JPH0767523A - だし用魚節の製造方法 - Google Patents
だし用魚節の製造方法Info
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- JPH0767523A JPH0767523A JP5213813A JP21381393A JPH0767523A JP H0767523 A JPH0767523 A JP H0767523A JP 5213813 A JP5213813 A JP 5213813A JP 21381393 A JP21381393 A JP 21381393A JP H0767523 A JPH0767523 A JP H0767523A
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- Japan
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- protease
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- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 エキス分を増大できる。
【構成】 節用原料魚をすり身にした後に、このすり身
にプロテアーゼ水溶液を加えて練り込んでから成型す
る。成型した原料を中心温度を55℃〜65℃に保持し
て5分〜30分加熱処理する。加熱処理の後に焙乾処理
を施す。 【効果】 原料のすり身にはプロテアーゼ水溶液を加え
るため、原料の魚肉にプロテアーゼが均一に混ざり、酵
素反応による蛋白質の分解が効率よく行われ、エキス分
が増大する。成型された原料は加熱処理中に魚肉蛋白質
の変性を不完全な状態に抑えつつ魚肉蛋白質をプロテア
ーゼにより加水分解し、煮熟と酵素処理が同時に行われ
る。
にプロテアーゼ水溶液を加えて練り込んでから成型す
る。成型した原料を中心温度を55℃〜65℃に保持し
て5分〜30分加熱処理する。加熱処理の後に焙乾処理
を施す。 【効果】 原料のすり身にはプロテアーゼ水溶液を加え
るため、原料の魚肉にプロテアーゼが均一に混ざり、酵
素反応による蛋白質の分解が効率よく行われ、エキス分
が増大する。成型された原料は加熱処理中に魚肉蛋白質
の変性を不完全な状態に抑えつつ魚肉蛋白質をプロテア
ーゼにより加水分解し、煮熟と酵素処理が同時に行われ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、かつお、さば、まぐ
ろ、いわし、あじなどを原料としエキス分を増大させる
だし用魚節の製造方法に関する。
ろ、いわし、あじなどを原料としエキス分を増大させる
だし用魚節の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のだし用魚節は、節用原料魚を90
℃〜95℃で30分〜180分の煮熟を行い、煮熟した
原料魚を焙乾処理を施して製造していた。
℃〜95℃で30分〜180分の煮熟を行い、煮熟した
原料魚を焙乾処理を施して製造していた。
【0003】しかしながら、この煮熟によって肉質が完
全に変性してしまい、その後の焙乾処理でのエキス分の
増加が少ないという問題がある。
全に変性してしまい、その後の焙乾処理でのエキス分の
増加が少ないという問題がある。
【0004】そして、この問題を解決するために、例え
ば特開平3−15339号公報に記載されているよう
に、原料魚を温水で魚肉の中心温度を55℃〜65℃に
保持して5分〜15分加温処理した後、焙乾処理してエ
キス分の増加をはかる方法が提案されている。
ば特開平3−15339号公報に記載されているよう
に、原料魚を温水で魚肉の中心温度を55℃〜65℃に
保持して5分〜15分加温処理した後、焙乾処理してエ
キス分の増加をはかる方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平3−15339号公報に記載の製造方法では、だし
用魚節として用いる場合、エキス分の大幅の増加が期待
できないという問題がある。
開平3−15339号公報に記載の製造方法では、だし
用魚節として用いる場合、エキス分の大幅の増加が期待
できないという問題がある。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、エキス分を大幅に増大させることのできるだし用魚
節の製造方法を提供するものである。
で、エキス分を大幅に増大させることのできるだし用魚
節の製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のだ
し用魚節の製造方法は、かつお、さば、まぐろ、いわ
し、あじなどの節用原料魚をすり身にした後に、このす
り身にプロテアーゼ水溶液を加えて練り込んで成型し、
この成型した原料を中心温度を55℃〜65℃に保持し
て5分〜30分加熱処理し、その後焙乾処理を施すもの
である。
し用魚節の製造方法は、かつお、さば、まぐろ、いわ
し、あじなどの節用原料魚をすり身にした後に、このす
り身にプロテアーゼ水溶液を加えて練り込んで成型し、
この成型した原料を中心温度を55℃〜65℃に保持し
て5分〜30分加熱処理し、その後焙乾処理を施すもの
である。
【0008】請求項2記載の発明のだし用魚節の製造方
法は、節用原料魚をすり身にした後に、このすり身にプ
ロテアーゼ水溶液を加えて練り込んで成型し、この成型
した原料を50℃以下にて1時間以上保持した後、85
℃〜95℃にて30分〜90分煮熟し、その後焙乾処理
を施すものである。
法は、節用原料魚をすり身にした後に、このすり身にプ
ロテアーゼ水溶液を加えて練り込んで成型し、この成型
した原料を50℃以下にて1時間以上保持した後、85
℃〜95℃にて30分〜90分煮熟し、その後焙乾処理
を施すものである。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明のだし用魚節の製造方法
は、節用原料魚をすり身にしてから、このすり身にプロ
テアーゼ水溶液を加えて練り込み、この練り込んだ原料
を成型し、この成型した原料を中心温度を55℃〜65
℃に保持して5分〜30分加熱処理することにより、こ
の加熱処理中に魚肉蛋白質の変性を不完全な状態に抑え
つつ魚肉蛋白質をプロテアーゼにより加水分解させ、煮
熟と酵素処理が同時に行われ、エキス分を増大させるこ
とができる。
は、節用原料魚をすり身にしてから、このすり身にプロ
テアーゼ水溶液を加えて練り込み、この練り込んだ原料
を成型し、この成型した原料を中心温度を55℃〜65
℃に保持して5分〜30分加熱処理することにより、こ
の加熱処理中に魚肉蛋白質の変性を不完全な状態に抑え
つつ魚肉蛋白質をプロテアーゼにより加水分解させ、煮
熟と酵素処理が同時に行われ、エキス分を増大させるこ
とができる。
【0010】そして、節用原料魚のすり身にプロテアー
ゼ水溶液を加えて練り込むため、プロテアーゼが魚肉に
均一に混ざり、酵素反応による魚肉の蛋白分解が均一に
かつ効率よく行われ、エキス分が上昇する。
ゼ水溶液を加えて練り込むため、プロテアーゼが魚肉に
均一に混ざり、酵素反応による魚肉の蛋白分解が均一に
かつ効率よく行われ、エキス分が上昇する。
【0011】請求項2記載の発明のだし用魚節の製造方
法は、節用原料魚をすり身にしてから、このすり身にプ
ロテアーゼ水溶液を加えて練り込み、この練り込んだ原
料を成型し、この成型した原料を魚肉蛋白質の変性が起
きない50℃以下にて1時間以上保持することによりプ
ロテアーゼ活性を持続させて魚肉蛋白質をプロテアーゼ
により加水分解させる酵素処理が行われ、従来のだし用
魚節の製造方法に比してエキス分が増大される。さら
に、この原料を85℃〜95℃で30分〜90分煮熟処
理を行うことにより、肉質が完全に変性し、粉末率が低
減され、歩留まりを高められる。
法は、節用原料魚をすり身にしてから、このすり身にプ
ロテアーゼ水溶液を加えて練り込み、この練り込んだ原
料を成型し、この成型した原料を魚肉蛋白質の変性が起
きない50℃以下にて1時間以上保持することによりプ
ロテアーゼ活性を持続させて魚肉蛋白質をプロテアーゼ
により加水分解させる酵素処理が行われ、従来のだし用
魚節の製造方法に比してエキス分が増大される。さら
に、この原料を85℃〜95℃で30分〜90分煮熟処
理を行うことにより、肉質が完全に変性し、粉末率が低
減され、歩留まりを高められる。
【0012】
【実施例】次に本発明のだし用魚節の製造方法の第一の
実施例を説明する。
実施例を説明する。
【0013】かつお、さば、まぐろ、いわし、あじなど
の節用原料魚をすり身にした後に、このすり身にプロテ
アーゼ水溶液を浸漬または注入により加える。このプロ
テアーゼ水溶液は原料のすり身に対してプロテアーゼ濃
度が0.5重量%〜1.5重量%となるように加える。
このプロテアーゼ水溶液を加えたすり身を練り込んで適
宜の形状に成型する。そして、この成型した原料を温水
に浸漬し、中心温度が55℃〜65℃に達してから中心
温度を55℃〜65℃に保持して5分〜30分煮熟処理
する。なお、練り込んで成型した原料中心温度は選出し
た魚肉に温度計を刺し込んで測定する。
の節用原料魚をすり身にした後に、このすり身にプロテ
アーゼ水溶液を浸漬または注入により加える。このプロ
テアーゼ水溶液は原料のすり身に対してプロテアーゼ濃
度が0.5重量%〜1.5重量%となるように加える。
このプロテアーゼ水溶液を加えたすり身を練り込んで適
宜の形状に成型する。そして、この成型した原料を温水
に浸漬し、中心温度が55℃〜65℃に達してから中心
温度を55℃〜65℃に保持して5分〜30分煮熟処理
する。なお、練り込んで成型した原料中心温度は選出し
た魚肉に温度計を刺し込んで測定する。
【0014】この煮熟処理に際して成型した原料を袋な
どに詰めて温水に浸漬することにより、すり身の原料が
砕けることなく煮熟できる。次いで、90℃〜120℃
で焙乾処理を施した後、室温で12時間あん蒸する。
どに詰めて温水に浸漬することにより、すり身の原料が
砕けることなく煮熟できる。次いで、90℃〜120℃
で焙乾処理を施した後、室温で12時間あん蒸する。
【0015】この実施例の方法では、節用原料魚はすり
身にしてからプロテアーゼ水溶液を加えて練り込むた
め、プロテアーゼが魚肉に均一に混入され、プロテアー
ゼの酵素反応による魚肉の蛋白分解が均一にかつ効率よ
く行われることからエキス分が上昇する。
身にしてからプロテアーゼ水溶液を加えて練り込むた
め、プロテアーゼが魚肉に均一に混入され、プロテアー
ゼの酵素反応による魚肉の蛋白分解が均一にかつ効率よ
く行われることからエキス分が上昇する。
【0016】そして、練り込んで成型した原料を中心温
度を55℃〜65℃に保持して5分〜30分加熱処理す
ることにより、この加熱処理中に魚肉蛋白質の変性を不
完全な状態に抑えつつ魚肉蛋白質をプロテアーゼにより
加水分解させ、煮熟と酵素処理が同時に行われ、エキス
分を増大させることができる。
度を55℃〜65℃に保持して5分〜30分加熱処理す
ることにより、この加熱処理中に魚肉蛋白質の変性を不
完全な状態に抑えつつ魚肉蛋白質をプロテアーゼにより
加水分解させ、煮熟と酵素処理が同時に行われ、エキス
分を増大させることができる。
【0017】すなわち、プロテアーゼによる酵素反応は
60℃近傍で最高の加水分解の作用力を示し、70℃以
上では酵素が短時間で失活して魚肉の加水分解が行われ
なくなる。このため、低い温度、例えば、原料の中心温
度を45℃〜55℃に保持して長時間、例えば、90分
煮熟すれば、原料の加水分解は行われる。しかしなが
ら、原料の温度が60℃以下では魚肉蛋白質の変性が効
果的に起こらないため、さらに、煮熟する必要がある。
そこで、煮熟による蛋白質の変性と酵素反応による加水
分解を同時に行えるようにするには、練り込んで成型し
た原料を中心温度を55℃〜65℃、好ましくは、60
℃に保持して5分〜30分の加熱処理が最適な条件とな
る。
60℃近傍で最高の加水分解の作用力を示し、70℃以
上では酵素が短時間で失活して魚肉の加水分解が行われ
なくなる。このため、低い温度、例えば、原料の中心温
度を45℃〜55℃に保持して長時間、例えば、90分
煮熟すれば、原料の加水分解は行われる。しかしなが
ら、原料の温度が60℃以下では魚肉蛋白質の変性が効
果的に起こらないため、さらに、煮熟する必要がある。
そこで、煮熟による蛋白質の変性と酵素反応による加水
分解を同時に行えるようにするには、練り込んで成型し
た原料を中心温度を55℃〜65℃、好ましくは、60
℃に保持して5分〜30分の加熱処理が最適な条件とな
る。
【0018】また、原料の魚肉に対するプロテアーゼに
よる酵素反応は室温でも徐々に進行するため、製造工程
中の放置時間によっては処理効果が変化されるが、実験
の結果、同一の条件の工程で、加熱を55℃〜65℃で
30分〜120分処理した場合、エキス分に差は認めら
れなかった。したがって、30分の加熱処理でほぼ酵素
反応が終了しているものと考えられ、煮熟工程での30
分以上の加熱は余り意味がない。また、煮熟工程が5分
以下では蛋白質の変性が不十分で焙乾工程における乾燥
が悪くなり、煮熟処理は5分〜30分が適当である。
よる酵素反応は室温でも徐々に進行するため、製造工程
中の放置時間によっては処理効果が変化されるが、実験
の結果、同一の条件の工程で、加熱を55℃〜65℃で
30分〜120分処理した場合、エキス分に差は認めら
れなかった。したがって、30分の加熱処理でほぼ酵素
反応が終了しているものと考えられ、煮熟工程での30
分以上の加熱は余り意味がない。また、煮熟工程が5分
以下では蛋白質の変性が不十分で焙乾工程における乾燥
が悪くなり、煮熟処理は5分〜30分が適当である。
【0019】そして、魚肉の蛋白質の変性と酵素反応に
よる加水分解は焙乾工程中でも暫くの間行われる。
よる加水分解は焙乾工程中でも暫くの間行われる。
【0020】また、煮熟処理は原料を熱湯中に浸漬して
行う処理に限らず、蒸気中で原料の蛋白質の変性を行う
こともできる。
行う処理に限らず、蒸気中で原料の蛋白質の変性を行う
こともできる。
【0021】この実施例の具体的例を原料魚として生か
つおを用いた製造工程で説明する。 (1) 節用原料魚の生かつおをすり身にする。
つおを用いた製造工程で説明する。 (1) 節用原料魚の生かつおをすり身にする。
【0022】(2) 原料魚のすり身にプロテアーゼ水溶液
(商品名:ビオプラーゼXL−416F、ナガセ生化学
工業社製)を加えて練り込んだ後にこの練り込んだ原料
を適宜の形状に成型する。このプロテアーゼ水溶液は原
料のすり身に対してプロテアーゼ濃度が1重量%となる
ように加える。
(商品名:ビオプラーゼXL−416F、ナガセ生化学
工業社製)を加えて練り込んだ後にこの練り込んだ原料
を適宜の形状に成型する。このプロテアーゼ水溶液は原
料のすり身に対してプロテアーゼ濃度が1重量%となる
ように加える。
【0023】(3) この練り込んで成型した原料を60℃
の温水に浸漬してこの原料の中心温度が60℃に達して
から30分煮熟する。
の温水に浸漬してこの原料の中心温度が60℃に達して
から30分煮熟する。
【0024】(4) 加熱処理した原料を温水から引き上げ
て水切りを行った後、90℃で焙乾処理をする。
て水切りを行った後、90℃で焙乾処理をする。
【0025】(5) 次いで、室温で12時間あん蒸する。
【0026】次に、本発明のだし用魚節の製造方法の第
二の実施例を説明する。
二の実施例を説明する。
【0027】第一の実施例と同一条件で節用原料魚をす
り身にした後に、このすり身にプロテアーゼ水溶液を加
えて練り込んで成型する。このプロテアーゼ水溶液はす
り身に対してプロテアーゼ濃度が0.5重量%〜1.5
重量%となるように加える。
り身にした後に、このすり身にプロテアーゼ水溶液を加
えて練り込んで成型する。このプロテアーゼ水溶液はす
り身に対してプロテアーゼ濃度が0.5重量%〜1.5
重量%となるように加える。
【0028】次いで、この成型した原料を蛋白質変性の
起らない50℃以下にて1時間以上保持した後、85℃
〜95℃にて30分〜90分煮熟し、その後、90℃〜
120℃で焙乾処理を施すものである。
起らない50℃以下にて1時間以上保持した後、85℃
〜95℃にて30分〜90分煮熟し、その後、90℃〜
120℃で焙乾処理を施すものである。
【0029】この実施例の方法では、成型した原料を5
0℃以下にて1時間以上保持することによりプロテアー
ゼ活性を持続させて魚肉蛋白質の変性を不完全な状態に
抑えつつ魚肉蛋白質をプロテアーゼにより加水分解させ
る酵素処理が行われるため、従来のだし用魚節の製造方
法に比してエキス分が増大される。さらに、この原料を
85℃〜95℃で30分煮熟処理を行うことにより、肉
質が完全に変性し粉末率が低減される。
0℃以下にて1時間以上保持することによりプロテアー
ゼ活性を持続させて魚肉蛋白質の変性を不完全な状態に
抑えつつ魚肉蛋白質をプロテアーゼにより加水分解させ
る酵素処理が行われるため、従来のだし用魚節の製造方
法に比してエキス分が増大される。さらに、この原料を
85℃〜95℃で30分煮熟処理を行うことにより、肉
質が完全に変性し粉末率が低減される。
【0030】原料のプロテアーゼによる酵素反応は60
℃近傍で最高の加水分解の反応速度を示すため、60℃
以下の常温では長時間保持する必要があり、例えば、成
型した原料を60℃にて30分で酵素反応させた場合と
45℃〜50℃にて90分で酵素反応させた場合とでは
略同一効果が認められ、処理温度が低い場合を考慮する
と、1時間以下の処理では酵素反応が不十分の場合があ
り、また反応時間は、例えば6時間以上でも問題がな
い。
℃近傍で最高の加水分解の反応速度を示すため、60℃
以下の常温では長時間保持する必要があり、例えば、成
型した原料を60℃にて30分で酵素反応させた場合と
45℃〜50℃にて90分で酵素反応させた場合とでは
略同一効果が認められ、処理温度が低い場合を考慮する
と、1時間以下の処理では酵素反応が不十分の場合があ
り、また反応時間は、例えば6時間以上でも問題がな
い。
【0031】この実施例の具体的例を原料魚として生か
つおを用いた製造工程で説明する。 (1) 節用原料魚の生かつおをすり身にする。
つおを用いた製造工程で説明する。 (1) 節用原料魚の生かつおをすり身にする。
【0032】(2) 原料魚のすり身にプロテアーゼ水溶液
(商品名:ビオプラーゼXL−416F、ナガセ生化学
工業社製)を加えて練り込み成型する。このプロテアー
ゼ水溶液はすり身に対してプロテアーゼ濃度が1重量%
となるように加える。
(商品名:ビオプラーゼXL−416F、ナガセ生化学
工業社製)を加えて練り込み成型する。このプロテアー
ゼ水溶液はすり身に対してプロテアーゼ濃度が1重量%
となるように加える。
【0033】(3) この成型した原料を40℃にて2時間
保持する。
保持する。
【0034】(4) 次いで、成型した原料を温水に浸漬し
て90℃にて30分煮熟する。
て90℃にて30分煮熟する。
【0035】(5) 加熱処理した原料を温水から引き上げ
て水切りを行った後、90℃で焙乾処理をする。
て水切りを行った後、90℃で焙乾処理をする。
【0036】(6) 次いで、室温で12時間あん蒸する。
【0037】次に上記第一の実施例の方法で得られただ
し用節製品A、第二の実施例の方法で得られただし用節
製品Bと、特開平3−15339号公報記載の実施例に
よる節製品Cと、従来の90℃〜95℃で30分〜18
0分煮熟した方法による節製品Dのエキス分の含量を測
定した結果を表1に示す。
し用節製品A、第二の実施例の方法で得られただし用節
製品Bと、特開平3−15339号公報記載の実施例に
よる節製品Cと、従来の90℃〜95℃で30分〜18
0分煮熟した方法による節製品Dのエキス分の含量を測
定した結果を表1に示す。
【0038】
【表1】 上記の表1より、上記実施例による方法で得られた製品
A、製品Bは、プロテアーゼを注入しない製品C、製品
Dに比べてエキス分が高いことが明らかである。また、
第一の実施例の方法で得られるだし用節製品Aは、成型
した原料を50℃以下にて保持した第二の実施例の方法
で得られるだし用節製品Bに比してエキス分が高いこと
が明らかである。
A、製品Bは、プロテアーゼを注入しない製品C、製品
Dに比べてエキス分が高いことが明らかである。また、
第一の実施例の方法で得られるだし用節製品Aは、成型
した原料を50℃以下にて保持した第二の実施例の方法
で得られるだし用節製品Bに比してエキス分が高いこと
が明らかである。
【0039】また、第一の実施例の方法で得られるだし
用節製品Aに比して、成型した原料を50℃以下にて保
持した第二の実施例の方法で得られるだし用節製品Bは
粉末率が低減される。
用節製品Aに比して、成型した原料を50℃以下にて保
持した第二の実施例の方法で得られるだし用節製品Bは
粉末率が低減される。
【0040】なお、前記各実施例ではプロテアーゼ水溶
液としてはビオプラーゼXL−416F(商品名)を用
いたものについて説明したが、プロテアーゼはこれに限
られるものではなく、55℃〜65℃の温度でプロテア
ーゼ活性を有する他の種々のプロテアーゼ水溶液を用い
ることができる。
液としてはビオプラーゼXL−416F(商品名)を用
いたものについて説明したが、プロテアーゼはこれに限
られるものではなく、55℃〜65℃の温度でプロテア
ーゼ活性を有する他の種々のプロテアーゼ水溶液を用い
ることができる。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載のだし用魚節の製造方法に
よれば、節用原料魚はすり身にしてからプロテアーゼ水
溶液を加えて練り込むため、プロテアーゼが魚肉に均一
に混入され、プロテアーゼの酵素反応による魚肉の蛋白
分解が均一にかつ効率よく行われることからエキス分が
上昇し、加熱処理中に魚肉蛋白質の変性を不完全な状態
に抑えつつ魚肉蛋白質をプロテアーゼにより加水分解さ
せ、煮熟と酵素処理が同時に行われ、工程を低減でき、
従来の節よりもエキス分を大幅に増大させることができ
る。
よれば、節用原料魚はすり身にしてからプロテアーゼ水
溶液を加えて練り込むため、プロテアーゼが魚肉に均一
に混入され、プロテアーゼの酵素反応による魚肉の蛋白
分解が均一にかつ効率よく行われることからエキス分が
上昇し、加熱処理中に魚肉蛋白質の変性を不完全な状態
に抑えつつ魚肉蛋白質をプロテアーゼにより加水分解さ
せ、煮熟と酵素処理が同時に行われ、工程を低減でき、
従来の節よりもエキス分を大幅に増大させることができ
る。
【0042】請求項2記載のだし用魚節の製造方法によ
れば、原料魚のすり身にプロテアーゼ水溶液を加えて練
り込んだ後、50℃以下にて保持することにより、従来
の節よりもエキス分を増大させることができるとともに
粉末率が低減し歩留まりが高められる。
れば、原料魚のすり身にプロテアーゼ水溶液を加えて練
り込んだ後、50℃以下にて保持することにより、従来
の節よりもエキス分を増大させることができるとともに
粉末率が低減し歩留まりが高められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 1/325 101 B
Claims (2)
- 【請求項1】 節用原料魚をすり身にした後に、このす
り身にプロテアーゼ水溶液を加えて練り込んで成型し、
この成型した原料を中心温度を55℃〜65℃に保持し
て5分〜30分加熱処理し、その後焙乾処理を施すこと
を特徴とするだし用魚節の製造方法。 - 【請求項2】 節用原料魚をすり身にした後に、このす
り身にプロテアーゼ水溶液を加えて練り込んで成型し、
この成型した原料を50℃以下にて1時間以上保持した
後、85℃〜95℃にて30分〜90分煮熟し、その後
焙乾処理を施すことを特徴とするだし用魚節の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5213813A JPH0767523A (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | だし用魚節の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5213813A JPH0767523A (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | だし用魚節の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0767523A true JPH0767523A (ja) | 1995-03-14 |
Family
ID=16645461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5213813A Pending JPH0767523A (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | だし用魚節の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0767523A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004275083A (ja) * | 2003-03-14 | 2004-10-07 | Abekame Shoten:Kk | 軟化加工魚肉の製造方法 |
JP2018161071A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-18 | 日清食品ホールディングス株式会社 | 節類の製造方法 |
CN113854335A (zh) * | 2021-09-10 | 2021-12-31 | 徐州工程学院 | 一种低盐含钙常温贮藏的鱼糜制品的制备方法 |
-
1993
- 1993-08-30 JP JP5213813A patent/JPH0767523A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004275083A (ja) * | 2003-03-14 | 2004-10-07 | Abekame Shoten:Kk | 軟化加工魚肉の製造方法 |
JP2018161071A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-18 | 日清食品ホールディングス株式会社 | 節類の製造方法 |
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