JPH0725962B2 - 明色ゴム組成物 - Google Patents

明色ゴム組成物

Info

Publication number
JPH0725962B2
JPH0725962B2 JP61253625A JP25362586A JPH0725962B2 JP H0725962 B2 JPH0725962 B2 JP H0725962B2 JP 61253625 A JP61253625 A JP 61253625A JP 25362586 A JP25362586 A JP 25362586A JP H0725962 B2 JPH0725962 B2 JP H0725962B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
weight
parts
ethylene
butene copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61253625A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63110232A (ja
Inventor
隆 中原
義治 菊地
哲夫 東條
勝男 岡本
Original Assignee
三井石油化学工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三井石油化学工業株式会社 filed Critical 三井石油化学工業株式会社
Priority to JP61253625A priority Critical patent/JPH0725962B2/ja
Publication of JPS63110232A publication Critical patent/JPS63110232A/ja
Publication of JPH0725962B2 publication Critical patent/JPH0725962B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、カーボンブラックを含まない明色ゴム組成物
に関し、更に詳しくは、耐候性、耐オゾン性が優れ黒以
外の種々の明色を有するゴム製品を製造することができ
る明色ゴム組成物に関する。
(従来技術およびその問題点) 自動車、電車、航空機、船舶等の乗物のワイパーブレー
ド、窓枠等、土木、建築用の防水シート、電線被覆用ゴ
ム等の用途に使用されるゴム製品は、常時、日光や風雨
にさらされるため、良好な耐候性、耐オゾン性、耐熱老
化性を有することが必要である。一方、ファッション性
を高めるために、あるいは色別するために、これらの製
品を種々の色に明色化する要求が、特に自動車部品メー
カーを中心に高まってきている。
しかしながら、従来これらのゴム製品の原料として使用
されてきた、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリクロロプ
レン、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムなど
は、良好な耐候性、耐オゾン性を有するゴム製品にする
ために、充填剤としてカーボンブラックを配合すること
が不可欠であり、これらのゴムを原料とした場合は、耐
候性、耐オゾン性の優れた明色ゴム製品を得ることがで
きなかった。
(発明の目的) 本発明の目的は、耐候性、耐オゾン性、耐熱老化性など
が優れており、しかも種々の明色を有するゴム製品にす
ることができる明色ゴム組成物を提供することである。
(発明の構成) 本発明は、エチレンと1−ブテンのモル比が50/50〜95/
5の範囲にあり、且つムーニー粘度ML1+4(100℃)が20
〜80のエチレン・1−ブテン共重合体ゴムを塩素化して
得られた塩素含量10〜25重量%の塩素化エチレン・1−
ブテン共重合ゴム、加硫剤及び白色充填剤を含有するこ
とを特徴とする明色ゴム組成物の発明である。
(発明の作用効果) 本発明は、ゴム成分の主要成分として、前記した特定の
塩素化エチレン・1−ブテン共重合ゴムを含むため、カ
ーボンブラックを含有していないにもかかわらず、加硫
して所望のゴム製品にした場合、該ゴム製品は優れた耐
候性、耐オゾン性および耐熱老化性を示し、かつ通常の
ゴム製品に相当するゴム状物性を有しており、しかもカ
ーボンブラックを含有していないため、所望に応じて種
々の明色に任意に着色されたゴム製品を製造することが
できるという優れた効果を奏することができる。
(発明の好適実施態様) 本発明組成物の構成成分である塩素化エチレン・1−ブ
テン共重合ゴムの塩素含量は10〜25重量%である。
その塩素含量があまり小さいと、所望の耐候性を得るこ
とができず、一方あまりに大きいと、本発明組成物の耐
寒性、加工性を損うという欠点を生じる。
本発明の塩素化エチレン・1−ブテン共重合ゴムのベー
スポリマーであるエチレン・1−ブテン共重合ゴムは、
エチレンと1−ブテンとのモル比が50/50〜95/5の範囲
にあり、またムーニー粘度ML1+4(100℃)が20〜80の範
囲にあるものを用いる。
上記塩素化エチレン・1−ブテン共重合ゴムは、次のよ
うにして製造される。
即ち、まずエチレン・1−ブテン共重合ゴムの塩素化は
共重合ゴムを例えば粉砕して細粒化し、この細粒を水性
分散状態にして、通常約70〜90℃の温度で分子状塩素と
接触させる方法、四塩化炭素、テトラクロルエチレンの
ような塩素に対して安定な溶媒中に共重合ゴムを溶解
し、均一な溶液状態として分子状塩素と接触させる方法
などによって行われる。
なお、分子状塩素を使用して塩素化を行う場合には、光
の照射により塩素化反応速度を大幅に増大し得るのも、
従来の知見の如くである。
塩素化反応後の処理は通常次のように行われる。水性分
散状態での塩素化の場合、塩素化ゴムは水洗により分子
状塩素から分離し、乾燥させる。溶液状態での塩素化の
場合には、反応生成溶液を過剰のメタノールなどの塩素
化ゴムの貧溶媒中に投入し、沈澱物をロ過し、この溶媒
で洗浄して後、乾燥させる。
塩素化の程度を調節するには、分子状塩素及びその他の
塩素化剤の使用量、反応時間、反応温度などを適宜選択
すればよい。塩素含有量は、この段階で10〜25重量%に
調節するのがよい。
これらの塩素ゴムに塩酸吸収剤、酸化防止剤、金属不活
性剤をそれぞれ塩素化ゴム100重量部に対し、約0.05〜
2重量部添加することが好ましい。
塩酸吸収剤としては、周期律表第IIA族金属の有機酸塩
たとえば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カ
ルシウム、マナセアソト、ハイドロタルサイト、エポキ
シ化大豆油、エポキシ系塩酸吸収剤など、酸化防止剤と
しては、ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン、テトラキ
ス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シ)ヒドロシンナメート〕メタン、d,l−α−トコフエ
ロール、フエニル−β−ナフチルアミン、トリフエニル
メタン、1,4−ベンゾキノンなど、金属不活性化剤とし
ては、トリス(ノニルフエニル)ホスフアイト、イソプ
ロピルサイトレート、ペンタエリスリトール、テトラキ
ス(2,4−ジ−t−ブチルフエニル)−4,4′−ビフエニ
レン−ジ−ホスフアイト、などが例示できる。
これらは、ハロゲン化ゴムの色相安定及びゲル化防止に
顕著な効果を示す。
本発明の組成物においては、塩素化エチレン・1−ブテ
ン共重合体ゴムに対して0〜100重量%の塩素化エチレ
ン・1−ブテン共重合ゴム以外のゴムまたは熱可塑性樹
脂、例えば天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチ
レン−プロピレン−(ジエン)−ゴム、ポリクロロプレ
ン、ポリブタジエン、ブチルゴム等の天然および合成ゴ
ム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−アク
リル酸エチルコポリマー等の熱可塑性樹脂をさらに含有
させることができる。上記塩素化エチレン・1−ブテン
共重合ゴム以外のゴムまたは熱可塑性樹脂の配合量は、
本発明の組成物を加硫して得られる明色ゴム製品に要求
される諸物性に応じて前記範囲内の量で適宜選定するこ
とができる。塩素化エチレン・1−ブテン共重合ゴムの
量が、それ以外のゴムまたは熱可塑性樹脂の量よりも少
ないと、上記明色ゴム製品の耐候性、耐オゾン性等が低
下する。
本発明の組成物において、ハロゲン化塩素化エチレン・
1−ブテン共重合ゴムとこれ以外のゴムまたは熱可塑性
樹脂との合計量が、組成物に対して20〜95重量%、特に
40〜85重量%であることが好ましい。
本発明の組成物における加硫剤としては、金属塩、硫黄
系化合物および有機過酸化物及びこれらの組合わせを挙
げることができる。金属塩としては、酸化マグネシウ
ム、高級脂肪酸亜鉛たとえばステアリン酸亜鉛、オレイ
ン酸亜鉛、鉛丹、リサージなどが使用される。金属塩の
配合量は塩素化エチレン・1−ブテン共重合ゴムおよび
その他のゴムの合計量100重量部に対して、3〜15重量
部、特に5〜10重量部であることが好ましい。
硫黄系化合物としては、イオウ、塩化イオウ、二塩化イ
オウ、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジ
スフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジメチ
ルジチオカルバミン酸セレン等を例示することができ
る。
硫黄系化合物の配合量は、塩素化エチレン・1−ブテン
共重合ゴムおよびその他のゴムの合計量100重量部に対
して、0.1〜10重量部、特に0.5〜5重量部であることが
好ましい。
加硫剤として硫黄系化合物を使用するときは、加硫促進
剤の併用が好ましい。加硫促進剤としてはN−シクロヘ
キシル−2−ベンゾチアゾール−スルフェンアミド、N
−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾール−スルフェ
ンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾー
ルスルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾー
ル、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾ
チアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチ
オ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル−ジスルフィ
ドなどのチアゾール系;ジフェニルグアニジン、トリフ
ェニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン、オルソ
トリル・パイ・グアナイド、ジフェニルグアニジン・フ
タレートなどのグアニジン系;アセトアルデヒド−アニ
リン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキ
サメチレンテトラミン、アセトアルデヒドアンモニアな
どのアルデヒドアミンまたはアルデヒド−アンモニア
系;2−メルカプトイミダゾリンなどのイミダゾリン系;
チオカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブチルチオ
ユリア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリルチオユ
リアなどのチオユリア系;テトラメチルチウラムモノス
ルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラ
エチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジ
スルフィド、ペンタメチレンチウラムテトラトラスルフ
ィドなどのチウラム系;ジメチルジチオカルバミン酸亜
鉛、ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジ
チオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミ
ン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ
メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオ
カルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テル
ルなどのジチオ酸塩系;ジブチルキサントゲン酸亜鉛な
どのザンテート系などを挙げることができる。
これら加硫促進剤の配合量は、塩素化エチレン・1−ブ
テン共重合ゴムおよびその他のゴムの合計量100重量部
に対して、0.1〜20重量部、特に0.2〜10重量部であるこ
とが好ましい。
有機過酸化物としては、ジクミルペルオキシド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキシ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)
ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三ブチルペルオ
キシ)ヘキシン−3、ジ第三ブチルペルオキシド、ジ第
三ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、第三ブチルヒドロペルオキシドを例示できるが、な
かでもジクミルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシ
ド、ジ第三ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサンが好ましく使用される。
有機過酸化物の配合量は、塩素化エチレン・1−ブテン
共重合ゴムおよびその他のゴムの合計量100重量部に対
して、3×10-4〜5×10-2モル重量部、特に1×10-3
3×10-2モル重量部であることが好ましい。
加硫剤として有機過酸化物を使用するときは、加硫助剤
の併用が好ましい。加硫助剤としては硫黄、p−キノン
ジオキシムなどのキノンジオキシム系、ポリエチレング
リコールジメタクリレートなどのメタクリレート系、ジ
アリルフタレート、トリアリルシアヌレートなどのアリ
ル系、その他マレイミド系、ジビニルベンゼンなどが例
示される。このような加硫助剤は使用する有機過酸化物
1モルに対して1/2ないし2モル、好ましくは約等モル
使用する。
さらに他の加硫剤として、特に過酷な条件下での使用に
耐え得る加硫ゴム製品を得るために、トリアジン化合物
を使用することができる。
トリアジン化合物としては、2,4,6−トリメルカプトト
リアジン、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプトト
リアジン、2−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプトト
リアジンなどを例示できる。
これらトリアジン化合物の配合量は、塩素化エチレン・
1−ブテン共重合ゴムおよびその他のゴムの合計量100
重量部に対して、1.0×10-3〜2.0×10-2モル重量部、特
に2.5×10-3〜1.0×10-2モル重量部であることが好まし
い。
この際、加硫助剤として酸解離定数(pKa)が7以上で
ある有機塩基あるいは該塩基を発生し得る化合物、例え
ば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−
7、ラウリルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミ
ン、N−メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、
ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレンジチ
オカルバミン酸ピペリジン塩、N−シクロヘキシル−2
−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、ジペンタメチレ
ンチウラムテトラスルフィド、テトラメチルチウラムジ
スルフィド、ヨウ化テトラメチルホスホニウム、塩化テ
トラメチルアンモニウム、臭化テトラブチルホスホニウ
ム、臭化テトラブチルアンモニウムなどのオニウム塩を
挙げることができる。
これら加硫助剤の配合量は、塩素化エチレン・1−ブテ
ン共重合ゴムおよびその他のゴムの合計量100重量部に
対して、5×10-4〜2×10-2モル重量部、特に1×10-3
〜1×10-2モル重量部が好ましい。
本発明の組成物には、さらに、軟化剤、補強剤、充填
材、老化防止剤、スコーチ防止剤、着色剤などを配合す
ることができる。
本発明で使用できる軟化剤は通常ゴムに使用される軟化
剤で十分であるが、例えばプロセスオイル、潤滑油、パ
ラフィン、流動パラフイン、石油アスフアルト、ワセリ
ンなどの石油系軟化剤、コールタール、コールタールピ
ッチなどのコールタール系軟化剤、ヒマシ油、アマニ
油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤、トール
油;サブ;蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリンなどのロ
ウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリ
ウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛などの
脂肪酸および脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチツクポリプ
ロピレン、クマロンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂
などの合成高分子物質、あるいはジオクチルアジペー
ト、ジオクチルフタレートなどのエステル系可塑剤その
他のマイクロクリスタリンワツクス、サブ(フアクチ
ス)などを挙げることができる。
これら軟化剤の配合量は、塩素化エチレン・1−ブテン
共重合ゴムおよびその他のゴムの合計量100重量部に対
し、最大100重量部まで、特に最大70重量部までが好ま
しい。
本発明で使用される補強剤および充填剤は、通常ゴム用
に使用されるものでよく、例えば、微粉ケイ酸の如き補
強剤、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タル
ク、クレー、酸化チタンなどの充填剤を例示することが
できる。特に白色度の高いゴム製品が要求される場合
は、酸化チタンを配合すると良い結果が得られる。
これら補強剤および充填剤の配合量は、塩素化エチレン
・1−ブテン共重合ゴムおよびその他のゴムの合計量10
0重量部に対し、最大300重量部まで、特に最大200重量
部までが好ましい。
本発明組成物に老化防止剤を配合すれば、本発明の組成
物から得られる加硫物の材料寿命を長くすることが可能
であることも通常のゴムにおけると同様である。この場
合に使用される老化防止剤としては、例えばフェニルナ
フチルアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニ
レンジアミンなどの芳香族二級アミン系、ジブチルヒド
ロキシトルエン、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート〕メタ
ンなどのフェノール系安定剤、ビス〔2−メチル−4−
{3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ}−5−t
−ブチルフェニル〕スルフィドなどのチオエーテル系安
定剤、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケルなどのジチ
オカルバミン酸塩系安定剤が単独あるいは2種以上の併
用で配合される。
これら老化防止剤の配合量は、塩素化エチレン・1−ブ
テン共重合ゴムおよびその他のゴムの合計量100重量部
に対して、0.1〜5.0重量部、特に0.5〜3.0重量部が好ま
しい。
更に、各様なゴム加工工程に対処するためには、オキシ
メチレン構造を持つ化合物の添加及びスコーチ防止剤の
添加が推奨できる。
オキシメチレン構造を持つ化合物としては、エチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プリプロピレング
リコール、ポリプロピレングリコールなどが例示でき、
これらオキシメチレン構造を持つ化合物の配合量は、塩
素化エチレン・1−ブテン共重合ゴムおよびその他のゴ
ムの合計量100重量部に対して、2〜10重量部、特に3
〜5重量部が好ましい。
スコーチ防止剤としては、公知のスコーチ防止剤を用い
ることができ、無水マレイン酸、チオイミド系化合物、
スルホンアミド系化合物などを例示できる。スコーチ防
止剤は、塩素化エチレン・1−ブテン共重合ゴムおよび
その他のゴムの合計量100重量部に対して、0.2〜5.0重
量部、特に0.3〜3重量部配合することが好ましい。
本発明の組成物に、種々の無機または有機の着色剤を配
合することにより、所望する種々の明色を有するゴム組
成物を得ることができる。例えば、白色充填剤を配合す
ることにより、加硫した後に優れた物理的、化学的性質
を有する白色ゴム製品を得ることができる白色ゴム組成
物が得られる。
着色剤としてチタンホワイトの如き無機顔料を配合する
場合は、塩素化エチレン・1−ブテン共重合ゴムおよび
その他のゴムの合計量100重量部に対して、1〜50重量
部、特に5〜30重量部配合することが好ましい。また着
色剤として、ナフトール・グリーンBの如き有機顔料を
配合する場合は、塩素化エチレン・1−ブテン共重合ゴ
ムおよびその他のゴムの合計量100重量部に対して、0.5
〜10重量部、特に2〜8重量部配合することが好まし
い。
本発明の明色ゴム組成物は、例えば次のような方法で調
製され得る。上記塩素化共重合ゴム、その他のゴムまた
は樹脂および補強剤、充填剤、軟化剤などの添加剤をバ
ンバリーミキサーの如きミキサー類を用いて約80〜170
℃の温度で約3〜10分間混練した後、加硫剤、加酸助剤
をオープンロールの如きロール類を用いて追加混合し、
ロール温度約40〜80℃で約5〜30分間混練して分出し、
リボン状またはシート状のゴム組成物を調製する。ある
いは、上記ゴムおよび配合剤を約80〜100℃に加熱され
た押出機に直接供給し、滞留時間を約0.5〜5分間とる
ことにより、ペレット状のゴム組成物を調製することも
できる。
このようにして調製された未加硫ゴム組成物を、例え
ば、押出成形機、カレンダーロール、プレスなどにより
所望の形状に成形し、成形と同時にまたはその成形品を
加硫槽内で、通常約150〜270℃の温度に約1〜30分間加
熱する方法により加硫してゴム製品にする。
加硫槽としては、スチーム加硫缶、熱空気加熱槽、ガラ
スビーズ流動床、溶融塩加硫槽、マイクロ波加硫槽など
が、単独あるいは組合せで使用される。
このようにして得られた加硫ゴム製品は、それ自体でも
良好な耐候性、耐オゾン性を有しており、車輛、航空
機、船舶等のワイパーブレード、窓枠等、土木、建築用
の防水シート、電線被覆用ゴム等の用途に有用である。
さらに、本発明の明色ゴム組成物で、従来のワイパーブ
レード等の製品を被覆した後加硫するか、または、本発
明の明色ゴム組成物の加硫物で従来の製品を被覆して
も、耐候性と耐オゾン性を備えた明色製品を得ることが
できる。上記被覆方法としては、従来使用された材料と
2層共押出しする方法や、従来の材料で作られた製品に
貼り合わせ接着する方法などがある。
また、例えば明色ワイパーブレードを製造する場合、ワ
イパーブレードの表面を塩素化、臭素化、フッ素化した
り、ポリエチレン等の薄膜で被覆したり、あるいは、表
面に短繊維を植毛するなどの処理を施し、摩擦係数を低
減させてさらに高性能の製品にすることもできる。
次に実施例に基づいて本発明を説明する。
参考例1. 〔塩素化ゴムの製造〕 エチレン・1−ブテン共重合ゴム〔エチレン/1−ブテン
のモル比92/8、ML1+4(100℃)30〕50gを2lの四塩化炭
素に溶解しこれを攪拌機および温度計を備えた容量3lの
ガラス製反応容器に仕込み、温度を60℃に保ちながら、
容器の外側から20W昼光色螢光灯を照射しつつ、反応容
器内に塩素ガスを15g/分の割合で導入し、70分間塩素化
反応を行なった。その後、窒素ガスを反応容器に通じ、
過剰の塩素ガスを除去した。
この溶液にジ−t−ブチルヒドロキシトルエン0.3g、商
品名サンドスタブP-EPQ(サンズ社製)0.3g、商品名Mar
K273(アデカアーガス社製)0.3gを添加した。
次にこれをエバポレーターで濃縮し、更に常温の真空乾
燥機で十分に脱溶媒を行った。
このようにして得た塩素化ゴムの性状値を次のようにし
て測定した。
ML1+4(100℃):JIS K6300、島津MSV- 200型ムーニー粘度計 塩素含有量 :ボンベ燃焼法 比 重:東洋精機製自動比重計 測定結果を以下に示す。
ムーニー粘度 70 塩素含有量 25wt% 比 重 1.10g/cc 実施例1. 参考例1で得られた塩素化エチレン・1−ブテン共重合
ゴム(塩素含量25wt%、ML1+4(100℃)70、比重1.0
5)、充填剤および加硫剤と加硫促進剤以外の添加剤を
表1の配合割合とし、4.3lのバンバリーミキサー〔OOC
型(神戸製鋼社製)〕を使用して6分間混練した。ダン
プアウト直後のゴム温度は130℃であった。
引きつづき8×20インチのオープンロールを用いて、表
1の配合割合で加硫剤及び、加硫促進剤を追加混合し、
ロール温度60℃で5分間混練し、配合ゴムを得た。
混練されたゴム配合物を160℃で100kg/cm2の加圧下に30
分間プレス加硫し厚さ2mmの加硫ゴムシートを得た。
実施例2. 塩素化エチレン・1−ブテン共重合ゴム(塩素含量25wt
%、M1+4(100℃)70、比重1.05)、充填剤を表2の配
合割合とし、実施例1.と全く同様に混練・加硫した。
実施例3. 実施例1.と同様にして得た配合ゴムをワイパーブレード
の形状に押出成形し、圧力6.5kgのスチーム中で30分加
硫し、白色ワイパーブレードを得た。
実施例4. 実施例2.と同様にして得た配合ゴムをワイパーブレード
の形状に押出成形し、圧力6.5kgのスチーム中で30分加
硫し、白色ワイパーブレードを得た。
実施例5. 実施例1.と同様にして得た配合ゴムを用いて比較例3の
ワイパーブレード用配合ゴムの表面を被覆したワイパー
ブレードを2層押出により作成し、圧力6.5kgのスチー
ム中で30分加硫し、白色ワイパーブレードを得た。
比較例1〜2 エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボル
ネン共重合体ゴム(エチレン単位含有量67モル%、ムー
ニー粘度ML1+4(121℃)63、ヨウ素価20)(「EPT-
1」)及び配合剤を表3.の配合割合とし、実施例1.と全
く同様に混練・加硫した。
こうして得られた現行ワイパーブレード(比較例1)お
よび従来のEPT明色配合(比較例2)と本発明とを比較
することにより、本発明品の性能が比較例1のそれと同
等(遜色ない)で、また比較例2のそれよりも格段に優
れていることは表5から明らかである。
比較例3. 天然ゴム及びクロロプレンと配合剤を表4.の配合割合と
し実施例1.と全く同様に混練加硫した。
比較例4. 比較例1.で得た配合ゴムを実施例3.と全く同様に成形、
加硫した。
比較例5. 比較例2.で得た配合ゴムを実施例3.と全く同様に成形、
加硫した。
比較例6. 比較例3.で得た配合ゴムを実施例3.と全く同様に成形加
硫した。
測定結果 実施例1.〜2.及び比較例1.〜3.について以下の項目を測
定した。その結果を表5に示す。
*常態物性(JIS K6301による) 引張強さ(TB)、伸び(EB)、スプリング硬さ(HS)、
引裂強さ(TR) *耐オゾン性(JIS K6301による) 40℃、オゾン濃度50pphm、20%伸長でクラック発生まで
の時間 *耐候性 サンシャインウェザーメーター1000時間曝露後引張強さ
保持率(AR(TB)),伸び保持率(AR(EB)) *耐熱老化性 100℃‐70時間老化後の引張強さ保持率(AR(TB))、
伸び保持率(AR(EB)) *摩耗性 アクロン摩耗試験機を使用し、測定した。
実施例3〜5、比較例4〜6について以下の測定を行な
った。測定結果は表6にまとめた。
摩擦係数(μ) 平板ガラスを用いて次の条件で拭き耐久性試験を行ない
ドライ時の摩擦係数を測定した。
ワイパーブレード長さ:100mm アーム圧 :155g ストローク長さ :150mm 速 度 :45往復(毎分) 散水サイクル :1分間散水4分間止水 耐候後の摩擦係数(μ) サンシャインウェザーメーター1000時間曝露後、上記と
同様に測定した。
耐オゾン性 温度40℃、オゾン濃度50pphmの雰囲気下で各ワイパーブ
レードを20%伸長せしめて保持し、クラック発生までの
時間を調べた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−275405(JP,A) 特開 昭60−219244(JP,A) 特開 昭59−219355(JP,A) 特開 昭60−99149(JP,A) 特公 昭46−4829(JP,B1) 特公 昭54−15458(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレンと1−ブテンのモル比が50/50〜9
    5/5の範囲にあり、且つムーニー粘度ML1+4(100℃)が2
    0〜80のエチレン・1−ブテン共重合体ゴムを塩素化し
    て得られた塩素含量10〜25重量%の塩素化エチレン・1
    −ブテン共重合ゴム、加硫剤及び白色充填剤を含有する
    ことを特徴とする明色ゴム組成物。
JP61253625A 1986-10-27 1986-10-27 明色ゴム組成物 Expired - Lifetime JPH0725962B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61253625A JPH0725962B2 (ja) 1986-10-27 1986-10-27 明色ゴム組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61253625A JPH0725962B2 (ja) 1986-10-27 1986-10-27 明色ゴム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63110232A JPS63110232A (ja) 1988-05-14
JPH0725962B2 true JPH0725962B2 (ja) 1995-03-22

Family

ID=17253949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61253625A Expired - Lifetime JPH0725962B2 (ja) 1986-10-27 1986-10-27 明色ゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0725962B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0759656B2 (ja) * 1986-12-18 1995-06-28 昭和電工株式会社 塩素化エチレン―プロピレン共重合体組成物
JPS63154758A (ja) * 1986-12-18 1988-06-28 Showa Denko Kk 塩素化エチレン−プロピレン系共重合体組成物
JPH0759657B2 (ja) * 1986-12-18 1995-06-28 昭和電工株式会社 塩素化エチレン―プロピレン共重合体組成物
DE102007057133A1 (de) * 2007-11-28 2009-06-04 Robert Bosch Gmbh Wischgummi für Scheibenwischer
FR3048216B1 (fr) * 2016-02-25 2018-03-02 Valeo Systemes D'essuyage Lame d'essuyage pour balai d'essuie-glace

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59219355A (ja) * 1983-05-30 1984-12-10 Showa Denko Kk 塩素化ポリエチレン組成物
JPS60219244A (ja) * 1984-04-13 1985-11-01 Showa Denko Kk 塩素化ポリエチレン組成物
JPS61275405A (ja) * 1985-05-28 1986-12-05 昭和電工株式会社 耐薬品性手袋

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63110232A (ja) 1988-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ciullo et al. The rubber formulary
KR930003796B1 (ko) 염화 고무
JPH04234448A (ja) ポリブテン−1を含む動的に部分架橋した熱可塑性エラストマー
JP2005060546A (ja) クロロプレン系ゴム組成物およびその加硫物
JPH0725962B2 (ja) 明色ゴム組成物
JPH09176382A (ja) 温水シール用加硫性ゴム組成物
JPS614745A (ja) ゴム組成物
JPS59213743A (ja) 加硫可能ゴム組成物
JPS612744A (ja) 加硫可能ハロゲン化ブチルゴム組成物
US3055857A (en) Composition comprising a copolymer of an isoolefin and a multiolefin and 2-mercaptoimidazoline and blends thereof with an unsaturated rubber
JPH0686558B2 (ja) 加硫可能シリコ−ンゴム組成物
JP3313774B2 (ja) 塩素化エチレン・α−オレフィン共重合ゴム組成物
JPS60118723A (ja) 加硫可能ニトリルゴム組成物
JP2904861B2 (ja) 塩素化エチレン・α―オレフィン共重合ゴム及びその組成物
JPS60181149A (ja) 加硫可能難然性ハロゲン化ゴム組成物
JP2813407B2 (ja) 加硫可能ゴム組成物
JP2000191836A (ja) 難燃性ゴム組成物及び難燃性ゴム成形体
JPH0456059B2 (ja)
JPH0822937B2 (ja) ゴム組成物
JPS59213704A (ja) 硫黄加硫可能なハロゲン化エチレン・α−オレフイン共重合ゴム及びその製造方法
JPH0676526B2 (ja) 加硫性ゴム組成物
Ciullo et al. Rubber
JP2676853B2 (ja) 塩素化高級α−オレフィン系重合体
JPH01263038A (ja) ゴムベルト
JPH0459845A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物