JPH0759657B2 - 塩素化エチレン―プロピレン共重合体組成物 - Google Patents

塩素化エチレン―プロピレン共重合体組成物

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JPH0759657B2
JPH0759657B2 JP61300160A JP30016086A JPH0759657B2 JP H0759657 B2 JPH0759657 B2 JP H0759657B2 JP 61300160 A JP61300160 A JP 61300160A JP 30016086 A JP30016086 A JP 30016086A JP H0759657 B2 JPH0759657 B2 JP H0759657B2
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直敏 渡辺
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Showa Denko KK
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は加硫性がすぐれた塩素化エチレン−プロピレン
共重合体組成物に関する。さらにくわしくは、(A)塩
素化エチレン−プロピレン共重合体、(B)チオウレア
系化合物、(C)ジチオカルバミン酸塩、(D)硫黄お
よび/または硫黄供与体ならびに(E)受酸剤となる金
属化合物からなる塩素化エチレン−プロピレン共重合体
組成物に関するものであり、加硫性がすぐれているばか
りでなく、柔軟性および圧縮永久歪性も良好であり、し
かも耐熱性がすぐれている塩素化エチレン−プロピレン
共重合体組成物を提供することを目的とするものであ
る。
従来の技術 塩素化ポリエチレン、とりわけ非晶性塩素化ポリエチレ
ンゴム状物は化学的に飽和構造であり、かつ塩素含有高
分子物質であることに基いて、その架橋物(加硫物)
は、耐候性、難燃性、耐薬品性、電気的特性および耐熱
性のごとき物性が良好であるため、電線被覆、電気部
品、ホース、建材、自動車部品、パッキン、シートなど
に成形されて広範囲の産業分野において利用される。
しかし、この塩素化ポリエチレンは汎用ゴム(たとえ
ば、ブタジエンを主成分とするゴム)と異なり、前記し
たごとく化学的に飽和構造であるために硫黄または硫黄
供与体を加硫剤として加硫させることが困難である。そ
のため、架橋剤として一般には、有機過酸化物を使って
架橋させる方法が行なわれている。しかし、ホース、シ
ート、チューブなどを押出成形後、一般にゴム業界で使
われている加硫かんを用いて架橋した場合、得られる架
橋物を適正に架橋させることは難しい。そのために得ら
れる架橋物の引張強度、耐熱性などが劣る。
そのため、硫黄または硫黄供与体を使用して加硫させる
ことが提案されている(たとえば、特開昭55−71742号
公報明細書)。また、本発明者の一部らは、硫黄および
/または硫黄供与体にさらにチオウレア系化合物、ジチ
オカーバメートの金属塩ならびに受酸剤として酸化マグ
ネシウムおよび/または酸化鉛を配合させることによ
り、加硫が可能であり、さらに種々の機械的特性(たと
えば、引張強度)もすぐれている加硫性塩素化ポリエチ
レン系組成物を提案した(特開昭61−209244号)。
しかし、この組成物は、第1図を比較することによって
明らかなごとく、加硫性はかならずしも満足すべきもの
ではなく、したがって柔軟性および圧縮永久歪性が十分
でなく、しかも耐熱性についても劣るという欠点があ
る。
発明が解決しようとする問題点 以上のことから、本発明はこれらの欠点(問題点)がな
く、すなわち塩素化ポリエチレンの分野において要望さ
れている加硫性が極めて良好であるばかりでなく、耐引
張性および圧縮永久歪性のごとき機械的特性もすぐれて
おり、さらに耐熱性についても良好な塩素化ポリエチレ
ン系組成物を得ることである。
問題点を解決するための手段および作用 本発明にしたがえば、これらの問題点は、 (A)プロピレンの含有量が15〜40重量%であり、かつ
メルトフローインデックス(JIS K7210にしたがい、条
件が14で測定、以下「MFR」と云う)が0.01〜5.0g/10分
であるエチレン−プロピレン共重合体を塩素化させるこ
とによって得られる塩素含有率が20〜45重量%であり、
かつムーニー粘度(ML1+4、100℃)が10〜150である塩
素化エチレン−プロピレン共重合体 100重量部、 (B)一般式が(I)で示されるチオウレア系化合物
1.0〜10.0重量部、 ただし、RおよびR′は同一でも異種でもよく、炭素数
が多くとも18個の炭化水素基である (C)ジチオカルバミン酸塩 0.05〜5.0重量部 (D)硫黄および/または硫黄供与体 0.1〜10.0重量
部 ならびに (E)受酸剤となる金属化合物 1.0〜15.0重量部 からなる塩素化エチレン−プロピレン共重合体組成物、 によって解決することができる。以下、本発明を具体的
に説明する。
(A)塩素化エチレン−プロピレン共重合体 本発明において使われる塩素化エチレン−プロピレン共
重合体を製造するにあたり、原料であるエチレン−プロ
ピレン共重合体のプロピレンの含有量は22〜40重量%で
ある。プロピレンの含有量が22重量%未満のエチレン−
プロピレン共重合体を使って塩素化させると、得られる
塩素化エチレン−プロピレン共重合体はゴム的な弾性が
乏しく、むしろ製品においてプラスチックライクであ
り、得られる組成物のゴム的特性を発揮しない。一方、
40重量%を越えたエチレン−プロピレン共重合体を用い
て塩素化すると、塩素化のさいに得られる塩素化エチレ
ン−プロピレン共重合体の粒子が大きくなり、反応系に
おいて団塊状になるために好ましくない。
また、該エチレン−プロピレン共重合体のMFRは0.01〜
5.0g/10分であり、0.02〜5.0g/10分が望ましく、とりわ
け0.05〜5.0g/10分が好適である。MFRが0.01g/10分未満
のエチレン−プロピレン共重合体を使用して塩素化する
ならば、得られる塩素化エチレン−プロピレン共重合体
の加工性がよくない。一方、5.0g/10分を越えたエチレ
ン−プロピレン共重合体を使って塩素化すると、塩素化
エチレン−プロピレン共重合体の製造時における反応効
率が悪く、しかも塩素化物の団塊化が激しい。
該エチレン−プロピレン共重合体のムーニー粘度(ML
1+4、100℃)は通常10〜180であり、10〜170が好まし
く、特に10〜150が好適であるムーニー粘度が10未満の
エチレン−プロピレン共重合体を塩素化すれば、塩素化
中に塩素化物の団塊化が激しい。一方180を越えたエチ
レン−プロピレン共重合体を用いると、得られる塩素化
物の機械的特性はすぐれているが、ゴム的な弾性が乏し
く、むしろプラスチックライクである。
本発明の塩素化エチレン−プロピレン共重合体を製造す
るには、該エチレン−プロピレン共重合体を水性媒体中
に懸濁させる。この水性懸濁状態を保持するために、少
量の乳化剤、懸濁剤を加えることが好ましい。このさ
い、必要に応じて、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビ
スイソブチロニトリルおよび過酸化水素のごときラジカ
ル発生剤、ライトシリコン油などの消泡剤ならびにその
他の添加剤を加えてもさしつかえない。
本発明の塩素化エチレン−プロピレン共重合体を製造す
るにあたり、前記の水性懸濁下で下記のごとき三つの方
法で塩素化させることが望ましい。
第一の方法は第一段階において用いられるエチレン−プ
ロピレン共重合体の融点よりも少なくとも25℃低い温度
であるが、50℃より高い温度において全塩素化量の20〜
60%を塩素化し、第二段階において前記第一段階におけ
る塩素化温度よりも10℃以上高い温度であるが、該エチ
レン−プロピレン共重合体の融点よりも5〜15℃低い温
度において残りの塩素化を行なう方法である。
また、第二の方法は、第一段階において使われるエチレ
ン−プロピレン共重合体の融点よりも少なくとも25℃低
い温度であるが、50℃より高い温度において全塩素化量
の20〜60%を塩素化し、第二段階において該エチレン−
プロピレン共重合体の融点よりも1〜7℃高い温度まで
昇温させ、この温度において塩素を導入することなく10
〜60分間アニールさせ、第三段階において該エチレン−
プロピレン共重合体の融点よりも2〜25℃低い温度にお
いて残りの塩素化を行なう方法である。
さらに、第三の方法は第一段階において使用されるエチ
レン−プロピレン系共重合体の融点よりも少なくとも25
℃低い温度であるが、50℃より高い温度において全塩素
化量の20〜60%を塩素化し、第二段階において前記第一
段階における塩素化温度よりも10℃以上高い温度である
が、該エチレン−プロピレン共重合体の融点よりも5〜
15℃低い温度で残りの塩素化量の少なくとも30%であ
り、この段階までに全塩素化量の60〜90%塩素化し、つ
いで第三段階において該エチレン−プロピレン系共重合
体の融点よりも低い温度であるが、融点よりも2℃以下
低い温度において塩素化を行なう方法である。
このようにして得られる本発明において使用される塩素
化エチレン−プロピレン共重合体の塩素含有率は20〜45
重量%(好ましくは、20〜42重量%、好適には、25〜42
重量%)である。この塩素化エチレン−プロピレン共重
合体の塩素含有率が20重量%未満では、得られる塩素化
エチレン−プロピレン共重合体を回収および精製するの
に問題がある。その上、耐焔性が乏しい。一方、45重量
%を越えると生成される塩素化エチレン−プロピレン共
重合体は、熱安定性および耐熱性において著しく低下す
るために好ましくない。
またムーニー粘度は100℃の温度においてラージ・ロー
タで10〜150ポイントであり10〜120ポイントが望まし
く、とりわけ15〜100ポイントが好適である。
さらに、メルトフローインデックス(JIS K−7210にし
たがい、条件が7で測定、以下「FR」と云う)は、一般
には1〜100g/10分であり、3〜50g/10分が好ましく、
とりわけ5〜30g/10分が好適である。
(B)チオウレア系化合物 また、本発明において用いられるチオウレア系化合物の
一般式は下式〔(I)式〕で示されるものである。
ただし、RおよびR′は同一でも異種でもよく、炭素数
が多くとも18個の炭化水素基である。
この炭化水素基はアルキル基、シクロアルキル基、アリ
ル(aryl)基およびアラルキル基からえらばれ、具体例
としてメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シ
クロヘキシル基、ベルジル基があげられる。
このチオウレア系化合物としては、N,N′−ジフェニル
チオウレア、N,N′−ジエチルウレア、N,N′−ジエチレ
ンチオウレア、N,N′−ジブチルチオウレア、N,N′−ジ
ラウリチオウレアなどがあげられる。とりわけ、N,N′
−ジエチルチオウレアが好適である。
(C)ジチオカルバミン酸塩 さらに、本発明において使用されるジチオカルバミン酸
塩の一般式は下式〔(II)式〕で示されるものがあげら
れる。
(II)式において、R″およびRは同一でも異種でも
よく、あるいは互いに結合して環を形成してもよい。
R″およびRは炭素数が多くとも18個の炭化水素基で
ある。この炭化水素基としては、アルキル基、シクロア
ルキル基、アリル(aryl)基およびアラルキル基があげ
られる。また、Mは金属(たとえば、テルリウム、セレ
ニウム、ナトリウム、カリウム、鉛、銅、亜鉛、鉄、ビ
スマス、カドミウム、コバルト、マグネシウム、マンガ
ン)およびアミン類(たとえば、ジメチルアミン、ジエ
チルアミン、ジブチルアミン、N,N′−ジメチルシクロ
ヘキサミン、ピペリジン、ピペラジン、ピペコリン)で
あり、xは1〜4の整数である。
該ジチオカルバミン酸塩の代表例としては、ジメチルジ
チオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミ
ン酸ナトリウム、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸ナ
トリウム、ペンタメチレンチオカルバミン酸ナトリウ
ム、ジメチルジチオカルバミン酸カリウム、ジ−n−ブ
チルジチオカルバミン酸カリウム、ジメチルジチオカル
バミン酸鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸鉛、エ
チルフェニルジチオカルバミン酸鉛、ジメチルジチオカ
ルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ
−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチ
オカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバ
ミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、
ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカ
ルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テル
ル、ジエチルジチオカルバミン酸カドミウム、ペンタメ
チレンジチオカルバミン酸カドミウム、ジメチルジチオ
カルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸鉄、ジメ
チルジチオカルバミン酸ビスマス、ジメチルジチオカル
バミン酸ジメチルアンモニウム、ジブチルジチオカルバ
ミン酸ジブチルアンモニウム、ジエチルジチオカルバミ
ン酸ジエチルアンモニウム、ジブチルジチオカルバミン
酸のN,N′−ジメチルシクロヘキサミン塩、ペンタメチ
レンジチオカルバミン酸ピペリジン、メチルペンタメチ
レンジチオカルバミン酸ピペコリンなどがあげられる。
(D)硫黄および硫黄供与体 また、本発明において使われる硫黄および硫黄供与体の
うち、硫黄供与体は比較的高温(一般には50〜200℃)
において硫黄を放出させ得る化合物を指す。この硫黄供
与体の代表例は「便覧、ゴム・プラスチック配合薬品」
(ラバーダイジェスト社編、昭和49年発行)の第19頁な
いし第57頁に記載されているもののうち、ジスルフィド
以上のポリスルフィド結合を有するものである。
これらの硫黄供与体のうち、代表的なものとしては、テ
トラメチルチウラム・ジスルフィド・ジペンタメチレン
チウラム・ジスルフィド、ジペンタメチレンチウラム・
テトラスルフィドおよびジペンタメチレンチウラム・ヘ
キサスルフィドがあげられる。これらの硫黄供与体のう
ち、100〜200℃の温度範囲にて硫黄を放出するもの(た
とえば、ジペンタメチレンチウラム・テトラスルフィ
ド)が特に好適である。さらに、同刊行物、第3頁ない
し第5頁に記載された硫黄化合物も硫黄供与体として好
んで用いることもできる。該硫黄化合物の代表的なもの
としては、一塩化硫黄、二塩化硫黄、モルホリン・ジス
ルフィドおよびアルキル・フェノール・ジスルフィドが
あげられる。
また、本発明において使用される硫黄の代表例は同刊行
物、第1頁ないし第3頁に記載されている。その代表例
としては、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、コロイド・硫
黄および表面処理硫黄があげられる。
(E)金属化合物 さらに、本発明において用いられる受酸剤となる金属化
合物としては、周期律表第II族の金属の酸化物、水酸化
物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩および
亜りん酸塩ならびに周期律表第IV a族の金属の酸化物、
塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜りん酸
塩、塩基性亜硫酸塩および三塩基性硫酸塩などがあげら
れる。
該金属化合物の代表例としては、酸化マグネシウム(マ
グネシア)、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、
水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸
化カルシウム(生石灰)、水酸化カルシウム(消石
灰)、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン
酸カルシウム、フタル酸カルシウム、亜りん酸マグネシ
ウム、亜りん酸カルシウム、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化
錫、リサージ、鉛丹、鉛白、二塩基性フタル酸鉛、二塩
基性炭酸鉛、ステアリン酸鉛、塩基性亜りん酸鉛、塩基
性亜りん酸錫、塩基性亜硫酸鉛、酸塩基性硫酸鉛などが
あげられる。
該金属化合物の平均粒径は通常0.1〜100μmであり、0.
2〜110μmが望ましく、とりわけ0.5〜50μmが好適で
ある。平均粒径が0.1μm未満の金属化合物を用いるな
らば、混練するさいに飛散などを生じ、取り扱いに問題
がる。一方、100μmを越えたものを使うと、二次凝集
が生じ易く均一に分散させることが難しい。
本発明の塩素化エチレン−プロピレン共重合体組成物を
製造するにあたり、塩素化エチレン−プロピレン共重合
体に以上のチオウレア系化合物、硫黄および/または硫
黄供与体ならびに受酸剤となる金属化合物を配合させる
ことによって目的とする組成物を得ることができるけれ
ども、これらにさらに他の加流促進剤を配合させてもよ
い。
(F)他の加硫促進剤 本発明において使用される他の加硫促進剤は一般にゴム
業界において加硫促進剤として広く利用されているもの
である。その代表例はチアゾール系、イミダゾリン系、
チウラム系、スルフェンアミド系、ザンテート系、グア
ニジン系およびアルデヒド・アミン系に分類される。ま
た、前記刊行物第64頁ないし第67頁に記されているアミ
ン類ならびに該刊行物第64頁および第170頁ないし第173
頁に記載されているりん系化合物のごとき求核試薬も加
硫促進剤として使うことができる。これらの加硫促進剤
については特開昭59−15440号公開広報明細書に代表例
が記載されている。
(G)組成割合 100重量部の塩素化エチレン−プロピレン共重合体に対
する他の組成成分の組成割合は下記の通りである。
チオウレア系化合物では、1.0〜10.0重量部であり、2.0
〜10.0重量部が好ましく、特に3.0〜10.0重量部が好適
である。チオウレア系化合物の組成割合が下限未満で
は、得られる組成物の加硫性が不充分である。一方、上
限を越えて配合したとしても、さらに加硫性を向上する
ことができない。さらに、硫黄および硫黄供与体の組成
割合はそれらの合計量として0.1〜10.0重量部であり、
0.1〜7.0重量部が好ましく、特に0.2〜7.0重量部が好適
である。硫黄および硫黄供与体の組成割合がそれらの合
計量として0.1重量部未満では、加硫性の良好な組成物
が得られない。一方、10.0重量部を越えて配合したとし
ても、さらに加硫性を向上することができないばかりで
なく、加硫物のゴム弾性が低下する。また、ジチオカル
バミン酸塩の組成割合は0.05〜5.0重量部であり、0.1〜
5.0重量部が望ましく、とりわけ0.1〜4.0重量部が好適
である。ジチオカルバミン酸塩の組成割合が0.05重量部
未満では、得られる組成物の加硫効果が乏しく、圧縮永
久歪性などの改良効果が乏しい。一方、5.0重量部を越
えて配合したとしても、得られる組成物の成形物にブリ
ードアウトするのみならず、混合性および成形性が低下
する。さらに、金属化合物の組成割合は、1.0〜15.0重
量部であり、2.0〜15.0重量部が望ましく、とりわけ3.0
〜12.0重量部が好適である。金属化合物の組成割合が1.
0重量部未満では、塩素化エチレン−プロピレン共重合
体が脱塩化水素反応を生じる。一方、15.0重量部を越え
て配合したとしても、脱塩化水素反応をさらに防止する
ことができないのみならず、加工性が悪くなり、さらに
得られる加硫物のゴム強度が低下する。
その上、前記のその他の加硫促進剤を配合する場合で
は、一般には組成割合は多くとも10.0重量部である。
(H)混合方法、加硫方法、成形方法など 以上の物質を均一に配合させることによって本発明の組
成物を得ることができるけれども、さらにゴム業界にお
いて一般に使われている充填剤、可塑剤、酸素、オゾ
ン、熱および光(紫外線)に対する安定剤、滑剤ならび
に着色剤のごとき添加剤を組成物の使用目的に応じて添
加してもよい。
本発明の組成物を得るにはゴム業界において通常行なわ
れている混合を適用すればよい。この組成物を製造する
さい、本質的に塩素化エチレン−プロピレン共重合体が
加硫しないことが重要である。このことから、混合は一
般には室温ないし100℃において実施させる。
このようにして得られる組成物を使って一般のゴム業界
において一般に使用されている押出成形機、射出成形
機、圧縮成形機などを利用して所望の形状に形成され
る。
加硫は通常100〜200℃の温度範囲に成形中において、あ
るいはスチーム缶、エアーバスなどによって加熱され
る。加硫時間は加硫温度によって異なるが、一般には0.
5〜120分である。
実施例および比較例 以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明す
る。
なお、実施例および比較例において、引張強度(以下
「TB」と云う)および伸び率(以下「EB」と云う)はシ
ョーパー試験機を用いて測定した。また、硬度試験はシ
ョアーAの硬度計を使用して測定した。さらに、圧縮永
久歪試験は25%圧縮に圧縮させ、一定荷重で圧縮を保持
した後、100℃の熱老化試験機に22時間放置する。その
後、荷重を除去し、温度が23℃および湿度が60%の恒温
室に30分間放置させ、その歪率を測定した。また、加硫
試験はディスクレオメーター(ODR−100型)試験機を使
って温度が150℃、振幅が3度、フルスケールが100Kg/c
m2で1時間測定し、その時の加硫曲線を測定した。
なお、実施例および比較例において使用した塩素化エチ
レン−プロピレン共重合体、チオウレア系化合物、ジチ
オカルバミン酸塩、硫黄および硫黄供与体、金属化合物
およびその他の加硫促進剤のそれぞれの種類および物性
などを下記に示す。
〔(A)塩素化エチレン−プロピレン共重合体〕
塩素化エチレン−プロピレン共重合体として、水性懸濁
状でプロピレン含有量が22重量%であり、かつムーニー
粘度(ML1+4、100℃)が115であるエチレン−プロピレ
ン共重合体〔MFR1.0g/10分、融点120℃、以下「EPR
(1)と云う〕10Kgを仕込み、攪拌しながら50〜90℃の
温度範囲において該共重合体の塩素含有量が18.2重量%
になるまで塩素化した(第一段階塩素化)。ついで、反
応系を121〜125℃に昇温させ、この温度範囲において塩
素の導入を中止させて30分間アニール化を行なった(第
二段階アニール化)。ついで、反応系を冷却し、95〜11
8℃の温度範囲において塩素含有量が30.4重量%になる
まで塩素化し(第三段階塩素化)、得られるムーニー粘
度(ML1+4、100℃)が42.0である塩素化エチレン−プロ
ピレン共重合体〔FR10.0g/10分、以下「CIEPR(A)」
と云う〕および前記EPR(1)10Kgを上記と同様に仕込
み、攪拌しながら50〜90℃の温度範囲において該共重合
体の塩素含有率が18.2重量%になるまで塩素化した(第
一段階塩素化)。ついで反応系を105〜115℃に昇温さ
せ、この温度範囲において塩素含有量が27.1重量%にな
るまで塩素化した(第二段階塩素化)。ついで118〜120
℃の温度範囲で塩素含有量が30.2重量%になるまで塩素
化し(第三段階塩素化)、ムーニー粘度(ML1+4、100
℃)が61である塩素化エチレン−プロピレン系重合体
〔FR11.0g/10分、以下「CIEPR(B)」と云う〕を使っ
た。
〔(B)チオウレア系化合物〕
チオウレア系化合物として、ジエチルチオウレア(以下
「EUR」と云う)およびジエチレンチオウレア(以下
「2,2」と云う)を用いた。
〔(C)ジチオカルバミン酸塩〕
ジチオカルバミン酸塩として、ペンタメチレンチオカル
バミン酸ナトリウム(以下「PMTC」と云う)を使用し
た。
〔(D)硫黄および硫黄供与体〕
硫黄として、粉末状の硫黄(粒径200メッシュパス、以
下「S」と云う)を用い、また硫黄供与体として、ジペ
ンタメチレンチウラムテトラスルフィド(「TRA」と云
う)を使った。
〔(E)金属化合物〕
また、金属化合物として、平均粒径が1.0μmである酸
化マグネシウム(以下MgO」と云う)および平均粒径が
1.5μmである鉛丹(以下「Pb3O4」と云う)を用いた。
〔(F)他の加硫促進剤〕
さらに、他の加硫促進剤として、テトラメチルチウラム
・ジスルフィド(以下「TT」と云う)を使用した。
実施例 1〜7、比較例 1〜8 第1表にそれぞれの配合量および種類が示される配合物
を室温(約20℃)においてオープンロールを使って20分
間混練してシート状物を成形した。得られた各シート状
物を圧縮成形機を用いて温度が160℃および圧力が200Kg
/cm2で30分間加硫しながら加硫物を製造した。得られた
加硫物について引張強度、伸び、硬さおよび圧縮永久歪
の試験を行なった。それらの結果を第2表にしめす。さ
らに、加硫試験はオープンロールで得られたシート状物
を使用してテストを行なった。それらの結果を第1図に
示す。
比較例 9 実施例1において使ったCIEPR(A)のかわりに、あら
かじめ分子量が約20万であり、かつ密度が0.950g/cm2
ある高密度ポリエチレンを水性懸濁法により塩素化させ
ることによって得られるムーニー粘度(MS1+4、100℃)
が70であり、塩素含有量が30.3重量%である塩素化ポリ
エチレンを用いたほかは、実施例1と同様に混練させて
シートを成形した。得られたシートを実施例1と同様に
加硫させて加硫物を製造した。得られた加硫物について
引張強度、伸び、硬さおよび圧縮永久歪の試験を行なっ
た。それらの結果を第2表に示す。さらに、加硫試験は
実施例1と同様に行なった。その結果を第1図に示す。
なお、比較例4および6では、加硫時において脱塩酸を
おこし、加硫物のシート状を形成することができなかっ
た。
さらに、実施例1および2ならびに比較例1および9に
よって得られた組成物(混練物)の架橋曲線をそれぞれ
a,b,cおよびdとして第1図に示す。
以上の実施例および比較例の結果から、本発明によって
得られた加硫性塩素化エチレン−プロピレン共重合体組
成物は、引張強度(TB)および圧縮永久歪についてすぐ
れているばかりでなく、レオメーター曲線からみてもす
ぐれた加硫曲線を描いていることが明白である。
発明の効果 本発明によって得られる組成物は下記のごとき効果を発
揮する。
(1)機械的強度(たとえば、引張強度)が良好であ
る。
(2)成形物の寸法精度がすぐれている。
(3)耐薬品性、耐候性が良好である。
(4)圧縮永久歪がよい。
(5)架橋物の架橋性がすぐれている。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1および2ならびに比較例1および9に
よって得られた各組成物のディスクレオメーターを使っ
て測定した架橋曲線図である。この図において、縦軸は
トルク(Kg・cm)を示し、横軸は架橋時間(分)を示
す。なお、a,b,cdはそれぞれ実施例1、実施例2、比較
例1および比較例9によって得られた組成物の架橋曲線
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3:06 5:36 5:39 3:10) (56)参考文献 特開 昭61−275405(JP,A) 特開 昭61−209244(JP,A) 特開 昭60−108447(JP,A) 特開 昭60−99149(JP,A) 特開 昭55−149334(JP,A) 特開 昭63−110232(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)プロピレンの含有量が22〜40重量%
    であり、かつメルトフローインデックスが0.01〜5.0g/1
    0分であるエチレン−プロピレン共重合体を塩素化させ
    ることによって得られる塩素含有率が20〜45重量%であ
    り、かつムーニー粘度(ML1+4、100℃)が10〜150であ
    る塩素化エチレン−プロピレン共重合体 100重量部、 (B)一般式が(I)式で示されるチオウレア系化合物
    1.0〜10.0重量部、 ただし、RおよびR′は同一でも異種でもよく、炭素数
    が多くとも18個の炭化水素である、 (C)ジチオカルバミン酸塩 0.05〜5.0重量部、 (D)硫黄および/または硫黄供与体 0.1〜15.0重量
    部ならびに (E)受酸剤となる金属化合物 1.0〜15.0重量部から
    なる塩素化エチレン−プロピレン共重合体組成物。
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