JPH0757810B2 - ガラス繊維強化ノルボルネン系ポリマーおよびその製造法 - Google Patents

ガラス繊維強化ノルボルネン系ポリマーおよびその製造法

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JPH0757810B2 JP63091264A JP9126488A JPH0757810B2 JP H0757810 B2 JPH0757810 B2 JP H0757810B2 JP 63091264 A JP63091264 A JP 63091264A JP 9126488 A JP9126488 A JP 9126488A JP H0757810 B2 JPH0757810 B2 JP H0757810B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ガラス繊維強化ノルボルネン系ポリマー組成
物に関し、さらに詳しくは、ガラス長繊維を強化材とす
る機械的強度に優れたガラス繊維強化ノルボルネン系ポ
リマー組成物に関する。
[従来の技術] ジシクロペンタジエンやメチルテトラシクロドデセンな
どのノルボルネン系モノマーを金型内で開環重合させる
方法は公知である。また、その際、充填剤やガラス繊維
その他の補強材を配合することも知られている。
例えば、特開昭58-129013号には、反応射出成形法(RIM
法)により、メタセシス触媒系を使用する熱硬化性ジシ
クロペンタジエン(DCP)ホモポリマーの製造方法が開
示されており、好ましい実施態様では、該ホモポリマー
は、ハロゲン化タングステン、オキシハロゲン化タング
ステンのようなメタセシス触媒系の触媒成分とモノマー
(DCP)との混合物からなる一方の溶液と、ハロゲン化
アルキルアルミニウムのようなメタセシス触媒活性剤と
モノマー(DCP)とからなるもう一方の溶液の二種類の
溶液を反応射出成形(RIM)機中で合わせ、次いで、成
形金型中に注入することによって製造される。この方法
において、ガラスやカーボンブラック、タルク、炭酸カ
ルシウムなどの充填剤を反応溶液に添加しておくか、あ
るいは予め金型のキャビテイーに入れておくことによっ
て、充填剤含有DCPホモポリマーを得ることも開示され
ている。しかしながら、このような充填剤の使用では、
物性向上効果は不充分である。また、この方法は、本質
的に衝突混合により二種類の反応溶液を金型内で即座に
塊状に固化させるため、繊維状充填剤や長繊維補強材の
使用には不適当である。
特開昭59-51911号には、RIM法においてメタセシス触媒
系を使用する方法によるノルボルネン環を含む環状オレ
フィンの塊状による開環重合法が開示されており、この
塊状重合法においては、ポットライフを延長するため共
触媒(活性剤)としてアルコキシアルキルアルミニウム
ハライドやアリールオキシアルキルアルミニウムハライ
ド共触媒の使用が提案されている。そして、強化材とし
て長繊維を含む配合についても開示されている。しかし
ながら、ガラス長繊維を用いると、ノルボルネン系モノ
マーの重合が阻害される傾向があり、特に高充填の場合
にその傾向が強く、物性が不充分なものしか得られな
い。
このように、これらの開示された方法による開環重合体
は、耐衝撃性、高弾性率、耐熱性などのごときエンジニ
アリングプラスチックに要求される諸物性において比較
的良好な性能を有しているが、昨今の厳しい要求性能か
らみると未だ必ずしも充分とはいいがたい。そして、ノ
ルボルネン系ポリマーをガラス繊維で強化しようとして
も、ミルドファイバーなどの短繊維を使用した場合に
は、機械的強度の向上が不充分であり、また、ガラス長
繊維を使用すると、重合阻害により未硬化部分ができ、
物性の不充分なポリマーしか得られない。特に高充填の
ガラス長繊維では、物性の劣る成形物しか得られない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、ガラス長繊維を使用して、機械的強度
などの物性に優れたガラス繊維強化ノルボルネン系ポリ
マーを提供することにある。
本発明の他の目的は、ノルボルネン系モノマーの開環重
合を阻害することなく、かつ、ガラス繊維とポリマーと
の密着性に優れたガラス繊維強化ノルボルネン系ポリマ
ーの製造法を提供することにある。
本発明者らは、従来技術の有する欠点を克服するために
鋭意研究した結果、特定のシラン系カップリング剤で表
面処理したガラス繊維を用いることにより、高物性の強
化材料を得ることができることを見出し、その知見に基
づいて本発明を完成するに至った。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明の要旨は、 (1)エチレン性二重結合を有するアミノ基含有シラン
系カップリング剤で表面処理したガラス長繊維と、該ガ
ラス長繊維の存在下に三環体以上のノルボルネン系モノ
マーを塊状開環重合して得られるポリマーとからなるガ
ラス繊維強化ノルボルネン系ポリマー、および (2)エチレン性二重結合を有するアミノ基含有シラン
系カップリング剤で表面処理したガラス長繊維の存在下
に、三環体以上のノルボルネン系モノマーをメタセシス
触媒により塊状開環重合することを特徴とするガラス繊
維強化ノルボルネン系ポリマーの製造法、にある。
以下、本発明の構成要素について詳述する。
(ノルボルネン系モノマー) 本発明においてノルボルネン系ポリマーの原料として使
用するモノマーは、三環体以上の多環ノルボルネン系モ
ノマーである。三環体以上であることによって、熱変形
温度の高い重合体が得られる。
また、本発明においては、生成する重合体を熱硬化型と
することが好ましく、そのためには架橋性モノマーを使
用することが好ましい。
三環体以上のノルボルネン系モノマーとしては、ジシク
ロペンタジエンやジヒドロジシクロペンタジエンなどの
ごとき三環体、テトラシクロドデセンなどのごとき四環
体、トリシクロペンタジエンなどのごとき五環体、テト
ラシクロペンタジエンなどのごとき七環体、これらのア
ルキル置換体(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブ
チル置換体など)やアルキリデン置換体(例えば、エチ
リデン置換体など)などが例示される。
なかでも、入手の容易さ、反応性、耐熱性等の見地か
ら、三環体ないし五環体が賞用される。
一方、架橋性モノマーは、反応性の二重結合を2個以上
有する多環ノルボルネン系モノマーであり、その具体例
としてジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエ
ン、テトラシクロペンタジエンなどが例示される。した
がって、ノルボルネン系モノマーと架橋性モノマーが同
一物である場合には格別他の架橋性モノマーを用いる必
要はない。
これらのノルボルネン系モノマーは、単独で使用しても
よいし、また、2種以上を混合して用いることもでき
る。
三環体以上のノルボルネン系モノマーは、ジシクロペン
タジエン類を熱処理することによっても得ることができ
る。熱処理の条件としては、ジシクロペンタジエン類を
不活性ガス雰囲気下、120〜250℃温度で、0.5〜20時間
加熱する方式が挙げられる。この熱処理により、ペンタ
シクロペンタデカジエンと未反応ジシクロペンタジエン
を含むモノマー混合物が得られる。
なお、上記ノルボルネン系モノマーの1種以上と共に開
環重合し得る2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノル
ボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの二
環体のノルボルネン系モノマー、あるいはシクロブテ
ン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロオク
テン、シクロドデセンなどの単環シクロオレフィンなど
を、本発明の目的を損なわない範囲で併用することがで
きる。
(メタセシス触媒) 用いる触媒は、ノルボルネン系モノマーの開環重合用触
媒として公知のメタセシス触媒系であればいずれでもよ
く(例えば、特開昭58-127728号、同58-129013号、同59
-51911号、同60-79035号、同60-186511号、同61-126115
号など)、特に制限はない。
メタセシス触媒の具体例としては、タングステン、モリ
ブデン、タンタルなどのハロゲン化物、オキシハロゲン
化物、酸化物、有機アンモニウム塩などが挙げられ、ま
た、活性剤(共触媒)の具体例としては、アルキルアル
ミニウムハライド、アルコキシアルキルアルミニウムハ
ライド、アリールオキシアルキルアルミニウムハライ
ド、有機スズ化合物などが挙げられる。
アルキルアルミニウムハライドの場合は、触媒を含む溶
液を混合すると即座に重合を開始するという問題がある
が、その場合には活性剤とエーテル類、エステル類、ケ
トン類、ニトリル類、アルコール類などの調節剤を併用
することにより重合の開始を遅らせることができる(例
えば、特開昭58-129013号、同61-120814号)。もし、こ
れらの調節剤を使用しない場合には、短いポットライフ
のものでも使用できるように装置上、操作上の配慮をす
る必要がある。また、触媒、活性剤に加えてクロロホル
ム、四塩化炭素、ヘキサクロロシクロペンタジエンなど
のごときハロゲン化炭化水素(例えば特開昭60-79035
号)や四塩化ケイ素、四塩化ゲルマニウム、四塩化鉛な
どのハロゲン化金属を併用してもよい。
メタセシス触媒は、モノマーの1モル対し、通常、約0.
01〜50ミリモル、好ましくは0.1〜10ミリモルの範囲で
用いられる。活性剤(共触媒)は、触媒成分に対して、
通常、0.1〜200(モル比)、好ましくは2〜10(モル
比)の範囲で用いられる。
メタセシス触媒および活性剤は、いずれもモノマーに溶
解して用いる方が好ましいが、生成物の性質を本質的に
損なわない範囲であれば少量の溶剤に懸濁または溶解さ
せて用いてもよい。
(重合条件) 本発明においては、ノルボルネン系モノマーをメタセシ
ス触媒により塊状で開環重合することにより得られたポ
リマーが用いられる。実質的に塊状重合であればよく、
少量の不活性溶剤が存在していてもかまわない。
好ましい塊状開環重合体の製造法では、ノルボルネン系
モノマーを二液に分けて別の容器に入れ、一方にはメタ
セシス触媒を、他方には活性剤を添加し、二種類の安定
な反応溶液を調製する。この二種類の反応溶液を混合
し、次いで所定形状の金型中に注入し、そこで塊状によ
る開環重合を行なう。金型は、単なる型枠であってもよ
い。
金型温度は、50℃以上、好ましくは60〜200℃、特に好
ましくは90〜130℃である。注入圧力は、格別制限はな
いが、通常、0.1〜100kg/cm2の範囲内である。
また、重合時間は、適宜選択すればよいが、通常は約20
分より短かく、好ましくは5分以下であるが、それより
長くてもかまわない。
重合反応に用いる成分類は窒素ガスなどの不活性ガス雰
囲気下で貯蔵し、かつ操作することが好ましい。成形金
型は不活性ガスでシールしてもよいが、しなくてもかま
わない。
(任意成分) 酸化防止剤、充填剤、顔料、着色剤、エラストマー、ジ
シクロペンタジエン系熱重合樹脂など種々の添加剤を配
合することにより、本発明のガラス繊維強化ポリマーの
特性を改質することができる。
酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、アミン系
など各種のプラスチック・ゴム用酸化防止剤がある。
充填剤にはガラス、カーボンブラック、タルク、炭酸カ
ルシウム、雲母などの無機質充填剤がある。
エラストマーとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、ポ
リイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体(SB
R)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック
共重合体(SIS)、エチレン−プロピレン−ジエンター
ポリマー(EPDM)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EV
A)およびこれらの水素化物などがある。
添加剤は予め反応溶液のいずれか一方または双方に混合
しておくか、あるいは金型のキャビティーに入れてお
く。
(ガラス長繊維) 本発明では、補強材としてガラス長繊維を使用する。ガ
ラスパウダーあるいはガラスストランドを切断・粉砕し
たミルドファイバーでは、充分な補強効果が得られな
い。
ガラス長繊維の具体的な形態としては、ガラスストラン
ド、ガラスストランドを束ねたロービング、ロービング
で織ったロービングクロス、ストランドによりをかけた
ガラスヤーン、ガラスクロスなどがある。
ガラス長繊維は、金型の形状などに合せて適宜切断して
使用する。
ガラス長繊維の充填量についても、所望に応じて少量か
ら高充填量まで適宜選択することができるが、本発明で
は70重量%程度の高充填量にしても重合阻害を引き起こ
すことなく物性の向上したポリマー(成形物)を得るこ
とができる。
(アミノ基含有シラン系カップリング剤) 本発明では、シラン系カップリング剤の中でも特にエチ
レン性二重結合を有するアミノ基含有シラン系カップリ
ング剤を選択して用いることが必要である。他の汎用の
シラン系カップリング剤、例えば、ビニル−トリス(2
−メトキシエトキシ)シラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシランあるいはγ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシランなどを使用すると、重合阻害を
引き起こし、未硬化部分のあるポリマーしか得られな
い。
アミノ基含有シラン系カップリング剤としては、例え
ば、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−γ−(N−
ビニルベンジルアミノプロピル)−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリ(メトキシエトキシ)シラン、N
−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−δ−アミ
ノブチルトリメトキシシラン、N−β−(N−プロペニ
ルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−β
−ベンジルアミノエチル−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N
−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N
−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
これらの塩酸塩、硝酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩など
のごとき塩などが挙げられる。その中でも、特にN−β
−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランやその塩によって代表される
エチレン性二重結合を分子内に有するものが好ましい。
したがって、本発明では、エチレン性二重結合を有する
アミノ基含有シラン系カップリング剤を使用する。
エチレン性二重結合を有するアミノ基含有シラン系カッ
プリング剤は、ガラス長繊維に対し、0.01〜3重量%、
好ましくは0.05〜1重量%の割合で付着させて使用す
る。この付着量があまり少ないとガラス長繊維による補
強効果が少なく、逆に多すぎても経済的ではなく、ま
た、物性の向上が期待できない。
エチレン性二重結合を有するアミノ基含有シラン系カッ
プリング剤をガラス長繊維に付着させる方法は、常法に
従えばよく、例えば、カップリング剤を水または水と親
水性溶剤との混合溶液に溶解ないし分散させ、その溶液
中にガラス長繊維を浸漬するか、あるいはガラス繊維製
造時に炉から引き出したガラス繊維に直接ローラーで該
溶液を塗布すればよい。この溶液の濃度を調節すること
により、ガラス繊維に付着するカップリング剤の付着量
を調節することができる。またガラス繊維の製造時にポ
リビニルアルコールのごとき集束剤を使用すると、取扱
い容易なガラス繊維を得ることができ、またガラス繊維
を保護することができる。
(ガラス繊維強化ノルボルネン系ポリマー) 本発明のガラス繊維強化ノルボルネン系ポリマーは、曲
げ弾性率や曲げ強度などの機械的強度が向上し、煮沸試
験によっても機械的強度の低下が少なく、耐熱性に優れ
ている。また、アミノ基含有シラン系カップリング剤で
処理していないガラス長繊維を使用した場合と比較し
て、ポリマーとガラス長繊維との密着性が良好である。
他方、他の一般的なシラン系カップリング剤を使用した
場合には、重合阻害を引き起こし、実用に耐えないポリ
マーしか得ることができなかった。
[実施例] 以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定さ
れるものではない。なお、部や%などは、断わりのない
限り重量基準である。
実施例1 24ストランドを束にしたロービング(繊維径13μm、1
ストランド1600フィラメント)からなる水集束したガラ
ス長繊維(長さ1m)の中央部分をひもで結び、このひも
を内径6mmφのガラス管(60cm)に通し、2つに折った
ロービングを40cmまで挿入したところで端部をカットし
て、長さ40cm、計48ストランドのガラス長繊維入りガラ
ス管を作成した。
このガラス管の一方の端を、第1表に示す各種カップリ
ング剤をメタノール/水(9:1)に溶解した溶液(濃度
1.5%)に浸漬し、他端を真空ラインに結合して、ガラ
ス管内に溶液を吸い上げた。次いで、ガラス管内から溶
液を除去し、150℃で3時間乾燥した。カップリング剤
のガラス繊維に対する付着量は、1%であった。
一方、ジシクロペンタジエン(DCP)90%とシクロペン
タジエン3量体(非対称型3量体80%と対称型3量体20
%の混合物)10%からなるノルボルネン系モノマーに、
SISを5%溶解させ、これを2つの容器に入れ、一方に
はモノマーに対しジエチルアルミニウムクロリド(DEA
C)を40ミリモル濃度、n−プロピルアルコール(PrO
H)52ミリモル濃度、四塩化ケイ素を20ミリモル濃度、
になるように添加した(A液)。他方には、モノマーに
対しトリ(トリデシル)アンモニウムモリブデートを10
ミリモル濃度になるように添加した(B液)。このA液
とB液との混合液のポットライフは、、10分(30℃)で
あった。
A液を反応溶液に入れ、脱泡、窒素置換を行なった。次
いで、B液を反応容器に添加し、20秒後、ガラス長繊維
を充填した前記ガラス管(窒素置換済み)を反応容器の
底まで挿入し、ガラス管の他端を真空ラインにより真空
に引いて反応液をガラス管内に吸引する。ガラス管内の
ガラス長繊維に反応液がしみ込んだならば、吸引を止
め、窒素雰囲気下でガラス管をブラスターで80℃に加熱
し、塊状開環重合を行なった。その後、ガラス管をシリ
コンゴム管で閉じアフターキュアーを行なった。
アフターキュアーの条件は、次のとおりである。
PrOH/Al=1.3の場合、180℃で15分間 ガラス管を砕いて、丸棒状のガラス繊維強化ポリマーを
得た。この丸棒を適当な長さに切断して試料を作成し
た。
各試料について、煮沸前および煮沸後(120℃、4時
間、2kg/cm2G)における曲げ試験(スパン間50mm、曲
げ速度1.3mm/min)、DSC測定(昇温速度10℃/min)およ
び燃焼(電気炉中、600℃、1時間)によるガラスコン
テント測定を行なった。
物性を測定した結果を第1表に示す。
(注1)第1表中 (*1)スチリルシラン:N−β−(N−ビニルベンジル
アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン・塩酸塩(SZ-6032、トーレ・シリコーン社製) (*2)フェニルアミノシラン:γ−β−ベンジルアミ
ノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩
酸塩 (*3)ビニルシラン:ビニル−トリス(2−メトキシ
エトキシ)シラン(A-172、日本ユニカー社製) (*4)エポキシシラン:γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン(A-187、日本ユニカー社製) (*5)アクリルシラン:γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン(A-174、日本ユニカー社製) (*6)シリルイソシアネート:3−イソシアナトプロピ
ルトリエトキシシラン (*7)ノルボルネニルシラン:5−ビシクロ〔2,2,1〕
ヘプテン−2−イルトリエトキシシラン (*8)t−ブチルシラン:t−ブチルトリメトキシシラ
ン (注2)弾性率は、生樹脂を200として換算した値であ
る。
物性の評価 カップリング剤としてN−β−(N−ビニルベンジルア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
・塩酸塩(略称「スチリルシラン」)およびγ−β−ベ
ンジルアミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン・塩酸塩(略称「フェニルアミノシラン」)を使
用すると、未処理品を用いる場合に比較してモノマー反
応液のシミ込み性が良好であり、得られたガラス繊維強
化ポリマーは、曲げ弾性率が向上している。これに対
し、他の汎用のシラン系カップリング剤を使用した場合
には、硬化不良または未硬化部分を含み、実用性のない
ものであった。
特に、スチリルシランを使用した場合には、煮沸試験後
も曲げ弾性率および曲げ強度ともに高度の水準に保持さ
れている。
さらに、未処理のガラス長繊維およびスチリルシラン処
理のガラス長繊維を充填したポリマーについて、破断面
の電子顕微鏡観測を行なったところ、ポリマーとガラス
長繊維との密着性は、スチリルシラン処理をしたものは
良好であったが、未処理のものは密着性が不充分であっ
た。そして、未処理のものは、ガラス繊維がポリマーか
ら容易に剥がれ、ガラス繊維表面にポリマーの付着を認
めることはできなかった。
実施例2 内径5.7mmφのガラス管を使用し、16ストランドを束に
したロービング(水集束、繊維径13μm)を用い、実施
例1と同様にして50%充填量となる量のガラス長繊維を
ガラス管に充填した。
ガラス繊維は、第2表に示すカップリング剤および集束
剤で処理した。この場合、処理剤は、水溶液また乳濁液
(0.3%)にして用い、ガラス繊維に対し、それぞれ0.3
%の付着量となるようにした。
実施例1で用いたものと同一組成のA液とB液とをウレ
タン注型機を用いて前記ガラス繊維充填ガラス管に注入
した。注入後、130℃で30分間キュアーを行なった。こ
れらの操作は全て窒素雰囲気下で行なった。
得られたガラス繊維強化ポリマーの物性を測定した結果
を第2表に示す。
物性の評価 カップリング剤としてスチリルシランの酢酸塩、低塩素
品およびスチリルシランを用いた場合、曲げ弾性率およ
び曲げ強度の向上が見られた。集束剤を併用すると、ガ
ラス繊維の集束性が良く、取扱いが容易であった。
[発明の効果] 本発明によれば、ノルボルネン系モノマーの開環重合を
阻害することなく、曲げ弾性率や曲げ強度などの機械的
強度が改善されたガラス繊維強化ノルボルネン系ポリマ
ーを得ることができる。このガラス繊維強化ノルボルネ
ン系ポリマーは、各種成形物として、強度と耐熱性を要
求される広範な分野において利用可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン性二重結合を有するアミノ基含有
    シラン系カップリング剤で表面処理したガラス長繊維
    と、該ガラス長繊維の存在下に三環体以上のノルボルネ
    ン系モノマーを塊状開環重合して得られるポリマーとか
    らなるガラス繊維強化ノルボルネン系ポリマー。
  2. 【請求項2】エチレン性二重結合を有するアミノ基含有
    シラン系カップリング剤で表面処理したガラス長繊維の
    存在下に、三環体以上のノルボルネン系モノマーをメタ
    セシス触媒により塊状開環重合することを特徴とするガ
    ラス繊維強化ノルボルネン系ポリマーの製造法。
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