JPH0774219A - プローブ基板およびその製造方法並びにプローブ装置 - Google Patents

プローブ基板およびその製造方法並びにプローブ装置

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JPH0774219A
JPH0774219A JP5240496A JP24049693A JPH0774219A JP H0774219 A JPH0774219 A JP H0774219A JP 5240496 A JP5240496 A JP 5240496A JP 24049693 A JP24049693 A JP 24049693A JP H0774219 A JPH0774219 A JP H0774219A
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probe substrate
film
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JP5240496A
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Takahiro Masuda
隆弘 増田
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KURISUTARU DEVICE KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パッドの密度の高い半導体ウェハ等の検査を
安価に行い得る。 【構成】 プローブ基板101では、ベースフィルム7
の一主面の上に、バンプ状の対物電極4と中継電極5と
が配設されており、これらの間は配線パターン6で電気
的に接続されている。対物電極4は、半導体ウェハのパ
ッドに当接し、中継電極5は外部の試験装置の電気信号
に接続される。対物電極4は、基材2の開口部3の直下
に位置しており、開口部3には空気を充填された風袋1
1が載置され、この風袋11は付勢ユニット161によ
って下方向に押圧される。 【効果】 対物電極がパッドに均等に押圧付勢されるこ
とによって、対物電極とパッドの良好な電気的接触が保
障されるので、精度のよいウェハの検査が可能である。
しかも、対物電極は高い密度をもって容易に形成するこ
とができるので、パッドの密度の高い半導体ウェハ等の
検査を容易かつ安価に実行可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば半導体チップ
が形成された半導体ウェハ、多数の半導体チップが配列
されるマルチチップモジュールの基板などの半導体集積
回路装置の検査を行う際に、被検査物としての半導体集
積回路装置の測定部位と外部の試験装置の電気信号とを
接続するプローブ基板、およびその製造方法、並びにプ
ローブ基板が組み込まれ、このプローブ基板を被検査物
の所定の位置に当接させることによって検査を可能にす
るプローブ装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置の検査を行うため
に、この半導体集積回路の測定部位と外部の試験装置と
を接続する装置としては、いわゆるプローブカードが従
来知られている。図101は、この従来のプローブカー
ドの概略斜視図である。このプローブカード400は、
中央部に開口部を有するカード本体401に探針402
が取り付けられた構造をなしている。探針402は、被
検査物としてのウェハWHのパッドの個数および配列に
対応して、必要個数が適正な配列をもって設置されてい
る。探針402は、外部の試験装置の信号配線と電気的
に接続される。
【0003】図102は、探針402が対向するパッド
付近におけるウェハWHの正面断面図である。ウェハW
Hの表面には、配線パターンPtに接続されたパッドP
dが配列されている。探針402の先端部がこのパッド
Pdに当接することによって、外部の試験装置とパッド
Pdとが電気的に接続される。ウェハWHとプローブカ
ード400はともにプローバ(プローブ装置)に組み込
まれており、プローバの働きによって、互いが適切な相
対位置をもって当接し合う。
【0004】外部の試験装置は、コンピュータを備えて
おり、試験目的に応じた電気信号、すなわちテストパタ
ーンを探針402を介してパッドPdへ供給する。この
テストパターンに応答してウェハWHが出力する電気信
号、すなわち応答信号が探針402を介し試験装置へ入
力される。試験装置は、この応答信号を、その内部に蓄
積する基準信号と比較し、これらが互いに一致するか否
かを検出する。そして、一致しておればウェハWHを良
品であると判定し、不一致であれば不良品であると判定
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のプローブカード
400は以上のように構成されているので、探針402
を精密にプローブカード本体に配置するのは手作業に依
存し、作業者に高度の熟練を要する。このため、例えば
200本の探針402を備えるプローブカード400で
は百万円台の市販価格が提示されており、検査に要する
費用が高価になるという問題があった。
【0006】また近年、半導体ウェハWHに形成される
半導体チップの高性能化に伴ってパッドPdの個数が激
増するとともに、パッドPdの間隔も狭くなる方向に向
かっている。また、近年では半導体ウェハWHのみなら
ず、例えばマルチチップモジュールの出現によっても、
探針302の高密度化への要求が熾烈になっている。図
103に、マルチチップモジュールの正面断面図を示
す。このマルチチップモジュール410は、モジュール
本体411の中に、基板SBを有しており、この基板S
Bの上に半導体チップSCが裸のままで多数搭載されて
いる。
【0007】図104に、基板SBの斜視図を示す。基
板SBの上には多数のパッドPdが形成され、各パッド
Pdの間を配線パターンが接続している。図103に戻
って、基板SBの上に搭載された半導体チップSCのパ
ッドと基板SBのパッドPdの間は、導電ワイヤWRに
よって接続されている。このマルチチップモジュール4
10においても、ウェハWHと同様にパッドPdの間隔
はより狭く、かつ個数はより多い方向に向かっている。
【0008】このような半導体集積回路装置の近年の動
きに伴って、探針402も個数を増大させるとともに、
高密度化を行うことが要求されている。しかしながら、
プローブカード400ではプローブピッチ、すなわち探
針402の間隔に制限があって、プローブピッチは10
0μm程度が限界であるといわれている。また、この限
界のプローブピッチでは、探針402の個数は500本
程度が限界であると言われている。そして、これらの限
界のプローブピッチと個数とを備えた探針402では、
その価格は数百万円にも昇るものと予測されている。
【0009】また、プローブカード400はこのように
高価であるにも拘らず、それ自体が消耗品であり、被検
査対象との接触を繰り返す毎に摩耗するため、ある一定
の期間が過ぎるとこれを交換する必要が生じる。このこ
とが検査に要するコストに反映されて、被検査物として
の半導体集積回路装置の製品価格の上昇につながるとい
う問題があった。
【0010】さらに、プローブカード400を用いて検
査を行なう際に、オーバードライブと称して、探針40
2とパッドPdとの間の接触抵抗を低減させるために、
外力により一旦探針402を押圧して、探針402の先
端部をパッドPdにくい込ませる作業が行われる。その
際に、押圧力の微妙な調整に失敗すると、探針402が
塑性変形を起こしてしまい、元に戻らないという不都合
が発生する。また、探針402は、その構造上破損し易
いので、作業者自身が誤って探針402に触れてしまう
ことによって、破損されるという事故も高い頻度で発生
している。
【0011】この発明は上記の問題点を解決するために
なされたものであり、測定部位の間隔が狭くかつ測定部
位の数が大きい被検査物を容易に検査し得て、かつ安価
で、検査コストを低減し得るプローブ基板、およびその
製造方法、並びにプローブ装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
に記載のプローブ基板は、被検査物である集積回路装置
の測定部位と、試験装置とを接続するプローブ基板であ
って、(a)配線フィルムと、(b)前記配線フィルム
が固定的に取り付けられた基材と、を備え、前記配線フ
ィルムが、(a−1)実質的に絶縁体から成るベースフ
ィルムと、(a−2)実質的に前記ベースフィルムの表
面上に形成された配線層と、を備え、前記配線層が、
(a−2−1)実質的に導電体から成る突起状の電極で
あって、当該突起の少なくとも先端部分が外部に露出
し、当該先端部分が前記被検査物の測定部位に接触する
ように設けられた対物電極と、(a−2−2)実質的に
導電体から成る電極であって、少なくとも表面の一部が
外部に露出し、前記試験装置との間で電気信号を授受す
る中継電極と、(a−2−3)実質的に導電体から成
り、前記対物電極と前記中継電極とを電気的に結合する
配線パターンと、を備える。
【0013】この発明に係る請求項2に記載のプローブ
基板は、請求項1に記載のプローブ基板であって、前記
基材が、中央部分に開口部を有し、前記対物電極が、前
記開口部に面する前記配線フィルムの領域内に設けられ
ている。
【0014】この発明に係る請求項3に記載のプローブ
基板は、請求項2に記載のプローブ基板であって、前記
対物電極の先端部分は、前記基材に取り付けられる側と
は反対側の前記配線フィルムの表面に露出する。
【0015】この発明に係る請求項4に記載のプローブ
基板は、請求項3に記載のプローブ基板であって、
(c)内部に流体を収納し、前記開口部に挿入された弾
性体の風袋、を更に備え、前記風袋が前記配線フィルム
に向かって外部より押圧付勢されたときに、前記風袋が
接触する前記配線フィルムの領域内に前記対物電極が位
置するように、当該対物電極が前記開口部の開口端から
所定の距離をもって設けられている。
【0016】この発明に係る請求項5に記載のプローブ
基板は、請求項2に記載のプローブ基板であって、前記
対物電極が、前記中継電極よりも、当該対物電極が接触
すべき前記被検査物の表面に向かって突出した位置に設
けられている。
【0017】この発明に係る請求項6に記載のプローブ
基板は、請求項5に記載のプローブ基板であって、前記
配線フィルムの周辺部分が、前記基材に曲折されて取り
付けられ、この曲折した部分に前記中継電極が設けられ
ている。
【0018】この発明に係る請求項7に記載のプローブ
基板は、請求項5に記載のプローブ基板であって、前記
中継電極が、前記配線フィルムを挟んで、前記対物電極
が露出する側とは反対側に露出する。
【0019】この発明に係る請求項8に記載のプローブ
基板は、請求項7に記載のプローブ基板であって、前記
基材が平板形状であり、その主面の1つに前記配線フィ
ルムの前記対物電極が露出する側とは反対側の主面が貼
着されており、(c)前記基材の前記配線フィルムが貼
着される側とは反対側の主面に設けられ、前記試験装置
に結合される外部中継電極と、(d)前記中継電極と前
記外部中継電極とを電気的に結合するワイヤと、を更に
備える。
【0020】この発明に係る請求項9に記載のプローブ
基板は、請求項1に記載のプローブ基板であって、 前
記配線パターンが、前記配線層の中で多層状に形成され
ている。
【0021】この発明に係る請求項10に記載のプロー
ブ基板は、請求項2に記載のプローブ基板であって、前
記開口部に面する前記配線フィルムの領域内に、当該配
線フィルムを貫通する貫通孔が形成されている。
【0022】この発明に係る請求項11に記載のプロー
ブ基板は、請求項2に記載のプローブ基板であって、前
記開口部に面する前記配線フィルムの領域内に貫通孔が
形成されており、当該貫通孔は、その一部が前記配線パ
ターンによって覆われ、かつ当該配線パターンを除いて
前記配線フィルムを貫通するように形成されている。
【0023】この発明に係る請求項12に記載のプロー
ブ基板は、請求項2に記載のプローブ基板であって、前
記被検査物の表面に対向する前記配線フィルムの領域に
一定のピッチで周期的に配列する貫通孔が形成されてお
り、当該貫通孔は前記配線フィルムを貫通するように形
成されており、しかも当該貫通孔の少なくとも1は前記
開口部に面する前記配線フィルムの領域内に形成されて
いる。
【0024】この発明に係る請求項13に記載のプロー
ブ基板は、請求項11に記載のプローブ基板であって、
前記基材の前記貫通孔に対向する部分に凹部が設けられ
ている。
【0025】この発明に係る請求項14に記載のプロー
ブ基板は、請求項1に記載のプローブ基板であって、前
記被検査物の前記測定部位毎に複数個の前記対物電極が
接触するように、当該対物電極が設けられている。
【0026】この発明に係る請求項15に記載のプロー
ブ基板は、請求項1に記載のプローブ基板であって、前
記被検査物に対応した対物電極の組が、互いに並列して
前記配線層に複数個配設されている。
【0027】この発明に係る請求項16に記載のプロー
ブ基板は、請求項1に記載のプローブ基板であって、複
数種類の前記被検査物における前記測定部位同士の間の
間隔の最大公約数に相当する間隔で、前記対物電極がマ
トリックス状に配列されている。
【0028】この発明に係る請求項17に記載のプロー
ブ基板は、請求項1に記載のプローブ基板であって、前
記基材を保持する外部の部材に当該基材を締結するため
のネジ孔が当該基材に形成されている。
【0029】この発明に係る請求項18に記載のプロー
ブ基板は、請求項1に記載のプローブ基板であって、前
記基材が磁性体を有する。
【0030】この発明に係る請求項19に記載のプロー
ブ基板は、請求項2に記載のプローブ基板であって、前
記対物電極が磁性体を有する。
【0031】この発明に係る請求項20に記載のプロー
ブ基板は、請求項3に記載のプローブ基板であって、
(c)前記開口部における前記配線フィルム上に載置さ
れ、磁性体を有する磁性押圧部材、を更に備える。
【0032】この発明に係る請求項21に記載のプロー
ブ装置は、プローブ基板を被検査物である集積回路装置
の所定位置に当接させることにより、被検査物の測定部
位と外部の試験装置とを接続するプローブ装置であっ
て、(a)請求項1に記載のプローブ基板と、(b)前
記プローブ基板の前記対物電極を前記被検査物の前記測
定部位に押圧付勢する付勢手段と、を備える。
【0033】この発明に係る請求項22に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
前記プローブ基板が請求項4に記載のプローブ基板であ
って、前記付勢手段が、(b−1)前記風袋を前記配線
フィルムに向かって押圧付勢する加圧手段、を備える。
【0034】この発明に係る請求項23に記載のプロー
ブ装置は、請求項22に記載のプローブ装置であって、
前記付勢手段が、(b−2)前記風袋の内部に収納され
る流体に超音波振動を付与する超音波振動発生手段、を
更に備える。
【0035】この発明に係る請求項24に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
前記プローブ基板が請求項3に記載のプローブ基板であ
って、前記付勢手段が、(b−1)前記開口部を覆う流
体密壁であって、当該開口部に面する前記配線フィルム
とともに、当該開口部に流体室を規定する流体密壁と、
(b−2)前記流体室に圧力を有する流体を供給する流
体供給手段と、を備える。
【0036】この発明に係る請求項25に記載のプロー
ブ装置は、請求項24に記載のプローブ装置であって、
前記付勢手段が、(b−3)前記流体室内の流体に超音
波振動を付与する超音波振動発生手段、を更に備える。
【0037】この発明に係る請求項26に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
前記プローブ基板が請求項3に記載のプローブ基板であ
って、前記付勢手段が、(b−1)一端面が開口し剛性
を有する容器本体と当該一端面を覆う弾性膜体とを有
し、内圧を付加した状態で流体を内部に保持し、前記弾
性膜体が前記配線フィルムに当接するように前記開口部
に挿入された流体密閉容器、を備える。
【0038】この発明に係る請求項27に記載のプロー
ブ装置は、請求項26に記載のプローブ装置であって、
前記付勢手段が、(b−2)前記流体密閉容器の内部と
連通し、当該容器内部の流体の圧力を調整する圧力調整
手段、を更に備える。
【0039】この発明に係る請求項28に記載のプロー
ブ装置は、請求項26に記載のプローブ装置であって、
前記付勢手段が、(b−2)前記流体密閉容器の内部の
流体に超音波振動を付与する超音波発生手段、を更に備
える。
【0040】この発明に係る請求項29に記載のプロー
ブ装置は、請求項28に記載のプローブ装置であって、
前記付勢手段が、(b−3)前記流体密閉容器の内部の
流体の温度を所定の高さに保持する温度調節手段、を更
に備える。
【0041】この発明に係る請求項30に記載のプロー
ブ装置は、請求項26に記載のプローブ装置であって、
前記付勢手段が、(b−2)前記流体密閉容器が挿入さ
れた前記基材の開口部を外気から気密に保つように、前
記流体密閉容器と前記基材との間に設けられた気密隔壁
であって、当該気密隔壁の内部に規定される気密室が減
圧されている気密隔壁、を更に備える。
【0042】この発明に係る請求項31に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
前記プローブ基板が請求項19または請求項20に記載
のプローブ基板であって、前記付勢手段が、(b−1)
前記被検査物を挟んで前記プローブ基板とは反対側に設
置され、磁石を有する対物電極吸引手段、を備える。
【0043】この発明に係る請求項32に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
前記プローブ基板が請求項7または請求項8に記載のプ
ローブ基板であって、前記付勢手段が、(b−1)一端
面が開口し剛性を有する気密容器であって、前記被検査
物をその内部に収納し、前記一端面が前記プローブ基板
によって気密的に封じられている気密容器と、(b−
2)前記気密容器の内部の気圧を減圧する減圧手段と、
を備える。
【0044】この発明に係る請求項33に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
前記プローブ基板が請求項10ないし請求項13に記載
のプローブ基板であって、前記プローブ装置が、(c)
前記開口部に対向する位置に設置され、前記貫通孔を通
して被検査物の表面を観察する顕微鏡、を更に備える。
【0045】この発明に係る請求項34に記載のプロー
ブ装置は、請求項33に記載のプローブ装置であって、
(d)前記プローブ基板に連結して設けられ、前記被検
査物を光学的に観察する撮像手段、を更に備える。
【0046】この発明に係る請求項35に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
前記プローブ基板が請求項10に記載のプローブ基板で
あって、前記プローブ装置が、(c)前記貫通孔を通し
て被検査物の表面にマーキングを施すマーキング手段、
を更に備える。
【0047】この発明に係る請求項36に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
(c)前記被検査物の測定部位を光学的に観察する手
段、を更に備える。
【0048】この発明に係る請求項37に記載のプロー
ブ装置は、請求項36に記載のプローブ装置であって、
(d)前記被検査物の測定部位にレーザビームを照射す
るレーザ照射手段、を更に備え、前記手段(c)が、
(c−1)前記測定部位からの前記レーザビームの反射
波を検出する反射波検出手段、を備える。
【0049】この発明に係る請求項38に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
(c)前記プローブ基板に連結して設置され、当該プロ
ーブ基板と前記被検査物の間の間隔を測定する間隔測定
手段、を更に備える。
【0050】この発明に係る請求項39に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
(c)光学的に撮像することにより、前記被検査物の表
面に沿った方向の当該被検査物の位置を光学的に認識す
る第1の撮像手段と、(d)光学的に撮像することによ
り、前記被検査物の表面に平行な方向の前記プローブ基
板の位置を光学的に認識する第2の撮像手段と、を更に
備える。
【0051】この発明に係る請求項40に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
前記プローブ基板が、請求項17に記載のプローブ基板
であって、(c)前記ネジ孔にネジを螺合させることに
よって、前記基材を固定的に締結する基板保持部材、を
更に備える。
【0052】この発明に係る請求項41に記載のプロー
ブ装置は、請求項40に記載のプローブ装置であって、
前記プローブ基板の前記基材が実質的に導電体から成
り、前記基板保持部材が、実質的に導電体から成ってお
り、しかも電気的に接地されている。
【0053】この発明に係る請求項42に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
前記プローブ基板が請求項18に記載のプローブ基板で
あって、(c)前記プローブ基板の基材が当接する基板
保持部材と、(d)前記基材が当接する前記基板保持部
材の部分の近傍に設けられ、磁石を有する基材吸引部材
と、を備える。
【0054】この発明に係る請求項43に記載のプロー
ブ装置は、請求項21に記載のプローブ装置であって、
(c)前記被検査物と当該被検査物に対向する前記配線
フィルムの間の間隙に、イオン化空気を送り込む静電ブ
ロー手段、を更に備える。
【0055】この発明に係る請求項44に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、(a)基材を準備する工程と、
(b)配線フィルムを製作する工程と、(c)前記配線
フィルムを前記基材に固定的に取り付ける工程と、を備
え、前記工程(b)が、(b−1)実質的に絶縁体から
成るベースフィルムを準備する工程と、(b−2)実質
的に前記ベースフィルムの表面上に配線層を形成する工
程と、を備え、前記工程(b−2)が、(b−2−1)
実質的に導電体から成る配線パターンを前記ベースフィ
ルム上に形成する工程と、(b−2−2)実質的に導電
体から成り、少なくとも先端部分が外部に露出する突起
状の対物電極を前記配線パターン上の第1の所定の位置
に形成する工程と、(b−2−3)実質的に導電体から
成り、少なくとも表面の一部が外部に露出する中継電極
を前記配線パターン上の第2の所定の位置に形成する工
程と、を備える。
【0056】この発明に係る請求項45に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項44に記載の製造方法であ
って、前記工程(b−2−1)が、(b−2−1−1)
前記ベースフィルムの一方の主面上に実質的に導電体か
ら成る金属層を形成する工程と、(b−2−1−2)前
記金属層を選択的にエッチングすることにより、配線パ
ターンを形成する工程と、(b−2−1−3)前記配線
パターンおよび前記ベースフィルムの上に実質的に絶縁
体から成る保護膜を塗布する工程と、を備え、前記工程
(b−2−2)が、(b−2−2−1)前記配線パター
ン上の前記第1の所定の位置において前記保護膜を選択
的に除去して、前記保護膜に第1の開口部を形成する工
程と、(b−2−2−2)前記第1の開口部に鍍金を施
すことにより、実質的に導電体から成る突起状の前記対
物電極を形成する工程と、を備え、前記工程(b−2−
3)が、(b−2−3−1)前記配線パターン上の前記
第2の所定の位置において前記保護膜を選択的に除去し
て、前記保護膜に第2の開口部を形成する工程と、(b
−2−3−2)前記第2の開口部に鍍金を施すことによ
り、実質的に導電体から成る突起状の前記中継電極を形
成する工程と、を備える。
【0057】この発明に係る請求項46に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項45に記載の製造方法であ
って、前記工程(a)が、(a−1)中央部分に開口部
を有する基材を準備する工程、を備え、前記工程(c)
が、(c−1)前記対物電極および前記中継電極が露出
する側とは反対側の表面が前記基材に当接するように、
前記配線フィルムを前記基材に固定的に取り付ける工
程、を備える。
【0058】この発明に係る請求項47に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項46に記載の製造方法であ
って、(d)内部に流体を収納する弾性体の風袋を準備
する工程と、(e)前記風袋を前記基材の前記開口部に
挿入する工程と、を更に備える。
【0059】この発明に係る請求項48に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項45に記載の製造方法であ
って、前記工程(a)が、(a−1)中央部分に開口部
を有する平板において、周囲が一方の主面の方向に最大
180゜まで屈曲した形状の基材を準備する工程、を備
え、前記工程(c)が、(c−1)前記対物電極および
前記中継電極が露出する側とは反対側の表面が、前記基
材の屈曲する方向とは反対側の表面に当接するように、
前記配線フィルムを前記基材に固定的に取り付ける工
程、を備える。
【0060】この発明に係る請求項49に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項45に記載の製造方法であ
って、前記工程(a)が、(a−1)中央部分に開口部
を有する平板形状の基材を準備する工程、を備え、前記
工程(c)が、(c−1)前記対物電極および前記中継
電極が露出する側とは反対側の表面が、前記基材の主面
に当接するように、前記配線フィルムを前記基材に固定
的に取り付ける工程、を備え、前記製造方法が、(d)
前記配線フィルムが取り付けられた状態で、前記基材の
周囲を一方の主面の方向に最大180゜まで屈曲させる
工程、を更に備える。
【0061】この発明に係る請求項50に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項45に記載の製造方法であ
って、前記工程(a)が、(a−1)中央部分に開口部
を有する平板形状の基材を準備する工程、を備え、前記
工程(c)が、(c−1)前記対物電極および前記中継
電極が露出する側とは反対側の前記配線フィルムの表面
が前記基材の主面に当接し、しかも当該配線フィルムの
中央部が当接する前記基材の主面とは反対側の主面に当
該配線フィルムの周囲が当接するように、前記配線フィ
ルムを前記基材に固定的に取り付ける工程、を備える。
【0062】この発明に係る請求項51に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項45に記載の製造方法であ
って、前記工程(a)が、(a−1)中央部分に開口部
を有する基材を準備する工程、を備え、前記工程(b−
2−2−2)が、(b−2−2−2−1)前記第1の開
口部に磁性材料を有する金属を鍍金することにより、実
質的に導電体から成り、しかも磁性体を有する突起状の
対物電極を形成する工程、を備える。
【0063】この発明に係る請求項52に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項46に記載の製造方法であ
って、(d)磁性体を有する磁性押圧部材を準備する工
程と、(e)前記磁性押圧部材を前記基材の前記開口部
に挿入し、前記配線フィルム上に載置する工程と、を更
に備える。
【0064】この発明に係る請求項53に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項44に記載の製造方法であ
って、前記工程(b−2−1)が、(b−2−1−1)
前記ベースフィルムの主面上に実質的に導電体から成る
金属層を形成する工程と、(b−2−1−2)前記金属
層を選択的にエッチングすることにより、配線パターン
を形成する工程と、(b−2−1−3)以下の工程(b
−2−1−3−1)〜(b−2−1−3−4)を少なく
とも1回以上実行する工程と、を備え;ここで、前記工
程(b−2−1−3−1)〜(b−2−1−3−4)
は、(b−2−1−3−1)前記配線パターンを含めて
表面に露出する面の上に実質的に絶縁体から成る保護膜
を塗布する工程と、(b−2−1−3−2)前記配線パ
ターン上の所定の位置において前記保護膜を選択的に除
去して、前記保護膜にコンタクト用開口部を形成する工
程、(b−2−1−3−3)前記保護膜および前記配線
パターンの上に、実質的に導電体から成る金属層を新た
に形成する工程、および(b−2−1−3−4)前記新
たに形成された金属層を選択的にエッチングすることに
より、配線パターンを新たに形成する工程、であり;前
記工程(b−2−1)が、(b−2−1−4)前記最終
の工程で形成された最上層配線パターンを含めて表面に
露出する面の上に、実質的に絶縁体から成る最上層保護
膜を塗布する工程、を更に備え、前記工程(b−2−
2)が、(b−2−2−1)前記最上層配線パターンの
上の第1の所定の位置において前記最上層保護膜を選択
的に除去して、当該最上層保護膜に第1の開口部を形成
する工程と、(b−2−2−2)前記第1の開口部に鍍
金を施すことにより、実質的に導電体から成る突起状の
前記対物電極を形成する工程と、を備え、前記工程(b
−2−3)が、(b−2−3−1)前記最上層配線パタ
ーン上の前記第2の所定の位置において前記最上層保護
膜を選択的に除去して、当該最上層保護膜に第2の開口
部を形成する工程と、(b−2−3−2)前記第2の開
口部に鍍金を施すことにより、実質的に導電体から成る
突起状の前記中継電極を形成する工程と、を備える。
【0065】この発明に係る請求項54に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項44に記載の製造方法であ
って、前記工程(b−2−1)が、(b−2−1−1)
前記ベースフィルムの主面上に実質的に導電体から成る
金属層を形成する工程と、(b−2−1−2)前記金属
層を選択的にエッチングすることにより、配線パターン
を形成する工程と、(b−2−1−3)以下の工程(b
−2−1−3−1)〜(b−2−1−3−3)を少なく
とも1回以上実行する工程と、を備え;ここで、前記工
程(b−2−1−3−1)〜(b−2−1−3−3)
は、(b−2−1−3−1)前記配線パターンを含めて
表面に露出する面の上に実質的に絶縁体から成る保護膜
を塗布する工程と、(b−2−1−3−2)前記保護膜
の上に、実質的に導電体から成る金属層を新たに形成す
る工程、および、(b−2−1−3−3)前記新たに形
成された金属層を選択的にエッチングすることにより、
配線パターンを新たに形成する工程、であり、前記工程
(b−2−1)が、(b−2−1−4)前記工程(b−
2−1−3−3)で形成された配線パターンを含めて表
面に露出する面の上に、実質的に絶縁体から成る保護膜
を新たに塗布する工程、を更に備え、前記工程(b−2
−2)が、(b−2−2−1)前記各工程で形成された
各配線パターンの上の第1の所定の位置において前記各
工程で形成された保護膜を選択的に除去して、当該保護
膜に第1の開口部を形成する工程と、(b−2−2−
2)前記第1の開口部に鍍金を施すことにより、実質的
に導電体から成る突起状の対物電極を形成する工程と、
を備え、前記工程(b−2−3)が、(b−2−3−
1)前記各工程で形成された各配線パターンの上の第2
の所定の位置において前記各工程で形成された保護膜を
選択的に除去して、当該保護膜に第2の開口部を形成す
る工程と、(b−2−3−2)前記第2の開口部に鍍金
を施すことにより、実質的に導電体から成る突起状の中
継電極を形成する工程と、を備える。
【0066】この発明に係る請求項55に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項45に記載の製造方法であ
って、前記工程(a)が、(a−1)中央部分に開口部
を有する基材を準備する工程、を備え、前記製造方法
が、(d)前記基材の開口部に位置する前記ベースフィ
ルムに貫通孔を形成する工程、を更に備える。
【0067】この発明に係る請求項56に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項55に記載の製造方法であ
って、前記工程(d)が、(d−1)前記基材の開口部
に位置する前記ベースフィルムに貫通孔を形成する工程
であって、しかも、前記配線パターンが当該貫通孔の一
部を覆うように、当該貫通孔を形成する工程、を備え
る。
【0068】この発明に係る請求項57に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項45に記載の製造方法であ
って、前記工程(a)が、(a−1)中央部分に開口部
を有する基材を準備する工程、を備え、前記工程(b−
1)が、(b−1−1)実質的に絶縁体から成り、しか
も所定の位置に貫通孔が形成されたベースフィルムを準
備する工程、を備える。
【0069】この発明に係る請求項58に記載のプロー
ブ基板の製造方法は、請求項57に記載の製造方法であ
って、前記工程(b−2−1−2)が、(b−2−1−
2−1)前記金属層を選択的にエッチングすることによ
り、配線パターンを形成する工程であって、当該配線パ
ターンが前記貫通孔の一部を覆うように前記配線パター
ンを形成する工程、を備える。
【0070】
【作用】<請求項1に記載の発明の作用>この発明のプ
ローブ基板では、配線フィルムに設けられた対物電極が
被検査物の測定部位に接触する。この対物電極は、配線
パターンを介して中継電極に電気的に結合している。こ
の中継電極が外部の試験装置と電気信号を授受する。す
なわち、このプローブ基板では、対物電極、配線パター
ン、および中継電極が、従来のプローブカードにおける
プローブピンと同様の機能を果たす。
【0071】<請求項2に記載の発明の作用>この発明
のプローブ基板では、基材が開口部を有しており、対物
電極は開口部に面する配線フィルムの領域内に設けられ
ている。このため、配線フィルムがたわむことによっ
て、対物電極の高さおよび測定部位の高さにおけるばら
つきが吸収され、対物電極と測定部位との間に良好な電
気的接触が実現する。
【0072】<請求項3に記載の発明の作用>この発明
のプローブ基板では、対物電極が基材とは反対側の配線
フィルムに露出するので、被検査物内に配列する複数の
単位検査領域を逐次移動して測定する際に、被検査物が
基材と干渉することがない。このため、被検査物のサイ
ズが広大であっても、開口部の大きさは略単位検査領域
の広さで足りる。
【0073】<請求項4に記載の発明の作用>この発明
のプローブ基板では、開口部に挿入された風袋を外部よ
り配線フィルムに向かって押圧することによって、対物
電極が被検査物へ押圧付勢される。配線フィルムは適度
にたわむことができるので、押圧力が対物電極へ伝わ
る。しかも風袋は弾性体であって、内部に流体が収納さ
れているので、各対物電極に均等に押圧力が付勢され
る。
【0074】<請求項5に記載の発明の作用>この発明
のプローブ基板では、対物電極が中継電極よりも突出し
た位置に設けられているので、被検査物内に配列する複
数の単位検査領域を逐次移動して測定する際に、被検査
物が中継電極と干渉することがない。更に、中継電極の
外部の試験装置への接続が、被検査物との干渉を防止し
つつ容易に行い得る。
【0075】<請求項6に記載の発明の作用>この発明
のプローブ基板では、中継電極が配線フィルムの曲折し
た部分に設けられているので、被検査物と中継電極との
干渉を簡単に防止し得る。
【0076】<請求項7に記載の発明の作用>この発明
のプローブ基板では、配線フィルムを挟んで対物電極と
中継電極とが互いに反対側に露出しているので、外部の
試験装置と中継電極との接続が容易に行われ得る。特
に、例えば被検査物が載置される空間が減圧される場合
など、対物電極が外部から隔絶されている場合において
も、外部の試験装置と中継電極との接続が容易に行われ
得る。
【0077】<請求項8に記載の発明の作用>この発明
のプローブ基板では、中継電極の他に更に試験装置との
間を中継する外部中継電極が設けられており、これらの
2種類の中継電極の間がワイヤで結合されているので、
配線パターンの長さを短くすることができる。
【0078】<請求項9に記載の発明の作用>この発明
のプローブ基板では、配線パターンが多層状に形成され
ているので、ピッチの狭い測定部位に対応して、対物電
極の密度の高いプローブ基板を容易に構成することがで
きる。
【0079】<請求項10に記載の発明の作用>この発
明のプローブ基板では、配線フィルムの開口部に面する
領域内に貫通孔が設けられているので、この貫通孔を通
して、被検査物を観測することにより、プローブ基板と
被検査物との相対位置を調整することが可能である。ま
た、この貫通孔を介して、例えば検査結果の不良を表現
するマーキングを被検査物に施すことが可能である。
【0080】<請求項11に記載の発明の作用>この発
明のプローブ基板では、貫通孔を通して配線パターンの
一部を観測することができるので、この配線パターンの
一部を位置合わせの基準とすることができる。このた
め、このプローブ基板を用いることにより、プローブ基
板と被検査物との間の相対位置の精密な調整を容易に行
うことが可能である。
【0081】<請求項12に記載の発明の作用>この発
明のプローブ基板では、開口部に位置する貫通孔を介し
て、例えば検査結果の不良を表現するマーキングを被検
査物に施すことが可能である。更に、貫通孔が一定のピ
ッチで配列しているので、被検査物内に一定のピッチを
もって周期的に配列する複数の単位検査領域を逐次移動
して検査する際に、単位検査領域に記されたマーキング
が配線フィルムに接触する恐れがない。
【0082】<請求項13に記載の発明の作用>この発
明のプローブ基板では、配線フィルムに周期的に配列し
て設けられた貫通孔に併せて、この貫通孔に対向する基
材の部分に凹部が設けられているので、被検査物に施さ
れたマーキングが基材の表面に接触する恐れがない。
【0083】<請求項14に記載の発明の作用>この発
明のプローブ基板では、測定部位毎に複数個の対物電極
が接触するので、1つの測定部位に接触する複数の対物
電極間の電気的導通を試験することによって、対物電極
と測定部位との間の接触の良否を確認することが可能で
ある。併せて、対物電極と測定部位間の相対位置の良否
を確認することも可能である。
【0084】<請求項15に記載の発明の作用>この発
明のプローブ基板では、対物電極の組が複数個並列して
設けられているので、互いに並列して載置される複数個
の被検査物、あるいは同一の被検査物の中の複数個の単
位検査領域を同時に検査することが可能である。
【0085】<請求項16に記載の発明の作用>この発
明のプローブ基板では、複数種類の被検査物における測
定部位同士の間隔の最大公約数に相当する間隔で、対物
電極がマトリックス状に配列されているので、1種類の
プローブ基板を用いて測定部位の位置および間隔が異な
る複数種類の被検査物を検査することが可能である。
【0086】<請求項17に記載の発明の作用>この発
明のプローブ基板では、基材にネジ孔が設けられている
ので、このネジ孔に締結用ネジを螺合させることによっ
て、基材を容易に外部の基板保持部材に固定的に取り付
けることができるので、基板保持部材へのプローブ基板
の脱着が容易に行われ得る。
【0087】<請求項18に記載の発明の作用>この発
明のプローブ基板では、基材が磁性体を有するので、こ
の基材が取り付けられるべき基板保持部材に磁石を設け
ることによって、磁力の作用で基材を基板保持部材に固
定することが可能である。このため、プローブ基板の脱
着が一層容易に行われ得るのに加えて、脱着に伴う発塵
が抑えられる。
【0088】<請求項19に記載の発明の作用>この発
明のプローブ基板では、対物電極が磁性体を有するの
で、被検査物を挟んでプローブ基板とは反対側に磁石を
設置することによって、磁気的吸引力の作用で対物電極
を被検査物の測定部位に押圧付勢することが可能であ
る。しかも各対物電極に均等に押圧力を付与することが
できる。
【0089】<請求項20に記載の発明の作用>この発
明のプローブ基板では、磁性押圧部材が開口部の配線フ
ィルム上に載置されるので、被検査物を挟んでプローブ
基板とは反対側に磁石を設置することによって、磁気的
吸引力の作用で対物電極を被検査物の測定部位に押圧付
勢することが可能である。
【0090】<請求項21に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、プローブ基板に設けられた対物
電極が被検査物の測定部位に押圧付勢されるので、対物
電極と測定部位との電気的接触が実現する。この対物電
極は、配線パターンを介して中継電極に電気的に結合
し、更にこの中継電極が外部の試験装置と電気信号を授
受するので、このプローブ装置を用いて被検査物の検査
を実行することが可能である。
【0091】<請求項22に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、開口部に挿入された風袋が、加
圧手段によって配線フィルムに向かって押圧付勢される
のにともなって、対物電極が被検査物へ押圧付勢され
る。配線フィルムは適度にたわむことができるので、押
圧力が対物電極へ伝わる。しかも風袋は弾性体であっ
て、内部に流体が収納されているので、各対物電極には
均等に押圧力が付与される。
【0092】<請求項23に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、超音波振動発生手段によって風
袋に収納される流体に超音波振動が付与される。この超
音波振動は対物電極に伝達され、例えば測定部位の表面
の酸化膜などの、対物電極と測定部位との間の接触抵抗
を増大させる素因が、対物電極の超音波振動にともなっ
て除去される。
【0093】<請求項24に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、流体室に圧力を有する流体が供
給されるので、この流体の圧力によって開口部に位置す
る配線フィルムが被検査物に向かって押圧付勢される。
その結果、対物電極が被検査物へ押圧付勢される。流体
の圧力で押圧されるので、各対物電極には均等に押圧力
が付与される。
【0094】<請求項25に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、超音波振動発生手段によって流
体室内の流体に超音波振動が付与される。この超音波振
動は対物電極に伝達され、対物電極と測定部位との間の
接触抵抗を増大させる素因が、対物電極の超音波振動に
ともなって除去される。
【0095】<請求項26に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、流体密閉容器の内部に保持され
た流体が内圧を有しているので、この流体の内圧によっ
て弾性膜体が当接する開口部内の配線フィルムが被検査
物に向かって押圧付勢される。その結果、対物電極が被
検査物へ押圧付勢される。流体の圧力で押圧されるの
で、各対物電極には均等に押圧力が付与される。
【0096】<請求項27に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、圧力調整手段によって流体密閉
容器の内部の流体の圧力が調整されるので、常に適正な
押圧力をもって対物電極を押圧付勢することが可能であ
る。
【0097】<請求項28に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、超音波発生手段によって流体密
閉容器の内部の流体に超音波振動が付与される。この超
音波振動は対物電極に伝達され、対物電極と測定部位と
の間の接触抵抗を増大させる素因が、対物電極の超音波
振動にともなって除去される。
【0098】<請求項29に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、温度調節手段によって流体密閉
容器の内部の流体の温度が一定の高さを保持するように
調節されるので、外気の温度変化等に伴って引き起こさ
れる流体の温度変化が防止され、常に一定の圧力が保持
される。 <請求項30に記載の発明の作用>この発明のプローブ
装置では、気密隔壁によって気密室が形成され、しかも
この気密室が減圧されるので、弾性膜体と開口部内に位
置する配線フィルムとの間の密着性が高まる。このた
め、流体密閉容器内の流体の内圧によって、弾性膜体が
当接する開口部内の配線フィルムが、被検査物に向かっ
て一様に押圧付勢される。その結果、各対物電極には一
層均等に押圧力が付与される。
【0099】<請求項31に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、対物電極に磁性体を有するプロ
ーブ基板、または磁性押圧部材が開口部の配線フィルム
上に載置されたプローブ基板を用い、検査物を挟んでプ
ローブ基板とは反対側に対物電極吸引手段が設置されて
いる。磁石を有するこの対物電極吸引手段は、磁気的吸
引力の作用によって対物電極を被検査物の測定部位に押
圧付勢する。
【0100】<請求項32に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、気密容器内の載置手段に被検査
物が載置され、減圧手段によって気密容器内の気圧が減
圧される。このため、開口部に位置する配線フィルムが
気密容器の内部に向かって吸引されるので、この配線フ
ィルムが被検査物へ押圧付勢される。その結果、対物電
極が被検査物へ押圧付勢される。配線フィルムに作用す
る差圧によって押圧力が発生するので、各対物電極には
均等に押圧力が付与される。
【0101】<請求項33に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、配線フィルムの開口部に面する
領域内に貫通孔が設けられたプローブ基板を用い、更に
顕微鏡を用いて貫通孔を通して被検査物を観察すること
により、プローブ基板と被検査物との相対位置を微細に
調整することが可能である。
【0102】<請求項34に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、撮像手段が設けられるので、同
一種類の複数の被検査物を検査する際に、最初の被検査
物とプローブ基板との相対位置の調整は顕微鏡を用いて
行い、同時に撮像手段で調整された位置を確認してお
く。第2番目以降の被検査物における相対位置の調整
は、撮像手段によって被検査物の位置を確認し、この位
置と調整すべき位置との間のずれを算出し、更にこのず
れを解消するように被検査物とプローブ基板とを相対移
動させることによって実現することが可能である。
【0103】<請求項35に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、配線フィルムの開口部に面する
領域内に貫通孔が設けられたプローブ基板を用いている
ので、マーキング手段によって、例えば検査結果の不良
を表現するマーキングを、貫通孔を介して被検査物に施
すことが可能である。
【0104】<請求項36に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、被測定物の測定部位を観察する
手段が設けられるので、対物電極が測定部位に押圧され
ることによって生じる痕跡、例えば測定部位の表面の微
妙な凹凸、あるいは対物電極の材料の付着等を観察する
ことがでる。このため、対物電極と測定部位との接触が
十分に行われたか否かを判定することが可能である。
【0105】<請求項37に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、被測定物の測定部位にレーザビ
ームを照射し、その反射波を検出することが可能であ
る。このため、対物電極が測定部位に押圧されることに
よって生じる痕跡を検出することができるので、対物電
極と測定部位との接触が十分に行われたか否かを判定す
ることが可能である。
【0106】<請求項38に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、間隔測定手段によってプローブ
基板と被測定物との間の間隔が測定される。このため、
この測定値に基づいて間隔を修正することにより、間隔
を適正な大きさに設定することが可能である。
【0107】<請求項39に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、2種類の撮像手段が設けられる
ので、プローブ基板と被検査物との間の相対位置を確認
することが可能である。確認された相対位置と適正な相
対位置との間のずれを算出し、更にこのずれを解消する
ように被検査物とプローブ基板とを相対移動させること
によって、相対位置を適正な位置に調整することができ
る。
【0108】<請求項40に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、基材にネジ孔が設けられたプロ
ーブ基板を用いるので、このネジ孔に締結用ネジを螺合
させることによって、基材を容易に基板保持部材に固定
的に取り付けることができるので、基板保持部材へのプ
ローブ基板の脱着が容易に行われ得る。
【0109】<請求項41に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、基材と基板保持部材が実質的に
導電体から成り、しかも基板保持部材は接地されてい
る。このため、プローブ基板には静電気が蓄積し難いの
で、検査の際における静電気による被検査物の破壊を防
止することができる。
【0110】<請求項42に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、基材が磁性体を有するプローブ
基板が用いられ、更に磁石を有する基材吸引部材が基板
保持部材に設けられるので、磁気的吸引力の作用で基材
を基板保持部材に固定することが可能である。このた
め、プローブ基板の脱着が一層容易であるのに加えて、
脱着に伴う発塵を抑えることができる。
【0111】<請求項43に記載の発明の作用>この発
明のプローブ装置では、静電ブロー手段が設けられ、被
検査物と配線フィルムの間にイオン化空気が送り込まれ
るので、配線フィルムに蓄積する静電気が除去される。
このため、検査の際における静電気による被検査物の破
壊を防止することができる。
【0112】<請求項44に記載の発明の作用>この発
明の製造方法を用いることによって、この発明のプロー
ブ基板を製造することができる。
【0113】<請求項45〜請求項58に記載の発明の
作用>この発明の製造方法は、ウェハプロセスに用いら
れる工程を応用するので、この発明のプローブ基板を容
易かつ安価に、かつ大量に製造することができる。特
に、対物電極の個数および密度の高いプローブ基板を、
精度良くかつ容易に製造することが可能である。
【0114】
【実施例】<1.第1実施例>以下において、この発明
の一実施例について説明する。
【0115】<1-1.プローブ基板の構成と動作>まず、
プローブ基板の一実施例について説明する。図1は、一
実施例におけるプローブ基板の外観斜視図である。プロ
ーブ基板100は、配線フィルム1が基材2の底面に取
り付けられた構造を有する。プローブ基板100の主要
部をなす配線フィルム1は、薄膜形状であって変形し易
いために、枠体として機能する基材2に取り付けて使用
に供される。このため基材2は、一定の剛性を有する材
料、例えばアルミニウム、鉄などの金属、または合成樹
脂等で構成される。基材2の形状は、中央部分に開口部
3を有する平板形状である。基材2の厚さは、例えば例
えば1mm〜2mm程度である。
【0116】図2は、プローブ基板100の底面図であ
る。配線フィルム1の開口部3に相当する領域には、対
物電極4が配設されており、配線フィルム1の周辺部
分、特に矩形を成す配線フィルム1の対向する2辺に沿
って、中継電極5が配設されている。配線フィルム1に
は、更に配線パターン6が配設されており、この配線パ
ターン6は対物電極4と中継電極5の間を接続してい
る。
【0117】図3は、プローブ基板100の正面断面図
である。配線フィルム1は、ベースフィルム7と、その
下方主面の上に形成された配線層8とを有している。ベ
ースフィルム7は、好ましくはポリイミド、ポリエステ
ル等の耐熱性および機械的強度に優れ、電気絶縁性の合
成樹脂で構成され、その厚さは、例えば25μm程度で
ある。
【0118】配線層8は、前述の対物電極4、中継電極
5、配線パターン6に加えて、保護膜9を有している。
配線パターン6は、例えば銅、アルミニウムなどの導電
性の材料で構成され、ベースフィルム7の下方主面の上
に形成されている。配線パターン6の厚さは、例えば3
μm程度である。配線パターン6およびベースフィルム
7の下方主面の上を覆うように、保護膜9が形成されて
いる。保護膜9は、例えばポリイミド等の電気絶縁性の
合成樹脂で構成され、その厚みは、例えば2〜10μm
程度である。保護膜9は、配線パターン6の保護と、配
線パターン6が被検査物と電気的に接触するのを防止す
ることとを主目的としている。保護膜9は、配線パター
ン6の上の所定の部位において開口しており、この開口
部10を介して対物電極4および中継電極5が配線パタ
ーン6の上に接続されている。
【0119】対物電極4および中継電極5は、導電性の
材料、例えば金、タングステン、ハンダ等で構成された
バンプ状の電極、すなわち突起状の電極であって、その
高さは、例えば20μm程度である。突起の頭部は、外
部へ露出している。対物電極4は、被測定物の検査を行
う際に、この被測定物に配設されるパッドに接触して、
これと電気的に導通する装置部分であり、従来のプロー
ブカードにおける探針の先端部分に相当する。一方、中
継電極5は外部の試験装置と電気的に接続され、この試
験装置との間で電気信号の授受を行う。配線パターン6
は、これらの対物電極4と中継電極5とを電気的に接続
するために設けられている。すなわち、対物電極4が被
測定物のパッドに接触し、中継電極5が試験装置に接続
されることにより、パッドと試験装置との間で電気信号
の授受が行われ、所定の検査を実行することが可能とな
る。
【0120】前述のように、対物電極4は開口部3の直
下に配置されているので、開口部3における配線フィル
ム1はたわむことができる。すなわち、対物電極4が複
数個配設されている場合であっても、それぞれの対物電
極4は、上下方向には独立に、ある程度自由に動くこと
ができる。このため、対物電極4の高さのばらつき、あ
るいは被検査物のパッドの高さのばらつきがあっても、
これらのばらつきを吸収して、それぞれの対物電極4と
パッドとの間の接触を保つことができる。
【0121】また、基材2に開口部3が設けられている
ので、開口部3における配線フィルム1の上面全体を下
方へ押圧することが可能である。開口部3における配線
フィルム1が下方へ押圧されると、対物電極4のそれぞ
れが下方へ押圧される。その結果、対物電極4が被検査
物のパッドに押圧付勢されるので、対物電極4とパッド
との間の接触抵抗が低減され、良好な電気的接触を実現
することができる。
【0122】<1-2.プローブ装置の構成と動作>プロー
ブ装置は、プローブ基板を被検査物の所定の位置に当接
させ、被検査物のパッドと外部の試験装置とを接続する
ことにより、検査の実行を可能にするための装置であ
る。ここでは、プローブ基板100を用いたプローブ装
置の実施例について説明する。
【0123】図4は、プローブ基板100が組み込まれ
たプローブ装置150の正面図である。プローブ基板1
00は、基材2の上主面に当接するスペーサブロック1
51とともに、挟持体152に挟持されている。挟持体
152は、弾性力をもってこれらを挟持する。配線フィ
ルム1の下面に当接する挟持体152の底部上面には、
中継電極5と接触する端子電極(図示を略する)が設け
られ、この端子電極には更に配線(図示を略する)の一
端が接続されている。この配線の他の一端は、外部の試
験装置に接続されている。すなわち、挟持体152は、
プローブ基板100を支持するとともに、中継電極5と
試験装置との間の電気的接続をも果たしている。
【0124】挟持体152は、ピン153を介して固定
支持台154に連結されている。挟持体152は、ピン
153によって上下方向に摺動可能に支持されるととも
に、ピン153に取り付けられた図示しないスプリング
によって、上下方向の所定の位置に保持されている。挟
持体152は匡体155の開口部156を介して、匡体
155の上方から、被検査物であるウェハWHが載置さ
れる匡体155の内部へと挿入されている。
【0125】匡体155の内部には、ウェハWHを載置
するウェハステージ157、およびウェハステージ15
7を水平方向および鉛直方向に移動させる可動テーブル
158が設置されている。基材2の開口部3には、付勢
ユニット(付勢手段)160が挿入されている。この付
勢ユニット160は、開口部3に位置する配線フィルム
1を下方に押圧付勢する。付勢ユニット160には様々
な態様があり、これらの態様については後述する。
【0126】このプローブ装置150を用いて、ウェハ
WHの検査を行うには、まずウェハWHをウェハステー
ジ157に載置する。その後、可動テーブル158を水
平に駆動して、ウェハWHの各パッドが、それらと接触
すべき対物電極4の真下に位置するように、ウェハWH
を水平に移動させる。すなわち、プローブ基板100と
ウェハWHとの間の相対位置を調整する。つづいて、可
動テーブル158を上方に駆動して、ウェハWHのパッ
ドが、接触すべき対物電極4に略触れる程度にまで、ウ
ェハWHとプローブ基板100との間を接近させる。つ
ぎに、付勢ユニット160を作動させることにより、開
口部3に位置する配線フィルム1を下方に押圧する。そ
の結果、対物電極4がウェハWHのパッドに押圧付勢さ
れ、対物電極4とパッドとの間の良好な電気的接触が実
現する。
【0127】この状態で、外部の試験装置からパッドへ
試験用電気信号が送信され、かつパッドから試験装置へ
と応答信号が送信される。試験装置はこの応答信号によ
って、ウェハWHの良否を判定する。このプローブ装置
150では、対物電極4とパッドとの間の良好な電気的
接触が得られるので、高い精度での検査が可能である。
【0128】<1-3.プローブ基板の更に好ましい例>次
に、プローブ基板100の更に好ましい変形例について
説明する。図5は、この変形例におけるプローブ基板1
01の正面断面図である。このプローブ基板101は、
開口部3に挿入された風袋11を備えている。風袋11
は開口部3に位置する配線フィルム1の上面に単に載置
されているだけでもよく、あるいは更にこの配線フィル
ム1の上面に接着されていてもよい。風袋11は例えば
ゴム膜などの弾性体の膜で形成されたいわゆる風船状で
あり、その内部には空気が封じ込められている。風袋1
1の上方には、付勢ユニット161が設置されており、
この付勢ユニット161は、風袋11を上面から下方に
押圧する。このため、風袋11は付勢ユニット(加圧手
段)161と配線フィルム1との間の緩衝部材として機
能する。付勢ユニット161による押圧力は、風袋11
が内蔵する空気の圧力が、例えば約500g/cm2
上となるような大きさに設定される。
【0129】図6は、プローブ基板101における対物
電極4の取付位置を示す正面断面図である。開口部3の
開口端から風袋11の下面が配線フィルム1の上面に接
触する領域までの間隔L2よりも、同じく開口端から対
物電極4の端部までの間隔L1が大きくなるように、す
なわちL1>L2となるように、対物電極4が配設され
る。このように対物電極4を配置することによって、付
勢ユニット161の押圧力が全ての対物電極4に伝達さ
れる。
【0130】プローブ基板101では、空気を内蔵する
風袋11が緩衝部材として設けられ、しかも風袋11の
圧力が全ての対物電極4に伝達される位置に対物電極4
が配設されるので、すべての対物電極4に一様に押圧力
が伝達される。すなわち、すべての対物電極4がウェハ
WHのパッドに一様な押圧力をもって付勢される。この
ため、対物電極4とパッドとの間に一層良好な電気的接
触が実現する。
【0131】図5に戻って、付勢ユニット161は、風
袋11を下方に押圧するだけではなく、風袋11との当
接する部位、すなわち付勢ユニット161の底面が超音
波振動を行う。このため、風袋11の内部に収納される
空気に、この超音波振動が付与される。空気の超音波振
動は、更に、配線フィルム1を介して対物電極4にも伝
達する。パッドに当接した状態で対物電極4が超音波振
動を行うことによって、パッドの表面に形成される酸化
膜(例えばパッドがアルミニウムで構成されるときには
酸化アルミニウム)、およびその他の汚染物等が除去さ
れる。これらの酸化膜あるいは汚染物等は、対物電極4
とパッドとの間の電気的な接触抵抗を増大させる原因と
なる。このため、付勢ユニット161が超音波を発生す
ることによって、対物電極4とパッドとの間の接触抵抗
を一層低減することができ、更に良好な電気的接触が実
現する。
【0132】以上のように、プローブ基板101では、
対物電極4とパッドとの間の電気的接触が一層良好に保
たれるので、ウェハWHの検査を一層精度良く行うこと
が可能である。なお、風袋11の内部に収納される媒質
は、空気の他に、例えば窒素、アルゴン、その他の一般
の気体でもよく、更に水、フロリナート、ゼリー等の液
体でもよい。
【0133】また、プローブ基板100およびプローブ
基板101では、配線フィルム1において、基材2が当
接する主面とは反対側の主面に対物電極4が露出してい
る。被検査物としてのウェハWHは、検査の過程で対物
電極4が露出する面に対向して置かれるので、ウェハW
Hは配線フィルム1を挟んで基材2とは反対側に置かれ
る。このため、これらのプローブ基板では、検査の過程
でウェハWHが基材2と干渉する恐れが無いという利点
がある。このことは、ウェハWHに多数の同一のチップ
(単位検査領域)が配列されていて、各チップ上を逐次
移動して検査する際には特に有益である。なぜならば、
開口部3を1個のチップを検査するに足る広さ、すなわ
ち1個のチップに配列するパッドが占める広さに、間隔
1の幅だけ周囲を拡張しただけの広さに設定すること
ができ、ウェハWH全体を収容するだけの広さを要しな
いからである。すなわち、プローブ基板100およびプ
ローブ基板101は、そのサイズを小型化し得るという
利点を有している。
【0134】<1-4.プローブ基板100の製造方法>図
7〜図12は、プローブ基板100の製造工程図であ
る。ここでは、これらの図に沿って、プローブ基板10
0の製造工程の好ましい実施例について説明する。
【0135】プローブ基板100を製造するには、ま
ず、例えばポリイミド等の電気絶縁体であって薄膜形状
のベースフィルム7を準備する。つぎに、ベースフィル
ム7の一方の主面の上に、蒸着もしくはスパッタリング
により、例えば銅またはアルミニウムから成る導電性の
金属層6aを全面に形成する(図7)。
【0136】つづいて、この金属層6aをフォトリソグ
ラフィによりエッチングを行うことにより、所定のパタ
ーンを有する配線パターン6を形成する(図8)。
【0137】つぎに、保護膜9となるべき例えばポリイ
ミド等の樹脂膜9aを、配線パターン6を含むベースフ
ィルム7の主面の上に、全面にわたって塗布する(図
9)。
【0138】その後、配線パターン6の上の所定の位置
において、フォトリソグラフィによて樹脂膜9aを選択
的に除去することより、樹脂膜9aに開口部10を形成
する。このことによって、前述の保護膜9が形成される
(図10)。この開口部10において、配線パターン6
の表面が露出する。
【0139】つづいて、開口部10を含む表面に、例え
ば金、タングステン、またはハンダ等の導電性の材料の
鍍金を施すことにより、開口部10における配線パター
ン6の表面に、これらの金属を析出させる。このことに
よって、バンプ状の対物電極4および中継電極5を配線
パターン6の上の所定の位置に形成する(図11)。こ
れらの対物電極4および中継電極5は、保護膜9の表面
よりも外部に突出するように形成される。この工程によ
って、ベースフィルム7の一方の主面の上に配線層8が
完成する。このことは、同時にベースフィルム7と配線
層8とを有する配線フィルム1の完成を意味する。
【0140】つづく工程を実行するのに先だって、例え
ばアルミニウムなどで構成され開口部3を有する平板形
状の基材2をあらかじめ準備しておく。そうしておい
て、前述の工程で完成した配線フィルム1を、準備され
た基材2に取付ける。配線フィルム1の基材2への取付
は、例えばシリコーン系、エポキシ系、ポリイミド系な
どの接着剤、あるいは低融点ガラスを用いて、配線フィ
ルム1の対物電極4および中継電極5が露出する側とは
反対の主面を、基材2の一主面に貼着することによって
行われる(図12)。この工程によって、プローブ基板
100が完成する。基材2を準備する工程において、開
口部3の寸法などの基材2の形状は、最終的に形成され
るすべての対物電極4が開口部3の中に位置するように
あらかじめ設定される。
【0141】なお、上述の金属層6aを形成する工程
(図7)では、蒸着もしくはスパッタリングを用いて、
ベースフィルム7の主面の上に金属層6aを形成した。
これらの蒸着あるいはスパッタリングに代えて、あらか
じめ層状に形成された銅箔などの金属層6aをベースフ
ィルム7の一主面の全面に貼着してもよい。貼着を行う
には、例えばシリコーン樹脂などの接着剤を用いるとよ
い。
【0142】更に、鍍金によって金属層6aをベースフ
ィルム7の主面上に形成してもよい。例えば、無電解鍍
金法によって銅をベースフィルム7の一主面の全面に析
出させることによって、金属層6aを形成してもよい。
【0143】<1-5.プローブ基板101の製造方法>つ
ぎに、プローブ基板101の製造方法について説明す
る。プローブ基板101を製造するには、まずプローブ
基板100の製造工程、すなわち図7〜図12に示した
工程と同様の工程を実行する。これにつづく工程を実行
するのに先だって、例えばゴム膜などの弾性体の膜で形
成され、空気を内部に封じ込めた風船状の風袋11をあ
らかじめ準備しておく。
【0144】図13は、図12に示した工程につづく工
程を示す工程図である。図13に示すように、図12に
示した工程が終了した後に、あらかじめ準備された風袋
11を開口部3へ挿入し、配線フィルム1の上方主面の
上に載置する。その後風袋11を、配線フィルム1の上
方主面に接着剤を用いて接着してもよい。なお、プロー
ブ基板101の製造方法では、基材2を準備する工程に
おいて、開口部3の寸法などの基材2の形状が、最終的
に風袋11が配線フィルム1に載置されたときに、前述
の間隔L1と間隔L2との間の関係が、L1>L2となるよ
うにあらかじめ設定される。
【0145】以上に述べたように、プローブ基板100
およびプローブ基板101は、半導体集積回路を半導体
ウェハ上に製造する、いわゆるウェハプロセスと同様の
工程で製造することができる。このため、密度が高く個
数の多いパッドを有するウェハWHなどの被検査物に対
応して、高密度でかつ個数の多い対物電極4および配線
パターン6が配設されたプローブ基板100、101
を、容易にかつ安価に製造することが可能である。すな
わち、プローブ基板100、101は、今後ますます進
行することが予想されるウェハWH、マルチチップモジ
ュール等の被測定物における多パッド化および高密度パ
ッド化にも、容易に対応し得るという優れた利点を有し
ている。
【0146】しかも、配線パターン6の上に突起状に形
成される対物電極4は、保護膜9の上から頭を幾分突出
しておれば十分であり、従来のプローブカードにおける
探針のように細長く形成される必要はない。このため、
例えば作業者が対物電極4に触れることがあっても、対
物電極4が破損に至ることはまず有り得ない。すなわ
ち、プローブ基板100、101は、従来の探針とは異
なって、対物電極4が破損し難いという利点を有してい
る。また、例えば作業者が不注意により対物電極4に汚
れを付着させた場合においても、対物電極4を破損する
ことなく洗浄することによって、この汚れを除去するこ
とが可能である。特に、対物電極4が鍍金によって形成
されるこの実施例の製造方法では、対物電極4と配線パ
ターン6との間の結合強度が高いので、対物電極4が一
層破損し難いという利点がある。対物電極4が破損し難
いので、プローブ基板100、101を用いることによ
って、検査に要するコストを更に低減することが可能で
ある。
【0147】<1-6.プローブ基板100の変形例>プロ
ーブ基板100、101の形状は、必ずしも矩形である
ことを要しない。図14は、円形の平板形状を有するプ
ローブ基板100bの外観斜視図であり、図15はその
底面図である。
【0148】プローブ基板100bは、配線フィルム1
bが基材2bの底面に取り付けられた構造を有する。基
材2bの形状は、中央部分に開口部3bを有する平板形
状である。配線フィルム1bの開口部3bに相当する領
域には、対物電極4bが配設されており、配線フィルム
1bの周辺部分には中継電極5bが配設されている。図
15に示す例では、中継電極5bは配線フィルム1の全
周に沿って配設されている。配線フィルム1bには、対
物電極4bと中継電極5bの間を接続する配線パターン
6bが更に配設されている。
【0149】このプローブ基板100bが組み込まれる
プローブ装置では、プローブ基板100bを挟持する挟
持体が、円形のプローブ基板100bを挟持するのに適
した形状を有する。例えば、図4に示した挟持体152
と同様の形状の部材が、プローブ基板100bの全周に
沿って配設されている。
【0150】<2.第2実施例>つぎに、この発明の第
2の実施例におけるプローブ基板について説明する。
【0151】<2-1.プローブ基板102の構成と動作>
図16は、この実施例におけるプローブ基板102の正
面断面図である。プローブ基板102は、前述のプロー
ブ基板100において、基材2の代わりに、その周辺部
において配線フィルム1が貼着されている側とは反対の
側に屈曲した基材20を備え、それに伴って、基材20
に沿う配線フィルム1も同様に曲折している点が異なっ
ており、その他の構成上の特徴はプローブ基板100と
同様である。基材20は、基材2と同様にその中央部分
に開口部21を有しており、対物電極4は開口部21の
直下に位置している。一方、中継電極5は、配線フィル
ム1の曲折した領域に設けられている。すなわち、中継
電極5は配線フィルム1上の対物電極4が配設される
面、すなわち図16における配線フィルム1の底面より
も、上方に後退した位置に設けられる。
【0152】基材20の屈折部分の外側の稜線におい
て、適度な径を有する円弧面20rが形成されている。
このため、基材20に沿って配線フィルム1が曲折して
いても、配線フィルム1を構成する配線パターン6等が
破損する恐れがない。更に、配線フィルム1が基材20
に沿って屈曲し易いので、配線フィルム1と基材20と
が密着し易いという利点がある。
【0153】プローブ基板102は以上のように構成さ
れているので、対物電極4が被検査物のパッドに当接し
たときに、中継電極5が被検査物の表面から一定の間隔
をもって離隔する。このため、例えば多数の半導体チッ
プが配列するウェハWHのように、複数の同一の単位検
査領域が被検査物の中に配列していて、各単位検査領域
を移動しつつ逐次検査を実行する場合に、中継電極5が
被検査物と干渉し合う恐れが無いという利点がある。
【0154】図17は、試験装置の信号配線と中継電極
5との接続部分を示すプローブ基板102の正面図であ
る。外部の試験装置の信号配線190の端部が、ハンダ
付けによって中継電極5に接続されている。信号配線1
90に外部から張力が作用しても、ハンダ191が剥離
したり、ハンダ191において信号配線190が断線す
ることがないように、ハンダ191に近い信号配線19
0の一部が固定金具192によって基材20に固定され
ている。なお、この例のように、中継電極5と信号配線
190とがハンダ付けによって接続される場合には、中
継電極5は、必ずしも突起状である必要はない。すなわ
ち、配線パターン6の所定の部位に設けられた開口部1
0において、配線パターン6の表面が露出しておれば、
この露出部分と信号配線190とをハンダ付けによって
接続することが可能である。この発明では、信号配線1
90と接続されるべき上記の露出する部分をも含めて、
「中継電極」と称している。
【0155】図18は、信号配線190と中継電極5と
の接続部分のもう一つの例を示すプローブ基板102の
斜視図である。この例では、信号配線190と中継電極
5との接続は、圧接金具193を介して行われる。信号
配線190の端部には圧着端子195が接続されてお
り、ボルト194が、この圧着端子195と圧接金具1
93とを、いわゆる共締めによって基材20に固定して
いる。圧接金具193は、圧接金具193自身の弾性に
よって中継電極5の頭部に圧接されることにより、中継
電極5と電気的に接続される。この例の場合には、中継
電極5は突起状であることが必要である。
【0156】以上のように、信号配線190が中継電極
5と接続されるために、配線フィルム1上における中継
電極5が位置する部位では、中継電極5の頭部よりも更
に高く、信号配線190の径、ハンダ191の盛り厚
さ、あるいは固定金具192の厚さの分だけ、これらの
部材が外部へ突出する。プローブ基板102では、中継
電極5が配線フィルム1上の対物電極4が配設される面
よりも、上方に後退した位置に設けられるので、これら
の突出した接続部分が被検査物の表面と干渉する恐れが
無い。すなわち、中継電極5と信号配線190との接続
を、被検査物との干渉を防止しつつ、容易に実現するこ
とができる。
【0157】また、突出した接続部分が被検査物の表面
と干渉する恐れがないので、これらの接続部分の表面を
必ずしも絶縁材で保護しなくてもよい。この意味でも、
中継電極5と信号配線190との接続が容易であるとい
える。
【0158】<2-2.プローブ基板103>つぎに、屈曲
した基材を用いたプローブ基板のもう一つの例について
説明する。図19は、このような例の一つであるプロー
ブ基板103の正面断面図である。プローブ基板103
では、基材22の周辺部分が底面に対して180゜まで
屈曲しており、中継電極5は、被検査物に対向する底面
とは反対の上方に向いた面の上に位置する。このため、
このプローブ基板103では、中継電極5あるいは中継
電極5と信号配線190との接続部分が、被検査物の表
面と干渉しないだけではなく、中継電極5と信号配線1
90とを接続する作業、あるいは接続を解除する作業が
遂行し易いという利点がある。
【0159】<2-3.プローブ基板104>つぎに、屈曲
した基材を用いたプローブ基板の更に別の例であるプロ
ーブ基板104について説明する。図20は、このプロ
ーブ基板104の正面断面図である。プローブ基板10
4では、基材24は、基材2と同様に周辺部分が屈曲し
ておらず、平板形状を成している。そして配線フィルム
1の周辺部分は、基材24の底面から側面および上面に
沿って曲折している。中継電極5は、基材24の上面に
沿った配線フィルム1の領域に配設されている。配線フ
ィルム1が曲折する部位において、配線パターン6等が
破損しないように、配線フィルム1に当接する基材24
の辺縁部24a、24bは、緩やかな円弧状の曲面を成
している。
【0160】この例においても、中継電極5は、被検査
物に対向する底面とは反対の上方に向いた面の上に位置
するので、プローブ基板103と同様の効果を奏する。
更に加えて、このプローブ基板104では、基材24を
屈曲させる必要がないので、製造が容易であるという利
点がある。
【0161】<2-4.プローブ基板105〜107>つぎ
に、プローブ装置との接続部分に特徴を有するプローブ
基板103〜105の変形例であるプローブ基板105
〜107について説明する。図21〜図23は、これら
のプローブ基板105〜107の正面断面図である。こ
れらの図に示すように、プローブ基板105〜107
は、プローブ装置の部材である基板保持部材170にネ
ジで締結されている。そのために、基材26、28、3
0は、前述の基材20、22、24に、それぞれネジ孔
が設けられた構造を有する。また、ネジ孔が設けられる
ために、基材26、28、30にはある程度の厚さが要
求され、その厚さは例えば5mm程度である。
【0162】基板保持部材170は、前述のプローブ装
置150におけるピン153に固定的に連結されてい
る。すなわち、プローブ基板105〜107が組み込ま
れたプローブ装置においては、前述のプローブ装置15
0における挟持体152は必要とされない。
【0163】<2-5.プローブ基板102の製造方法:そ
の1>ここでは、プローブ基板102について、その製
造方法の一例を説明する。まず、前述の図7〜図11に
示した工程と同様の工程を実行する。これにつづく工程
を実行するのに先だって、基材20をあらかじめ準備し
ておく。基材20は、前述のようにアルミニウム等で構
成され、中央部に開口部21を有し、周辺部において屈
曲している。基材20は、前述の平板形状の基材2の周
辺部を折り曲げ加工することによって得ることができ
る。
【0164】図24は、図11に示した工程を終了した
後のプローブ基板102の製造工程を示す。この図に示
すように、図11に示した工程を終了した後、準備され
た基材20の屈曲した外側の面に、配線フィルム1の対
物電極4等が露出する側とは反対の主面を貼着する。貼
着は、例えばシリコーン系、エポキシ系、ポリイミド系
などの接着剤、あるいは低融点ガラスを用いて行われ
る。この最終工程によって、プローブ基板102が完成
する。基材20を準備する工程において、開口部21の
寸法などの基材20の形状は、最終工程を終了したとき
にすべての対物電極4が開口部21の中に位置するよう
にあらかじめ設定される。
【0165】基材20を準備する工程において、平板形
状の基材2に折り曲げ加工を施すことによって基材20
を得る方法では、屈折部分における外側の稜線が鋭く折
れ曲がることなく、必然的に所定の径の円弧面20rを
形成し得るという利点がある。しかも、屈曲部を有する
基材20を最も簡単に得ることができるという利点もあ
る。
【0166】折り曲げ加工によらない方法、例えば基材
20が合成樹脂で構成され、屈曲部を有する金型を用い
て基材20を形成する場合には、基材20が円弧面20
rを有するように、円弧面20rに対応した内面形状を
有する金型を準備する必要がある。
【0167】<2-6.プローブ基板102の製造方法:そ
の2>つぎに、プローブ基板102について、その製造
方法のもう一つの例を説明する。まず、前述の図7〜図
11に示した工程と同様の工程を実行する。これにつづ
く工程を実行するのに先だって、基材20aをあらかじ
め準備しておく。基材20aは、前述の基材2と同様に
構成される。すなわち、基材20aは、アルミニウム等
で構成され、中央部に開口部21を有する平板形状を成
す。
【0168】図25および図26は、図11に示した工
程を終了した後のプローブ基板102の製造工程を示
す。まず図25に示すように、図11に示した工程を終
了した後、準備された基材20aの一主面に、配線フィ
ルム1における対物電極4等が露出する側とは反対の主
面を貼着する。貼着は、例えばシリコーン系、エポキシ
系、ポリイミド系などの接着剤、あるいは低融点ガラス
を用いて行われる。
【0169】つぎに、配線フィルム1が貼着された状態
で、配線フィルム1が貼着されている側とは反対の方向
に、基材20aの周辺部を折り曲げる加工を施す。これ
によって、基材20aから周辺部に曲折部分を有する基
材20が形成される(図26)。配線フィルム1は基材
20に貼着されたままであるので、配線フィルム1も同
様に基材20の表面に沿って屈折する。この最終工程に
よって、プローブ基板102が完成する。基材20aを
準備する工程において、開口部21の寸法などの基材2
0aの形状は、最終工程終了時にすべての対物電極4が
開口部21の中に位置するように設定される。
【0170】なお、図26に示したように、平板形状の
基材20aに折り曲げ加工を施すことによって基材20
が得られるので、屈折部分における外側の稜線が鋭く折
れ曲がることなく、必然的に所定の径の円弧面20rを
形成し得るという利点がある。
【0171】<2-7.プローブ基板103、104の製造
方法>つぎに、プローブ基板103、104について、
その製造方法の例を説明する。プローブ基板103の製
造方法がプローブ基板102の製造方法と異なる点は、
プローブ基板103の基材22(図19)を形成する工
程において、平板形状の基材20を180゜にまで折り
曲げる点にあり、その他の工程は同様である。
【0172】また、プローブ基板104の製造方法で
は、プローブ基板102の製造方法と同様の工程によっ
て配線フィルム1を作成する。それにつづく工程に先だ
って、屈曲部を有しない基材24(図20)をあらかじ
め準備しておく。基材24を準備するこの工程におい
て、基材24の辺縁部24a、24bには、緩やかな円
弧状の曲面が形成される。その後、配線フィルム1を準
備された基材24の底面から側面および上面に沿って、
巻き付けるように貼着する。この最終工程によってプロ
ーブ基板104が完成する。
【0173】<2-8.プローブ基板105〜107の製造
方法>プローブ基板105(図21)の製造は、プロー
ブ基板102(図16)の製造方法において、基材20
にネジ孔を設ける工程を付加することによって可能であ
る。基材20にネジ孔を設けることによって、基材26
が出来上がる。ネジ孔を基材20に設ける工程は、基材
20または基材20aを準備する工程(図24または図
25)ないし、それ以降において実行される。
【0174】プローブ基板106(図22)および10
7(図23)の製造も、同様にそれぞれプローブ基板1
03(図19)および104(図20)の製造方法にお
いて、基材22および基材24にネジ孔を設ける工程を
付加することによって可能である。
【0175】<第3実施例>図27は、プローブ基板と
付勢ユニットのもう一つの例を示す正面断面図である。
プローブ基板108は、プローブ基板102(図16)
とは、基材32の形状のみが異なっている。すなわち、
配線フィルム1が貼着される基材32の底面が周辺部に
おいて屈曲している点は基材20と同様であるが、基材
32の上面は基材20とは異なって平坦である。このた
め、プローブ基板108をプローブ装置へ組み込むため
に用いられる基板保持部材を、基板保持部材170(図
21)よりも簡単な形状とすることが可能である。
【0176】基材32は、基材20と同様にその中央部
分に開口部21を有している。この開口部21には、付
勢ユニット(付勢手段)162が設けられている。付勢
ユニット162は、以下のように構成される。
【0177】すなわち、開口部21の上方には、開口部
21を覆うように密壁(流体密壁)200が設けられて
いる。密壁200は、金属板などの剛性を有する板材で
あってもよいし、ゴム膜等の弾性体の膜体であってもよ
い。密壁200と配線フィルム1は、開口部21の上方
および下方をそれぞれ封鎖し、内部に空気室(流体室)
201を形成する。密壁200の一部には空気加圧装置
(流体供給手段)202が挿入されており、この空気加
圧装置202は空気室201と連通している。空気室2
01は、外部からは気密に保たれている。
【0178】空気加圧装置202は、空気を加圧して供
給する装置であり、空気加圧装置202が備える噴出筒
203の先端部から、加圧された空気を噴き出す。空気
加圧装置202が動作することによって、空気室201
が加圧された空気で満たされる。空気室201の空気圧
は、例えば約500g/cm2以上となるように保たれ
る。その結果、開口部21に面する配線フィルム1が、
下方向に押圧される。すべての対物電極4は、配線フィ
ルム1の開口部21に面する領域内に配設されているの
で、すべての対物電極4が被検査物としてのウェハWH
の表面に押圧力をもって付勢される。しかも、配線フィ
ルム1が空気の圧力によって押圧されるために、すべて
の対物電極4に作用する押圧力は、互いに一様である。
このため、対物電極4とパッドとの間の接触抵抗が低減
され、これらの間に良好な電気的接触が実現する。
【0179】空気加圧装置202は、加圧空気を供給す
るだけではなく、加圧空気に超音波振動を付与する機能
をも備える。このため、空気室201を満たす加圧空気
が、超音波振動する。加圧空気の超音波振動は、更に、
配線フィルム1を介して対物電極4にも伝達するので、
対物電極4が当接するパッドの表面に形成される酸化
膜、その他の汚染物等が除去される。その結果、対物電
極4とパッドとの間の接触抵抗を一層低減することがで
き、更に良好な電気的接触が実現する。このため、ウェ
ハWHの検査を一層精度良く行うことが可能である。
【0180】なお、空気室201に供給される媒質は、
空気の他に、例えば窒素、アルゴン、その他の一般の気
体でもよく、更に水、フロリナート、ゼリー等の液体で
もよい。
【0181】また、プローブ基板108の代わりに、プ
ローブ基板100、102〜107を用いることも可能
であり、この場合にも同様の効果を奏する。
【0182】<第4実施例> <4-1.付勢ユニットが密閉容器を備える例:その1>図
28は、プローブ基板と付勢ユニットにおける更に別の
例を示す正面断面図である。この例では、プローブ基板
には前述のプローブ基板100(図3)が用いられる。
この例における付勢ユニットは、密閉容器(流体密閉容
器)163を有する。この密閉容器163では、剛性を
有する金属または合成樹脂等で構成される容器本体20
6の一端面(図28における底面)が開口しており、こ
の開口部を覆うようにゴムなどの弾性体で構成される弾
性膜体207が設けられている。密閉容器163は、そ
の内部に外部と気密が保たれた空気室208を規定す
る。空気室208には、加圧された空気が封入されてい
る。弾性膜体207は、空気室208に封入された空気
の圧力によって、密閉容器163の外部、すなわち図2
8における下方向に向かって、幾分凸状となっている。
【0183】密閉容器163は、基材2と固定的に連結
するようにプローブ装置に備わる部材(図示しない)に
固定されている。このため、空気室208に密封される
加圧空気の圧力によって、開口部21に面する配線フィ
ルム1が、下方向に押圧される。すべての対物電極4
は、配線フィルム1の開口部21に面する領域内に配設
されているので、すべての対物電極4が被検査物として
のウェハWHの表面に押圧力をもって付勢される。しか
も、配線フィルム1が空気の圧力によって押圧されるた
めに、すべての対物電極4に作用する押圧力は、互いに
一様である。このため、対物電極4とパッドとの間の接
触抵抗が低減され、これらの間に良好な電気的接触が実
現する。
【0184】なお、付勢ユニットは、密閉容器163が
基材2と固定的に連結することなく、密閉容器163の
上部に加圧部材を有し、この加圧部材によって密閉容器
163の上面が下方向に押圧されるように構成してもよ
い。この加圧部材は、例えば相応の自重をもった錘体で
あって、その自重によって密閉容器163を押圧するも
のであってもよい。あるいは、加圧部材が設けられるこ
となく、密閉容器163自身が相応の自重を有してい
て、密閉容器163と基材2が固定的に連結しなくと
も、その自重によって配線フィルム1を下方向へ押圧す
るように密閉容器163が構成されてもよい。
【0185】また、空気室208に封入される媒質は、
空気の他に、例えば窒素、アルゴン、その他の一般の気
体でもよく、更に水、フロリナート、ゼリー等の液体で
もよい。媒質が液体である場合には、媒質の圧力は弾性
膜体207の弾性力によって保持される。更に、プロー
ブ基板100の代わりに、プローブ基板102〜108
を用いることも可能であり、これらの場合にも同様の効
果を奏する。
【0186】<4-2.付勢ユニットが密閉容器を備える
例:その2>図29は、付勢ユニットが密閉容器を備え
る更に別の例を示す正面断面図である。この例では、プ
ローブ基板には前述のプローブ基板102(図16)が
用いられている。この例における付勢ユニットは、密閉
容器164とこれに接続する圧力調整器(圧力調整手
段)213とを有する。この密閉容器164は、前述の
密閉容器163と同様の構成であるが、容器本体210
の一部に圧力調整器213の先端部が挿入されている点
が異なる。圧力調整器213は、密閉容器164の内部
に規定される空気室212に連通しており、空気室21
2に封入される空気の圧力を調整する。
【0187】この実施例では、圧力調整器213が設け
られているので、空気室212に密封される空気の圧力
を、検査対象物に応じて変えることができるとともに、
所定の圧力値に常に維持することが可能である。このた
め、常に適正な押圧力をもって対物電極4を被検査物の
パッドに押圧付勢することが可能である。したがって、
精度の高い検査を実行することが可能である。
【0188】なお、空気室212に封入される媒質は、
空気の他に、例えば窒素、アルゴン、その他の一般の気
体でもよく、更に水、フロリナート、ゼリー等の液体で
もよい。更に、プローブ基板102の代わりに、プロー
ブ基板100、103〜108を用いることも可能であ
り、この場合にも同様の効果を奏する。
【0189】<4-3.付勢ユニットが密閉容器を備える
例:その3>図30は、付勢ユニットが密閉容器を備え
る更に別の例を示す正面断面図である。この例では、プ
ローブ基板には前述のプローブ基板100(図3)が用
いられている。この例における付勢ユニットは、密閉容
器165と、これに接続する温度調節器217(温度調
節手段)217および超音波発生器(超音波発生手段)
218を有する。この密閉容器165は、前述の密閉容
器163と同様の構成であるが、容器本体214の一部
に温度調節器217の先端部および超音波発生器218
が挿入されている点が異なる。温度調節器217は、密
閉容器165の内部に規定される空気室216に連通し
ており、空気室216に封入される空気の温度を調整す
る。温度調節器217は、空気室216の空気を吸入
し、冷却または加熱して空気室216に戻すことによっ
て、空気室216の空気の温度を一定に保持する。超音
波発生器218は、空気室216に封入される空気に超
音波振動を付与する。
【0190】この実施例では、外気温度等に変化があっ
ても温度調節器217の働きにより、空気室216に封
入される空気の温度が一定に保たれるので、空気室21
6の空気圧が一定に保持される。特に、空気室216の
空気に超音波が付与されることによる空気の温度上昇を
防止することができるという利点がある。すなわち、温
度調節器217は超音波発生器218とともに使用され
ることによって、特にその効果を発揮する。
【0191】この実施例では、空気室216の空気の圧
力が常に一定に保持されるので、常に一定の押圧力をも
って対物電極4を被検査物のパッドに押圧付勢すること
が可能である。したがって、精度の高い検査を実行する
ことが可能である。
【0192】また、超音波発生器218の働きで空気室
206に封入される空気が超音波振動を行うので、対物
電極4が当接する被検査物のパッドの表面に形成される
酸化膜、その他の汚染物等が除去される。その結果、対
物電極4とパッドとの間の接触抵抗を一層低減すること
ができ、更に良好な電気的接触が実現する。このため、
ウェハWH等の検査を一層精度良く行うことが可能であ
る。
【0193】なお、空気室216に封入される媒質は、
空気の他に、例えば窒素、アルゴン、その他の一般の気
体でもよく、更に水、フロリナート、ゼリー等の液体で
もよい。更に、プローブ基板100の代わりに、プロー
ブ基板102〜108を用いることも可能であり、この
場合にも同様の効果を奏する。
【0194】<4-4.付勢ユニットが密閉容器を備える
例:その4>図31は、付勢ユニットが密閉容器を備え
る更に別の例を示す正面断面図である。この実施例で
は、プローブ基板には前述のプローブ基板102(図1
6)が用いられている。また、付勢ユニットは、密閉容
器163に加えて、密閉容器163と基材20の間に設
けられる気密隔壁220を備えている。気密隔壁220
は、内部に気密室221を規定する。この気密室221
は、外気から気密に保たれており、基材20の開口部2
1を含んでいる。更に、気密室221は外気の圧力より
も低い圧力に減圧されている。
【0195】気密室221の内圧が外気圧よりも低く保
たれているので、弾性膜体207と開口部21に面する
配線フィルム1との間の密着性が良好である。このた
め、空気室208の加圧空気による押圧力が、すべての
対物電極4により一層均等に伝達される。このため、こ
の実施例のプローブ基板と付勢ユニットを組み込んだプ
ローブ装置を用いることにより、精度の高い検査を実行
することが可能である。
【0196】なお、いうまでもなくプローブ基板102
の代わりに、プローブ基板100、103〜108を用
いることも可能であり、この場合にもこの実施例と同様
の効果を奏する。
【0197】<第5実施例> <5-1.プローブ基板109の構造と動作>図32は、プ
ローブ基板の更に別の例を示す正面断面図である。この
実施例におけるプローブ基板110は、プローブ基板1
00(図3)と同様の構成であるが、バンプ状の対物電
極34が導電体で構成されるだけでなく、特に磁性体を
有する点を特徴としている。対物電極34は、例えば
鉄、あるいは金、タングステン、ハンダ等に鉄粉が混入
された材料で構成される。この実施例の付勢ユニット
は、電磁石(対物電極吸引手段)222を備えている。
電磁石222は、対物電極34の直下にウェハWH、ウ
ェハステージ157、および可動テーブル158を間に
挟んで設置される。
【0198】電磁石222に電流が導通すると、この電
磁石222は磁性体を有する対物電極34に下方向へ向
かう吸引力を及ぼす。対物電極34は、配線フィルム1
の開口部3に面する領域に配置されているので、配線フ
ィルム1がたわむことによって、上下方向にはある程度
自由に動くことができる。このため、磁気的吸引力によ
って対物電極34が、検査対象物であるウェハWHのパ
ッドに押圧付勢される。しかも、各対物電極34には押
圧力が均等に作用する。このため、対物電極4とパッド
との間の接触抵抗が低減され、これらの間に良好な電気
的接触が実現するので、ウェハWH等の検査を精度良く
行うことが可能である。
【0199】また、電磁石222が、吸引力のもととな
る磁気を発生する直流型の電磁石の他に、インダクタン
スがこれよりも小さい交流型の電磁石をも備えることに
よって、対物電極34に超音波振動を付与することも可
能である。この交流型の電磁石には、超音波に相当する
周波数の交流電流が印加される。対物電極34に超音波
振動が付与されると、対物電極4が当接するパッドの表
面に形成される酸化膜、その他の汚染物等が除去されの
で、対物電極4とパッドとの間の接触抵抗を一層低減す
ることができ、更に良好な電気的接触が実現する。この
ため、ウェハWHの検査を一層精度良く行うことが可能
である。
【0200】電磁石222の代わりに、永久磁石を使用
してもよい。しかしながら、検査の過程においては、対
物電極34への押圧力の付加および解除を適宜行う必要
がある。その点、電磁石222には、電流を通電および
遮断することによって、容易に押圧力の付加および解除
を行い得るという利点がある。また、電流の大きさを調
整することによって、押圧力の大きさを容易に調整する
ことができるという利点もある。更に、対物電極34に
超音波振動を付与することも、交流電流を付与すること
によって容易に可能であるという利点がある。電磁石2
22の代わりに、永久磁石を使用する場合には、押圧力
の付加および解除を行うためには、この永久磁石を例え
ば対物電極34に対して接近および離隔させる機械的機
構を更に必要とする。また、更に対物電極34に超音波
振動を付与するために、この永久磁石を例えば鉛直方向
に超音波振動させるとするならば、そのための機械的機
構が更に必要となる。
【0201】<5-2.プローブ基板109aの構造と動作
>図33は、プローブ基板と付勢ユニットにおける更に
別の例を示す正面断面図である。この実施例におけるプ
ローブ基板109aは、プローブ基板100(図3)と
同様の構成であるが、開口部3に面する配線フィルム1
の上に磁性押圧部材223が載置されている点が異な
る。磁性押圧部材223は磁性体を有する部材であり、
例えば鉄粉を封入した風袋、鉄粉が混入されたシリコー
ン樹脂などの、変形が比較的自在である柔軟な部材であ
ることが望ましい。
【0202】また、付勢ユニットは上述の例と同様に、
電磁石222を備えている。電磁石222は、対物電極
34の直下にウェハWH、ウェハステージ157、およ
び可動テーブル158を間に挟んで設置される。
【0203】電磁石222に電流が導通すると、この電
磁石222は磁性押圧部材223に下方向へ向かう吸引
力を及ぼす。この吸引力によって、開口部3に面する配
線フィルム1が下方向に押圧される。すべての対物電極
4は、配線フィルム1の開口部3に面する領域内に配設
されているので、すべての対物電極4がウェハWHの表
面に押圧力をもって付勢される。このため、対物電極4
とウェハWHのパッドとの間の接触抵抗が低減され、こ
れらの間に良好な電気的接触が実現する。
【0204】特に、磁性押圧部材223が、柔軟な部材
で構成される場合には、すべての対物電極4に作用する
押圧力は、互いに一様である。このため、対物電極4と
パッドとの間に更に良好な電気的接触が実現する。
【0205】また、電磁石222が、交流型の電磁石を
備え、超音波に相当する周波数の交流電流を通電するこ
とによって、磁性押圧部材223に超音波振動を付与す
ることも可能である。磁性押圧部材223の超音波振動
は、対物電極34に伝達されるので、対物電極4とパッ
ドとの間の接触抵抗を一層低減することができ、更に良
好な電気的接触が実現する。また、電磁石222の代わ
りに、永久磁石を用いてもよい。
【0206】<5-3.プローブ基板109の製造方法>つ
ぎに、プローブ基板109の製造方法について説明す
る。プローブ基板109を製造するには、まずプローブ
基板100の製造工程、すなわち図7〜図10に示した
工程と同様の工程を実行する。
【0207】つづいて、図34に示すように、対物電極
34が形成されるべき開口部10に磁性体の金属を鍍金
することにより、この開口部10における配線パターン
6の表面にこの金属を析出させる。このことによって、
バンプ状の対物電極34を配線パターン6の上の所定の
位置に形成する。
【0208】つぎに、図35に示すように、中継電極5
が形成されるべき開口部10に、例えば金、タングステ
ン、またはハンダ等の導電性の材料の鍍金を施すことに
より、この開口部10における配線パターン6の表面に
これらの金属を析出させる。このことによって、バンプ
状の中継電極5を配線パターン6の上の所定の位置に形
成する。
【0209】これらの対物電極34および中継電極5
は、保護膜9の表面よりも外部に突出するように形成さ
れる。この工程によって、ベースフィルム7の一方の主
面の上に配線層35が完成する。このことは、同時にベ
ースフィルム7と配線層35とを有する配線フィルム3
6の完成を意味する。
【0210】これにつづく工程を実行するのに先だっ
て、例えばアルミニウムなどで構成され開口部3を有す
る平板形状の基材2をあらかじめ準備しておく。そうし
ておいて、前述の工程で完成した配線フィルム36を、
準備された基材2に取付ける。配線フィルム36の基材
2への取付は、例えばシリコーン系、エポキシ系、ポリ
イミド系などの接着剤、あるいは低融点ガラスを用い
て、配線フィルム36の対物電極34および中継電極5
が露出する側とは反対の主面を、基材2の一主面に貼着
することによって行われる(図36)。この工程によっ
て、プローブ基板109が完成する。基材2を準備する
工程において、開口部3の寸法などの基材2の形状は、
最終的に形成されるすべての対物電極34が開口部3の
中に位置するようにあらかじめ設定される。
【0211】<5-4.プローブ基板109aの製造方法>
つぎに、プローブ基板109aの製造方法について説明
する。プローブ基板109aを製造するには、まずプロ
ーブ基板100の製造工程、すなわち図7〜図12に示
した工程と同様の工程を実行する。すなわち、まずプロ
ーブ基板100(図3)を作成する。
【0212】これにつづく工程を実行するのに先だっ
て、磁性押圧部材223をあらかじめ準備する。磁性押
圧部材223は、前述のように磁性体を有する部材であ
り、例えば鉄粉を封入した風袋、鉄粉が混入されたシリ
コーン樹脂などの、変形が比較的自在である柔軟な部材
であることが望ましい。
【0213】図37は、図11に後続する工程を示す工
程図である。図37に示すように、図11に示した工程
が終了し、プローブ基板100が完成した後、あらかじ
め準備された磁性押圧部材223を開口部3に挿入し、
開口部3に面する配線フィルム1の上に載置する。
【0214】<第6実施例> <6-1.プローブ基板110の構成と動作>図38は、更
に別の実施例におけるプローブ基板の正面断面図であ
る。この実施例のプローブ基板110は、対物電極39
と中継電極40とが、配線フィルム44において互いに
反対側の主面に露出する点が特徴的である。配線フィル
ム44が貼着される基材46は、基材2と同様に一定の
剛性を有する材料、例えばアルミニウム、鉄などの金
属、または合成樹脂等で構成される。基材46の形状
は、中央部分に開口部47を有する平板形状である。配
線フィルム44の開口部4に相当する領域には、開口部
47に面して対物電極39が配設されている。配線フィ
ルム1の基材46が位置する領域には、基材46とは反
対側に中継電極40が配設されている。配線フィルム4
4の基材46とは反対側に、更に配線パターン41が配
設されており、この配線パターン46は対物電極39と
中継電極40の間を電気的に接続している。
【0215】配線フィルム44は、ベースフィルム38
と、配線層45とを有している。配線層45は、主とし
てベースフィルム38に沿って形成され、対物電極39
が配置される部位においては、ベースフィルム38を貫
通して設けられている。ベースフィルム38は、好まし
くはポリイミド、ポリエステル等の耐熱性および機械的
強度に優れ、電気絶縁性の合成樹脂で構成され、その厚
さは、例えば25μm程度である。
【0216】配線層45は、前述の対物電極39、中継
電極40、配線パターン41に加えて、保護膜42、4
3を有している。配線パターン41は、例えば銅、アル
ミニウムなどの導電性の材料で構成され、ベースフィル
ム7の上方主面の上に、保護膜42を間に介して形成さ
れている。配線パターン41の厚さは、例えば3μm程
度である。ベースフィルム38の下方主面の上を覆うよ
うに、保護膜43が形成されている。保護膜42、43
は、例えばポリイミド等の電気絶縁性の合成樹脂で構成
され、その厚みは、例えば2〜10μm程度である。ベ
ースフィルム38および保護膜42、43は、対物電極
39が配置される部位において開口している。対物電極
39は、この開口部を貫通して配線パターン41と電気
的に接続されている。
【0217】対物電極39および中継電極40は、導電
性の材料、例えば金、タングステン、ハンダ等で構成さ
れた突起状の電極であって、その高さは、例えば20μ
m程度である。突起の頭部は、外部へ露出している。
【0218】<6-2.プローブ基板110を用いたプロー
ブ装置の一例>図39は、プローブ基板110が組み込
まれたプローブ装置の主要部の一例を示す正面断面図で
ある。このプローブ装置224は、付勢ユニットとして
気密容器225および減圧ポンプ(減圧手段)227と
を備えている。気密容器225は、上端面が開口した容
器であって、この上端面がプローブ基板110によって
外気から気密を保持するように閉鎖されている。気密容
器225には、被検査物としてのウェハWHを載置する
ウェハステージ226が、鉛直方向に摺動自在に取り付
けられている。このウェハステージ226と気密容器2
25の間も、気密が保持されている。すなわち、気密容
器225は、外部から気密が保たれた気密室228をそ
の内部に規定する。
【0219】気密容器225には更に、気密室228に
連通する減圧ポンプ227が取り付けられている。減圧
ポンプ227は、気密室228の空気を減圧する。ウェ
ハステージ226は、外部の昇降機構によって鉛直方向
に適宜駆動される。すなわち、検査を実行するときに
は、ウェハWHをプローブ基板110に当接させ、検査
が終了した後には、プローブ基板110から離隔させる
ことが可能である。
【0220】検査を実行する際には、プローブ基板11
0がウェハWHに当接した状態において、更に減圧ポン
プ227が動作することにより、気密室228の空気が
減圧される。このため、開口部47に面する配線フィル
ム44が、下方向に吸引される。開口部47に面する配
線フィルム44は、ある程度たわむことができるので、
この部分の配線フィルム44が吸引されることによっ
て、対物電極39がウェハWHのパッドに押圧付勢され
る。しかも、各対物電極39には押圧力が均等に作用す
る。このため、対物電極39とパッドとの間の接触抵抗
が低減され、これらの間に良好な電気的接触が実現する
ので、ウェハWH等の検査を精度良く行うことが可能で
ある。
【0221】プローブ基板110において、中継電極4
0は対物電極39とは反対側の配線フィルム44の主面
上に設けられているので、中継電極40はプローブ装置
224の外部に露出する。このため、外部の試験装置と
中継電極40との接続を容易に行うことができる。ま
た、中継電極40が、配線フィルム1の基材46が貼着
されている領域に配設されているために、中継電極40
と接続される外部の試験装置が備える信号配線が、開口
部47に面する配線フィルム44に無用な荷重を印加す
る恐れが無い。このため、対物電極39に付与される押
圧力に外乱が作用しないという利点がある。
【0222】なお、気密容器225には更に、気密室2
28における減圧された空気に超音波振動を付与する超
音波発生器を設けることも可能である。超音波発生器を
作動させることにより、気密室228における減圧空気
を介して開口部47に面する配線フィルム44に超音波
振動が伝わるので、対物電極39に超音波振動を付与す
ることができる。
【0223】<6-3.プローブ基板111の構成と動作>
つぎに、対物電極と中継電極とが、配線フィルムにおい
て互いに反対側の主面に露出するプローブ基板における
別の実施例について説明する。図40は、この実施例に
おけるプローブ基板111の正面断面図である。配線フ
ィルム53が貼着される基材56は、基材46同様の材
料および形状をもって構成される。配線フィルム53の
開口部58に相当する領域には、開口部58とは反対側
にバンプ状の対物電極49が配設されている。配線フィ
ルム53の開口部58に相当する領域には更に、開口部
58に面して配線パターン51が配設されている。配線
パターン51の表面における一端部付近の部位が、中継
電極52として機能する。
【0224】基材56の上面、すなわち配線フィルム5
3が貼着される側とは反対側の面には、中継電極52と
外部の試験装置の間を中継する、外部中継電極55が設
けられている。外部中継電極55は、導電体のワイヤ5
7によって中継電極52と電気的に接続されている。
【0225】配線フィルム53は、ベースフィルム48
と、配線層54とを有している。配線層54は、主とし
てベースフィルム48に沿って形成され、対物電極49
が配置される部位においては、ベースフィルム48を貫
通して設けられている。ベースフィルム48は、ベース
フィルム38と同様の材質および厚さで構成される。配
線層54は、前述の対物電極49、中継電極52、配線
パターン51に加えて、保護膜50を有している。配線
パターン51は、配線パターン41と同様の材料および
厚さをもって構成され、開口部58に面するベースフィ
ルム48の上方主面の上に形成されている。
【0226】ベースフィルム48の下方主面の上を覆う
ように、保護膜50が形成されている。保護膜50は、
保護膜42、43と同様の材料および厚さをもって構成
される。ベースフィルム48および保護膜50、対物電
極49が配置される部位において開口している。対物電
極49は、この開口部を貫通して配線パターン51と電
気的に接続されている。対物電極49は、対物電極39
と同様の材料および形状で構成され、その突起の頭部は
外部へ露出している。
【0227】<6-4.プローブ基板111を用いたプロー
ブ装置の一例>図41は、プローブ基板111が組み込
まれたプローブ装置の主要部の一例を示す正面断面図で
ある。このプローブ装置230は、付勢ユニットとして
気密容器231および減圧ポンプ(減圧手段)235と
を備えている。気密容器231は、上端面が開口した容
器であって、この上端面がプローブ基板111によって
外気から気密を保持するように閉鎖されている。気密容
器231には、被検査物としてのウェハWHを載置する
ウェハステージ232が、ベローズ234を介して鉛直
および水平の両方向に移動可能に取り付けられている。
ベローズ234の働きによって、ウェハステージ234
と気密容器231の間も、気密が保持されている。すな
わち、気密容器231は、外部から気密が保たれた気密
室228をその内部に規定する。
【0228】気密容器231には更に、気密室238に
連通する減圧ポンプ235が取り付けられている。減圧
ポンプ235は、気密室238の空気を減圧する。ウェ
ハステージ232は、駆動機構233に連結している。
この駆動機構233の働きによって、ウェハステージ2
32は、鉛直方向および水平方向に適宜駆動される。例
えば、検査を実行するときには、ウェハWHをプローブ
基板111に当接させ、検査が終了した後には、プロー
ブ基板111から離隔させることが可能である。また、
ウェハWHの中に複数の半導体チップが作り込まれてい
て、各チップを単位として検査を反復する場合に、ウェ
ハステージ232を水平に適宜移動させることによっ
て、1つのチップの検査からつぎのチップの検査に移行
することが可能である。
【0229】検査を実行する際には、プローブ基板11
1がウェハWHに当接した状態において、更に減圧ポン
プ235が動作することにより、気密室238の空気が
減圧される。このため、開口部58に面する配線フィル
ム53が、下方向に吸引される。このため、対物電極4
9がウェハWHのパッドに押圧付勢される。しかも、各
対物電極49には押圧力が均等に作用する。このため、
対物電極49とパッドとの間の接触抵抗が低減され、こ
れらの間に良好な電気的接触が実現するので、ウェハW
H等の検査を精度良く行うことが可能である。
【0230】プローブ基板111において、外部中継電
極55(図40)は基材56の上面に設けられているの
で、外部中継電極55はプローブ装置230の外部に露
出する。このため、外部の試験装置と外部中継電極40
との接続を容易に行うことができる。また、外部中継電
極55が基材56に取付られているので、外部中継電極
55に接続される外部の試験装置が備える信号配線が、
開口部58に面する配線フィルム53に無用な荷重を印
加する恐れが無い。このため、プローブ基板110と同
様に、対物電極49に付与される押圧力に外乱が作用し
ないという利点がある。また、配線パターン51が、開
口部58の中に限定されているので、プローブ基板11
0に比べて、配線パターン51を短くし得るという利点
もある。
【0231】なお、プローブ装置224と同様に、気密
容器231には更に、気密室238における減圧された
空気に超音波振動を付与する超音波発生器を設けること
も可能である。その効果はプローブ装置224の場合と
同様である。
【0232】<第7実施例>ここでは、配線パターンを
多層状に配設したプローブ基板の例について説明する。
【0233】<7-1.プローブ基板112>図42は、2
層状に配設された配線パターンを有するプローブ基板の
一例を示す正面断面図である。このプローブ基板112
は、薄膜状の配線フィルム60bが基材2の底面に取り
付けられた構造を有する。配線フィルム60bの開口部
3に面する領域には、バンプ状の対物電極68が配設さ
れており、周辺部分には同じくバンプ状の中継電極69
が配設されている。配線フィルム60bには、配線パタ
ーン61および配線パターン63が、互いに2層をなす
ように配設されている。これらの配線パターン61、6
3は、いずれも対物電極68と中継電極69とを接続し
ている。
【0234】配線フィルム60bは、ベースフィルム6
0と、その下方主面の上に形成された配線層60aとを
有している。ベースフィルム60は、好ましくはポリイ
ミド、ポリエステル等の耐熱性および機械的強度に優
れ、電気絶縁性の合成樹脂で構成され、その厚さは、例
えば25μm程度である。
【0235】配線層60aは、前述の対物電極68、中
継電極69、配線パターン61、63に加えて、保護膜
62、66を有している。配線パターン61、63は、
例えば銅、アルミニウムなどの導電性の材料で構成さ
れ、それらの厚さは、例えば3μm程度である。第1層
の配線パターン61は、ベースフィルム60の下方主面
の上に形成されている。配線パターン61およびベース
フィルム60の下方主面の上を覆うように、保護膜62
が形成されている。保護膜62は、例えばポリイミド等
の電気絶縁性の合成樹脂で構成され、その厚みは、例え
ば2〜10μm程度である。保護膜62は、配線パター
ン61の保護、および配線パターン61と配線パターン
63の間の電気絶縁を主目的として設けられる。保護膜
62には、配線パターン61の所定の部位において開口
部(コンタクト用開口部)65が形成されている。
【0236】保護膜62の上には、第2層の配線パター
ン63が形成されている。また開口部65には、配線パ
ターン63の一部をなす電極接続用の導電層64が形成
されている。導電層64は、開口部65を通して配線パ
ターン61に接続されている。これらの配線パターン6
3(導電層64を含む)、および保護膜62の上には、
もう一つの保護膜66が形成されている。保護膜66
は、保護膜62と同様に、例えばポリイミド等の電気絶
縁性の合成樹脂で構成され、その厚みは、例えば2〜1
0μm程度である。保護膜66は、配線パターン63の
保護と、配線パターン63が被検査物と電気的に接触す
るのを防止することとを主目的として設けられている。
【0237】保護膜66は、配線パターン63(導電層
64を含む)の上の所定の部位において開口しており、
この開口部67を介して対物電極68および中継電極6
9が、配線パターン63(導電層64を含む)の上に接
続されている。導電層64は、前述のように配線パター
ン61に接続されているので、導電層64に接続された
対物電極68および中継電極69は、配線パターン61
と電気的に結合する。対物電極68および中継電極69
は、導電性の材料、例えば金、タングステン、ハンダ等
で構成された突起状の電極であって、その高さは、例え
ば20μm程度である。突起の頭部は、外部へ露出して
いる。
【0238】対物電極68は、プローブ基板100(図
3)における対物電極4と同様に機能し、中継電極69
は、中継電極5と同様に機能する。対物電極68が、開
口部3に面する配線フィルム60bの領域内に配設され
ていることによってもたらされる効果も、プローブ基板
100と同様である。
【0239】プローブ基板112では、配線パターンが
2層状に形成されているので、対物電極68を高い密度
をもって配設することが可能である。このため、測定部
位としてのパッドが高い密度で形成されたウェハWH、
マルチチップモジュールなどの被測定物に対応したプロ
ーブ基板を、容易に構成することが可能である。
【0240】また、プローブ基板112と同様の構成に
おいて、配線パターンを更に3層以上に形成することも
可能である。この場合には、2層の場合に比べて更に対
物電極68を高密度に配設することが可能である。
【0241】<7-2.プローブ基板113>図43は、2
層状に配設された配線パターンを有するもう一つのプロ
ーブ基板の例を示す正面断面図である。このプローブ基
板113は、プローブ基板112と同様に、2層状に形
成された配線パターン71および配線パターン73を有
する。プローブ基板113の構成における、プローブ基
板112との特徴的な差異は、配線パターン71に電気
的に結合する対物電極74が、導電層64を介すること
なく直接に配線パターン71に接続されている点にあ
る。
【0242】その他の構成上の特徴は、プローブ基板1
12と同様である。すなわち、基材2の底面に取り付け
られた薄膜状の配線フィルム70bにおいて、開口部3
に面する領域内にバンプ状の対物電極77、78が配設
されており、周辺部分には同じくバンプ状の中継電極7
9、80が配設されている。第1層の配線パターン71
は、対物電極77と中継電極79とを接続しており、第
2層の配線パターン73は、対物電極78と中継電極8
0とを接続している。
【0243】配線フィルム70bは、ベースフィルム7
0と、その下方主面の上に形成された配線層70aとを
有している。ベースフィルム70は、前述のベースフィ
ルム60と同様の材料および厚さをもって構成される。
配線層70aは、前述の対物電極77、78、中継電極
79、80、配線パターン71、73に加えて、保護膜
72、76を有している。配線パターン71、73は、
前述の配線パターン61、63と同様の材料および厚さ
をもって構成される。
【0244】第1層の配線パターン71は、ベースフィ
ルム70の下方主面の上に形成されている。配線パター
ン71およびベースフィルム70の下方主面の上を覆う
ように、保護膜72が形成されている。保護膜72は、
前述の保護膜62と同様の材料および厚さをもって構成
されている。保護膜72は、配線パターン71の保護、
および配線パターン71と配線パターン73の間の電気
絶縁を主目的として設けられる。
【0245】保護膜72の上には、第2層の配線パター
ン73が形成されている。配線パターン73および保護
膜72の上には、もう一つの保護膜76が形成されてい
る。保護膜76は、保護膜72と同様の材料および厚さ
をもって構成される。保護膜76は、配線パターン73
の保護と、配線パターン73が被検査物と電気的に接触
するのを防止することとを主目的として設けられてい
る。
【0246】配線パターン71の上の所定の部位におい
て、保護膜72および保護膜76の双方を貫通する開口
部74が形成されている。この開口部74を介して、対
物電極77および中継電極79が、配線パターン71の
上に接続されている。また、保護膜76は、配線パター
ン73の上の所定の部位において開口しており、この開
口部75を介して、対物電極78および中継電極80が
配線パターン73の上に接続されている。
【0247】対物電極77、78および中継電極79、
80は、導電性の材料、例えば金、タングステン、ハン
ダ等で構成された突起状の電極であるり、。対物電極7
8および中継電極80の高さは、例えば20μm程度で
ある。対物電極77および中継電極79の高さは、その
頭頂部が、対物電極78および中継電極80と同一水平
面上に位置するように設定されている。これらの突起の
頭部は、外部へ露出している。
【0248】対物電極77、78は、前述のプローブ基
板112における対物電極68と同様に機能し、中継電
極79、80は前述の中継電極69と同様に機能する。
対物電極77、78が、開口部3に面する配線フィルム
70bの領域内に配設されていることによってもたらさ
れる効果も、プローブ基板112と同様である。
【0249】プローブ基板113においても、配線パタ
ーンが2層状に形成されているので、対物電極77、7
8を高い密度をもって配設することが可能である。この
ため、測定部位としてのパッドが高い密度で形成された
ウェハWH、マルチチップモジュールなどの被測定物に
対応したプローブ基板を、容易に構成することが可能で
ある。
【0250】また、プローブ基板113と同様の構成に
おいて、配線パターンを更に3層以上に形成することも
可能である。この場合には、2層の場合に比べて更に対
物電極を高密度に配設することが可能である。
【0251】<7-3.プローブ基板112の製造方法>図
44〜図M53は、プローブ基板112の製造工程図で
ある。ここでは、これらの図に沿って、プローブ基板1
12の製造工程の好ましい実施例について説明する。
【0252】プローブ基板112を製造するには、ま
ず、例えばポリイミド等の電気絶縁体であって薄膜形状
のベースフィルム60を準備する。つぎに、ベースフィ
ルム60の一方の主面の上に、蒸着もしくはスパッタリ
ングにより、例えば銅またはアルミニウムから成る導電
性の金属層61aを全面に形成する(図44)。
【0253】つづいて、この金属層61aをフォトリソ
グラフィによりエッチングを行うことにより、所定のパ
ターンを有する配線パターン61を形成する(図4
5)。
【0254】つぎに、保護膜62となるべき例えばポリ
イミド等の樹脂膜62aを、配線パターン61を含むベ
ースフィルム60の主面の上に、全面にわたって塗布す
る(図46)。
【0255】その後、配線パターン61の上の所定の位
置において、フォトリソグラフィによて樹脂膜62aを
選択的に除去することより、樹脂膜62aに開口部65
を形成する。このことによって、前述の保護膜62が形
成される(図47)。この開口部65において、配線パ
ターン61の表面が露出する。
【0256】つづいて、保護膜62の上、および開口部
65において露出する配線パターン61の上に、蒸着も
しくはスパッタリングにより、例えば銅またはアルミニ
ウムから成る導電性の金属層63aを全面にわたって形
成する(図48)。
【0257】つづいて、この金属層63aをフォトリソ
グラフィによりエッチングを行うことにより、導電層6
4を含む所定のパターンを有する配線パターン63を形
成する(図49)。導電層64は、開口部65に位置
し、配線パターン61の上面に接続する。
【0258】つぎに、例えばポリイミド等の樹脂膜66
aを、配線パターン63および保護膜62の上に、全面
にわたって塗布する(図50)。
【0259】その後、配線パターン63(導電層64を
含む)の上の所定の位置において、フォトリソグラフィ
によって樹脂膜66aを選択的に除去することより、樹
脂膜66aに開口部67を形成する。このことによっ
て、保護膜66が形成される(図51)。この開口部6
5において、配線パターン63(導電層64を含む)の
表面が露出する。
【0260】つづいて、開口部67を含む表面に、例え
ば金、タングステン、またはハンダ等の導電性の材料の
鍍金を施すことにより、開口部67に露出する配線パタ
ーン3(導電層64を含む)の表面に、これらの金属を
析出させる。このことによって、バンプ状の対物電極6
8および中継電極69を配線パターン63(導電層64
を含む)の上の所定の位置に形成する(図52)。これ
らの対物電極68および中継電極69は、保護膜66の
表面よりも外部に突出するように形成される。この工程
によって、ベースフィルム60の一方の主面の上に配線
層60aが完成する。このことは、同時にベースフィル
ム60と配線層60aとを有する配線フィルム60bの
完成を意味する。
【0261】つづく工程を実行するのに先だって、例え
ばアルミニウムなどで構成され開口部3を有する平板形
状の基材2をあらかじめ準備しておく。そうしておい
て、前述の工程で完成した配線フィルム60bを、準備
された基材2に取付ける。配線フィルム60bの基材2
への取付は、例えばシリコーン系、エポキシ系、ポリイ
ミド系などの接着剤、あるいは低融点ガラスを用いて、
配線フィルム60bの対物電極68および中継電極69
が露出する側とは反対の主面を、基材2の一主面に貼着
することによって行われる(図53)。この工程によっ
て、プローブ基板112が完成する。基材2を準備する
工程において、開口部3の寸法などの基材2の形状は、
最終的に形成されるすべての対物電極68が開口部3の
中に位置するようにあらかじめ設定される。
【0262】なお、上述の金属層61aおよび63a
は、蒸着もしくはスパッタリングを用いて形成した。こ
れらの蒸着あるいはスパッタリングに代えて、あらかじ
め層状に形成された銅箔などの金属層61a、63a
を、これらが形成されるべき表面の上に全面にわたって
貼着してもよい。貼着を行うには、例えばシリコーン樹
脂などの接着剤を用いるとよい。
【0263】更に、金属層61a、63aを、これらが
形成されるべき表面の上に全面にわたって、鍍金によっ
て形成してもよい。例えば、無電解鍍金法によって銅を
ベースフィルム60の一主面の全面に析出させることに
よって、金属層61aを形成してもよい。
【0264】また、図46〜図49に示した工程を反復
することによって、配線パターンが3層以上の多層状に
形成されたプローブ基板を製造することが可能である。
【0265】以上に述べた製造方法は、半導体集積回路
を半導体ウェハ上に製造する、いわゆるウェハプロセス
と同様の工程を応用したものである。このため、この方
法を用いることによって、密度が高くかつ個数の対物電
極68を配設したプローブ基板112を、容易にかつ低
いコストで製造することができる。
【0266】<7-4.プローブ基板113の製造方法>図
54〜図62は、プローブ基板113の製造工程図であ
る。ここでは、これらの図に沿って、プローブ基板11
3の製造工程の好ましい実施例について説明する。
【0267】プローブ基板113を製造するには、ま
ず、例えばポリイミド等の電気絶縁体であって薄膜形状
のベースフィルム70を準備する。つぎに、ベースフィ
ルム70の一方の主面の上に、蒸着もしくはスパッタリ
ングにより、例えば銅またはアルミニウムから成る導電
性の金属層71aを全面に形成する(図54)。
【0268】つづいて、この金属層71aをフォトリソ
グラフィによりエッチングを行うことにより、所定のパ
ターンを有する配線パターン71を形成する(図5
5)。
【0269】つぎに、保護膜72となるべき例えばポリ
イミド等の樹脂膜72aを、配線パターン71を含むベ
ースフィルム70の主面の上に、全面にわたって塗布す
る(図56)。
【0270】つづいて、保護膜72aの上に、蒸着もし
くはスパッタリングにより、例えば銅またはアルミニウ
ムから成る導電性の金属層73aを全面にわたって形成
する(図57)。
【0271】つづいて、この金属層73aをフォトリソ
グラフィによりエッチングを行うことにより、所定のパ
ターンを有する配線パターン73を形成する(図5
8)。
【0272】つぎに、例えばポリイミド等の樹脂膜76
aを、配線パターン73および保護膜72aの上に、全
面にわたって塗布する(図59)。
【0273】その後、配線パターン71および配線パタ
ーン73の上の所定の位置において、フォトリソグラフ
ィによって樹脂膜72aおよび樹脂膜76aを選択的に
除去することより、開口部74および開口部75を形成
する。このことによって、保護膜72および保護膜76
が形成される(図60)。
【0274】開口部74は、配線パターン71の上に開
口し、樹脂膜72aおよび樹脂膜76aの双方を貫通す
る。一方、開口部75は、配線パターン73の上に開口
し、樹脂膜76aを貫通する。すなわち、開口部74に
おいて配線パターン71の表面が露出し、開口部75に
おいて配線パターン73の表面が露出する。
【0275】つづいて、開口部74、75を含む表面
に、例えば金、タングステン、またはハンダ等の導電性
の材料の鍍金を施すことにより、開口部74、75に露
出する配線パターン71、73の表面に、これらの金属
を析出させる。このことによって、バンプ状の対物電極
77および中継電極79を配線パターン71の上の所定
の位置に形成するとともに、同じくバンプ状の対物電極
78および中継電極80を配線パターン73の上の所定
の位置に形成する(図61)。これらの対物電極77、
78および中継電極79、80は、保護膜76の表面よ
りも外部に突出するように形成される。
【0276】この工程によって、ベースフィルム70の
一方の主面の上に配線層70aが完成する。このこと
は、同時にベースフィルム70と配線層70aとを有す
る配線フィルム70bの完成を意味する。
【0277】つづく工程を実行するのに先だって、例え
ばアルミニウムなどで構成され開口部3を有する平板形
状の基材2をあらかじめ準備しておく。そうしておい
て、前述の工程で完成した配線フィルム70bを、準備
された基材2に取付ける。配線フィルム70bの基材2
への取付は、例えばシリコーン系、エポキシ系、ポリイ
ミド系などの接着剤、あるいは低融点ガラスを用いて、
配線フィルム70bの対物電極77、78、および中継
電極79、80が露出する側とは反対の主面を、基材2
の一主面に貼着することによって行われる(図62)。
この工程によって、プローブ基板113が完成する。基
材2を準備する工程において、開口部3の寸法などの基
材2の形状は、最終的に形成されるすべての対物電極7
7、78が開口部3の中に位置するようにあらかじめ設
定される。
【0278】なお、上述の金属層71aおよび73a
は、蒸着もしくはスパッタリングを用いて形成した。こ
れらの蒸着あるいはスパッタリングに代えて、あらかじ
め層状に形成された銅箔などの金属層71a、73a
を、これらが形成されるべき表面の上に全面にわたって
貼着してもよい。貼着を行うには、例えばシリコーン樹
脂などの接着剤を用いるとよい。
【0279】更に、金属層71a、73aを、これらが
形成されるべき表面の上に全面にわたって、鍍金によっ
て形成してもよい。例えば、無電解鍍金法によって銅を
ベースフィルム70の一主面の全面に析出させることに
よって、金属層71aを形成してもよい。
【0280】また、図56〜図58に示した工程を反復
することによって、配線パターンが3層以上の多層状に
形成されたプローブ基板を製造することが可能である。
【0281】以上に述べた、プローブ基板112および
101は、半導体集積回路を半導体ウェハ上に製造す
る、いわゆるウェハプロセスと同様の工程で製造するこ
とができる。このため、密度が高く個数の多いパッドを
有するウェハWHなどの被検査物に対応して、高密度で
かつ個数の多い対物電極4および配線パターン6が配設
されたプローブ基板100、101を、容易にかつ安価
に製造することが可能である。すなわち、プローブ基板
100、101は、今後ますます進行することが予想さ
れるウェハWH、マルチチップモジュール等の被測定物
における多パッド化および高密度パッド化にも、容易に
対応し得るという優れた利点を有している。
【0282】このプローブ基板113を製造する方法
は、前述のプローブ基板112で必要とされた導電層6
4を形成する工程、およびそのための開口部65を形成
する工程を必要としない。このため、多層状に配設され
る配線パターンを有するプローブ基板をより単純に、か
つ安価に製造することができるという利点がある。
【0283】<第8実施例>ここでは、プローブ基板に
位置合わせ用の貫通孔が設けられた実施例について説明
する。
【0284】<8-1.プローブ基板の構成>図63は、こ
の実施例におけるプローブ基板114の平面図である。
プローブ基板114は、プローブ基板100(図3)と
同様の構造を有するが、基材2の開口部3に面する配線
フィルム81の一部に貫通孔82が形成されている点に
特徴を有する。貫通孔82は、検査対象物の表面の形状
に応じて適正な位置に設けられる。また、配線フィルム
81が有する配線パターン6は、この貫通孔82を交差
するように配設されている。好ましくは、図63に例示
するように、配線パターン6は、貫通孔82においてエ
ッジ部86を有するように配設される。
【0285】図64は、プローブ基板114の正面断面
図である。ベースフィルム87および保護膜89は、プ
ローブ基板100(図3)におけるベースフィルム7お
よび保護膜9と同様の材料および厚さをもってそれぞれ
構成されている。特に保護膜89は、好ましくは透明な
いし透明に近い材料で構成される。
【0286】対物電極4、中継電極5、配線パターン6
および保護膜89とによって、配線層88が構成され、
ベースフィルム87とその一主面上に形成された配線層
88とによって配線フィルム81が構成される。
【0287】<8-2.プローブ装置の構成>図65は、プ
ローブ基板114が組み込まれたプローブ装置の主要部
の一例を示す正面断面図である。このプローブ装置24
0には、顕微鏡243とCDDカメラ244とが設けら
れている。すなわち、台部246の上に据え付けられた
匡体部241の上方部材には、開口部242が設けられ
ている。この開口部242の直下に位置するように、プ
ローブ基板114が匡体部241の上方部材に固定的に
取り付けられている。プローブ基板114の配線フィル
ム81は、プローブ基板114の下方に配置されるウェ
ハWHに対向して下方を向いている。
【0288】プローブ基板114の開口部3の上方に
は、顕微鏡243が匡体部241に連結して取り付けら
れている。また、匡体部241の上方部材にはCDDカ
メラ244が固定的に取り付けられている。顕微鏡24
3、CDDカメラ244は共に、下方に位置する物体の
像を観測するような姿勢をもって取り付けられる。
【0289】台部246にはウェハWHを載置するウェ
ハステージ245が設置されている。ウェハステージ2
45は、図示しない駆動部によって水平および鉛直方向
に移動が可能である。
【0290】図66は、顕微鏡243と匡体部241と
の連結部の構造と動作を示す斜視図である。図66に示
すように、顕微鏡243は、匡体部241に回動自在に
支持される回動支柱247の先端部に固定されている。
回動支柱247が回動することによって、顕微鏡243
は開口部242の上方と退避位置との間を移動すること
が可能である。
【0291】<8-3.プローブ装置の動作>つぎに、プロ
ーブ装置240の動作について説明する。図65に戻っ
て、被検査物としてのウェハWHがウェハステージ24
5に載置されると、配線フィルム81とウェハWHとが
互いに接触しない程度に近接するように、ウェハステー
ジ245が上昇する。つづいて、配線フィルム81とウ
ェハWHとがこのように互いに近接した状態で、プロー
ブ基板114とウェハWHとの間の水平方向の相対位置
の調整が行われる。このとき、顕微鏡243は開口部2
42の上方に位置する。顕微鏡243によって、貫通孔
82を通してウェハWHの像と貫通孔82を交差する配
線パターン6の像を観察することができる。
【0292】図67は、ウェハWHの表面の形状の一例
を示す模式図である。ウェハWHの表面には多数の半導
体チップSCが形成されていて、隣接するそれらの半導
体チップSCの間に微細な溝GRが形成されている。顕
微鏡243によって、貫通孔82を交差する配線パター
ン6のエッジ部86を観察しつつ、ウェハWHの表面上
において溝GRが交差するエッジ部TGの像が、エッジ
部86の像と互いに重なり合うように、ウェハWHの水
平方向の位置を調整する。この調整は、ウェハステージ
245を水平方向に適宜移動させることによって行われ
る。
【0293】ウェハWHの水平位置がこのようにして調
整された結果、配線フィルム81に配設される対物電極
4と、この対物電極4が当接すべき半導体チップSCに
設けられるパッドとが互いに向き合う。すなわち、ウェ
ハWHとプローブ基板114との水平方向の相対位置が
適切に設定される。貫通孔82および貫通孔82を交差
する配線パターン6の位置は、エッジ部86とエッジ部
TGが顕微鏡の画像上のいて一致したときに、ウェハW
Hとプローブ基板114の相対位置が適切なものとなる
ように、あらかじめ設定される。
【0294】以上のように、プローブ装置240では、
顕微鏡243を用いて、エッジ部86とエッジ部TGと
を標的として観察することによって、プローブ基板11
4とウェハWHとの相対位置の調整が行われるので、こ
の相対位置の調整を高い精度で実現することができる。
【0295】相対位置の調整が終了すると、対物電極4
とウェハWHのパッドとが当接するようにウェハステー
ジ245が更に上昇する。その後、顕微鏡243は回動
支柱247が回動することにより、退避位置へ移動す
る。その後、開口部242を通して、例えば密閉容器1
63などの付勢ユニットがプローブ基板114の開口部
3へ挿入される。この付勢ユニットが作動することによ
って配線フィルム81がウェハWHへと押圧付勢された
状態で、ウェハWHの検査が実行される。
【0296】このプローブ装置240には、顕微鏡24
3の他にCDDカメラ244が更に設けられているの
で、同一種類のウェハWHを反復して検査する場合に
は、上述の顕微鏡243を用いた相対位置の調整は、第
1番目のウェハWHの検査においてのみ行えば足りる。
第1番目のウェハWHの相対位置を調整する際に、CD
Dカメラ244での観察も同時に行っておく。このとき
の標的は、エッジ部TGに限らずウェハWHの表面にお
ける目印となり得るものであれば何でもよい。第2番目
のウェハWHがウェハステージ245に載置されたとき
に、目印の位置をCDDカメラ244によって確認す
る。そうして、この確認された位置と、ウェハWHが所
定の位置に調整されたときの目印の位置との間のずれを
算出する。算出されたずれ量にもとづいて、このずれを
解消するように、ウェハステージ245を水平方向に移
動させることによって、ウェハWHの相対位置の調整が
完了する。
【0297】CDDカメラ244による、目印の位置の
確認は画像処理技術を用いて自動的に行うことが可能で
ある。また、ずれ量の算出、およびこのずれ量にもとづ
くウェハステージ245の駆動も自動的に行うことが可
能である。このため、プローブ装置240では、顕微鏡
243によって観察するという手作業に依拠すべき困難
な工程を減らすことができるという利点がある。
【0298】なお、貫通孔82において配線パターン6
がエッジ部86を有しない場合、例えば一本の直線状の
配線パターン6が貫通孔82を横断する場合において
も、配線パターン6を標的として相対位置の調整を行う
ことが可能である。しかしながら、貫通孔82にエッジ
部86が有れば、より小さい標的を用いることができる
ので、より高い精度で相対位置の調整を行うことができ
る。
【0299】また貫通孔82において、配線パターン6
が交差しない場合でも、貫通孔82自身を標的として相
対位置の調整を行うことが可能である。しかしながら、
配線パターン6が交差する上述の場合の方が、より小さ
い標的を用いることができるので、位置調整の精度は優
れている。
【0300】また、開口部3に付勢ユニットを挿入する
ことなく、配線フィルム81を押圧付勢する方法を採用
する場合には、顕微鏡243は回動する必要はなく、開
口部242の上方に固定されていてもよい。例えば、プ
ローブ基板109と同様に、対物電極4が磁性体を有し
ていて、ウェハステージ245の下方に電磁石222が
設置されている場合には、開口部3に挿入すべき付勢ユ
ニットは必要とされないので、顕微鏡243は固定され
ていても差し支えない。
【0301】<8-4.プローブ基板114の製造方法:そ
の1>図68〜図73は、プローブ基板114の製造工
程図である。ここでは、これらの図に沿って、プローブ
基板114の製造工程における好ましい実施例について
説明する。
【0302】プローブ基板114を製造するには、ま
ず、例えばポリイミド等の電気絶縁体であって薄膜形状
のベースフィルム87aを準備する。つぎに、ベースフ
ィルム87aの一方の主面の上に、蒸着もしくはスパッ
タリングにより、例えば銅またはアルミニウムから成る
導電性の金属層6aを全面に形成する(図68)。
【0303】つづいて、この金属層6aをフォトリソグ
ラフィによりエッチングを行うことにより、所定のパタ
ーンを有する配線パターン6を形成する。これと前後し
て、ベースフィルム87aの所定の位置に、貫通孔82
を形成する。このことによって、ベースフィルム87a
からベースフィルム87が形成される(図69)。貫通
孔82は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の強ア
ルカリ水溶液、またはヒドラジン等を用いて、エッチン
グを行うことによって形成される。貫通孔82は、その
一部が配線パターン6によって覆われるような位置に形
成される。また、貫通孔82の形成は、この工程以降の
いずれの工程で行ってもよい。
【0304】つぎに、保護膜89となるべき例えばポリ
イミド等の樹脂膜89aを、配線パターン6を含むベー
スフィルム87の主面の上に、全面にわたって塗布する
(図70)。樹脂膜89aには、好ましくは透明ないし
透明に近い材料が選ばれる。
【0305】その後、配線パターン6の上の所定の位置
において、フォトリソグラフィによて樹脂膜89aを選
択的に除去することより、樹脂膜89aに開口部10を
形成する。このことによって、前述の保護膜89が形成
される(図71)。この開口部10において、配線パタ
ーン6の表面が露出する。
【0306】つづいて、開口部10を含む表面に、例え
ば金、タングステン、またはハンダ等の導電性の材料の
鍍金を施すことにより、開口部10における配線パター
ン6の表面に、これらの金属を析出させる。このことに
よって、バンプ状の対物電極4および中継電極5を配線
パターン6の上の所定の位置に形成する(図72)。こ
れらの対物電極4および中継電極5は、保護膜89の表
面よりも外部に突出するように形成される。この工程に
よって、ベースフィルム87の一方の主面の上に配線層
88が完成する。このことは、同時にベースフィルム8
7と配線層88とを有する配線フィルム81の完成を意
味する。
【0307】つづく工程を実行するのに先だって、例え
ばアルミニウムなどで構成され開口部3を有する平板形
状の基材2をあらかじめ準備しておく。そうしておい
て、前述の工程で完成した配線フィルム81を、準備さ
れた基材2に取付ける。配線フィルム81の基材2への
取付は、例えばシリコーン系、エポキシ系、ポリイミド
系などの接着剤、あるいは低融点ガラスを用いて、配線
フィルム81の対物電極4および中継電極5が露出する
側とは反対の主面を、基材2の一主面に貼着することに
よって行われる(図73)。この工程によって、プロー
ブ基板114が完成する。基材2を準備する工程におい
て、開口部3の寸法などの基材2の形状は、最終的に形
成されるすべての対物電極4および貫通孔82が開口部
3の中に位置するようにあらかじめ設定される。
【0308】なお、上述の金属層6aを形成する工程
(図68)では、蒸着もしくはスパッタリングを用い
て、ベースフィルム87の主面の上に金属層6aを形成
した。これらの蒸着あるいはスパッタリングに代えて、
あらかじめ層状に形成された銅箔などの金属層6aをベ
ースフィルム87の一主面の全面に貼着してもよい。貼
着を行うには、例えばシリコーン樹脂などの接着剤を用
いるとよい。
【0309】更に、鍍金によって金属層6aをベースフ
ィルム87の主面上に形成してもよい。例えば、無電解
鍍金法によって銅をベースフィルム87の一主面の全面
に析出させることによって、金属層6aを形成してもよ
い。
【0310】<8-5.プローブ基板114の製造方法:そ
の2>つぎに、プローブ基板114の製造工程における
もう一つの好ましい実施例について説明する。
【0311】まず、図74を参照しつつ第1工程を説明
する。プローブ基板114を製造するには、貫通孔82
が形成されたベースフィルム87をあらかじめ準備す
る。ベースフィルム87は、例えばポリイミド等の薄膜
形状の電気絶縁体である。つぎに、このベースフィルム
87の貫通孔82をレジスト材で埋め込む。貫通孔82
がレジスト材で埋め込まれたベースフィルム87の一方
の主面の上に、蒸着もしくはスパッタリングにより、例
えば銅またはアルミニウムから成る導電性の金属層6a
を全面に形成する。その後、貫通孔82に埋め込まれた
レジスト材を、例えば剥離液を用いて除去する。このレ
ジスト材を除去する工程は、この工程で行う代わりに限
らず、この工程以降のいずれの工程で行ってもよい。
【0312】以上の第1工程につづく工程は、図69〜
図73に示した工程と同様であるので説明を略する。
【0313】なお、第1工程において金属層6aを形成
するために、蒸着もしくはスパッタリングを用いる代わ
りに、あらかじめ層状に形成された銅箔などの金属層6
aをベースフィルム87の一主面の全面に貼着する方
法、または鍍金によって金属層6aをベースフィルム8
7の主面上に形成する方法などを用いてもよい。
【0314】<第9実施例>ここでは、プローブ基板に
マーキング用の貫通孔が設けられた実施例について説明
する。
【0315】<9-1.プローブ基板の構成>図75は、こ
の実施例におけるプローブ基板115の平面図である。
プローブ基板115は、プローブ基板100(図3)と
同様の構造を有するが、基材2の開口部3に面する配線
フィルム91の一部に貫通孔92が形成されている点に
特徴を有する。貫通孔92は、被検査物の表面にマーキ
ングを施すために設けられるものであって、配線フィル
ム91が被検査物と当接状態にあるときに、マーキング
を施すべき位置に相応した配線フィルム91上の部位に
設けられる。
【0316】図76は、プローブ基板115の正面断面
図である。ベースフィルム97および保護膜99は、プ
ローブ基板100(図3)におけるベースフィルム7お
よび保護膜9と同様の材料および厚さをもってそれぞれ
構成されている。
【0317】対物電極4、中継電極5、配線パターン6
および保護膜99とによって、配線層98が構成され、
ベースフィルム97とその一主面上に形成された配線層
98とによって配線フィルム81が構成される。プロー
ブ基板115を用いたプローブ装置は、マーキング用の
インクノズル251を備えている。このインクノズル2
51は、プローブ基板115に近接して設置され、その
先端部は貫通孔92に位置する。
【0318】<9-2.プローブ装置の構成と動作>図77
は、プローブ基板115を組み込んだプローブ装置の斜
視図である。このプローブ装置250では、匡体部25
2の上方部材に開口部253が設けられている。プロー
ブ基板115は、この開口部253の直下に設置されて
いる。
【0319】開口部253の上方には、インクノズル2
51が匡体部252に連結して取り付けられている。イ
ンクノズル251の先端部は、開口部253の直下に位
置する貫通孔92に向かっている。
【0320】インクノズル251は、匡体部252に回
動自在に支持される回動支柱254の先端部に固定され
ている。このため、回動支柱254が回動することによ
って、インクノズル251は開口部253の上方と退避
位置との間を移動することが可能である。プローブ基板
115が被検査物に当接して検査を実行するときには、
インクノズル251は退避位置にある。このため、プロ
ーブ基板115の配線フィルム91を押圧付勢する付勢
ユニットを、開口部253を通して挿入することが可能
である。
【0321】検査が終了し、検査対象が不良であること
が判明すると、付勢ユニットは除去され、代わりに回動
支柱254が回動してインクノズル251が開口部25
3の上方へ移動する。そして、インクノズル251の先
端部からインクが滴下される。滴下されたインクは、貫
通孔92を貫通して、貫通孔92の直下に位置する被検
査物の部位にマーキングを記す。その後、インクノズル
251は退避位置に戻って次の検査に備える。
【0322】このように、プローブ基板115を組み込
んだプローブ装置250を用いることによって、プロー
ブ基板115が被検査物に当接した状態で、貫通孔92
を通して、マーキングを施すことが可能である。すなわ
ち、マーキングを施すために、被検査物またはプローブ
基板を一旦移動させる必要がない。このため、マーキン
グを確実かつ迅速に実行することが可能である。
【0323】図67に示された多数の半導体チップSC
が形成されたウェハWHのように、1つの被検査物の中
に複数の単位検査領域が存在する場合には、各単位検査
領域毎に検査が反復される。このため、このような多数
の単位検査領域を有する被検査物を検査する際には、マ
ーキングを確実かつ迅速に実行する効果が特に顕著であ
る。
【0324】なお、インクノズル251に代えて、マー
キングを施す別の装置を用いてもよい。例えば、被検査
対象物に傷をつける、いわゆるスクラッチを行う装置を
用いてもよい。また、プローブ基板115の開口部3に
付勢ユニットを挿入することなく、配線フィルム91を
押圧付勢する方法を採用する場合には、インクノズル2
51は回動する必要はなく、開口部253の上方に固定
されていてもよい。
【0325】<9-3.プローブ基板115の製造方法:そ
の1>図78〜図84は、プローブ基板115の製造工
程図である。ここでは、これらの図に沿って、プローブ
基板115の製造方法における好ましい実施例について
説明する。
【0326】プローブ基板115を製造するには、ま
ず、例えばポリイミド等の電気絶縁体であって薄膜形状
のベースフィルム97aを準備する。つぎに、ベースフ
ィルム97aの一方の主面の上に、蒸着もしくはスパッ
タリングにより、例えば銅またはアルミニウムから成る
導電性の金属層6aを全面に形成する(図78)。
【0327】つづいて、この金属層6aをフォトリソグ
ラフィによりエッチングを行うことにより、所定のパタ
ーンを有する配線パターン6を形成する。(図79)。
なお、配線パターン6は、後述する貫通孔92が設けら
れる部位を避けて配設される。
【0328】つぎに、保護膜99となるべき例えばポリ
イミド等の樹脂膜99aを、配線パターン6を含むベー
スフィルム97aの主面の上に、全面にわたって塗布す
る(図80)。
【0329】その後、配線パターン6の上の所定の位置
において、フォトリソグラフィによて樹脂膜99aを選
択的に除去することより、樹脂膜99aに開口部10を
形成する。このことによって、前述の樹脂膜99bが形
成される(図81)。この開口部10において、配線パ
ターン6の表面が露出する。
【0330】つづいて、開口部10を含む表面に、例え
ば金、タングステン、またはハンダ等の導電性の材料の
鍍金を施すことにより、開口部10における配線パター
ン6の表面に、これらの金属を析出させる。このことに
よって、バンプ状の対物電極4および中継電極5を配線
パターン6の上の所定の部位に形成する(図82)。こ
れらの対物電極4および中継電極5は、樹脂膜99bの
表面よりも外部に突出するように形成される。この工程
によって配線フィルム91aが出来上がる。
【0331】つぎに、配線フィルム91aの所定部位に
貫通孔92を形成する(図83)。貫通孔92は、水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム等の強アルカリ水溶液、
またはヒドラジン等を用いて、ベースフィルム97aお
よび樹脂膜99bにエッチングを施すことによって形成
される。あるいは、貫通孔92はレーザによる熱溶解、
または機械加工などによって形成されてもよい。また、
貫通孔82の形成は、この工程以降のいずれの工程で行
ってもよい。
【0332】貫通孔92が形成されることにより、ベー
スフィルム97aからベースフィルム97が出来上り、
樹脂膜99bから保護膜99が出来上がる。また、この
工程によって、ベースフィルム97と、その一方の主面
の上に形成された配線層98とを有する配線フィルム9
1が完成する。
【0333】つづく工程を実行するのに先だって、例え
ばアルミニウムなどで構成され開口部3を有する平板形
状の基材2をあらかじめ準備しておく。そうしておい
て、前述の工程で完成した配線フィルム91を、準備さ
れた基材2に取付ける。配線フィルム91の基材2への
取付は、例えばシリコーン系、エポキシ系、ポリイミド
系などの接着剤、あるいは低融点ガラスを用いて、配線
フィルム91の対物電極4および中継電極5が露出する
側とは反対の主面を、基材2の一主面に貼着することに
よって行われる(図84)。この工程によって、プロー
ブ基板115が完成する。基材2を準備する工程におい
て、開口部3の寸法などの基材2の形状は、最終的に形
成されるすべての対物電極4および貫通孔92が開口部
3の中に位置するようにあらかじめ設定される。
【0334】なお、上述の金属層6aを形成する工程
(図78)では、蒸着もしくはスパッタリングを用い
て、ベースフィルム97aの主面の上に金属層6aを形
成した。これらの蒸着あるいはスパッタリングに代え
て、あらかじめ層状に形成された銅箔などの金属層6a
をベースフィルム97aの一主面の全面に貼着してもよ
い。貼着を行うには、例えばシリコーン樹脂などの接着
剤を用いるとよい。
【0335】更に、鍍金によって金属層6aをベースフ
ィルム97aの主面上に形成してもよい。例えば、無電
解鍍金法によって銅をベースフィルム97aの一主面の
全面に析出させることによって、金属層6aを形成して
もよい。
【0336】<9-4.プローブ基板115の製造方法:そ
の2>つぎに、プローブ基板115の製造方法における
もう一つの好ましい実施例について説明する。図85〜
図89は、この実施例における製造方法を示す工程図で
ある。この製造方法では、あらかじめ貫通孔92が形成
されたベースフィルム97を用いる。
【0337】すなわち、まず図85に示すように、所定
の部位に貫通孔92が形成されたベースフィルム97を
準備する。ベースフィルム97は、例えばポリイミド等
の電気絶縁体であって薄膜形状をなす。つぎに、準備さ
れたベースフィルム97の一方の主面の上に、蒸着もし
くはスパッタリングにより、例えば銅またはアルミニウ
ムから成る導電性の金属層6bを全面に形成する(図8
5)。
【0338】つづいて、この金属層6bをフォトリソグ
ラフィによりエッチングを行うことにより、所定のパタ
ーンを有する配線パターン6を形成する。(図86)。
【0339】つぎに、保護膜99となるべき例えばポリ
イミド等の樹脂膜99cを、配線パターン6を含むベー
スフィルム97の主面の上に、全面にわたって塗布する
(図87)。
【0340】その後、配線パターン6の上の所定の位置
において、フォトリソグラフィによて樹脂膜99cを選
択的に除去することより、樹脂膜99cに開口部10を
形成する。このことによって、保護膜99が形成される
(図88)。この開口部10において、配線パターン6
の表面が露出する。
【0341】つづいて、開口部10を含む表面に、例え
ば金、タングステン、またはハンダ等の導電性の材料の
鍍金を施すことにより、開口部10における配線パター
ン6の表面に、これらの金属を析出させる。このことに
よって、バンプ状の対物電極4および中継電極5を配線
パターン6の上の所定の部位に形成する(図89)。こ
れらの対物電極4および中継電極5は、保護膜99の表
面よりも外部に突出するように形成される。この工程に
よって、ベースフィルム97と、その一方の主面の上に
形成された配線層98とを有する配線フィルム91が完
成する。
【0342】つづく工程を実行するのに先だって、例え
ばアルミニウムなどで構成され開口部3を有する平板形
状の基材2をあらかじめ準備しておく。そうしておい
て、図84に示した工程と同様の工程を実行することに
より、プローブ基板115が完成する。
【0343】なお、基材2を準備する工程において、開
口部3の寸法などの基材2の形状は、貫通孔92と最終
的に形成されるすべての対物電極4とが開口部3の中に
位置するようにあらかじめ設定される。
【0344】なお、上述の金属層6bを形成する工程
(図85)では、蒸着もしくはスパッタリングを用い
て、ベースフィルム97の主面の上に金属層6bを形成
した。これらの蒸着あるいはスパッタリングに代えて、
あらかじめ層状に形成された銅箔などの金属層6bをベ
ースフィルム97の一主面の全面に貼着してもよい。貼
着を行うには、例えばシリコーン樹脂などの接着剤を用
いるとよい。
【0345】更に、鍍金によって金属層6bをベースフ
ィルム97の主面上に形成してもよい。例えば、無電解
鍍金法によって銅をベースフィルム97の一主面の全面
に析出させることによって、金属層6bを形成してもよ
い。
【0346】<9-5.プローブ基板の変形例>つぎに、マ
ーキング用の貫通孔が設けられたプローブ基板における
別の例について説明する。図90はこの実施例のプロー
ブ基板の正面断面図である。このプローブ基板116
は、プローブ基板115と同様に、中央部に開口部30
3が形成された板状の基材302の一方の主面に配線フ
ィルム301が貼着された構造を有する。また、配線フ
ィルム301には、開口部303に面する所定の部位
に、マーキング用の貫通孔304が形成されている。貫
通孔304は、プローブ基板115における貫通孔92
と同様に機能する。
【0347】プローブ基板116では、更に、配線フィ
ルム301の全面にわたって、貫通孔304から所定の
ピッチPcをもって、周期的に別の貫通孔306が形成
されている。また、配線フィルム301に当接する基材
302の下面には、貫通孔306が設けられている部位
に、孔(凹部)305が形成されている。ピッチPc
は、例えば図67に示されたウェハWHに存在する多数
の半導体チップSCの周期的な配列間隔のように、1つ
の被検査物の中に等間隔で存在する複数の単位検査領域
の配列間隔に一致するように設定される。
【0348】プローブ基板116は、プローブ基板11
5と同様にプローブ装置250に組み込んで用いられ
る。すなわち、プローブ基板116を用いることによ
り、プローブ基板116が被検査物に当接した状態で、
貫通孔304を通して、マーキングを施すことが可能で
ある。
【0349】このプローブ基板116は、例えば図67
に示されたウェハWHに等間隔で存在する多数の半導体
チップSCを順次検査する場合のように、1つの被検査
物の中に等間隔で存在する複数の同一の単位検査領域を
順次反復して検査する場合に、特にその効果を発揮す
る。この検査の過程において、例えばある半導体チップ
SCに不良が認められた場合には、この半導体チップS
Cにマーキングを施され、その後未検査の半導体チップ
SCの検査が続行される。このとき、検査対象となる半
導体チップSCに配線フィルム301が当接して検査が
行われるが、検査対象とならない半導体チップSCも同
様に配線フィルム301に当接する。
【0350】しかしながら、プローブ基板116におけ
る孔305のピッチPcは、半導体チップSCの配列周
期に一致するように設定されているので、不良と認めら
れた半導体チップSCの上に塗布されたマーキング用の
インクの上には、貫通孔306および孔305が位置す
る。このため、配線フィルム301がこのインクに触れ
る恐れがない。その結果、インクが所定の半導体チップ
SCの上から消失したり、インクが希薄になったり、あ
るいは配線フィルム301に付着して他の半導体チップ
SCの上に不当に塗布されたりすることがない。このた
め、マーキングを誤りなく実行することが可能であり、
マーキングの信頼性を高め得るという利点がある。
【0351】<第10実施例>ここでは、1個のパッド
に複数個の対物電極が当接するプローブ基板の例につい
て説明する。図91は、この実施例におけるプローブ基
板117と、これに当接する被検査物としてのマルチチ
ップモジュールの基板SBの正面断面図である。基板S
Bの表面には、パッドPdが形成されており、このパッ
ドPdには配線パターンPtが接続されている。プロー
ブ基板117に設けられたバンプ状の対物電極314
が、このパッドPdに当接することによって、検査が行
われる。
【0352】プローブ基板117は、プローブ基板10
0と同様に、ベースフィルム317の一主面上に配線層
318が形成されており、この配線層318は、配線パ
ターン316、対物電極314、中継電極(図示を略す
る)、および保護膜319を備えている。プローブ基板
117では、対物電極314がパッドPdの各1に複数
個ずつ当接するように配設されている点が特徴的であ
る。すなわち、パッドPdの各1毎に1組の対物電極3
14が対応し、各組はそれぞれ複数個の対物電極314
を備えている。図91には、1個のパッドPdに2個の
対物電極314が当接する例が図示されている。
【0353】1個のパッドPdに複数の対物電極314
が当接するので、外部の試験装置を操作することによっ
て、1個のパッドに当接するこれらの複数個の対物電極
314の間に導通があるか否かを判定することが可能で
ある。基板SBの検査を実行する前に、このような試験
を行うことによって、対物電極314とパッドPdとの
接触が良好であるかどうかを確認することができる。ま
た、同時にプローブ基板117と基板SBとの水平方向
の相対位置が適正であるかどうかをも判定することが可
能である。
【0354】すなわち、このプローブ基板117を用い
ることによって、対物電極とパッドPdとの接触状態の
確認、および相対位置の確認を、直接的な導通試験によ
って確実に行うことが可能である。しかも、電気信号を
送信し応答信号を受信するという電気的な方法に基づく
ので、試験を迅速に行うことが可能である。このため、
検査結果の信頼性を高めることができるとともに、検査
コストを低減することが可能である。
【0355】また、プローブ基板117の変形例とし
て、各組に属する対物電極314の間の導通を試験する
ための回路を、半導体集積回路の形で製作し、プローブ
基板117に組み込むことも可能である。このように構
成されたプローブ基板では、外部の試験装置に接続すべ
き中継電極は、各対物電極314の組毎に1個で足りる
ので、中継電極の個数を低減することができるという利
点がある。
【0356】<第11実施例>ここでは、複数のプロー
ブパターンを有するプローブ基板の例について説明す
る。図92は、この実施例におけるプローブ基板118
の平面図である。プローブ基板118は、プローブ基板
100と同様に、開口部323を有する基材322に配
線フィルム321が貼着された構造を有する。また、開
口部323に面する配線フィルム321には、対物電極
(図示を略する)が配設されている。
【0357】このプローブ基板118では、1つの被検
査物に対応した対物電極の組が配設されている領域、す
なわちプローブパターン321aが4個並列に形成され
ている点が特徴的である。このため、プローブ基板11
8を用いることによって、例えば図67に示したよう
な、複数個の半導体チップSCを有するウェハWHを検
査する場合など、同一の被検査物の中に複数の単位検査
領域が存在する場合には、4個の単位検査領域の検査を
同時に実行することができるので、検査の効率が飛躍的
に向上する。
【0358】プローブパターン321aは、4個に限ら
ず任意に複数個を並列に設けることが可能である。例え
ば、ウェハWHの上に形成された多数の半導体チップS
Cの全てを同時に検査し得るように、プローブパターン
321aを半導体チップSCの個数と同数個設けること
も可能である。このとき、ウェハWHの検査効率は最高
となる。
【0359】また、複数個のプローブパターン321a
を、順次1個ずつ使用することも可能である。そうする
ことによって、プローブ基板118の寿命を高めること
が可能である。また、1つのプローブパターン321a
を使用して検査を実行する過程で、プローブパターン3
21aが故障したときに、プローブ基板118の取り外
し、および新たな118の取り付けを行うことなく、試
験装置との接続を他のプローブパターン321aに切り
換えることによって、迅速に検査を再開することが可能
である。すなわち、複数のプローブパターン321aを
同時に使用しない場合においても、検査の効率を高める
ことが可能である。
【0360】<第12実施例>ここでは、複数種類の被
検査対象物に対応し得るプローブ基板の実施例について
説明する。図93は、この実施例のプローブ基板の底面
図である。このプローブ基板119は、プローブ基板1
00bと同様に、開口部333を有する基材332に配
線フィルム331が貼着された構造を有する。また、開
口部333に面する配線フィルム331には、対物電極
334が配設されている。また、配線フィルム331の
周辺部には中継電極335が配設されており、この中継
電極335は、配線パターン336を介して、対物電極
334に電気的に結合されている。
【0361】このプローブ基板119では、対物電極3
34がマトリックス状に多数配列されている点が特徴的
である。しかも、対物電極334の間の間隔は、複数種
類の被検査物の測定部位同士の間隔の最大公約数、例え
ば検査の対象とされる複数種類の基板SBにおけるパッ
ドPdの間隔の最大公約数となるように設定されてい
る。このため、検査の対象とされるすべての基板SBに
おけるすべてのパッドPdには、対物電極334が少な
くとも1個は当接する。このため、各基板SB毎に、対
物電極334を選択して使用することによって、1枚の
プローブ基板119で複数の基板SBの検査を実行する
ことが可能である。このため、プローブ基板119を使
用することによって、多数種類のプローブ基板を準備す
る工数、およびコストを低減することができる。被検査
物が特に、多品種少量生産による生産物である場合に
は、この効果は特に顕著である。
【0362】なお、図93には、配線フィルム331の
形状が円形である例を示したが、配線フィルム331
が、任意の形状を有していてもよいことはいうまでもな
い。
【0363】<第13実施例>ここでは、被検査物の測
定部位を光学的に観察すべく構成されたプローブ装置の
例について説明する。
【0364】<13-1.プローブ装置の例:その1>図9
4は、そのようなプローブ装置の第1の例を示す模式図
である。この装置は、レーザビームを発射および検出す
るレーザ検査ユニット361、およびレーザビームをウ
ェハWHのパッドPdに向けて反射させる反射鏡362
とを備えている。レーザ検査ユニット361から発射さ
れた入射光363は、反射鏡362によって反射されて
パッドPdへ垂直に照射される。パッドPdによって反
射された反射光364は、反射鏡362で反射されてレ
ーザ検査ユニット361へ戻る。レーザ検査ユニット3
61は、反射光364を検出する機能を備える。
【0365】検査を行う際には、プローブ基板の対物電
極がパッドPdに当接する。対物電極がパッドPdに、
十分な押圧力をもって付勢されたときには、パッドPd
表面に痕跡が残る。対物電極がパッドPdに比較して硬
質の材料で構成される場合、例えばパッドPdがアルミ
ニウムで構成され、対物電極がタングステンで構成され
る場合などでは、パッドPdの表面に凹凸が形成され
る。また、対物電極が柔らかい材質、例えば金などで構
成される場合には、対物電極の材料の一部がパッドPd
の表面に付着する。
【0366】レーザ検査ユニット361は、反射光36
4を検出することによって、これらの凹凸、または異物
の付着の有無を判定する。検査を実行した後で、この操
作を行うことによって、対物電極とパッドPdとの間に
十分な押圧力をもって検査が行われたか否か、言い替え
るとこれらの間に十分な接触状態を保って検査がおこな
われたか否かを判定することができる。すなわち、得ら
れた検査の結果が信頼するに足るものかどうかを、検査
後に確認することができる。
【0367】<13-2.プローブ装置の例:その2>ここ
では、被検査物の測定部位を光学的に観察すべく構成さ
れたプローブ装置の第2の例について説明する。図95
は、この例を示す模式図である。この装置においても、
パッドPdに残留する痕跡が観察される。この装置で
は、レーザ検査ユニット361等の代わりに、CCDカ
メラ366が設けられる。CCDカメラ366は、パッ
ドPdの表面を光学的に撮像する。そうして得られた画
像信号を、このプローブ装置が別途備える画像処理装置
部へ送信する。この画像処理装置部は、コンピュータを
備えており、パッドPdにおける凹凸、または異物の付
着等の痕跡の有無を判定する。
【0368】検査を実行した後で、このような試験を行
うことによって、対物電極とパッドPdとの間に十分な
押圧力をもって検査が行われたか否か、言い替えるとこ
れらの間に十分な接触状態を保って検査がおこなわれた
か否かを判定することができる。すなわち、得られた検
査の結果が信頼するに足るものかどうかを、検査後に確
認することができる。
【0369】なお、画像処理装置部を備えることなく、
CCDカメラ366によって撮像されたパッドPdの表
面の画像を、人手をもって観察することによって、痕跡
の有無を判定してもよい。ただし、画像処理装置部を備
える方が検査の効率は高い。
【0370】<第14実施例>ここでは、プローブ基板
と被検査物の間の距離を計測する装置を備えるプローブ
装置の例について説明する。図96は、この実施例のプ
ローブ装置の主要部を示す正面図である。この装置で
は、例えばプローブ基板100の基材2に、距離センサ
368が取り付けられている。距離センサ368には、
例えばレーザ光を用いたレーザ測距センサ、静電容量の
変化を捉える静電容量測距センサなどが用いられる。こ
こに例示したこれらの測距センサは特に、被検査物に接
触することなくその距離を計測し得るとともに、感度が
高いという利点を備えている。
【0371】このプローブ装置は、距離センサ368を
備えているので、検査を実行する前に、プローブ基板1
00とウェハWHなどの検査対象物との間の距離を適切
に、かつ精度良く調節することが可能である。距離の調
節は、例えば次の要領で行われる。すなわち、ウェハW
Hがウェハステージに載置されたときの、ウェハWHと
プローブ基板100との間の距離が距離センサ368に
よって測定される。その測定値と目標とすべき距離との
間の差を算出して、この差に相当する距離だけウェハス
テージを上昇させることによって、適切な距離を実現す
る。あるいは、距離を調整する過程で常時距離を計測す
ることによって、その計測値と目標値とが一致するよう
に距離を調整することも可能である。プローブ装置が、
距離センサ368およびウェハステージを駆動する機構
に機能的に連結された自動制御装置を備えることによっ
て、これらの操作を自動的に実行することも可能であ
る。
【0372】なお、距離センサ368は基材2に直接取
り付ける必要はない。プローブ基板100に間接的に連
結するように取り付けられておれば十分である。例え
ば、プローブ基板100が、プローブ装置の匡体に固定
されていて、距離センサ368が同じく匡体に固定され
ていてもよい。
【0373】<第15実施例>ここでは、プローブ基板
と被検査物との間の相対位置を計測する装置を備えたプ
ローブ装置の例について説明する。図97は、この実施
例のプローブ装置の主要部を示す正面図である。この装
置は、ウェハWHの表面を撮像するCCDカメラ371
とプローブ基板100の底面を撮像するCCDカメラ3
72の2台のカメラを備える。これらのCCDカメラ3
71、372はともに、プローブ装置の匡体に固定され
ている。CCDカメラ371が撮像したウェハWHの画
像から、ウェハWHの水平方向の位置を算出することが
できる。また、CCDカメラ372が撮像したプローブ
基板100の画像から、プローブ基板100の水平方向
の位置を算出することが可能である。
【0374】これら2つの算出値からプローブ基板10
0とウェハWHとの間の水平方向の相対位置を更に算出
することができる。更に、この相対位置の算出値から、
目標とすべき相対位置までの偏差を割り出すことができ
るので、この偏差に相当する距離だけプローブ基板10
0またはウェハWH、あるいはこれらの双方を相対的に
移動させることによって、これらの間の相対位置を適切
に調整することが可能である。なお、このプローブ装置
が、2台のCCDカメラ371、372とウェハWHを
駆動する機構とに、機能的に連結された制御装置を備え
ることによって、位置の算出から相対位置の調整までの
操作を自動的に実行することも可能である。このとき数
μmの精度をもって相対位置の調整を行うことが可能で
ある。
【0375】<第16実施例>ここでは、プローブ基板
の一部を電気的に接地するプローブ装置の例について説
明する。図98は、この実施例のプローブ装置の主要部
を示す正面図である。この装置では、プローブ基板12
0を保持する基板保持部材351と、プローブ基板12
0を構成する基材342とがともに、導電性の金属で構
成されている。また、中央部に開口部343を有する基
材342は、基板保持部材351にネジ352によって
締結されている。このため、基材342と基板保持部材
351との間の電気的な接触は良好に保たれている。
【0376】基板保持部材351は、更に電気的に接地
されている。このため、プローブ基板120に生じた静
電気は、基材342および基板保持部材351を経て接
地へと除去される。このため、このプローブ装置ではプ
ローブ基板120に静電気が蓄積され難いという利点が
ある。プローブ基板に静電気が蓄積すると、この静電気
によって被検査物が破壊される恐れがある。特に、半導
体チップSCが配列するウェハWHを検査する際などに
は、静電気による破壊が起こり易い。この実施例の装置
では、プローブ基板120に静電気が蓄積され難いの
で、被検査物を静電気によって破壊する恐れが無いとい
う利点がある。
【0377】なお、この実施例では基材342が基板保
持部材351にネジ352で締結されるので、基材34
2はネジ孔を設けるのに十分な厚さをもって構成され
る。その厚さは、例えば5mm程度である。
【0378】<第17実施例>ここでは、磁気的吸引力
によってプローブ基板を基板保持部材に固定するプロー
ブ装置の例について説明する。図99は、この実施例の
プローブ装置の主要部を示す正面図である。この装置で
は、プローブ基板121を保持する基板保持部材391
の上面に基材吸引部材392が取り付けられている。基
材吸引部材392は、電磁石を内蔵している。また、プ
ローブ基板121を構成し開口部383を有する基材3
82は、磁性体で構成されている。このため、プローブ
基板121は、基材382と基材吸引部材392の間に
作用する磁気的吸引力によって、基板保持部材391の
下面に固定的に保持される。
【0379】プローブ基板121が磁力の作用で基板保
持部材391に保持されるので、プローブ基板121を
交換する際などにおいて、プローブ基板121を基板保
持部材391から容易に脱着することができる。特に、
基材吸引部材392に電磁石を用いているので、プロー
ブ基板121の脱着の際に電磁石へ供給される電流を遮
断することによって、プローブ基板121の脱着を一層
容易にすることができる。プローブ基板121の脱着が
容易であるので、検査の効率が向上する。
【0380】また、この実施例の装置では、プローブ基
板が基板保持部材へネジによって締結されるプローブ装
置(例えば、図21に示したプローブ基板105を用い
たプローブ装置)に比べて、プローブ基板の脱着の際の
発塵が希少である。よく知られるように、ウェハWHな
どの半導体装置は発塵を極度に嫌う。このため、この実
施例のプローブ装置を用いることによって、ウェハWH
の検査などの、発塵を嫌う検査を効率よく実行すること
が可能である。
【0381】なお、基材吸引部材392は、電磁石の代
わりに永久磁石を備えていてもよい。この場合にも、プ
ローブ基板121の脱着は容易であり、脱着の際の発塵
も少ない。しかしながら、脱着の際にも磁気的吸引力の
強さが一定に維持されるので、脱着に力を要する。
【0382】<第18実施例>ここでは、静電ブロー装
置を備えるプローブ装置の例について説明する。図10
0は、この実施例のプローブ装置の主要部を示す正面図
である。この装置には、プローブ基板102の配線フィ
ルム1とウェハWHなどの被検査物の間にイオン化空気
を送風する静電ブロー装置(静電ブロー手段)395が
設けられている。ウェハWHの検査を行う前に、ウェハ
WHと配線フィルム1とが互いに対向した状態で静電ブ
ロー装置395を作動させることによって、配線フィル
ム1とウェハWHに蓄積された静電気を除去することが
できる。このため、ウェハWHの検査を行うときに、蓄
積された静電気によってウェハWHが破壊されるのを未
然に防止することができる。
【0383】<変形例>以上に説明した第1実施例〜第
18実施例は、可能な限り互いに組み合わせて実施する
ことによって、より高い精度および低いコストで検査を
実行することが可能となる。
【0384】
【効果】<請求項1に記載の発明の効果>この発明のプ
ローブ基板では、対物電極、配線パターン、および中継
電極がベースフィルムに沿って形成されるので、例えば
半導体ウェハプロセスに用いられる工程を利用するな
ど、機械的に製作することが可能である。このため、ピ
ッチが狭くかつ個数の多い測定部位を有する被測定物に
対応して、間隔が狭く個数の多い対物電極および配線パ
ターンを容易にかつ安価に設けることが可能である。し
かも、対物電極は破損し難いので検査コストを更に低減
することが可能である。
【0385】<請求項2に記載の発明の効果>この発明
のプローブ基板では、基材が開口部を有しており、対物
電極は開口部に面する配線フィルムの領域内に設けられ
ている。このため、配線フィルムがたわむことによっ
て、対物電極の高さおよび測定部位の高さにおけるばら
つきが吸収され、対物電極と測定部位との間に良好な電
気的接触が実現する。
【0386】<請求項3に記載の発明の効果>この発明
のプローブ基板では、被検査物内に配列する複数の単位
検査領域を逐次移動して測定する際に、被検査物が基材
と干渉することがないので、被検査物のサイズが広大で
あっても、開口部の大きさは略単位検査領域の広さで足
りる。すなわち、このプローブ基板は、そのサイズを小
型化し得る効果を奏する。
【0387】<請求項4に記載の発明の効果>この発明
のプローブ基板では、対物電極が被検査物へ押圧付勢さ
れ、しかも各対物電極には押圧力が均等に付与される。
このため、対物電極の高さおよび測定部位の高さにおけ
るばらつきが吸収されるとともに、対物電極と測定部位
との間に一層良好な電気的接触が実現する。
【0388】<請求項5に記載の発明の効果>この発明
のプローブ基板では、対物電極が中継電極よりも突出し
た位置に設けられているので、被検査物内に配列する複
数の単位検査領域を逐次移動して測定する際に、被検査
物が中継電極と干渉することがない。更に、中継電極の
外部の試験装置への接続が、被検査物との干渉を防止し
つつ容易に行い得る。
【0389】<請求項6に記載の発明の効果>この発明
のプローブ基板では、中継電極が配線フィルムの曲折し
た部分に設けられているので、被検査物と中継電極との
干渉を簡単に防止し得る。
【0390】<請求項7に記載の発明の効果>この発明
のプローブ基板では、配線フィルムを挟んで対物電極と
中継電極とが互いに反対側に露出しているので、外部の
試験装置と中継電極との接続が容易に行い得る。特に、
例えば被検査物が載置される空間が減圧される場合な
ど、対物電極が外部から隔絶されている場合において
も、外部の試験装置と中継電極との接続が容易に行われ
得るという効果がある。
【0391】<請求項8に記載の発明の効果>この発明
のプローブ基板では、中継電極の他に更に試験装置との
間を中継する外部中継電極が設けられており、これらの
2種類の中継電極の間がワイヤで結合されているので、
配線パターンの長さを短くすることができる。
【0392】<請求項9に記載の発明の効果>この発明
のプローブ基板では、配線パターンが多層状に形成され
ているので、ピッチの狭い測定部位に対応して、対物電
極の密度の高いプローブ基板を容易に構成することがで
きる。
【0393】<請求項10に記載の発明の効果>この発
明のプローブ基板では、配線フィルムの開口部に面する
領域内に貫通孔が設けられているので、この貫通孔を通
して、被検査物を観測することにより、プローブ基板と
被検査物との相対位置を調整することが可能である。ま
た、この貫通孔を介して、例えば検査結果の不良を表現
するマーキングを被検査物に施すことが可能である。
【0394】<請求項11に記載の発明の効果>この発
明のプローブ基板では、貫通孔を通して配線パターンの
一部を観測することができるので、この配線パターンの
一部を位置合わせの基準とすることができる。このた
め、このプローブ基板を用いることにより、プローブ基
板と被検査物との間の相対位置の精密な調整を容易に行
うことが可能である。
【0395】<請求項12に記載の発明の効果>この発
明のプローブ基板では、被検査物内に一定のピッチをも
って周期的に配列する複数の単位検査領域を逐次移動し
て検査する際に、単位検査領域に記されたマーキングが
配線フィルムに接触する恐れがないので、例えばインク
等のマーキング媒質が配線フィルムとの接触によって消
失、あるいは他の部分へ散逸することを防止し得るな
ど、マーキングを保存し得る効果がある。
【0396】<請求項13に記載の発明の効果>この発
明のプローブ基板では、配線フィルムに周期的に配列し
て設けられた貫通孔に併せて、この貫通孔に対向する基
材の部分に凹部が設けられているので、被検査物に施さ
れたマーキングが基材の表面に接触する恐れがない。こ
のため、一旦施されたマーキングが一層効果的に保存さ
れる。
【0397】<請求項14に記載の発明の効果>この発
明のプローブ基板では、測定部位毎に複数個の対物電極
が接触するので、1つの測定部位に接触する複数の対物
電極間の電気的導通を試験することによって、対物電極
と測定部位との間の接触の良否を確認することが可能で
ある。併せて、対物電極と測定部位間の相対位置の良否
を確認することも可能である。
【0398】<請求項15に記載の発明の効果>この発
明のプローブ基板では、対物電極の組が複数個並列して
設けられているので、互いに並列して載置される複数個
の被検査物、あるいは同一の被検査物の中の複数個の単
位検査領域を同時に検査することが可能である。このた
め、高い検査効率を実現し得る効果がある。
【0399】<請求項16に記載の発明の効果>この発
明のプローブ基板では、1種類のプローブ基板を用いて
測定部位の位置および間隔が異なる複数種類の被検査物
を検査することができるので、検査に要するコストを一
層低減し得る効果がある。
【0400】<請求項17に記載の発明の効果>この発
明のプローブ基板では、ネジ孔に締結用ネジを螺合させ
ることによって、基材を容易に外部の基板保持部材に固
定的に取り付けることが可能である。また、基板保持部
材へのプローブ基板の脱着が容易であるので、特に多種
類の被検査物を検査する場合に、検査の効率が高いとい
う効果が得られる。
【0401】<請求項18に記載の発明の効果>この発
明のプローブ基板では、磁力の作用で基材を基板保持部
材に固定することができるので、プローブ基板の脱着が
一層容易である。このため、特に多種類の被検査物を検
査する場合に、検査の効率が一層高いという効果が得ら
れる。更に、脱着に伴う発塵が抑えられるので、例えば
被検査物が半導体ウェハである場合など、発塵を極力嫌
う検査の現場においても、検査を更に効率よく行い得る
という効果がある。
【0402】<請求項19に記載の発明の効果>この発
明のプローブ基板では、磁気的吸引力の作用で対物電極
を被検査物の測定部位に押圧付勢することができるの
で、各対物電極に均等に磁力を作用させることが可能で
ある。このため、対物電極と測定部位との間の良好な電
気的接触を容易に実現することができる。
【0403】<請求項20に記載の発明の効果>この発
明のプローブ基板では、磁気的吸引力の作用で対物電極
を被検査物の測定部位に押圧付勢することが可能であ
る。これによって、対物電極と測定部位との間の良好な
電気的接触を、簡単な構造をもって実現することができ
る。
【0404】<請求項21に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、プローブ基板に設けられた対物
電極が被検査物の測定部位に押圧付勢されるので、対物
電極と測定部位との電気的接触が実現する。また、この
装置では、間隔が狭く個数の多い対物電極および配線パ
ターンを容易にかつ安価に設けることが可能なプローブ
基板が用いられるので、ピッチが狭くかつ個数の多い測
定部位を有する被測定物の検査を、容易かつ安価に実現
することができる。
【0405】<請求項22に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、配線フィルムが適度にたわむこ
とにより対物電極が被検査物へ押圧付勢され、しかも風
袋を用いるので各対物電極には均等に押圧力が付与され
る。このため、対物電極の高さおよび測定部位の高さに
おけるばらつきが吸収されるとともに、対物電極と測定
部位との間に良好な電気的接触が実現する。
【0406】<請求項23に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、例えば測定部位の表面の酸化膜
などの、対物電極と測定部位との間の接触抵抗を増大さ
せる素因が、対物電極の超音波振動にともなって除去さ
れる。その結果、これらの間に一層良好な電気的接触が
実現する。
【0407】<請求項24に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、流体の圧力によって対物電極が
被検査物へ押圧付勢されるので、各対物電極には均等に
押圧力が付与される。このため、対物電極の高さおよび
測定部位の高さにおけるばらつきが吸収されるととも
に、対物電極と測定部位との間に良好な電気的接触が実
現する。
【0408】<請求項25に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、対物電極と測定部位との間の接
触抵抗を増大させる素因が、対物電極の超音波振動にと
もなって除去される。その結果、これらの間に一層良好
な電気的接触が実現する。
【0409】<請求項26に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、流体の圧力によって対物電極が
被検査物へ押圧付勢される。流体の圧力で押圧されるの
で、各対物電極には均等に押圧力が付与される。このた
め、対物電極の高さおよび測定部位の高さにおけるばら
つきが吸収されるとともに、対物電極と測定部位との間
に良好な電気的接触が実現する。
【0410】<請求項27に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、圧力調整手段によって流体密閉
容器の内部の流体の圧力が調整されるので、常に適正な
押圧力をもって対物電極を押圧付勢することが可能であ
る。
【0411】<請求項28に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、対物電極と測定部位との間の接
触抵抗を増大させる素因が、対物電極の超音波振動にと
もなって除去される。その結果、これらの間に一層良好
な電気的接触が実現する。
【0412】<請求項29に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、温度調節手段によって流体密閉
容器の内部の流体の温度が一定の高さを保持するように
調節されるので、外気の温度変化等に伴って引き起こさ
れる流体の温度変化が防止され、常に一定の圧力が保持
される。このため、対物電極に付与される押圧力が、外
気温度等に依存せずに一定に保持される。
【0413】<請求項30に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、弾性膜体と開口部内に位置する
配線フィルムとの間の密着性が高いので、各対物電極に
は一層均等に押圧力が付与される。このため、対物電極
の高さおよび測定部位の高さにおけるばらつきが一層効
果的に吸収されるとともに、対物電極と測定部位との間
に更に良好な電気的接触が実現する。
【0414】<請求項31に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、磁気的吸引力の作用によって対
物電極が被検査物の測定部位に押圧付勢される。このた
め、対物電極と測定部位との間の良好な電気的接触が容
易に実現する。
【0415】<請求項32に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、外気との差圧の作用で対物電極
が被検査物へ押圧付勢されるので、各対物電極には均等
に押圧力が付与される。このため、対物電極の高さおよ
び測定部位の高さにおけるばらつきが吸収されるととも
に、対物電極と測定部位との間に良好な電気的接触が実
現する。
【0416】<請求項33に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、配線フィルムの開口部に面する
領域内に貫通孔が設けられたプローブ基板を用い、更に
顕微鏡を用いて貫通孔を通して被検査物を観察すること
により、プローブ基板と被検査物との相対位置を微細に
調整することが可能である。
【0417】<請求項34に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、第2番目以降の被検査物におけ
る相対位置の調整は、撮像手段を用いて行うことができ
る。このため、顕微鏡を用いて相対位置の微細な調整を
行うという複雑な工程を減らすことができるので、検査
をより容易にかつ安価に実行し得る。
【0418】<請求項35に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、マーキング手段によって、例え
ば検査結果の不良を表現するマーキングを、貫通孔を介
して被検査物に施すことが可能である。しかも、プロー
ブ基板と被検査物が互いに当接したままで、マーキング
を施すことができるので、高い効率で検査を遂行するこ
とができる。
【0419】<請求項36に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、被測定物の測定部位を観察する
手段を用いることにより、対物電極が測定部位に押圧さ
れることによって生じる痕跡、例えば測定部位の表面の
微妙な凹凸、あるいは対物電極の材料の付着等を観察す
ることができる。このため、対物電極と測定部位との接
触が十分に行われたか否かを判定することが可能であ
る。
【0420】<請求項37に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、レーザビームの反射波を検出す
ることによって、対物電極が測定部位に押圧されること
によって生じる痕跡を検出することができる。このた
め、対物電極と測定部位との接触が十分に行われたか否
かを判定することが可能である。
【0421】<請求項38に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、間隔測定手段によってプローブ
基板と被測定物との間の間隔が測定される。このため、
この測定値に基づいて間隔を修正することにより、間隔
を適正な大きさに設定することが可能である。
【0422】<請求項39に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、2種類の撮像手段を用いて、プ
ローブ基板と被検査物との間の相対位置を適正な位置に
調整することができる。このため、検査に先だってプロ
ーブ基板と被検査物とを、容易に適正な相対位置に設定
することができる。
【0423】<請求項40に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、ネジ孔に締結用ネジを螺合させ
ることによって、基材を容易に基板保持部材に固定的に
取り付けることが可能である。また、基板保持部材への
プローブ基板の脱着が容易であるので、特に多種類の被
検査物を検査する場合に、検査の効率が高いという効果
が得られる。
【0424】<請求項41に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、プローブ基板に静電気が蓄積し
難いので、検査の際における静電気による被検査物の破
壊を防止することができる。
【0425】<請求項42に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、磁気的吸引力の作用で基材を基
板保持部材に固定することができるので、プローブ基板
の脱着が一層容易である。このため、特に多種類の被検
査物を検査する場合に、検査の効率が一層高いという効
果が得られる。更に、脱着に伴う発塵が抑えられるの
で、例えば被検査物が半導体ウェハである場合など、発
塵を極力嫌う検査の現場においても、検査を更に効率よ
く行い得るという効果がある。
【0426】<請求項43に記載の発明の効果>この発
明のプローブ装置では、静電ブロー手段の作用によっ
て、配線フィルムに蓄積する静電気が除去される。この
ため、検査の際における静電気による被検査物の破壊を
防止することができる。
【0427】<請求項44に記載の発明の効果>この発
明の製造方法を用いることによって、この発明のプロー
ブ基板を製造することが可能である。
【0428】<請求項45〜請求項58に記載の発明の
効果>この発明の製造方法は、ウェハプロセスに用いら
れる工程を応用するので、この発明のプローブ基板を容
易かつ安価に、かつ大量に製造することができる。特
に、対物電極の個数および密度の高いプローブ基板を、
精度良くかつ容易に製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例におけるプローブ基板の外観斜視図
である。
【図2】第1実施例におけるプローブ基板の底面図であ
る。
【図3】第1実施例におけるプローブ基板の正面断面図
である。
【図4】第1実施例におけるプローブ装置の正面図であ
る。
【図5】第1実施例におけるプローブ基板の正面断面図
である。
【図6】第1実施例におけるプローブ基板の正面断面図
である。
【図7】第1実施例におけるプローブ基板の製造工程図
である。
【図8】第1実施例におけるプローブ基板の製造工程図
である。
【図9】第1実施例におけるプローブ基板の製造工程図
である。
【図10】第1実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図11】第1実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図12】第1実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図13】第1実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図14】第1実施例の変形例におけるプローブ基板の
外観斜視図である。
【図15】第1実施例の変形例におけるプローブ基板の
底面図である。
【図16】第2実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図17】第2実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図18】第2実施例におけるプローブ基板の斜視図で
ある。
【図19】第2実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図20】第2実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図21】第2実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図22】第2実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図23】第2実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図24】第2実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図25】第2実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図26】第2実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図27】第3実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図28】第4実施例におけるプローブ装置の主要部の
正面断面図である。
【図29】第4実施例におけるプローブ装置の主要部の
正面断面図である。
【図30】第4実施例におけるプローブ装置の主要部の
正面断面図である。
【図31】第4実施例におけるプローブ装置の主要部の
正面断面図である。
【図32】第5実施例におけるプローブ装置の主要部の
正面断面図である。
【図33】第5実施例におけるプローブ装置の主要部の
正面断面図である。
【図34】第5実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図35】第5実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図36】第5実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図37】第5実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図38】第6実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図39】第6実施例におけるプローブ装置の正面断面
図である。
【図40】第6実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図41】第6実施例におけるプローブ装置の正面断面
図である。
【図42】第7実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図43】第7実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図44】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図45】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図46】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図47】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図48】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図49】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図50】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図51】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図52】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図53】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図54】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図55】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図56】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図57】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図58】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図59】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図60】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図61】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図62】第7実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図63】第8実施例におけるプローブ基板の平面図で
ある。
【図64】第8実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図65】第8実施例におけるプローブ装置の正面断面
図である。
【図66】第8実施例におけるプローブ装置の斜視図で
ある。
【図67】第8実施例におけるプローブ装置の動作を説
明する模式図である。
【図68】第8実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図69】第8実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図70】第8実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図71】第8実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図72】第8実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図73】第8実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図74】第8実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図75】第9実施例におけるプローブ基板の平面図で
ある。
【図76】第9実施例におけるプローブ装置の主要部の
正面断面図である。
【図77】第9実施例におけるプローブ装置の主要部の
斜視図である。
【図78】第9実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図79】第9実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図80】第9実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図81】第9実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図82】第9実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図83】第9実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図84】第9実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図85】第9実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図86】第9実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図87】第9実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図88】第9実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図89】第9実施例におけるプローブ基板の製造工程
図である。
【図90】第9実施例におけるプローブ基板の正面断面
図である。
【図91】第10実施例におけるプローブ基板の部分拡
大正面断面図である。
【図92】第11実施例におけるプローブ基板の平面図
である。
【図93】第12実施例におけるプローブ基板の底面図
である。
【図94】第13実施例におけるプローブ装置の主要部
の斜視図である。
【図95】第13実施例におけるプローブ装置の主要部
の斜視図である。
【図96】第14実施例におけるプローブ装置の主要部
の正面図である。
【図97】第15実施例におけるプローブ装置の主要部
の正面図である。
【図98】第16実施例におけるプローブ装置の主要部
の正面断面図である。
【図99】第17実施例におけるプローブ装置の主要部
の正面断面図である。
【図100】第18実施例におけるプローブ装置の主要
部の正面断面図である。
【図101】従来のプローブカードの概略斜視図であ
る。
【図102】従来の探針に対向するウェハの部分拡大断
面図である。
【図103】マルチチップモジュールの正面断面図であ
る。
【図104】マルチチップモジュールの基板の斜視図で
ある。
【符号の説明】
1、36、44、53、60b、70b、81、91、
91a、301、321、331 配線フィルム 2、22、24、26、32、46、56、302、3
22、332、342、382 基材 3、21、47、58、303、323、333、38
3 開口部 4、34、39、49、68、77、78、234、3
14、334 対物電極 5、40、52、69、79、80、335 中継電極 6、41、51、61、63、64、71、73、31
6、336 配線パターン 6a、61a、63a、71a、73a、89a、99
a 金属層 7、38、60、70、87、97、97a、317
ベースフィルム 8、35、45、54、60a、70a、88、98、
318 配線層 9、42、43、50、62、66、72、76、8
9、99、319 保護膜 9a、62a、66a、72a、76a、99b、99
c 樹脂膜(保護膜) 10 開口部 11 風袋 55 外部中継電極 57 ワイヤ WH ウェハ(被検査物) SB 基板(被検査物) Pd パッド(測定部位) SC 半導体チップ(単位検査領域) 100、101、100b、102〜109、109
a、110〜121 プローブ基板 150、224、230、240 プローブ装置 160、161、162 付勢ユニット(付勢手段) 170、174、180、351、391 基板保持部
材 200 密壁(流体密壁) 201 空気室(流体室) 202 空気加圧装置(流体供給手段) 163、164、165 密閉容器(流体密閉容器) 206、210、214 容器本体 207 弾性膜体 213 圧力調整器(圧力調整手段) 217 温度調節器(温度調節手段) 218 超音波発生器(超音波発生手段) 220 気密隔壁 221 気密室 222 電磁石(対物電極吸引手段) 223 磁性押圧部材 225、231 気密容器 227、235 減圧ポンプ(減圧ポンプ) 82、92、304、306 貫通孔 243 顕微鏡 244 CDDカメラ(撮像手段) 251 インクノズル(マーキング手段) 305 孔(凹部) 361 レーザ検査ユニット(レーザ照射手段、反射波
検出手段) 366 CCDカメラ 368 距離センサ(間隔測定手段) 371 CCDカメラ(第1の撮像手段) 372 CCDカメラ(第2の撮像手段) 392 基材吸引部材 395 静電ブロー装置(静電ブロー手段)

Claims (58)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査物である集積回路装置の測定部位
    と、試験装置とを接続するプローブ基板であって、 (a)配線フィルムと、 (b)前記配線フィルムが固定的に取り付けられた基材
    と、 を備え、 前記配線フィルムが、 (a−1)実質的に絶縁体から成るベースフィルムと、 (a−2)実質的に前記ベースフィルムの表面上に形成
    された配線層と、 を備え、 前記配線層が、 (a−2−1)実質的に導電体から成る突起状の電極で
    あって、当該突起の少なくとも先端部分が外部に露出
    し、当該先端部分が前記被検査物の測定部位に接触する
    ように設けられた対物電極と、 (a−2−2)実質的に導電体から成る電極であって、
    少なくとも表面の一部が外部に露出し、前記試験装置と
    の間で電気信号を授受する中継電極と、 (a−2−3)実質的に導電体から成り、前記対物電極
    と前記中継電極とを電気的に結合する配線パターンと、 を備えるプローブ基板。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記基材が、中央部分に開口部を有し、 前記対物電極が、前記開口部に面する前記配線フィルム
    の領域内に設けられているプローブ基板。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記対物電極の先端部分は、前記基材に取り付けられる
    側とは反対側の前記配線フィルムの表面に露出するプロ
    ーブ基板。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のプローブ基板であっ
    て、 (c)内部に流体を収納し、前記開口部に挿入された弾
    性体の風袋、 を更に備え、 前記風袋が前記配線フィルムに向かって外部より押圧付
    勢されたときに、前記風袋が接触する前記配線フィルム
    の領域内に前記対物電極が位置するように、当該対物電
    極が前記開口部の開口端から所定の距離をもって設けら
    れているプローブ基板。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記対物電極が、前記中継電極よりも、当該対物電極が
    接触すべき前記被検査物の表面に向かって突出した位置
    に設けられているプローブ基板。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記配線フィルムの周辺部分が、前記基材に曲折されて
    取り付けられ、この曲折した部分に前記中継電極が設け
    られているプローブ基板。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記中継電極が、前記配線フィルムを挟んで、前記対物
    電極が露出する側とは反対側に露出するプローブ基板。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記基材が平板形状であり、その主面の1つに前記配線
    フィルムの前記対物電極が露出する側とは反対側の主面
    が貼着されており、 (c)前記基材の前記配線フィルムが貼着される側とは
    反対側の主面に設けられ、前記試験装置に結合される外
    部中継電極と、 (d)前記中継電極と前記外部中継電極とを電気的に結
    合するワイヤと、 を更に備えるプローブ基板。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記配線パターンが、前記配線層の中で多層状に形成さ
    れているプローブ基板。
  10. 【請求項10】 請求項2に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記開口部に面する前記配線フィルムの領域内に、当該
    配線フィルムを貫通する貫通孔が形成されているプロー
    ブ基板。
  11. 【請求項11】 請求項2に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記開口部に面する前記配線フィルムの領域内に貫通孔
    が形成されており、当該貫通孔は、その一部が前記配線
    パターンによって覆われ、かつ当該配線パターンを除い
    て前記配線フィルムを貫通するように形成されているプ
    ローブ基板。
  12. 【請求項12】 請求項2に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記被検査物の表面に対向する前記配線フィルムの領域
    に一定のピッチで周期的に配列する貫通孔が形成されて
    おり、当該貫通孔は前記配線フィルムを貫通するように
    形成されており、しかも当該貫通孔の少なくとも1は前
    記開口部に面する前記配線フィルムの領域内に形成され
    ているプローブ基板。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載のプローブ基板であ
    って、 前記基材の前記貫通孔に対向する部分に凹部が設けられ
    ているプローブ基板。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記被検査物の前記測定部位毎に複数個の前記対物電極
    が接触するように、当該対物電極が設けられているプロ
    ーブ基板。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記被検査物に対応した対物電極の組が、互いに並列し
    て前記配線層に複数個配設されたプローブ基板。
  16. 【請求項16】 請求項1に記載のプローブ基板であっ
    て、 複数種類の前記被検査物における前記測定部位同士の間
    の間隔の最大公約数に相当する間隔で、前記対物電極が
    マトリックス状に配列されたプローブ基板。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記基材を保持する外部の部材に当該基材を締結するた
    めのネジ孔が当該基材に形成されたプローブ基板。
  18. 【請求項18】 請求項1に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記基材が磁性体を有するプローブ基板。
  19. 【請求項19】 請求項2に記載のプローブ基板であっ
    て、 前記対物電極が磁性体を有するプローブ基板。
  20. 【請求項20】 請求項3に記載のプローブ基板であっ
    て、 (c)前記開口部における前記配線フィルム上に載置さ
    れ、磁性体を有する磁性押圧部材、 を更に備えるプローブ基板。
  21. 【請求項21】 プローブ基板を被検査物である集積回
    路装置の所定位置に当接させることにより、被検査物の
    測定部位と外部の試験装置とを接続するプローブ装置で
    あって、 (a)請求項1に記載のプローブ基板と、 (b)前記プローブ基板の前記対物電極を前記被検査物
    の前記測定部位に押圧付勢する付勢手段と、 を備えるプローブ装置。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 前記プローブ基板が請求項4に記載のプローブ基板であ
    って、 前記付勢手段が、 (b−1)前記風袋を前記配線フィルムに向かって押圧
    付勢する加圧手段、 を備えるプローブ装置。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載のプローブ装置であ
    って、 前記付勢手段が、 (b−2)前記風袋の内部に収納される流体に超音波振
    動を付与する超音波振動発生手段、 を更に備えるプローブ装置。
  24. 【請求項24】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 前記プローブ基板が請求項3に記載のプローブ基板であ
    って、 前記付勢手段が、 (b−1)前記開口部を覆う流体密壁であって、当該開
    口部に面する前記配線フィルムとともに、当該開口部に
    流体室を規定する流体密壁と、 (b−2)前記流体室に圧力を有する流体を供給する流
    体供給手段と、 を備えるプローブ装置。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載のプローブ装置であ
    って、 前記付勢手段が、 (b−3)前記流体室内の流体に超音波振動を付与する
    超音波振動発生手段、を更に備えるプローブ装置。
  26. 【請求項26】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 前記プローブ基板が請求項3に記載のプローブ基板であ
    って、 前記付勢手段が、 (b−1)一端面が開口し剛性を有する容器本体と当該
    一端面を覆う弾性膜体とを有し、内圧を付加した状態で
    流体を内部に保持し、前記弾性膜体が前記配線フィルム
    に当接するように前記開口部に挿入された流体密閉容
    器、 を備えるプローブ装置。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載のプローブ装置であ
    って、 前記付勢手段が、 (b−2)前記流体密閉容器の内部と連通し、当該容器
    内部の流体の圧力を調整する圧力調整手段、 を更に備えるプローブ装置。
  28. 【請求項28】 請求項26に記載のプローブ装置であ
    って、 前記付勢手段が、 (b−2)前記流体密閉容器の内部の流体に超音波振動
    を付与する超音波発生手段、 を更に備えるプローブ装置。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載のプローブ装置であ
    って、 前記付勢手段が、 (b−3)前記流体密閉容器の内部の流体の温度を所定
    の高さに保持する温度調節手段、 を更に備えるプローブ装置。
  30. 【請求項30】 請求項26に記載のプローブ装置であ
    って、 前記付勢手段が、 (b−2)前記流体密閉容器が挿入された前記基材の開
    口部を外気から気密に保つように、前記流体密閉容器と
    前記基材との間に設けられた気密隔壁であって、当該気
    密隔壁の内部に規定される気密室が減圧されている気密
    隔壁、 を更に備えるプローブ装置。
  31. 【請求項31】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 前記プローブ基板が請求項19または請求項20に記載
    のプローブ基板であって、 前記付勢手段が、 (b−1)前記被検査物を挟んで前記プローブ基板とは
    反対側に設置され、磁石を有する対物電極吸引手段、 を備えるプローブ装置。
  32. 【請求項32】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 前記プローブ基板が請求項7または請求項8に記載のプ
    ローブ基板であって、 前記付勢手段が、 (b−1)一端面が開口し剛性を有する気密容器であっ
    て、前記被検査物をその内部に収納し、前記一端面が前
    記プローブ基板によって気密的に封じられている気密容
    器と、 (b−2)前記気密容器の内部の気圧を減圧する減圧手
    段と、 を備えるプローブ装置。
  33. 【請求項33】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 前記プローブ基板が請求項10ないし請求項13のいず
    れか1項に記載のプローブ基板であって、 前記プローブ装置が、 (c)前記開口部に対向する位置に設置され、前記貫通
    孔を通して被検査物の表面を観察する顕微鏡、 を更に備えるプローブ装置。
  34. 【請求項34】 請求項33に記載のプローブ装置であ
    って、 (d)前記プローブ基板に連結して設けられ、前記被検
    査物を光学的に観察する撮像手段、 を更に備えるプローブ装置。
  35. 【請求項35】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 前記プローブ基板が請求項10に記載のプローブ基板で
    あって、 前記プローブ装置が、 (c)前記貫通孔を通して被検査物の表面にマーキング
    を施すマーキング手段、を更に備えるプローブ装置。
  36. 【請求項36】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 (c)前記被検査物の測定部位を光学的に観察する手
    段、 を更に備えるプローブ装置。
  37. 【請求項37】 請求項36に記載のプローブ装置であ
    って、 (d)前記被検査物の測定部位にレーザビームを照射す
    るレーザ照射手段、 を更に備え、 前記手段(c)が、 (c−1)前記測定部位からの前記レーザビームの反射
    波を検出する反射波検出手段、 を備えるプローブ装置。
  38. 【請求項38】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 (c)前記プローブ基板に連結して設置され、当該プロ
    ーブ基板と前記被検査物の間の間隔を測定する間隔測定
    手段、 を更に備えるプローブ装置。
  39. 【請求項39】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 (c)光学的に撮像することにより、前記被検査物の表
    面に沿った方向の当該被検査物の位置を光学的に認識す
    る第1の撮像手段と、 (d)光学的に撮像することにより、前記被検査物の表
    面に平行な方向の前記プローブ基板の位置を光学的に認
    識する第2の撮像手段と、 を更に備えるプローブ装置。
  40. 【請求項40】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 前記プローブ基板が、請求項17に記載のプローブ基板
    であって、 (c)前記ネジ孔にネジを螺合させることによって、前
    記基材を固定的に締結する基板保持部材、 を更に備えるプローブ装置。
  41. 【請求項41】 請求項40に記載のプローブ装置であ
    って、 前記プローブ基板の前記基材が実質的に導電体から成
    り、 前記基板保持部材が、実質的に導電体から成っており、
    しかも電気的に接地されているプローブ装置。
  42. 【請求項42】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 前記プローブ基板が請求項18に記載のプローブ基板で
    あって、 (c)前記プローブ基板の基材が当接する基板保持部材
    と、 (d)前記基材が当接する前記基板保持部材の部分の近
    傍に設けられ、磁石を有する基材吸引部材と、 を備えるプローブ装置。
  43. 【請求項43】 請求項21に記載のプローブ装置であ
    って、 (c)前記被検査物と当該被検査物に対向する前記配線
    フィルムの間の間隙に、イオン化空気を送り込む静電ブ
    ロー手段、 を更に備えるプローブ装置。
  44. 【請求項44】 プローブ基板の製造方法であって、 (a)基材を準備する工程と、 (b)配線フィルムを製作する工程と、 (c)前記配線フィルムを前記基材に固定的に取り付け
    る工程と、 を備え、 前記工程(b)が、 (b−1)実質的に絶縁体から成るベースフィルムを準
    備する工程と、 (b−2)実質的に前記ベースフィルムの表面上に配線
    層を形成する工程と、 を備え、 前記工程(b−2)が、 (b−2−1)実質的に導電体から成る配線パターンを
    前記ベースフィルム上に形成する工程と、 (b−2−2)実質的に導電体から成り、少なくとも先
    端部分が外部に露出する突起状の対物電極を前記配線パ
    ターン上の第1の所定の位置に形成する工程と、 (b−2−3)実質的に導電体から成り、少なくとも表
    面の一部が外部に露出する中継電極を前記配線パターン
    上の第2の所定の位置に形成する工程と、 を備えるプローブ基板の製造方法。
  45. 【請求項45】 請求項44に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 前記工程(b−2−1)が、 (b−2−1−1)前記ベースフィルムの一方の主面上
    に実質的に導電体から成る金属層を形成する工程と、 (b−2−1−2)前記金属層を選択的にエッチングす
    ることにより、配線パターンを形成する工程と、 (b−2−1−3)前記配線パターンおよび前記ベース
    フィルムの上に実質的に絶縁体から成る保護膜を塗布す
    る工程と、 を備え、 前記工程(b−2−2)が、 (b−2−2−1)前記配線パターン上の前記第1の所
    定の位置において前記保護膜を選択的に除去して、前記
    保護膜に第1の開口部を形成する工程と、 (b−2−2−2)前記第1の開口部に鍍金を施すこと
    により、実質的に導電体から成る突起状の前記対物電極
    を形成する工程と、 を備え、 前記工程(b−2−3)が、 (b−2−3−1)前記配線パターン上の前記第2の所
    定の位置において前記保護膜を選択的に除去して、前記
    保護膜に第2の開口部を形成する工程と、 (b−2−3−2)前記第2の開口部に鍍金を施すこと
    により、実質的に導電体から成る突起状の前記中継電極
    を形成する工程と、 を備えるプローブ基板の製造方法。
  46. 【請求項46】 請求項45に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 前記工程(a)が、 (a−1)中央部分に開口部を有する基材を準備する工
    程、 を備え、 前記工程(c)が、 (c−1)前記対物電極および前記中継電極が露出する
    側とは反対側の表面が前記基材に当接するように、前記
    配線フィルムを前記基材に固定的に取り付ける工程、 を備えるプローブ基板の製造方法。
  47. 【請求項47】 請求項46に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 (d)内部に流体を収納する弾性体の風袋を準備する工
    程と、 (e)前記風袋を前記基材の前記開口部に挿入する工程
    と、 を更に備えるプローブ基板の製造方法。
  48. 【請求項48】 請求項45に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 前記工程(a)が、 (a−1)中央部分に開口部を有する平板において、周
    囲が一方の主面の方向に最大180゜まで屈曲した形状
    の基材を準備する工程、 を備え、 前記工程(c)が、 (c−1)前記対物電極および前記中継電極が露出する
    側とは反対側の表面が、前記基材の屈曲する方向とは反
    対側の表面に当接するように、前記配線フィルムを前記
    基材に固定的に取り付ける工程、 を備えるプローブ基板の製造方法。
  49. 【請求項49】 請求項45に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 前記工程(a)が、 (a−1)中央部分に開口部を有する平板形状の基材を
    準備する工程、 を備え、 前記工程(c)が、 (c−1)前記対物電極および前記中継電極が露出する
    側とは反対側の表面が、前記基材の主面に当接するよう
    に、前記配線フィルムを前記基材に固定的に取り付ける
    工程、 を備え、 前記製造方法が、 (d)前記配線フィルムが取り付けられた状態で、前記
    基材の周囲を一方の主面の方向に最大180゜まで屈曲
    させる工程、 を更に備えるプローブ基板の製造方法。
  50. 【請求項50】 請求項45に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 前記工程(a)が、 (a−1)中央部分に開口部を有する平板形状の基材を
    準備する工程、 を備え、 前記工程(c)が、 (c−1)前記対物電極および前記中継電極が露出する
    側とは反対側の前記配線フィルムの表面が前記基材の主
    面に当接し、しかも当該配線フィルムの中央部が当接す
    る前記基材の主面とは反対側の主面に当該配線フィルム
    の周囲が当接するように、前記配線フィルムを前記基材
    に固定的に取り付ける工程、 を備えるプローブ基板の製造方法。
  51. 【請求項51】 請求項45に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 前記工程(a)が、 (a−1)中央部分に開口部を有する基材を準備する工
    程、 を備え、 前記工程(b−2−2−2)が、 (b−2−2−2−1)前記第1の開口部に磁性材料を
    有する金属を鍍金することにより、実質的に導電体から
    成り、しかも磁性体を有する突起状の対物電極を形成す
    る工程、 を備えるプローブ基板の製造方法。
  52. 【請求項52】 請求項46に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 (d)磁性体を有する磁性押圧部材を準備する工程と、 (e)前記磁性押圧部材を前記基材の前記開口部に挿入
    し、前記配線フィルム上に載置する工程と、 を更に備えるプローブ基板の製造方法。
  53. 【請求項53】 請求項44に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 前記工程(b−2−1)が、 (b−2−1−1)前記ベースフィルムの主面上に実質
    的に導電体から成る金属層を形成する工程と、 (b−2−1−2)前記金属層を選択的にエッチングす
    ることにより、配線パターンを形成する工程と、 (b−2−1−3)以下の工程(b−2−1−3−1)
    〜(b−2−1−3−4)を少なくとも1回以上実行す
    る工程と、 を備え;ここで、前記工程(b−2−1−3−1)〜
    (b−2−1−3−4)は、 (b−2−1−3−1)前記配線パターンを含めて表面
    に露出する面の上に実質的に絶縁体から成る保護膜を塗
    布する工程と、 (b−2−1−3−2)前記配線パターン上の所定の位
    置において前記保護膜を選択的に除去して、前記保護膜
    にコンタクト用開口部を形成する工程、 (b−2−1−3−3)前記保護膜および前記配線パタ
    ーンの上に、実質的に導電体から成る金属層を新たに形
    成する工程、および (b−2−1−3−4)前記新たに形成された金属層を
    選択的にエッチングすることにより、配線パターンを新
    たに形成する工程、 であり;前記工程(b−2−1)が、 (b−2−1−4)前記最終の工程で形成された最上層
    配線パターンを含めて表面に露出する面の上に、実質的
    に絶縁体から成る最上層保護膜を塗布する工程、を更に
    備え、 前記工程(b−2−2)が、 (b−2−2−1)前記最上層配線パターンの上の第1
    の所定の位置において前記最上層保護膜を選択的に除去
    して、当該最上層保護膜に第1の開口部を形成する工程
    と、 (b−2−2−2)前記第1の開口部に鍍金を施すこと
    により、実質的に導電体から成る突起状の前記対物電極
    を形成する工程と、 を備え、 前記工程(b−2−3)が、 (b−2−3−1)前記最上層配線パターン上の前記第
    2の所定の位置において前記最上層保護膜を選択的に除
    去して、当該最上層保護膜に第2の開口部を形成する工
    程と、 (b−2−3−2)前記第2の開口部に鍍金を施すこと
    により、実質的に導電体から成る突起状の前記中継電極
    を形成する工程と、 を備えるプローブ基板の製造方法。
  54. 【請求項54】 請求項44に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 前記工程(b−2−1)が、 (b−2−1−1)前記ベースフィルムの主面上に実質
    的に導電体から成る金属層を形成する工程と、 (b−2−1−2)前記金属層を選択的にエッチングす
    ることにより、配線パターンを形成する工程と、 (b−2−1−3)以下の工程(b−2−1−3−1)
    〜(b−2−1−3−3)を少なくとも1回以上実行す
    る工程と、 を備え;ここで、前記工程(b−2−1−3−1)〜
    (b−2−1−3−3)は、 (b−2−1−3−1)前記配線パターンを含めて表面
    に露出する面の上に実質的に絶縁体から成る保護膜を塗
    布する工程と、 (b−2−1−3−2)前記保護膜の上に、実質的に導
    電体から成る金属層を新たに形成する工程、および、 (b−2−1−3−3)前記新たに形成された金属層を
    選択的にエッチングすることにより、配線パターンを新
    たに形成する工程、 であり、 前記工程(b−2−1)が、 (b−2−1−4)前記工程(b−2−1−3−3)で
    形成された配線パターンを含めて表面に露出する面の上
    に、実質的に絶縁体から成る保護膜を新たに塗布する工
    程、 を更に備え、 前記工程(b−2−2)が、 (b−2−2−1)前記各工程で形成された各配線パタ
    ーンの上の第1の所定の位置において前記各工程で形成
    された保護膜を選択的に除去して、当該保護膜に第1の
    開口部を形成する工程と、 (b−2−2−2)前記第1の開口部に鍍金を施すこと
    により、実質的に導電体から成る突起状の対物電極を形
    成する工程と、 を備え、 前記工程(b−2−3)が、 (b−2−3−1)前記各工程で形成された各配線パタ
    ーンの上の第2の所定の位置において前記各工程で形成
    された保護膜を選択的に除去して、当該保護膜に第2の
    開口部を形成する工程と、 (b−2−3−2)前記第2の開口部に鍍金を施すこと
    により、実質的に導電体から成る突起状の中継電極を形
    成する工程と、 を備えるプローブ基板の製造方法。
  55. 【請求項55】 請求項45に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 前記工程(a)が、 (a−1)中央部分に開口部を有する基材を準備する工
    程、 を備え、 前記製造方法が、 (d)前記基材の開口部に位置する前記ベースフィルム
    に貫通孔を形成する工程、 を更に備えるプローブ基板の製造方法。
  56. 【請求項56】 請求項55に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 前記工程(d)が、 (d−1)前記基材の開口部に位置する前記ベースフィ
    ルムに貫通孔を形成する工程であって、しかも、前記配
    線パターンが当該貫通孔の一部を覆うように、当該貫通
    孔を形成する工程、 を備えるプローブ基板の製造方法。
  57. 【請求項57】 請求項45に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 前記工程(a)が、 (a−1)中央部分に開口部を有する基材を準備する工
    程、 を備え、 前記工程(b−1)が、 (b−1−1)実質的に絶縁体から成り、しかも所定の
    位置に貫通孔が形成されたベースフィルムを準備する工
    程、 を備えるプローブ基板の製造方法。
  58. 【請求項58】 請求項57に記載のプローブ基板の製
    造方法であって、 前記工程(b−2−1−2)が、 (b−2−1−2−1)前記金属層を選択的にエッチン
    グすることにより、配線パターンを形成する工程であっ
    て、当該配線パターンが前記貫通孔の一部を覆うように
    前記配線パターンを形成する工程、 を備えるプローブ基板の製造方法。
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