JP3039578B2 - 多層薄肉容器用プリフォーム及びその製造方法並びにそのプリフォームを用いた多層薄肉容器の製造方法 - Google Patents

多層薄肉容器用プリフォーム及びその製造方法並びにそのプリフォームを用いた多層薄肉容器の製造方法

Info

Publication number
JP3039578B2
JP3039578B2 JP32366191A JP32366191A JP3039578B2 JP 3039578 B2 JP3039578 B2 JP 3039578B2 JP 32366191 A JP32366191 A JP 32366191A JP 32366191 A JP32366191 A JP 32366191A JP 3039578 B2 JP3039578 B2 JP 3039578B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
preform
sheet material
resin layer
container
injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32366191A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05131442A (ja
Inventor
哲雄 綿田
公志 影山
潔 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP32366191A priority Critical patent/JP3039578B2/ja
Priority to EP19920308390 priority patent/EP0533437A3/en
Publication of JPH05131442A publication Critical patent/JPH05131442A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3039578B2 publication Critical patent/JP3039578B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor

Landscapes

  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の樹脂層を有する
薄肉容器を作成する際にその原料素材として用いられる
プリフォーム及びそのプリフォームの製造方法並びにそ
のプリフォームを用いた多層薄肉容器の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】食料品等を包装するための容器には、機
械強度性、ガスバリヤ性、防湿性、耐熱性、そして保香
性等といった各種の特定機能のうちのいくつか又は全て
が要求される。これらの各性質は、それぞれ特定の樹脂
層によって達成されることが知られている。得ようとし
ている性質が複数ある場合には、それらの性質を達成す
る個々の樹脂材料を積層させて1つの容器が形成され
る。
【0003】このような多層構造の薄肉容器を製造する
ための方法として、まず最初にプリフォームと呼ばれる
素材を用意しておき、そのプリフォームに真空成形、圧
空成形等の成形加工を施して引き延ばし、これにより所
望の形状の容器を製造するというものが既に提案されて
いる。例えば、特公昭57−1415号公報に開示され
た容器製造方法、あるいは特開昭60−178020
号、同60−244518号、同63−130330
号、同63−296921号等に開示された、いわゆる
インジェクションブロー法等がある。
【0004】特公昭57−1415号公報に開示された
方法は、四角形状の多層シート素材を加熱し、さらにプ
レス成形して円盤状のプリフォーム製造し、さらにその
円盤状プリフォームを真空成形等により成形して製品容
器を製造するというものであり、従来のシート成形で発
生していたスクラップ(バリ)を減少させた方法であ
る。しかしながらこの方法においては、多層シート素材
をプレス成形してプリフォームを作成するときにシート
素材を高温に加熱してその粘度を下げる必要がある。こ
のようにすると、多層シート素材の層構成が崩れ易い。
すなわち、部分的に層が薄くなったり、あるいは分断し
易い。層構成が崩れた多層シート素材から形成された製
品容器については、ガスバリヤ性等の目標とする特定機
能が得られない。
【0005】また、プリフォームを成形するための金型
に接する樹脂として、流動性の良い樹脂を用いないと良
好なプリフォームが得られない。すなわち、多層シート
素材として用いることのできる樹脂が狭い範囲に限定さ
れる。
【0006】特開昭60−178020号公報等に開示
されたインジェクションブロー法は、円盤状のプリフォ
ームを射出成形によって成形し、そのプリフォームにプ
ラグアシスト成形等といった成形加工を施すことにより
製品容器を製造するものである。このインジェクション
ブロー法においては、プリフォームを成形する工程でイ
ンジェクション成形法、すなわち射出成形法を用いてい
るので、プリフォームを多層構造にすることがきわめて
困難であり、通常は、単層のプリフォームが作られるだ
けである。従って、ガスバリヤ性等といった特定機能を
持った容器を製造することができないという問題があっ
た。
【0007】インジェクション成形を利用してプリフォ
ームを成形する場合、例えば特開平3−176126号
公報に示されるように、複数の射出装置および多層成形
射出ノズルを用いて成形すれば、多層構造のプリフォー
ムを製造することができる。この場合、層構成は対称形
となり、例えばガスバリヤ性樹脂を中間層として有する
カップ状容器やボトル等の実用化へ向けての研究が進め
られている。しかしながらこの技術による場合、各樹脂
層の層厚を均一にすることがきわめて困難であるばかり
でなく、流動した樹脂が最後に到達するキャビテイ端付
近では、多層構造そのものが成り立たなくなることが多
い。従って、プリフォーム全体にわたって均一な多層構
造を与えることは不可能である。さらに、本発明のよう
に多数の樹脂を非対称形の層構成に積層する必要がある
場合には、この方法は適用できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来の問題点に鑑みて成されたものであって、多層構造を
有しており、しかも各層厚に乱れのない多層薄肉容器を
製造できるようにすることを目的とする。
【0009】また、本発明の他の目的は、3層以上の層
構造のプリフォームを安価に製造できるようにすること
及びプリフォーム中に伸びにくい材料が含まれる場合で
も、プリフォームを容器へと成形する段階でプリフォー
ムを伸び易くさせることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明にかかるプリフォームは、特定機能を持った樹
脂層を含むシート素材に射出成形により射出樹脂層を積
層することによって形成されており、しかも射出樹脂層
は、シート素材の表裏両面に積層されることを特徴とし
ている。
【0011】また、本発明に係るプリフォームの製造方
法は、特定機能を持った樹脂層を含むシート素材を金型
内に配置し、そのシート素材の表裏両面に樹脂を射出し
て、シート素材の両側に射出樹脂層を積層することを特
徴としている。
【0012】また、本発明に係る多層薄肉容器の製造方
法は、上記のプリフォームに成形加工を施して多層薄肉
容器を製造することを特徴としている。
【0013】上記の構成において、特定機能を持った樹
脂層とは、ガスバリヤ性、防湿性、耐熱性、香気バリヤ
性等の各機能を持った樹脂層のことをいう。接着性の悪
い樹脂同志を積層する際にそれら各層の間に設けられて
接着剤として働く接着剤層も特定機能を持った樹脂層と
して考えられる。これらの各機能を達成するための樹脂
層としては、それぞれ次のような樹脂層を選択し採用で
きる。
【0014】ガスバリヤ性:エチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PV
DC)、ポリビニルアルコール(PVA) 防湿性:ポリアミド(ナイロン)、ポリプロピレン(P
P)、乾燥剤練り込みポリオレフィン 耐熱性:ポリエステル(PET)、ポリカーボネート
(PC)、PP 香気バリヤ性:PET、EVOH、ポリアクリロニトリ
ル(PAN) 接着剤層:アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合
体(EVA) 香気バリヤ性とは、容器壁の中を通り外部に揮散する香
気成分を遮断し、もって香気成分を保存するという性質
である。
【0015】シート素材は、上記各種の特定機能を得る
ために単層構造又は多層構造に形成される。例えば、2
層構造として、スクラップ回収樹脂/EVOH、PP/
EVOH、PET/PVDC等3層構造として、PET
/EVOH/PP、乾燥剤練り込みポリオレフィン/E
VOH/乾燥剤練り込みポリオレフィン、PP/PVD
C/PP等が考えられる。また、シート素材の各層間に
は、必要に応じて接着剤又は接着性樹脂が存在する。
【0016】シート素材を製造する方法は特別の方法に
限定されず、任意の方法を用いることができる。例え
ば、目標とする層構成を有する一枚の大きなシートを任
意のシート成形方法、例えば接着剤積層法、共押し出し
法等によって作成し、打ち抜き加工によってその一枚の
シートから多数のシート素材を製造できる。
【0017】射出成形によりシート素材の上に積層され
る樹脂層は、容器に希望の形状を付与可能な機械的強度
を持った熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン(P
P)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PV
C)、ポリカーボネート(PC)等が用いられる。
【0018】また、多層薄肉容器を製造するにあたって
の成形加工としては、真空成形、圧空成形、プラグアシ
スト成形等が考えられる。真空成形とは、キャビテイ内
を真空引きしてシート材を金型に密着するように変形さ
せて成形する成形方法である。圧空成形とは、シート材
を空気によって押圧して金型に密着させて該シート材を
成形する成形方法である。プラグアシスト成形とは、上
記真空成形あるいは圧空成形において、シート材をプラ
グによって補助的に押圧して該シート材を成形する成形
方法である。
【0019】
【作用】予め用意されているシート素材の表裏両面に射
出成形により樹脂を積層する。これにより、3層以上の
層状構造のプリフォームが製造される。ラミネート工程
を経ることなく層状構造が得られるので安価である。そ
のプリフォームが成形加工により所望形状に引き伸ばさ
れて薄肉の容器が製造される。射出成形を利用したにも
かかわらず層状構造のプリフォーム及び容器が得られ
る。
【0020】プレス成形によってプリフォームを形成す
るのではないので、プリフォームの層構造が崩れること
はない。また、予め形成されたシート素材と射出成形の
組合せによりプリフォームが形成されるので、シート素
材に多少の肉厚のバラツキが有っても、射出成形により
そのバラツキが吸収され、プリフォーム全体としての厚
さはきわめて精度よく均一になる。
【0021】1枚のシート素材の両側に伸びやすい性質
の射出樹脂層が積層される。従って、シート素材の中に
伸びにくい性質の層が含まれる場合でも、射出樹脂層の
伸びにつられてシート素材が伸びやすくなり、シート素
材の割れがなくなる。
【0022】
【実施例】図1は、本発明に係る多層薄肉容器用プリフ
ォームの一実施例を示している。このプリフォームは、
1枚の円盤状シート素材1の上側に射出成形によって第
1樹脂層2を積層し、シート素材1の下側に同じく射出
成形によって第2樹脂層3を積層することによって形成
されている。このプリフォームの層構成は、例えば次の
ように設定される。なお、数字は層の厚さをμmで示し
たものである。
【0023】例1 第1樹脂層2 :PP700 シート素材1 :AD(接着性樹脂)50/EVOH100
/AD50 第2樹脂層3 :PP700
【0024】例2 第1樹脂層2 :PP700 シート素材1 :AD50/PVDC25/AD50 第2樹脂層3 :PS700
【0025】例3 第1樹脂層2 :PP500 シート素材1 :AD50/EVOH100/AD50/スク
ラップ回収樹脂500 第2樹脂層3 :PP700
【0026】上記のプリフォームは、真空成形等の成形
加工を受けて、例えば図2に示すような形状の多層薄肉
容器へと成形される。第1樹脂層2及び第2樹脂層3
は、主に、容器に機械的強度を付与している。また、中
間層であるシート素材1に含まれる樹脂が有している特
定機能に応じて、出来上がった容器に特定の機能が付与
される。例えば、上記例1のプリフォームは、シート素
材1中にEVOHが含まれているので、出来上がった容
器にガスバリヤ性が付与される。
【0027】以下、図1のプリフォーム及び図2の製品
容器を製造するための方法をその一例をあげて説明す
る。図3は、プリフォームを製造するための射出成形装
置を示している。同図において、コア4及びリップキャ
ビテイ5が一体になって昇降移動可能に設けられてい
る。これらの下方にはキャビテイ6が設けられている。
リップキャビテイ5とキャビテイ6が互いに接合される
と、キャビテイ6、リップキャビテイ5、そしてコア4
から成る金型内に射出空間Gが形成される。キャビテイ
6の内部には、シート素材を供給した後、射出成形が開
始するまでの間シート素材が移動しないように固定する
ための、エア吸引路11が設けられている。
【0028】リップキャビテイ5の下端には、射出空間
Gに通じる第1ゲートAが形成され、キャビテイ6には
同じく射出空間Gに通じる第2ゲートBが形成されてい
る。射出成形ノズル7から出射される樹脂は両方のゲー
トA及びBを通って上下両方向から射出空間G内へ射出
される。図3において、符号8はロックピンを、符号9
はエジェクタピンを示している。第1ゲートA及び第2
ゲートBは、それぞれ、図4に示すように円周方向90
度等配間隔に4個づつ設けるようにしてもよい。
【0029】図5は、第1樹脂層2、シート素材1及び
第2樹脂層3から成るプリフォーム10を加熱するため
の加熱装置を示している。このプリフォーム加熱装置2
5は、前工程である射出成形工程によって形成されたプ
リフォーム10の上方に臨出可能なヒータ17を有して
いる。また、プリフォーム10の下方には、第2樹脂層
3を加熱するためのヒータ30を有している。このヒー
タ30は、射出樹脂層を積層した後、直ちに容器の成形
工程に移る場合には省略が可能である。
【0030】図6は、プリフォームに対して成形加工を
施すための装置の一例であるプラグアシスト成形装置2
6を示している。この装置は、リップキャビテイ5の下
に連結される下型18と、上下方向へ移動可能なコア1
9と、コア19を貫通していて上下方向へ移動可能なプ
ラグ20とを有している。コア19にはエア導入穴23
が開けられている。また、下型18には製品容器(図
2)の形状に合致した内壁面を有する凹部21が設けら
れている。
【0031】以下、上記各装置によって実施される容器
製造工程について説明する。まず、円盤状のシート素材
1を適宜の製法、例えば1枚のシート材からの打ち抜き
によって製造しておく。そして、図3において、コア4
及びリップキャビテイ5をキャビテイ6から離して上方
へ持ち上げ、その状態でシート素材1をキャビテイ6の
上面に装着し、エア吸引路11を流れるエアによって吸
引保持する。
【0032】その後、コア4及びリップキャビテイ5を
降下させ、リップキャビテイ5とキャビテ6とを互いに
接合して射出空間Gを形成する。そして、エア吸引路1
1によるエア吸引を停止してシート素材1が自由に射出
空間G内で昇降できるようにしてから、射出成形ノズル
7によって樹脂を射出して射出空間G内へ流し込んで、
プリフォームを成形する。射出樹脂は、図3に示すよう
にゲートA,Bから同時に射出空間Gに射出するので、
シート素材1は射出空間G内においてゲートのある位置
から順次持ち上げられて該空間G内の中間位置にほぼ平
行に位置する。従って、シート素材1を中間層とし、そ
の表裏両面に射出樹脂層を有するプリフォームが成形さ
れる。なお、図4に示したように、ゲートを周方向に複
数設ければ、シート素材1は射出された樹脂により水平
に移動するので、中間位置への配置がより正確になる。
【0033】成形後、リップキャビテ5がキャビテイ6
から離され、このときに第1ゲートA及び第2ゲートB
にあるランナーが外れる。その後、エジェクタピン9が
作動してゲート部のランナーを除去する。
【0034】射出成形が終了してプリフォームが製造さ
れると、プリフォームがリップキャビテイ5に保持され
たまま、図5に示す加熱ステージへ送り込まれる。この
加熱ステージにおいて、ヒータ17がプリフォーム10
の直上位置まで送り出され、該ヒータ17及び必要に応
じて配置されるヒータ30から発散される熱により、プ
リフォーム10が加熱される。この熱により、シート素
材1とその両側の射出樹脂層2,3との融着が促進さ
れ、さらに次の工程である容器成形工程のための予備加
熱が行なわれる。なお、このプリフォーム加熱工程は場
合によっては省略することも可能である。
【0035】加熱されたプリフォーム10は、次いで、
リップキャビテイ5に保持されたまま図6の容器成形ス
テージに送られる。この容器成形ステージにおいて、プ
ラグ20を備えたコア19がプリフォーム10の上方か
ら図示の成形位置にセットされ、容器成形加工が実施さ
れる。すなわち、プラグ20の下方移動によりプリフォ
ーム10が下方へ押圧され、同時にエア導入穴23を通
って送り込まれるエアによりプリフォーム10が延ばさ
れる。こうして延ばされるプリフォーム10は、下型1
8の凹部21の壁面形状、すなわちカップ形状に成形さ
れ、図2に示すような多層薄肉構造の製品容器が出来上
がる。
【0036】図7は、図3に示した射出成形装置の改変
例を示している。この改変例が図3の実施例と異なる点
は、円盤状のシート素材1を予め製造して用意しておく
のではなくて、本射出成形装置によって、1枚の大きな
フイルム状のシート素材から円盤状のシート素材を打ち
抜くようにしたことである。これにより、いちいち円盤
状のシート素材を多数枚打ち抜いて用意しておくという
手間を省くことができる。以下、本射出成形装置の構成
及び作用を説明する。なお、図3に示してある構成要素
と同じ部材は同じ部材を示しており、それについての説
明は省略する。
【0037】コア4及びリップキャビテイ5をキャビテ
イ6から離した状態で、1枚の大きなフイルム状のシー
ト素材をリップキャビテイ5とキャビテイ6との間に挿
入する。図示の実施例では、紙面手前側から奥側に向か
って紙面垂直方向にフイルム状シート素材が挿入される
状態を示している。
【0038】フイルム状シート素材が所定位置まで送り
込まれると、コア4及びリップキャビテイ5が一体とな
って降下してキャビテイ6の上面に接合し(この状態を
型締め状態という)、キャビテイ6の上面突出部6bが
リップキャビテイ5内へ入り込み、コア4、リップキャ
ビテイ5、そしてキャビテイ6によって囲まれる射出空
間Gが形成される(図7の状態)。また、リップキャビ
テイ5の下端内周縁5aとキャビテイ6の突出部上端外
周縁6aは、上記型締め状態において互いに隙間なく嵌
合するようになっている。従って、リップキャビテイ5
とキャビテイ6とが型締めされるとき、リップキャビテ
イ内周縁5aとキャビテイ外周縁6aとの嵌合位置にお
いてフイルム状シート素材に剪断力が作用し、その剪断
力によってフイルム状シート素材から円盤状のシート素
材1が自動的に打ち抜かれて、射出空間G内に配置され
る。すなわち、リップキャビテイ5の下端内周縁5aと
キャビテイ6の突出部外周縁6aは、シート素材を切断
するためのパンチ部を構成している。なお、この場合
は、図3で示したようなエア吸引路11は不要である。
円盤状シート素材1が作成された後の動作は、図3の実
施例の場合と同じである。
【0039】以上、好ましい実施例をあげて本発明を説
明したが、本発明はその実施例に限定されるものではな
い。例えば、先に記載した例2の構成のように、第1樹
脂層と第2樹脂層が異なる材質の場合、射出ノズルは別
々に準備し、また、ゲートもそれぞれ独立して形成する
ことが必要である。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、予め樹脂層を有するシ
ート素材を準備し、その表面に射出成形により射出樹脂
層を重ねることによりプリフォームを作るようにしたの
で、多層構造を有していて、しかも各層間に乱れのない
プリフォーム、従って多層薄肉容器を得ることができ
る。
【0041】しかも、射出樹脂層はシート素材の表裏両
面に積層されるので、ラミネート法等の従来一般的な多
層シート製造方法に比べて、3層以上の層構造のプリフ
ォームを安価に製造できる。
【0042】また、第1樹脂層及び第2樹脂層に伸び易
い樹脂層を配置することにより、シート素材の中に伸び
にくい材料が含まれる場合でも、プリフォームを容器へ
と成形する段階でシート素材が両側に形成された射出樹
脂層の伸びにつられて伸びるので、シート素材の伸びの
不良による割れといった問題がなくなる。また、本発明
のプリフォームは、射出樹脂層が射出成形により形成さ
れるので、従来のシート成形に比べて該層のスクラップ
が発生せず、よって使用する樹脂が少なくて済み、経済
的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリフォームの一実施例を一部破
断して示す斜視図である。
【図2】多層薄肉容器の一実施例を一部破断して示す斜
視図である。
【図3】プリフォームを製造するための射出成形装置の
一実施例を示す側面断面図である。
【図4】射出成形装置の他の実施例を示す説明平面図で
ある。
【図5】多層薄肉容器を製造するための一工程であるプ
リフォーム加熱工程を実施するための加熱装置の一実施
例を示す側面断面図である。
【図6】多層薄肉容器を製造するための一工程である成
形加工工程を実施するための成形装置の一実施例を示す
側面断面図である。
【図7】射出成形装置の別の実施例を示す側面断面図で
ある。
【符号の説明】
1 シート素材 2 第1樹脂層 3 第2樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−176126(JP,A) 特開 昭62−270317(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29B 11/00 - 11/16 B29C 51/00 - 51/46

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形加工が施されて延びることにより多
    層薄肉容器へと成形されるプリフォームであって、 特定機能を持った樹脂層を含むシート素材に射出成形に
    より射出樹脂層を積層することによって形成されてお
    り、 射出樹脂層はシート素材の表裏両面に積層されることを
    特徴とする多層薄肉容器用プリフォーム。
  2. 【請求項2】 成形加工が施されて延びることにより多
    層薄肉容器へと成形されるプリフォームの製造方法であ
    って、 特定機能を持った樹脂層を含むシート素材を金型内に配
    置し、そのシート素材の表裏両面に樹脂を射出して、シ
    ート素材の両側に射出樹脂層を積層するプリフォームの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の多層薄肉容器用プリフォ
    ームに成形加工を施して多層薄肉容器を製造する多層薄
    肉容器の製造方法。
JP32366191A 1991-09-19 1991-11-12 多層薄肉容器用プリフォーム及びその製造方法並びにそのプリフォームを用いた多層薄肉容器の製造方法 Expired - Fee Related JP3039578B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32366191A JP3039578B2 (ja) 1991-11-12 1991-11-12 多層薄肉容器用プリフォーム及びその製造方法並びにそのプリフォームを用いた多層薄肉容器の製造方法
EP19920308390 EP0533437A3 (en) 1991-09-19 1992-09-15 Method for producing a multilayered thin wall container and a multilayered thin wall container

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32366191A JP3039578B2 (ja) 1991-11-12 1991-11-12 多層薄肉容器用プリフォーム及びその製造方法並びにそのプリフォームを用いた多層薄肉容器の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05131442A JPH05131442A (ja) 1993-05-28
JP3039578B2 true JP3039578B2 (ja) 2000-05-08

Family

ID=18157202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32366191A Expired - Fee Related JP3039578B2 (ja) 1991-09-19 1991-11-12 多層薄肉容器用プリフォーム及びその製造方法並びにそのプリフォームを用いた多層薄肉容器の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3039578B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05131442A (ja) 1993-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101812523B1 (ko) 용기 제조
EP2743054B1 (en) Method of manufacturing an article
JPS6332610B2 (ja)
JP2918841B2 (ja) 多層の中空プラスチック製品およびこれを得るための方法
JP3039578B2 (ja) 多層薄肉容器用プリフォーム及びその製造方法並びにそのプリフォームを用いた多層薄肉容器の製造方法
US4937021A (en) Laminated billet process
JP3039577B2 (ja) 多層薄肉容器用プリフォーム及びその製造方法並びにそのプリフォームを用いた多層薄肉容器の製造方法
JPH05253965A (ja) 多層薄肉容器及びその容器の製造方法
JP3209232B2 (ja) 多層薄肉容器の製造方法
JPH05228925A (ja) 多層薄肉容器用プリフォーム
JPH03286848A (ja) 多層容器の成形方法
JP4024671B2 (ja) 発泡体内装中空成形品の製造方法
JP3209231B2 (ja) フランジ付き多層薄肉容器及びその容器の製造方法
US4886187A (en) Plastic container with enhanced insulation
KR101555563B1 (ko) 적층용기의 제조방법 및 적층용기의 성형장치
JP2551863B2 (ja) 熱可塑性発泡樹脂容器の成形用型およびこれを用いた成形方法
JPH05305649A (ja) 多層薄肉容器及びその容器の製造方法
JPH0577332A (ja) 多層薄肉容器の製造方法
JPH05185496A (ja) 多層薄肉容器用プリフォームの製造方法及びそのプリフォームを用いた多層薄肉容器の製造方法
JP4444054B2 (ja) 複合成形品の製造方法及び製造装置
JP2863417B2 (ja) 樹脂製品の熱成形方法及びこの装置
JP2741395B2 (ja) 予成形品の真空成形方法及び装置
JP3830658B2 (ja) 成形品の製造方法及びその方法に用いる切離工具
JPS63281824A (ja) 多層容器の製造方法
JP2003200515A (ja) 積層樹脂材

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees