JPH0753119B2 - 二重特異性を有する抗体の製造方法 - Google Patents

二重特異性を有する抗体の製造方法

Info

Publication number
JPH0753119B2
JPH0753119B2 JP62000342A JP34287A JPH0753119B2 JP H0753119 B2 JPH0753119 B2 JP H0753119B2 JP 62000342 A JP62000342 A JP 62000342A JP 34287 A JP34287 A JP 34287A JP H0753119 B2 JPH0753119 B2 JP H0753119B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
antibodies
hybrid
antigen
hybridoma
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62000342A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6312276A (ja
Inventor
ジョアン マーティニス
リチャード エム バーソロミュー
ギャリー エス デイヴィッド
トーマス エイチ アダムス
ジェイムズ エム フリンケ
Original Assignee
ハイブリテツク インコ−ポレ−テツド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ハイブリテツク インコ−ポレ−テツド filed Critical ハイブリテツク インコ−ポレ−テツド
Priority to US07/015,983 priority Critical patent/US4802174A/en
Publication of JPS6312276A publication Critical patent/JPS6312276A/ja
Publication of JPH0753119B2 publication Critical patent/JPH0753119B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/46Hybrid immunoglobulins
    • C07K16/468Immunoglobulins having two or more different antigen binding sites, e.g. multifunctional antibodies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K51/00Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo
    • A61K51/02Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo characterised by the carrier, i.e. characterised by the agent or material covalently linked or complexing the radioactive nucleus
    • A61K51/04Organic compounds
    • A61K51/08Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins
    • A61K51/10Antibodies or immunoglobulins; Fragments thereof, the carrier being an antibody, an immunoglobulin or a fragment thereof, e.g. a camelised human single domain antibody or the Fc fragment of an antibody
    • A61K51/1084Antibodies or immunoglobulins; Fragments thereof, the carrier being an antibody, an immunoglobulin or a fragment thereof, e.g. a camelised human single domain antibody or the Fc fragment of an antibody the antibody being a hybrid immunoglobulin
    • A61K51/109Antibodies or immunoglobulins; Fragments thereof, the carrier being an antibody, an immunoglobulin or a fragment thereof, e.g. a camelised human single domain antibody or the Fc fragment of an antibody the antibody being a hybrid immunoglobulin immunoglobulins having two or more different antigen-binding sites or multifunctional antibodies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2123/00Preparations for testing in vivo

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は二重特異性を有する抗体に関する。別の点で、
本発明は免疫診断法及び免疫治療法に関する。さらに別
の点で、本発明はハイブリドーマ(hybridomas)及び関
連するモノクローナル抗体技術に関する。
発明の背景 抗原抗体反応は、さまざまな実際的応用において日常的
に利用され、まだわかってはいないが、他の利用におけ
る価値を確立すべく広く研究されている。例えば、免疫
原に対する宿主動物の免疫応答により産生される血清抗
体は、免疫原がほんの少量しか存在しない溶液からその
免疫原を分離するのにアフィニティー精製法に使用でき
る。
他の場合、免疫原が病気を伴う抗原である場合は、患者
の血清または他の体液におけるその存在をイムノアッセ
イ又は免疫検定技術(immuno metric techniques)を使
用して検出することができる。例えば、放射線免疫検定
技術を使用するHBsAgの検出は、現在におけるえり抜き
の方法である。また、ニュージーランドの白ウサギから
得られI131でラベルした、フエリチンに対する血清抗体
は、肝臓腫瘍治療の見込みを示すものとして報告されて
いる。(オーダー(Order)ほか、International Journ
al of Radiation Oncology,Biology and Physics,、7
03(1980)参照)。
血清抗体は、例えばウサギ、ネズミ類、または他の哺乳
類から得られた血清抗体は性質上“ポリクローナル”で
ある。というのはその宿主の免疫系が刺激されると、そ
の宿主が応答しつつある免疫原上の異った抗原決定基す
なわちエピトープに対して特定抗体の混合物を産生する
からである。その混合物を構成する個々の抗体はそれぞ
れB細胞クローンの生成物であり、さらに各B細胞はた
だ1つの抗体種しか分泌しない。1つのクローンによっ
て産生された抗体は、別のクローンによって産生される
同じ抗原に対する抗体とは、そのペプチドの順序と他方
の抗体のペプチドの順序の間に微妙な相違が少なくとも
存在するので異なっている。それゆえ事実、各抗体種は
別個の分子であって、異なる抗体種の間のペプチドの順
序の違いは、それらが認識する特定のエピトープおよび
その抗原に対するアフィニティーだけでなく全体的な特
異性にも影響する。
あるB細胞が純粋な化合物として分泌する抗体種を得る
ために、個々のB細胞を成長させることは、現在利用で
きる組織培養技術を漠然と使用することによってはでき
ない。比較的最近、コーラー(Kohler)とミルスタイン
(Milstein)はモノクローナル抗体を“ハイブリドー
マ”と呼ばれる融合した細胞の分泌生成物として得るの
に都合がよい方法を発見し報告した。(G.コーラーおよ
びC.ミルスタイーン、Nature、256、495(1975))。基
本的には、この方法は、免疫したマウスから取った脾細
胞をマウスの骨髄腫の細胞と融合させてハイブリドーマ
を作ることからなる。骨髄腫の細胞は、それ自身の免疫
グロブリンまたはその一部を産生しないかあるいは少な
くとも分泌しないものが好ましい。単一のハイブリドー
マをクローニングすることによって得られた細胞を培養
すると、同一の抗体分子が分泌され、これはその後純粋
な化合物として容易に得ることができる。これは、従来
の、例えば血清からの抗体製造とは大変異なっている。
この血清においては、どの抗体も関連性はあるが別個の
化合物のほとんど分離不可能な抗体混合物の諸成分の1
つでしかない。
モノクローナル抗体は純粋な化合物なので、抗原分子の
唯一の部位に対して一定の特異性を有し、またしっかり
決まっているアフィニティーを有する。従って、異なる
ハイブリドーマのクローンをスクリーニングして、所定
の応用に対して最も望ましい特性を有するモノクローナ
ル抗体を産生するものを選別することができる。ハイブ
リドーマの永久性は、それが分泌する抗体のほとんど無
制限な供給を保証し、血清抗体を製造するのに使用され
る動物ごとの抗体力価や全体的なアフィニティーのバラ
ツキに伴う問題を軽減する。ハイブリドーマから得られ
るモノクローナル抗体は例えば、診断キットに実用的に
応用されている。このようなキットの選択は、この出願
の譲受人であるハイブリテク・インコーポレーテッド
(Hybritech.Inc.)から入手できる。
抗体分子は一般にただ1つの特異性を示すと考えられ、
その特異性は宿主の免疫系が抗体を産生することによっ
て応答した免疫原に対して示される。抗体は2つの同一
の半分から成り、その各々が重鎖と軽鎖の対を有し、そ
の各々が同じ抗原決定基を他のものとして認識する。
システイン部分の位置で2つの(H)鎖を結合する−S
−S−ジスルフイドの橋は、試験管内で穏和な還元によ
り選択的に開裂させることができ、その半分の分子は次
の酸性化により分離される。次いでこの半分の分子は再
び試験管内で中性pHにおいて再結合(再生)することが
でき、この再結合は非共有結合性相互作用によっておこ
る。
異なる特異性の抗体を、重鎖の間のジスルフイド架橋の
選択的開裂およびその後に設定された再生に至る条件に
供するならば、半分子間の再結合が不規則におこって抗
体の集団が生ずることがあり、そのうちの少くともいく
つかはある特異性の抗体分子の半分が異なる特異性の抗
体分子の半分と結合している点で混成(ハイブリッド)
である。例えば、ニソノフ(Nisonoff)外、『抗体分
子』(“The Antibody Molecule"),Academic Press,Ne
w York(1975)、260〜261頁には、ウサギの抗卵アルブ
ミン抗体と抗BGG抗体のポリクローナル抗体ハイブリッ
ドの生体外製造が記載されている。ハイブリッドモノク
ローナル抗体も類似の方法を使用しても得られている。
D.M.クランツ(Kranz)外、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,7
8、5807(1981)参照。少くとも理論的には、抗体の半
分が1つの抗原決定基すなわちエピトープを認識しこれ
に結合する一方、他の半分が同じ抗原または別の抗原の
異なったエピトープを認識するので二重の特性を示すこ
とになる。
ハイブリッド抗体は上述のようにして得ることができる
が、収量が非常に低いことが多く、その製造に用いられ
る反応は再現することが困難で、そのハイブリッド抗体
は通常顕著で不可逆的な変性をこうむっている。このよ
うな変性は免疫反応性を低下させることがあり、生体内
で別の新陳代謝性を示すことが予想される。その結果、
ハイブリッド抗体は、今日大いに入手困難な実験上の関
心物のまま残っている。
二重の特異性を有する抗体は、タンパク質A(スタフイ
ロコッカス・オーレウスから)、カルボジイミドおよび
N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プ
ロピオネートのような二官能性化合物のようなさまざま
のカップリング剤または架橋剤を使用して、完全な抗
体、モノクローナルかそうでないもの、の対を接合する
ことにより、抗体対の各メンバーがその特異性を付与す
る二量体のあるいはそれ以上の多量体の抗体を得ること
によって製造することもできる。例えば、モンドシエ
(Mondoche)外が抗体とタンパク質Aとの一連の反応に
より二重特異性を有する多価抗体の生成を報告してお
り、これは試験管内で細胞の表面抗原を検出できること
が示されている。J.Immunological Methods,42、355、
(1981)を参照。これらの方法によると、一方の特異性
の抗体が表面抗原に結合し、他方が検出を許す部分に結
合する。
上述の技術による二重特異性の抗体の合成は、複雑で、
商業的応用からかけ離れたものとなっている。
発明の概要 本発明は、何よりも、モノクローナルハイブリッド抗体
を変性なしに高収量で確実に得られる新規で完全に生物
学的な方法を提供する。この明細書を通じて、“ハイブ
リッド抗体”の用語は2つの異なった特異性を有する単
一の抗体分子を示すものとして使用される。個々の特異
性は、2つの異なった抗原上の抗原決定基に対してでも
良いしまた同じ抗原上の異なった抗原決定基(エピトー
プ)に対してでも良い。さらに、特記しない限り、“抗
原”の用語にはハプテンも含まれる。
本発明の方法によれば二重特異性を有するハイブリッド
抗体が、予め選択された抗原決定基に対して抗体を分泌
するハイブリドーマ、好ましくは選択的に破壊可能なハ
イブリドーマ、と融合可能なB−リンパ球又は第2のハ
イブリドーマとの融合によって第2世代のハイブリドー
マ(以下、“ポリドーマ(polydoma)”)を形成するこ
とにより得られる。B−リンパ球即ち第2のハイブリド
ーマは、異なる抗原決定基に対して別の抗原を分泌す
る。本明細書で使用するように、“選択的に破壊可能な
ハイブリドーマ”の用語は、そのポリドーマが培養され
ている培地中で生存する能力を欠いているか、または少
くともほとんど欠いているハイブリドーマを意味する。
私たちは予想外にも、次のことを発見した。それが誘導
されるところの親のハイブリドーマ又はB−リンパ球
(これはいずれも単一の特異性を有する同一の抗原の集
団を分泌する)とは違って、このポリドーマはさらに二
重の特異性、すなわち、親の細胞により製造された個々
の抗体により認識される抗原決定基のいずれかとまたは
両方の抗原決定基と同時に結合できる能力を有するモノ
クローナルハイブリッド抗体を高いパーセンテージで分
泌する。このようにして得られたモノクローナルハイブ
リッド抗体は、抗体の半分子の化学的再結合の方法によ
り得られるハイブリッド抗体の特徴である望ましくない
変性を受けていない。さらに本発明の方法は、ハイブリ
ッドを確実にかつ大量に得るのを可能にする。
本発明によると、二重特異性を有する抗体を用いる免疫
診断法および免疫治療法も提供される。一般に、これら
の方法は標的抗原に対する第一の特異性とある物質例え
ば別の抗原またはハプテンに対する第二の特異性を有す
るモノクローナル抗原またはポリクローナル抗原を使用
する。該物質は行なおうとする標的抗原の診断を可能に
し、あるいは該物質は標的抗原もしくはそれが結合して
いる組織にとって致命的である作用物質の配達を許容す
るかまたはそれ自身がそのような作用物質である。
従って、親細胞の適当な選択によって、標的抗原に対す
る特異性と、診断または治療上有用な部分(moiety)に
対する第2の特異性を有する抗体を分泌するポリドーマ
を本発明によれば得ることができる。また、抗体の半分
子は試験管内の化学的方法を使用して再結合でき、ある
いは個々の完全な単一特異性の抗体を化学的方法によっ
て結合すなわち架橋でき、本発明によって製造される二
重特異性を有するモノクローナルハイブリッド抗体と同
じ二重特異性を有しかつ同じまたは類似の利用性を有す
る抗体の多量体(これは二量体、三量体あるいはそれ以
上の多量体)を得ることができる。
本発明で使用するように、“抗体”の用語はFabまたは
F(ab)の断片のような免疫化学的性質を有する抗体
断片を含む。
よって本発明の目的は、その製造過程で変性されていな
いモノクローナルハイブリッド抗体を確実にかつ高収量
で得ることである。
本発明の別の目的は、モノクローナルハイブリッド抗体
を得る改良された方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、二重特異性を有する抗体を
使用する免疫診断法および免疫治療法を提供することで
ある。
これらのそしてまたその他の目的を達成できる方法は、
好ましい実施態様についての以下の記載から明らかであ
ろう。
好ましい実施態様の説明 前記目的を達成するために、まず、本発明は、二重特異
性を有するハイブリッドモノクローナル抗体の製造方法
であって、イオン交換法で分離するのに十分な電荷量の
相違がある二重特異性を有するハイブリッドモノクロー
ナル抗体と二種の単一特異性抗体とを産生するポリドー
マから、該ハイブリッドモノクローナル抗体と二種の単
一特異性抗体の抗体混合物を製造する工程、及びイオン
交換クロマトグラフィーによって、該抗体混合物を分離
する工程を含む製造方法を提供する。さらに、本発明に
よるモノクローナルハイブリッド抗体を得る方法は、1
つの親としてハイブリドーマを、好ましくは選択的に破
壊可能なハイブリドーマを必要とし、これは予め選択さ
れた抗原決定基すなわちエピトープに対する単一クロー
ン抗体を分泌するものである。選択的に破壊可能なハイ
ブリドーマを親として使用すると、選択的に破壊可能な
ハイブリドーマとB−リンパ球すなわち第2のハイブリ
ドーマとの融合によって得られる細胞すなわちポリドー
マが、融合過程で得られた細胞を培養した時に、親のハ
イブリドーマの集団のために一面にはびこることになる
のを防止でき、また、ポリドーマ細胞を親のハイブリド
ーマから分離できる方法を提供するという利点がある。
私たちは、本発明で有用な選択的に破壊可能なハイブリ
ドーマが、古典的なコーラー−ミルスタインの方法によ
り製造される、所望の特異性の1つを有する抗体を分泌
するハイブリドーマ、すなわち骨髄腫の細胞とマウスの
脾細胞中に見い出されるもののようなB−リンパ球との
融合により得られるハイブリドーマから得ることができ
ることを見い出した。本発明の1実施態様によると、こ
のようなハイブリドーマは選択的に破壊可能であるハイ
ブリドーマを得るために逆選択法(back selection pro
cess)に供される。
一般に、選択的破壊可能性は、特に選ばれた培地中で生
存するのに必要である遺伝要素を欠いているハイブリド
ーマに対しての逆選択によって得ることができ、このと
き該培地は、融合によって生産されたポリドーマが選択
的に破壊可能なハイブリドーマの融合相手すなわちB−
リンパ球つまり第二のハイブリドーマからの遺伝的寄与
によりその中で培養されることができるものである。
現在好ましい逆選択法は、ハイブリッド抗体に含ませる
べき所望の特異性の1つを有する抗体を分泌するハイブ
リドーマを8−アザグアニンを含有する成育培地中で培
養することから成る。このような培地中で、8−アザグ
アニンをとり込みそれゆえ該媒体中で成長できる細胞は
いずれも酵素ヒポキサンチン−グアニン・ホスホリボシ
ル・トランスフエラーゼ(HPRT)を欠いたものである。
この酵素を欠いている細胞のクローンはヒポキサンチン
・アミノプテリン・チミジン(HAT)を含有する培地中
で成育することができない。従ってこれらはこの培地中
で選択的に破壊される。
逆選択のよく類似した方法は、所望の抗体を分泌するハ
イブリドーマを、6−チオグアニン(DNAにとり込まれ
たならば細胞にとって有毒であるグアニンの別の類似
体)を含有する培地中で成育させることから成る。同様
に、この培地中で成育するある細胞はHPRT酵素を欠き、
これらの細胞のクローンは必然的にHAT培地に対して感
受性である。
本発明に使用できるさらに別の逆選択の方法は、選択さ
れたハイブリドーマ系統の細胞をチミン類似体5−ブロ
モウラシル・デオキシリボース(BUdR)または2−アミ
ノプリンのいずれかを含有する培地中で成長させること
から成る。酵素チミジン・キナーゼ(TK)を欠いている
それら細胞だけがこれら2つのインヒビターのいずれか
を含有している培地中で成育できる。酵素HPRTを欠いて
いる細胞の場合のように、TKを欠いている細胞はHAT培
地中で成育しない。
選択的に破壊可能な親のハイブリドーマを得る別の方法
は、代謝インヒビターを使用する不可逆的酵素阻害を含
む。これらインヒビターのうち、いわゆるKcatインヒビ
ターが好ましい。これらのインヒビターは酵素の基質の
類似体であって標的酵素によって反応性の高い分子に転
化され、これが酵素とその活性点において反応し該酵素
の不可逆的阻害をもたらす。例えば、選択されたハイブ
リドーマをアザセリンまたは5−ジアゾ−5−オキサ−
L−ノルロイシン(DON)で処理すると、酵素の活性点
においてシステイン残基と共有結合を形成することによ
り、酵素ホルミル・グリシンアミド・リボヌクレオチド
・アミドトランスフエラーザを阻害する。この阻害は最
終的には細胞の死に至る。しかし、このハイブリドーマ
を、必要な酵素を供給するポリドーマの第2の親と融合
させることにより救うことができる。
好ましい実施態様においては、選択的に破壊可能なハイ
ブリドーマは、補足性のあるB−リンパ球、代表的には
抗原で予じめ免疫された宿主から取られた脾細胞として
得られたものと融合される。この時抗原は担体タンパク
質に結合したハプテンでも良く、ハイブリッド抗体中に
必要な第2の特異性を有する抗体を産生する免疫応答を
その宿主が発生させるように選択されるものである。宿
主は通常マウスであるがウサギ、ヒトおよび他の動物の
種も種間融合が低い安定性を示すことがあるけれども使
用することができる。このような宿主を免疫する方法は
もちろん周知であり、その詳細をここで述べる必要はな
い。
ポリドーマを得るための選択的に破壊可能なハイブリド
ーマとB−リンパ球との融合は、二群の細胞を、公知の
方法に従ってポリエチレングリコールまたはセンダイ・
ビールスのような細胞の融合を進めるものとして知られ
る薬剤を含有する媒体中で組み合わせることにより行な
うことができる。
融合を行なったのち、細胞は培養のためにHAT培地のよ
うな培地に移される。B−リンパ球はほんの短期間しか
生存せず、親のハイブリドーマはこの培地中で成育でき
ない。しかし、融合の結果として形成されたポリドーマ
の数は、B−リンパ球による、例えば、HPRTもしくはTK
のような失われた酵素を作る能力の遺伝的寄与によりま
たは親のハイブリドーマ中で阻害されていた酵素の直接
的寄与による親のハイブリドーマの補足のために、この
培地中で成育させることができる。個々のポリドーマの
クローンは培養され、所望の二重特異性を有する抗体を
分泌するものを選別するためにスクリーニングされる。
それの抗体が所望の二重特異性を示すポリドーマのクロ
ーンは、その第2の特異性すなわちB−リンパ球から得
られた特異性および親和性が最も望ましいものを選別す
るためにさらにスクリーニングされる。
別の実施態様においては、ポリドーマは、選択的に破壊
可能なハイブリドーマを適当な融合物質を使用してやは
り選択的に破壊可能である第2のハイブリドーマを融合
することにより得られる。第2の親のハイブリドーマは
第1のものと同様にして得られる。すなわち逆選択の方
法、不可逆的酵素阻害または他のいずれかの適当な方法
により得られる。このような場合、第2のハイブリドー
マは第1のものを補足することができなければならな
い。例えば、第1の選択的に破壊可能なハイブリドーマ
が酵素HPRTを欠いている場合は、ポリドーマにHPRTを出
させることができる遺伝子をポリドーマへ与えることが
できなければならない。同様に、第2の選択的に破壊可
能なハイブリドーマが酵素TKを欠いている場合は、第1
のものがTKのための遺伝子をポリドーマに与えなければ
ならない。選択的破壊性を与えるのに酵素の不可逆的阻
害が行なわれる場合には、2つのハイブリドーマの間に
同様の補足が存在しなければならない。一方のハイブリ
ドーマの親として逆選択法に供されたハイブリドーマを
使用し、他方のハイブリドーマとして酵素阻害の方法に
供されたハイブリドーマを使用することもできる。ポリ
ドーマのための親として相補的な選択的に破壊可能なハ
イブリドーマを使用すると、両方の親をそれらが産生す
るモノクローナル抗体の特異性と親和性に基づいて選択
できる利点があり、一方、単一のハイブリドーマのB−
リンパ球との融合の場合には、所望の特異性と親和性の
抗体を産生するものを得るためのB−リンパ球間の予備
融合選択を行なうことができない。
2つの選択的に破壊可能なハイブリドーマの融合は、や
はり公知の方法に従って、ポリエチレングリコールまた
はその他の融合剤を使用して行なうことができる。融合
後、細胞は2つの親が成育することはできない成育培地
へ移されるが、そこでは2つの親の相補的寄与のために
融合後の融合により生じたポリドーマは成育することが
できる。
これまで私たちは、ポリドーマを形成するためのハイブ
リドーマ−ハイブリドーマの融合における相手となるハ
イブリドーマの両者として使用するための選択的に破壊
可能なハイブリドーマを得る選択方法を論じてきた。し
かし、選択的に破壊さるべき第2のハイブリドーマの親
に対する必要性は、第1のハイブリドーマの親に優性の
遺伝標識と劣性の遺伝標識の両方を与えることによって
除くことができる。現在好ましい方法はHAT−ウアバイ
ン選択法である。薬剤ウアバインは原形質膜のNa+−K+
活性化アデノシン三リン酸分解酵素(Arpase)の特異的
なインヒビターである。この酵素はK+の細胞内への移入
およびNa+の細胞からの移出を司っている。選択的破壊
可能性、例えばHAT感受性を与えるように予じめ逆選択
されたハイブリドーマの細胞は、ウアバイン抵抗性の細
胞を選択するためにウアバイン培地で育てられる。これ
ら細胞のクローンはHAT感受性であるがウアバイン抵抗
性である。対照的に、それと融合するために選択される
ハイブリドーマは、ウアバイン感受性であるがHAT中で
生き延び成育できる。あるいは、ウアバイン抵抗性の選
択は、初めに親の骨髄腫系統かまたはそれから誘導され
たハイブリドーマのいずれかに行なうことができ、つい
で選択的破壊可能性を与える逆選択または他の方法を行
なうことができる。
ポリエチレングリコールまたは他の融合剤中での2つの
ハイブリドーマの融合によって得られた細胞は、第2
の、ハイブリドーマの親にとって致死濃度でウアバイン
を含有するHAT培地へ移される。選択的に破壊可能なハ
イブリドーマの親は、たとえばウアバイン抵抗性であっ
たとしても例えばHPRTまたは他の酵素を欠いているので
HAT培地中でも生存できない。しかし、ポリドーマの細
胞は酵素と生存に必要なウアバイン抵抗性を持っている
のでこの培地中で成育できる。上述の方法には、ハイブ
リッド抗体に望まれる特異性の一方を有する抗体を分泌
する選択的に破壊可能なハイブリドーマの親を、ハイブ
リッド抗体に望まれるもう一方の特異性を有する抗体を
分泌する第2の既製のハイブリドーマと直接融合させる
ことによってポリドーマを得ることができること、およ
びその第2のハイブリドーマの親に選択的破壊可能性を
与える技術を何ら使用する必要がないことの利点があ
る。
ポリドーマを得る別の技術であって万能の親(universa
l parent)、すなわち正の遺伝標識と負の遺伝標識の両
方を持ちどんな既製のハイブリドーマとも融合させるこ
とができる親を使用する技術には、種々の薬剤抵抗性遺
伝標識を持っている再結合性DNA媒介動物(Vector)の
使用を含む。例えば、ネオマイシン抵抗性の遺伝子を持
つSV40を使用できる。
現在好ましい万能の親は、HAT感受性−ネオマイシン抵
抗性のものである。選ばれた親は、HAT感受性に逆選択
されたのち、ネオマイシン抵抗性の遺伝子を運んでいる
SV40ベクターで感染(transfect)される。この手順を
逆にしてトランスフエクションを最初にすることができ
る。生ずるハイブリドーマは、通常哺乳動物の細胞にと
って有毒であるネオマイシンの存在下で成育することが
できるが、HATの存在下では死ぬ。しかし、既製のハイ
ブリドーマはHAT中で成育するがネオマイシンの存在下
では死ぬ。従ってこれら親の融合の生成物はHATとネオ
マイシンの存在下で生存する。ネオマイシンに対する抵
抗性を移すのにベクターを使用することが現に好ましい
が、哺乳動物の細胞に他の薬剤に対する抵抗性を与える
遺伝子を有するベクターを使用することもできる。
現に好ましいとはいっても、親の細胞系統の少くとも1
つが選択的に破壊可能であることはハイブリドーマの対
からポリドーマを得る本発明の方法にとって必須ではな
い。そのいずれもが選択的に破壊可能ではないがハイブ
リッド抗体において必要な選択性のひとつを有する抗体
を分泌する1対のハイブリドーマを適当な融合剤の存在
下で融合させたのちに、融合されていない親のハイブリ
ドーマがポリドーマを確認するためにサブクローンをス
クリーニングすることが実際的でない程度まで増加する
前にすべての細胞のサブクローニングを行なうことは本
発明の範囲内である。その後にサブクローンがスクリー
ニングされて、どれが二重特異性を有する抗体を分泌す
るか確認する。
この方法は、親の細胞の融合頻度が高い時はポリドーマ
を得るのに最適である。とにかく、特に細胞融合の頻度
が低い時は、それのモノクローナル抗体が種々の抗原に
対するハイブリドーマの融合から得られる細胞は、ポリ
ドーマを確認するためにシトフルオログラフ(cytofluo
rograph)を使用してスクリーニングすることができ
る。これを実施するために、2つの抗原の試料は別々の
波長で螢光を発する別々の螢光発光部分(moiety)でラ
ベルされている。例えば、一方はフルオレセインでラベ
ルでき、他方はローダミンでラベルできる。融合処理後
の細胞はその数を増やすために一晩または他の適当な期
間培養されていることが好ましいが、それの全体が2種
のラベルされた抗原と共にインキュベートされる。次に
細胞はシトフルオログラフを使用してスクリーニングさ
れる。2つの波長のうちただ1つの波長で螢光を発する
細胞は親のハイブリドーマの細胞系統に由来するもので
あろう。一方、両方の波長において螢光を示す細胞はポ
リドーマであり、分離することができサブクローンする
ことができる。
さらに別の実施態様では、ハイブリッド抗体で必要な特
異性の一方を有するモノクローナル抗体を分泌する第1
の細胞から核を取り出し、第2の必要な特異性を有する
モノクローナル抗体を分泌する第2のハイブリドーマの
細胞質の中へそれを挿入することによってポリドーマを
直接得ることができる。もちろん、この方法に使用する
ためには、親のハイブリドーマのどちらも選択的に破壊
可能である必要はない。核物質の挿入後にこの細胞をク
ローニングしてポリドーマの集団を得る。
単一の抗体を分泌する親のハイブリドーマまたはB−リ
ンパ球とは違って、本発明により得られるポリドーマの
細胞は抗体の混合物を分泌すること、そしてその少くと
も1つが二重の特異性を有するハイブリッド抗体である
ことを私たちは見い出した。このポリドーマによって、
このポリドーマを得るために使用された親の細胞によっ
て産生される抗体と同じ特異性の抗体も比較的少量産生
される。単一特異性の抗体に対する混成の比は約2:1:1
のようであって、これは親のポリドーマが親の細胞によ
り合成されるすべての可能な(H)鎖であってポリドー
マ自身の中で不規則に結合されるものを等しい量で産生
する場合に予測される比率である。
ポリドーマは多量のハイブリッド抗体を得るために生体
外で培養できるしまたは遺伝的に調和性のある動物やヌ
ードマウスのいずれかで生体内で育成することができ、
このハイブリッド抗体は公知の方法を用いて培養培地ま
たは動物の腹水から回収される。例えば、“Monoclonal
Autibodiese"(ケネット(Kenett)ほか編集、Plenum
Press,New York(1980))363〜418頁の付随書(protco
ls)を参照。
ポリドーマによって産生された抗体の混合物はハイブリ
ッド抗体を得るために分離することができる。例えば、
最初のものとそれに続く他の抗原であってハイブリッド
抗体がそれに対して特異的であるものとに対する連続的
アフィニティークロマトグラフィーによって、単一特異
性抗体不純物からそれの分離を行なうことができる。私
たちは、単純なイオン交換クロマトグラフィーと電気泳
動技術が少くとも一定の場合には使用できることも見い
出した。必要であるならば、イオン交換のための荷電量
の相違を親の系統を選択する際に考察される抗体の特徴
の1つとすることができる。
実施例1 B型肝炎表面抗原(HBsAg)および前立腺酸ホスフアタ
ーゼ(PAP)に対する二重特異性を有するモノクローナ
ルハイブリッド抗体を本発明に従って次のように製造し
た。
PAPに対するモノクローナル抗体を分泌するハイブリド
ーマをHAT培地中で1週間成育させたのち非選択培地に
移して成育させた。非選択的条件下でさまざまな時間の
成育ののちに、細胞の2mlの分別量を10-4Mの8−アザグ
アニンを含有する培地に入れた。この8−アザグアニン
は、グアニンの代わりにそれらのDNA中に包含されるこ
とによって細胞の成育を妨げるものである。HPRT酵素を
欠いている細胞はこの培地中で生き伸び成育したが、こ
れらの細胞はHATの中では必ずしも生存しなかった。
8−アザグアニンを含有する培地中で成育したクローン
を、HATに対する感受性と抗PAP生産性について試験し
た。抗PAPをなお産生し4×10-8未満の可逆頻度でHAT感
受性を示した1つのクローンがサブクローニングされ
た。すべてのサブクローンが親のクローンのように挙動
した。
HAT感受性サブクローンのひとつからの細胞をポリエチ
レングリコール中で、ガーハード(Gerhard)の融合技
術を使用して、HBsAgで超免疫したBalb/cマウスから得
られた脾臓の細胞と融合させてポリドーマを得た。上掲
“Monoclonal Antibodies"、370頁参照。この融合によ
って220のポリドーマが産生され、これらはスクリーニ
ングされ、分泌されたどの抗体がPAPおよびHBsAgの両方
に対して特異性を示すかが決定された。2つのこのよう
なポリドーマのクローンが、抗体を産生すること、その
後に両方の特異性を示す腹水を生ずることがわかった。
両方のポリドーマのサブクローンが両方の特異性を示す
腹水を生産し、親クローンのそれらのようにオルスタイ
ン−デイビス(Orstein−Davis)PAGEで3重バンドを生
じた。両方のクローンからの腹水がラジオイムノアッセ
イで125I−HBsAgと125I−PAPを結合することがわかり、
各々について約109のKの値が得られた。こうして、二
重特異性をもつ抗体の形成が示唆された。
表Iのデータは、このポリドーマの1つの1クローンか
ら得た腹水を、IgE(コントロールとして使用)、PAPお
よびHBsAgに対してそれぞれモノクローナル抗体を分泌
するハイブリドーマ(複数)から得た腹水と比較して用
い、固定化HBsAgを固体相として種々の放射線ラベルし
た抗原を溶液相として使用するイムノアッセイにおいて
得られた結果を示す。
ポリドーマからの腹水の試料200μと、3種のハイブ
リドーマの各々とを、それぞれHBsAgを結合した12個の
ポリスチレン球とともに一夜インキュベートした。HBsA
g球はイリノイ州、ノース・シカゴのアボット・ラボラ
トリーズ(Abbott Laboratovies)から入手した。洗浄
後、三重試料を、125Iラベルした抗原100,000cpmと4時
間インキュベートした。二回目の洗浄後、球をカウント
してボールに結合したラベル化抗原を測定した。放射線
ラベルしたPAPを溶液相抗原として使用する1組の試験
において、抗PAPを抗原に加えた後に、それをボールと
ともにインキュベートした。この目的のために使用した
PAPに対する抗体は、ポリドーマを作るのに使用した親
のハイブリドーマにより産生されたモノクローナル抗体
であるので、ハイブリッド抗体により示されると予想さ
れるように、同じPAPエピトープに対するものである。
表Iのデータは、IgEコントロールについてのデータと
比較すると、非特異的な結合から予想される放射線しか
抗PAPについては測定されないことを示す。一方、HBsAg
抗体を含有する腹水は予想通りラベル化HBsAg抗原と結
合したが、その他のラベル化抗原を試験した時は非特異
的結合を示した。しかし、ポリドーマのクローンからの
腹水はラベル化HBsAgとラベル化PAPの両方と結合した。
前者はその腹水中のHBsAgに対する少量の非ハイブリッ
ド単一特異性抗体の存在に帰因しており、後者は球上の
HBsAgと溶液中の痕跡量ラベルされたPAPとを結合、橋渡
しできるハイブリッドに帰因する。ラベル化PAPと親の
ハイブリドーマからの抗PAPの混合物を使用する実験に
より、ハイブリッドの抗PAP特異性が親により分泌され
る抗体と同一エピトープに対するものであることが確認
される。というのは、ラベル化PAPのハイブリッド抗体
への結合が親の抗体により阻害されたために、基底値放
射線しか観測されないからである。
比較ラジオイムノアッセイに使用したポリドーマのクロ
ーンからの腹水の分析は、ポリアクリルアミドゲルの電
気泳動法(PAGE)と免疫電気泳動法(IEP)を使用して
行った。両方とも少なくとも3種の抗体種の存在を示し
た。分取スケールDEAEイオン交換クロマトグラフィーに
より、よく分離した3つのピークが得られ、そのうちの
真中の1つには肩があった。ピークの各々はPAGE及びIE
Pにより分析されたように均質であって、各々は初めの
腹水におけるバンド(複数)の1つに対応した。
DEAEのピークの各々の表す物質の抗原結合性を放射線ラ
ベルしたHBsAgとPAPを使用して試験した。第1のピーク
はHBsAgと結合したがPAPには結合しなかった。真中のピ
ークとその肩はHBsAgとPAPの両方に結合し、最後のピー
クはPAPだけに結合した。したがって、真中のピーク
は、HBsAgとPAPに対する二重特異性を有し、少なくとも
2つの亜種からなるハイブリッド抗体である。
DEAEクロマトグラフィーの真中のピークとして得たハイ
ブリッド抗体を125Iで放射線ラベルした。ラベル後、ラ
ベル化抗体の85%がPAPに結合し、88%がHBsAgに結合す
る。ハイブリッドのPAPに対する親和性は、親の系統に
より産生されるPAPに対するモノクローナル抗体のそれ
よりも若干低いことがわかった。親和性におけるこの相
違は、モノクローナル抗体とそれのFab断片(fragmen
t)との間に私たちによって観測されたものとほぼ同じ
であった。
DEAEクロマトグラフィーは、ハイブリッド抗体がポリド
ーマにより産生される抗体を50%超えて含み、統計的理
由により予想された比率2:1:1におおよそ近づくことを
示している。この2:1:1の比率は、ポリドーマが、全て
の可能な抗体重鎖、即ちPAP又はHBsAg特異性のいずれか
を示すものであって、細胞内で不規則に組合わされてハ
イブリッド抗体と、これに混り伴う少量の2種の単一特
異性抗体であって親の細胞により産生される抗体と同じ
特異性を有するものとを形成した場合に、統計的理由に
基づいて予想されるものである。ハイブリッド抗体の亜
種(subspieces)の存在は、それらがその軽鎖の組成に
おいて異なっていることを示唆している。
実施例2 ヒトIgDとプロラクチンに対し二重特異性を有するモノ
クローナルハイブリッド抗体を本発明にしたがって二つ
のハイブリドーマの融合によって製造した。ハイブリド
ーマの一つは2つの選択可能な遺伝標識:HAT培地に対す
る感受性とウアバインに対する抵抗性を含むように構成
されている。このような“万能の親”を利用する利点は
本明細書の他のところで説明した。この二重に標識され
たハイブリドーマ即ち所謂“万能の親”は次いでどんな
他のハイブリドーマとも融合させることができる。生じ
たポリドーマはHATとウアバインの存在下で成長する
が、非融合の親細胞のいずれも死ぬ。
このような万能の親を形成するために、両方の選択可能
な標識を、ハイブリドーマの初期形成の間に導入した。
この親の細胞系統を得るために、広く入手できるHAT−
感受性マウス骨髄腫P3.653を、1mMウアバインを成育培
地へ導入することによって、第2の遺伝標識、ウアバイ
ン抵抗性、のために選んだ。ほとんどの細胞が死んだ
が、約1/100,000の細胞が無秩序な突然変異によって該
薬剤に対する抵抗性を獲得し、生き残り、増殖して、HA
T−感受性でウアバイン抵抗性である新しい骨髄腫集団
を形成した。
このHAT−感受性、ウアバイン抵抗性の骨髄種を次に、
先に引用したガーハードの方法を使用してIgDを超免疫
したBalb/cマウスから得られた脾細胞と融合した。ハイ
ブリッドをHAT培地(ウアバインなし)で選択し、クロ
ーンをIgDに対するモノクローナル抗体の産生のために
スクリーニングした。正のクローンの中から、IgDに対
してIgGを産生したものをさらに研究するために選ん
だ。このクローンを、1mMのウアバインを成育培地に添
加して、ウアバイン抵抗性の性質の維持を試験した。約
1/3の細胞がこの遺伝標識を維持していた。この培養物
がウアバイン中で指数関数的に成育している時に、細胞
はさらに分岐しサブクローンを生んだ。ウアバイン抵抗
性サブクローンを、モノクローナル抗IgD抗体の連続産
生について試験した。サブクローンの一つを例1の手順
によってさらに逆選択して、HATに感受性の細胞集団を
得た。このサブクローンを非選択的条件下で2週間成育
させた後、6−チオグアニンを含有する培地に入れた。
上に上記したように、6−チオグアニンの作用機構は8
−アザグアニンのそれに似ている。6−チオグアニンを
グアニンの代りにそのDNAの中へ取込む細胞は成育しな
い。HPRT酵素を欠く細胞は培地から6−チオグアニンを
利用しないので、成育できるがその結果HATに対して感
受性がある。この逆選択したサブクローンの集団自体を
次に、6−チオグアニンとウアバイン含有する培地中で
サブクローニングした。サブクローンを、モノクローナ
ル抗IgD抗体の連続産生について試験した。全ての所望
の性質−ウアバイン及び6−チオグアニン中での成育性
並びにモノクローナル抗IgDの産生性を示した1クロー
ンを選択して所謂“万能の親”とした。次に、この万能
の親は、他のどんなHAT−抵抗性、ウアバイン感受性の
ハイブリドーマと融合させることができて、ハイブリッ
ド抗体(その一特異性が抗IgDである)を発生させるポ
リドーマを生じた。この目的のために私達は最初にプロ
ラクチンに対するモノクローナル抗体を分泌するマウス
のハイブリドーマを選んだ。抗プロラクチンモノクロー
ナル抗体は親系統により発生される抗−IgDと同じサブ
クラス(IgG1)であり、オルンスタイン−デービス・ゲ
ル(Ornstein−Davis gels)で容易にその抗体から分離
される。このような分離は抗体に非常に異なった負担と
なることを示唆する。したがってハイブリッド抗体の分
離はDEAE−セフアデックスクロマトグラフィで容易に行
うべきである。
HAT感受性でウアバイン抵抗性の細胞系統の107個の細胞
を、ポリエチレングリコール中で、抗プロラクチンを産
生する細胞107個と融合させた。融合した細胞を初めに
3日間HAT培地中で成育させた後、HAT+ウアバイン培地
で3日間改質し最後に再びHAT培地に入れた。600を超え
るクローンがこの融合から発生した。66のクローンを無
秩序に分析用に選んだ。これらのクローンのうち、36が
抗IgDと抗プロラクチン活性を示した。
これらクローンの上清を次の試験法によってハイブリッ
ド抗体の存在を分析した。別の抗プロラクチンモノクロ
ーナル抗体でコーティングしたポリスチレンビーズを10
0ng/mlのプロラクチン溶液200μと5時間インキュベ
ートした。使用した抗体は融合したハイブリドーマ細胞
系統によって産生された抗体の部位から離れた部位にプ
ロラクチンを結合する。ビーズを洗浄したのち、クロー
ンの上清と共に一夜インキュベートした。翌日数回の洗
浄ののち、125IでラベルしたIgDを加えた。一本の官能
性の腕によってビーズに結合したハイブリッド抗体は、
自由な抗IgD官能性を用いて放射線ラベルしたIgDと結合
できたが、親タイプの抗体IgD−IgD及びプロラクチン−
プロラクチンのいずれもがプロラクチンビーズと125I−
IgDトレーサーの間でこの結合を形成することができな
かった。ハイブリッド二官能性抗体を産生するクローン
についての典型的な分析結果を下の表2に示す。
36クローンのうち21がこの分析によって明瞭な二官能性
活性を示した。現在までに入手できる2つのクローンか
ら発生した腹水がこの二官能性分析において反応するこ
とが示された。これらの腹水は、オルスタイン−デービ
スゲル上で3本の明確なバンドに分かれる抗体を含有し
ている。2本のバンドは、親のハイブリドーマ(抗IgD
と抗プロラクチン)によって産生される抗体と厳密に一
致する。3番目のバンドは予想どおりハイブリッド抗体
の親のモノクローナル抗体のバンドの中間に移る。
IgDとプロラクチンに対するハイブリッドモノクローナ
ル抗体は、表2のデータを生ずるのに使用した分析にお
いてブロラクチンの量を変更すると、投与量応答を示す
ことが、表3のデータによりわかる。表3はクローネー
ト(clonate)#2の抗体および、コントロールとし
て、親の細胞系統からの抗体(抗IgD及び抗プロラクチ
ン)を使用している。
これらのデータは、ハイブリッド抗体によって結合され
たプロラクチンの量が、プロラクチンの量を増加するに
つれてラベルしたIgDの結合量が増加するように投与量
応答的であることを実証している。対照的に、IgD及び
プロラクチンに対する親の抗体を使用するとこれらはビ
ーズに結合したプロラクチンとラベルしたIgDとの間に
橋渡しを形成できないので全く投与量応答がみられな
い。このように、ハイブリッド抗体はプロラクチン分析
の成分として使用できる。特に適合するように作る他の
ハイブリッド抗体も他の分析について同様の機会を与え
る。
実施例3 実施例2のそれと同様の方法によって、ハプテンである
ヒ酸塩−ヒ酸塩二量体に対してのモノクローナル抗体を
分泌し、ウアバインに対し抵抗性がありかつHATに対し
て感受性がある万能の親のハイブリドーマを形成した。
このハイブリドーマを発ガン抗原(CEA)、胚組織及び
いくつかの種類のガンのいずれからも生み出される抗
原、に対して特異性を有するモノクローナル抗原を分泌
するハイブリドーマに融合させた。再びもう一度、600
を超えるクローンがこの融合から生じた。CAEとヒ酸塩
の両方に結合する能力について試験した72クローンのう
ち、69のクローンが両方の結合能力を持っていた。最大
の結合を示すクローンを、ハイブリッド抗体の酸素結合
免疫吸着アッセイ(ELISA)のために選んだ。各分析の
ために、CEA溶液(600ng又は250ng)を、プラスチック
の96ウエル・マイクロタイター・プレートの各ウエルに
一夜吸着させた。その翌日、吸着されていない物質をPS
B−Tween20でウエルから洗い出した。クローンの上清を
加え、35℃で2.5時間インキュベートさせたのちプレー
トから洗い落とした。CEA−CEA及びCEA−ヒ酸塩の抗体
は吸着された抗原を介してプレートに結合したまま残
る。第2の抗原、酵素アルカリ性ホスファターゼに結合
したアルセニル酸、をウエルに35℃で3時間加えた。PB
S−Tweenでもう一度洗浄したのち、アルカリ性ホスファ
ターゼに対するクロマゲン基質、パラーニトロフェニル
ホスフエイトをウエルに加え48時間発色させた。各ウエ
ルの吸収を410nmで測定した。クローンの上清中に存在
する場合は、ハイブリッド抗体はプレート上の吸着され
たCEAに一方の官能性によって結合して、他方の官能性
をアルカリ性ホスファターゼに結合したアルセニル酸と
結合するように自由のままにした。アルセニル酸に結合
したアルカリ性ホスファターゼが結合していた所でだけ
クロマゲン基質から発色した。この分析で、12の上清の
うち3つが表4に示すようにハイブリッド抗体活性を示
した。
本発明は、二重特異性を有する抗体、例えば、上述のよ
うにして得られた。もしくはニソノフ(Nisonoff)外の
慣用の技術(上掲文献)により抗体の半分子から得られ
たハイブリッド抗体、又は個々の単一特異性抗体を結合
もしくは架橋して得られた抗体多量体を使用する免疫診
断法及び免疫治療法をも提供する。好ましくは、これら
の方法に使用する二重特異性を有する抗体は、変性を受
けておらず、抗原に対して一様な特異性とアフィニティ
ーを有する実質的に純粋な化合物として抗体を確実に得
ることができるように、本発明にしたがって製造された
ハイブリッド抗体である。
免疫診断への応用の場合、二重特異性のハイブリッド抗
体もしくは他の抗体により示される二つの特異性の一方
は、検出が必要な標的抗原に対し、他方は別の抗原に対
することになる。この別の抗原はハプテン又は他の分子
種でもよく、診断を可能にする。例えば、免疫組織学上
有用な抗体は疑わしい抗原、例えばCEA,PAP又はフエリ
チンのようながんに伴う抗原に対する第1の特異性を有
し、また適当な基質の存在下で発色反応を起す酵素のよ
うな、発色反応に関与するハプテンもしくは抗原に対す
る第2の特異性を有する。この抗原の第2の特異性が向
けられ得る適当な酵素の中には、前立腺酸ホスファター
ゼ(PAP).ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼ・
グルコースオキシダーゼ及びアルカリ性ホスフターゼが
ある。
組織学的検査を行うために、組織の切片をまず二重特異
性の抗体で処理する。そうする前に、ハイブリッドによ
って汚染反応を触媒する酵素を前もって封じておくこと
ができる。そうでない場合は、次の適当なインキュベー
ションの後にその切片を酵素を含む第2溶液で処理し、
すすぎ、次いで酵素存在下で変色する基質で処理する。
組織試料における酵素と基質によって生ずる発色は、そ
の組織中に標的抗原が存在することを示す陽性の印であ
る。この明細書に製法を記載した、HBsAgとPAPに対する
ハイブリッド抗体は、p−ニトロ−フェニルホスフエー
トを酵素基質として使用する模擬汚染実験において試験
基材(ポリスチレン・ボール)上のHBsAg及びPAPに結合
することがわかった。このハイブリッド抗体をPAP及びH
BsAgとインキュベートした後、p−ニトロフェニルホス
フエートを加えた結果、ボールがその特徴的な黄色から
茶色へ変色した。
実施例2で述べたように、二重特異性の抗体もイムノア
ッセイ及びイムノメトリックアッセイに使用できる。製
法を上述した、HBsAgとPAPに対するハイブリッド抗体を
用いると、HBsAgについてのイムノメトリックアッセイ
を、HBsAgに対する固定化モノクローナル抗体を血清又
は抗原を含むと疑われる他の液体試料からHBsAgを抽出
するための固体相として使用して行うことができる。
試料を、表面に抗HBsAgを結合もしくはコーテイングし
たボール、ビーズ、試験管又は他の基材とともにインキ
ュベートする。血清試料とのインキュベーションの次
に、又は同時に、又はその前にハイブリッドの溶液との
インキュベーションを行うことができる。いずれの場合
も、結果は、HBsAgが試料中に存在する場合は、固定化
抗体、HBsAg(試料中に存在する場合)及びハイブリッ
ド抗体のサンドイッチが形成されることになる。分析の
一部として、PAPのハイブリッド抗体との結合は許容さ
れる。これはサンドイッチの形成中又は成形後になされ
る可能性があり。さもなくばその代りに、抗体−PAP複
合体が予め形成される可能性がある。サンドイッチの形
成後に、固体相を洗浄して試料残渣と結合していないハ
イブリッド抗体を除去し、次いでPAP存在下で変色を受
けるp−ニトロフェニルホスフエート又はα−ナフトー
ルホスフエートのような基質を含有する溶液と接触させ
る。変色の発生は試料中の標的抗原の存在を確認するも
のである。
このような分析において、イリノイ州ノース・シカゴ所
在のアボット・ラボラトリーズ(Abbott Laboratorie
s)により製造されているHBsAg診断用市販キット(“Au
shia"の名で販売されている)のポリクローナル抗HBsAg
ビーズを使用して、種種の量のHBsAgを含む試料をこの
ビーズとともにインキュベートした。使用した試料は、
市販キットの陽性コントロールと陰性コントロール、及
び陽性コントロールを陰性コントロールで、陰性コント
ロール1部:陽性コントロール2部又は陰性コントロー
ル2部:陽性コントロール1部のいずれかの比率で希釈
して得られた2試料、であった。
HBsAgを結合させるために試料をビーズとインキュベー
ションしたのち、そのビーズを洗浄し、HBsAgとPAPの両
方に対して反応のあるハイブリッド抗体とインキュベー
トした。これにより、固体化抗体:抗原:及びハイブリ
ッド抗体のサンドイッチが形成される。ビーズを再び洗
浄し、PAPの溶液とインキュベートした。このインキュ
ベーションの次にもう一度洗浄し、ビーズを基質α−ナ
フトール ホスフエートとインキュベートした。PAPが
酵素反応によりホスフエートを除去する適当なインキュ
ベーションののち、基質をビーズから除去し、これに酵
素反応の生成物の存在下で透明から赤紫色に変色する指
示薬フアースト・ガーネット・GBC塩を加えた。試料中
にHBsAgの存在を確認する変色が認められた。各試料に
ついて570nmにおける吸収を測定し、それらのデータを
下の表5に示す。
これらのデータはHBsAg濃度の変化について投与量応答
を示しており、これはハイブリッド抗体が球に結合した
HBsAgとPAPの間に橋を形成する場合に予測されたもので
ある。これはさらにハイブリッド抗体をイムノアッセイ
に利用できることを実証している。
酵素的に触媒された反応以外の検出手段も可能である。
例えば、二重特異性を有するハイブリッド抗体又は他の
抗体の第2の特異性を、放射線ラベルされたもしくは螢
光発光性である、もしくは何か適当な他の手段でサンド
イッチ中で検出可能であるハプテンもしくは抗体に対し
て向けることができる。
二重特異性を有するハイブリッド抗体又は他の抗体をイ
ムノアッセイに利用する1つの好ましい方法は螢光消光
の減少を利用するものである。このようなアッセイにお
いて、抗体の1特異性は標的抗原に対して向けられ、他
方の特異性は例えば、螢光発色団を有するハプテンに対
して向けられる。この発色団はハプテンに結合されてい
るか又は適当な場合にはハプテン自身でもよい。
このアッセイは、抗体を、予じめ決めた量の消光発色団
でラベルした標的抗原が加えられている、標的抗原を含
有する疑いのある血清又は他の試料と共にインキュベー
トすることにより行なう。標的抗原が存在する場合に
は、その標的抗原に対して特異的な抗体の結合点を目指
して、試料中においてラベルした抗原は標的抗原と競争
する。このインキュベーションの前に又はその間に又は
その後に、螢光発色団を有するハプテンの一定量が抗体
と一緒にインキュベートされ、その他の接合点で結合す
る。
2つの発色団が十分近くに一緒に位置していて螢光を発
する側によって出されたフォトンが消光する側によって
捕捉されるうる場合に、消光する側が吸収(消光)でき
る波長で他方が螢光を発するように2つの発色団は選択
される。このためには、2つの発色団は互いに約100オ
グストローム以内、好ましくは約50オングストローム以
内に存在するべきである。螢光を発する発色団が1つの
抗体結合点に結合され、消光発色団が加えられた抗体に
他の結合点で結合する時にこの配置がおこる。適当な発
色団対には、螢光発色団としてのフルオレセインと消光
発色団としてのローダミンがある。
測定される螢光は試料中の天然抗原の量に反比例して変
わる。というのは天然抗原が存在しない場合、抗体に結
合した抗原のすべてが消光発色団でラベルされ、ハプテ
ンにより支えられた発色団による螢光を吸収するように
位置づけられているからである。測定した螢光を既知量
の抗原を含有するコントロール試料の螢光と比較する
と、試料中の抗原の存在について定性及び定量の測定が
できる。
この種のイムノアッセイは例えば厳密にモニターしなけ
ればならないジランチンのような薬剤の血清中の濃度を
測定するのに使用できる。このようなアッセイでは、標
的抗原はもちろんジランチンである。この方法が特に腫
瘍に関連した抗原を含むその他の抗原の検出にも同様に
使用できることは当業者には明らかであろう。
二重特異性を有するハイブリッド抗体又は他の抗体をイ
ムノアッセイに利用する別の好ましい方法は酵素反応に
依存している。現在好ましい方法では、抗体の特異性の
一方はもちろん標的抗原に対して向けられ、他方は酵素
又は酵素が結合しているハプテンに向けられる。
酵素と相互作用して検出可能な物質を生ずるか又は何か
他の抗原−抗体の複合体の形成の検出を可能にする物質
を標的抗原に結合することによって標的抗原を修飾して
おく。このアッセイは、抗体を、標的抗原を含有してい
る疑いのある試料に修飾した標的抗原を予じめ決めた量
加えたものとインキュベートすることにより行なわれ
る。検出は例えば螢光測定、ルミネセンス、分光測定な
どによっても良い。
代わりの方法においては、加えられる標的抗原はそれに
結合した酵素を持っていても良く、その場合、酵素と相
互作用する物質に対して向けられた又はその物質が結合
したハプテンに対して向けられた特異性のひとつを抗体
が有している。
酵素と相互作用する物質はそれ自身別の酵素でも良い。
そのような場合、酵素の一方は他方によって必要とされ
る生成物の生産を触媒する。すなわち、抗体が加えた標
的抗原(これには酵素の一方が結合している)と他方の
酵素の両方と結合する時、最初の酵素反応の生成物は第
2の酵素に接近して生成され、この生成物の周囲媒体中
への明瞭な拡散がおこる前に後者の酵素によって媒介さ
れる反応を受けることができる。
このような方法の1例は次の反応系において2つの酵素
ヘキソキナーゼ(HK)とグルコース−6−ホスフエイト
・デヒドロゲナーゼ(G−6−PDH)を利用する。
この反応系を利用するために、加えられた標的抗原はそ
れに結合したHK又はG−6−PDHのいずれかを有し、ハ
イブリッド抗体は他方(又はそれを支えるハプテン)に
対して向けられた特異性のひとつを有することになる。
試料が、ハイブリッド抗体と予じめ決められた量の酵素
ラベル化抗原のほかに、グルコース、ATP及び補酵素NAD
+をそれに加えた。ハイブリッド抗体はすでにそれに結
合した他方の酵素を有することが好ましい。あるいは、
この酵素は他の試薬と共に試料に加えることができる。
このインキュベーションの間、試料中に天然抗原が存在
するならば、酵素ラベル化抗原はハイブリッド抗体の結
合点のひとつを目指して試料中の天然抗原と競合する。
他方の酵素は第2の結合点に結合され又は結合されよ
う。これによって、HKにより触媒されるグルコース−6
−ホスフエイトの生成がG−6−PDHに近接しておこ
る。後者がグルコース−6−ホスフエイトをグルコノラ
クトン−6−ホスフエイトに転化し、NAD+のNADHへの還
元が結果として伴う。このNADHは340nmで強く吸収する
ので分光測定により検出できる。生成されるNADHの量は
試料中の天然抗原の量と反比例して変化する、すなわ
ち、その最大生成は標的抗原が試料中に全く検出されな
い時におこる。生成されるNADHの量をコントロールの試
料と比較すると、試料中の抗原の存在について定性的及
び定量的測定ができる。この種のアッセイは血清中のジ
ランチン又は他の薬剤の濃度をモニターするのに使用で
きる。このような場合は薬剤が標的抗原である。しかし
このようなアッセイは腫瘍や他の病気に関連した抗原の
ような他の血清抗原を検出するのにも使用できる。
生体内の免疫診断をハイブリッド抗体又はその他の二重
特異性抗体を使用して行なうこともできる。腫瘍と関連
した抗原のような標的抗原に対する第1の特異性と、適
当な放射性核種、好ましくはγ線を発するもの、が結合
されているハプテンに対する第2の特異性を有する抗体
をまず宿主に投与する。抗体が標的部位に局在化し、非
結合抗体が宿主の健康な組織から去るのに十分な時間経
過後、放射性核種を有するハプテンが投与され局在した
抗体に結合する。結合しないハプテンを宿主から去らせ
るのに適当な合い間を間をおいたのち、放射線が高濃度
になっている部分が存在するかどうかを測定するために
適当なカメラで宿主の精査を行なう。もし存在すれば、
標的抗原の宿主中の存在が確認され、その位置が決定さ
れる。
この方法は、放射性核種が直接結合されている標的抗原
に対して向けられた単一特異性抗体を使用する方法に対
しいくつかの利点を持っている。このような場合、放射
性核種は、抗体が標的部位に実質的に局在するのに必要
な時間が経過後、十分な量残るのに十分に長い半減期を
もっていなければならない。さらに、この過程の間抗体
は肝臓又はその他の非標的組織に一定時間保持されるこ
とがあり、これらの組織は抗体より運ばれている放射線
にあてられることになる。一方、本発明は単一特異性の
抗体と共に用いられた放射性核種より短い半減期を有す
る放射性核種の使用を可能にする。比較的小さい粒子で
あるので、放射性核種を担持しているハプテンは生体内
で高い移動性を有し、室主内を迅速に移動して標的部位
に局在化している抗体に結合するか又は非標的組織内で
問題にするほどの時間を費やすことなく肉体から出てい
く。この理由により短い半減期の同位体を、事実上過剰
に投与した場合であっても健康な組織に与えるリスクが
最小である量で投与することができる。
好ましくは、ハプテンは放射性核種が直接結合された又
は放射性核種と複合する薬剤である。ハプテンに結合し
た放射性核種のためのキレート剤を後者の目的のために
使用しても良い。当業者は広い種々のキレート剤と放射
性核種がこの目的に達成することを理解しよう。エチレ
ンジアミン四酢酸(EDTA)がキレート剤として結合した
ヒ酸フェニルは適切なハプテンである。このハプテンと
共に使用するのに適した放射性核種はInである。
二重特異性の抗体は、病気に関連した抗原に対して一方
の特異性を有し、抗原又は抗原が関係し破壊することが
望まれる病気の組織にとって致命的な薬剤であるか又は
該薬剤に結合したハプテンに対して他方の特異性を有す
るようにこの二重特異性抗体を構成することによって免
疫治療法にも使用できる。例えば、抗体はPAP、発ガン
抗原(CEA)、フエリチン、又はその他のこのような抗
原のような腫瘍に関連した抗原に対して1つの特異性を
有し、放射性核種、好ましくはα又はβ放射線を発する
もの、が結合していかあるいは、リチンA鎖もしくは他
の毒素もしくは薬剤から成るハプテンに対して向けられ
た第2の特異性を有しても良い。このような薬剤には、
ゲローニン(gelonin)、α−アマンチン、ジフテリア
毒素A、メトトレキサート、ジクロロメタトレキサー
ト、ドウノマイシン(dounomavcin)及びクロロムブシ
ル(chlorombucil)を挙げることができる。もちろん、
毒素又は薬剤自身がハプテンとして機能できる場合は、
それは他のどの部分にも結合する必要はない。
生体内免疫診断に使用される状況におけるように放射性
核種を致死剤として使用すべき場合は、ハプテンはそれ
に直接接合した放射性核種を有することができ、又はハ
プテンが放射性核種と錯体を形成するキレート剤のよう
な薬剤であるかもしくは該薬剤をそれに結合してもつこ
とができる。このような場合、二重特異性のハイブリッ
ド抗体または他の抗体は病気の宿主に投与され、冒され
ている組織の部位に局在させられ、どんな過剰分も宿主
から出てゆく。次にハプテンが投与され、それは抗体が
局在しているすべての所で抗体に結合する。これによ
り、放射性核種を担持するハプテンが事実上過剰に投与
されたとしても健康な組織を害する危険性を最小にする
短い半減期の放射性核種の使用が可能となる。その理由
は、ハプテンが比較的小さい寸法であるため、過剰分は
迅速に肉体から出てゆき健康な組織中に実質的な量で局
在しないからである。また致死剤が標的抗原に対して向
けられた単一特異性抗体に直接結合している時におこる
ように、循環している標的抗原が組織にとって致命的な
物質を担持している抗体と結合しこれを健康な組織に運
び届ける可能性が除かれるか減少する。
放射性核種が直接接合したハプテンの例は、“Internat
ional Journal of Applied Radiation and Isotopes"、
33、75(1982)に記載された6−211At−アスタト−2
−メチル−1,4−ナフトキノール・ビス(2−ナトリウ
ム・ホスフエート)である。211Atはα線のエミッター
である。当業者は、ハプテンに直接結合できる、又は広
く様々なキレート剤のいずれかによってハプテンと錯体
を形成できる適当な放射性核種が多数存在することを理
解しよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/53 N J 33/573 A 33/576 B 33/577 A (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 デイヴィッド ギャリー エス アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92307 ラ ジョラ プール ストリート 9477 (72)発明者 アダムス トーマス エイチ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92024 ルーケイディア ネプチューン 860 (72)発明者 フリンケ ジェイムズ エム アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92705 ソラナ ビーチ シューメイカー レイン 339 (56)参考文献 特開 昭58−59994(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二重特異性を有するハイブリッドモノクロ
    ーナル抗体の製造方法であって、イオン交換法で分離す
    るのに十分な電荷量の相違がある二重特異性を有するハ
    イブリッドモノクローナル抗体と二種の単一特異性抗体
    とを産生するポリドーマから、該ハイブリッドモノクロ
    ーナル抗体と二種の単一特異性抗体の抗体混合物を製造
    する工程、及びイオン交換クロマトグラフィーによっ
    て、該抗体混合物を分離する工程を含む製造方法。
JP62000342A 1982-04-12 1987-01-05 二重特異性を有する抗体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0753119B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/015,983 US4802174A (en) 1986-02-19 1987-02-18 Viterbi decoder with detection of synchronous or asynchronous states

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US36778482A 1982-04-12 1982-04-12
US367784 1982-04-12

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6016728A Division JP2562002B2 (ja) 1982-04-12 1994-02-10 二重特異性を有するハイブリッドモノクローナル抗体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6312276A JPS6312276A (ja) 1988-01-19
JPH0753119B2 true JPH0753119B2 (ja) 1995-06-07

Family

ID=23448582

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62000342A Expired - Lifetime JPH0753119B2 (ja) 1982-04-12 1987-01-05 二重特異性を有する抗体の製造方法
JP6016728A Expired - Lifetime JP2562002B2 (ja) 1982-04-12 1994-02-10 二重特異性を有するハイブリッドモノクローナル抗体

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6016728A Expired - Lifetime JP2562002B2 (ja) 1982-04-12 1994-02-10 二重特異性を有するハイブリッドモノクローナル抗体

Country Status (11)

Country Link
EP (1) EP0105360A4 (ja)
JP (2) JPH0753119B2 (ja)
AT (1) AT394577B (ja)
AU (1) AU550486B2 (ja)
CA (1) CA1213229A (ja)
CH (1) CH672796A5 (ja)
ES (7) ES521370A0 (ja)
FI (1) FI834529A0 (ja)
GB (4) GB2128631B (ja)
IT (1) IT1219778B (ja)
WO (1) WO1983003679A1 (ja)

Families Citing this family (59)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3177776B2 (ja) * 1988-09-27 2001-06-18 武田薬品工業株式会社 ハイブリッドモノクローナル抗体,抗体産生ポリドーマおよび抗体含有薬剤
US5292668A (en) * 1981-12-21 1994-03-08 Boston Biomedical Research Institute, Inc. Bispecific antibody determinants
IL70686A (en) * 1983-01-20 1988-07-31 Suntory Ltd Mutant tumor cell lines for use in the preparation of hybridomas and the hybridomas obtained therefrom
GB2148299B (en) * 1983-09-01 1988-01-06 Hybritech Inc Antibody compositions of therapeutic agents having an extended serum half-life
EP0467416A1 (en) * 1983-09-01 1992-01-22 Hybritech Incorporated Antibody compositions of therapeutic agents having an extended serum half-life
DE3583278D1 (de) * 1984-04-23 1991-07-25 Boston Biomed Res Inst Doppelspezifische antikoerper-determinanten.
NL8501219A (nl) * 1985-04-29 1986-11-17 Stichting Vrienden Van De Stic Immunologisch complex, de bereiding en toepassing daarvan.
EP0241907A3 (en) 1986-04-14 1989-09-13 The General Hospital Corporation Heterobifunctional antibodies and method of use
US5453269A (en) * 1986-04-14 1995-09-26 The General Hospital Corporation Heterobifunctional antibodies having dual specificity for fibrin and thrombolylic agents and methods of use
FR2604092B1 (fr) * 1986-09-19 1990-04-13 Immunotech Sa Immunoreactifs destines a cibler les cellules animales pour leur visualisation ou leur destruction in vivo
GB8626413D0 (en) * 1986-11-05 1986-12-03 Gilliland L K Antibodies
GB8626412D0 (en) * 1986-11-05 1986-12-03 Clark M R Antibodies
US5053226A (en) * 1987-07-15 1991-10-01 Board Of Regents, The University Of Texas System Monoclonal antibodies binding platinum complexes
EP0308936B1 (en) * 1987-09-23 1994-07-06 Bristol-Myers Squibb Company Antibody heteroconjugates for the killing of HIV-infected cells
GB2218100A (en) * 1988-03-02 1989-11-08 Erling Sundrehagen Conjugates for the detection and/or quantification of antigenic substances in body fluids
US4892824A (en) * 1988-03-15 1990-01-09 Synbiotics Corporation Fast track method for producing monoclonal bi-specific immunoglobulins
US5582862A (en) 1988-04-04 1996-12-10 General Hospital Corporation Antibodies that bind to α2-antiplasmin crosslinked to fibrin which do not inhibit plasma α2-antiplasmin
US5372812A (en) * 1988-04-04 1994-12-13 The General Hospital Corporation Composition and method for acceleration of clot lysis
JPH02196799A (ja) * 1988-04-08 1990-08-03 Agency Of Ind Science & Technol 抗ヒト癌蛋白複合体
US5851527A (en) * 1988-04-18 1998-12-22 Immunomedics, Inc. Method for antibody targeting of therapeutic agents
IT1235349B (it) * 1988-12-23 1992-06-30 Biodata Spa Saggio immunologico per determinazioni in fase omogenea
CA2006408A1 (en) * 1988-12-27 1990-06-27 Susumu Iwasa Bispecific monoclonal antibody, its production and use
US5217713A (en) * 1988-12-27 1993-06-08 Takeda Chemical Industries, Ltd. Cytotoxic bispecific monoclonal antibody, its production and use
WO1990012109A1 (en) * 1989-03-30 1990-10-18 Board Of Regents, The University Of Texas System Monoclonal antibodies binding platinum complexes
FR2652004B1 (fr) * 1989-09-21 1994-10-28 Immunotech Partners Nouveaux derives hydrophiles, application au diagnostic et a la therapeutique, kits diagnostiques ou therapeutiques et reactifs immunologiques.
EP0515571B1 (en) * 1990-02-16 1998-12-02 Boston Biomedical Research Institute Hybrid reagents capable of selectively releasing molecules into cells
TW212184B (ja) * 1990-04-02 1993-09-01 Takeda Pharm Industry Co Ltd
US5573920A (en) * 1991-04-26 1996-11-12 Surface Active Limited Antibodies, and methods for their use
GB9316369D0 (en) * 1993-08-06 1993-09-22 Surface Active Ltd Diagnostic method
US5541110A (en) 1994-05-17 1996-07-30 Bristol-Myers Squibb Cloning and expression of a gene encoding bryodin 1 from Bryonia dioica
GB9421468D0 (en) * 1994-10-18 1994-12-07 Surface Active Ltd Biosensor
CA2266339A1 (en) * 1996-09-20 1998-03-26 The General Hospital Corporation Chimeric, humanized and single chain antibodies to alpha-2-antiplasmin
US20020132274A1 (en) 2001-01-17 2002-09-19 Nevalainen Marja T. Diagnostic and monitorings methods for cancer
EP1545613B9 (en) 2002-07-31 2012-01-25 Seattle Genetics, Inc. Auristatin conjugates and their use for treating cancer, an autoimmune disease or an infectious disease
SG195524A1 (en) 2003-11-06 2013-12-30 Seattle Genetics Inc Monomethylvaline compounds capable of conjugation to ligands
AU2005222947B2 (en) 2004-03-16 2010-12-23 Onconova Therapeutics Inc. Substituted phenoxy- and phenylthio- derivatives for treating proliferative disorders
JP2008519863A (ja) 2004-11-12 2008-06-12 シアトル ジェネティクス インコーポレイティッド N末端にアミノ安息香酸単位を有するオーリスタチン
CA2605507C (en) 2005-04-19 2016-06-28 Seattle Genetics, Inc. Humanized anti-cd70 binding agents and uses thereof
WO2007011968A2 (en) 2005-07-18 2007-01-25 Seattle Genetics, Inc. Beta-glucuronide-linker drug conjugates
ES2523915T5 (es) 2006-12-01 2022-05-26 Seagen Inc Agentes de unión a la diana variantes y usos de los mismos
CA2673851C (en) 2007-01-22 2016-05-03 Genentech, Inc. Polyelectrolyte precipitation and purification of proteins
CA2975228C (en) 2008-05-02 2020-07-21 Seattle Genetics, Inc. Methods and compositions for making antibodies and antibody derivatives with reduced core fucosylation
WO2011133658A1 (en) 2010-04-22 2011-10-27 Boston Medical Center Corporation Compositions and methods for targeting and delivering therapeutics into cells
US9353150B2 (en) 2012-12-04 2016-05-31 Massachusetts Institute Of Technology Substituted pyrazino[1′,2′:1 ,5]pyrrolo[2,3-b]-indole-1,4-diones for cancer treatment
CN105358174B (zh) 2013-03-15 2019-03-15 酵活有限公司 具细胞毒性和抗有丝分裂的化合物以及其使用方法
US10227407B2 (en) 2013-10-10 2019-03-12 Yukinari Kato Anti-podoplanin antibody
AU2014373574B2 (en) 2013-12-27 2020-07-16 Zymeworks Bc Inc. Sulfonamide-containing linkage systems for drug conjugates
KR102494557B1 (ko) 2014-09-17 2023-02-02 자임워크스 비씨 인코포레이티드 세포독성 및 항유사분열성 화합물, 그리고 이를 이용하는 방법
TWI618697B (zh) 2015-11-03 2018-03-21 財團法人工業技術研究院 化合物、連接子-藥物、及配體-藥物耦合體
KR102626498B1 (ko) 2016-03-25 2024-01-19 씨젠 인크. 페길화된 약물-링커 및 그의 중간체의 제조를 위한 공정
WO2017197045A1 (en) 2016-05-11 2017-11-16 Movassaghi Mohammad Convergent and enantioselective total synthesis of communesin analogs
JP2020512312A (ja) 2017-03-24 2020-04-23 シアトル ジェネティックス, インコーポレイテッド グルクロニド薬物−リンカーの調製のためのプロセスおよびその中間体
WO2018209239A1 (en) 2017-05-11 2018-11-15 Massachusetts Institute Of Technology Potent agelastatin derivatives as modulators for cancer invasion and metastasis
US10640508B2 (en) 2017-10-13 2020-05-05 Massachusetts Institute Of Technology Diazene directed modular synthesis of compounds with quaternary carbon centers
CA3110096A1 (en) * 2018-08-30 2020-03-05 Innovative Cellular Therapeutics CO., LTD. Chimeric antigen receptor cells for treating solid tumor
CN114173824A (zh) 2019-05-10 2022-03-11 武田药品工业株式会社 抗体药物缀合物
TW202138388A (zh) 2019-12-30 2021-10-16 美商西根公司 以非海藻糖苷化抗-cd70抗體治療癌症之方法
WO2022097117A1 (en) 2020-11-09 2022-05-12 Takeda Pharmaceutical Company Ltd. Antibody drug conjugates
KR20240025597A (ko) 2021-06-29 2024-02-27 씨젠 인크. 비푸코실화 항-cd70 항체 및 cd47 길항제의 조합으로 암을 치료하는 방법

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4130634A (en) * 1974-03-15 1978-12-19 University Of Illinois Foundation Method for detecting and quantifying antigens
US4331647A (en) * 1980-03-03 1982-05-25 Goldenberg Milton David Tumor localization and therapy with labeled antibody fragments specific to tumor-associated markers
US4376110A (en) * 1980-08-04 1983-03-08 Hybritech, Incorporated Immunometric assays using monoclonal antibodies
US4474893A (en) * 1981-07-01 1984-10-02 The University of Texas System Cancer Center Recombinant monoclonal antibodies

Also Published As

Publication number Publication date
GB2168998B (en) 1987-03-04
GB2167086A (en) 1986-05-21
ES8607386A1 (es) 1986-05-16
ES8503441A1 (es) 1985-02-16
ES545247A0 (es) 1986-05-16
GB8530309D0 (en) 1986-01-22
EP0105360A4 (en) 1986-07-08
ES538727A0 (es) 1986-02-01
EP0105360A1 (en) 1984-04-18
ES527963A0 (es) 1985-02-16
ES8504461A1 (es) 1985-04-16
ES533931A0 (es) 1985-06-16
AU1555983A (en) 1983-11-04
JPH0753600A (ja) 1995-02-28
IT8320548A0 (it) 1983-04-12
ES537257A0 (es) 1986-04-01
IT1219778B (it) 1990-05-24
ES8604424A1 (es) 1986-02-01
FI834529A (fi) 1983-12-09
ES8506091A1 (es) 1985-06-16
JP2562002B2 (ja) 1996-12-11
FI834529A0 (fi) 1983-12-09
ES521370A0 (es) 1985-04-16
JPS6312276A (ja) 1988-01-19
GB2168998A (en) 1986-07-02
GB2128631B (en) 1987-02-25
WO1983003679A1 (en) 1983-10-27
ES533930A0 (es) 1985-12-01
GB2167086B (en) 1987-03-04
GB2169921B (en) 1987-03-04
GB2169921A (en) 1986-07-23
ATA901883A (de) 1991-10-15
AU550486B2 (en) 1986-03-20
ES8606655A1 (es) 1986-04-01
CA1213229A (en) 1986-10-28
ES8603080A1 (es) 1985-12-01
GB8530308D0 (en) 1986-01-22
GB8332646D0 (en) 1984-01-11
AT394577B (de) 1992-05-11
CH672796A5 (ja) 1989-12-29
GB8530310D0 (en) 1986-01-22
GB2128631A (en) 1984-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2562002B2 (ja) 二重特異性を有するハイブリッドモノクローナル抗体
JP2714786B2 (ja) キメラ抗体の産生方法
JPH0367678B2 (ja)
JPS60228962A (ja) 複数の抗体を同時に検出する為の方法
JPH01501200A (ja) 抗体
US6808901B1 (en) Production of chimeric antibodies
JPH0477733B2 (ja)
WO1990006323A2 (en) Chimeric proteins incorporating a metal binding protein
CA1225608A (en) Monoclonal antibody to cardiac myosin heavy chain
AU722406B2 (en) Diagnostic and therapeutic nucleotide or nucleoside photoaffinity compound modified antibodies, and use thereof
WO1998003870A9 (en) Diagnostic and therapeutic nucleotide or nucleoside photoaffinity compound modified antibodies, and use thereof
JP3018111B2 (ja) モノクローナル抗体及びアシアログリコプロテインレセプターの測定法
JPH0467959B2 (ja)
IE881290L (en) Monoclonal antibodies for the selective immunological¹determination of intact procollagen peptide (Type III) and¹procollagen (Type III) in body fluids
CA2355893C (en) Antiuracil monoclonal antibody
Martinis et al. Novel applications of monoclonal antibodies
JPH0782019B2 (ja) 免疫測定法及び免疫測定試薬
NO171643B (no) Antistoffer med dobbelte spesifisiteter, deres fremstilling og anvendelse
JPH08319298A (ja) 抗ヒト老化マーカータンパク質モノクローナル抗体及びそれを用いる測定方法
JPS6239772A (ja) ヒト血中のヒトプロリルヒドロキシラーゼの放射性免疫学的測定法による定量法
JPH06209788A (ja) ヒト可溶性icam−1の免疫学的測定法、その測定用抗 体および測定用キット
JPH10191974A (ja) ヒト成長ホルモンに特異的に反応するモノクローナル抗体
JPH0424039B2 (ja)