JPH0736655U

JPH0736655U - 魚釣用スピニングリ−ル

Info

Publication number: JPH0736655U
Application number: JP072716U
Authority: JP
Inventors: 正二斎藤
Original assignee: ダイワ精工株式会社
Priority date: 1993-12-17
Filing date: 1993-12-17
Publication date: 1995-07-11
Anticipated expiration: 2008-12-17
Also published as: US5615841A; JP2604666Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】スプ−ル円筒部が変形し難く、釣糸等がスプ
−ル円筒部内へ侵入し難く、快適なハンドル操作が出来
ると共に、リ−ルを小型化、軽量化することが出来るこ
と。【構成】スプ−ル５は釣糸捲き胴部5aと前側フランジ
5bと後部円筒部5c等で形成されている。スプ−ル５の後
部円筒部5cの後端部の内側に凹部5dが形成されて凹部5d
に環状部６が一体的に固定されている。環状部６に固定
部6aと環状スカ−ト部6bが形成されて環状スカ−ト部6b
が内方に突出形成されている。ロ−タ−３の大径の円筒
部3c外周と環状部６の環状スカ−ト部6bの先端内周は近
小の間隙で対向されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ハンドルの回転に連動して前後往復動するスプ−ルに釣糸を捲回する魚釣用スピニングリ−ルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来一般に魚釣用スピニングリ−ルは、スプ−ル円筒部内にロ−タ−円筒部が嵌合する構成がとられている。この魚釣用スピニングリ−ルを小型化、軽量化するには、例えば、ロ−タ−の円筒部やスプ−ル円筒部外径を小径にしたり、スプ−ル円筒部の長さを短くしたり、スプ−ル円筒部を薄肉で形成する等の構成変更が考えられる。前記のようにスプ−ル円筒部の長さを短くすると、本来スプ−ル円筒部内周とロ−タ−円筒部外周とのクリアランスは、砂、異物及び釣糸等の内部への侵入を極力少なくするために間隙を小さく形成しなければならないが、スプ−ル円筒部の長さが短いと、スプ−ル円筒部の長手方向とロ−タ−円筒部の長手方向の間に隙間ができ易くなり、釣糸等がスプ−ル円筒部内へ侵入し易くなる。

【０００３】前記スプ−ル円筒部の長さを短くしてスプ−ル内部に釣糸等の侵入を防止するために釣糸侵入防止装置を備えたリ−ルが実公平３−9654号公報で知られている。しかし、前記公報の構成では釣糸の侵入を阻止する阻止部をもつた阻止体をスプ−ルに対して回転自在で、かつ、回転枠と共回り可能とし、かつ、スプ−ルと共に、支持腕に対して移動可能に設けられている。従って、構造が複雑になると共に、実用時に水や海水が侵入したり、落下などの衝撃を受けたり、温度差が非常に厳しい環境で使用されると、例えば落下などの衝撃を受けた時にスプ−ル円筒部が変形される。この変形でスプ−ルとロ−タ−の間に当たりが発生して巻取り機能が低下したり、ロ−タ−の回転が阻止される事故も発生する。更に前記スプ−ルの変形でスプ−ルと阻止体の間で前記と同様に阻止体の回転が阻止されることがある。又、阻止体は前記のように、スプ−ルと回転枠の支持腕の間に回転枠と共回り可能に設けられているので、海水や異物の付着で阻止体の回転が正常に機能しなくなり易い。スプ−ル円筒部はロ−タ−の支持腕に隠れる部分以外は露呈しているので、落下などの衝撃を受けると変形し易く、前記のようにスプ−ル円筒部を薄肉で形成する場合もスプ−ル円筒部が変形され易い欠点がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

解決しようとする問題点は、リ−ルを小型化、軽量化するために、ロ−タ−の円筒部やスプ−ル円筒部外径を小径にしたり、スプ−ル円筒部の長さを短くしたり、スプ−ル円筒部を薄肉で形成すると、スプ−ル円筒部が変形し易く、釣糸等がスプ−ル円筒部内へ侵入し易くなる。釣糸の侵入を阻止する阻止体をスプ−ルに対して回転自在で、かつ、回転枠と共回り可能とし、かつ、スプ−ルと共に、支持腕に対して移動可能に設けると構造が複雑になると共に、スプ−ル円筒部が変形した時にはスプ−ルと阻止体の間で阻止体の回転が阻止されることである。

【０００５】本考案の目的は前記欠点に鑑み、スプ−ル円筒部が変形し難く、釣糸等がスプ −ル円筒部内へ侵入し難く、快適なハンドル操作が出来ると共に、リ−ルを小型化、軽量化することが出来る魚釣用スピニングリ−ルを提供することである。

【０００６】

【問題を解決するための手段】

本考案は、ハンドルの回転に連動して前後往復動するスプ−ルに釣糸を捲回する魚釣用スピニングリ−ルにおいて、前記スプ−ルの後部円筒部の後端部に内方へ突出する環状部を一体的に形成したことを要旨とするものである。

【０００７】

【作用】

実用時にスプ−ル５の円筒部5cはロ−タ−３の一対の支持腕3f、3gに隠れる部分以外は露呈しているので、例えば落下などの衝撃を受け易いが、円筒部5cは後端部の内側に環状部６が一体的に固定されているから、円筒部5cは変形し難く、環状部６の環状スカ−ト部6bで釣糸等がスプ−ル５の円筒部5c内へ侵入し難くなる。スプ−ル５の円筒部5cの後端部の内側に環状部６が一体的に固定されることで、ロ−タ−３の円筒部3cやスプ−ル５の円筒部5c外径を小径にしたり、スプ−ル５の円筒部5cの長さを短くしたり、スプ−ル５の円筒部5cを薄肉で形成することが出来る。

【０００８】

【実施例】

以下、図示の実施例によって本考案を説明すると、図１は第１実施例で、図１は魚釣用スピニングリ−ルの要部断面平面図である。

【０００９】リ−ル本体１の前部1a内の筒状の駆動軸２の外周にカラ−10を介して駆動軸２を回転自在に支持する軸受11が嵌合され、該軸受11の前方にカラ−12が嵌合されている。更にカラ−12の前方にロ−タ−３の筒部3aを回り止め嵌合してナット13で固定されている。軸受11は止め板14で抜け止めされている。ロ−タ−３は駆動軸２に設けられたピニオン2aと噛合する駆動歯車４を介してハンドル15の回転に連動して回転されるように支持されている。前記駆動軸２内に嵌合されて突出されたスプ−ル軸16の先端部にスプ−ル５が支持され、スプ−ル５はハンドル15の回転に連動して前後に往復動される。ロ−タ−３は前記筒部3aと前壁3bと大径の円筒部3cとロ−タ−３基部3d、3eの外周から前方に向けて突出された一対の支持腕3f、3gとで形成されている。スプ−ル５は釣糸捲き胴部5aと前側フランジ5bと後部円筒部5c等で形成されている。

【００１０】スプ−ル５の後部円筒部5cの後端部の内側に凹部5dが形成されて凹部5dに環状部６が一体的に固定されている。環状部６に固定部6aと環状スカ−ト部6bが形成されて環状スカ−ト部6bが内方に突出形成されている。ロ−タ−３の大径の円筒部3c外周と環状部６の環状スカ−ト部6bの先端内周は近小の間隙で対向されている。

【００１１】魚釣用スピニングリ−ルの動作は、ハンドル15が回転されると、駆動歯車４とピニオン2aと駆動軸２を介してロ−タ−３が回転されて図示しない釣糸が前後に往復動されるスプ−ル５の釣糸捲き胴部5aに捲回される。

【００１２】実用時にスプ−ル５の円筒部5cはロ−タ−３の一対の支持腕3f、3gに隠れる部分以外は露呈しているので、例えば落下などの衝撃を受け易いが、円筒部5cは後端部の内側に環状部６が一体的に固定されているから、円筒部5cは変形し難く、環状部６の環状スカ−ト部6bで釣糸等がスプ−ル５の円筒部5c内へ侵入し難くなる。このことでロ−タ−３の回転に支障を来さず、快適なハンドル操作が行える。スプ−ル５の円筒部5cの後端部の内側に環状部６が一体的に固定されることで、ロ−タ−３の円筒部3cやスプ−ル５の円筒部5c外径を小径にしたり、スプ−ル５の円筒部5cの長さを短くしたり、環状部６による補強でスプ−ル５の円筒部5c を薄肉で形成することが出来てリ−ルを小型化、軽量化することが出来る。

【００１３】魚釣用スピニングリ−ルが前記のように構成されると、落下などの衝撃を受けても、円筒部5cは後端部の内側に環状部６が一体的に固定されているから、円筒部5cは変形し難く、環状部６の環状スカ−ト部6bで釣糸等がスプ−ル５の円筒部 5c内へ侵入し難くなる。このことでロ−タ−３の回転に支障を来さず、快適なハンドル操作が行えると共に、リ−ルを小型化、軽量化することが出来る。

【００１４】図２、図３は第２実施例で、図２は魚釣用スピニングリ−ルの一部の要部断面平面図、図３は図２の一部拡大要部断面平面図である。

【００１５】第２実施例の魚釣用スピニングリ−ルは、スプ−ル５の後部円筒部5cの後端部の内側に凹部5dが形成されて凹部5dに環状部６が一体的に固定されている。環状部６には固定部6aと環状スカ−ト部6bと外側の縁に曲面部6cが形成されて環状スカ−ト部6bは内方に突出形成されている。ロ−タ−３の大径の円筒部3c外周と環状部６の環状スカ−ト部6bの先端内周は近小の間隙で対向されている。スプ−ル５の釣糸捲き胴部5aに捲回される釣糸17が円筒部5cの後端部を乗り越えて環状部６側に移動しても、環状部６の外側の縁に曲面部6cが形成されているから釣糸17を釣糸捲き胴部5aに容易に戻すことが出来る。他の構成は前記第１実施例と略同一である。

【００１６】図４、図５は第３実施例で、図４は魚釣用スピニングリ−ルの一部の要部断面平面図、図５は図４の一部拡大要部断面平面図である。

【００１７】第３実施例の魚釣用スピニングリ−ルは、スプ−ル５の後部円筒部5cの後端部の内側に凹部5eが形成されて凹部5eに環状部６′が一体的に固定されている。環状部６′には環状スカ−ト部6bと円筒部5cとの平行部6dが形成されて環状スカ−ト部6bは内方に突出形成されている。ロ−タ−３の大径の円筒部3c外周と環状部６′の環状スカ−ト部6bと平行部6d の内周は近小の間隙で対向されている。平行部6cは２点鎖線のようにスプ−ル５に当接される長さとしてもよい。他の構成は前記第１実施例と略同一である。

【００１８】図６は第４実施例で、図６は魚釣用スピニングリ−ルの一部の要部断面平面図である。

【００１９】第４実施例の魚釣用スピニングリ−ルは、スプ−ル５の後部円筒部5cの後端部が内側に屈曲されて環状部5fが一体に形成されている。環状部5fは内方に突出形成されている。ロ−タ−３の大径の円筒部3c外周と環状部5fは２点鎖線のように近小の間隙で対向させてもよい。他の構成は前記第１実施例と略同一である。

【００２０】図７は第５実施例で、図７は魚釣用スピニングリ−ルの一部の要部断面平面図である。

【００２１】第５実施例の魚釣用スピニングリ−ルは、スプ−ル５の後部円筒部5cの後端部が内側に傾斜屈曲されて傾斜した環状部5gが一体に形成されている。環状部5gは内方に突出形成されている。ロ−タ−３の大径の円筒部3c外周と環状部5gの先端内周は近小の間隙で対向されている。スプ−ル５の釣糸捲き胴部5aに捲回される釣糸17が円筒部5cを乗り越えて傾斜した環状部5g側に移動しても、環状部5gで釣糸17を釣糸捲き胴部5aに容易に戻すことが出来る。他の構成は前記第１実施例と略同一である。

【００２２】図８は第６実施例で、図８は魚釣用スピニングリ−ルの一部の要部断面平面図である。

【００２３】第６実施例の魚釣用スピニングリ−ルは、スプ−ル５の後部円筒部5cの後端部の外側に凹部5hが形成されて凹部5hに環状部６″が一体的に固定されている。環状部６″には固定部6eと環状スカ−ト部6bと円筒部5cとの平行部6dが形成されて環状スカ−ト部6bは内方に突出形成されている。ロ−タ−３の大径の円筒部3c外周と環状部６′の環状スカ−ト部6bと平行部6d の内周は近小の間隙で対向されている。他の構成は前記第１実施例と略同一である。

【００２４】図９は第７実施例で、図９は魚釣用スピニングリ−ルの一部の要部断面平面図である。

【００２５】第７実施例の魚釣用スピニングリ−ルは、スプ−ル５の後部円筒部5cの後端部の外側に凹部5hが形成されて凹部5hに環状部６″が一体的に固定されている。環状部６″には円筒部5c外周より外側に突出した固定部6eと環状スカ−ト部6b と傾斜部6fが形成されて環状スカ−ト部6bは内方に突出形成されている。ロ−タ−３の大径の円筒部3c外周と環状部６″の環状スカ−ト部6bの先端内周は近小の間隙で対向されている。スプ−ル５の釣糸捲き胴部5aに捲回される釣糸が円筒部5cを乗り越えて後端部側に移動しても円筒部5c外周より外側に突出した固定部6eで止められ、仮に固定部6eを乗り越えても傾斜部6fで釣糸を釣糸捲き胴部5aに容易に戻すことが出来る。他の構成は前記第１実施例と略同一である。

【００２６】

【考案の効果】

本考案は前述のように構成されたから、落下などの衝撃を受けても、円筒部は後端部の内側に環状部が一体的に固定されているから、円筒部は変形し難く、環状部で釣糸等がスプ−ルの円筒部内へ侵入し難くなる。このことでロ−タ−の回転に支障を来さず、快適なハンドル操作が行えると共に、リ−ルを小型化、軽量化することが出来る等実用上優れた効果を奏する魚釣用スピニングリ−ルを提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例で、図１は魚釣用スピニングリ−ル
の要部断面平面図である。

【図２】第２実施例で、魚釣用スピニングリ−ルの一部
の要部断面平面図である。

【図３】図２の一部拡大要部断面平面図である。

【図４】第３実施例で、魚釣用スピニングリ−ルの一部
の要部断面平面図である。

【図５】図４の一部拡大要部断面平面図である。

【図６】第４実施例で、魚釣用スピニングリ−ルの一部
の要部断面平面図である。

【図７】第５実施例で、魚釣用スピニングリ−ルの一部
の要部断面平面図である。

【図８】第６実施例で、魚釣用スピニングリ−ルの一部
の要部断面平面図である。

【図９】第７実施例で、魚釣用スピニングリ−ルの一部
の要部断面平面図である。

【符号の説明】

５スプ−ル 5c 後部円筒部 5f、5g、６、６′、６″ 環状部 15 ハンドル

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ハンドルの回転に連動して前後往復動す
るスプ−ルに釣糸を捲回する魚釣用スピニングリ−ルに
おいて、前記スプ−ルの後部円筒部の後端部に内方へ突
出する環状部を一体的に形成したことを特徴とする魚釣
用スピニングリ−ル。