JPH0734060A - 弗素ゴム系シール材およびシール方法 - Google Patents
弗素ゴム系シール材およびシール方法Info
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- JPH0734060A JPH0734060A JP20119793A JP20119793A JPH0734060A JP H0734060 A JPH0734060 A JP H0734060A JP 20119793 A JP20119793 A JP 20119793A JP 20119793 A JP20119793 A JP 20119793A JP H0734060 A JPH0734060 A JP H0734060A
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- JP
- Japan
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- fluororubber
- sealing material
- sealing
- vinylidene fluoride
- organic
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】フッ化ビニリデンを共重合単位として含有する
フッ素ゴム、アミノ基を含有するシランカップリング
剤、溶剤、加硫材からなるフッ素ゴム系シール材および
基材にシールを行うに際して、シール部分に上記のフッ
素ゴム系シール材を塗布し、基材を重ね合わせた後、前
記フッ素ゴム系シール材を加熱により硬化させて接着さ
せるシール方法。 【効果】強固な接着力とフッ化ビニリデン系フッ素ゴム
の優れた特性を有し、各種の天然または合成樹脂、金
属、セラミクス、コンクリート等のシールが可能であ
る。
フッ素ゴム、アミノ基を含有するシランカップリング
剤、溶剤、加硫材からなるフッ素ゴム系シール材および
基材にシールを行うに際して、シール部分に上記のフッ
素ゴム系シール材を塗布し、基材を重ね合わせた後、前
記フッ素ゴム系シール材を加熱により硬化させて接着さ
せるシール方法。 【効果】強固な接着力とフッ化ビニリデン系フッ素ゴム
の優れた特性を有し、各種の天然または合成樹脂、金
属、セラミクス、コンクリート等のシールが可能であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は弗素ゴム系シール材に関
し、さらに詳しくはプライマー等を用いることなく金属
等に対して接着性の良好な弗素ゴム系シール材およびそ
れを用いたシール方法に関する。
し、さらに詳しくはプライマー等を用いることなく金属
等に対して接着性の良好な弗素ゴム系シール材およびそ
れを用いたシール方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ化ビニリデン系の弗素ゴムは耐油
性、耐熱性、耐候性等に優れるため幅広い分野で用いら
れており、シール材として金属やガラス等の無機材料
や、天然または合成樹脂類等の有機材料との接着が要求
されることが多い。
性、耐熱性、耐候性等に優れるため幅広い分野で用いら
れており、シール材として金属やガラス等の無機材料
や、天然または合成樹脂類等の有機材料との接着が要求
されることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この場合、前述の弗素
ゴムを主成分とする塗料をシール材として用いるために
は無機または有機材料に強固に接着させる必要があり、
そのためには基材にプライマーを塗布したり、表面処理
を行う等の必要があった。また、シール材は、通常、金
型等であらかじめ成形された後、組立段階で組み込まれ
るものであり、工程を省略できることから現場成形が望
まれている。
ゴムを主成分とする塗料をシール材として用いるために
は無機または有機材料に強固に接着させる必要があり、
そのためには基材にプライマーを塗布したり、表面処理
を行う等の必要があった。また、シール材は、通常、金
型等であらかじめ成形された後、組立段階で組み込まれ
るものであり、工程を省略できることから現場成形が望
まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決すべくなされたものであり、(A)フッ化ビニリ
デンを共重合単位として含有する弗素ゴム、(B)アミ
ノ基を含有するシランカップリング剤、(C)(A)お
よび(B)成分を溶解または分散させる溶剤、(D)加
硫剤、からなる弗素ゴム系シール材、および、基材にシ
ールを行うに際して、シール部分に前記シール材を塗布
し、基材を重ね合わせた後、前記シール材を加熱により
硬化させて接着させるシール方法を提供するものであ
る。
を解決すべくなされたものであり、(A)フッ化ビニリ
デンを共重合単位として含有する弗素ゴム、(B)アミ
ノ基を含有するシランカップリング剤、(C)(A)お
よび(B)成分を溶解または分散させる溶剤、(D)加
硫剤、からなる弗素ゴム系シール材、および、基材にシ
ールを行うに際して、シール部分に前記シール材を塗布
し、基材を重ね合わせた後、前記シール材を加熱により
硬化させて接着させるシール方法を提供するものであ
る。
【0005】本発明に用いられる(A)成分のフッ化ビ
ニリデンを共重合単位として含有する弗素ゴムは、フッ
化ビニリデンを0.5〜90モル%含有し、他に少なく
とも1種の含弗素オレフィンが共重合されたものであ
る。また、さらに炭化水素系オレフィンが共重合されて
もよい。
ニリデンを共重合単位として含有する弗素ゴムは、フッ
化ビニリデンを0.5〜90モル%含有し、他に少なく
とも1種の含弗素オレフィンが共重合されたものであ
る。また、さらに炭化水素系オレフィンが共重合されて
もよい。
【0006】共重合可能なオレフィンとしては、エチレ
ン、プロピレン、ブテン等のα−オレフィン、ヘキサフ
ルオロプロピレン、パーフルオロブチルエチレン、トリ
フルオロクロロエチレン等の含弗素オレフィン、エチル
ビニルエーテル、パーフルオロメチルビニルエーテル、
パーフルオロプロピルビニルエーテル等のビニルエーテ
ル類、含弗素アクリレート類等が挙げられる。
ン、プロピレン、ブテン等のα−オレフィン、ヘキサフ
ルオロプロピレン、パーフルオロブチルエチレン、トリ
フルオロクロロエチレン等の含弗素オレフィン、エチル
ビニルエーテル、パーフルオロメチルビニルエーテル、
パーフルオロプロピルビニルエーテル等のビニルエーテ
ル類、含弗素アクリレート類等が挙げられる。
【0007】なかでも、フッ化ビニリデン−テトラフル
オロエチレン−プロピレン共重合体弗素ゴム、フッ化ビ
ニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体弗素ゴ
ム、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テ
トラフルオロエチレン共重合体弗素ゴムが好ましく用い
られる。
オロエチレン−プロピレン共重合体弗素ゴム、フッ化ビ
ニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体弗素ゴ
ム、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テ
トラフルオロエチレン共重合体弗素ゴムが好ましく用い
られる。
【0008】本発明に用いられる弗素ゴムの製造に際し
ては、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合等の従
来公知の各種重合方法はすべて採用可能である。また、
本発明に用いられる弗素ゴムは任意の分子量の範囲にお
いて使用可能である。
ては、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合等の従
来公知の各種重合方法はすべて採用可能である。また、
本発明に用いられる弗素ゴムは任意の分子量の範囲にお
いて使用可能である。
【0009】本発明に用いられる(B)成分のアミノ基
を含有するシランカップリング剤は弗素ゴム系シール材
と各種の基材との接着性を高めるための成分であり、化
1で示される。これは、アルコキシ基が加水分解される
ことにより(B)成分が基材に接着し、また、一方のア
ミノ基が弗素ゴムのポリマーと反応することにより、シ
ール材が基材に接着する。これにより、従来プライマー
等を用いなければ接着が十分でないものや、接着が不可
能であったものに対しても大きな接着力が得られる。
を含有するシランカップリング剤は弗素ゴム系シール材
と各種の基材との接着性を高めるための成分であり、化
1で示される。これは、アルコキシ基が加水分解される
ことにより(B)成分が基材に接着し、また、一方のア
ミノ基が弗素ゴムのポリマーと反応することにより、シ
ール材が基材に接着する。これにより、従来プライマー
等を用いなければ接着が十分でないものや、接着が不可
能であったものに対しても大きな接着力が得られる。
【0010】
【化1】
【0011】(B)成分の具体例としてはγ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリス
(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシ
シランまたはこれらの部分加水分解物、部分共加水分解
物等が挙げられ、これらの化合物は単独で、または2種
以上の混合物として用いられる。
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリス
(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシ
シランまたはこれらの部分加水分解物、部分共加水分解
物等が挙げられ、これらの化合物は単独で、または2種
以上の混合物として用いられる。
【0012】(A)成分100重量部に対する(B)成
分の使用量は0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜
10重量部の範囲である。本発明に用いられる(C)成
分の溶剤は、弗素ゴムを塗料化するためのものであり、
その種類や使用量は特に限定されるものではなく、用途
や使用方法にあわせて適宜選択される。例えば、芳香族
や脂肪族の炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコ
ール類、ケトン類、エステル類、エーテル類などから選
ばれる少なくとも1種を使用できる。
分の使用量は0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜
10重量部の範囲である。本発明に用いられる(C)成
分の溶剤は、弗素ゴムを塗料化するためのものであり、
その種類や使用量は特に限定されるものではなく、用途
や使用方法にあわせて適宜選択される。例えば、芳香族
や脂肪族の炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコ
ール類、ケトン類、エステル類、エーテル類などから選
ばれる少なくとも1種を使用できる。
【0013】本発明の弗素ゴム系シール材は基材に塗布
した後、加熱して加硫する際、(D)成分の加硫剤が用
いられる。加硫方法としては通常の弗素ゴムの加硫方法
である有機過酸化物加硫、ポリオール加硫、アミン加硫
が採用可能である。
した後、加熱して加硫する際、(D)成分の加硫剤が用
いられる。加硫方法としては通常の弗素ゴムの加硫方法
である有機過酸化物加硫、ポリオール加硫、アミン加硫
が採用可能である。
【0014】例えば、有機過酸化物加硫に際しては、加
硫部位を導入する目的で弗素ゴムに臭素を含有するモノ
マーを共重合したり、重合に際してヨウ素を含有する連
鎖移動剤を用いてもよいし、また、臭素またはヨウ素を
加硫部位としなくても、有機4級アンモニウム塩や有機
4級ホスホニウム塩等の有機オニウム化合物、アミン、
イミン等の含窒素有機化合物、ホスフィン、ホスファイ
ト等の有機リン化合物のような有機塩基を加硫促進剤と
して用いてもよい。臭素またはヨウ素を加硫部位として
導入する場合には、加硫助剤として不飽和多官能性化合
物を用いられる。また、有機塩基を加硫促進剤として用
いる場合には、受酸剤として2価の金属の酸化物または
水酸化物が用いられる。
硫部位を導入する目的で弗素ゴムに臭素を含有するモノ
マーを共重合したり、重合に際してヨウ素を含有する連
鎖移動剤を用いてもよいし、また、臭素またはヨウ素を
加硫部位としなくても、有機4級アンモニウム塩や有機
4級ホスホニウム塩等の有機オニウム化合物、アミン、
イミン等の含窒素有機化合物、ホスフィン、ホスファイ
ト等の有機リン化合物のような有機塩基を加硫促進剤と
して用いてもよい。臭素またはヨウ素を加硫部位として
導入する場合には、加硫助剤として不飽和多官能性化合
物を用いられる。また、有機塩基を加硫促進剤として用
いる場合には、受酸剤として2価の金属の酸化物または
水酸化物が用いられる。
【0015】有機過酸化物としてはベンゾイルパーオキ
サイド、ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジクミル
パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パー
オキシベンゾエート)ヘキシン−3、1,4−ビス(t
ert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ラ
ウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーアセテ
ート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、te
rt−ブチルパーベンゾエート、tert−ブチルパー
フェニルアセテート等が用いられる。
サイド、ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジクミル
パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パー
オキシベンゾエート)ヘキシン−3、1,4−ビス(t
ert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ラ
ウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーアセテ
ート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、te
rt−ブチルパーベンゾエート、tert−ブチルパー
フェニルアセテート等が用いられる。
【0016】不飽和多官能性化合物としては、トリアリ
ルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、ポリブタジエン
等が用いられる。有機塩基としては、硫酸水素テトラブ
チルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムブロマイ
ド、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.
0]−7−ウンデセニウムクロライド、p−トルエンス
ルホン酸1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−
ウンデセニウム、テトラブチルホスホニウムクロライ
ド、トリオクチルメチルホスホニウムクロライド、トリ
フェニルベンジルホスホニウムクロライド、1,8−ジ
アザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ピリジ
ン、トリブチルアミン、トリフェニルホスフィン、トリ
フブチルホスファイト等が用いられる。受酸剤として
は、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉛等の酸化物ま
たは水酸化物が用いられる。
ルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、ポリブタジエン
等が用いられる。有機塩基としては、硫酸水素テトラブ
チルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムブロマイ
ド、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.
0]−7−ウンデセニウムクロライド、p−トルエンス
ルホン酸1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−
ウンデセニウム、テトラブチルホスホニウムクロライ
ド、トリオクチルメチルホスホニウムクロライド、トリ
フェニルベンジルホスホニウムクロライド、1,8−ジ
アザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ピリジ
ン、トリブチルアミン、トリフェニルホスフィン、トリ
フブチルホスファイト等が用いられる。受酸剤として
は、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉛等の酸化物ま
たは水酸化物が用いられる。
【0017】また、加硫剤としてポリヒドロキシ化合物
を用るポリオール加硫の場合には、加硫促進剤として有
機オニウム化合物、受酸剤として2価の金属の酸化物や
水酸化物が用いられる。ポリヒドロキシ化合物として
は、弗素ゴムのポリオール加硫に用いられる公知の化合
物はすべて使用可能であり、なかでも、ビスフェノール
AF、ビスフェノールA、ヒドロキノン等の芳香族ポリ
ヒドロキシ化合物が好ましく用いられる。
を用るポリオール加硫の場合には、加硫促進剤として有
機オニウム化合物、受酸剤として2価の金属の酸化物や
水酸化物が用いられる。ポリヒドロキシ化合物として
は、弗素ゴムのポリオール加硫に用いられる公知の化合
物はすべて使用可能であり、なかでも、ビスフェノール
AF、ビスフェノールA、ヒドロキノン等の芳香族ポリ
ヒドロキシ化合物が好ましく用いられる。
【0018】有機オニウム化合物としては、弗素ゴムの
ポリオール加硫に用いられる公知の化合物はすべて使用
可能であり、トリフェニルベンジルホスホニウムクロラ
イド、トリオクチルメチルホスホニウムクロライド等の
4級ホスホニウム塩、テトラブチルアンモニウムブロマ
イド、硫酸水素テトラブチルアンモニウム、8−ベンジ
ル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウン
デセニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、イミニ
ウム塩、スルホニウム塩等が用いられる。また、受酸剤
としては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉛等の酸
化物または水酸化物が用いられる。
ポリオール加硫に用いられる公知の化合物はすべて使用
可能であり、トリフェニルベンジルホスホニウムクロラ
イド、トリオクチルメチルホスホニウムクロライド等の
4級ホスホニウム塩、テトラブチルアンモニウムブロマ
イド、硫酸水素テトラブチルアンモニウム、8−ベンジ
ル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウン
デセニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、イミニ
ウム塩、スルホニウム塩等が用いられる。また、受酸剤
としては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉛等の酸
化物または水酸化物が用いられる。
【0019】また、加硫剤としてポリアミン化合物を用
いるアミン加硫の場合には受酸剤として2価の金属の酸
化物や水酸化物が用いられる。ポリアミン化合物として
は、弗素ゴムのアミン加硫に用いられる公知の化合物は
すべて使用可能であり、ヘキサメチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミンジカルバメート、ジシンナミリデン
ヘキサメチレンジアミン等が用いられる。また、受酸剤
としては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉛等の酸
化物または水酸化物が用いられる。加硫剤の種類や使用
量は用途や使用方法にあわせて適宜選定される。
いるアミン加硫の場合には受酸剤として2価の金属の酸
化物や水酸化物が用いられる。ポリアミン化合物として
は、弗素ゴムのアミン加硫に用いられる公知の化合物は
すべて使用可能であり、ヘキサメチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミンジカルバメート、ジシンナミリデン
ヘキサメチレンジアミン等が用いられる。また、受酸剤
としては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉛等の酸
化物または水酸化物が用いられる。加硫剤の種類や使用
量は用途や使用方法にあわせて適宜選定される。
【0020】本発明に用いられる(E)成分の有機チタ
ン酸エステル、カルボン酸の有機錫エステル、またはア
ルミニウムアルコキシドは、シール材を塗布した際に
(B)成分のアミノ基を含有するシランカップリング剤
の加水分解を促進し、接着力を高めるための成分であ
り、具体例としては、テトラブチルチタネート、テトラ
プロピルチタネート、ジイソプロピルチタンアセチルア
セトナート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラ
ウレート、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミ
ニウムトリブトキシド等が挙げられる。これらは単独
で、または2種以上の混合物として用いられる。(E)
成分の使用量は(B)成分および後述の(F)成分の使
用量の合計100重量部に対して0.1〜100重量部
の範囲であり、塗料の使用条件等により適宜決められ
る。
ン酸エステル、カルボン酸の有機錫エステル、またはア
ルミニウムアルコキシドは、シール材を塗布した際に
(B)成分のアミノ基を含有するシランカップリング剤
の加水分解を促進し、接着力を高めるための成分であ
り、具体例としては、テトラブチルチタネート、テトラ
プロピルチタネート、ジイソプロピルチタンアセチルア
セトナート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラ
ウレート、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミ
ニウムトリブトキシド等が挙げられる。これらは単独
で、または2種以上の混合物として用いられる。(E)
成分の使用量は(B)成分および後述の(F)成分の使
用量の合計100重量部に対して0.1〜100重量部
の範囲であり、塗料の使用条件等により適宜決められ
る。
【0021】本発明に用いられる(F)成分の有機ケイ
酸エステルは、(B)成分とともに用いられることによ
り塗料の接着性をさらに高める効果があり、具体例とし
てはテトラメチルオルソシリケート、テトラエチルオル
ソシリケート、テトライソプロピルオルソシリケート、
テトラキス(2−メトキシエチル)オルソシリケート
等、またはこれらの部分加水分解物や部分共加水分解物
が挙げられる。これらは単独で、または2種以上の混合
物として用いられる。(A)成分100重量部に対する
(F)成分の使用量は0.1〜20重量部、好ましくは
0.3〜10重量部の範囲である。
酸エステルは、(B)成分とともに用いられることによ
り塗料の接着性をさらに高める効果があり、具体例とし
てはテトラメチルオルソシリケート、テトラエチルオル
ソシリケート、テトライソプロピルオルソシリケート、
テトラキス(2−メトキシエチル)オルソシリケート
等、またはこれらの部分加水分解物や部分共加水分解物
が挙げられる。これらは単独で、または2種以上の混合
物として用いられる。(A)成分100重量部に対する
(F)成分の使用量は0.1〜20重量部、好ましくは
0.3〜10重量部の範囲である。
【0022】本発明において弗素ゴム系シール材には、
シール材の性能を損なわない範囲において必要に応じて
シリカ、カーボン、ガラス繊維や炭素繊維等の充填剤、
顔料、可塑剤等の任意の成分を混合することが可能であ
る。また、他のシール材と混合して用いることも可能で
ある。
シール材の性能を損なわない範囲において必要に応じて
シリカ、カーボン、ガラス繊維や炭素繊維等の充填剤、
顔料、可塑剤等の任意の成分を混合することが可能であ
る。また、他のシール材と混合して用いることも可能で
ある。
【0023】本発明においては、弗素ゴム系シール材は
上記の各成分を均一に混合することにより容易に製造で
きる。こうして得られた弗素ゴム系シール材は、ディッ
プ、スプレー、はけ塗り等の任意の方法により他のポリ
マーや木材等の有機材料や金属、ガラスやセラミクス等
の無機材料に塗布させることが可能である。
上記の各成分を均一に混合することにより容易に製造で
きる。こうして得られた弗素ゴム系シール材は、ディッ
プ、スプレー、はけ塗り等の任意の方法により他のポリ
マーや木材等の有機材料や金属、ガラスやセラミクス等
の無機材料に塗布させることが可能である。
【0024】コーティングされたシール材は、加熱によ
り加硫し、基材に接着させてることができる。これによ
り、金型等によりあらかじめシール材を成形する工程を
省略することが可能となり、現場成形作業が可能とな
る。加硫条件は、作業条件等により決められるものであ
るが、例えば、100℃〜400℃で数秒〜24時間程
度が一般的である。
り加硫し、基材に接着させてることができる。これによ
り、金型等によりあらかじめシール材を成形する工程を
省略することが可能となり、現場成形作業が可能とな
る。加硫条件は、作業条件等により決められるものであ
るが、例えば、100℃〜400℃で数秒〜24時間程
度が一般的である。
【0025】
【作用】本発明の弗素ゴム系シール材は、アミノ基を有
するシランカップリング剤が基材および弗素ゴムと反応
することにより、弗素ゴムと他の無機または有機材料と
が化学的に接着し、プライマーを用いることなくシール
材として用いることが可能となるものと考えられる。
するシランカップリング剤が基材および弗素ゴムと反応
することにより、弗素ゴムと他の無機または有機材料と
が化学的に接着し、プライマーを用いることなくシール
材として用いることが可能となるものと考えられる。
【0026】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明する。な
お、実施例中、部とは重量部を示す。
お、実施例中、部とは重量部を示す。
【0027】実施例1 フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン/プロピレ
ン=35/40/25(モル比)の弗素ゴム100部、
MTカーボン30重量部、キョーワマグ150(酸化マ
グネシウム、協和化学製)3部、カルビット(水酸化カ
ルシウム、近江化学製)6部、ビスフェノールAF2
部、硫酸水素テトラブチルアンモニウム1部を2ロール
で均一に混合した。これとN−β(アミノエチル)γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン3部とを酢酸ブチル
400部に均一に分散させ弗素ゴム系シール材を得た。
ン=35/40/25(モル比)の弗素ゴム100部、
MTカーボン30重量部、キョーワマグ150(酸化マ
グネシウム、協和化学製)3部、カルビット(水酸化カ
ルシウム、近江化学製)6部、ビスフェノールAF2
部、硫酸水素テトラブチルアンモニウム1部を2ロール
で均一に混合した。これとN−β(アミノエチル)γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン3部とを酢酸ブチル
400部に均一に分散させ弗素ゴム系シール材を得た。
【0028】こうして得られた弗素ゴム系シール材をス
テンレス鋼板に0.5mmの厚さで塗布し、その上にさ
らにステンレス鋼板を重ね、室温で1時間乾燥した後、
170℃で10分間加熱した。室温に冷却後、接着性を
調べたところ、ゴム層が凝集破壊した。
テンレス鋼板に0.5mmの厚さで塗布し、その上にさ
らにステンレス鋼板を重ね、室温で1時間乾燥した後、
170℃で10分間加熱した。室温に冷却後、接着性を
調べたところ、ゴム層が凝集破壊した。
【0029】実施例2 実施例1でさらにテトラエチルオルソシリケート3部お
よびテトラブチルチタネート3部を加えたシール材を製
造した。実施例1と同様にしてステンレス鋼板に対する
接着性を調べたところ、ゴム層が凝集破壊した。
よびテトラブチルチタネート3部を加えたシール材を製
造した。実施例1と同様にしてステンレス鋼板に対する
接着性を調べたところ、ゴム層が凝集破壊した。
【0030】実施例3 実施例2で弗素ゴムをフッ化ビニリデン/ヘキサフルオ
ロプロピレン=80/20(モル比)に変える以外は同
様にして試験を行ったところ、弗素ゴム層が凝集破壊し
た。
ロプロピレン=80/20(モル比)に変える以外は同
様にして試験を行ったところ、弗素ゴム層が凝集破壊し
た。
【0031】比較例1 実施例1でN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
トリメトキシシランを用いないで同様な試験を行ったと
ころ、シール材はまったく接着していなかった。
トリメトキシシランを用いないで同様な試験を行ったと
ころ、シール材はまったく接着していなかった。
【0032】比較例2 実施例3でN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、テトラエチルオルソシリケートお
よびテトラブチルチタネートを用いないで同様な試験を
行ったところ、シール材はまったく接着していなかっ
た。
トリメトキシシラン、テトラエチルオルソシリケートお
よびテトラブチルチタネートを用いないで同様な試験を
行ったところ、シール材はまったく接着していなかっ
た。
【0033】
【発明の効果】本発明のシール材は、強固な接着力とフ
ッ化ビニリデン系弗素ゴムの優れた特性を有し、各種の
天然または合成樹脂、金属、セラミクス、コンクリー
ト、木材等に塗布することにより容易にシール材とする
ことが可能となり、各種の産業分野で用いることが可能
である。
ッ化ビニリデン系弗素ゴムの優れた特性を有し、各種の
天然または合成樹脂、金属、セラミクス、コンクリー
ト、木材等に塗布することにより容易にシール材とする
ことが可能となり、各種の産業分野で用いることが可能
である。
Claims (5)
- 【請求項1】(A)フッ化ビニリデンを共重合単位とし
て含有する弗素ゴム、 (B)アミノ基を含有するシランカップリング剤、 (C)(A)および(B)成分を溶解または分散させる
溶剤、 (D)加硫剤、からなる弗素ゴム系シール材。 - 【請求項2】(E)有機チタン酸エステル、カルボン酸
の有機錫エステル、およびアルミニウムアルコキシドか
ら選ばれる少なくとも1種の化合物、を含有する請求項
1の弗素ゴム系シール材。 - 【請求項3】(F)有機ケイ酸エステル、を含有する請
求項1の弗素ゴム系シール材。 - 【請求項4】(A)成分がフッ化ビニリデン、テトラフ
ルオロエチレンおよびプロピレンを共重合して得られる
弗素ゴム、フッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロ
ピレンを共重合して得られる弗素ゴム、フッ化ビニリデ
ン、ヘキサフルオロプロピレンおよびテトラフルオロエ
チレンを共重合して得られる弗素ゴムから選ばれる弗素
ゴムである請求項1の弗素ゴム系シール材。 - 【請求項5】基材にシールを行うに際して、シール部分
に請求項1の弗素ゴム系シール材を塗布し、基材を重ね
合わせた後、前記シール材を加熱により硬化させて接着
させるシール方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20119793A JPH0734060A (ja) | 1993-07-21 | 1993-07-21 | 弗素ゴム系シール材およびシール方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20119793A JPH0734060A (ja) | 1993-07-21 | 1993-07-21 | 弗素ゴム系シール材およびシール方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0734060A true JPH0734060A (ja) | 1995-02-03 |
Family
ID=16436961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20119793A Pending JPH0734060A (ja) | 1993-07-21 | 1993-07-21 | 弗素ゴム系シール材およびシール方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0734060A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7070842B2 (en) | 2003-03-04 | 2006-07-04 | 3M Innovative Properties Company | Method of bonding a fluoroelastomer layer to a silicone rubber layer, laminate for use in said method and article produced therewith |
JP2016186014A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | 株式会社朝日ラバー | 封止材 |
-
1993
- 1993-07-21 JP JP20119793A patent/JPH0734060A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7070842B2 (en) | 2003-03-04 | 2006-07-04 | 3M Innovative Properties Company | Method of bonding a fluoroelastomer layer to a silicone rubber layer, laminate for use in said method and article produced therewith |
JP2016186014A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | 株式会社朝日ラバー | 封止材 |
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