JPH0774265A - Ncmos回路 - Google Patents

Ncmos回路

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JPH0774265A
JPH0774265A JP5307471A JP30747193A JPH0774265A JP H0774265 A JPH0774265 A JP H0774265A JP 5307471 A JP5307471 A JP 5307471A JP 30747193 A JP30747193 A JP 30747193A JP H0774265 A JPH0774265 A JP H0774265A
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JP
Japan
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circuit
transistor
signal
nmos transistor
power supply
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Application number
JP5307471A
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English (en)
Inventor
Rajendra Kumar
ラジェンドラ・クマール
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HP Inc
Original Assignee
Hewlett Packard Co
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K19/00Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits
    • H03K19/02Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components
    • H03K19/08Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components using semiconductor devices
    • H03K19/094Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components using semiconductor devices using field-effect transistors
    • H03K19/0944Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components using semiconductor devices using field-effect transistors using MOSFET or insulated gate field-effect transistors, i.e. IGFET
    • H03K19/09441Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components using semiconductor devices using field-effect transistors using MOSFET or insulated gate field-effect transistors, i.e. IGFET of the same canal type

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高性能、低消費電力で高信頼、低コストの論
理回路に適した回路。 【構成】 高濃度注入チャンネルを有する制御しきい値
NMOSトランジスタ102をNMOSトランジスタ
(又は制御しきい値NMOSトランジスタ)104と組
み合わせて1実施例の回路100が得られる。入力13
7と122とは相補駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、半導体回路に
関するものであり、とりわけ、高性能論理回路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ及びデジタル電子回路の進
展により、より高い速度、より低い信号レベル、及び、
より少ない電力消費で、デジタル信号の操作が可能な論
理回路に対する要求が絶えず存在する。こうした回路の
大部分は、ゲート及びインバータのような単純な組立ブ
ロックを組み合わせることによって形成される。
【0003】図1には、NMOSトランジスタを利用し
たインバータが示されている。F1は、デプリーション
・モードのトランジスタで、F3は、ゼロしきい値トラ
ンジスタであり、両方とも、ゼロまたは正のゲート電圧
によって導通状態になる。F2及びF4は、正のゲート電
圧によって導通状態になるエンハンスメント・モードの
トランジスタである。
【0004】Viが高論理レベルの場合、F2及びF
4は、導通する。これによって、大地電位がVj及びVo
に結合され、F1及びF3が、両方とも導通状態になる。
4つのトランジスタが、全て、導通状態になると、かな
りの電流が、全トランジスタに流れることになる。この
結果、望ましくない量の直流電力消費が生じることにな
る。さらに、Viが高論理レベルの場合、出力電圧V
oは、大地電位が望ましいが、Voの実際の電圧は、F3
及びF4のドレイン・ソース間抵抗比によって決まる。
このタイプの回路は、比率設計回路として既知のところ
である。
【0005】図2には、「無比率」CMOSインバータ
回路が示されている。入力電圧Viが定常状態論理レベ
ル(高または低)の場合、回路は、安定状態になり、2
つの出力トランジスタF5及びF6の一方が、非導通状態
になる。この結果、電力消費は、図1の回路に比べて大
幅に低下する。さらに、出力トランジスタの一方には、
あまり電流が流れないので、出力電圧Voは、入力が高
か低かによって、それぞれ、ゼロまたはV1に等しくな
る。従って、出力電圧は、最低電源電圧と最高電源電圧
の間でさまざまに変動する。この回路の欠点は、PMO
S出力トランジスタF5のスイッチング速度が、図1の
対応するNMOS出力トランジスタF3の速度に比べて
2〜3倍遅いので、比較的低速という点である。
【0006】図3には、図2のプルアップ及びプルダウ
ン・トランジスタF5及びF6の代わりに、バイポーラ・
トランジスタF7及びF8が用いられた、BiCMOSイ
ンバータが示されている。回路の論理レベルは、やは
り、MOSトランジスタによって制御される。図2の回
路と同様、インバータが安定状態にある場合、漏れ電流
だけが、バイポーラ・トランジスタに流れる。ただし、
バイポーラ・トランジスタは、電流駆動容量がMOS出
力トランジスタに比べて大きく、従って、通常、容量負
荷CLを駆動する場合には、スイッチング速度がかなり
速くなる。
【0007】BiMOS回路の欠点は、出力電圧が、最
低電源電圧と最高電源電圧の間で種々の値をとることが
できないということである。これは、バイポーラ・トラ
ンジスタの最小順方向バイアス・ダイオード電圧降下
が、トランジスタの材料によって決まるためであり、シ
リコン・トランジスタの場合には、この順電圧降下は、
約0.7ボルトである。従って、図3のインバータ回路
の場合、入力電圧が低いと、出力電圧は、V1ではなく
て、(V1−0.7ボルト)になり、入力電圧が高い
と、出力電圧は、ゼロではなくて、0.7ボルトにな
る。
【0008】図4には、バイポーラ・プルダウン・トラ
ンジスタF8の代わりに、NMOSトランジスタF10
用いられている点を除いて、図3に示す回路と同様のB
iMOSインバータ回路が示されている。NMOSトラ
ンジスタには、順バイアス・ダイオード電圧降下は生じ
ない。従って、図4の回路の場合、出力は、「高」入力
によってゼロになる可能性がある。しかし、「低」入力
の場合には、やはり、(V1−0.7)を超えるレベル
になることはできない。
【0009】とりわけ、手持ち式装置及び他のバッテリ
電源式装置のための最近の回路設計の傾向は、より低い
電源電圧を目指している。バイポーラ・トランジスタに
固有の順バイアス・ダイオード電圧降下のため、図3及
び4の回路は、電源電圧によってスケーリングを施すこ
とができない。電源電圧が低下すると、順バイアス・ダ
イオード電圧降下が電源電圧において占める割合が、大
きくなる。このため、回路の出力電圧の相対的範囲が狭
くなり、相応じて、ノイズの影響をより受けやすくな
る。
【0010】さらに、バイポーラ・トランジスタは、飽
和しやすく、これによって、回路の速度が低下する。ま
た、BiMOSまたはBiMOS回路の製造に必要なプ
ロセス・テクノロジは、MOS回路の製造に必要なプロ
セス・テクノロジに比べて複雑であり、例えば、少なく
とも4つの追加マスクが必要になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、バイ
ポーラ・トランジスタのスイッチング速度を有し,なが
ら,前記欠点を解消した論理回路を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、NCM
OS論理回路として知られる、新しい高性能論理回路が
提供される。該回路は、CMOS回路より高速であると
いうだけでなく、製造がより容易かつ安価であり、ま
た、BiCMOS及びBiNMOS回路よりも信頼性が
高い。該回路は、BiCMOS及びBiNMOS回路と
同様の低電力消費という利点をもたらすが、その出力に
順バイアス・ダイオード電圧降下を生じることはないの
で、電源電圧の値の変化に整合するように、スケーリン
グを施すことが可能である。
【0013】第1の実施例の場合、制御しきい値電圧を
特徴とする第1のNMOSトランジスタが、第2のNM
OSトランジスタと接続される。第1のNMOSトラン
ジスタは、第1の信号に応答して、第1の信号が高論理
レベルを示せば、第1の電源端子と回路出力の間に小抵
抗電流経路を形成する。第1の信号が低論理レベルを示
せば、電流経路は、抵抗が大きくなる。
【0014】第2のNMOSトランジスタは、第2の信
号に応答して、第2の信号が高論理レベルを示せば、第
2の電源端子と回路出力の間に小抵抗電流経路を形成す
る。第2の信号が低論理レベルを示せば、電流経路は、
抵抗が大きくなる。
【0015】この回路の場合、第2の信号が低論理レベ
ルの場合に、第1の信号を高論理レベルに、また、この
逆にすることによって、回路出力と第1の電源端子の
間、または、回路出力と第2の電源端子の間に小抵抗の
電流経路が形成される。
【0016】各トランジスタによって形成される大抵抗
電流経路を流れる電流は、そのトランジスタの特性漏れ
電流を超えることはない。
【0017】本発明のもう1つの望ましい実施例では、
第2のNMOSトランジスタも制御しきい値電圧を特徴
とする。これによって、回路のスイッチング速度がさら
に増すことになる。
【0018】追加トランジスタを組み込むことによっ
て、NCMOS回路のさまざまな望ましい実施例が得ら
れる。これらには、NCMOSインバータ、オシレー
タ、NAND論理回路、NOR論理回路、3状態論理回
路が含まれる。
【0019】本発明の他の態様及び利点についても、本
発明の原理を例示した添付の図面に関連して行われる、
下記の詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0020】
【実施例】本発明は、NCMOS論理回路として知られ
る、新しい高性能論理回路を提供するものである。該回
路によって、電力消費はCMOS回路と同様であるが、
スイッチング速度はBiNMOS及びBiCMOS回路
に匹敵する、無比率論理回路が得られる。本発明の回路
は、スケーリングも可能であり、BiNMOS及びBi
CMOS回路に比べると、製造がより容易かつ安価であ
り、信頼性も高い。
【0021】本発明では、BiNMOS及びBiCMO
S回路の出力におけるバイポーラ・トランジスタの代わ
りに、制御しきい値電圧を特徴とするNMOSトランジ
スタが用いられる。
【0022】制御しきい値NMOSトランジスタは、そ
のしきい値電圧が特定の要求に関する特定の値に合わせ
て制御されるタイプの、NMOSトランジスタである。
しきい値電圧は、トランジスタを導通状態にするのに必
要な電圧である。それは、それ未満では漏れ電流だけし
か流れない、ゲート・ソース間電圧として定義される。
【0023】下記の式(1)は、NMOSトランジスタ
のドレイン電流Idを表している。 Id(μ*(W/L)*(Vgs−Vt2)−−−(1) ここで、μ=トランジスタのキャリヤの移動度、W=ト
ランジスタのゲート幅、L=トランジスタのゲート長、
gs=トランジスタのゲート・ソース間電圧、Vt=ト
ランジスタのしきい値電圧。ここで、*は乗算記号であ
る。
【0024】トランジスタのしきい値電圧は、そのゲー
ト・チャネルのドーピング・プロファイルによって制御
される。トランジスタのソースが接地されていなけれ
ば、しきい値電圧も、ソースに印加される電圧によって
影響される。これは、電界効果トランジスタのボディ効
果として知られている。
【0025】図5Aには、それぞれ、n+領域1及び2
がソース及びドレインとしての働きをする、P-基板6
上のNMOSトランジスタの断面が示されている。ゲー
ト・チャネル3は2つの注入によって形成される。すな
わち、1つは、突き抜け現象の可能性を低下させるため
に、p+領域4を形成する深いしきい値注入であり、も
う1つは、p領域5を形成する浅いしきい値注入であ
る。ゲート・チャネル注入とボディ効果の両方によっ
て、しきい値電圧が決まる。典型的なNMOSトランジ
スタの場合、ボディ効果によるしきい値電圧は、1〜
1.5ボルトもの高さになる可能性がある。
【0026】図5Bには、制御しきい値NMOSトラン
ジスタの断面が示されている。図5Aのコンポーネント
と同様の図5Bのコンポーネントには、同じ番号が割り
当てられている。図5Bのゲート・チャネル3は、P+
領域7を形成する1回の注入によって形成される。p+
ドーパントのドーピング濃度及び打ち込み時間を制御す
ることによって、トランジスタのしきい値電圧は、特定
の値に合わせて制御される。
【0027】図6には、第1のNMOSトランジスタ1
2と第2のNMOSトランジスタ10の製作時における
ステップの1つが示されている。第1のNMOSトラン
ジスタ12は、制御しきい値NMOSトランジスタであ
る。両方のトランジスタとも、単一の基板14に製作さ
れている。第1のトランジスタのソース及びドレイン領
域22及び24、第2のトランジスタ10のソース及び
ドレイン領域16及び18、及び、両方のトランジスタ
の深いしきい値注入部分26、28が、基板14に既に
形成されている。ゲート・チャネル34にマスク32を
被せ、矢印36で示すように、第2の浅い注入を実施す
ることによって、トランジスタ10のP+チャネル26
の上にPチャネル38が形成される。例示のステップに
よって示されるように、第1のNMOSトランジスタだ
けしか必要でない場合には、マスキングと浅い注入ステ
ップを、両方とも、省くことが可能である。
【0028】図7に制御しきい値NMOSトランジスタ
の製作に利用されるドーピング・プロファイルの一例が
示されている。Y軸は、原子/cm3を単位とする対数
スケールのドーピング濃度を表している。X軸は、ドー
パントが位置する、半導体表面からの距離を表してい
る。こうしたプロファイルによって、約0.2ボルトの
tが得られる。ドーピング・プロファイルを制御する
ことによって、しきい値電圧には、0ボルト〜1.5ボ
ルト以上までのスケーリングを施すことが可能になる。
【0029】BiNMOS及びCMOSトランジスタと
同様、図7に示すドーピング・プロファイルのトランジ
スタにおける電力消費は少ない。0.8ミクロンのゲー
ト・チャネル長を有する、こうしたトランジスタに関す
る漏れ電流は、1ミクロンのゲート・チャネル幅毎に約
10nAである。チャネル幅が50ミクロンであって、
出力電圧の振幅(出力が高論理レベルから低論理レベル
に移行する際における、出力電圧の変化)が3ボルトの
場合、直流電力消費は、次のように計算される: 10nA/μm*50μm*3V=1.5μW。
【0030】こうしたトランジスタによって消費される
交流電力は、 CL2f と定義される。ここで、CL=負荷容量、V=出力電圧
の振幅、f=動作周波数。トランジスタが100メガヘ
ルツで動作する場合、負荷容量が0.5pfであれば、
交流電力消費は、0.45mWになる。従って、直流電
力は、トランジスタが消費する交流電力の0.3%にし
かならない。
【0031】制御しきい値NMOSトランジスタの実施
例の1つは、ゲート・チャネル長が0.8ミクロンで、
幅が50ミクロン、ドーピング・プロファイルは図7に
示すとおりである。この開示における数値結果は、こう
したトランジスタのPISCESモデルのSPICEシ
ミュレーションに基づくものである。
【0032】図8には、本発明の第1の望ましい実施例
が示されている。NCMOS回路100は、制御しきい
値NMOSトランジスタである第1のNMOSトランジ
スタ102及び第2のNMOSトランジスタ104を備
えている。
【0033】第1のNMOSトランジスタ102は、ド
レイン131、ゲート133、及び、ソース135を備
えている。トランジスタは、互いに接近した2つのゲー
ト・バーによって概略が示されている。ドレイン131
は、回路に電源電圧を供給する第1の電源端子112に
接続されている。ゲート133は、第1の信号137を
受信する。ソース135は、回路100の出力116に
接続されている。第1の信号137が、高論理レベルを
示す場合、トランジスタ102は、第1の電源端子11
2と回路出力116の間に小抵抗電流経路を形成し、第
1の信号137が、低論理レベルを示す場合、トランジ
スタ102は、第1の電源端子112と回路出力116
の間に大抵抗電流経路を形成する。
【0034】第2のNMOSトランジスタ104は、ド
レイン141、ゲート143、及び、ソース145を備
えている。ドレイン141は、回路100の出力116
に接続されている。ゲート143は、第2の信号122
を受信し、ソース145は、大地電位の第2の電源端子
118に接続されている。第2の信号122が、高論理
レベルを示す場合、NMOSトランジスタ104は、第
2の電源端子118と回路出力116の間に小抵抗電流
経路を形成し、第2の信号122が、低論理レベルを示
す場合、NMOSトランジスタ104は、第2の電源端
子118と回路出力116の間に大抵抗電流経路を形成
する。
【0035】回路100は、第1の信号137が高論理
レベルの場合、第2の信号122が低論理レベルにな
り、第1の信号137が低論理レベルの場合、第2の信
号122が高論理レベルになるように動作する。こうし
た動作によって、回路出力116と第1の電源端子11
2の間、または、回路出力116と第2の電源端子11
8の間に、小抵抗電流経路が形成される。
【0036】また、各トランジスタによって形成される
抵抗の大きい電流経路に流れる電流は、そのトランジス
タの特性漏れ電流を超えることはない。前述のように、
この特性漏れ電流は、主として、物理的寸法とトランジ
スタのゲート・チャネルのドーピング・プロファイルと
の関数であり、一般に、約数百ナノアンペアほどにな
る。
【0037】MOSトランジスタをベースにした回路
は、一般的に、MOSとバイポーラ・トランジスタの両
方を含む回路よりも4つまたは5つ少ないマスク・レベ
ルで製作することが可能であり、この結果、さらに、コ
ストが低下し、製造時間が短縮され、回路の信頼性が増
すことになる。
【0038】図9には、NCMOSインバータ回路10
6が示されている。該回路は、第1の実施例と、CMO
Sデバイスであることが望ましいインバータ139を組
み合わせたものである。インバータ139は、第1の信
号122を受信し、第1の信号122の相補信号である
第2の信号137を送り出す。
【0039】NCMOSインバータの伝搬ゲート遅延
は、CMOS及びBiNMOSインバータの伝搬ゲート
遅延と比較される。図10A、図10B、及び、図10
Cには、各種インバータ回路が示されている。図10A
には、PMOSトランジスタ25が、正の電源端子26
と出力27の間に接続され、NMOSトランジスタ28
が、出力27とアース端子29の間に接続された、先行
技術によるCMOSインバータ回路24が示されてい
る。PMOSトランジスタ25は、一般に、幅約33ミ
クロンで、長さ約0.6ミクロンのゲート・チャネルを
備えている。NMOSトランジスタ28は、一般に、幅
約15ミクロンで、長さ約0.6ミクロンのゲート・チ
ャネルを備えている。
【0040】図10Bには、バイポーラ・トランジスタ
36、出力NMOSトランジスタ38、及び、NMOS
トランジスタ34に接続されたPMOSトランジスタ3
2であるCMOSインバータからなる、先行技術による
BiNMOSインバータ回路30が示されている。CM
OSインバータは、正の電源端子31とアース端子35
の間に接続される。CMOSインバータの出力は、バイ
ポーラ・トランジスタ36のベースに接続され、CMO
Sインバータの入力は、出力NMOSトランジスタ38
のゲートに接続されている。バイポーラ・トランジスタ
36は、正の電源端子31と回路出力40の間に接続さ
れ、出力NMOSトランジスタ38は、回路出力40と
アース端子35の間に接続されている。PMOSトラン
ジスタ32のゲート・チャネルは、一般に、幅が約20
ミクロンで、長さが0.6ミクロンである。NMOSト
ランジスタ34のゲート・チャネルは、一般に、幅が約
8ミクロンで、長さが0.6ミクロンである。出力NM
OSトランジスタ38のゲート・チャネルは、一般に、
幅が約20ミクロンで、長さが0.6ミクロンである。
【0041】図10Cには、CMOSインバータ53、
制御しきい値NMOSトランジスタである第1のNMO
Sトランジスタ56、及び、第2のNMOSトランジス
タ58からなる、本発明によるNCMOSインバータ回
路50が示されている。PMOSトランジスタ52及び
NMOSトランジスタ54を備えたCMOSインバータ
53は、正の電源端子51とアース端子55の間に接続
されている。CMOSインバータ53の出力は、第1の
NMOSトランジスタ56のゲートに接続されており、
CMOSインバータ53の入力は、第2のNMOSトラ
ンジスタ58のゲートに接続されている。第1のNMO
Sトランジスタ56は、正の電源端子51と回路出力6
0の間に接続され、第2のNMOSトランジスタ58
は、回路出力60とアース端子55の間に接続されてい
る。PMOSトランジスタ52のゲート・チャネルは、
一般に、幅が約20ミクロンで、長さが0.6ミクロン
である。CMOSインバータ53のNMOSトランジス
タ54のゲート・チャネルは、一般に、幅が約8ミクロ
ンで、長さが0.6ミクロンである。第1のNMOSト
ランジスタ56のゲート・チャネルは、一般に、幅が約
50ミクロンで、長さが0.8ミクロンである。第2の
NMOSトランジスタ58のゲート・チャネルは、一般
に、幅が約20ミクロンで、長さが0.6ミクロンであ
る。
【0042】各回路のゲート遅延は、その入力における
容量、及び、その負荷容量によって大きく左右される。
入力における容量は、その入力に接続されたMOSトラ
ンジスタの入力容量の和にほぼ等しい。入力端子に接続
されていないMOSトランジスタには、二次的効果があ
る。例えば、図10Cにおける制御しきい値NMOSト
ランジスタ56のゲート幅が増すと、そのトランジスタ
の入力容量が増すが、回路50の入力容量が、比例して
増すことはない。しかし、もう1度式(1)を参照する
と、トランジスタの最大出力電流は、ゲート幅に比例し
て増加する。
【0043】図10A〜図10Cの3つの回路のゲート
遅延を比較するため、該回路には、等しい負荷容量CL
及びほぼ等しい全入力容量が与えられる。入力容量は、
入力に接続された全てのゲートの幅の和にほぼ比例す
る。3つの回路の全てにおいて、この和は、48ミクロ
ンである。
【0044】表1には、負荷容量の関数としてシミュレ
ートした、各回路の最悪の場合のゲート遅延の結果が示
されている。
【0045】
【表1】
【0046】回路のゲート遅延は、信号がその入力から
その出力まで伝搬する時間と定義される。この時間は、
一般に、入力波形と出力波形の間で測定され、各波形が
その最終値の50%に達する時刻で記録される。遅延L
o−to−Hiは、出力が低から高に移行する際の、ピ
コ秒単位のゲート遅延を表している。遅延Hi−to−
Loは、出力が高から低に移行する際の、ゲート遅延を
表している。平均遅延ADは、上述の2つの遅延の平均
を表している。供給電圧は、3.6Vであり、温度は、
85゜Cである。高速比率は、CMOSインバータ24
に対する%で表した高速比率であり、次のように計算さ
れる。 高速比率=100*[AD(CMOS)−AD]/AD
(CMOS)−−(2) ここにADC(MOS)はCMOSインバータのADで
ある。
【0047】表1に示すように、BiNMOS30及び
NCMOS50インバータは、CMOSインバータ24
に比べてはるかに高速である。負荷容量が、例えば、
0.3pfといったように、小さければ、回路に固有の
ゲート遅延は、より顕著になり、BiNMOSインバー
タ30は、NCMOSインバータ50よりも高速にな
る。負荷容量が大きくなるにつれて、負荷容量を供給す
る電流による遅延が顕著になり、NCMOS50のスイ
ッチング速度が、BiNMOSインバータ30のスイッ
チング速度と同様になる。
【0048】NCMOS回路は、一般に、極めて小さい
負荷容量または論理出力が1つだけしかない(論理出力
は、信号によって駆動されるゲート数である)回路の駆
動には用いられない。表1に示すように、負荷容量が大
きい場合、BiNMOS及びNCMOSインバータは、
CMOS回路に対して、速度の点で同様に優れている
が、NCMOSインバータは、もっと低い電源電圧に適
応するようにスケーリングを施すことが可能であり、B
iNMOSインバータに比べてコストが低く、信頼性が
高いという利点がある。
【0049】制御しきい値NMOSトランジスタは、同
様のドレイン電流が生じるバイポーラ・トランジスタに
比べて占める面積が広い。従って、図10CのNCMO
Sインバータ50は、図10BのBiNMOSインバー
タ30に比べて約50%広い面積を占めることになる。
多くの場合、チップ面積は、ほとんど、オン・チップ・
キャッシュ、バス、及び、I/Oによって使い果たされ
るので、この面積の拡大の影響は、最小限にとどまる。
【0050】CMOS回路に対するNCMOS回路及び
BiNMOS回路のスピード・アップを比較するもう1
つの方法は、各タイプのインバータを利用したリング・
オシレータを組み立て、その発振周期を測定することで
ある。
【0051】図11には、3つのインバータ回路16
0、162、及び、164を含むリング・オシレータ回
路180が示されている。3つのインバータ回路は、直
列リングをなすように接続されている。各回路の出力と
共通帰路の間には、コンデンサが接続されており、例え
ば、インバータ回路160の出力と共通帰路118の間
には、コンデンサ161が接続されている。共通帰路1
18は、インバータ回路のアース端子または正の電源端
子とすることが可能である。一般に、全てのコンデンサ
が、例えば、0.5pFといった同じ値を有している。
【0052】NCMOS、BiNMOS、及び、CMO
Sという3タイプの回路の速度は、リング・オシレータ
回路を利用して比較される。オシレータ回路180にお
ける3つのインバータは、全て、同じタイプである。各
インバータ回路は、例えば、図10Cに示す回路よう
に、本発明を具現化したNCMOS回路とすることもで
きるし、あるいは、図10A及び図10Bに示すよう
に、先行技術によるインバータ回路とすることも可能で
ある。表2には、各タイプの振動周期が示されている。
【0053】
【表2】
【0054】高速比率のコラムは、やはり、式2によっ
て定義されるが、発振周期がゲート遅延に代わってい
る。コンデンサの大きさが増すと、NCMOSオシレー
タの高速比率は、BiNMOSオシレータに匹敵するよ
うになる。
【0055】オシレータ回路180は、3つのインバー
タから構成されるが、任意の奇数のインバータを利用し
て、オシレータ回路を形成することが可能である。ま
た、オシレータ回路180のコンデンサは、寄生コンデ
ンサとすることが可能である。
【0056】もう1度図8を参照すると、本発明のもう
1つの望ましい実施例の場合、図7に示すようなドーピ
ング・プロファイルによって、プル・アップ・トランジ
スタ102だけでなくプル・ダウン・トランジスタ10
4も製作される。従って、両方のトランジスタとも、制
御しきい値電圧を特徴とする。図6に示すように、こう
した構成によって、マスキング及び注入ステップを1つ
ずつ減少させることができる。
【0057】
【表3】
【0058】例えば、本実施例は、図10Cに例示の種
類のNCMOSインバータ回路によって具現化すること
ができる。ゲートの寸法は、プル・アップ・トランジス
タ56の場合、幅50ミクロン*長さ0.8ミクロンで
あり、プル・ダウン・トランジスタ58の場合、幅20
ミクロン*長さ0.8ミクロンである。表3では、この
回路と図10A及び図10Bに示す先行技術による回路
の性能の比較が行われている。
【0059】負荷容量が0.5ピコ・ファラッド以上の
場合には、NCMOSインバータは、BiNMOSより
も高速である。これは、式1に定義のドレイン電流が、
(Vgs−Vt2によって決まるためであり、しきい値電
圧が低くなると、ドレイン電流が増加し、これによっ
て、遅延時間が短縮される。しかし、直流電力の消費が
多くなるので、しきい値電圧は、ゼロにすべきではな
い。図12には、CLを0.5pFとした場合の、表3
の結果がグラフで示されている。
【0060】制御しきい値NMOSトランジスタが、低
しきい値電圧で、プル・ダウン・トランジスタとして用
いられる場合、回路は、ふとしたことで、プル・ダウン
・トランジスタを導通状態にする可能性のある、重大な
アースのはね返りを除去するように設計することが望ま
しい。
【0061】もう1つの望ましい実施例の場合、回路内
のNMOSトランジスタは、全て、制御しきい値NMO
Sトランジスタである。この実施例は、とりわけ、スプ
リアス信号及びアースのはね返りが、重大な問題になら
ない用途に適している。しかし、制御しきい値トランジ
スタは、従来のNMOSトランジスタに比べると漏れ電
流が多くなる可能性があり、回路の設計にあたっては、
このことを考慮しなければならない。
【0062】もう1つの実施例の場合、例えば、200
ミクロンから300ミクロンに広げたゲートが、プル・
アップ・トランジスタ及びプル・ダウン・トランジスタ
に利用される。トランジスタは、ゲートが広くなると、
より多くのドレイン電流を流すので、比較的多量の電流
を引き出す負荷の駆動に適している。この実施例は、従
って、ドライバ回路と呼ばれる。
【0063】本発明の原理は、多くの論理回路に用いる
ことが可能である。例えば、図13には、本発明の原理
を用いて、論理的NAND演算を実施する論理回路が示
されている。回路300は、3つのNMOSトランジス
タとNANDゲートから構成されている。制御しきい値
NMOSトランジスタである、第1のNMOSトランジ
スタ222は、第1の信号に応答し、第1の信号が高論
理レベルの場合には、第1の電源端子248と回路出力
230の間に小抵抗電流経路を形成する。第1のNMO
Sトランジスタは、第1の信号が低論理レベルの場合に
は、第1の電源端子と回路出力230の間に大抵抗電流
経路を形成する。
【0064】第2のNMOSトランジスタ210は、第
2の信号236に応答し、第2の信号236が高論理レ
ベルの場合には、回路出力230と第1のノードの間に
小抵抗電流経路を形成し、第2の信号が低論理レベルの
場合には、回路出力230と第1のノードの間に大抵抗
電流経路を形成する。
【0065】第3のNMOSトランジスタ218は、第
3の信号234に応答し、第3の信号234が高論理レ
ベルの場合には、第1のノードと第2の電源端子220
の間に小抵抗電流経路を形成し、第3の信号が低論理レ
ベルの場合には、第1のノードと第2の電源端子220
の間に大抵抗電流経路を形成する。
【0066】NANDゲート240は、第2の信号23
6及び第3の信号234に関してNAND演算を行っ
て、その出力246から第1の信号を送り出すので、回
路出力230の論理レベルは、第2の信号と第3の信号
のNAND論理になる。他の回路素子についても、NA
NDゲート240として同等の論理演算を行うように、
簡単に構成することができるのは、明らかである。
【0067】各トランジスタによって形成される大抵抗
電流経路を流れる電流は、そのトランジスタの特性漏れ
電流を超えることはない。
【0068】別の望ましい実施例の場合、第2と第3の
NMOSトランジスタ210及び218は、制御しきい
値NMOSトランジスタである。
【0069】図13に示すNAND回路は、2つの入力
だけしか備えていないが、発明の回路は、二重入力を備
えたNAND回路に用いられるように制限されているわ
けではない。
【0070】図14には、本発明の原理を用いて、NO
R演算を実施するNCMOS回路が示されている。回路
400は、3つのNMOSトランジスタとNORゲート
から構成される。制御しきい値電圧トランジスタであ
る、第1のNMOSトランジスタ322は、第1の信号
に応答し、第1の信号が高論理レベルの場合には、第1
の電源端子348と回路出力330の間に小抵抗電流経
路を形成する。第1の信号が低論理レベルの場合には、
第1のトランジスタ322が、第1の電源端子348と
回路出力330の間に大抵抗電流経路を形成する。
【0071】第2のNMOSトランジスタ318は、第
2の信号334に応答し、第2の信号が高論理レベルの
場合には、第2の電源端子320と回路出力330の間
に小抵抗電流経路を形成する。第2のNMOSトランジ
スタ318は、第2の信号が低論理レベルの場合には、
第2の電源端子320と回路出力330の間に大抵抗電
流経路を形成する。
【0072】第3のNMOSトランジスタ310は、第
3の信号336に応答し、第3の信号336が高論理レ
ベルの場合には、第2の電源端子320と回路出力33
0の間に小抵抗電流経路を形成する。第3のNMOSト
ランジスタ310は、第3の信号336が低論理レベル
の場合には、第2の電源端子320と回路出力330の
間に大抵抗電流経路を形成する。
【0073】NORゲート340は、第2の信号334
及び第3の信号336に関してNOR演算を行って、そ
の出力から第1の信号を送り出すので、回路出力の論理
レベルは、第2の信号と第3の信号のNOR論理にな
る。他の回路素子についても、NORゲート340とし
て同等の論理演算を行うように、簡単に構成することが
できるのは、明らかである。
【0074】各トランジスタによって形成される大抵抗
電流経路を流れる電流は、そのトランジスタの特性漏れ
電流を超えることはない。
【0075】図14に示す第2と第3のNMOSトラン
ジスタ310及び318は、制御しきい値NMOSトラ
ンジスタであることが望ましい。
【0076】図14に示すNOR回路は、2つの入力だ
けしか備えていないが、発明の回路は、二重入力を備え
たNOR回路に用いられるように制限されているわけで
はない。
【0077】図15Aには、本発明の原理を具現化し
た、NCMOS3状態論理回路が示されている。この回
路は、4つのNMOSトランジスタとインバータから構
成される。制御しきい値NMOSトランジスタである、
第1のNMOSトランジスタ412は、使用可能信号4
44に応答し、使用可能信号444が低論理レベルの場
合には、第1の電源端子402と回路出力420の間に
大抵抗電流経路を形成する。
【0078】第2のNMOSトランジスタ424は、使
用可能信号444に応答し、使用可能信号444が低論
理レベルの場合には、第2の電源端子440と回路出力
420の間に大抵抗電流経路を形成して、使用可能信号
が低論理レベルの場合には、回路出力420が、高イン
ピーダンス状態を示すようにする。
【0079】制御しきい値NMOSトランジスタであ
る、第3のNMOSトランジスタ404は、第1の信号
に応答し、第1の信号が高論理レベルの場合には、第1
の電源端子402と第1のNMOSトランジスタ412
の間に小抵抗電流経路を形成する。第3のNMOSトラ
ンジスタ404は、第1の信号が低論理レベルの場合に
は、第1の電源端子402と第1のNMOSトランジス
タ412の間に大抵抗電流経路を形成する。
【0080】第4のNMOSトランジスタ432は、第
2の信号446に応答し、第2の信号446が高論理レ
ベルの場合には、第2の電源端子440と第2のNMO
Sトランジスタ424の間に小抵抗電流経路を形成す
る。第4のNMOSトランジスタ432は、第2の信号
が低論理レベルの場合には、第2の電源端子440と第
2のNMOSトランジスタ424の間に大抵抗電流経路
を形成する。
【0081】インバータ442は、第2の信号446を
受信して、第1の信号を送り出し、使用可能信号444
が、第1の信号と第2の信号446にオーバライドし
て、使用可能信号444が低論理レベルの場合には、回
路出力420が高インピーダンス状態を示すようにす
る。
【0082】回路450には、インバータ442を備え
た第3のトランジスタ404と第4のトランジスタ43
2が含まれているが、他のゲートを利用して、第1のト
ランジスタ412及び第2のトランジスタ424を第1
の電源端子402及び第2の電源端子440に結合する
ことができるのは明らかである。
【0083】各トランジスタによって形成される大抵抗
電流経路を流れる電流は、そのトランジスタの特性漏れ
電流を超えることはない。
【0084】NCMOS3状態論理回路における第2と
第4のNMOSトランジスタは、制御しきい値NMOS
トランジスタであることが望ましい。
【0085】図15Bには、本発明の原理を具現化し
た、異なる3状態論理回路が示されている。回路550
には、それぞれ、図8に示すトランジスタ102及び1
04と同様のNCMOS出力トランジスタ504及び5
12が含まれている。全体が500で表示の入力論理回
路は、使用可能信号546の低論理レベルに応答し、N
MOSトランジスタ504と512の両方によって、回
路出力552と両方の電源端子502及び520の間に
大抵抗電流経路が形成されるようにすることによって、
出力552を高インピーダンス状態にする。
【0086】入力論理回路500には、第1の信号及び
使用可能信号について論理AND演算を実施する第1の
論理手段536と、第2の信号及び使用可能信号につい
て論理的AND演算を実施する第2の論理手段が含まれ
ているのが望ましい。図示の回路の場合、第2の論理手
段は、使用可能信号を受信して、使用可能信号の反転信
号を送り出すインバータ、及び、第1の信号を受信し
て、使用可能信号の反転信号を送り出すNOR回路52
2によって形成されている。もちろん、他の回路素子
で、第1と第2の論理手段として同等の論理演算を行う
ように構成するのも簡単に実施可能である。
【0087】各トランジスタによって形成される大抵抗
電流経路を流れる電流は、そのトランジスタの特性漏れ
電流を超えることはない。
【0088】第2のNMOSトランジスタ512は、制
御しきい値NMOSトランジスタであることが望まし
い。
【0089】もう1つの望ましい実施例では、And−
Or−Invert(AOI)ゲートに制御しきい値N
MOSトランジスタが用いられる。
【0090】別の望ましい実施例では、Or−And−
Invert(OAI)ゲートに制御しきい値NMOS
トランジスタが用いられる。
【0091】本発明は、制御しきい値電圧を特徴とする
NMOSトランジスタを利用した新しい高性能論理回路
のグループである。反転回路は、CMOS回路と比較す
ると、高速である。反転回路は、BiNMOS及びBi
CMOS回路に比較すると、信頼性が高く、コストが低
く、設計が容易で、場合によっては、高速でさえある。
さらに、発明の回路は、電源電圧の値によってスケーリ
ングを施すことが可能である。
【0092】本発明の特定の実施例について解説し、例
示してきたが、本発明は、こうして解説し、例示してき
た部分の特定の形態または構成に限定されるものではな
く、本発明の範囲及び精神を逸脱することなく、さまざ
まな修正及び変更を加えることが可能である。従って、
付属の請求項の範囲内において、特定の解説及び例示と
は別様にして、本発明を実施することが可能である。
【0093】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の実施によ
り、NMOS回路の低消費電力特性と、BiCMOS回
路に匹敵する高速性が得られる論理回路に適した半導体
集積回路が得られる。さらに本発明を実施する回路は、
高性能でありながら、製作組立時のマスクレベルが少な
く、低製造コストおよび短製造時間である。そして、そ
のためもあり、回路の信頼性は高い。よって実用に供し
て有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】先行技術のNMOSインバータを示す図であ
る。
【図2】先行技術のCMOSインバータを示す図であ
る。
【図3】先行技術のBiCMOSインバータを示す図で
ある。
【図4】先行技術のBiNMOSインバータを示す図で
ある。
【図5A】従来技術のMOSトランジスタの断面図であ
る。
【図5B】本発明で使用するNMOSトランジスタの断
面図である。
【図6】2つのNMOSトランジスタの製作ステップを
示す図である。
【図7】本発明の第1の実施例に用いられた制御しきい
値NMOSトランジスタのドーピング・プロファイルを
示す図である。
【図8】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図9】本発明によるNCMOSインバータを示す図で
ある。
【図10A】先行技術によるCMOSインバータの回路
図である。
【図10B】先行技術によるBiNMOSインバータの
回路図である。
【図10C】本発明を実施したNCMOSインバータの
回路図である。
【図11】本発明を用いたNCMOSリング・オシレー
タを示す図である。
【図12】先行技術によるCMOSインバータ、先行技
術によるBiNMOSインバータ、及び、本発明による
NCMOSインバータの電圧応答を示す図である。
【図13】本発明によるNCMOS NAND回路を示
す図である。
【図14】本発明によるNCMOS NOR回路を示す
図である。
【図15A】本発明によるNCMOS3状態論理回路の
第1の実施例の回路図である。
【図15B】本発明によるNCMOS3状態論理回路の
第2の実施例を示す図である。
【符号の説明】
10 第2のNMOSトランジスタ 12 第1のNMOSトランジスタ 14 基板 24 CMOSインバータ回路 25 PMOSトランジスタ 26 電源端子 27 出力 28 NMOSインバータ回路 29 アース端子 31 正の電源端子 32 PMOSトランジスタ 34 NMOSトランジスタ 35 アース端子 36 バイポーラ・トランジスタ 40 NMOSトランジスタ 50 NCMOSインバータ回路 52 PMOSトランジスタ 53 CMOSインバータ 54 NMOSトランジスタ 55 アース端子 56 第1のNMOSトランジスタ 58 第2のNMOSトランジスタ 100 NCMOS回路 102 第1のNMOSトランジスタ 104 第2のNMOSトランジスタ 106 NCMOS回路 116 回路出力 118 第2の電源端子 131 ドレイン 133 ゲート 135 ソース 139 インバータ 141 ドレイン 143 ゲート 145 ソース 160 インバータ回路 162 インバータ回路 164 インバータ回路 180 オシレータ回路 210 第2のNMOSトランジスタ 218 第3のNMOSトランジスタ 220 第2の電源端子 222 第1のNMOSトランジスタ 230 回路出力 248 第1の電源端子 300 回路 310 第3のNMOSトランジスタ 318 第2のNMOSトランジスタ 320 第2の電源端子 322 第1のNMSOSトランジスタ 330 回路出力 340 NORゲート 348 第1の電源端子 400 回路 402 第1の電源端子 404 第3のNMOSトランジスタ 412 第1のNMOSトランジスタ 420 回路出力 424 第2のNMOSトランジスタ 432 第4のNMOSトランジスタ 440 第2の電源端子 442 インバータ 450 回路 500 入力論理回路 504 NMOSトランジスタ 512 NMOSトランジスタ 522 第2の論理手段 536 第1の論理手段 550 回路 552 回路出力

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御しきい値電圧を特徴とし、第1の信号
    に応答して、第1の信号が高論理レベルを示せば、第1
    の電源端子と回路出力の間に小抵抗電流経路を形成し、
    第1の信号が低論理レベルを示せば、第1の電源端子と
    回路出力の間に大抵抗電流経路を形成する、第1のNM
    OSトランジスタと、第2の信号に応答して、第2の信
    号が高論理レベルを示せば、第2の電源端子と回路出力
    の間に小抵抗電流経路を形成し、第2の信号が低論理レ
    ベルを示せば、第2の電源端子と回路出力の間に大抵抗
    電流経路を形成する、第2のNMOSトランジスタと、
    第1及び第2の信号が逆の論理レベルを示すようにする
    ための手段から構成され、これによって、第1の信号が
    高論理レベルを示す場合には、回路出力と第1の電源端
    子の間に、また、第1の信号が低論理レベルを示す場合
    には、回路出力と第2の電源端子の間に、小抵抗電流経
    路が形成されるということを特徴とする、回路。
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