JPH0742613B2 - ピッチ系炭素繊維の製造方法 - Google Patents
ピッチ系炭素繊維の製造方法Info
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- JPH0742613B2 JPH0742613B2 JP8815488A JP8815488A JPH0742613B2 JP H0742613 B2 JPH0742613 B2 JP H0742613B2 JP 8815488 A JP8815488 A JP 8815488A JP 8815488 A JP8815488 A JP 8815488A JP H0742613 B2 JPH0742613 B2 JP H0742613B2
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- carbon fiber
- fibers
- fiber
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- D01F9/00—Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
- D01F9/08—Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
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- D01F9/14—Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
- D01F9/145—Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from pitch or distillation residues
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- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01F—CHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
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- Textile Engineering (AREA)
- Inorganic Fibers (AREA)
- Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はピッチ系炭素繊維を製造する方法に関する。詳
細にはピッチ系炭素繊維の製造工程において特定の処理
剤を使用することにより繊維の取扱いを容易にし、糸切
れ、毛羽立ち、繊維相互間の融着を無くして高品質の炭
素繊維を製造する方法に関する。
細にはピッチ系炭素繊維の製造工程において特定の処理
剤を使用することにより繊維の取扱いを容易にし、糸切
れ、毛羽立ち、繊維相互間の融着を無くして高品質の炭
素繊維を製造する方法に関する。
[従来の技術] ピッチ系炭素繊維は炭素質ピッチを溶融紡糸して得られ
るピッチ繊維を、不融化、炭化あるいは更に黒鉛化処理
することによって得られる。
るピッチ繊維を、不融化、炭化あるいは更に黒鉛化処理
することによって得られる。
ピッチ繊維は極めて脆弱であるため不融化工程や炭化工
程での取扱いが難しく、これらの工程において毛羽立
ち、ガイドローラーへの巻き付き、糸切れ、損傷、さら
には繊維相互間の融着を生じ易く、これらは最終的に得
られる炭素繊維の分繊性を低下させ、また物性にも悪影
響を及ぼす。
程での取扱いが難しく、これらの工程において毛羽立
ち、ガイドローラーへの巻き付き、糸切れ、損傷、さら
には繊維相互間の融着を生じ易く、これらは最終的に得
られる炭素繊維の分繊性を低下させ、また物性にも悪影
響を及ぼす。
従来,これらの問題点を解決するためにピッチ繊維をシ
リコーン油で集束して、不融化、炭化処理する方法が報
告されている(特開昭59-223315号公報)。
リコーン油で集束して、不融化、炭化処理する方法が報
告されている(特開昭59-223315号公報)。
しかし、シリコーン油を用いる方法は静電気の発生を誘
発し、安定な紡糸ができず、また不融化、炭化等の焼成
工程においてシリコーン油に起因する化合物により製造
装置が著しく汚染されるという欠点がある。
発し、安定な紡糸ができず、また不融化、炭化等の焼成
工程においてシリコーン油に起因する化合物により製造
装置が著しく汚染されるという欠点がある。
一方、集束剤としてシリコーンエマルジョンを用いる方
法が報告されている(特開昭59-199872号公報、同61-70
017号公報、同62-191582号公報等)。
法が報告されている(特開昭59-199872号公報、同61-70
017号公報、同62-191582号公報等)。
特開昭59-199872号公報は、シリコーン油に界面活性剤
としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを使
用し、さらにこれにポリオールを配合することにより初
めて効果を発揮するものであり、特開昭61-70017号公報
は、シリコーン油にソルビタン脂肪酸エステル等の乳化
剤を配合するものであって、また繊維に対する付着量も
多いためハンドリング性が十分に改善されない。特開昭
62-191582号公報は、シリコーン水エマルジョン系中の
アルカリ金属含有量を一定量以下とすることにより油剤
の分解劣化を防止せんとするものである。
としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを使
用し、さらにこれにポリオールを配合することにより初
めて効果を発揮するものであり、特開昭61-70017号公報
は、シリコーン油にソルビタン脂肪酸エステル等の乳化
剤を配合するものであって、また繊維に対する付着量も
多いためハンドリング性が十分に改善されない。特開昭
62-191582号公報は、シリコーン水エマルジョン系中の
アルカリ金属含有量を一定量以下とすることにより油剤
の分解劣化を防止せんとするものである。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、繊維のハンドリング性を改善し、繊維の糸切
れ、毛羽立ち、損傷を防止し、繊維相互間の合着、融着
を防止して分繊性に優れたピッチ系炭素繊維の製造方法
を提供することを目的とするものである。
れ、毛羽立ち、損傷を防止し、繊維相互間の合着、融着
を防止して分繊性に優れたピッチ系炭素繊維の製造方法
を提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記目的は、特定のシリコーンエマルジョンを
用いることにより達成される。
用いることにより達成される。
すなわち、本発明は炭素質ピッチを溶融紡糸して得られ
るピッチ繊維から炭素繊維を製造する方法において、ピ
ッチ繊維を集束する前または集束する際に分子量が500
〜5000でアミン価が2〜15のアミノ変性シリコーン油を
用い、乳化剤として下記式[I] R−OCH2CH2OnH [I] [ここでRは炭素数8〜12の脂肪族炭化水素を示し、n
は3〜9の整数である] で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテルをアミ
ノ変性シリコーン油に対し1〜12wt%配合して得られる
シリコーン水エマルジョンをピッチ繊維に付与し、ピッ
チ繊維に対し、アミノ変性シリコーン油を0.01〜0.8wt
%付着させることを特徴とするピッチ系炭素繊維の製造
方法に関する。
るピッチ繊維から炭素繊維を製造する方法において、ピ
ッチ繊維を集束する前または集束する際に分子量が500
〜5000でアミン価が2〜15のアミノ変性シリコーン油を
用い、乳化剤として下記式[I] R−OCH2CH2OnH [I] [ここでRは炭素数8〜12の脂肪族炭化水素を示し、n
は3〜9の整数である] で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテルをアミ
ノ変性シリコーン油に対し1〜12wt%配合して得られる
シリコーン水エマルジョンをピッチ繊維に付与し、ピッ
チ繊維に対し、アミノ変性シリコーン油を0.01〜0.8wt
%付着させることを特徴とするピッチ系炭素繊維の製造
方法に関する。
本発明に用いられるアミノ変性シリコーン油とは下記一
般式[II]で示されるものである。
般式[II]で示されるものである。
[ここで、R2,R3は炭素数1〜6のアルキル基、好まし
くは炭素数1〜4のアルキル基;R1,R5,R6は水素また
は炭素数1〜6、好ましくは1〜4のアルキル基;R4は
水素または−SiR3;Zは炭素数1〜6のアルキレン基、好
ましくは炭素数1〜4のアルキレン基;x,yはそれぞれ1
〜70、好ましくは1〜30の整数をそれぞれ示す] 本発明において用いるアミノ変性シリコーン油は、分子
量が500〜5000、好ましくは700〜2000であって、アミン
価が2〜15、好ましくは3〜8のものが用いられる。こ
こでアミン価はJIS K 0113に従って測定される。
くは炭素数1〜4のアルキル基;R1,R5,R6は水素また
は炭素数1〜6、好ましくは1〜4のアルキル基;R4は
水素または−SiR3;Zは炭素数1〜6のアルキレン基、好
ましくは炭素数1〜4のアルキレン基;x,yはそれぞれ1
〜70、好ましくは1〜30の整数をそれぞれ示す] 本発明において用いるアミノ変性シリコーン油は、分子
量が500〜5000、好ましくは700〜2000であって、アミン
価が2〜15、好ましくは3〜8のものが用いられる。こ
こでアミン価はJIS K 0113に従って測定される。
アミン価が15を超えると不融化工程において繊維間の融
着が生じ易くなり、また2より小さいとシリコーン水エ
マルジョンの安定性が悪くなり、この場合に乳化剤の量
を多くして安定化を図ると後断の不融化、炭化工程にお
いて繊維に悪影響を及ぼす。
着が生じ易くなり、また2より小さいとシリコーン水エ
マルジョンの安定性が悪くなり、この場合に乳化剤の量
を多くして安定化を図ると後断の不融化、炭化工程にお
いて繊維に悪影響を及ぼす。
本発明において乳化剤として用いるポリオキシエチレン
アルキルエーテルは前記一般式[I]で示される化合物
である。
アルキルエーテルは前記一般式[I]で示される化合物
である。
式中、Rは炭素数8〜12の脂肪族炭化水素であり、好ま
しくは直鎖の脂肪族炭化水素である。またnは3〜9で
あり、好ましくは5〜7のものである。
しくは直鎖の脂肪族炭化水素である。またnは3〜9で
あり、好ましくは5〜7のものである。
R,nの値が大きすぎると酸化劣化を受け易く、ハンドリ
ング性が低下し、小さすぎると乳化力が低下する。
ング性が低下し、小さすぎると乳化力が低下する。
本発明において、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
はアミノ変性シリコーン油に対し1〜12wt%、好ましく
は1〜6wt%配合する。
はアミノ変性シリコーン油に対し1〜12wt%、好ましく
は1〜6wt%配合する。
従来、ノニオン系界面活性剤を乳化剤として使用する場
合、ベースオイルに対して通常15〜30wt%の範囲で用い
られる。
合、ベースオイルに対して通常15〜30wt%の範囲で用い
られる。
本発明においては、シリコーン水エマルジョンの安定性
を損わない範囲で乳化剤の使用量をできるだけ抑える方
法を検討した結果、特定のアミノ変性シリコーン油と特
定のポリオキシエチレンアルキルエーテルを組み合わせ
たときに、乳化剤の使用量を著しく低減させることに成
功したものである。
を損わない範囲で乳化剤の使用量をできるだけ抑える方
法を検討した結果、特定のアミノ変性シリコーン油と特
定のポリオキシエチレンアルキルエーテルを組み合わせ
たときに、乳化剤の使用量を著しく低減させることに成
功したものである。
シリコーン水エマルジョンは通常アミノ変性シリコーン
油を水に対して0.01〜10wt%、好ましくは0.05〜5wt%
の濃度として用いる。
油を水に対して0.01〜10wt%、好ましくは0.05〜5wt%
の濃度として用いる。
本発明において、集束剤としてのシリコーン水エマルジ
ョンはピッチ繊維に付与し、ピッチ繊維に対しアミノ変
性シリコーン油を0.01〜0.8wt%、好ましくは0.05〜0.5
wt%付着させる。
ョンはピッチ繊維に付与し、ピッチ繊維に対しアミノ変
性シリコーン油を0.01〜0.8wt%、好ましくは0.05〜0.5
wt%付着させる。
本発明においてはアミノ変性シリコーン油の付着量がき
わめて少量であることも本発明の特徴である。例えば、
特開昭61-70017号公報においてはピッチ繊維に対してシ
リコーン油を1〜15wt%付着させることを要するのに対
し、本発明においては上記のようにきわめて少量で効果
を発揮する。
わめて少量であることも本発明の特徴である。例えば、
特開昭61-70017号公報においてはピッチ繊維に対してシ
リコーン油を1〜15wt%付着させることを要するのに対
し、本発明においては上記のようにきわめて少量で効果
を発揮する。
シリコーン水エマルジョン(集束剤)をピッチ繊維に付
与する方法は特に限定されず公知の方法を用いることが
できる。例えば、スプレーにより吹き付ける方法、ロー
ラーにて塗布する方法、浸漬法、カニツメにより付与す
る方法、あるいはこれらを組合せた方法等を用いること
ができる。
与する方法は特に限定されず公知の方法を用いることが
できる。例えば、スプレーにより吹き付ける方法、ロー
ラーにて塗布する方法、浸漬法、カニツメにより付与す
る方法、あるいはこれらを組合せた方法等を用いること
ができる。
ピッチ繊維とは炭素質ピッチを溶融紡糸して得られるも
のである。炭素質ピッチとしては石油系ピッチあるいは
石炭系ピッチ等が用いられ、特に光学的異方性ピッチが
好ましい。溶融紡糸は公知の方法で行われる。
のである。炭素質ピッチとしては石油系ピッチあるいは
石炭系ピッチ等が用いられ、特に光学的異方性ピッチが
好ましい。溶融紡糸は公知の方法で行われる。
本発明におけるシリコーン水エマルジョン(集束剤)を
付与したピッチ繊維は次に酸化性ガス雰囲気下にて不融
化処理される。不融化処理は通常400℃以下において行
われ、好ましくは150〜380℃であり、より好ましくは20
0〜350℃である。処理温度が低すぎる場合には処理時間
が長くなり、また処理温度が高すぎる場合には、ピッチ
繊維の融着あるいは消耗といった現象を生ずるため好ま
しくない。酸化性ガスとしては、通常、酸素、オゾン、
空気、窒素酸化物、亜硫酸ガスあるいはハロゲン等の酸
化性ガスを1種あるいは2種以上用いる。
付与したピッチ繊維は次に酸化性ガス雰囲気下にて不融
化処理される。不融化処理は通常400℃以下において行
われ、好ましくは150〜380℃であり、より好ましくは20
0〜350℃である。処理温度が低すぎる場合には処理時間
が長くなり、また処理温度が高すぎる場合には、ピッチ
繊維の融着あるいは消耗といった現象を生ずるため好ま
しくない。酸化性ガスとしては、通常、酸素、オゾン、
空気、窒素酸化物、亜硫酸ガスあるいはハロゲン等の酸
化性ガスを1種あるいは2種以上用いる。
不融化処理されたピッチ繊維は、次に不活性ガス雰囲気
下で炭化処理あるいは更に黒鉛化処理を行い、炭素繊維
を得る。炭化処理は通常、温度800〜2000℃で行う。一
般には炭化に要する処理時間は0.1分〜10時間である。
さらに黒鉛化を行う場合には、温度2000〜3500℃で、通
常1秒〜1時間行う。
下で炭化処理あるいは更に黒鉛化処理を行い、炭素繊維
を得る。炭化処理は通常、温度800〜2000℃で行う。一
般には炭化に要する処理時間は0.1分〜10時間である。
さらに黒鉛化を行う場合には、温度2000〜3500℃で、通
常1秒〜1時間行う。
[実施例] 以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものでは
ない。
明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものでは
ない。
実施例1 光学的異方性相を90vol%含有し、軟化点が280℃である
石油系ピッチを溶融紡糸し、1000フィラメント平均糸径
12μmのピッチ繊維を得た。
石油系ピッチを溶融紡糸し、1000フィラメント平均糸径
12μmのピッチ繊維を得た。
紡糸は1000孔口金より押し出された繊維に0.2〜0.5wt%
濃度の集束剤(シリコーン水エマルジョン)を、スプレ
ー法で30〜50cc/分吹きつけた後、さらにカニツメ状集
束器で20〜30cc/分付与した。ピッチ繊維への集束剤の
付着量は0.1〜0.2wt%であった。
濃度の集束剤(シリコーン水エマルジョン)を、スプレ
ー法で30〜50cc/分吹きつけた後、さらにカニツメ状集
束器で20〜30cc/分付与した。ピッチ繊維への集束剤の
付着量は0.1〜0.2wt%であった。
この集束剤のベースオイルとして分子量1500、アミン価
5のアミノ変性ジメチルシロキサン、乳化剤としてC12H
25OCH2CH2O7Hで示される直鎖のポリオキシエチレン
アルキルエーテルをそれぞれ用い、オイルと乳化剤の配
合比を95:5(重量比)とした。
5のアミノ変性ジメチルシロキサン、乳化剤としてC12H
25OCH2CH2O7Hで示される直鎖のポリオキシエチレン
アルキルエーテルをそれぞれ用い、オイルと乳化剤の配
合比を95:5(重量比)とした。
このようにして得られた1000フィラメントのピッチ繊維
を空気中270℃で不融化した後、窒素中650℃で予備炭化
し、さらに窒素中2500℃で黒鉛化して炭素繊維を得た。
を空気中270℃で不融化した後、窒素中650℃で予備炭化
し、さらに窒素中2500℃で黒鉛化して炭素繊維を得た。
得られた炭素繊維の分離度は98であった。
ここで、分離度は炭素繊維の分繊の度合を示すもので、
以下の方法により判定した。
以下の方法により判定した。
すなわち、繊維束を10mmの長さに切断した後、アルコー
ル等の溶液中に入れてゆるやかに振とうした後、静置
し、分離した繊維の本数を数え(分離していない束は1
つと数える)、これをもとの繊維100本あたりの本数に
換算し、分離度とした。
ル等の溶液中に入れてゆるやかに振とうした後、静置
し、分離した繊維の本数を数え(分離していない束は1
つと数える)、これをもとの繊維100本あたりの本数に
換算し、分離度とした。
実施例2 集束剤のベースオイルとして分子量1000、アミン価5の
アミノ変性ジメチルシロキサン、乳化剤としてC8H17O
CH2CH2O5Hで示される直鎖のポリオキシエチレンアル
キルエーテルをそれぞれ用い、オイルと乳化剤の配合比
を95:5(重量比)とした。
アミノ変性ジメチルシロキサン、乳化剤としてC8H17O
CH2CH2O5Hで示される直鎖のポリオキシエチレンアル
キルエーテルをそれぞれ用い、オイルと乳化剤の配合比
を95:5(重量比)とした。
この集束剤を用いる以外は実施例1と同様の方法で炭素
繊維を得た。得られた炭素繊維の分離度は95であった。
繊維を得た。得られた炭素繊維の分離度は95であった。
実施例3 集束剤のベースオイルとして分子量3000、アミン価8の
アミノ変性シリコーン、乳化剤として実施例1と同じも
のをそれぞれ用い、ベースオイルと乳化剤の配合比を9
0:10(重量比)とした。
アミノ変性シリコーン、乳化剤として実施例1と同じも
のをそれぞれ用い、ベースオイルと乳化剤の配合比を9
0:10(重量比)とした。
この集束剤を用いる以外は実施例1と同様の方法で炭素
繊維を得た。得られた炭素繊維の分離度は90であった。
繊維を得た。得られた炭素繊維の分離度は90であった。
比較例1 集束剤のベースオイルとして分子量10000、アミン価5
のアミノ変性ジメチルシロキサン、乳化剤として実施例
1と同じものをそれぞれ用い、ベースオイルと乳化剤の
配合比を、エマルジョンの安定性を損わない範囲で乳化
剤の量を少なく抑え85:15(重量比)とした。
のアミノ変性ジメチルシロキサン、乳化剤として実施例
1と同じものをそれぞれ用い、ベースオイルと乳化剤の
配合比を、エマルジョンの安定性を損わない範囲で乳化
剤の量を少なく抑え85:15(重量比)とした。
この集束剤を用いた以外は実施例1と同様の方法で炭素
繊維を得た。得られた炭素繊維の分離度は35であった。
繊維を得た。得られた炭素繊維の分離度は35であった。
比較例2 集束剤のベースオイルとして実施例1と同じもの、乳化
剤として一般に用いられているポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテルをそれぞれ用い、ベースオイルと乳
化剤の配合比を、エマルジョンの安定性を損わないとい
う点から85:15(重量比)とした。
剤として一般に用いられているポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテルをそれぞれ用い、ベースオイルと乳
化剤の配合比を、エマルジョンの安定性を損わないとい
う点から85:15(重量比)とした。
この集束剤を用いた以外は実施例1と同様の方法で炭素
繊維を得た。得られた炭素繊維の分離度は23であった。
繊維を得た。得られた炭素繊維の分離度は23であった。
比較例3 集束剤のベースオイルとして分子量1500のジメチルシロ
キサン(アミン価0)、乳化剤として実施例1と同じも
のをそれぞれ用い、ベースオイルと乳化剤の配合比を、
エマルジョンの安定性を損わないという点から85:15
(重量比)とした。
キサン(アミン価0)、乳化剤として実施例1と同じも
のをそれぞれ用い、ベースオイルと乳化剤の配合比を、
エマルジョンの安定性を損わないという点から85:15
(重量比)とした。
この集束剤を用いた以外は実施例1と同様の方法で炭素
繊維を得た。得られた炭素繊維の分離度は25であった。
繊維を得た。得られた炭素繊維の分離度は25であった。
比較例4 集束剤のベースオイルとして分子量1500、アミン価30の
アミノ変性ジメチルシロキサン、乳化剤として実施例1
と同じものをそれぞれ用い、オイルと乳化剤の配合比を
95:5(重量比)とした。
アミノ変性ジメチルシロキサン、乳化剤として実施例1
と同じものをそれぞれ用い、オイルと乳化剤の配合比を
95:5(重量比)とした。
この集束剤を用いた以外は実施例1と同様の方法で炭素
繊維を得た。得られた炭素繊維の分離度は9と著しく悪
く、また硬着が見られた。
繊維を得た。得られた炭素繊維の分離度は9と著しく悪
く、また硬着が見られた。
比較例5 集束剤のベースオイル、乳化剤として、共に実施例1と
同じものを用い、オイルと乳化剤の配合比を80:20(重
量比)とした。
同じものを用い、オイルと乳化剤の配合比を80:20(重
量比)とした。
これ以外は実施例1と同様の方法で炭素繊維を得た。得
られた炭素繊維の分離度は12であった。
られた炭素繊維の分離度は12であった。
比較例6 集束剤として実施例1と同じものを用い、付与する集束
剤の濃度を10%とし、ピッチ繊維への集束剤の付着量が
3wt%になるようにした。
剤の濃度を10%とし、ピッチ繊維への集束剤の付着量が
3wt%になるようにした。
これ以外は実施例1と同様の方法で炭素繊維を得た。得
られた炭素繊維の分離度は5と著しく悪く、また硬着が
見られた。
られた炭素繊維の分離度は5と著しく悪く、また硬着が
見られた。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の製造方法によって、取扱
いが容易で、しかも糸切れ、毛羽立ち、損傷を防止し、
また繊維相互間の融着を無くして分繊性に優れた高品質
のピッチ系炭素繊維が得られる。
いが容易で、しかも糸切れ、毛羽立ち、損傷を防止し、
また繊維相互間の融着を無くして分繊性に優れた高品質
のピッチ系炭素繊維が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】炭素質ピッチを溶融紡糸して得られるピッ
チ繊維から炭素繊維を製造する方法において、ピッチ繊
維を集束する前または集束する際に、分子量が500〜500
0でアミン価が2〜15のアミノ変性シリコーン油を用
い、乳化剤として下記式[I] R−OCH2CH2OnH [I] [ここでRは炭素数8〜12の脂肪族炭化水素を示し、n
は3〜9の整数である] で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテルをアミ
ノ変性シリコーン油に対し1〜12wt%配合して得られる
シリコーン水エマルジェンをピッチ繊維に付与し、ピッ
チ繊維に対しアミノ変性シリコーン油を0.01〜0.8wt%
付着させることを特徴とするピッチ系炭素繊維の製造方
法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8815488A JPH0742613B2 (ja) | 1988-04-12 | 1988-04-12 | ピッチ系炭素繊維の製造方法 |
EP19890106179 EP0340475A3 (en) | 1988-04-12 | 1989-04-07 | Process for producing pitch-derived carbon fibers |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8815488A JPH0742613B2 (ja) | 1988-04-12 | 1988-04-12 | ピッチ系炭素繊維の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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