JPH0743226A - 圧電素子を用いた力・加速度・磁気のセンサ - Google Patents

圧電素子を用いた力・加速度・磁気のセンサ

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JPH0743226A
JPH0743226A JP5207118A JP20711893A JPH0743226A JP H0743226 A JPH0743226 A JP H0743226A JP 5207118 A JP5207118 A JP 5207118A JP 20711893 A JP20711893 A JP 20711893A JP H0743226 A JPH0743226 A JP H0743226A
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    • G01MEASURING; TESTING
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造がより単純になる圧電素子を用いたセン
サを提供する。 【構成】 可撓性をもった円盤50の周囲はセンサ筐体
に固着され、中心部に作用した力が検出される。円盤5
0の上面には、ドーナツ円盤状の圧電素子20が位置
し、この圧電素子20の上面には、D1〜D6のパター
ンで示された上部電極層が形成される。また、この圧電
素子20の下面には同じくD1〜D6のパターンをもっ
た下部電極層が形成され、この下部電極層の下面は円盤
50の上面に固着される。上下一対の電極層とこれらの
間に挟まれた圧電素子20の一部分とにより1組の検出
子が形成され、合計6組の検出子D1〜D6が形成され
る。X、Y、Zの各軸方向に作用した力は、それぞれ検
出子D1,D2、検出子D3,D4、検出子D5,D6
の発生電荷により検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電素子を用いた力・
加速度・磁気のセンサ、特に、多次元の各成分ごとに
力、加速度、磁気を検出することのできるセンサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車産業や機械産業などでは、力、加
速度、磁気といった物理量を正確に検出できるセンサの
需要が高まっている。特に、二次元あるいは三次元の各
成分ごとにこれらの物理量を検出しうる小型のセンサが
望まれている。
【0003】このような小型のセンサとして、特開平5
−26744号公報には、本願と同一発明者によって開
発された新規なセンサが開示されている。この新規なセ
ンサは、圧電素子からなる検出子を複数組用意し、これ
を可撓性基板上に配置したものである。可撓性基板には
作用体が取り付けられており、この作用体に外力を作用
させると、可撓性基板に撓みが生じるような構造となっ
ている。この撓みは圧電素子へと伝達され、圧電素子で
は撓みに応じた電荷が発生する。そこで、この発生した
電荷に基づいて、作用した外力を検出するのが、この新
規なセンサの基本原理である。撓みの生じ方は、作用し
た外力の方向によって異なるため、所定の各位置に配置
された複数の圧電素子についての電荷の発生状態を検出
することにより、作用した外力の大きさと方向とを検出
することが可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した圧電素子を用
いたセンサでは、1つの軸方向に作用した力を検出する
ために、4組の検出子が必要になる。したがって、二次
元の力センサでは最低8組の検出子が必要になり、三次
元の力センサでは最低12組の検出子が必要になる。し
たがって、1枚の可撓性基板上にこれら多数の検出子を
配置した場合、構造が複雑になるという問題がある。し
かも、1組の検出子は上部電極と下部電極との2つの電
極を備えており、これら各電極に対してそれぞれ独立し
た配線を行うことになると、配線パターンも非常に複雑
になる。
【0005】そこで本発明は、構造がより単純になる圧
電素子を用いたセンサを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1) 本願第1の発明は、圧電素子を用いた力センサに
おいて、板状の圧電素子と、この圧電素子の上面に形成
された上部電極と、この圧電素子の下面に形成された下
部電極と、によって構成される検出子を4組用意し、可
撓性をもった基板内の1点に原点を定義し、この原点に
おいて互いに直交し、かつ、この基板の主面に平行な方
向に伸びるX軸およびY軸を定義し、第1の検出子をX
軸上の負の領域に、第2の検出子をX軸上の正の領域
に、第3の検出子をY軸上の負の領域に、第4の検出子
をY軸上の正の領域に、それぞれ配置し、各検出子の一
方の電極を基板に固定し、基板外側の周囲部分をセンサ
筐体に固定し、外部から作用する物理量に基づいて発生
した力を、原点に伝達する機能を有する作用体を形成
し、この作用体に発生したX軸方向に関する力を、第1
の検出子および第2の検出子において発生した電荷に基
づいて検出し、作用体に発生したY軸方向に関する力
を、第3の検出子および第4の検出子において発生した
電荷に基づいて検出するようにしたものである。
【0007】(2) 本願第2の発明は、上述の第1の発
明に係る力センサが、基板外側の周囲部分を固定し、作
用体に作用した力を原点近傍に伝達するようにしたのに
対し、これとは逆に、基板の原点近傍をセンサ筐体に固
定し、作用体に作用した力を基板外側の周囲部分に伝達
するようにしたものである。
【0008】(3) 本願第3の発明は、上述の第1また
は第2の発明に係る力センサにおいて、XY平面上に、
原点を周囲から囲むような内側環状領域と、この内側環
状領域を更に周囲から囲むような外側環状領域と、を定
義し、第1の検出子を、外側環状領域内の、XY座標系
の第2象限および第3象限に渡る領域に配置し、第2の
検出子を、外側環状領域内の、XY座標系の第1象限お
よび第4象限に渡る領域に配置し、第3の検出子を、内
側環状領域内の、XY座標系の第3象限および第4象限
に渡る領域に配置し、第4の検出子を、内側環状領域内
の、XY座標系の第1象限および第2象限に渡る領域に
配置したものである。
【0009】(4) 本願第4の発明は、圧電素子を用い
た力センサにおいて、板状の圧電素子と、この圧電素子
の上面に形成された上部電極と、この圧電素子の下面に
形成された下部電極と、によって構成される検出子を6
組用意し、可撓性をもった基板内の1点に原点を定義
し、この原点において互いに直交し、かつ、この基板の
主面に平行な方向に伸びるX軸およびY軸を定義し、原
点を通りXY平面に垂直なZ軸を定義し、更に、原点を
通りXY平面に沿って伸びる第4の軸を定義し、第1の
検出子をX軸上の負の領域に、第2の検出子をX軸上の
正の領域に、第3の検出子をY軸上の負の領域に、第4
の検出子をY軸上の正の領域に、第5の検出子を第4の
軸上の負の領域に、第6の検出子を第4の軸上の正の領
域に、それぞれ配置し、各検出子の一方の電極を基板に
固定し、基板外側の周囲部分をセンサ筐体に固定し、外
部から作用する物理量に基づいて発生した力を、原点に
伝達する機能を有する作用体を形成し、作用体に発生し
たX軸方向に関する力を、第1の検出子および第2の検
出子において発生した電荷に基づいて検出し、作用体に
発生したY軸方向に関する力を、第3の検出子および第
4の検出子において発生した電荷に基づいて検出し、作
用体に発生したZ軸方向に関する力を、第5の検出子お
よび第6の検出子において発生した電荷に基づいて検出
するようにしたものである。
【0010】(5) 本願第5の発明は、上述の第4の発
明に係る力センサが、基板外側の周囲部分を固定し、作
用体に作用した力を原点近傍に伝達するようにしたのに
対し、これとは逆に、基板の原点近傍をセンサ筐体に固
定し、作用体に作用した力を基板外側の周囲部分に伝達
するようにしたものである。
【0011】(6) 本願第6の発明は、上述の第4また
は第5の発明に係る力センサにおいて、X軸を第4の軸
としても用いるようにしたものである。
【0012】(7) 本願第7の発明は、上述の第6の発
明に係る力センサにおいて、XY平面上に、原点を周囲
から囲むような内側環状領域と、この内側環状領域を更
に周囲から囲むような外側環状領域と、を定義し、第1
の検出子を、外側環状領域内の、XY座標系の第2象限
および第3象限に渡る領域に配置し、第2の検出子を、
外側環状領域内の、XY座標系の第1象限および第4象
限に渡る領域に配置し、第3の検出子を、内側環状領域
内の、XY座標系の第3象限および第4象限に渡る領域
に配置し、第4の検出子を、内側環状領域内の、XY座
標系の第1象限および第2象限に渡る領域に配置し、第
5の検出子を、内側環状領域内のX軸上の負の領域に、
第3の検出子と第4の検出子との間に位置するように配
置し、第6の検出子を、内側環状領域内のX軸上の正の
領域に、第3の検出子と第4の検出子との間に位置する
ように配置したものである。
【0013】(8) 本願第8の発明は、上述の第6の発
明に係る力センサにおいて、XY平面上に、原点を周囲
から囲むような内側環状領域と、この内側環状領域を更
に周囲から囲むような外側環状領域と、を定義し、第1
の検出子を、外側環状領域内の、XY座標系の第1象限
および第2象限に渡る領域に配置し、第2の検出子を、
外側環状領域内の、XY座標系の第3象限および第4象
限に渡る領域に配置し、第3の検出子を、内側環状領域
内の、XY座標系の第2象限および第3象限に渡る領域
に配置し、第4の検出子を、内側環状領域内の、XY座
標系の第1象限および第4象限に渡る領域に配置し、第
5の検出子を、外側環状領域内のX軸上の負の領域に、
第1の検出子と第2の検出子との間に位置するように配
置し、第6の検出子を、外側環状領域内のX軸上の正の
領域に、第1の検出子と第2の検出子との間に位置する
ように配置したものである。
【0014】(9) 本願第9の発明は、上述の第7の発
明に係る力センサにおいて、更に、第7の検出子および
第8の検出子を付加的に設け、第7の検出子を、外側環
状領域内のY軸上の負の領域に、第1の検出子と第2の
検出子との間に位置するように配置し、第8の検出子
を、外側環状領域内のY軸上の正の領域に、第1の検出
子と第2の検出子との間に位置するように配置し、作用
体に発生したZ軸方向に関する力を、第5〜第8の検出
子において発生した電荷に基づいて検出するようにした
ものである。
【0015】(10) 本願第10の発明は、上述の第1〜
第9の発明に係る力センサにおいて、X軸方向に関する
力を検出するための検出子については、原点に関して反
対側に配置された検出子同士で互いに反転する分極特性
をもつように、Y軸方向に関する力を検出するための検
出子については、原点に関して反対側に配置された検出
子同士で互いに反転する分極特性をもつように、Z軸方
向に関する力を検出するための検出子については、原点
に関して反対側に配置された検出子同士で同じ分極特性
をもつように、各検出子の圧電素子に対して所定の分極
処理を行うようにしたものである。
【0016】(11) 本願第11の発明は、上述の第1〜
第10の発明に係る力センサにおいて、各検出子を構成
する圧電素子を、物理的に1枚の共通圧電素子で構成
し、この共通圧電素子の一部分をそれぞれの検出子を構
成する個々の圧電素子として利用するようにしたもので
ある。
【0017】(12) 本願第12の発明は、上述の第1〜
第11の発明に係る力センサにおいて、複数の下部電極
または複数の上部電極のいずれか一方を、単一の電極層
によって構成したものである。
【0018】(13) 本願第13の発明は、上述の第12
の発明に係る力センサにおいて、可撓性をもった基板を
導電性材料によって構成し、この基板自身を単一の電極
層として用いるようにしたものである。
【0019】(14) 本願第14の発明は、上述の第1〜
第13の発明に係る力センサに加えて、板状の圧電素子
と、この圧電素子の上面に形成された上部電極と、この
圧電素子の下面に形成された下部電極と、によって構成
され、両電極間に電荷を与えることにより電極の層方向
に伸縮する伸縮子を4組用意し、第1の伸縮子をX軸上
の負の領域に、第2の伸縮子をX軸上の正の領域に、第
3の伸縮子をY軸上の負の領域に、第4の伸縮子をY軸
上の正の領域に、それぞれ配置し、各伸縮子の一方の電
極を基板に固定し、各伸縮子の電極間に所定の電圧を印
加することにより、作用体に所定方向の力が作用したの
と等価な変位を基板に誘発させ、センサの試験を行うこ
とができるようにしたものである。
【0020】(15) 本願第15の発明は、上述の第1〜
第14の発明に係るセンサにおいて、外部から与えられ
る加速度に基づいて作用体に力を発生させることによ
り、加速度を検出しうるようにしたものである。
【0021】(16) 本願第16の発明は、上述の第1〜
第14の発明に係るセンサにおいて、外部から与えられ
る磁気に基づいて作用体に力を発生させることにより、
磁気を検出しうるようにしたものである。
【0022】
【作 用】本願発明に係るセンサでは、1つの軸方向に
作用した力を検出するのに、2組の検出子を用意すれば
よい。したがって、二次元の力センサでは4組の検出子
を、三次元の力センサでは6組の検出子を、それぞれ用
意すればよい。したがって、全体的な構造は非常に単純
になる。
【0023】また、XY平面上に、原点を周囲から囲む
ような内側環状領域と、この内側環状領域を更に周囲か
ら囲むような外側環状領域と、を定義し、これら環状領
域に沿って各検出子を配置するようにしたため、検出子
の効率良い配置が可能になり、小型ながら感度の高いセ
ンサが実現できる。
【0024】更に、各検出子を構成する圧電素子ごと
に、それぞれ分極特性を変えるような分極処理を行うこ
とにより、各電極に発生する電荷の極性を都合良く設定
することができるようになる。このため、各電極に対す
る配線構造が単純化される。
【0025】また、各検出子について共通した1枚の共
通圧電素子を用いたり、共通の電極層を用いたりするこ
とにより構造は単純化され、更に、導電性材料の基板を
用いれば、この基板自身を共通の電極層として利用する
ことができるようになるため、電極層の数を減らすこと
ができる。
【0026】本願発明は、更に、センサに自己診断機能
を付加するための方法をも提供する。圧電素子は、機械
的変形により両電極に電荷を発生させる性質を有すると
ともに、両電極に所定の電圧を印加するとこれに応じた
機械的変形を生じるという逆の性質をも有する。そこ
で、検出子と同じ構造をもった伸縮子を配置し、この伸
縮子に所定の電圧を印加すれば、伸縮子に生じた変形が
基板に伝達され、外部から力が作用したのと等価の状態
を疑似的に作り出すことができる。したがって、この疑
似的状態における検出子の出力を診断することにより、
センサの試験が可能になる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて説
明する。
【0028】§1. 従来提案されているセンサ はじめに、参考のために、特開平5−26744号公報
に開示されているセンサの構造および動作について簡単
に説明しておく。図1は、この従来のセンサの上面図で
ある。可撓基板10はいわゆるダイヤフラムとして機能
する可撓性をもった円盤状の基板であり、この可撓基板
10の上には、いわゆるドーナツ盤状をした圧電素子2
0が配置されている。この圧電素子20の上面には、そ
れぞれ図示したような形状をした16枚の上部電極層L
1〜L16が、それぞれ図示した位置に形成されてい
る。また、この圧電素子20の下面には、上部電極層L
1〜L16のそれぞれと全く同じ形状をした16枚の下
部電極層M1〜M16(図1には示されていない)が、
上部電極層L1〜L16のそれぞれと対向する位置に形
成されている。図2は、このセンサの側断面図である
(図が繁雑になるのを避けるため、各電極層について
は、断面切り口部分のみを描いてある。以下、すべての
側断面図において同じ)。この図に明瞭に示されている
ように、ドーナツ盤状の圧電素子20は、16枚の上部
電極層L1〜L16(図2には、L1〜L4のみ示され
ている)と、16枚の下部電極層M1〜M16(図2に
は、M1〜M4のみ示されている)と、によって挟ま
れ、いわゆるサンドイッチの状態になっている。そし
て、下部電極層M1〜M16の下面が可撓基板10の上
面に固着されている。一方、可撓基板10の下面には、
作用体30が固着されており、可撓基板10の周囲部分
はセンサ筐体40によって固着支持されている。この実
施例では、可撓基板10は絶縁性の材料によって構成さ
れている。可撓基板10を金属などの導電性の材料によ
って構成した場合には、その上面に絶縁膜を形成するこ
とにより、16枚の下部電極層M1〜M16が短絡する
のを防ぐようにする。
【0029】ここでは、説明の便宜上、可撓基板10の
中心位置Oを原点としたXYZ三次元座標系を考えるこ
とにする。すなわち、図1の右方向にX軸、下方向にY
軸、そして紙面に垂直な方向にZ軸を定義する。図2
は、このセンサをXZ平面で切った断面図ということに
なり、可撓基板10、圧電素子20、各電極層L1〜L
16,M1〜M16は、いずれもXY平面に平行に配置
されていることになる。また、図1に示すように、XY
平面上において、X軸あるいはY軸と45°の角をなす
方向にW1軸およびW2軸を定義する。W1軸およびW
2軸はいずれも原点Oを通る。このような座標系を定義
すると、上部電極層L1〜L4および下部電極層M1〜
M4は、X軸の負方向から正方向に向かって順に配置さ
れており、上部電極層L5〜L8および下部電極層M5
〜M8は、Y軸の負方向から正方向に向かって順に配置
されており、上部電極層L9〜L12および下部電極層
M9〜M12は、W1軸の負方向から正方向に向かって
順に配置されており、上部電極層L13〜L16および
下部電極層M13〜M16は、W2軸の負方向から正方
向に向かって順に配置されていることになる。
【0030】さて、圧電素子の上面および下面にそれぞ
れ電極層を形成し、この一対の電極層間に所定の電圧を
印加すると、この圧電素子内部に所定の圧力が発生し、
逆に、この圧電素子に所定の力を加えると、一対の電極
層間に所定の電圧が発生する性質があることは、よく知
られている。そこで、上述した16枚の上部電極層L1
〜L16と、16枚の下部電極層M1〜M16と、これ
らによって挟まれた圧電素子20の16個の部分と、に
よって、それぞれ16組の検出子D1〜D16が形成さ
れたものと考えることにする。たとえば、上部電極層L
1と下部電極層M1と、これらに挟まれた圧電素子20
の一部分と、によって検出子D1が形成されることにな
る。結局、16組の検出子D1〜D16は、図3の上面
図に示されるように配置されていることになる。
【0031】ここで、このセンサにおける圧電素子20
としては、図4に示すような分極特性をもった圧電セラ
ミックスが用いられている。すなわち、図4(a) に示す
ように、XY平面に沿って伸びる方向の力が作用した場
合には、上部電極層L側に正の電荷が、下部電極層M側
に負の電荷が、それぞれ発生し、逆に、図4(b) に示す
ように、XY平面に沿って縮む方向の力が作用した場合
には、上部電極層L側に負の電荷が、下部電極層M側に
正の電荷が、それぞれ発生するような分極特性をもって
いる。ここでは、このような分極特性をタイプと呼ぶ
ことにする。このセンサにおける16組の検出子D1〜
D16は、いずれもタイプの分極特性をもった圧電素
子を有することになる。
【0032】続いて、このセンサにおいて、作用体30
に所定方向の外力が作用した場合に、どのような現象が
起こるかを説明する。まず、図5に示すように、作用体
30の重心Gに対してX軸方向の力Fxが作用した場合
を考える。このような力Fxの作用により、ダイヤフラ
ムの機能を果たす可撓基板10に撓みが生じ、図5に示
すような変形が起こる。この結果、X軸に沿って配置さ
れた検出子D1,D3はX軸方向に伸び、同じくX軸に
沿って配置された検出子D2,D4はX軸方向に縮むこ
とになる。これら各電極層に挟まれた圧電素子は、図4
に示すような分極特性を有するので、これら各電極層に
は、図5に小円で囲った記号「+」または「−」で示す
ような極性の電荷が発生する。また、Y軸方向の力Fy
が作用した場合は、Y軸に沿って配置された検出子D5
〜D8を構成する各電極層について、同様に所定の極性
をもった電荷が発生する。
【0033】次に、Z軸方向の力Fzが作用した場合を
考える。この場合は、ダイヤフラムの機能を果たす可撓
基板10が図6に示すように変形し、W1軸に沿って配
置された検出子D9,D12はW1軸方向に伸び、同じ
くW1軸に沿って配置された検出子D10,D11はW
1軸方向に縮むことになる。このため、検出子D9〜D
12を構成する各電極層には、図6に小円で囲った記号
「+」または「−」で示すような極性の電荷が発生す
る。W2軸に沿って配置された検出子D13〜D16を
構成する各電極層にも、同様に所定の極性をもった電荷
が発生する。
【0034】このような現象を利用すれば、各電極層に
発生する電荷を検出することにより、各軸方向に作用し
た力を検出することができる。すなわち、X軸方向の力
Fxを検出するには、検出子D1〜D4に発生した電荷
を検出すればよいし、Y軸方向の力Fyを検出するに
は、検出子D5〜D8に発生した電荷を検出すればよい
し、Z軸方向の力Fzを検出するには、検出子D9〜D
16に発生した電荷を検出すればよい。しかしながら、
このように従来のセンサでは、1つの軸方向の力を検出
するために4組の検出子を用いていたため、全体的な構
造が複雑になるという問題があることは既に述べたとお
りである。
【0035】§2. 本発明に係るセンサの一実施例 本発明の一実施例に係る力センサの上面図を図7に、側
断面図を図8にそれぞれ示す。起歪体50は、全体的に
円盤状の部材であり、その上面部分が前述したセンサに
おける可撓基板10としての機能を果たす。中央部分の
作用部51は、下面に突出した円柱状の部分であり、前
述したセンサにおける作用体30としての機能を果た
す。この作用部51の周囲には、いわゆるドーナツ状の
溝が掘られており、この溝の部分は肉厚が薄くなってい
る。ここでは、この肉厚の薄い部分を可撓部52と呼ぶ
ことにする。また、可撓部52の周囲部分、すなわち、
起歪体50の外周部分を固定部53と呼ぶ。このよう
に、起歪体50は、中央部分の作用部51と、その周囲
部分の可撓部52と、更にその周囲部分の固定部53
と、によって構成されている。可撓部52は、その肉厚
の薄さにより文字通り「可撓性」を有する部分であり、
固定部53をセンサ筐体に固着した状態において、作用
部51の所定位置(たとえば、図8に示す作用点P)に
力を加えると、可撓部52が機械的変形を起こす。こう
して、起歪体50の上面部分は、前述したセンサにおけ
る可撓基板10としての機能を果たすのである。
【0036】起歪体50の上には、いわゆるドーナツ盤
状をした圧電素子20が配置されている。この圧電素子
20は、前述したセンサと同様に、図4に示すようなタ
イプの分極特性を有する圧電セラミックスである。ま
た、圧電素子20の上下両面に、上部電極層および下部
電極層が形成され、これにより個々の検出子が形成され
る点についても、前述したセンサと同様である。ただ
し、検出子の配置が前述のセンサとは異なる。前述のセ
ンサでは、合計で16組の検出子が設けられていたが、
この実施例のセンサでは、図7の上面図に示すように、
8組の検出子D1〜D8が設けられているだけである。
各検出子は、それぞれ上部電極層A1〜A8と、下部電
極層B1〜B8と、これらの間に挟まれた圧電素子20
の一部分によって構成されている。上部電極層A1〜A
8および下部電極層B1〜B8の形状および配置は、図
7に示す検出子D1〜D8の形状および配置と同じであ
る。なお、図8の側断面図においては、図が繁雑になる
のを避けるため、これら電極層については、断面切り口
部分のみを描いてある。また、この実施例では、起歪体
50は絶縁性の材料によって構成されているが、これを
金属などの導電性の材料によって構成した場合には、そ
の上面に絶縁膜を形成することにより、8枚の下部電極
層B1〜B8が短絡するのを防ぐようにする。
【0037】ここでも、説明の便宜上、図8に示す中心
位置Oを原点としたXYZ三次元座標系を考えることに
する。すなわち、図8の右方向にX軸、下方向にZ軸、
そして紙面に垂直な方向にY軸を定義する。起歪体50
の上面、圧電素子20、各電極層A1〜A8,B1〜B
8は、いずれもXY平面に平行に配置されていることに
なる。ここで、各検出子D1〜D8の形状および配置
(別言すれば、各電極層A1〜A8,B1〜B8の形状
および配置)が本発明の特徴のひとつである。図7の上
面図に示されているように、検出子D1,D8,D2,
D7は、円形の環状帯(以下、外側環状領域と呼ぶ)に
沿って配置されており、その内側の円形の環状帯(以
下、内側環状領域と呼ぶ)に沿って、検出子D5,D
4,D6,D3が配置されている。このように、原点O
を取り囲むように定義された内側環状領域および外側環
状領域に沿って、各検出子(すなわち、各電極層)を配
置することにより、非常に効率的な検出が可能になるの
である。なお、図8において一点鎖線で示してあるよう
に、外側環状領域に配置された各電極層の外周部分は、
可撓部52の外周部分(ドーナツ状の溝の外壁部分:一
点鎖線S2)に揃うようにし、内側環状領域に配置され
た各電極層の内周部分は、可撓部52の内周部分(ドー
ナツ状の溝の内壁部分:一点鎖線S1)に揃うようにす
ると、感度良い検出を行う上で好ましい。
【0038】なお、この実施例において、圧電素子20
として中央部分に円形の開口窓が形成されたドーナツ盤
状のものを用いているのは、この開口窓を用いて上述の
位置合わせを容易に行うためである。円形の開口窓を利
用しないで正確な位置合わせができる別な方法を行うこ
とができる場合は、開口窓のない円盤状の圧電素子20
を用いてもよい。
【0039】次に、このセンサにおいて、固定部53を
センサ筐体に固定したまま、作用部51の底面に定義さ
れた作用点Pに所定方向の外力が作用した場合に、どの
ような現象が起こるかを説明する。まず、図9に示すよ
うに、作用点Pに対してX軸方向の力Fxが作用した場
合を考える。このような力Fxの作用により、可撓部5
2に撓みが生じ、図9に示すような変形が起こる。この
結果、X軸に沿って配置された検出子D1,D6はX軸
方向に伸び、同じくX軸に沿って配置された検出子D
5,D2はX軸方向に縮むことになる。これら各電極層
に挟まれた圧電素子は、図4に示すような分極特性を有
するので、これら各電極層には、図9に小円で囲った記
号「+」または「−」で示すような極性の電荷が発生す
る。また、作用点Pに対してY軸方向の力Fyが作用し
た場合は、可撓部52に同様に撓みが生じ、Y軸に沿っ
て配置された検出子D7,D4はY軸方向に伸びるため
に上部電極側に「+」、下部電極側に「−」の電荷が発
生し、同じくY軸に沿って配置された検出子D3,D8
はY軸方向に縮むために上部電極側に「−」、下部電極
側に「+」の電荷が発生することになる。
【0040】次に、Z軸方向の力Fzが作用した場合を
考える。この場合は、可撓部52が図10に示すように
変形し、外側環状領域に配置された検出子D1,D8,
D2,D7は伸びるために上部電極側に「+」、下部電
極側に「−」の電荷が発生し、内側環状領域に配置され
た検出子D5,D4,D6,D3は縮むために上部電極
側に「−」、下部電極側に「+」の電荷が発生すること
になる。
【0041】ここで、力Fx,Fy,Fzのそれぞれが
作用した場合に、各検出子の上部電極側に発生する電荷
の極性をまとめると、図11に示す表が得られる。表中
「0」と記されているのは、圧電素子が部分的には伸び
るが部分的には縮むため、正負が相殺されてトータルと
して電荷は発生しないことを示す。また、下部電極側に
発生する電荷の極性は、この表とは逆の極性になる。ま
た逆方向の力−Fx,−Fy,−Fzが作用したとき
も、それぞれこの表とは逆の極性の電荷が現われる。こ
のような表が得られることは、図9および図10に示す
変形状態と、図7に示す各検出子の配置とを参照すれ
ば、容易に理解できよう。この実施例のセンサでは、検
出子D1,D2によって力Fxを検出し、検出子D3,
D4によって力Fyを検出し、検出子D5〜D8によっ
て力Fzを検出している。
【0042】§3. 本発明に係るセンサの検出回路の
一例 上述したセンサを用いて力の検出を行うためには、図1
2に示すような検出回路を用意すればよい。この検出回
路において、Q/V変換回路61〜68は、各検出子D
1〜D8の両電極に発生する電荷量を電圧値に変換する
回路である。この回路からは、たとえば、上部電極層に
「+」、下部電極層に「−」の電荷が発生した場合に
は、発生した電荷量に応じた正の電圧(接地電位に対し
て)が出力され、逆に、上部電極層に「−」、下部電極
層に「+」の電荷が発生した場合には、発生した電荷量
に応じた負の電圧(接地電位に対して)が出力される。
こうして出力された電圧V1〜V8は、演算器71〜7
3に与えられ、これら演算器71〜73の出力が端子T
x,Ty,Tzに得られる。ここで、端子Txの接地電
位に対する電圧値が力Fxの検出値となり、端子Tyの
接地電位に対する電圧値が力Fyの検出値となり、端子
Tzの接地電位に対する電圧値が力Fzの検出値とな
る。
【0043】各出力端子Tx,Ty,Tzに得られる電
圧値が、力Fx,Fy,Fzの検出値になることは、図
11の表を参照すればわかる。たとえば、力Fxが作用
した場合、検出子D1の上部電極層には「+」の電荷が
発生し、下部電極層には「−」の電荷が発生する。一
方、検出子D2の上部電極層には「−」の電荷が発生
し、下部電極層には「+」の電荷が発生する。したがっ
て、V1は正、V2は負の電圧となる。そこで、演算器
71によって、V1−V2なる演算を行うことにより、
電圧V1,V2の絶対値の和が求まり、これが力Fxの
検出値として端子Txに出力されることになる。同様
に、力Fyが作用した場合は、検出子D3の上部電極層
には「−」の電荷が発生し、下部電極層には「+」の電
荷が発生する。一方、検出子D4の上部電極層には
「+」の電荷が発生し、下部電極層には「−」の電荷が
発生する。したがって、V3は負、V4は正の電圧とな
る。そこで、演算器72によって、V4−V3なる演算
を行うことにより、電圧V3,V4の絶対値の和が求ま
り、これが力Fyの検出値として端子Tyに出力される
ことになる。また、力Fzが作用した場合は、検出子D
5,D6の上部電極層には「−」の電荷が発生し、下部
電極層には「+」の電荷が発生する。一方、検出子D
7,D8の上部電極層には「+」の電荷が発生し、下部
電極層には「−」の電荷が発生する。したがって、V
5,V6は負、V7,V8は正の電圧となる。そこで、
演算器73によって、V7+V8−V5−V6なる演算
を行うことにより、電圧V5〜V8の絶対値の和が求ま
り、これが力Fzの検出値として端子Tzに出力される
ことになる。
【0044】ここで注目すべき点は、各出力端子Tx,
Ty,Tzに得られる検出値は、他軸成分を含まないと
いうことである。たとえば、図11の表に示されている
ように、力Fxだけが作用した場合、力Fy検出用の検
出子D3,D4には電荷の発生はなく、端子Tyには検
出電圧は得られない。このとき、力Fz検出用の検出子
D5,D6にはそれぞれ電荷(逆極性)が発生するが、
演算器73において電圧V5およびV6は互いに加算さ
れるため相殺されてしまい、やはり端子Tzには検出電
圧は得られない。力Fyだけが作用した場合も同様に、
端子Ty以外には検出電圧は得られない。また、力Fz
だけが作用した場合も同様に、端子Tz以外には検出電
圧は得られない。こうして、XYZの3軸方向成分が独
立して検出できる。
【0045】図13に示すQ/V変換回路60は、図1
2に示す検出回路におけるQ/V変換回路61〜68と
して利用するのに適した回路の基本構成例である。図1
3でDと記して示したのが検出子D1〜D8に対応する
ものである。このように、基本的には、演算増幅器A、
抵抗R、コンデンサCという単純な回路構成により、検
出子Dに発生した電荷を電圧に変換することができる。
図14に示す回路は、また別なQ/V変換回路を示した
ものであり、演算増幅器を2段に直列接続して用いてい
る。もちろん、ここに示した回路はほんの一例であり、
どのような回路を用いて電圧に変換してもかまわない。
このようなQ/V変換回路については、たとえば「圧電
セラミックス新技術」(日本電子材料工業会編:オーム
社刊)の94頁〜101頁に例示されている。
【0046】§4. 本発明に係るセンサの別な実施例 続いて、本発明の別な実施例に係る力センサをいくつか
開示しておく。図11に示す表を見るとわかるように、
実は、力Fzの検出には、4組の検出子は必ずしも用意
する必要はないのである。たとえば、検出子D5,D6
の2組だけを用いても力Fzを検出することが可能であ
るし、検出子D7,D8の2組だけを用いても力Fzを
検出することが可能である。要するに、本発明によれ
ば、1つの軸方向に作用した力を検出するのに、最低限
2組の検出子が用意できれば十分なのである。図15に
上面図を示す実施例は、6組の検出子D1〜D6のみを
用いたセンサである。検出子D7,D8を設けていない
ため、その分、検出子D1,D2の面積が増えている。
力Fzの検出値は、図16に示すような回路を用い、演
算器74によって、−(V5+V6)なる演算を行うこ
とにより端子Tzに出力される。図17に上面図を示す
実施例は、6組の検出子D1〜D4,D7,D8のみを
用いたセンサである。検出子D5,D6を設けていない
ため、その分、検出子D3,D4の面積が増えている。
力Fzの検出値は、図18に示すような回路を用い、演
算器75によって、(V7+V8)なる演算を行うこと
により端子Tzに出力される。
【0047】この他、力Fz検出用の2組の検出子は、
どのような軸上に配置してもかまわない。要するに、X
Y平面上で原点Oを通る第4の軸Wを定義し、この第4
の軸Wの正側と負側にそれぞれ1組ずつ検出子を配置す
れば、これらの検出子により力Fzが検出できる。図1
5は第4の軸WをX軸に一致させた例であり、図17は
第4の軸WをY軸に一致させた例である。
【0048】また、これまで述べたセンサは、XYZの
3軸についての力の各軸方向成分を検出する三次元の力
センサについての実施例であったが、XYの2軸につい
ての力の各軸方向成分を検出する二次元の力センサであ
れば、4組の検出子だけを用いれば十分である。図19
に上面図を示す実施例は、4組の検出子D1〜D4のみ
を用いた二次元の力センサである。力Fz検出用の検出
子を設けていないため、その分、検出子D1〜D4の面
積が増えている。
【0049】また、これまでの実施例では、1枚の圧電
素子20をすべての検出子に共通した圧電素子として用
いているが、これを複数枚数の圧電素子で構成すること
も可能である。たとえば、各検出子ごとに別個独立した
圧電素子を用いるようにしてもよいし、複数組の検出子
ごとにそれぞれ別個独立した圧電素子を用いるようにし
てもよい。
【0050】§5. 圧電素子に異なる分極処理を行う
実施例 上述したように、本発明のセンサでは、各検出子の上部
電極層および下部電極層に発生した電荷に基づいて、作
用した力の各軸方向成分を検出することができる。この
ため、各電極層に対して所定の配線を行う必要がある。
この配線は、上部電極層と下部電極層とが入り乱れたも
のとなっており、このセンサを大量生産する場合、製品
の全コストに比べて配線のためのコストが無視できなく
なる。ここで述べる実施例は、圧電素子の分極特性を部
分的に変えることにより、配線を単純化し製造コストを
低減するようにしたものである。
【0051】圧電セラミックスなどでは、任意の分極特
性をもった素子を製造することが可能である。たとえ
ば、上述したセンサにおいて用いられている圧電素子2
0は、図4に示すようなタイプの分極特性をもったも
のであった。これに対して、図20に示すようなタイプ
の分極特性をもった圧電素子22を製造することも可
能である。すなわち、図20(a) に示すように、XY平
面に沿って伸びる方向の力が作用した場合には、上部電
極層L側に負の電荷が、下部電極層M側に正の電荷が、
それぞれ発生し、逆に、図20(b) に示すように、XY
平面に沿って縮む方向の力が作用した場合には、上部電
極層L側に正の電荷が、下部電極層M側に負の電荷が、
それぞれ発生するような分極特性をもった圧電素子22
を製造することが可能である。また、1つの圧電素子の
一部分にタイプの分極特性をもたせ、別な一部分にタ
イプの分極特性をもたせることも可能である。ここに
述べる実施例は、このような局在的な分極処理を施した
圧電素子を用いることにより、センサの構造を単純化す
るものである。
【0052】図21に上面図を示すセンサは、このよう
な局在的な分極処理を施した圧電素子25を用いたセン
サである。この圧電素子25は、形状は上述した図7の
センサにおいて用いられている圧電素子20と全く同じ
ドーナツ盤状をした素子である。しかしながら、その分
極特性は圧電素子20とは異なっている。圧電素子20
は、前述したように、すべての部分がタイプの分極特
性をもつ素子であった。これに対し、圧電素子25は、
図21に示すように、8個の各領域においてタイプま
たはタイプのいずれかの分極特性をもつ。すなわち、
検出子D1,D4,D7,D8の領域においてはタイプ
の分極特性を示し、検出子D2,D3,D5,D6の
領域においてはタイプの分極特性を示す(図7と図2
1とを参照)。
【0053】このように、図21に示すセンサは、圧電
素子20の代わりに、局在的な分極処理を施した圧電素
子25を用いたセンサであるが、このセンサにおいて、
各電極層に発生する電荷の極性がどのように変わるかを
考えてみると、タイプの分極特性をもった領域に形成
されている上部電極層および下部電極層に発生する電荷
の極性が前述のセンサとは逆になることがわかる。すな
わち、図11に示す表のうち、検出子D2,D3,D
5,D6に関する極性が反転することになり、図22に
示す表のような結果が得られることになる(表中、検出
子の名前の上に付されたバーは、その検出子の分極特性
が逆転していることを示す)。ここで注目すべき点は、
表中太線で囲った部分である。これらの部分は、力Fx
の検出、力Fyの検出、力Fzの検出に関与する部分で
あるが、いずれも上部電極側に発生する電荷の極性は
「+」となっている。このため、各検出子に対して、図
23に示すような配線を施しておけば、力Fx,Fy,
Fzの検出値を、それぞれ端子Txx,Tyy,Tzz
にそのまま得ることができるようになる。別言すれば、
図12に示したような演算器は一切不要になる。
【0054】図23に示す配線において重要な点は、下
部電極層B1〜B8がいずれも接地電位(アース)に共
通接続されている点である。このように、すべての検出
子の下部電極層については、互いに導通させるだけでよ
いので、配線は非常に単純になる。もっとも、このよう
に、下部電極層B1〜B8を導通させることができるの
であれば、あえてこれら8枚の電極層を、それぞれ独立
した電極層にしておく必要はない。すなわち、図24の
側断面図に示されているように、共通の下部電極層B0
を1枚だけ設けるようにすればよい。共通の下部電極層
B0は、1枚のドーナツ盤状の電極層であり、8枚の上
部電極層A1〜A8のすべてに対向した電極となる。
【0055】図24に示す構造を更に単純化するには、
導電性の起歪体55(たとえば、金属材料からなる起歪
体)を用いればよい。こうすれば、図25の側断面図に
示されているように、特別な下部電極層B0を用いず
に、圧電素子25の下面を起歪体55の上面に直接接合
した構造が実現できる。この場合、起歪体55自身が共
通の下部電極層B0として機能することになる。
【0056】なお、以上の実施例では、下部電極層側を
共通の単一電極層としているが、逆に上部電極層側を共
通の単一電極層とすることも可能である。
【0057】以上のように、圧電素子に異なる分極処理
を行うことにより、電極に対する配線を単純化すること
ができるようになる。なお、図15に示す実施例のセン
サについては図26(a) に示すような分極処理を行い、
図17に示す実施例のセンサについては図26(b) に示
すような分極処理を行い、図19に示す実施例のセンサ
については図26(c) に示すような分極処理を行えば、
同様に配線を単純化することができる。
【0058】§6. 加速度センサ・磁気センサへの応
以上、本発明に係るセンサを力センサとして説明してき
たが、このセンサは加速度センサあるいは磁気センサと
しても応用することができる。たとえば、図7および図
8に示すセンサの固定部53を、図27に示すように、
センサ筐体90に固着し、作用部51の周囲に円環状の
重錘体81を取り付ければ、加速度の検出が可能にな
る。たとえば、センサ筐体90を自動車などに取り付け
れば、この自動車が受ける加速度に応じて重錘体81に
力が作用し、この力が作用部51を介して可撓部52へ
と伝達されることになる。かくして、3軸方向の力F
x,Fy,Fzの代わりに、3軸方向の加速度αx,α
y,αzの検出が可能になる。
【0059】また、重錘体81を磁性材料(鉄、コバル
ト、ニッケルなど)で構成しておけば、このセンサを磁
気センサとして利用することが可能になる。すなわち、
このセンサを磁場の中に置くことにより、磁性材料から
なる重錘体81が磁力の作用を受け、作用部51に力が
作用することになる。したがって、作用部51が受けた
磁気力として、磁気の検出が可能になる。
【0060】なお、上述の実施例では、いずれも起歪体
50の周囲に位置する固定部53をセンサ筐体に固着
し、中央に位置する作用部51に外力を作用させていた
が、これと全く逆に、中央部分をセンサ筐体に固着し、
周囲部分に外力を作用させてもかまわない。図28は、
このような発想に基づく加速度センサの一例である。図
27のセンサにおける作用部51に対応する部分は固定
部53aとしてセンサ筐体90に固着され、固定部53
に対応する部分は作用部51aとして自由に変位するよ
うな構造を採る。しかも、作用部51aには、円環状の
重錘体82が取り付けられている。図27に示すセンサ
における重錘体81に比べ、図28に示すセンサにおけ
る重錘体82は、構造上体積を大きくとりやすいので、
重錘体としてより質量を大きくすることができ、加速度
センサとしての感度を向上させることができる。
【0061】§7. 自己診断機能の付加 図29に示す力センサは、図7に示す力センサに、更に
自己診断機能を付加したセンサである。図7に示す力セ
ンサとの相違は、検出子D1〜D8の他に、4組の伸縮
子E1〜E4を設けた点である。この伸縮子E1〜E4
を設けるために、検出子D1〜D4は部分的に欠けた形
状となっている。新たに設けられた伸縮子E1〜E4
は、構造的には検出子D1〜D8と全く同じである。す
なわち、圧電素子20の一部分を上部電極層と下部電極
層とでサンドイッチにした構造を有する。ただ、検出子
D1〜D8が、圧電素子20の部分的な伸縮を両電極に
発生する電荷として検出するために用いられるのに対
し、伸縮子E1〜E4は、両電極に所定の電圧を印加す
ることにより圧電素子20に部分的な伸縮を起こさせる
ために用いられる。このように検出子と伸縮子とは用途
に違いがあるだけで、構造は両者まったく同じである。
【0062】たとえば、伸縮子E1の上部電極が
「+」、下部電極が「−」となるように電圧を印加すれ
ば、図4(a) に示すように、圧電素子20のこの部分は
横方向に伸びることになる。このとき同時に、伸縮子E
2の上部電極が「−」、下部電極が「+」となるように
電圧を印加すれば、図4(b) に示すように、圧電素子2
0のこの部分は横方向に縮むことになる。このような伸
縮が生じると、起歪体50は、ちょうど図5に示す変位
状態と同様の撓みを生じることになる。これは、外力F
xが作用した状態と等価である。すなわち、実際には外
力Fxが作用していないにもかかわらず、所定の伸縮子
に所定の電圧を印加することにより、外力Fxが作用し
たのと等価な変位を誘発させたことになる。そこで、こ
の状態において、検出子D1,D2による検出出力を調
べ、外力Fxが作用したときと等価な出力が得られてい
るか否かを調べれば、X軸方向の力Fxの検出系につい
ての自己診断を行うことができる。
【0063】同様に、伸縮子E3,E4に所定の電圧を
印加することにより、外力Fyが作用したのと等価な変
位を誘発させることができる。そこで、この状態におい
て、検出子D3,D4による検出出力を調べ、外力Fy
が作用したときと等価な出力が得られているか否かを調
べれば、Y軸方向の力Fyの検出系についての自己診断
を行うことができる。
【0064】また、伸縮子E1〜E4に所定の電圧を印
加することにより、外力Fzが作用したのと等価な変位
を誘発させることもできる。すなわち、伸縮子E1,E
2,E3,E4の上部電極が、それぞれ「+」,
「+」,「−」,「−」となり、下部電極がこれと逆極
性となるように電圧を印加すれば、ちょうど図6に示す
変位状態と同様の撓みが生じ、外力Fzが作用したのと
等価な変位状態になる。そこで、この状態において、検
出子D5〜D8による検出出力を調べ、外力Fzが作用
したときと等価な出力が得られているか否かを調べれ
ば、Z軸方向の力Fzの検出系についての自己診断を行
うことができる。
【0065】§8. 角速度センサへの応用 上述した本発明に係るセンサは、力、加速度、磁気を検
出することができるが、その他にも角速度センサへ応用
することも可能である。ここでは、複数の軸まわりの角
速度を検出することができる多軸角速度センサへ応用す
る方法について述べておく。はじめに、多軸角速度セン
サの基本となる一軸の角速度センサによる角速度の検出
原理を簡単に説明しておく。図30は、雑誌「発明(TH
E INVENTION)」、vol.90,No.3(1993年)の60頁
に開示されている角速度センサの基本原理を示す図であ
る。いま、角柱状の振動子110を用意し、図示するよ
うな方向にX,Y,Z軸を定義したXYZ三次元座標系
を考える。このような系において、振動子110がZ軸
を回転軸として角速度ωで回転運動を行っている場合、
次のような現象が生じることが知られている。すなわ
ち、この振動子110をX軸方向に往復運動させるよう
な振動Uを与えると、Y軸方向にコリオリ力Fが発生す
る。別言すれば、振動子110を図のX軸に沿って振動
させた状態で、この振動子110をZ軸を中心軸として
回転させると、Y軸方向にコリオリ力Fが生じることに
なる。この現象は、フーコーの振り子として古くから知
られている力学現象であり、発生するコリオリ力Fは、 F=2m・v・ω で表される。ここで、mは振動子110の質量、vは振
動子110の振動についての瞬時の速度、ωは振動子1
10の瞬時の角速度である。
【0066】前述の雑誌に開示された一軸の角速度セン
サは、この現象を利用して角速度ωを検出するものであ
る。すなわち、図30に示すように、角柱状の振動子1
10の第1の面には第1の圧電素子111が、この第1
の面と直交する第2の面には第2の圧電素子112が、
それぞれ取り付けられる。圧電素子111,112とし
ては、ピエゾエレクトリックセラミックからなる板状の
素子が用いられている。そして、振動子110に対して
振動Uを与えるために圧電素子111が利用され、発生
したコリオリ力Fを検出するために圧電素子112が利
用される。すなわち、圧電素子111に交流電圧を与え
ると、この圧電素子111は伸縮運動を繰り返しX軸方
向に振動する。この振動Uが振動子110に伝達され、
振動子110がX軸方向に振動することになる。このよ
うに、振動子110に振動Uを与えた状態で、振動子1
10自身がZ軸を中心軸として角速度ωで回転すると、
上述した現象により、Y軸方向にコリオリ力Fが発生す
る。このコリオリ力Fは、圧電素子112の厚み方向に
作用するため、圧電素子112の両面にはコリオリ力F
に比例した電圧Vが発生する。そこで、この電圧Vを測
定することにより、角速度ωを検出することが可能にな
る。
【0067】上述した従来の角速度センサは、Z軸まわ
りの角速度を検出するためのものであり、X軸あるいは
Y軸まわりの角速度の検出を行うことはできない。とこ
ろが、本発明に係る三次元センサを応用すれば、図31
に示すように、所定の物体120について、XYZ三次
元座標系におけるX軸まわりの角速度ωx、Y軸まわり
の角速度ωy、Z軸まわりの角速度ωz、のそれぞれを
別個独立して検出することのできる多軸角速度センサが
実現できる。その基本原理を、図32〜図34を参照し
て説明する。いま、XYZ三次元座標系の原点位置に振
動子130が置かれているものとする。この振動子13
0のX軸まわりの角速度ωxを検出するには、図32に
示すように、この振動子130にZ軸方向の振動Uzを
与えたときに、Y軸方向に発生するコリオリ力Fyを測
定すればよい。コリオリ力Fyは角速度ωxに比例した
値となる。また、この振動子130のY軸まわりの角速
度ωyを検出するには、図33に示すように、この振動
子130にX軸方向の振動Uxを与えたときに、Z軸方
向に発生するコリオリ力Fzを測定すればよい。コリオ
リ力Fzは角速度ωyに比例した値となる。更に、この
振動子130のZ軸まわりの角速度ωzを検出するに
は、図34に示すように、この振動子130にY軸方向
の振動Uyを与えたときに、X軸方向に発生するコリオ
リ力Fxを測定すればよい。コリオリ力Fxは角速度ω
zに比例した値となる。
【0068】結局、XYZ三次元座標系における各軸ご
との角速度を検出するには、振動子130をX軸方向に
振動させる機構、Y軸方向に振動させる機構、Z軸方向
に振動させる機構、のそれぞれと、振動子130に作用
するX軸方向のコリオリ力Fxを検出する機構、Y軸方
向のコリオリ力Fyを検出する機構、Z軸方向のコリオ
リ力Fzを検出する機構、のそれぞれとが必要になる。
【0069】そこで、図29に示した自己診断機能を備
えたセンサを考える。このセンサは前述したように、伸
縮子E1〜E4に所定の電圧を印加することにより、作
用部51にX軸方向の力Fxが作用したのと等価な変位
状態、Y軸方向の力Fyが作用したのと等価な変位状
態、Z軸方向の力Fzが作用したのと等価な変位状態、
を疑似的に作り出すことができる。もちろん、印加電圧
の極性を反転させれば、作用部51に−X軸方向の力−
Fxが作用したのと等価な変位状態、−Y軸方向の力−
Fyが作用したのと等価な変位状態、−Z軸方向の力−
Fzが作用したのと等価な変位状態、も疑似的に作り出
すことができる。この機能を利用すれば、作用部51を
X,Y,Zのいずれの方向にも振動させることができ
る。たとえば、X軸方向の力Fxが作用したのと等価な
変位状態と、−X軸方向の力−Fxが作用したのと等価
な変位状態と、を交互に作り出せば、作用部51はX軸
方向に振動することになる。具体的には、伸縮子E1と
E2とに逆位相の交流電圧を印加すればよい。伸縮子E
1の上部電極側に「+」、下部電極側に「−」が加わ
り、伸縮子E2の上部電極側に「−」、下部電極側に
「+」が加われば、作用部51にはX軸の正方向への変
位が生じる(図9において、検出子D1を伸縮子E1と
読み替え、検出子D2を伸縮子E2と読み替えれば、こ
の変位状態を示すことになる)。印加電圧が交流である
から、次の半周期では、上述した各電極に加える電圧の
極性は反転し、作用部51にはX軸の負方向への変位が
生じる。こうして、作用部51はX軸の正負の方向に往
復運動して振動を生じるのである。同様に、所定の伸縮
子に所定の交流電圧を印加すれば、作用部51をY軸方
向に振動させることもできるし、Z軸方向に振動させる
こともできる。
【0070】一方、この図29に示した自己診断機能を
備えたセンサは、検出子D1〜D6を用いて、作用部5
1に作用した力Fx,Fy,Fzをそれぞれ別個独立に
検出することができる。結局、このセンサは、作用部5
1をX,Y,Z軸の任意の軸方向に振動させる機能を有
するとともに、作用部51に作用したX,Y,Z軸方向
の力を別個独立して検出する機能を有する。このような
機能を組み合わせて用いれば、このセンサを角速度セン
サとして利用することができる。これは、図32〜図3
4に示した検出原理を用いればよい。たとえば、X軸ま
わりの角速度ωxを検出するには、図32に示すよう
に、作用部51(振動子130に相当)にZ軸方向の振
動Uzを与え、Y軸方向に発生するコリオリ力Fyを測
定すればよい。コリオリ力Fyは角速度ωxに比例した
値となる。また、Y軸まわりの角速度ωyを検出するに
は、図33に示すように、作用部51にX軸方向の振動
Uxを与え、Z軸方向に発生するコリオリ力Fzを測定
すればよい。コリオリ力Fzは角速度ωyに比例した値
となる。更に、Z軸まわりの角速度ωzを検出するに
は、図34に示すように、作用部51にY軸方向の振動
Uyを与え、X軸方向に発生するコリオリ力Fxを測定
すればよい。コリオリ力Fxは角速度ωzに比例した値
となる。なお、振動の周期は振幅が大きくとれる共振周
波数にするのがよい。また、上述の実施例は、3軸方向
の振動を発生させて3軸まわりの角速度を検出したが、
必ずしも3軸方向の振動は必要ではない。たとえば、 Z軸方向の振動Uzを発生させた状態で、Y軸方向の
コリオリ力Fyを測定し、X軸まわりの角速度ωxを検
出し、 Z軸方向の振動Uzを発生させた状態で、X軸方向の
コリオリ力Fxを測定し、Y軸まわりの角速度ωyを検
出し、 Y軸方向の振動Uyを発生させた状態で、X軸方向の
コリオリ力Fxを測定し、Z軸まわりの角速度ωzを検
出する、という方法をとれば、振動はZ軸方向とY軸方
向との2軸方向だけで、3軸まわりの角速度すべてを検
出することが可能である。この他にも種々の組合わせが
考えられる。このように本発明に係るセンサを用いれ
ば、単一のセンサによって3軸まわりの角速度すべてを
検出することが可能である。
【0071】
【発明の効果】以上のとおり本願発明に係るセンサで
は、1つの軸方向に作用した力を、2組の検出子で検出
できるため、全体的な構造は非常に単純になる。また、
XY平面上に、原点を周囲から囲むような内側環状領域
と、この内側環状領域を更に周囲から囲むような外側環
状領域と、を定義し、これら環状領域に沿って各検出子
を配置するようにしたため、検出子の効率良い配置が可
能になり、小型ながら感度の高いセンサが実現できる。
更に、各検出子を構成する圧電素子ごとに、それぞれ分
極特性を変えるような分極処理を行うことにより、各電
極に発生する電荷の極性を都合良く設定することができ
るようになり、各電極に対する配線構造が単純化され
る。また、各検出子について共通した1枚の共通圧電素
子を用いたり、共通の電極層を用いたりすることにより
構造は単純化され、更に、導電性材料の基板を用いれ
ば、この基板自身を共通の電極層として利用することが
できるようになるため、電極層の数を減らすことができ
る。また、検出子と同じ構造をもった伸縮子を配置して
おけば、この伸縮子に所定の電圧を印加して外力が作用
したのと等価の状態を疑似的に作り出すことができるた
め、センサの自己診断が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】特開平5−26744号公報に開示されている
センサの上面図である。
【図2】図1のセンサの側断面図である(各電極層につ
いては、断面切り口部分のみを描いてある)。
【図3】図1のセンサにおける16組の検出子D1〜D
16の配置を示す上面図である。
【図4】図1のセンサにおける圧電素子20の分極特性
(タイプ)を示す図である。
【図5】図1のセンサの作用体30の重心Gに対してX
軸方向の力Fxが作用した状態を示す側断面図である
(各電極層については、断面切り口部分のみを描いてあ
る)。
【図6】図1のセンサの作用体30の重心Gに対してZ
軸方向の力Fzが作用した状態を示す側断面図である
(各電極層については、断面切り口部分のみを描いてあ
る)。
【図7】本発明の一実施例に係る三次元力センサの上面
図である。
【図8】図7のセンサの側断面図である(各電極層につ
いては、断面切り口部分のみを描いてある)。
【図9】図7のセンサの作用点Pに対してX軸方向の力
Fxが作用した状態を示す側断面図である(各電極層に
ついては、断面切り口部分のみを描いてある)。
【図10】図7のセンサの作用点Pに対してZ軸方向の
力Fzが作用した状態を示す側断面図である(各電極層
については、断面切り口部分のみを描いてある)。
【図11】図7のセンサに各軸方向の力Fx,Fy,F
zが作用したときの各検出子D1〜D8の上部電極側に
発生する電荷の極性を示すグラフである。
【図12】図7のセンサに用いる検出回路の一例を示す
回路図である。
【図13】図12の回路図におけるQ/V変換回路の一
例を示す回路図である。
【図14】図12の回路図におけるQ/V変換回路のま
た別な回路構成例を示す回路図である。
【図15】本発明の別な一実施例に係る三次元力センサ
の上面図である。
【図16】図15のセンサについてZ軸方向の力Fzを
検出するための検出回路を示す回路図である。
【図17】本発明の更に別な一実施例に係る三次元力セ
ンサの上面図である。
【図18】図17のセンサについてZ軸方向の力Fzを
検出するための検出回路を示す回路図である。
【図19】本発明の一実施例に係る二次元力センサの上
面図である。
【図20】本発明において利用する圧電素子22の分極
特性(タイプ)を示す図である。
【図21】部分的に異なる分極特性をもった圧電素子2
5を利用した本発明の一実施例に係る力センサの上面図
である。
【図22】図21のセンサに各軸方向の力Fx,Fy,
Fzが作用したときの各検出子D1〜D8の上部電極側
に発生する電荷の極性を示すグラフである。
【図23】図21のセンサに用いる検出回路の一例を示
す回路図である。
【図24】図21のセンサにおける下部電極層を1枚の
共通電極層にした実施例を示す側断面図である(各電極
層については、断面切り口部分のみを描いてある)。
【図25】図21のセンサにおける下部電極層を導電性
の起歪体55自身で構成した実施例を示す側断面図であ
る(各電極層については、断面切り口部分のみを描いて
ある)。
【図26】図15、図17、図19に示す力センサの圧
電素子に、異なる分極特性を施す場合の分極特性のタイ
プを示す図である。
【図27】本発明に係る加速度センサの一実施例を示す
側断面図である(各電極層については、断面切り口部分
のみを描いてある)。
【図28】本発明に係る加速度センサの別な一実施例を
示す側断面図である(各電極層については、断面切り口
部分のみを描いてある)。
【図29】本発明に係る自己診断機能をもったセンサを
示す上面図である。
【図30】従来提案されているコリオリ力を利用した一
次元角速度センサの基本原理を示す斜視図である。
【図31】角速度センサにおける検出対象となるXYZ
三次元座標系における各軸まわりの角速度を示す図であ
る。
【図32】本発明に係るセンサを用いてX軸まわりの角
速度ωxを検出する基本原理を説明する図である。
【図33】本発明に係るセンサを用いてY軸まわりの角
速度ωyを検出する基本原理を説明する図である。
【図34】本発明に係るセンサを用いてZ軸まわりの角
速度ωzを検出する基本原理を説明する図である。
【符号の説明】
10…可撓基板 20…圧電素子(タイプ) 22…圧電素子(タイプ) 25…圧電素子(タイプ,が分布) 30…作用体 40…センサ筐体 50…起歪体 51…作用部 51a…作用部 52…可撓部 53…固定部 53a…固定部 55…導電性の起歪体 60〜68…Q/V変換回路 71〜75…演算器 81,82…重錘体 90…センサ筐体 110…振動子 111,112…圧電素子 120…物体 130…振動子 A1〜A8…上部電極層 B1〜B8…下部電極層 B0…共通電極層 D1〜D16…検出子 E1〜E4…伸縮子 G…重心 L1〜L16…上部電極層 M1〜M16…下部電極層 O…原点 P…作用点 Tx,Ty,Tz,Txx,Tyy,Tzz…出力端子

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の圧電素子と、この圧電素子の上面
    に形成された上部電極と、この圧電素子の下面に形成さ
    れた下部電極と、によって構成される検出子を4組用意
    し、 可撓性をもった基板内の1点に原点を定義し、この原点
    において互いに直交し、かつ、この基板の主面に平行な
    方向に伸びるX軸およびY軸を定義し、第1の検出子を
    X軸上の負の領域に、第2の検出子をX軸上の正の領域
    に、第3の検出子をY軸上の負の領域に、第4の検出子
    をY軸上の正の領域に、それぞれ配置し、各検出子の一
    方の電極を前記基板に固定し、 前記基板外側の周囲部分をセンサ筐体に固定し、 外部から作用する物理量に基づいて発生した力を、前記
    原点に伝達する機能を有する作用体を形成し、 前記作用体に発生したX軸方向に関する力を、前記第1
    の検出子および前記第2の検出子において発生した電荷
    に基づいて検出し、前記作用体に発生したY軸方向に関
    する力を、前記第3の検出子および前記第4の検出子に
    おいて発生した電荷に基づいて検出するようにしたこと
    を特徴とする圧電素子を用いた力センサ。
  2. 【請求項2】 板状の圧電素子と、この圧電素子の上面
    に形成された上部電極と、この圧電素子の下面に形成さ
    れた下部電極と、によって構成される検出子を4組用意
    し、 可撓性をもった基板内の1点に原点を定義し、この原点
    において互いに直交し、かつ、この基板の主面に平行な
    方向に伸びるX軸およびY軸を定義し、第1の検出子を
    X軸上の負の領域に、第2の検出子をX軸上の正の領域
    に、第3の検出子をY軸上の負の領域に、第4の検出子
    をY軸上の正の領域に、それぞれ配置し、各検出子の一
    方の電極を前記基板に固定し、 前記基板の原点近傍をセンサ筐体に固定し、 外部から作用する物理量に基づいて発生した力を、前記
    基板外側の周囲部分に伝達する機能を有する作用体を形
    成し、 前記作用体に発生したX軸方向に関する力を、前記第1
    の検出子および前記第2の検出子において発生した電荷
    に基づいて検出し、前記作用体に発生したY軸方向に関
    する力を、前記第3の検出子および前記第4の検出子に
    おいて発生した電荷に基づいて検出するようにしたこと
    を特徴とする圧電素子を用いた力センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の力センサにお
    いて、 XY平面上に、原点を周囲から囲むような内側環状領域
    と、この内側環状領域を更に周囲から囲むような外側環
    状領域と、を定義し、 第1の検出子を、前記外側環状領域内の、XY座標系の
    第2象限および第3象限に渡る領域に配置し、 第2の検出子を、前記外側環状領域内の、XY座標系の
    第1象限および第4象限に渡る領域に配置し、 第3の検出子を、前記内側環状領域内の、XY座標系の
    第3象限および第4象限に渡る領域に配置し、 第4の検出子を、前記内側環状領域内の、XY座標系の
    第1象限および第2象限に渡る領域に配置したことを特
    徴とする圧電素子を用いた力センサ。
  4. 【請求項4】 板状の圧電素子と、この圧電素子の上面
    に形成された上部電極と、この圧電素子の下面に形成さ
    れた下部電極と、によって構成される検出子を6組用意
    し、 可撓性をもった基板内の1点に原点を定義し、この原点
    において互いに直交し、かつ、この基板の主面に平行な
    方向に伸びるX軸およびY軸を定義し、前記原点を通り
    XY平面に垂直なZ軸を定義し、更に、前記原点を通り
    前記XY平面に沿って伸びる第4の軸を定義し、第1の
    検出子をX軸上の負の領域に、第2の検出子をX軸上の
    正の領域に、第3の検出子をY軸上の負の領域に、第4
    の検出子をY軸上の正の領域に、第5の検出子を前記第
    4の軸上の負の領域に、第6の検出子を前記第4の軸上
    の正の領域に、それぞれ配置し、各検出子の一方の電極
    を前記基板に固定し、 前記基板外側の周囲部分をセンサ筐体に固定し、 外部から作用する物理量に基づいて発生した力を、前記
    原点に伝達する機能を有する作用体を形成し、 前記作用体に発生したX軸方向に関する力を、前記第1
    の検出子および前記第2の検出子において発生した電荷
    に基づいて検出し、前記作用体に発生したY軸方向に関
    する力を、前記第3の検出子および前記第4の検出子に
    おいて発生した電荷に基づいて検出し、前記作用体に発
    生したZ軸方向に関する力を、前記第5の検出子および
    前記第6の検出子において発生した電荷に基づいて検出
    するようにしたことを特徴とする圧電素子を用いた力セ
    ンサ。
  5. 【請求項5】 板状の圧電素子と、この圧電素子の上面
    に形成された上部電極と、この圧電素子の下面に形成さ
    れた下部電極と、によって構成される検出子を6組用意
    し、 可撓性をもった基板内の1点に原点を定義し、この原点
    において互いに直交し、かつ、この基板の主面に平行な
    方向に伸びるX軸およびY軸を定義し、前記原点を通り
    XY平面に垂直なZ軸を定義し、更に、前記原点を通り
    前記XY平面に沿って伸びる第4の軸を定義し、第1の
    検出子をX軸上の負の領域に、第2の検出子をX軸上の
    正の領域に、第3の検出子をY軸上の負の領域に、第4
    の検出子をY軸上の正の領域に、第5の検出子を前記第
    4の軸上の負の領域に、第6の検出子を前記第4の軸上
    の正の領域に、それぞれ配置し、各検出子の一方の電極
    を前記基板に固定し、 前記基板の原点近傍をセンサ筐体に固定し、 外部から作用する物理量に基づいて発生した力を、前記
    基板外側の周囲部分に伝達する機能を有する作用体を形
    成し、 前記作用体に発生したX軸方向に関する力を、前記第1
    の検出子および前記第2の検出子において発生した電荷
    に基づいて検出し、前記作用体に発生したY軸方向に関
    する力を、前記第3の検出子および前記第4の検出子に
    おいて発生した電荷に基づいて検出し、前記作用体に発
    生したZ軸方向に関する力を、前記第5の検出子および
    前記第6の検出子において発生した電荷に基づいて検出
    するようにしたことを特徴とする圧電素子を用いた力セ
    ンサ。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載の力センサにお
    いて、X軸を第4の軸としても用いるようにしたことを
    特徴とする圧電素子を用いた力センサ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の力センサにおいて、 XY平面上に、原点を周囲から囲むような内側環状領域
    と、この内側環状領域を更に周囲から囲むような外側環
    状領域と、を定義し、 第1の検出子を、前記外側環状領域内の、XY座標系の
    第2象限および第3象限に渡る領域に配置し、 第2の検出子を、前記外側環状領域内の、XY座標系の
    第1象限および第4象限に渡る領域に配置し、 第3の検出子を、前記内側環状領域内の、XY座標系の
    第3象限および第4象限に渡る領域に配置し、 第4の検出子を、前記内側環状領域内の、XY座標系の
    第1象限および第2象限に渡る領域に配置し、 第5の検出子を、前記内側環状領域内のX軸上の負の領
    域に、前記第3の検出子と前記第4の検出子との間に位
    置するように配置し、 第6の検出子を、前記内側環状領域内のX軸上の正の領
    域に、前記第3の検出子と前記第4の検出子との間に位
    置するように配置したことを特徴とする圧電素子を用い
    た力センサ。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の力センサにおいて、 XY平面上に、原点を周囲から囲むような内側環状領域
    と、この内側環状領域を更に周囲から囲むような外側環
    状領域と、を定義し、 第1の検出子を、前記外側環状領域内の、XY座標系の
    第1象限および第2象限に渡る領域に配置し、 第2の検出子を、前記外側環状領域内の、XY座標系の
    第3象限および第4象限に渡る領域に配置し、 第3の検出子を、前記内側環状領域内の、XY座標系の
    第2象限および第3象限に渡る領域に配置し、 第4の検出子を、前記内側環状領域内の、XY座標系の
    第1象限および第4象限に渡る領域に配置し、 第5の検出子を、前記外側環状領域内のX軸上の負の領
    域に、前記第1の検出子と前記第2の検出子との間に位
    置するように配置し、 第6の検出子を、前記外側環状領域内のX軸上の正の領
    域に、前記第1の検出子と前記第2の検出子との間に位
    置するように配置したことを特徴とする圧電素子を用い
    た力センサ。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の力センサにおいて、 更に、第7の検出子および第8の検出子を付加的に設
    け、 第7の検出子を、外側環状領域内のY軸上の負の領域
    に、第1の検出子と第2の検出子との間に位置するよう
    に配置し、 第8の検出子を、外側環状領域内のY軸上の正の領域
    に、第1の検出子と第2の検出子との間に位置するよう
    に配置し、 作用体に発生したZ軸方向に関する力を、第5〜第8の
    検出子において発生した電荷に基づいて検出するように
    したことを特徴とする圧電素子を用いた力センサ。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の力セ
    ンサにおいて、 X軸方向に関する力を検出するための検出子について
    は、原点に関して反対側に配置された検出子同士で互い
    に反転する分極特性をもつように、 Y軸方向に関する力を検出するための検出子について
    は、原点に関して反対側に配置された検出子同士で互い
    に反転する分極特性をもつように、 Z軸方向に関する力を検出するための検出子について
    は、原点に関して反対側に配置された検出子同士で同じ
    分極特性をもつように、 各検出子の圧電素子に対して所定の分極処理を行うよう
    にしたことを特徴とする圧電素子を用いた力センサ。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の力
    センサにおいて、 各検出子を構成する圧電素子を、物理的に1枚の共通圧
    電素子で構成し、この共通圧電素子の一部分をそれぞれ
    の検出子を構成する個々の圧電素子として利用すること
    を特徴とする圧電素子を用いた力センサ。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の力
    センサにおいて、 複数の下部電極または複数の上部電極のいずれか一方
    が、単一の電極層によって構成されていることを特徴と
    する圧電素子を用いた力センサ。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の力センサにおい
    て、 可撓性をもった基板を導電性材料によって構成し、この
    基板自身を単一の電極層として用いることを特徴とする
    圧電素子を用いた力センサ。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の力
    センサに加えて、 板状の圧電素子と、この圧電素子の上面に形成された上
    部電極と、この圧電素子の下面に形成された下部電極
    と、によって構成され、前記両電極間に電荷を与えるこ
    とにより電極の層方向に伸縮する伸縮子を4組用意し、 第1の伸縮子をX軸上の負の領域に、第2の伸縮子をX
    軸上の正の領域に、第3の伸縮子をY軸上の負の領域
    に、第4の伸縮子をY軸上の正の領域に、それぞれ配置
    し、各伸縮子の一方の電極を基板に固定し、 前記各伸縮子の電極間に所定の電圧を印加することによ
    り、作用体に所定方向の力が作用したのと等価な変位を
    基板に誘発させ、センサの試験を行うことができるよう
    にしたことを特徴とする圧電素子を用いた力センサ。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれかに記載のセ
    ンサにおいて、外部から与えられる加速度に基づいて作
    用体に力を発生させることにより、加速度を検出しうる
    ようにしたことを特徴とする圧電素子を用いた加速度セ
    ンサ。
  16. 【請求項16】 請求項1〜14のいずれかに記載のセ
    ンサにおいて、外部から与えられる磁気に基づいて作用
    体に力を発生させることにより、磁気を検出しうるよう
    にしたことを特徴とする圧電素子を用いた磁気センサ。
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