JPH0751661B2 - 不浸透性炭素材料及びその製造方法 - Google Patents

不浸透性炭素材料及びその製造方法

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JPH0751661B2
JPH0751661B2 JP61124503A JP12450386A JPH0751661B2 JP H0751661 B2 JPH0751661 B2 JP H0751661B2 JP 61124503 A JP61124503 A JP 61124503A JP 12450386 A JP12450386 A JP 12450386A JP H0751661 B2 JPH0751661 B2 JP H0751661B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、各種シール材、しゅう動材、熱交換器用素
材、燃料電池用素材、化学反応装置用素材等に適した不
浸透性炭素材料及びその製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、熱硬化性樹脂を熱硬化させて成る不浸透性炭素材
料としては、以下のようなものが挙げられる。
(1)骨材が炭素質もしくは黒鉛質から成り、不飽和ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フラ
ン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ユリア樹脂、メラミ
ン樹脂、キシレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリジビニルベンゼン樹脂等の熱硬化性樹脂をバ
インダーやマトリックスとした樹脂成形硬化物。
(2)炭素材料、黒鉛材料もしくはこれらの加工品に
(1)と同様の熱硬化性樹脂を含浸後、硬化させた硬化
物。
これらの内、含浸用熱硬化性樹脂としてフリーデルクラ
フト樹脂を用いたものが特開昭52−125488号公報に、エ
ポキシ樹脂を用いたものが特公昭52−43730号公報及び
特公昭53−37828号公報に、又、フェノール樹脂を用い
たものが特公昭52−43731号公報、特開昭54−81317号公
報及び特開昭53−37713号公報にそれぞれ開示されてい
る。
(発明が解決しようとする問題点) 近時、各種シール材、しゅう動材、熱交換器用素材、燃
料電池用素材、化学反応装置用素材として使用される不
浸透性炭素材料には、不浸透性と同時に優れた耐熱性や
耐薬品性、さらに寸法安定性、強度、耐摩耗性等の性質
を兼ね備えることが望まれている。
しかしながら、前記特開昭52−125488号公報、特公昭52
−43730号公報、特公昭53−37828号公報、特公昭52−43
731号公報、特開昭54−81317号公報及び特開昭53−3771
3号公報に記載の不浸透性炭素材料を含む従来の不浸透
性炭素材料においては、その使用最高温度は160〜250℃
の範囲であり、これらを炭素化したものに比べると、そ
の耐熱性は著しく低い。このため、例えば、エンジンの
オイルシール等のシール材や、しゅう動材、熱交換器用
素材等の高い耐熱性が要求されるものは炭素化した不浸
透性炭素材料のみが使用されていた。又、従来の熱硬化
性樹脂を熱硬化させて成る不浸透性炭素材料において
は、耐薬品性に優れたものは少ない。とくにリン酸に対
する耐薬品性は低いため、例えば、燃料電池の電極に使
用されるセパレーターには適さず、このような場合に
は、前述の耐熱性と同様に炭素化した不浸透性炭素材料
のみが使用されていた。
又、従来の不浸透性炭素材料においては、多くの場合、
含浸時の粘度を調整するため溶媒を使用したり、重合度
の低い樹脂を使用するため、硬化時に樹脂が流出した
り、大きな体積収縮を示すために含浸を繰り返さねばな
らないという欠点を有していた。前記特開昭52−43731
号公報ではこの欠点を解決するため、30ポイズ以上の粘
度の樹脂を含浸しているが、高粘度のため含浸操作は難
しく内部まで均一に含浸することは困難であった。
さらに、従来の不浸透性炭素材料は、被含浸材(骨材)
と含浸剤(バインダー)との結合が物理的接着(アンカ
ー効果)に依存しており積極的に化学的結合を導入した
ものではない。このため、高い強度、耐摩耗性等の性質
を得ることができない欠点を有していた。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明は、硬化時の収縮が小さく硬化状態においても高
い耐熱性を有する熱硬化性組成物と、表面官能基を有す
る炭素質もしくは黒鉛質からなる骨材とが、芳香族架橋
剤によって強固に結合していることを特徴とする、各種
シール材、しゅう動材、熱交換器用素材、燃料電池用素
材、化学反応装置用素材等に適した不浸透性炭素材料を
提供することを目的とするものであり、特許請求の範囲
記載の不浸透性炭素材料及びその製造方法を提供するこ
とによって前記目的を達成することができる。
次に本発明を詳細に説明する。
即ち、本発明は、 (イ)下記(あ)〜(お)に示した少なくとも一種の物
質の分子内に酸素もしくは硫黄もしくはハロゲンが導入
されて成る二環以上の縮合多環芳香族化合物、 (あ)ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピ
レン、クリセン、ナフタセン、アセナフテン、アセナフ
チレン、ペリレン、コロネンの中から選ばれる少なくと
も一種を主骨格とする誘導体、 (い)石炭系の重質油、 (う)石油系の重質油、 (え)タール、 (お)ピッチ; (ロ)ヒドロキシメチル基あるいはハロメチル基のいず
れか少なくとも一種の基を二個以上有する一環または二
環以上の芳香環から成る芳香族架橋剤; (ハ)酸触媒; 前記(イ)(ロ)(ハ)の混合物、もしくは前記(イ)
(ロ)(ハ)の混合物を加熱反応させてなる実質的に熱
可塑性を有する熱硬化性中間反応生成物の中から選ばれ
る少なくとも一種の熱硬化性組成物(変性COPNA樹脂組
成物と以下略記)と、表面官能基を有する炭素質もしく
は黒鉛質からなる骨材とが、前記変性COPNA樹脂組成物
ど前記骨材との界面において、前記(ロ)の芳香族架橋
剤を主体とする表面処理剤もしくは添加剤を介する結合
を有して成ることを特徴とする不浸透性炭素材料と、そ
の製造方法に関するものである。
前記変性COPNA樹脂組成物は基本的に無溶媒系で反応す
る。このため前記変性COPNA樹脂組成物が硬化する過程
では収縮が小さく、サイズが大きく複雑な形状の熱硬化
物が得られる。また、本発明の変性COPNA樹脂組成物は
芳香族骨格から成り、分子内の酸素もしくは硫黄もしく
はハロゲンが架橋密度を上げる働きをするため、不浸透
性の他、耐熱性、耐薬品性の性質の優れた熱硬化物が得
られる。さらに、骨材と変性COPNA樹脂組成物との結合
に化学的結合を導入しているので、より強度耐摩耗性等
の性質の優れた熱硬化物が得られる。
以下、この本発明の変性COPNA樹脂組成物を構成する縮
合多環芳香族化合物、芳香族架橋剤及び酸触媒、及び骨
材について説明する。
本発明では、分子内に酸素もしくは硫黄もしくはハロゲ
ンが導入されて成る二環以上の縮合多環芳香族化合物と
して、下記(あ)〜(お)に示した少なくとも一種の物
質の酸化物、硫化物あるいはハロゲン化物等を使用でき
る。
(あ)ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピ
レン、クリセン、ナフタセン、アセナフテン、アセナフ
チレン、ペリレン、コロネンの中から選ばれる少なくと
も一種を主骨格とする誘導体、 (い)石炭系の重質油、 (う)石油系の重質油、 (え)タール、 (お)ピッチ。このうち石炭系もしくは石油系の重質
油、タール、ピッチは安価であるため、製品コストの低
減が図れる。
また、分子内に含まれる酸素もしくは硫黄もしくはハロ
ゲンは官能基として存在しても、あるいは環内に存在し
ても良く、その数も限定されるものではない。
次に本発明の芳香族架橋剤には、ヒドロキシメチル基あ
るいはハロメチル基のいずれか少なくとも一種の基を二
個以上有する一環または二環以上の芳香環から成る芳香
族化合物、例えばp−キシリレンジクロライド、1,4−
ベンゼンジメタノール(p−キシリレングリコール、9,
10−アントラセンジメタノール等を使用できる。
また、本発明の酸触媒には塩化アルミニウム、弗化ホウ
素等のルイス酸、あるいは、硫酸、リン酸、有機スルホ
ン酸、カルボン酸等のプロトン酸、及びこれらの誘導体
の中から選ばれる一種又は二種以上の混合物を使用でき
る。
前記縮合多環芳香族化合物、芳香族架橋剤、酸触媒を変
性COPNA樹脂組成物とするための混合比率については、
芳香族架橋剤/縮合多環芳香族化合物=0.5〜4.0(モル
比)の範囲;酸触媒添加量については、芳香族架橋剤/
縮合多環芳香族化合物の混合物に対して0.5〜10wt%が
好適な範囲である。
また、前記縮合多環芳香族化合物、芳香族架橋剤、酸触
媒の混合物を加熱反応させてなる実質的に熱可塑性を有
する熱硬化性中間反応生成物(Bステージ樹脂)を得る
ための反応温度範囲については、60〜300℃が好適な範
囲である。以上のようにして、変性COPNA樹脂組成物を
加熱反応させることにより所謂Bステージ樹脂が得られ
る。このBステージ樹脂の軟化点や溶融時の粘度は、前
記芳香族架橋剤もしくは酸触媒の添加量を変えることに
より自由に変化させることができる。
次に、本発明における表面処理剤及び添加剤について
は、ヒドロキシメチル基あるいはハロメチル基のいずれ
か少なくとも一種の基を二個以上有する一環または二環
以上の芳香環から成る芳香族架橋剤、あるいは前記芳香
族架橋剤と前記酸触媒との混合物等が使用され、これら
は前記混合物の融点以上の温度に加熱溶融させ液状とし
て、もしくは溶剤に溶解させ溶液として使用することが
できるものである。また、表面処理剤あるいは添加剤の
骨材に対する添加量は特に規定されるものではないが、
0.01〜5wt%の範囲が好適である。
次に、本発明における骨材としては、水素、ハロゲン、
ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシル基、アル
デヒド基、エポキシ構造、ラクトン構造、エーテル構
造、酸無水物構造の中から選ばれる一種又は二種以上を
少なくとも表面に有する、炭素、黒鉛、膨張黒鉛、カー
ボンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス、カーボ
ンファイバー等を使用することができる。骨材の表面官
能基等については、予めこれらが存在しているものはそ
のまま、その他存在していても少量である場合には、酸
化剤による湿式酸化及び酸素等による乾式酸化、あるい
は水素化等の還元処理、あるいは酸素ガス、水素ガス等
を用いたプラズマ処理による導入が有効である。
次に、本発明の製造方法としては、予め骨材表面を表面
処理剤によって処理しておく方法、及び表面処理剤を添
加剤として変性COPNA樹脂組成物に添加しておく方法を
使用することができ、表面処理剤もしくは添加剤をそれ
らの融点以上の温度に加熱溶融させ液状とし、もしくは
溶剤に溶解させ溶液として使用することができるが、こ
れらの内、表面処理剤を溶剤に溶解させ溶液として骨材
表面を予め処理しておく方法を用いることが好適であ
る。
本発明によれば、変性COPNA樹脂組成物を;(1)未反
応の粉末混合物として、(2)前記粉末混合物を加熱溶
融させ液状として、(3)所謂Bステージ樹脂の粉末と
して、(4)所謂Bステージ樹脂を加熱溶融させ液状と
して、あるいは(5)所謂Bステージ樹脂を溶剤に溶解
させ液状として;バインダー、マトリックス、含浸剤、
コーティング剤等として使用することができるが、その
際に骨材の形態が;連続繊維状、織布状、不織布状、あ
るいは多孔体状等の場合には(2)、(4)または
(5)の方法により、含浸法、フィラメントワインディ
ング法、プレプリッグ法等を採用して;単繊維状、粒
状、平板状、塊状等の場合には(1)または(3)の方
法により、混練法、造粒法、コーティング法等を採用し
て:ブロック状、平板状、加工品等の場合には(2)、
(4)または(5)の方法により、含浸法等を採用し
て;それぞれ複合することが好適である。
また、成形が必要な場合には、ホットプレス、型込、静
水圧、振動、押し出し、射出トランスファー、真空、吹
きつけ、巻きつけ、張り合わせ等を内から目的に合う成
形方法を選択し、所定の形状に熱硬化成形する。この
際、成形温度範囲は100〜400℃が好適で、複合物が可塑
化後に熱硬化するように成形温度及び時間を設定するこ
とが望ましい。
本発明の製造方法においては成形硬化後にさらに後硬化
処理を施してもよい。この場合、後硬化温度は100〜400
℃が好適な範囲であり、後硬化時間は10〜30時間の範囲
が好適である。後硬化した状態では本発明の不浸透性炭
素材料は400℃程度の耐熱性を示す 以上の様にして耐熱性、耐薬品性、寸法安定性、強度、
耐摩耗性等に富んだ不浸透性炭素材料を得ることができ
る。
(実施例) 次に、本発明を実施例について更に詳細に説明する。
実施例1. 市販の150メッシュ以下に粉砕したカルサインピッチコ
ークスを空気中、400℃で3時間加熱し、表面に酸素を
含む官能基を導入した後、これを骨材とした。変性COPN
A樹脂組成物としては、軟化点89℃のエアブローした石
炭系ピッチ(平均分子量約420)とp−キシリレングリ
コールをモル比で1:2の割合で混合し、ここにp−トル
エンスルホン酸を5wt%添加した混合物を用いた。この
混合物と骨材を容量比1:1で配合し、添加剤としてp−
キシリレングリコールを骨材に対して1.0wt%加えた後1
40℃30分間ニーダーで混練した。混練物は金型温度200
℃で10×100×100mmのサイズにモールド成形した後、20
0℃で20時間後硬化した。成形硬化物はヘリウムに対し
て10-8cm2/sec.cmHg以下の気体透過率を示した。さらに
この成形硬化物の耐熱性を調べる目的で、この成形硬化
物を窒素中で20℃/minの昇温速度で加熱したところ、52
0℃でわずかに膨れを示した。
実施例2 天然黒鉛をボールミルにより空気中で10μm以下に粉砕
し、粉砕と同時に酸素を含む表面官能基を導入し、これ
を骨材とした。変性COPNA樹脂組成物のバインダーとし
ては、軟化点118℃のイオウを0.8%含む石油系ピッチ
(平均分子量約600)とp−キシリレンジクロライドを
モル比で1:2の割合で混合し、ここにp−トルエンスル
ホン酸を3wt%添加した混合物を120℃で15分間反応させ
たBステージ樹脂を用いた。このBステージ樹脂を40μ
m以下に粉砕し、これと骨材とを重量比で2:1の割合で
配合し、添加剤として骨材に対してp−キシリレンジク
ロライドを1.0wt%,p−トルエンスルホン酸を1.0wt%加
えた後180℃で100mmФ×10mmtの大きさにインジェクシ
ョン成形した後、200℃で15時間、後硬化した。成形硬
化物はヘリウムに対して10-9cm2/sec.cmHg以下の気体透
過率を示した。
実施例3 実施例1で得られた硬化物を20mm角の大きさに切断し、
200℃の98%リン酸中に浸した。1400時間後、寸法変化
は認められず、重量変化は±0.1%以内であった。
(発明の効果) 以上説明した如く本発明の不浸透性炭素材料は、変性CO
PNA樹脂組成物と、表面官能基を有する炭素質もしくは
黒鉛質からなる骨材とが、芳香族架橋剤によって強固に
結合して成り、熱硬化性組成物を構成する分子内の酸素
もしくは硫黄もしくはハロゲンによって架橋密度が高
く、きわめて不浸透性に優れている。さらに硬化時の収
縮が小さく、硬化状態においても高い耐熱性、耐薬品性
を有している。さらに、変性COPNA樹脂組成物と骨材と
が強固に結合して成るから、強度、耐摩耗性等の性質に
も優れており、しゅう動等による骨材の脱落がない。
また、成形方法もホットプレス、型込、静水圧、振動、
押し出し、射出、トランスファー、真空、吹きつけ、巻
きつけ、張り合わせ等の内から目的に合う方法を自由に
選択できることから、各種シール材、しゅう動材、熱交
換器用素材、燃料電池用素材、化学反応装置用素材等に
適し、産業上に大きく寄与する効果が考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/10 N Q

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)下記(あ)〜(お)に示した少なく
    とも一種の物質の分子内に酸素もしくは硫黄もしくはハ
    ロゲンが導入されて成る二環以上の縮合多環芳香族化合
    物、 (あ)ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピ
    レン、クリセン、ナフタセン、アセナフテン、アセナフ
    チレン、ペリレン、コロネンの中から選ばれる少なくと
    も一種を主骨格とする誘導体、 (い)石炭系の重質油、 (う)石油系の重質油、 (え)タール、 (お)ピッチ; (ロ)ヒドロキシメチル基あるいはハロメチル基のいず
    れか少なくとも一種の基を二個以上有する一環または二
    環以上の芳香環から成る芳香族架橋剤; (ハ)酸触媒; 前記(イ)(ロ)(ハ)の混合物、もしくは前記(イ)
    (ロ)(ハ)の混合物を加熱反応させてなる実質的に熱
    可塑性を有する熱硬化性中間反応生成物の中から選ばれ
    る少なくとも一種の熱硬化性組成物と:表面に水素、ハ
    ロゲン、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシル
    基、アルデヒド基、エポキシ構造、ラクトン構造、エー
    テル構造、酸無水物構造の中から選ばれる少なくとも一
    種を有する炭素質もしくは黒鉛質からなる骨材とが:前
    記(ロ)の芳香族架橋剤を主体とする表面処理剤もしく
    は添加剤を介する結合を有して成る熱硬化物であること
    を特徴とする不浸透性炭素材料。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の不浸透性炭素
    材料において、前記(ハ)の酸触媒は、塩化アルミニウ
    ム、弗化ホウ酸、リン酸、有機スルホン酸、カルボン
    酸、及びこれらの誘導体の中から選ばれる一種又は二種
    以上の混合物であることを特徴とする不浸透性炭素材
    料。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の不浸透性炭素
    材料において、前記表面処理剤又は前記添加剤は、前記
    (ロ)の芳香族架橋剤、もしくは前記(ロ)の芳香族架
    橋剤と前記(ハ)の酸触媒との混合物から成る架橋能を
    有する組成物であることを特徴とする不浸透性炭素材
    料。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項記載の不浸透性炭素
    材料において、前記骨材は、炭素、黒鉛、膨張黒鉛、カ
    ーボンブラック、カーボンファイバー、天然黒鉛、人造
    黒鉛、コークスの中から選ばれる一種又は二種以上の混
    合物であることを特徴とする不浸透性炭素材料。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項記載の不浸透性炭素
    材料において、前記骨材の形態は、連続繊維状、短繊維
    状、粒状、平板状、塊状、ブロック状、多孔体状、織布
    状、不織布状の中から選ばれる一種もしくは二種以上が
    組み合わされて成ることを特徴とする不浸透性炭素材
    料。
  6. 【請求項6】下記(a)〜(c)のシーケンスを含むこ
    とを特徴とする不浸透性炭素材料の製造方法。 (a)表面に水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、カルボ
    ニル基、カルボキシル基、アルデヒド基、エポキシ構
    造、ラクトン構造、エーテル構造、酸無水物構造の中か
    ら選ばれる少なくとも一種を有する炭素質もしくは黒鉛
    質からなる骨材の該表面を、ヒドロキシメチル基あるい
    はハロメチル基のいずれか少なくとも一種の基を二個以
    上有する一環または二環以上の芳香環から成る芳香族架
    橋剤を主体とする表面処理剤によって処理せしめた後、
    熱処理を行う工程; (b)(イ)下記(あ)〜(お)に示した少なくとも一
    種の物質の分子内に酸素もしくは硫黄もしくはハロゲン
    が導入されて成る二環以上の縮合多環芳香族化合物、 (あ)ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピ
    レン、クリセン、ナフタセン、アセナフテン、アセナフ
    チレン、ペリレン、コロネンの中から選ばれる少なくと
    も一種を主骨格とする誘導体、 (い)石炭系の重質油、 (う)石油系の重質油、 (え)タール、 (お)ピッチ; (ロ)ヒドロキシメチル基あるいはハロメチル基のいず
    れか少なくとも一種の基を二個以上有する一環または二
    環以上の芳香環から成る芳香族架橋剤; (ハ)酸触媒; 前記(イ)(ロ)(ハ)の混合物、もしくは前記(イ)
    (ロ)(ハ)の混合物を加熱反応させてなる実質的に熱
    可塑性を有する熱硬化性中間反応生成物の中から選ばれ
    る少なくとも一種の熱硬化性組成物と、前記(a)工程
    により得られた骨材とを複合化させる工程; (c)前記(b)工程により得られた複合物を酸化性ま
    たは非酸化性雰囲気中100〜400℃の温度範囲に加熱し、
    可塑化した後、所定の形状に熱硬化成形する成形硬化工
    程。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第6項記載の製造方法にお
    いて、前記表面処理剤は、これを加熱溶融させた液状
    で、もしくは溶剤に溶解させた溶液で使用されることを
    特徴とする不浸透性炭素材料の製造方法。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第6項記載の製造方法にお
    いて、前記熱硬化性中間反応生成物は、前記熱硬化性組
    成物の混合物を酸化性または非酸化性雰囲気中60〜300
    ℃の温度範囲に加熱反応させてなる実質的に熱可塑性を
    有する反応生成物であることを特徴とする不浸透性炭素
    材料の製造方法。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第6項記載の製造方法にお
    いて、前記熱硬化性組成物は未反応の混合物であり、こ
    れが粉末で、もしくは前記粉末を加熱溶融させた液状
    で、バインダー、マトリックス、含浸剤、コーティング
    剤として使用されることを特徴とする不浸透性炭素材料
    の製造方法。
  10. 【請求項10】特許請求の範囲第6項記載の製造方法に
    おいて、前記熱硬化性組成物は熱硬化性中間反応生成物
    であり、これが粉末で、もしくは前記粉末を加熱溶融さ
    せた液状で、もしくは溶剤に溶解させた溶液で、バイン
    ダー、マトリックス、含浸剤、コーティング剤として使
    用されることを特徴とする不浸透性炭素材料の製造方
    法。
  11. 【請求項11】下記(a),(b)のシーケンスを含む
    ことを特徴とする不浸透性炭素材料の製造方法。 (a)(イ)下記(あ)〜(お)に示した少なくとも一
    種の物質の分子内に酸素もしくは硫黄もしくはハロゲン
    が導入されて成る二環以上の縮合多環芳香族化合物、 (あ)ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピ
    レン、クリセン、ナフタセン、アセナフテン、アセナフ
    チレン、ペリレン、コロネンの中から選ばれる少なくと
    も一種を主骨格とする誘導体、 (い)石炭系の重質油、 (う)石油系の重質油、 (え)タール、 (お)ピッチ; (ロ)ヒドロキシメチル基あるいはハロメチル基のいず
    れか少なくとも一種の基を二個以上有する一環または二
    環以上の芳香環から成る芳香族架橋剤; (ハ)酸触媒; 前記(イ)(ロ)(ハ)の混合物、もしくは前記(イ)
    (ロ)(ハ)の混合物を加熱反応させてなる実質的に熱
    可塑性を有する熱硬化性中間反応生成物の中から選ばれ
    る少なくとも一種の熱硬化性組成物に、前記(ロ)の芳
    香族架橋剤もしくは前記(ロ)の芳香族架橋剤と前記
    (ハ)の酸触媒との混合物から成る添加剤を加え、これ
    と、表面に水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、カルボニ
    ル基、カルボキシル基、アルデヒド基、エポキシ構造、
    ラクトン構造、エーテル構造、酸無水物構造の中から選
    ばれる少なくとも一種を有する炭素質もしくは黒鉛質か
    らなる骨材とを複合化させる工程; (b)前記(a)工程により得られた複合物を酸化性ま
    たは非酸化性雰囲気中100〜400℃の温度範囲に加熱し、
    可塑化した後、所定の形状に熱硬化成形する成形硬化工
    程。
  12. 【請求項12】特許請求の範囲第11項記載の製造方法に
    おいて、前記添加剤は、これを加熱溶融させた液状で、
    もしくは溶剤に溶解させた溶液で使用されることを特徴
    とする不浸透性炭素材料の製造方法。
  13. 【請求項13】特許請求の範囲第11項記載の製造方法に
    おいて、前記熱硬化性中間反応生成物は、前記熱硬化性
    組成物の混合物を酸化性または非酸化性雰囲気中60〜30
    0℃の温度範囲に加熱反応させてなる実質的に熱可塑性
    を有する反応生成物であることを特徴とする不浸透性炭
    素材料の製造方法。
  14. 【請求項14】特許請求の範囲第11項記載の製造方法に
    おいて、前記熱硬化性組成物は未反応の混合物であり、
    これが粉末で、もしくは前記粉末を加熱溶融させた液状
    で、バインダー、マトリックス、含浸剤、コーティング
    剤として使用されることを特徴とする不浸透性炭素材料
    の製造方法。
  15. 【請求項15】特許請求の範囲第11項記載の製造方法に
    おいて、前記熱硬化性組成物は熱硬化性中間反応物であ
    り、これが粉末で、もしくは前記粉末を加熱溶融させた
    液状で、もしくは溶剤に溶解させた溶液で、バインダ
    ー、マトリックス、含浸剤、コーティング剤として使用
    されることを特徴とする不浸透性炭素材料の製造方法。
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