JP2005271535A - 反応射出成形方法およびそれに用いる反応原液 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも、ノルボルネン系モノマー、メタセシス触媒および分岐構造を有するポリマーを含有し、30℃における粘度が320〜500mPa・sである反応原液(A液)と、少なくとも、ノルボルネン系モノマー、共触媒および分岐構造を有するポリマーを含有し、30℃における粘度が320〜500mPa・sである反応原液(B液)を混合して金型内に注入し、金型内で塊状重合を行う反応射出成形方法。
【選択図】 なし
Description
前記反応射出成形方法は、反応原液の金型内への注入開始時の注入速度が、前記A液とB液の合計量に基づき、1,300〜2,200g/秒であることが好ましい。
また、分岐構造を有するポリマーはエラストマーであることが好ましい。
分岐構造を有するポリマーはエラストマーであることが好ましい。
本発明の第三によれば、上記の反応射出成形方法により得られる反応射出成形品が提供される。
本発明で用いる反応原液(A液)は分岐構造を有するポリマー(以下、単に「分岐ポリマー」とも言う。)を含有する。分岐ポリマーとしては、具体的には、星型、櫛型などの構造を有するポリマーが挙げられる。分岐ポリマーは、単独重合体でも共重合体でもよく、共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれでもよい。
本発明で用いるA液は、ノルボルネン系モノマーを含有する。ノルボルネン系モノマーは、ノルボルネン環を有するものであればいずれでも良いが、耐熱性に優れた成形体が得られることから、三環体以上の多環ノルボルネン系モノマーを用いることが好ましい。
本発明で用いるA液は、メタセシス触媒を含有する。メタセシス触媒は、反応射出成形法(RIM法)でノルボルネン系モノマーを開環重合できるものであれば特に限定されず、公知のもので良い。例えば、タングステンまたはモリブデンなどのハロゲン化物、オキシハロゲン化物、酸化物、アンモニウム塩、ヘテロポリ酸(P5+、As5+、Si4+、Ge4+、Ce4+、Th4+、Mn4+、Ni4+、Te4+、I7+、Co3+、Al3+、Cr3+、Cu2+などのヘテロ原子とタングステンまたはモリブデンとの化合物)などが使用される。本発明では、好ましくは、トリドデシルアンモニウムモリブデート、トリ(トリデシル)アンモニウムモリブデート等の有機モリブデン酸、アンモニウム酸等のモリブデン酸有機アンモニウム塩等のモリブデン系メタセシス触媒が用いられる。
本発明で用いる反応原液(B液)は、ノルボルネン系モノマーと、共触媒と、分岐ポリマーとを含有する。ノルボルネン系モノマーおよび分岐ポリマーは、上記A液と同様のものをいずれも用いることができる。
共触媒(活性剤)としては、特開昭58−127728号公報、特開平4−226124号公報、特開昭58−129013号公報、特開平4−145247号公報に開示してあるような公知の共触媒であれば、特に制限はないが、本発明においては、例えばエチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド等のアルキルアルミニウムハライド、アルコキシアルキルアルミニウムハライドなどの有機アルミ化合物が好ましく用いられる。
本発明の反応射出成形方法では、前記A液およびB液、さらに必要に応じ添加されるC液を混合して金型内に注入し、金型内で塊状重合を行う。本発明においては、従来から反応射出(RIM)成形装置として公知の衝突混合装置を、反応原液を混合するために使用することができる。A液およびB液をRIM機のミキシング・ヘッドで瞬間的に混合させ、次いで金型中に注入し、そこで即座に塊状重合させて成形体を得る。また、衝突混合装置以外にも、ダイナミックミキサーやスタチックミキサーなどの低圧注入機も使用することができる。反応射出成形に用いる上記各成分は窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で貯蔵し、かつ操作することが好ましい。
本発明の反応射出成形品は、上記本発明の反応射出成形方法により得られるものである。本発明の反応射出成形品の重量は、通常10〜120kg、好ましくは20〜80kgである。本発明の製造方法によれば、上記のような大型の成形品であっても気泡の発生を防止でき、かつ強度に優れる成形品を得ることができる。本発明の反応射出成形品は、バンパーやエアデフレクターなどの自動車用途;ホイルローダーやパワーショベルなどの建設・産業機械用途;ゴルフカートやゲーム機などのレジャー用途;医療機器や椅子などの産業用途;防水パンなどの生活関連機器;水槽や浄化槽などの槽体;などに好適に用いることができる。
実施例および比較例で用いた金型装置、ならびに各種特性の測定方法を下記に示す。
金型装置としては鋳造アルミニウム製第1金型およびニッケルメッキ層を有する電鋳製第2金型を用い、第1および第2金型が水平になるように型締めした。ミキシングヘッドは第2金型の底中央部に取り付けた。キャビティの形状は成形品の肉厚が8mm、外形寸法が縦200cm、横100cm、深さが85cmで重量が約60kgの箱状とした。金型温度は第1金型を45℃、第2金型を80℃に設定した。
B型粘度計(東機産業社製TV−20L型粘度計)を用いて、溶液温度30℃、測定雰囲気温度30℃、回転数60rpmで測定した。
(2)引張降伏強さおよび引張降伏伸び
実施例および比較例で作成した成形品から1号形試験片を切り出し、JIS K7113に基づき測定した。
(3)曲げ強さおよび曲げ弾性率
実施例および比較例で作成した成形品から長さ80mm、幅10mmの試験片を切り出し、JIS K7171に基づき測定した。
(4)アイゾット衝撃強度
実施例および比較例で作成した成形品から、2号A形試験片を切り出し、この試験片を用いてJIS K7110に基づき測定した。
ジシクロペンタジエン90%と非対称型シクロペンタジエン三量体10%とからなるノルボルネン系モノマー混合物に、分岐ポリマーとして(スチレン−ブタジエン)4Xで表される構造を有し、メルトインデックスが0g/10分である4分枝のスチレン・ブタジエンブロック共重合体(アサプレンT−411:旭化成社製)を濃度が5.5%となるように溶解し、次いでメタセシス触媒としてトリ(トリドデシル)アンモニウムモリブデートを濃度が10ミリモル/Lとなるように添加して反応原液(A液)を得た。
一方、メタセシス触媒に代えて共触媒としてジエチルアルミニウムクロリドを濃度が53ミリモル/L、活性調節剤として1,3−ジクロロ−2−プロパノールを濃度が51ミリモル/Lとなるようにそれぞれ添加した他は、A液と同様にして反応原液(B液)を得た。A液およびB液の30℃での粘度は、いずれも350mPa・sであった。
スチレン・ブタジエンブロック共重合体の濃度を6%とした他は、実施例1と同様にして反応原液(A液およびB液)を得た。A液およびB液の30℃での粘度は、いずれも450mPa・sであった。この反応原液を用いて、実施例1と同様にして成形品を得た。この成形品の表面状態および各種物性を測定した結果を、表1に示す。
反応原液の注入速度を、A液とB液の合計で1,300g/秒とした他は、実施例1と同様にして注入を開始した。注入開始から10秒後に注入速度をA液とB液の合計で3,000g/秒として注入を完了した。注入に要した時間は25.7秒であった。続いて注入開始から100秒後に金型を開き、重合硬化した成形品を得た。この成形品の表面状態および各種物性を測定した結果を、表1に示す。
スチレン・ブタジエンブロック共重合体に代えて、直鎖状でメルトインデックスが1g/10分であるスチレン・イソプレン・スチレントリブロック共重合体(SIS,Quintac3530:日本ゼオン社製)を濃度が7%となるように添加した他は、実施例1と同様にして反応原液(A液およびB液)を得た。A液およびB液の30℃での粘度は、いずれも290mPa・sであった。この反応原液を用いて、実施例1と同様にして成形品を得た。この成形品の表面状態および各種物性を測定した結果を、表1に示す。
SISの濃度を8.5%とした他は、比較例1と同様にして反応原液(A液およびB液)を得た。A液およびB液の30℃での粘度は、いずれも350mPa・sであった。この反応原液を用いて、実施例1と同様にして成形品を得た。この成形品の表面状態および各種物性を測定した結果を、表1に示す。
反応原液として、比較例1と同じものを用いた他は、実施例3と同様にして成形品を得た。この成形品の表面状態および各種物性を測定した結果を、表1に示す。
一方、分岐ポリマーに代えて直鎖状のポリマーを含有し、粘度が低すぎる反応原液を用いると、得られる成形品は表面に気泡が見られ、かつ強度も不十分であった(比較例1,3)。また、直鎖状のポリマーの含有量を多くして粘度を高くした反応原液を用いると、気泡の発生は抑制できるが、得られる成形品の強度はさらに低下した(比較例2)。
Claims (6)
- 少なくとも、ノルボルネン系モノマー、メタセシス触媒および分岐構造を有するポリマーを含有し、30℃における粘度が320〜500mPa・sである反応原液(A液)と、少なくとも、ノルボルネン系モノマー、共触媒および分岐構造を有するポリマーを含有し、30℃における粘度が320〜500mPa・sである反応原液(B液)を混合して金型内に注入し、金型内で塊状重合を行う反応射出成形方法。
- 反応原液の金型内への注入開始時の注入速度が、前記A液とB液の合計量に基づき、1,300〜2,200g/秒である請求項1記載の反応射出成形方法。
- 分岐構造を有するポリマーがエラストマーである請求項1または2に記載の反応射出成形方法。
- 少なくとも、ノルボルネン系モノマーおよび分岐構造を有するポリマーを含有し、該分岐構造を有するポリマーの含有量が3〜7重量%であり、30℃における粘度が320〜500mPa・sであるノルボルネン系樹脂成形品製造用反応原液。
- 分岐構造を有するポリマーがエラストマーである請求項4記載の反応原液。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の反応射出成形方法により得られる反応射出成形品。
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JP2004091932A JP2005271535A (ja) | 2004-03-26 | 2004-03-26 | 反応射出成形方法およびそれに用いる反応原液 |
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JP2007331378A (ja) * | 2006-05-16 | 2007-12-27 | Cleanup Corp | 複合成形体およびその製造方法 |
JP2009263469A (ja) * | 2008-04-24 | 2009-11-12 | Rimtec Kk | 反応射出成形用反応原液、反応射出成形方法及び反応射出成形体 |
WO2020218242A1 (ja) | 2019-04-23 | 2020-10-29 | Rimtec株式会社 | シクロオレフィン樹脂加飾成形品の製造方法 |
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