
を差し込んで移動台車４０と上記運搬基台３０とを合体
し、所定の作業場に移動して作業を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、道路や建造物を取り
壊しあるいは改修する際に発生するコンクリート・アス
ファルト等の廃材を、再利用できるように砕石状に破砕
あるいは破砕した廃材を選別するなどの廃材破砕作業方
法及びそのための廃材破砕作業装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】道路や建造物を取り壊しあるいは改修す
る際に発生するコンクリート・アスファルト等の廃材
を、再利用できるように破砕する装置としては、例え
ば、特開平４−２７４４７号公報に示された破砕装置が
知られている。この種の破砕装置は一般に大型の装置で
あるために、作業し易い場所に据付けて、その場所まで
コンクリートやアスファルト等の廃材を運搬して破砕作
業が行われている。また、トラックの荷台に破砕機を据
付けた廃材破砕作業車を現場に持ち込んで作業すること
もあった。破砕した廃材を選別する選別機においても同
様になされていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、特定の
場所に破砕機・選別機を設置した場合、コンクリート・
アスファルト等の廃材を現場から運搬しなければならな
い。運搬のためには運搬に適したトラックが必要である
ことは勿論のこと、積み込み積み降ろしのための作業機
械も必要であり、処理費用が高額になっていた。また、
特定の場所に破砕機・選別機を設置するためには、騒音
や粉塵など周辺の環境についての対策、即ち周辺及び関
係者の同意書が必要になるなど、解決が困難な課題にな
っていた。

【０００４】また、トラックの荷台に破砕機あるいは選
別機を据付けた廃材破砕作業車を現場に持ち込んで作業
する場合は、上記のような問題は若干解消できるが、大
型トラックを用いるので廃材破砕作業車が高価になり、
廃材の発生がないときは大きな設備を遊ばせる事にな
る。

【０００５】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、特定の場所に破砕機あるいは選
別機を設置する必要がなく、騒音や粉塵など周辺の環境
についての対策も比較的簡単な廃材破砕作業方法及びそ
のための安価な作業装置を得ることを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】原動機により駆動され投
入したコンクリート・アスファルト等の廃材を採石状に
破砕して排出するように構成した破砕機あるいは選別機
をアウトリガージャッキ付の運搬基台に据付し、この運
搬基台をトレーラに積載して作業場近傍に運搬し、上記
アウトリガージャッキで運搬基台を持上げた後トレーラ
を取除き、その後に移動台車を差し込んでこの移動台車
と上記運搬基台とを合体し、これを所定の作業場に移動
して作業を行う方法にした。

【０００７】また、上記作業方法のために、原動機によ
り駆動され投入したコンクリート・アスファルト等の廃
材を砕石状に破砕して排出するように構成した破砕機あ
るいは選別機をアウトリガージャッキ付の運搬基台に据
付し、この運搬基台を上記アウトリガージャッキにより
所定の高さに持上げて、その下に移動台車を差込むこと
により移動台車と運搬基台とを合体して移動できるよう
にした。

【０００８】

【作用】上記のように構成されたコンクリート・アスフ
ァルト等の廃材破砕作業方法によると、廃材が発生した
場所に破砕機あるいは選別機を移動して破砕作業を行う
ことができる。

【０００９】

【実施例】

（実施例１）図１〜図６はこの発明の一実施例を示すも
ので、図において、１０は周知のトレーラであり、荷台
１１に重量物を積載してトラック（図示せず）で牽引さ
れるものである。

【００１０】２０は破砕機であり、上側の投入口２１か
ら投入されたコンクリート・アスファルト等の廃材を砕
石状に破砕して下側に設置された排出口２２から排出す
るものである。２３は原動機であり、破砕機２０を運転
するためのもので、例えば、電動機である。なお、破砕
機２０は廃材の種類や量に対して適当な種類や大きさの
ものがある。

【００１１】３０は運搬基台であり、基台３１の上面に
破砕機２０が据付けされている。両側には後述の移動台
車４０と合体するためのレール部３２が設けてある。ま
た、基台３１の四隅にはアウトリガージャッキ３３及び
ロックピン３４が設置されている。アウトリガージャッ
キ３３の下端にはゴム台３３ａが装着されている。な
お、破砕機２０の排出口２２に対応する部分には排出口
３５が設けてある。アウトリガージャッキ３２は、上記
のトレーラ１０の横幅よりも広い幅に腕部分を伸長して
基台３１を持上げることができるように構成されてい
る。

【００１２】４０は移動台車であり、移動台４１の両側
には運搬基台３０のレール部３２に嵌められるように形
成されたローラ部４２がある。移動台車４０の四隅には
ゴムタイヤの車輪４３がもうけてある。この車輪４３は
操向装置（図示せず）を有し、簡単に移動できるように
構成されている。４４は牽引用フックである。なお、運
搬基台３０の排出口３５に対応する部分には排出口４５
が設けてある。

【００１３】次ぎに上記構成の廃材破砕作業装置の使用
方法を説明する。先ず、運搬基台３０に据付けられた破
砕機２０をトレーラ１０の荷台１１に積載し、トラック
で牽引してコンクリート・アスファルト等の廃材が発生
している現場の近傍に輸送する。その場所で図１に示す
ようにトラックを切離す。次ぎに、図２に示すように運
搬基台３０のアウトリガージャッキ３２をトレーラ１０
の荷台１１の外側まで伸長して基台３１を持上げて、ト
レーラ１０を矢印方向に取除く。次ぎに、図３に示す状
態でレール部３２に、図４に示す移動台車４０のローラ
部４２を差し込んで、ロックピン３４を嵌込むことによ
り移動台車４０と運搬基台３０とを合体する。アウトリ
ガージャッキ３２は引き入れる。運搬基台３０を合体し
た移動台車４０を廃材破砕作業に最も都合の良い場所へ
移動する。そこで図５及び図６のように、アウトリガー
ジャッキ３２を下ろして車輪４３と併せて破砕機２０を
支持する。この状態で排出口４５の部分に排出用コンベ
ヤを設け、電源に接続して破砕作業を行う。

【００１４】その場所での作業が終了すればつぎの場所
に移動する。この移動は、近距離ならば図５及び図６の
状態からアウトリガージャッキ３２を引き入れて移動す
る。遠距離の場合は、図１のようにトレーラ１０に積載
して移動する。

【００１５】（実施例２）図７〜図１０は破砕機２０の
部分を選別機５０にしたものである。即ち、コンクリー
ト・アスファルト等の廃材破砕作業には、破砕機２０と
共に廃材を再利用するために、砕石状の廃材を大きさ別
に選別するための選別機が必要である。この選別機も破
砕機と同程度の大型機械であり、同様に騒音や粉塵を発
生する。従って、廃材破砕作業車の一つとして選別機も
現場に持ち込んで作業することになる。図７〜図１０は
その一実施例である。

【００１６】図において、５０は選別機であり、上側の
投入口５１から投入された砕石状のコンクリート・アス
ファルト等の廃材を大きさ別に選別して下側に設置され
た排出口４５ａ，４５ｂ，４５ｃから排出するものであ
る。選別機５０以外の、運搬基台３０、移動台車４０は
実施例１と同様のものである。

【００１７】

【発明の効果】以上のように、この発明のコンクリート
・アスファルト等の廃材破砕作業方法によれば、コンク
リート・アスファルト等の廃材が発生した場所に廃材破
砕作業装置を移動して、その場所で作業を行うので、特
定の場所に廃材破砕作業装置を設置した場合、廃材運搬
の手数の削減は勿論のこと騒音や粉塵など周辺の環境に
関する問題の解決が比較的容易である。

【００１８】また、トラックの荷台に破砕機あるいは選
別機を据付けた特殊作業用車両に比較して相当に安価に
製造できると共に、大型トラックを遊ばせることがない
点においても実用的効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例で、トレーラで運搬した状態
を示す側面図である。

【図２】この発明の実施例で、トレーラを取除く状態を
示す側面図である。

【図３】この発明の実施例で、トレーラを取除いた状態
を示す側面図である。

【図４】この発明の実施例で、移動台車を示す側面図で
ある。

【図５】この発明の実施例で、移動台車をさしこんだ状
態を示す側面図である。

【図６】この発明の実施例で、図５の矢印方向から見た
正面図である。

【図７】この発明の実施例２で、トレーラを取除いた状
態を示す側面図である。

【図８】この発明の実施例２で、移動台車を示す側面図
である。

【図９】この発明の実施例２で、移動台車をさしこんだ
状態を示す側面図である。

【図１０】この発明の実施例２で、図９の矢印方向から
見た正面図である。

【符号の説明】

１０ トレーラ １１ 荷台 ２０ 破砕機 ２１ 投入口 ３０ 運搬基台 ３２ レール部 ３３ アウトリガージャッキ ４０ 移動台車 ４２ ローラ部 ４３ 車輪 ４５ 排出口 ５０ 選別機 ５１ 投入口

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 原動機により駆動され投入したコンクリ
   ート・アスファルト等の廃材を砕石状に破砕して排出す
   るように構成した破砕機あるいは選別機を、アウトリガ
   ージャッキ付の運搬基台に据付し、この運搬基台をトレ
   ーラに積載して作業場近傍に運搬して上記アウトリガー
   ジャッキで運搬基台を持上げた後上記トレーラを取除
   き、その後に移動台車を差し込んで移動台車と上記運搬
   基台とを合体し、これを所定の作業場に移動して作業を
   行うようにしたことを特徴とするコンクリート・アスフ
   ァルト等の廃材破砕作業方法。
2. 【請求項２】 原動機により駆動され投入したコンクリ
   ート・アスファルト等の廃材を砕石状に破砕して排出す
   るように構成した破砕機を、アウトリガージャッキ付の
   運搬基台に据付し、上記運搬基台を上記アウトリガージ
   ャッキにより所定の高さに持上げて、その下に移動台車
   を差し込んで移動台車と上記運搬基台とを合体して所定
   の場所に移動できるようにしたコンクリート・アスファ
   ルト等の廃材破砕作業装置。
3. 【請求項３】 砕石状に破砕したコンクリート・アスフ
   ァルト等の廃材を大きさ別に選別して排出するように構
   成した選別機を、アウトリガージャッキ付の運搬基台に
   据付し、上記運搬基台を上記アウトリガージャッキによ
   り所定の高さに持上げて、その下に移動台車を差し込ん
   で移動台車と上記運搬基台とを合体して所定の場所に移
   動できるようにしたコンクリート・アスファルト等の廃
   材破砕作業装置。