JP2953587B2 - 産業用制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、プロセスの最適な運転環境を実現する操
作・監視・記録機能等を有しプラントオペレーションに
使用される産業用制御装置に関するものである。

〔従来の技術〕

上記産業用制御装置（以下、オペレータステーション
と称する。）における制御器ウィンドウは、プラントの
弁の開度の表示及び操作（弁開度の指令）ができる機能
を有する。プラントの系統図には弁等が提示されてお
り、マルチウィンドウで、この弁を制御する制御器ウィ
ンドウを表示させて制御を行う場合、プラント画面が制
御器ウィンドウで隠されるため、最適な場所に即座に移
動させる必要がある。

一方、プラントの制御ではマウス系のポインティング
デバイスの設置スペースの制約があるため、設置スペー
スの不要なタッチセンサーを適用した指による移動を選
択したものである。

第５図は上記マルチウィンドウ画面の例を示す説明図
であり、図において、1aは、オペレータステーションの
基本画面、2bは、位置固定の制御器ウインドウ画面であ
る。

次に動作について説明する。一般にオペレータステー
ションは上記オペレータステーションの他に、オペレー
タコンソールシリアルプリンタ、カラーハードコピーユ
ニット等とともに使用される。まず、オペレータステー
ションでは、必要な情報をパネルを変えずに見るために
様々なウインドウ画面を用意している。

ウインドウはオペレータが操作するタッチパネルの入
力信号によって、ユーザ定義の自由な画面展開を行うこ
とが出来、ウインドウの表示場所、大きさは、基本画面
1aの一部に個々のウインドウに対して固定的、すなわ
ち、位置固定のウインドウ画面2b（以下、制御器ウイン
ドウ画面と称する）として配置される。従って、オペレ
ータは、タッチパネルからのウインドウ画面要求によっ
て、個々の位置固定の制御器ウインドウ画面2bを所定の
場所に表示させて必要な情報を得るようにしている。

例えば、第５図は、複数のウインドウを表示させた画
面で、基本画面1a上に、ウインドウ画面要求操作によっ
て、位置固定の制御器ウインドウ画面2bが映出される。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の産業用制御装置は以上のように構成されている
ので、オペレータステーションの表示パネルに用いられ
たウインドウは、基本画面1aの一部に位置固定の制御器
ウインドウ画面2bとして設けたものであったため表示パ
ネルの一部が、ウインドウ画面で隠されて、情報の欠落
が発生するという課題があった。

この発明は、上記のような課題を解消するためになさ
れたもので、オペレータステーションのCRT画面の表示
パネルの一部が、ウインドウ画面で隠されて、表示パネ
ルの情報欠落が発生するのを回避するウインドウの移動
手段、並びにウインドウ移動後の復元手段とを設けた産
業用制御装置を得ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係る産業用制御装置はオペレータステーシ
ョンのCRT画面に映出される制御器ウインドウ画面を指
で触れ、ウインドウ画面を移動させるウインドウの移動
手段と、前記ウインドウ移動後の復元手段とを設けたも
のである。

〔作用〕

この発明における産業用制御装置はウインドウの移動
手段とウインドウ移動後の復元手段とを用いて該ウイン
ドウ画面を移動し、映出されることによってウインドウ
移動前にウインドウ画面で隠されていた表示パネルの情
報欠落を回避する。

〔発明の実施例〕

以下、この発明の一実施例を図について説明する。図
中、第５図と同一の部分は同一の符号をもつて図示した
第１図において、1aは、制御器ウインドウ画面２及びト
レンドウインドウ画面３を表示する基本画面、４は、制
御器ウインドウ画面２を移動させる時に指をタッチする
ためのタッチエリア（ウインドウの移動手段）である。
また、第２図において、2aは、第１図の制御器ウインド
ウ画面２の移動後の制御器ウインドウ画面（ウインドウ
移動後の復元手段）、4aは、選択ウインドウ画面、５は
選択ウインドウ画面4aを消去、拡大または縮小可能に開
くための、ソフトスイッチである。

また、第３図はこの発明を実施する場合に必要なハー
ドウエアの構成図、第４図は動作の模式図である。図に
おいて、６はCPU、７はCRT8の表面に接して設けたタッ
チパネル、９はディスプレイメモリ、10はウインドウデ
ータを格納するウインドウバッファ、11はCRTコントロ
ーラで、夫々ローカルバス12を介して結合されている。
また、ディスプレイメモリ９の一部のCRT表示エリア8a
はCRT8の一画面分のメモリ容量を示している。CRT表示
エリア8aは更にその一部にウインドウバッファ10のデー
タを格納し、これがウインドウ画面として表示される。
表示エリアベース画面9aはCRT8に表示される基本画面1a
である。

次に動作について説明する。まず、オペレータはオペ
レータステーションのCRTに表示された基本画面1a内の
制御器ウインドウ画面２のタッチエリア４をオペレータ
の指のタッチ操作によって入力する。そして前記制御器
ウインドウ画面２のタッチエリア４をタッチしたまま第
２図の移動後の制御器ウインドウ画面2aの位置まで移動
させる。この操作によって、第２図の移動後の制御器ウ
インドウ画面2aの位置に制御器ウインドウ画面２を移動
させる。このようにして移動前の制御器ウインドウ画面
２は別の場所に復元される。

上記一連の動作を第３図及び第４図を参照してハード
ウエア上で説明する。まず、オペレータによりタッチエ
リア４へのタッチ操作が行われると、CPU6はタッチパネ
ル７からの入力信号を処理してローカルバス12を介しデ
ィスプレイメモリ９、及びウインドウバッファ10に転送
し格納する。前記処理データの格納が終了するとその処
理結果をCRTコントローラ11に転送してCRT8上に画面を
表示する。続いて、移動手段によりCRT8のウインドウ画
面をタッチ操作で別の場所に移動させた後、その移動後
の座標をタッチパネル７で読み取り、結果をCPU6に送信
する。CPU6は移動後の座標によってCRT表示エリア8aに
書込むウインドウバッファの座標を計算しその計算が終
了すると表示エリアベース画面9aをCRT表示エリア8aに
オーバライトする。そして、CRT表示エリア8aには前記
計算によって得られたウインドウ移動後の座標位置のデ
ータを格納したウインドウバッファ10の内容がローカル
バス12を介して書込まれる。書込みが終了するとCRTコ
ントローラ11によってディスプレイメモリ９の表示エリ
ア8aをCRT8に表示させてウインドウ画面の移動を終了す
る。

また、移動後の制御器ウインドウ画面2aの消去、拡大
または縮小を行う場合には、ソフトスイッチ５をタッチ
することによって、選択ウインドウ画面4aを開く。その
後、開かれたウインドウの所定のエリアを指でタッチす
ることで、移動後の制御器ウインドウ画面2aの消去、拡
大または縮小のいずれかの画面処理を選択し、復元手段
により現在の画面にもどり、該選択された画面処理を行
う。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によれば、基本画面の一部に
表示された制御器ウインドウ画面の移動や消去、拡大あ
るいは縮小が指のタッチ操作で行えるようにしたので、
CRT表示によるプラント制御、監視において、情報の集
約障子と必要情報の入力をCRT画面から目を離すことな
く、目と指の一連の動作で実現することができ、しかも
基本画面内の一部がウインドウ画面で隠されて見えなく
なることもなく、全ての情報を見ることが可能となる。
よって、ウインドウ種類の画面枚数が減小して装置が安
価となる他、操作性の良い産業用制御装置が得られる効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本発明の一実施例を示す制御器ウ
インドウ画面の移動前後の説明モデル図、第３図はこの
発明の一実施例によるハードウエアの構成図、第４図は
第３図の動作を示す模式図、第５図は、従来の制御器ウ
インドウ画面のモデル図である。 図において、1aは基本画面、２は制御器ウインドウ画
面、2aは移動後の制御器ウインドウ画面、4aは選択ウイ
ンドウ画面、５はソフトスイッチである。 なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】CRTの基本画面の一部にウィンドウ画面を
   マルチウィンドウ画面で映出し、プロセスの監視や制御
   を実行する産業用制御装置において、前記ウィンドウ画
   面のタッチエリアを指で触れて該ウィンドウ画面を移動
   させるウィンドウの移動手段と、前記基本画面内のウィ
   ンドウ画面によって隠された部分が該ウィンドウ画面の
   移動によって元の基本画面に復元されるウィンドウ移動
   後の復元手段を備えたことを特徴とする産業用制御装
   置。
2. 【請求項２】画面の一部に設けられ、ウィンドウ画面を
   消去、拡大、又は縮小指示するソフトスイッチを備えた
   ことを特徴とする請求項１に記載の産業用制御装置。