JPH0749205B2 - 多層容器の製造方法 - Google Patents

多層容器の製造方法

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JPH0749205B2 JP2326789A JP2326789A JPH0749205B2 JP H0749205 B2 JPH0749205 B2 JP H0749205B2 JP 2326789 A JP2326789 A JP 2326789A JP 2326789 A JP2326789 A JP 2326789A JP H0749205 B2 JPH0749205 B2 JP H0749205B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は多層容器の製造方法に関し、特に均一な肉厚を
有し、剛性、ガスバリヤ性及び透明性等に優れた多層容
器をしわや変形なしに製造する方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
ゼリー、プリン等のデザート類やジャム等の包装容器
は、従来絞り成形法により製造されている。絞り成形法
による容器はガスバリヤ性を有する剛性樹脂シートとし
て、通常ガスバリヤ性樹脂と他の熱可塑性樹脂との積層
シートを用い、それを加熱軟化し、型内に絞り込んで成
形するものである。このため得られる製品の肉厚が不均
一となって、肉薄な部分が局部的に生じ、全体的に剛性
が低下するとともに、製品の外観も劣悪なものになると
いう問題点がある。
成形によって局部的に肉薄になることによる剛性低下を
防止するために、肉厚のシートを用いた容器もあるが、
シートを巻き取り状とすることができないために、取り
扱いが極めて不便であり、生産性が低く、製品コストが
高いという問題点がある。
また、熱充填、ボイル、レトルト等の熱処理を施すこと
が必要な内容物を入れる容器の成形用に、耐熱性の高い
ポリプロピレン等の樹脂とガスバリヤ性を有する樹脂と
の積層シートを用いることが多いが、容器内が減圧状態
となり、肉薄部がへこむ等の問題点がある。
一方、射出成形法によるポリエチレン等からなる単層容
器は透明性及び剛性に優れているが、ガスバリヤ性を得
ることが困難であるという問題点がある。
そこで、ガスバリヤ層を中間層とした射出成形容器も提
案されてはいるが、このような多層容器を射出成形によ
り製造する場合、非常に特殊な構造の成形装置を用いる
必要があるため、製品コストが高くなるという問題点が
あり、低コストを要求される容器には不向きである。
以上に鑑み、本発明者等は、肉厚が均一で、剛性、透明
性に優れ、ガスバリヤ性を有する多層容器について、先
に出願をした(実願昭63−159663号)。
この多層容器は、ガスバリヤ性を有する樹脂シートから
なる内層と、前記内層の外面側に射出成形によって一体
的に成形された外層からなる多層容器において、上記多
層容器の内層が、内側よりポリエチレンテレフタレート
層、エチレン−酢酸ビニル共重合体層及び透明性樹脂層
よりなり、前記外層が前記透明性樹脂よりなることを特
徴とするものである。
しかしながら、このような多層容器を製造する際に、通
常の方法に従って、射出成形用金型の雄型上に内層用カ
ップを設置した状態で型締めを行い、その外側に樹脂を
射出すると、内層用カップが変形したり、しわを生じた
りすることがあることがわかった。一旦内層カップに変
形やしわが発生すると、その外側に樹脂を射出成形した
場合に容器の透明感が著しく劣ったものとなる。このよ
うな不良品は製品とすることができないので、結局通常
の方法では製品歩留まりを高くすることができないとい
う問題がある。
従って本発明の目的は、このような問題点を解決するこ
とで、肉厚が均一で、剛性、透明性に優れ、ガスバリヤ
性を有する安価な多層容器を、しわや変形による透明感
の低下を起こすことなく、製造する方法を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、ガスバリ
ヤ性を有する樹脂シートを容器形状に成形して容器内層
とし、その外面側に外層を一体的に成形した多層容器を
製造する場合に、内層用カップを一旦雌型内に設置し、
型締めの寸前に雄型上に移し変えることにより、内層の
しわや変形を完全に防止して、外層の射出成形を行うこ
とができることを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の多層容器の製造方法は、ガスバリヤ
性を有する樹脂シートからなる内層と、前記内層の外面
側に一体的に成形された外層からなる多層容器を製造す
る方法において、射出成形用金型の雌型内に前記内層用
カップを設置し、型締めが完了する寸前で、前記内層用
カップを雄型上に移し変え、引き続いて型締めを完了し
た後、射出成形によって外層を成形することを特徴とす
る。
〔作 用〕
内層用カップを一旦雌型内に設置した後、型締めの寸前
に雄型上に移し変えることにより、内層にしわや変形が
生じない理由については必ずしも明らかでないが、以下
の理由によるものと考えられる。すなわち、理想的には
雄型に内層用カップを完全にはめた状態で型締めを行え
ばよいが、雄型と内層用カップとは非常にタイトに嵌合
すべきものであるので、自動装置により内層用カップを
雄型上にぴったりはめることは非常に難しい。特に内層
用カップの上部壁面に段差があるような場合には、それ
に対応する雄型の段差の内層用カップの開口フランジが
当って、内層用カップ内に雄型が完全に進入していかな
いようなことが起こり得る。そのような状態で型締めを
行うと、内層にしわや変形が発生する。
そこで内層用カップを雌型内に設置した状態で型締めを
行うと、雌型は外層を射出成形するために内層用カップ
より幾分大きめであるので、内層用カップの位置決めを
完全に正確に行うことは不可能であり、結曲雄型が進入
していくときに、内層用カップの内壁が部分的に雄型に
より強くこすられたり、カップの開口部が雄型の段差に
ひっかかったりすることになる。
本発明の方法はこのような問題を解消するもので、一旦
雌型内に設置された内層用カップ内に雄型が相当進入
し、そのまま内層用カップを雄型上に移し変えればぴっ
たりとはまるような状態において内層用カップの移し変
えを行えば、雄型の進入がスムーズにかつ完全に行われ
るという原理に基づくものである。この際雄型に設けた
吸引口から吸引を行えば、内層用カップは一層確実にぴ
ったりと雄型上にはまることになる。
〔実施例〕
以下、本発明を添付図面を参考にして、詳細に説明す
る。
第1図は、本発明の方法により製造される多層容器の一
例を、概略的に示すものである。
多層容器1は内層用カップ2と、その外面側に射出成形
により一体的に成形された外層3とからなる。
内層用カップ2は、ガスバリヤ性を有する樹脂シートを
真空及び圧空成形等のシート成形法によって予めカップ
状に成形したものである。内層用カップ2に用いるガス
バリヤ性を有する樹脂シートとしては、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニリデン、ナイロン等のガスバ
リヤ性樹脂とポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリカーボネート等の熱可塑性樹
脂との積層シートを用いることができる。この積層シー
トには、外層用樹脂との密着性を良好なものとする目的
で、ポリスチレン等の透明性樹脂層をガスバリヤ性樹脂
層上に形成するのが好ましい。このような積層シートと
しては、例えばポリエチレンテレフタレート/エチレン
−酢酸ビニル共重合体/ポリスチレン(又はポリプロピ
レン)のような組合せが好ましい。
上記積層シートの厚さは、特に厚くする必要はないが、
内層用カップの強度や加工性を考慮し、200〜500μmの
範囲とするのが好ましい。
また、外層3は、ゼリー等の食品用容器としては、透明
性樹脂からなるものが好ましい。外層3の樹脂を、内層
用カップ2の最外面部に用いられる透明性樹脂と同一の
樹脂とすることで、外層3と内層用カップ2が完全に一
体化し、多層容器1の透明感を高めることができる。
次に、多層容器の製造方法について説明する。
第2図は、本発明の多層容器を形成するための射出成形
用金型の一例を概略的に示すものである。
射出成形用金型は、下型20及び上型30からなり、下型20
には雄型21が設けられており、上型30には雌型31を構成
するキャビティが設けられている。雄型21は、表面に滑
りの良い加工(テフロックス加工等)が施されており、
内層用カップ2の上部壁面段差に対応して段差22があ
り、先端部に図に示すようなリング状の貫通孔23が開口
している。一方、雌型31は上型30のキャビティと上部可
動型32の下面とにより形成されており、上部可動型32の
中心部にはゲート33が設けられている。また上型30と上
部可動型32との隙間34にエア吹き込み・吸引用貫通孔
(図示せず)が連通しており、隙間34よりキャビティ内
にエアが吹き込まれたり、キャビティ内のエアを吸引し
たりすることができるようになっている。
なお下型20は上型30に対して上下方向に可動であり、か
つ上部可動型32も上型30に対して上下方向に可動であ
る。
本発明の方法により多層容器を製造する工程を第3〜5
図により説明する。
第3図は、雌型31内に内層用カップ2を設置した状態を
概略的に示すものである。
このとき雄型21は後退限の位置にあり、雌型31内に設置
された内層用カップ2は、隙間34よりエアを吸引するこ
とにより雌型31内に保持される。
第4図は、雌型31から雄型21上に内層用カップ2を移し
変えた状態を概略的に示すものである。第3図から第4
図にいたる工程は以下の通りである。
雄型21は、雌型31内の内層用カップ2と、雄型21の段差
22が接触する寸前の位置まで、上昇する。このとき上部
可動型32は、依然後退限の位置にある。雄型21が雌型31
内に設置された内層用カップ2の中に十分進入し、その
まま内層用カップ2の吸引保持をやめれば、内層用カッ
プ2が正確に雄型21上にはまるような位置に達したと
き、下型20の上昇を一旦停止し、雌型21の先端部に開口
するエア吸引用貫通孔23からエアの吸引を開始するとと
もに、隙間34よりのエアの吸引をやめ、逆にエアの吹き
込みを行う。すると、内層用カップ2は雄型21に移し変
えられる。このとき内層用カップ2の移動距離はごく僅
かであり、かつほぼ雄型21にぴったりとはまる位置のわ
ずか上方に位置しているので、落下によりぴったりとは
まる。この際、雄型21の吸引用貫通孔23によりエアを吸
引しているので、内層用カップ2は途中で引っ掛かるこ
となく、雄型21上にぴったりとはまることができる。
第5図は、型締めを完了した状態を概略的に示すもので
ある。第4図から第5図にいたる工程を以下に説明す
る。
内層用カップ2がぴったりとはまった雄型21はさらに上
限まで上昇し、それと同時に上部可動型32は降下する。
これにより隙間34は完全に閉じ、キャビティは密閉状態
となる。続いて、内層用カップ2と雌型31との間に形成
されたキャビティに、溶融した外層用の樹脂がゲート33
を通って射出される。
こうして射出成形が終り、冷却された後、上型30と下型
20が分離し、エジェクタピンあるいはストリッパプレー
ト等(図示せず)の作用により離型が行われ、第1図に
示すような多層容器1を得ることができる。
本発明の製法における具体的製造条件として、以下のよ
うなものがある。
ポリエチレンテレフタレート層40〜80μm、エチレン−
酢酸ビニル共重合体層25〜45μm及びポリスチレン層20
0〜300μmよりなる多層構造の積層シートを、内側から
ポリエチレンテレフタレート/エチレン−酢酸ビニル共
重合体/ポリスチレンとなるように、真空成形により予
めカップ状に成形し、内層用カップとする。
次に第3図に示すように内層用カップを雌型内に設置
し、雌型と雄型の間隔が10〜15mm程度に達したら雄型上
への移し変えを行う。さらに型締めを完了後、240〜260
℃の温度でポリスチレンの射出成形を行う。なお、ポリ
スチレンの代わりにポリプロピレンを外層に用いる場
合、内層用カップの外層部もポリプロピレンとするとと
もに、射出温度を200〜220℃とするのが好ましい。
このようにして得られる多層容器においては、内層用カ
ップにしわや変形が生じておらず、全体的に十分な透明
感を有するものである。
〔発明の効果〕
以上詳述した通り、本発明の多層容器の製造方法によれ
ば、特に複雑な装置を用いずに、内層用カップにしわや
変形を生じることなく成形を行うことができる。このた
め、肉厚が均一で、剛性、透明性に優れたガスバリヤ性
を有する安価な多層容器を、透明感の低下のおそれなく
製造できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法により製造された多層容器の一例
を示す断面図であり、 第2図は本発明の方法に使用する射出成形用金型の一例
を概略的に示す断面図であり、 第3〜5図は本発明の一実施例による製造工程の概略を
示す断面図である。 1……多層容器 2……内層用カップ 3……外層 20……下型 21……雄型 23……エア吸引用貫通孔 30……上型 31……雌型 32……上部可動型 33……ゲート 34……隙間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスバリヤ性を有する樹脂シートからなる
    内層と、前記内層の外面側に一体的に成形された外層か
    らなる多層容器を製造する方法において、射出成形用金
    型の雌型内に前記内層用カップを設置し、型締めが完了
    する寸前で、前記内層用カップを雄型上に移し変え、引
    き続いて型締めを完了した後、射出成形によって外層を
    成形することを特徴とする多層容器の製造方法。
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