JP2002034515A - 魚の身崩れ防止法 - Google Patents

魚の身崩れ防止法

Info

Publication number
JP2002034515A
JP2002034515A JP2000225253A JP2000225253A JP2002034515A JP 2002034515 A JP2002034515 A JP 2002034515A JP 2000225253 A JP2000225253 A JP 2000225253A JP 2000225253 A JP2000225253 A JP 2000225253A JP 2002034515 A JP2002034515 A JP 2002034515A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fish
transglutaminase
meat
heating
breaking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000225253A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Nozaki
恒 野崎
Takamine Nakamura
高峰 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kibun Foods Inc
Original Assignee
Kibun Foods Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kibun Foods Inc filed Critical Kibun Foods Inc
Priority to JP2000225253A priority Critical patent/JP2002034515A/ja
Publication of JP2002034515A publication Critical patent/JP2002034515A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 煮魚、焼き魚としても身崩れが起き難く形状
がよく保たれ、また、小さく切断して焼き鳥風の串焼き
にしても身崩れが起き難い魚の身崩れ防止法を得る。 【解決手段】 魚を加熱する工程の後、トランスグルタ
ミナーゼ溶液中に浸漬又はトランスグルタミナーゼを付
着させて該酵素を作用させる工程を備えるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば焼き魚、煮魚
等の魚の身崩れを防止する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】魚は低脂肪で高蛋白な食品として、優れ
ているが、臭いや調理の面倒さから若い世代では畜肉に
比べて食べる機会が減少してきている。また、魚を加熱
加工すると組織が柔らかかったり、鱗片状に身が剥がれ
たりして、身崩れを生じるため、加工食品化が難しかっ
た。魚類も未加熱の生の状態では、小さく切っても、身
崩れし難いが、これを加熱調理加工したものは、筋繊維
に沿って割れたり、鱗片状に剥がれて身崩れする。
【0003】近年、店頭では焼き鳥がパック・バイキン
グ方式で売られており、手軽な惣菜、つまみとして人気
を集めている。水産魚介類の焼き鳥風の串焼きのような
商品は、イカ、タコ、貝類のような身崩れのし難いもの
にしか見受けられず、魚肉は身崩れが著しいために、焼
き鳥のような加工食品化は成されていない。
【0004】一方、トランスグルタミナーゼは、天然界
に広く存在する酵素であり、タンパク質分子中のグルタ
ミン残基とリジン残基との間にε−(γ−Glu)−L
ys架橋結合を形成させ、タンパク質含有食品のゲル強
度補強、保水性改良、食感のコントロールに使用されて
いる。
【0005】例えば、このトランスグルタミナーゼを添
加して、従来にない弾力性に富み、加熱処理にも耐性の
ある練り製品を製造するため、畜肉及び水産練り製品を
製造する方法は以前から提案されている(特開平2−1
86961号、特開平3−175929号参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、煮魚、焼き
魚としても身崩れが起き難く形状がよく保たれ、また、
小さく切断して焼き鳥風の串焼きにしても身崩れが起き
難い魚の身崩れ防止法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明に係る魚の身崩れ防止法は、魚を加熱する工程の後、
トランスグルタミナーゼ溶液中に浸漬又はトランスグル
タミナーゼを付着させて該酵素を作用させる工程を備え
たものである。
【0008】請求項2に記載された発明に係る魚の身崩
れ防止法は、請求項1に記載した魚の身崩れ防止法にお
いて、前記トランスグルタミナーゼを作用させる工程の
後、魚を圧搾する工程を更に備えたものである。
【0009】請求項3に記載された発明に係る魚の身崩
れ防止法は、請求項1に記載した魚の身崩れ防止法にお
いて、前記トランスグルタミナーゼを作用させた後、魚
を再度加熱する工程を更に備えたものである。
【0010】請求項4に記載された発明に係る魚の身崩
れ防止法は、加熱した工程の後、トランスグルタミナー
ゼ溶液中に浸漬又は該加熱済み魚にトランスグルタミナ
ーゼを付着させて該酵素を作用させる工程及び串打ち工
程とを経た魚肉片を焙焼するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においては、加熱された魚
をトランスグルタミナーゼ溶液中に浸漬するか又は加熱
された魚にトランスグルタミナーゼを付着させて該酵素
を作用させることにより、加熱された魚の筋繊維に沿っ
て割れたり、鱗片状に剥がれて身崩れすることを防止す
るものである。
【0012】即ち、加熱された魚の身崩れは、筋繊維に
沿って鱗片状に剥がれることによって生じるため、この
筋繊維に沿って割れたり、鱗片状に剥がれるところにト
ランスグルタミナーゼを作用させ接着させることによっ
て身崩れを防止するものである。
【0013】本発明における魚とは、少なくとも加熱に
よる身崩れや身割れを起こしやすい魚類であればよい。
例えば、加熱によって身崩れの起こしやすいタラ、ホッ
ケ、カレイ等の白身の魚がより顕著にその効果が現れ
る。また、魚は一尾のままでも切り身でもよいが、切り
身の方が身崩れ防止の観点では、より顕著にその効果が
現れる。
【0014】本発明のトランスグルタミナーゼは、溶液
の形態で作用させたり、酵素自体を付着させて加熱され
た魚に適用される。具体的には、加熱済み魚をトランス
グルタミナーゼ溶液中に浸漬して該酵素を作用させる
か、溶液を付着させたりトランスグルタミナーゼ粉体又
は酵素を含む製剤を付着させて該酵素を作用させる。
【0015】本発明のトランスグルタミナーゼ溶液は、
浸漬又は付着させて用いる場合には、単に水にトランス
グルタミナーゼを添加した水溶液でもよいが、必要に応
じて食塩を該水溶液に添加して用いる。また、食塩以外
にも調味料を添加することにより、好ましい味つけを行
うこともできる。
【0016】トランスグルタミナーゼの添加濃度は、例
えば、市販のトランスグルタミナーゼ(商品名「アクテ
ィバTGB」味の素社製)の場合には、原料に対して、
酵素1〜10重量%を、2〜5倍量の水で分散させ、若
しくは、直接、原料に付着させる。
【0017】トランスグルタミナーゼを作用させる時間
は、トランスグルタミナーゼが充分に作用して、加熱さ
れた魚肉が筋繊維に沿って割れたり、鱗片状に剥がれ難
い状態となるまで行えばよいが、低温では、通常は1晩
から一昼夜である。例えば、トランスグルタミナーゼの
酵素反応の条件は、温度は0℃以上であるが、余り高温
になると酵素が失活する。このため、一般的には60℃
以下である。ただし、製造時に速やかに処理したときは
高温(20〜40℃)で短時間で処理するとよいが、生
鮮食品素材である畜肉や魚介類の加工処理の場合は、0
〜5℃程度の温度で処理した方が素材の鮮度が良く保た
れるので好ましい。この場合の処理時間は、数時間から
一昼夜である。
【0018】魚の加熱は、少なくとも加熱によって魚肉
の筋繊維に沿って割れたり、鱗片状に剥離することを防
止するため、如何なる加熱方法であっても適用可能であ
る。具体的には、蒸煮加熱、焙焼加熱、油ちょう加熱、
高周波加熱等の通常食品の調理・加工方法から選択され
る。
【0019】また、浸漬後必要に応じて更に加熱しても
よい。加熱は酵素の失活をすることと、酵素による接着
がより強くなるので、必要に応じて行うとよい。
【0020】また、酵素液に浸漬又は接触させた後、空
隙があると相互に接着しないので、適度に圧搾すること
により、空隙をなくす操作を行ってもよい。これによ
り、より接着効果を高め、身崩れを防止できる。
【0021】このように加熱後に酵素処理した魚は身崩
れがし難く、煮魚、焼き魚としても形状がよく保たれ
る。また、小さく切断して焼き鳥風の串焼きにしても身
崩れが起き難いものとなる。
【0022】
【実施例】本発明を実施例によって説明する。本発明は
この実施例によって何ら限定されない。 実施例1.串焼き 生タラをほぼ厚さ1cm、縦横3cm角の切り身にし
て、この切り身3〜4つをほぼ中央を貫通するように竹
串で刺した。竹串に刺した状態で蒸し器で10分間加熱
した。室温まで放冷した後、トランスグルタミナーゼ
(商品名「アクティバTGB」味の素社製)5%含有水
溶液に一昼夜浸漬した。
【0023】浸漬したものをペーパータオルでくるん
で、軽く竹串に沿って軸方向に押圧して形を整え、焼き
鳥と同様に、炭火で焙焼しながら、焼き鳥のタレに漬
け、焼き鳥風串焼きを完成した。
【0024】比較として、(1) 生タラ切り身を竹串で刺
した生の状態のもの(比較例1)、(2) 生タラ切り身
を竹串で刺して同様に蒸し器で蒸したもの(比較例
2)、(3)生タラ切り身を竹串で刺して同様にトランス
グルタミナーゼ5%含有水溶液に一昼夜浸漬したもの
(比較例3)を用意して、実施例と同様に炭火で焙焼し
ながら、焼き鳥のタレに漬け、焼き鳥風串焼きを作製し
た。
【0025】実施例と比較の3種とを焙焼前、焙焼中、
食味の3つについて、比較検討した結果を次の表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】表1に示す通り、特にタラという身崩れの
激しい魚であったため、比較例では、トランスグルタミ
ナーゼ処理を行っていないものは身崩れが激しく、串焼
き状に加工すること自体に無理があった。また、生の状
態でトランスグルタミナーゼ処理を行ったものは、肉質
が堅くなり、タラ本来の食味とは相違したものとなっ
た。一方、本実施例のものは、身崩れがなく、食味も魚
肉本来の歯ごたえを損なうことはないものとなった。
【0028】
【発明の効果】本発明は以上説明した通り、煮魚、焼き
魚としても身崩れが起き難く形状がよく保たれ、また、
小さく切断して焼き鳥風の串焼きにしても身崩れが起き
難い魚の身崩れ防止法を得ることができるという効果が
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚を加熱する工程の後、トランスグルタ
    ミナーゼ溶液中に浸漬又はトランスグルタミナーゼを付
    着させて該酵素を作用させる工程を備えたことを特徴と
    する魚の身崩れ防止法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した魚の身崩れ防止法に
    おいて、 前記トランスグルタミナーゼを作用させる工程の後、魚
    を圧搾する工程を更に備えたことを特徴とする魚の身崩
    れ防止法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載した魚の身崩れ防止法に
    おいて、 前記トランスグルタミナーゼを作用させる工程の後、魚
    を再度加熱する工程を更に備えたことを特徴とする魚の
    身崩れ防止法。
  4. 【請求項4】 加熱した工程の後、トランスグルタミナ
    ーゼ溶液中に浸漬又は該加熱済み魚にトランスグルタミ
    ナーゼを付着させて該酵素を作用させる工程及び串打ち
    工程とを経た魚肉片を焙焼することを特徴とする魚の身
    崩れ防止法。
JP2000225253A 2000-07-26 2000-07-26 魚の身崩れ防止法 Pending JP2002034515A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000225253A JP2002034515A (ja) 2000-07-26 2000-07-26 魚の身崩れ防止法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000225253A JP2002034515A (ja) 2000-07-26 2000-07-26 魚の身崩れ防止法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002034515A true JP2002034515A (ja) 2002-02-05

Family

ID=18719056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000225253A Pending JP2002034515A (ja) 2000-07-26 2000-07-26 魚の身崩れ防止法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002034515A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5613844B2 (ja) * 2011-10-28 2014-10-29 マルハニチロ株式会社 食感を改良した魚介類加工品の製造方法
JP2017175976A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 味の素株式会社 卵加工食品の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5613844B2 (ja) * 2011-10-28 2014-10-29 マルハニチロ株式会社 食感を改良した魚介類加工品の製造方法
JPWO2013062093A1 (ja) * 2011-10-28 2015-04-02 マルハニチロ株式会社 食感を改良した魚介類加工品の製造方法
JP2017175976A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 味の素株式会社 卵加工食品の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6975229B2 (ja) 揚げ物用衣材ミックス
GB2220553A (en) Manufacture of sweet potato chips
JP2007054029A (ja) チキンカツ及びその製造法
JP2002034515A (ja) 魚の身崩れ防止法
JP6303206B2 (ja) 軟化食品の製造方法
JP3559820B1 (ja) 軟化加工魚肉の製造方法
JP3948309B2 (ja) 油ちょう食品の製造法
JPH078225A (ja) レトルト食品の製造方法
JPH08242817A (ja) 歯切れの良い軟らかな天然腸ケーシングをもつソーセージの製造法
JP2000139420A (ja) かき剥身原料の製造方法及びそのかき剥身原料を用いたかきフリッタ―の製造方法
JPH0411186B2 (ja)
JP3793642B2 (ja) 焼き魚の製造方法
JPH0731421A (ja) マグロ又はカツオを原料とする珍味食品
JP4204169B2 (ja) 天ぷらの製造方法
JP2007053909A (ja) 鶏唐揚の製造方法
JP2911411B2 (ja) 加工鱧及びその製造方法
JP3062775B2 (ja) 骨付肉によるフライ食品の製造方法
JP2001275623A (ja) 蛸足加工食品
WO2019124038A1 (ja) 食感改良組成物
JP3742338B2 (ja) ポテトサラダの製造方法
JP2675497B2 (ja) ボイル肉の食感改善方法
JP3273758B2 (ja) 肉類の食感改善方法及び肉類含有食品
JP3165795B2 (ja) 芋加工保存食品及び芋加工食品の製造方法
JP2920514B2 (ja) 蛸の肉質軟化方法
JP2015073484A (ja) 酵素剤及び該酵素剤を用いた軟化食品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050406

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070720

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090716

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091111