JPH0744407A - マイクロコンピュータのバックアップ装置 - Google Patents

マイクロコンピュータのバックアップ装置

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JPH0744407A
JPH0744407A JP5158803A JP15880393A JPH0744407A JP H0744407 A JPH0744407 A JP H0744407A JP 5158803 A JP5158803 A JP 5158803A JP 15880393 A JP15880393 A JP 15880393A JP H0744407 A JPH0744407 A JP H0744407A
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JP
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task
program
power supply
supply voltage
microcomputer
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JP5158803A
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English (en)
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Shoji Izumi
彰司 泉
Yukihide Niimi
新見  幸秀
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ソフトウエアにより安定的に制御できる電源
電圧の範囲を拡大すると共に、設計変更の自由度を拡大
する。 【構成】 CPU11はAタスクとLタスクとを時分割
でパイプライン処理する。Aタスクは制御対象に対して
通常の制御を行うプログラムであり、Lタスクは、プロ
グラム暴走に至る危険性のある分岐命令が禁止され且つ
固定ループ化されたプログラムである。例えば、電源電
圧(定格5V)が4.5V以上のときには、A/D変換
器31を通して各種センサ信号を読み込んで、Aタスク
により通常の制御を行う。4.5V〜3Vの範囲では、
A/D変換器31をリセットさせると共に、出力切替回
路14により出力をAタスクからLタスクに切り替え、
このLタスクによって制御を簡易的に代行させる。更
に、3V以下では、Lタスクの動作も不安定になるの
で、マイクロコンピュータ全体の動作を停止・リセット
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロコンピュータ
の電源電圧が安定動作範囲から外れたときのバックアッ
プ処理をソフト的に行うようにしたマイクロコンピュー
タのバックアップ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、マイクロコンピュータの電源電
圧が低下して安定動作範囲から外れると、マイクロコン
ピュータの動作が不安定になって、プログラムが暴走・
デッドロックするおそれがある。このため、従来より、
信頼性が要求される制御装置に組み込まれるマイクロコ
ンピュータには、ウォッチドッグタイマ等の暴走監視回
路やバックアップ回路が外部ハードウエア回路として組
み込まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、マイクロコ
ンピュータが実行するプログラムは、きめ細かな制御を
行うために、通常、分岐命令(ジャンプ命令)等を多く
含んだ比較的複雑なプログラムが用いられており、それ
故に、電源電圧の低下により暴走・デッドロックを招き
やすいという事情がある。このため、例えば、電源電圧
の定格値を5Vとするマイクロコンピュータの場合、電
源電圧がわずか0.5V低下しただけでも、マイクロコ
ンピュータの処理を中止して、バックアップ回路に切り
替え、このバックアップ回路により制御を簡易的に代行
させればプログラムの暴走・デッドロックによる不具合
から回避できるが、バックアップ回路(ハードウエア)
による制御では、設計変更(制御内容の変更)の自由度
が少なく、汎用性が低いという欠点がある。
【0004】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、ソフトウエアにより安定的に制
御できる電源電圧の範囲を拡大でき、電源電圧変動時の
バックアップ機能を強化しながら、設計変更(制御内容
の変更)の自由度を拡大できるマイクロコンピュータの
バックアップ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のマイクロコンピュータのバックアップ装置
は、制御対象を制御する第1のプログラムを実行するマ
イクロコンピュータの動作をバックアップするものにお
いて、前記マイクロコンピュータの電源電圧を監視する
電源電圧監視手段を設けると共に、前記第1のプログラ
ムをバックアップする第2のプログラムを、分岐命令の
無い固定ループ化されたプログラムで構成し、前記電源
電圧が安定動作範囲から外れたときに、前記制御対象の
制御を前記第1のプログラムから前記第2のプログラム
に切り替えて簡易的に代行させるように構成したもので
ある。
【0006】
【作用】マイクロコンピュータの動作中は、電源電圧監
視手段により電源電圧を監視し、電源電圧が安定動作範
囲内にあるときは、第1のプログラムを実行させて制御
対象を制御する。この後、電源電圧が安定動作範囲から
外れれば、その時点で、制御対象の制御を第1のプログ
ラムから第2のプログラムに切り替えて簡易的に代行さ
せる。この第2のプログラムは、プログラム暴走・デッ
ドロックに至る危険性のある分岐命令の無い固定ループ
化されたプログラムで構成されているので、この第2の
プログラムは第1のプログラムに比べて電源電圧が多少
低く(高く)ても暴走・デッドロックに至る可能性は非
常に小さく、決められたプログラムを繰り返し実行し
て、バックアップの役割を確実に果たす。
【0007】この場合、バックアップ制御をソフトウエ
アにより行うことができるので、設計変更(制御内容の
変更)の自由度を拡大できる。しかも、バックアップの
役割を果たす第2のプログラムは、固定ループ化された
プログラムを正確に繰り返し実行することから、第1の
プログラムの暴走監視やタイマとしても機能させること
ができ、多機能化が容易である。
【0008】
【実施例】以下、本発明を車両のエンジン制御に適用し
た第1実施例について図1乃至図6を参照して説明す
る。本実施例のマイクロコンピュータは、例えばワンチ
ップマイクロコンピュータにより構成され、第1の回路
ブロック9と第2の回路ブロック10とを備えている。
第1の回路ブロック9は、CPU11と、ROMにより
構成されたプログラムメモリ12と、RAMにより構成
されたデータメモリ13と、後述するCPU切替信号
(クロック信号)を発生するタイミングジェネレータ
(図示せず)と、出力切替手段たる出力切替回路14
と、各種センサ信号を入力する入力回路15aと、演算
結果に基づき制御対象(例えばエンジン制御装置)に指
令を与える出力回路15bと、入出力タイマ16a,1
6bとをバスライン17によって接続して構成されてい
る。
【0009】上記CPU11は、例えば、2種類のプロ
グラム(Lタスク,Aタスク)を時分割で並行にパイプ
ライン処理するために、図2に示すように、2つのアド
レスレジスタ19,20と2つの演算レジスタ21,2
2を備え、これらアドレスレジスタ19,20と演算レ
ジスタ21,22をタイミングジェネレータにより発生
したCPU切替信号により交互に切り替えることで、見
掛上、2つのCPUを交互に切り替えて動作させるよう
に機能する。この場合、一方のアドレスレジスタ19と
演算レジスタ21がCPU0用(Lタスク用)のレジス
タとなり、他方のアドレスレジスタ20と演算レジスタ
22がCPU1用(Aタスク用)のレジスタとなる。こ
れらアドレスレジスタ19,20の切替えに応じてプロ
グラムカウンタ23の値(次にフェッチする命令のアド
レス)が更新され、このプログラムカウンタ23からC
PU0用(Lタスク用)とCPU1用(Aタスク用)の
アドレス信号が交互にプログラムメモリ12に出力され
る。
【0010】上記CPU11による演算結果を出力する
出力回路15b(図1参照)は、Lタスク側の出力ポー
トとAタスク側の出力ポートとが少なくとも1つ以上共
通化され、共通化された出力ポートについてそれぞれタ
スク固有の出力レジスタ(図示せず)が設けられてい
る。このタスク固有の出力レジスタは、該当タスク以外
のタスクによる書込みが禁止された構成となっている。
更に、後述するように、Lタスクにより上記出力レジス
タのうちいずれを有効化するかの判定を行い、その判定
結果に基づいて出力を出力切替回路14により切り替え
るようになっている。
【0011】また、図2に示すように、CPU11内に
は、プログラムメモリ12から読み込まれた命令の属す
るタスクの種類を判別してそのエラーを検出するエラー
検出回路24と、このエラー検出回路24を通過した命
令をデコード(解読)する命令デコーダ・命令シーケン
サ25が設けられ、この命令デコーダ・命令シーケンサ
25によりデコードした命令の内容に応じて、演算器2
6(ALU)で演算レジスタ21,22を用いて演算し
たり、リード信号又はライト信号をバスライン17に出
力するようになっている。
【0012】一方、プログラムメモリ12内には、CP
U0用(Lタスク用)のプログラム領域27と、CPU
1用(Aタスク用)のプログラム領域28と、テーブル
即値データ領域29とが設けられている。この実施例で
は、CPU1用(Aタスク用)のプログラム領域28に
格納されたAタスクのプログラムが、特許請求の範囲に
記載した“第1のプログラム”に該当し、後述する図5
(a)〜(d)に示すフローチャートに従って燃料噴射
制御やイグナイタ制御等のエンジン制御を実行する。こ
のAタスクは、後述するLタスクで禁止されている分岐
命令も許容されている。
【0013】これに対し、CPU0用のプログラム領域
27に格納されたLタスクのプログラムは、特許請求の
範囲に記載した“第2のプログラム”に相当し、プログ
ラム暴走に至る危険性のある分岐命令が禁止され且つ固
定ループ化されたプログラムで構成されている。これに
より、Lタスクのプログラムの実行時には0番地から実
行を開始し、1番地,2番地,3番地,…と順々に命令
を実行していき、プログラム上指定した所定番地に無条
件再スタート命令を記述することによりプログラムカウ
ンタ23が0番地に戻り、以後、上述した番地順の命令
実行を繰り返すようになる。また、このLタスクは、命
令が全て1ワード命令に固定されている。この理由は、
命令のワード数が固定されていない命令体系(例えば1
ワード命令もあれば、2ワード命令もあるという命令体
系)では、2ワード命令を読み間違えて1ワード命令と
解釈した場合に、次のワードは本来の命令ではないの
で、何を実行するか分からないからである。
【0014】このLタスクのプログラムは、上述したよ
うにプログラム暴走に至る危険性のない信頼性の高いプ
ログラムである特長を活かし、電源電圧Vccの低下時に
出力切替回路14によりAタスクからLタスクに切り替
えてエンジン制御を簡易的に代行するようになっている
(図6参照)。更に、このLタスクは、Aタスクの暴走
監視用のルーチンを含むと共に、固定ループ動作による
タイマとしての機能も備え、例えばインクリメント命令
又はデクリメント命令を実行させてそのカウント値が所
定の設定値に達したときに、Aタスクの処理に割込みを
発生させることで、タイマ割込みと等価な定時間処理が
可能となっている。
【0015】次に、本実施例で採用するパイプライン制
御方式について図4に基づいて説明する。本実施例のパ
イプラインは、例えば、命令フェッチ,命令デコード,
命令実行の各ステージからなる3段のパイプラインとし
て構成され、全命令がこの3段のパイプラインで遅滞な
く処理できるように設計されている。各ステージはそれ
ぞれ1サイクルで実行され、3サイクルで1命令を実行
するようになっているが、3段のパイプラインにより3
つの命令を並行処理することで、見掛上、1命令を1サ
イクルで実行するのと等価となっている。1サイクル
(各ステージ)の時間は、タイミングジェネレータから
出力されるCPU切替信号(クロック信号)により規定
されている。このCPU切替信号は、ローレベルの時間
TLoとハイレベルの時間THiとが同一であり、このCP
U切替信号のローレベル期間でCPU0(Lタスク)の
命令フェッチを行い、ハイレベル期間でCPU1(Aタ
スク)の命令フェッチを行うことにより、CPU0(L
タスク)とCPU1(Aタスク)の両プログラムを1:
1の時分割比で並行にパイプライン処理するようになっ
ている。これにより、両タスクの命令フェッチと命令デ
コードは、逆CPU関係(一方のタスクの命令をフェッ
チしている間に他方のタスクの命令をデコードする関
係)となっている。
【0016】このパイプライン処理中に、図4に示すよ
うに、例えば、CPU0のX+1番地の命令が分岐命令
(JMP)であるとすると、このX+1番地の分岐命令
をデコードする命令デコードステージで、分岐先アドレ
ス(XX番地)をセットし、当該分岐命令が含まれるタ
スク(CPU0)の次の命令フェッチステージで、分岐
先アドレス(XX番地)の命令をフェッチする。このた
め、分岐命令があっても、パイプラインに無駄サイクル
(遅延サイクル)が生じることは無く、パイプラインの
遅延を防止できる。この場合、分岐先アドレスのセット
(分岐命令実行)を命令デコードステージで行う結果、
分岐命令については命令実行ステージで何も処理を行わ
ないことになる。
【0017】一方、第2の回路ブロック10には、外部
から制御データを読み込むために、図3に示すようにA
/D変換器31,バッファ32,フィルタ回路33及び
アンプ回路34が設けられ、水温センサ35,吸気温セ
ンサ36,スロット開度センサ37等から出力されるア
ナログ電圧信号がバッファ32を通してA/D変換器3
1に入力され、ディジタル信号に変換されてCPU11
に読み込まれる。また、ノックセンサ38から出力され
るノッキング信号は、フィルタ回路33でエンジン振動
ノイズが取り除かれ、アンプ回路34で所定倍信号増幅
された後、A/D変換器31に入力される。このA/D
変換器31には、図1に示すように第1の回路ブロック
9に設けられた発振回路39からシステムクロックfsy
s が入力される。
【0018】ところで、エンジン制御を行うAタスクの
プログラムは、きめ細かな制御を行うために、通常、分
岐命令(ジャンプ命令)等を多く含んだ比較的複雑なプ
ログラムが用いられており、それ故に、電源電圧の低下
により暴走・デッドロックしやすいという事情がある。
更に、電源電圧が低下すれば、A/D変換器31のA/
D変換誤差も大きくなる。
【0019】そこで、この実施例では、第1の回路ブロ
ック9に設けられた電源コントロール回路40に、マイ
クロコンピュータの電源電圧Vccを監視する電源電圧監
視手段としての機能を持たせ、例えば定格5Vの電源電
圧Vccが出力切替電圧(例えば4.5V)よりも低下し
たときに、電源コントロール回路40によって、外部リ
セット信号発生回路(図示せず)からリセット信号をA
/D変換器31のリセット端子に入力させて、A/D変
換器31をリセットさせる。これと同時に、第1の回路
ブロック9に設けられたフラグ発生回路41にもリセッ
ト信号を入力し、このフラグ発生回路41からフラグ信
号をCPU11に入力して、電源電圧Vccが4.5V以
下に低下したことを知らせる。
【0020】更に、電源コントロール回路40は、電源
電圧Vccが動作下限電圧(例えば3V)以下に低下した
ときに、動作停止信号(リセット信号)をCPU11に
入力して、第1の回路ブロック9の動作も停止・リセッ
トさせる。
【0021】要するに、この実施例では、A/D変換器
31とAタスクの双方の安定動作範囲である4.5V以
上と、Lタスクの安定動作範囲である3V以上と、マイ
クロコンピュータ全体の動作が不安定になる3V以下の
3段階に分けて制御を行うものである。具体的には、
4.5V以上では、A/D変換器31を通して各種セン
サ信号を読み込んで、Aタスクにより通常のエンジン制
御を実行する。そして、4.5V〜3Vの範囲では、A
/D変換器31をリセットさせると共に、出力切替回路
14により出力をAタスクからLタスクに切り替え、こ
のLタスクによって燃料噴射又はイグナイタ制御等のエ
ンジン制御を簡易的に代行させる。更に、3V以下で
は、Lタスクの動作も不安定になるので、マイクロコン
ピュータ全体の動作を停止・リセットさせる。
【0022】以下、この制御の詳細な内容を図5及び図
6のフローチャートに従って説明する。まず、電源電圧
Vccが4.5V以上のときに実行されるAタスクによる
制御内容を図5に基づいて説明する。ベース処理では、
(a)に示すように、最初に初期化し(ステップ10
1)、吸入空気量の計算(ステップ102)、エンジン
回転数の計算(ステップ103)、噴射量の計算(ステ
ップ104)、点火時期の計算(ステップ105)を行
う。この後、ダイアグノーシス(正常異常の診断)を行
って(ステップ106)、ステップ102に戻り、上述
した処理を繰り返す。このベース処理中に、エンジン回
転に同期して、(b)に示す割込処理が行われる。この
割込処理では、エンジン回転パルス間隔を計算し(ステ
ップ111)、噴射量を出力すると共に(ステップ11
2)、イグナイタ出力(通電開始タイミング出力,点火
タイミング出力)の処理を行う(ステップ113)。
【0023】また、データの読込みタイミングを決定す
るために、(c)に示す割込処理により、タイマと同期
させて、カウンタ処理を行い(ステップ121)、A/
D変換器31によるA/D変換をスタートさせる(ステ
ップ122)。この後、(d)に示す割込処理により、
A/D変換完了時に、A/D変換器31から出力される
データをCPU11に読み込む(ステップ131)。
【0024】一方、Lタスクの処理は図6に示されてお
り、上述したAタスクの処理と1:1の時分割比で並行
にパイプライン処理される。このLタスクは、データメ
モリ13(RAM)及び出力回路15aの出力レジスタ
への書込みの許可/禁止が次の命令形式で記述されてい
る。
【0025】[OEN RAMアドレス,ビット位置]
ここで、“OEN”はアウトプットイネーブル命令であ
り、この“OEN”の次に記述されている該当RAMア
ドレスの該当ビット位置のデータが“1”か“0”かに
より書込みの許可/禁止を行うもので、例えば、該当ビ
ット位置のデータが“1”のときは書込み許可となり、
“0”のときは書込み禁止となる。この実施例では、書
込みの許可/禁止を判定するビット位置として、例えば
LSB(最下位のビット)と2桁目のビットが割り当て
られている。LSBは、アイドルスイッチ(以下「Id
l」と略記する)がオンのときに“1”となり、オフの
ときに“0”となる。また、2桁目のビットは、電源電
圧Vccが4.5V以上のときに“0”となり、4.5V
未満のときに“1”となる。
【0026】このLタスクでは、図6に示すように、ま
ず、“OEN”を“Hi”としてデータメモリ13への
書込みを許可する(ステップ201)。この後、ステッ
プ202で、Idlがオフのときの噴射量をデータメモ
リ13に書き込む(ステップ202)。次いで、“OE
N”の次に記述されている該当RAMアドレスのLSD
が“1”のとき(つまりIdlがオンのとき)には、デ
ータメモリ13への書込みを許可して(ステップ20
3)、Idlがオン時の噴射量をデータメモリ13に書
き込む(ステップ204)。
【0027】この後、該当RAMアドレスの2桁目のビ
ットの値が“1”であれば(つまり電源電圧Vccが4.
5V未満であれば)、出力切替回路14により出力をA
タスクからLタスクに切り替える。この後、該当RAM
アドレスの2桁目のビットの値が“1”であれば(つま
り電源電圧Vccが4.5V未満であれば)、Lタスク側
の出力レジスタへの書込みを許可して(ステップ20
6)、Lタスク側の出力レジスタに噴射量を書き込む
(ステップ207)。
【0028】以上説明した第1実施例によれば、電源電
圧VccがAタスクによる動作が不安定になる4.5V未
満に低下したときに、出力切替回路14によりAタスク
からLタスクに切り替え、このLタスクによって燃料噴
射又はイグナイタ制御等のエンジン制御を簡易的に代行
させる。このLタスクのプログラムは、プログラム暴走
・デッドロックに至る危険性のある分岐命令の無い固定
ループ化されたプログラムで構成されているので、この
Lタスクのプログラムは電源電圧Vccが多少低くても暴
走・デッドロックに至るおそれはなく、決められたプロ
グラムを繰り返し実行して、バックアップの役割を確実
に果たすことができる。これにより、ソフトウエアによ
り安定的に制御できる電源電圧Vccの範囲を拡大でき
て、電源電圧Vcc低下時のバックアップ機能を強化する
ことができる。
【0029】この場合、バックアップをソフトウエアに
より行うことができるので、設計変更(制御内容の変
更)の自由度を拡大でき、エンジン制御以外の種々の制
御にも広範囲に適用可能である。しかも、バックアップ
の役割を果たすLタスクのプログラムは、固定ループ化
されたプログラムを正確に繰り返し実行することから、
Aタスクのプログラムの暴走監視やタイマ演算,タイマ
割込みも行わせることができて、周辺回路における暴走
監視ロジック,ハードタイマ,割込みロジックを省略す
ることができると共に、多機能化も容易である。
【0030】以上説明した第1実施例では、1つのマイ
クロコンピュータによって、AタスクとLタスクとを時
分割でパイプライン処理するようにしたが、図7に示す
本発明の第2実施例のように、メイン側とサブ側の2つ
のマイクロコンピュータ51,52を設けた構成として
も良い。この場合、メイン側のマイクロコンピュータ5
1は、特許請求の範囲に記載した“第1のプログラム”
を実行して、燃料噴射制御やイグナイタ制御等のエンジ
ン制御を実行する。これに対し、サブ側のマイクロコン
ピュータ52は、前述した第1実施例と同じく、Aタス
クとLタスクとを時分割でパイプライン処理する構成と
なっており、Lタスクのプログラムが特許請求の範囲に
記載した“第2のプログラム”に相当し、第1実施例と
同じく、プログラム暴走に至る危険性のある分岐命令が
禁止され且つ固定ループ化されたプログラムで構成され
ている。一方、Aタスクのプログラムは、分岐命令も許
容され、データ制御,タイマ演算等の処理を行う。両マ
イクロコンピュータ51,52の出力は、出力切替手段
たる出力切替回路53によりいずれか一方に切り替えら
れ、出力駆動回路54を介してアクチュエータ55を駆
動する。
【0031】この第2実施例では、電源電圧Vccが出力
切替電圧(例えば4.5V)以上のときには、メイン側
のマイクロコンピュータ51の演算結果を出力切替回路
53から出力する。この後、電源電圧Vccが出力切替電
圧よりも低下すると、サブ側のマイクロコンピュータ5
2から出力切替信号が出力切替回路53に入力され、出
力切替回路53の出力をサブ側に切り替える。これによ
り、サブ側のマイクロコンピュータ52の演算結果であ
るLタスクの演算結果が出力切替回路53から出力され
て、エンジン制御が簡易的に代行され、第1実施例と同
じ作用・効果が得られる。
【0032】尚、上記各実施例では、2つのタスクを時
分割並行処理するようにしたが、3つ以上のタスクを時
分割並行処理するようにしても良い(この場合、複数の
タスクを分岐命令の無い固定ループ化されたプログラム
で構成しても良い)。
【0033】その他、本発明は、エンジン制御に限定さ
れず、車両の姿勢制御や空調制御等に適用したり、車両
以外の制御装置に適用して実施しても良い等、要旨を逸
脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、電源電圧が安定動作範囲から外れたときのバ
ックアップ用の第2のプログラムは、第1のプログラム
に比べて分岐命令の無い固定ループ化されたプログラム
で構成されているので、電源電圧が多少低く(高く)て
も暴走・デッドロックに至る可能性が非常に小さく、バ
ックアップの役割を充分に果たすことができて、ソフト
ウエアにより安定的に制御できる電源電圧の範囲を拡大
でき、電源電圧変動時のバックアップ機能を強化するこ
とができる。
【0035】この場合、バックアップをソフトウエアに
より行うことができるので、設計変更(制御内容の変
更)の自由度を拡大できて、種々の制御に広範囲に適用
可能である。しかも、バックアップの役割を果たす第2
のプログラムは、固定ループ化されたプログラムを正確
に繰り返し実行することから、第1のプログラムの暴走
監視やタイマとしても機能させることができ、周辺回路
における暴走監視ロジック,ハードタイマ,割込みロジ
ックを省略することができると共に、多機能化も容易で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すマイクロコンピュー
タ全体のブロック図
【図2】マイクロコンピュータの主要部のブロック図
【図3】第2の回路ブロックの詳細ブロック図
【図4】パイプライン処理を説明するタイムチャート
【図5】Aタスクの処理内容を示すフローチャート
【図6】Lタスクの処理内容を示すフローチャート
【図7】本発明の第2実施例を示すブロック図
【符号の説明】
9…第1の回路ブロック、10…第2の回路ブロック、
11…CPU、12…プログラムメモリ、13…データ
メモリ、14…出力切替回路(出力切替手段)、19,
20…アドレスレジスタ、21,22…演算レジスタ、
23…プログラムカウンタ、24…エラー検出回路、2
5…命令デコーダ・命令シーケンサ、26…演算器、2
7…CPU0(Lタスク)プログラム領域、28…CP
U1(Aタスク)プログラム領域、29…テーブル即値
データ領域、31…A/D変換器、40…電源コントロ
ール回路(電源電圧監視手段)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象を制御する第1のプログラムを
    実行するマイクロコンピュータの動作をバックアップす
    るものにおいて、 前記マイクロコンピュータの電源電圧を監視する電源電
    圧監視手段を設けると共に、前記第1のプログラムをバ
    ックアップする第2のプログラムを、分岐命令の無い固
    定ループ化されたプログラムで構成し、前記電源電圧が
    安定動作範囲から外れたときに、前記制御対象の制御を
    前記第1のプログラムから前記第2のプログラムに切り
    替えて簡易的に代行させるように構成したことを特徴と
    するマイクロコンピュータのバックアップ装置。
JP5158803A 1993-06-29 1993-06-29 マイクロコンピュータのバックアップ装置 Pending JPH0744407A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003040551A3 (de) * 2001-11-09 2003-08-14 Bosch Gmbh Robert Startvorrichtung für eine brennkraftmaschine
JP2007162586A (ja) * 2005-12-14 2007-06-28 Denso Corp 車載制御装置
WO2018131380A1 (ja) * 2017-01-16 2018-07-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 車両制御装置

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