JPH0741018U - 固定具 - Google Patents

固定具

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JPH0741018U
JPH0741018U JP7290693U JP7290693U JPH0741018U JP H0741018 U JPH0741018 U JP H0741018U JP 7290693 U JP7290693 U JP 7290693U JP 7290693 U JP7290693 U JP 7290693U JP H0741018 U JPH0741018 U JP H0741018U
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JP7290693U
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勝 平子
光司 荒川
聖樹 岳野
博文 松浦
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加藤発条株式会社
日産車体株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品の位置決めが可能な上に、部品の取り外
し作業が容易に行なえる固定具の提供。 【構成】 グロメット本体1とピン部材11とから成
り、グロメット本体の長孔状空所2を画成する長手方向
の内壁面の中央のみにピン部材の拡大下端部13を係止
する突出係止部3を形成すると共に、該各突出係止部の
下位両側にリブ壁6を形成し、各突出係止部の上位にピ
ン部材の差し込みを案内するガイド凹面7を形成するこ
とにより、部品P2のパネルP1に対する固定状態で
は、リブ壁の存在によって、突出係止部に係止している
ピン部材の拡大下端部がグロメット本体の長孔状空所内
で移動することを阻止し、部品をパネルから取り外す場
合には、ピン部材の拡大下端部をリブ壁に抗して長孔状
空所内で長手方向に移動させるだけで、当該ピン部材の
拡大下端部が突出係止部から簡単に外れる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、各種自動車部品を所望のパネルに取り外し可能に固定する固定具の 改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種固定具として、例えば、実開平2−84008号公報に示すもの が存する。 該従来の固定具は、具体的には図示しないが、いずれも、合成樹脂で一体成形 されたグロメット本体とピン部材の2部品から成り、前者のグロメット本体は、 全体が細長い楕円形状に成形されて、その内部の長孔状空所を画成する内壁面の 内、長手方向において対向する内壁面の全域に一対の突出係止部を連続して形成 する一方、同空所の開口縁に相似形のフランジ部を形成すると共に、長手方向で 対向する外壁面に一対の係止肩部を形成して、この係止肩部とフランジ部の挾持 作用で、パネル側に穿設されている取付孔に係着できる構成となっている。 又、後者のピン部材は、上端部に部品側に穿設されている取付孔に弾性的に係 着する係着部を形成し、下端部側の対向する側面に上記各突出係止部に係止する 一対の係合部を形成する構成となっている。
【0003】 そして、実際の使用に際しては、部品の取付孔にピン部材の係着部を係着し、 パネルの取付孔にグロメット本体を係着する状態を得て、ピン部材の下端部をグ ロメット本体の長孔状空所内に差し込んで、該空所を画成する内壁面に形成され ている一対の突出係止部にピン部材の各係合部を係止することにより、部品がパ ネルに固定され、逆に、必要に応じて、部品をパネルから取り外す場合には、部 品の取付孔から外方に突出しているピン部材の上端係着部を利用して、ピン部材 をグロメット本体の長孔状空所内で90°回転させると、上記突出係止部に対す る係合部の係止状態が解除されるので、後は、部品をピン部材と一緒に引き上げ れば、部品をパネルから取り外すことが可能となる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
然し乍ら、従来の固定具にあっては、寸法誤差や部品の熱変形等を考慮して、 グロメット本体内に画成される空所を長孔形状となしている関係で、ピン部材の 下端部を当該長孔状空所内に差し込む時も勿論であるが、ピン部材の係合部が長 孔状空所の突出係止部に係止している状態の下でも、ピン部材が長孔状空所内で その長手方向に簡単に移動してしまうので、部品の確実な位置決め状態を保障す ることができないと言う構造上の問題点を有していた。 又、固定状態にある部品をパネルから取り外す場合には、ピン部材の下端部を 長孔状空所内から無理矢理に引き抜く必要はないが、ドライバー等の工具類を用 いて、ピン部材を90°回転させなければならないので、これにより、部品の取 り外し作業が、自ずと、大変となることも否定できなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、斯る従来固定具の課題を有効に解決するために開発されたもので、 パネル側に取り付けられるグロメット本体と、部品側に取り付けられるピン部材 とから成り、グロメット本体の長孔状空所内にピン部材の下端部を係止すること により、部品をパネルに固定する固定具を前提として、ピン部材の下端部に拡大 形状を付与する一方、上記グロメット本体の長孔状空所を画成する内壁面の内、 その長手方向において対向する内壁面の中央のみにピン部材の拡大下端部を係止 する一対の突出係止部を形成すると共に、該各突出係止部の下位両側にピン部材 の拡大下端部の長手方向に対する移動を阻止するリブ壁を形成し、且つ、各突出 係止部の上位に、ピン部材の拡大下端部の差し込みを案内するガイド凹面を形成 する構成を採用した。
【0006】
【作用】
依って、本考案にあっても、ピン部材を部品側に取り付け、グロメット本体を パネル側に取り付ける状態を得て、ピン部材の拡大下端部を一対のガイド凹面か らグロメット本体の長孔状空所内に差し込むと、当該ピン部材の拡大下端部はガ イド凹面の案内作用と位置決め作用でスムーズに差し込まれて、一対の突出係止 部に下側から係止するので、これにより、部品がパネルに固定されることとなり 、又、斯る固定状態にあっては、ピン部材の拡大下端部が一対の突出係止部に係 止していることに加えて、該各突出係止部の下位両側に形成されているリブ壁の 存在によって、グロメット本体の長孔状空所内においてその長手方向に移動する ことが阻止されているので、これにより、部品が不用意に移動することがなくな って、部品の確実な位置決め状態が保障できる。
【0007】 そして、必要に応じて、この固定状態にある部品をパネルから取り外す場合に は、部品側を把持して、ピン部材の拡大下端部をリブ壁に抗して長孔状空所内で その長手方向のいずれか一方に移動させると、当該ピン部材の拡大下端部が一対 の突出係止部から簡単に外れるので、後は、部品をピン部材と一緒に引き上げれ ば、従来の如く、工具類を使用しなくても、部品を極めて容易にパネルから取り 外すことが可能となる。
【0008】
【実施例】
以下、本考案を図示する一実施例に基づいて詳述すれば、該実施例に係る固定 具も、従来の固定具と同様に、図1に示す如く、いずれも、合成樹脂で一体成形 されたグロメット本体1とピン部材11の2部品から成るものであるが、特徴と するところは、このグロメット本体1とピン部材11とを下記の構成となした点 にある。
【0009】 即ち、前者のグロメット本体1は、図2にも示す如く、全体が細長い楕円形状 に成形されて、その内部の長孔状空所2を画成する内壁面の内、長手方向におい て対向する内壁面の中央のみに、後述するピン部材11の拡大下端部を係止する 一対の突出係止部3を形成すると共に、同空所2の開口縁に相似形のフランジ部 4を形成し、長手方向において対向する外壁面に当該フランジ部4と共働してパ ネルP1の孔縁を挾持する一対の係止肩部5を形成して、パネルP1の取付孔H に確実に係着できる構成となす一方、上記各突出係止部3の下位両側に、ピン部 材11の拡大下端部の長手方向に対する移動を阻止する対のリブ壁6を形成する と共に、各突出係止部3の上位に、ピン部材11の拡大下端部の差し込みを案内 する半円弧状を呈するガイド凹面7を形成する構成となっている。 尚、図中、8はピン部材11の拡大下端部を当該ガイド凹面7に導くための目 印用の突起である。
【0010】 又、後者のピン部材11は、自身の小径部12から続くその下端部13に、上 記の半円弧状を呈するガイド凹面7に馴染むソロバン玉状を呈する拡大形状を付 与する一方、上端部側に部品P2の裏面に一体又は別体に設けられたT型スタッ ドSに脱着可能に係着する係着部14を設ける構成となっている。 当該係着部14は、図3にも示す如く、ベース部15の両側に立設された一対 の側壁16と、開放口17aから連通する小径な係止孔17bを有して各側壁1 6間に横設されたロック壁17と、上記係止孔17b方向に突出する押え片18 aを有してロック壁17の開放口17a下位に同じく横設されたガイド壁18と を備え、T型スタッドSの頭部Saをガイド壁18面上を案内しながらロック壁 17の係止孔17b方向に移動すると、当該T型スタッドSの頭部Saがベース 部15側に落ち込んで、T型スタッドSの軸部Sbがロック壁17の係止孔17 bに嵌合すると同時に、スタッドSの頭部Saがベース部15とロック壁17と ガイド壁18の押え片18a間にロックされることにより、ピン部材11を部品 P2側に確実に係着できる構成となっている。
【0011】 依って、斯る構成のグロメット本体1とピン部材11を用いて、部品P2をパ ネルP1に固定する場合には、既述した要領で、ピン部材11の上端係着部14 を部品P2側のT型スタッドSに係着すると共に、グロメット本体1をフランジ 部4と係止肩部5を介してパネルP1の取付孔Hに係着する状態を得て、ピン部 材11の拡大下端部13を上記した一対のガイド凹面7からグロメット本体1の 長孔状空所2内に差し込むと、当該ピン部材11の拡大下端部13はガイド凹面 7の案内作用と位置決め作用でスムーズに差し込まれて、図4に示す如く、中央 のみに存する一対の突出係止部3に下側から係止するので、これにより、部品P 2がパネルP1側に速やかに固定されることとなる。
【0012】 しかも、斯る部品P2の固定状態にあっては、ピン部材11の拡大下端部13 が一対の突出係止部3に係止していることに加えて、該各突出係止部3の下位両 側に形成されている対のリブ壁6の存在によって、図5に示す如く、グロメット 本体1の長孔状空所2内においてその長手方向に移動することが阻止されている ので、従来の如く、部品P2が不用意に移動することがなくなり、上記した差し 込み時の位置決め案内と相俟って、部品P2の確実な位置決め状態が保障できる こととなる。
【0013】 そして、今度は、必要に応じて、この固定状態にある部品P2をパネルP1側 から取り外す場合には、部品P2側を把持して、ピン部材11の拡大下端部13 を対応するリブ壁6に抗して長孔状空所2内でその長手方向のいずれか一方に移 動させると、図6に示す如く、当該ピン部材11の拡大下端部13が中央のみに 存する一対の突出係止部3から簡単に外れるので、後は、部品P2をピン部材1 1と一緒に引き上げれば、従来の如く、工具類を使用しなくても、部品P2を極 めて容易にパネルP1から取り外すことが可能となる。 しかも、本実施例の下では、部品P2の取り外しに起因して、グロメット本体 1やピン部材11を破損・損傷したり変形したりする心配が全くないので、グロ メット本体1やピン部材11の繰り返し使用も十分に可能となる。
【0014】 尚、上記の実施例は、T型スタッドSを有する部品P2を対象とした関係で、 当該T型スタッドSに合理的に係着できる係着部14を設けた別体成形のピン部 材11を使用したものであるが、本考案はこれに限定されるものではなく、T型 スタッドSや係着部14を省略して、ピン部材11自体を部品P2の裏面に一体 に成形することも十分に可能であるし、又、ピン部材11を部品P2と別体に成 形した場合でも、このピン部材11と部品P2との係着構造に関しては、実施例 のものに限定されるものでは決してない。
【0015】
【考案の効果】
以上の如く、本考案は、上記構成の採用により、ピン部材の拡大下端部を正し い位置に案内しながら、グロメット本体の長孔状空所内に差し込むことが可能と なるので、作業性が良好となることは勿論であるが、これに加えて、ピン部材の 拡大下端部はリブ壁の存在よって、長孔状空所内でその長手方向に対する不用意 な移動が阻止されるので、いずれにしても、部品の確実な位置決め状態が保障で きることとなった。 その上、部品をパネルから取り外す場合にも、従来の如く、工具類を用いて、 ピン部材を回転させなくとも、単に、部品を把持しながら、ピン部材の拡大下端 部をリブ壁に抗して長孔状空所内で所定方向に移動させるだけで、拡大下端部の 突出係止部に対する係止を簡単に解除できるので、部品の取り外し作業も頗る容 易となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係る固定具をパネルと部品の
関係をもって示す分解斜視図である。
【図2】(A)は図1のA−A線断面図、(B)は図1
のB−B線断面図、(C)は図1のC−C線断面図であ
る。
【図3】(A)はピン部材の平面図、(B)は図1のD
−D線断面図である。
【図4】部品をパネルに固定した状態を一方向から示す
断面図である。
【図5】部品をパネルに固定した状態を他方向から示す
断面図である。
【図6】部品をパネルから取り外す状態を他方向から示
す断面図である。
【符号の説明】
1 グロメット本体 2 長孔状空所 3 突出係止部 4 フランジ部 5 係止肩部 6 リブ壁 7 ガイド凹面 11 ピン部材 13 拡大下端部 14 係着部 P1 パネル H 取付孔 P2 部品 S T型スタッド
フロントページの続き (72)考案者 岳野 聖樹 神奈川県平塚市天沼10番1号 日産車体株 式会社内 (72)考案者 松浦 博文 神奈川県平塚市天沼10番1号 日産車体株 式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル側に取り付けられるグロメット本
    体と、部品側に取り付けられるピン部材とから成り、グ
    ロメット本体の長孔状空所内にピン部材の下端部を係止
    することにより、部品をパネルに固定する固定具におい
    て、ピン部材の下端部に拡大形状を付与する一方、上記
    グロメット本体の長孔状空所を画成する内壁面の内、そ
    の長手方向において対向する内壁面の中央のみにピン部
    材の拡大下端部を係止する一対の突出係止部を形成する
    と共に、該各突出係止部の下位両側にピン部材の拡大下
    端部の長手方向に対する移動を阻止するリブ壁を形成
    し、且つ、各突出係止部の上位に、ピン部材の拡大下端
    部の差し込みを案内するガイド凹面を形成したことを特
    徴とする固定具。
JP1993072906U 1993-12-21 1993-12-21 固定具 Expired - Fee Related JP2601495Y2 (ja)

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