JPH0733307A - 小切手処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、搬送ラインの短小化を図り、装置
の小型化を図ることができ、小切手を再読取りのために
逆方向に搬送しても、利用客に小切手返却の勘違いを起
こさせることのない小切手処理装置の提供を目的とす
る。 【構成】小切手を挿入する挿入受台に続いて、小切手の
挿入方向に搬送ラインを接続し、該搬送ライン上に小切
手の磁気インク文字読取り用磁気ヘッドを配置して、小
切手の磁気インク文字を読取り処理する小切手処理装置
であって、前記挿入受台の下面側に、搬送ラインの磁気
ヘッドの前段側から逆読取り方向の搬送時にフラッパを
介して導くパスルートを搬送ラインに沿って形成し、さ
らに、前記磁気インク文字読取り用磁気ヘッドの後段の
搬送ライン上下の一側に、該搬送ラインから返却方向の
搬送時にフラッパを介して導く一時ストア部を搬送ライ
ンに沿って形成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば、銀行に設置
されている自動預金支払い機などの金融処理端末に内蔵
される小切手処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】金融業務に使用される小切手は、図１に
示すように、小切手１０の長手方向に沿って磁気インク
文字１１を印刷した印刷エリア１２が設定されている。
この小切手１０の磁気インク文字１１を読取り処理する
小切手処理装置は、小切手を挿入する挿入口、これに接
続される搬送ライン、該搬送ライン上に配置され磁気イ
ンク文字１１を読取る読取り用磁気ヘッド、小切手の回
収部が構成され、さらに多機能として、再読取り機能、
小切手の読取り後の待機部、複数枚処理可能なように一
時ストア部などが構成される。

【０００３】しかし、前述のように小切手１０は長手方
向に搬送しなければ磁気インク文字１１の読取りができ
ないため搬送ラインが長くなり、上述の小切手処理装置
は奥行きが長くなって、装置が大型化する問題点があ
り、さらに、前述の諸機能を付加すると上下方向も嵩高
くなり、より一層大型化される問題点を有する。

【０００４】また、前述の再読取り機能として、一旦取
込んだ小切手を返却方向（逆方向）に搬送して再度取込
み方向に搬送するように構成した場合、上述の返却方向
の搬送が、小切手の後端がその挿入口に出るまで搬送す
ると、利用客は小切手が返却されたものと間違えて、取
出してしまう問題点があり、このため小切手の搬送ライ
ンは有効な短小化ができない問題点もある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、搬送ライ
ンの短小化と小型コンパクト化を図ることができ、小切
手を再読取りのために逆方向に搬送しても、利用客に小
切手返却の勘違いを起こさせることのない小切手処理装
置の提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明の請求項１記載
の発明は、小切手を挿入する挿入受台に続いて、小切手
の挿入方向に搬送ラインを接続し、該搬送ライン上に小
切手の磁気インク文字読取り用磁気ヘッドを配置して、
小切手の磁気インク文字を読取り処理する小切手処理装
置であって、前記挿入受台の下面側に、搬送ラインの磁
気ヘッドの前段側から逆読取り方向の搬送時にフラッパ
を介して導くパスルートを搬送ラインに沿って形成した
小切手処理装置であることを特徴とする。

【０００７】この発明の請求項２記載の発明は、上記請
求項１記載の発明の構成と併せて、前記磁気インク文字
読取り用磁気ヘッドの後段の搬送ライン上下の一側に、
該搬送ラインから返却方向の搬送時にフラッパを介して
導く一時ストア部を搬送ラインに沿って形成した小切手
処理装置であることを特徴とする。

【０００８】

【作用】この発明の請求項１記載の発明は、小切手を再
読取りするために逆読取り方向に搬送したとき、小切手
の後端側をフラッパを介してパスルートに導き入れて、
小切手後端を挿入受台上に露出させない。

【０００９】この発明の請求項２記載の発明は、読取り
処理が終了した小切手を返却方向に搬送したとき、小切
手の後端側をフラッパを介して一時ストア部に導き入れ
て一時ストアし、続いて次の小切手が読取り処理されて
送り込まれてくるとき、この送込みと同期させて一時ス
トア部の小切手を送出すことで、後続処理の小切手と一
時ストアした先行処理の小切手とを重合させることがで
き、この重合で、一括一時ストア、一括回収、一括返却
の搬送ができる。

【００１０】

【発明の効果】上述の結果、この発明によれば、小切手
を再読取りする場合、その後端を挿入受台に露出させる
に等価なまで逆方向に搬送できるため、搬送ラインの短
小化が図れ、また、小切手の後端側は利用客に見えない
挿入受台下面側のパスルートに入っているため、利用客
に小切手を取出されるような誤操作の誘発を防止するこ
とができる。

【００１１】さらに、上述のパスルートおよび一時スト
ア部は搬送ラインに沿って形成されるため上下方向がコ
ンパクトになり、前述の搬送ラインの短小化と相俟っ
て、装置の小型化を図ることができる。

【００１２】また、一時ストア部を前述の特定した位置
に、すなわち、磁気ヘッドの後段の搬送ライン上下の一
側で、該搬送ラインから返却方向の搬送時にフラッパを
介して導き入れるように形成することで、連続処理する
小切手を重合して一括一時ストア、一括回収、一括返却
のように有効な処理が得られる。

【００１３】

【発明の実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づ
いて詳述する。図面は自動預金支払い機などの金融処理
端末に内蔵される小切手処理装置を示し、図２におい
て、小切手１０（図１参照）を挿入する挿入口２１を形
成した挿入受台２２の後端には水平方向の搬送ライン２
３を接続し、この搬送ライン２３は搬送ベルト２４、搬
送ローラ２５…によって構成し、搬送ライン２３の前位
には小切手１０の磁気インク文字１１を磁化するための
磁化用磁気ヘッド２６、磁化された磁気インク文字１１
を読取る読取り用磁気ヘッド２７を配置すると共に、そ
の後位に読取り処理後の小切手１０を待機させる待機部
２８を設定している。また、上述の搬送ライン２３の下
側には水平方向に小切手１０の一時ストア部２９を形成
し、この一時ストア部２９には小切手１０を返却方向に
搬送するとき第１フラッパ３０にガイドされてストアさ
れるように形成している。

【００１４】さらに、搬送ライン２３の後端部には第２
フラッパ３１を介して回収部３２を接続し、該回収部３
２は読取り処理後の正常に処理された小切手１０を回収
する。 なお、第２フラッパ３１は前述の一時ストア部
２９に小切手１０をストアする場合、または、ストアし
ていた小切手１０を返却するために、該小切手１０を送
出すときその先端が回収部３２に浸入しないように、す
なわち、回収部３２の上面板３３の上面に案内するため
に振分ける。

【００１５】搬送ライン２３には小切手１０を検知する
ために光電センサで構成した３つのセンサ３４，３５，
３６を有し、第１センサ３４は挿入受台２２の部分に配
置して小切手１０の挿入を検知し、その後段に挿入口２
１を開閉するシャッタ３７を配置している。第２センサ
３５は待機部２８と一時ストア部２９とに位置する小切
手１０を重合させるための搬送タイミングを得るために
小切手１０を検知し、第３センサ３６は待機部２８に小
切手１０を待機させるために小切手１０を検知する。そ
して、前述の待機部２８は小切手１０の先端が上述の第
３センサ３６に検知された状態でその後端が読取り用磁
気ヘッド２７にかからない長さに設定している。

【００１６】図３にも示すように、前述の挿入受台２２
の挿入口２１の下部には搬送ライン２３に沿ってパスル
ート３８を形成し、このパスルート３８は小切手１０が
逆読取り方向（返却方向）に搬送されたとき、小切手１
０の後端側を浸入させる。そのために前述のシャッタ３
７の後面側には傾斜面３９を形成して、この傾斜面３９
がフラッパの作用をなして小切手１０の後端をパスルー
ト３８にガイドする。なお、小切手１０がこのパスルー
ト３８に浸入したとき該小切手１０の先端は磁化用磁気
ヘッド２６の前段側に位置するように構成している。前
述のシャッタ３７は支軸４０を中心にして回動すること
で、挿入口２１を開閉し、このシャッタ３７の回動操作
はソレノイドにより駆動される。

【００１７】図２、図４に示すように前述の一時ストア
部２９は小切手１０が返却方向に搬送されたとき浸入で
きるように上下のガイド板４１，４２で搬送ライン２３
に接続し、該一時ストア部２９には小切手１０を搬送す
るための搬送ローラ４３…を備えいてる。前述の第１フ
ラッパ３０は搬送ライン２３と一時ストア部２９との両
通路を形成する中間位置と、一時ストア部２９に小切手
１０をストアするためにガイドする上部位置と、小切手
１０を返却方向にガイドする下部位置との３位置に可動
し、通常は中間位置に設定されて、上下の位置にはソレ
ノイドにより駆動される。

【００１８】前述の第２フラッパ３１は搬送ライン２３
を搬送される小切手１０の先端が上面板３３側にガイド
する下部位置と、小切手１０を回収部３２に回収する上
部位置とに可動し、この可動はソレノイドにより駆動さ
れる。また、回収部３２の口縁下側には羽根車４４を配
置し、該羽根車４４は回収部３２に回収される小切手１
０の後端を叩き落とすことで、確実な回収を実行する。

【００１９】図５は小切手処理装置の制御回路を示し、
ＣＰＵ５０はＲＯＭ５１に格納されたプログラムに沿っ
て各回路装置を駆動制御し、ＲＡＭ５２は必要なデータ
を記憶する。主搬送用モータ５３は前述の搬送ライン２
３を正逆に駆動し、一時ストア部用モータ５４は一時ス
トア部２９の搬送ローラ４３…を正逆に駆動する。

【００２０】シャッタ開閉用ソレノイド５５は挿入口２
１のシャッタ３７を開閉駆動し、第１フラッパ用ソレノ
イド５６は第１フラッパ３０の切換えを駆動し、第２フ
ラッパ用ソレノイド５７は第２フラッパ３１の切換えを
駆動する。

【００２１】上述のように構成した小切手処理装置のＣ
ＰＵ５０の処理動作を図６のフローチャートを参照して
説明する。小切手１０が挿入口２１に挿入されてこれを
第１センサ３４が検知すると、シャッタ開閉用ソレノイ
ド５５が駆動されてシャッタ３７を開放すると共に、主
搬送用モータ５３が正転方向に駆動されて、搬送ライン
２３は取込み方向に駆動され、小切手１０は内部に取込
まれる（ステップｎ１）。

【００２２】次いで磁化用磁気ヘッド２６は小切手１０
の磁気インク文字１１（図１参照）を磁化し、読取り用
磁気ヘッド２７はこれを読取る（ステップｎ２，ｎ
３）。なお、小切手１０の後端を第１センサ３４が検知
して、小切手１０の後端がシャッタ３７を通過するに要
する時間後、シャッタ開閉用ソレノイド５５はＯＦＦさ
れてシャッタ３７は挿入口２１を閉鎖する。

【００２３】前述の小切手１０の読取りが終了して、そ
の先端が第３センサ３６に検知されると、主搬送用モー
タ５３は停止し、小切手１０は待機部２８で待機し（ス
テップｎ４）、次いで磁気インク文字１１の読取りが正
常か否かを判定し（ステップｎ５）読取りが不良であっ
て、初回の再読取りが判定されると（ステップｎ６）、
再読取りを実行する。

【００２４】すなわち、主搬送用モータ５３は逆転方向
に駆動制御されて搬送ライン２３は逆方向（再読取り方
向、または返却方向）に駆動され、小切手１０は逆方向
に搬送される。この搬送において、シャッタ３７は閉鎖
状態にあるため、その傾斜面３９が小切手１０の後端と
対向し、この小切手１０をパスルート３８にガイドし、
図７に示すように小切手１０後端はパスルート３８に浸
入する。（ステップｎ７）。

【００２５】小切手１０の先端側が磁化用磁気ヘッド２
６を過ぎる位置まで搬送ライン２３が逆転されると、次
に該搬送ライン２３は正転に駆動され、前述のステップ
ｎ２〜ｎ５により再読取りが実行される。なお、再読取
りでも読取りが不良の場合は、該小切手１０は返却され
る（ステップｎ８）。この場合搬送ライン２３の逆方向
の駆動時にシャッタ３７が開放されることで、挿入口２
１に返却される。

【００２６】前述のステップｎ５で、読取りが正常であ
るときは、この小切手１０を一時ストア部２９にストア
する（ステップｎ９）。すなわち、搬送ライン２３を正
転方向に駆動して、待機部２８からさらに小切手１０を
取込みその先端は第２フラッパ３１によって上面板３３
の上面に案内されると共に、その後端が第３センサで検
知されると、搬送ライン２３の搬送を逆方向に駆動し、
同時に一時ストア部用モータ５４がストア方向に駆動制
御されて一時ストア部２９の搬送ローラ４３…がストア
方向に駆動され、また、第１フラッパ用ソレノイド５６
は第１フラッパ３０を上方位置に駆動して一時ストア部
２９の通路を開放する。その結果、小切手１０は一時ス
トア部２９にストアされる。そして、所定の位置にスト
アされることで、搬送ライン２３および一時ストア部２
９の搬送ローラ４３…の駆動が停止される。

【００２７】続いて、次の小切手１０の読取りが確認さ
れると（ステップｎ１０）、ステップｎ１にリターンし
て、次の小切手１０の読取り処理を実行する。なお、先
行の小切手１０が一時ストア部２９にストアされている
状態で後続の小切手１０の読取り処理を実行するとき、
そのステップｎ４で、後続小切手１０が待機部２８に搬
送されてその先端が第２センサ３５で検知されると、こ
れに同期して一時ストア部２９の搬送ローラ４３…が送
出し方向に駆動制御される。このため一時ストア部２９
の先行の小切手１０は後続の小切手１０が待機部２８で
待機されるとき、図８に示すようにその先端側を重合さ
れる。

【００２８】この状態で次の小切手１０の読取り処理が
あれば、待機部２８で重合している２枚の小切手１０は
一旦内部に搬送され、さらに、返却方向に搬送されたと
き、第１フラッパ３０にガイドされて２枚の小切手１０
が一時ストア部２９に重合してストアされることにな
る。

【００２９】取引きが確認されて成立したときは（ステ
ップｎ１１）、第２フラッパ用ソレノイド５７を駆動し
第２フラッパ３１を上方位置に可動させて、回収部３２
を開放し、待機部２８で待機している小切手１０、また
は重合して待機している複数の小切手１０は回収部３２
に回収する。前述のステップｎ１１で取引きが中止され
たとき、待機部２８に待機している小切手１０、または
重合して待機している複数の小切手１０は挿入口２１に
返却する（ステップｎ８）。

【００３０】以上のようにこの実施例によれば、小切手
１０を再読取りする場合、その後端をパスルート３８に
浸入させることで、挿入受台２２に露出させるに等価な
まで逆方向に搬送できるため、搬送ライン２３の短小化
が図れ、また、小切手１０の後端側は利用客に見えない
挿入受台２２下面側のパスルート３８に入っているた
め、利用客に小切手１０を取出されるような誤操作の誘
発を防止することができる。

【００３１】さらに、上述のパスルート３８および一時
ストア部２９は搬送ライン２３に沿って形成されるため
上下方向がコンパクトになり、前述の搬送ライン２３の
短小化と相俟って、装置の小型化を図ることができる。

【００３２】また、一時ストア部２９を磁気ヘッド２７
の後段の搬送ライン２３の下部で、該搬送ライン２３か
ら返却方向の搬送時に第１フラッパ３０を介して導き入
れるように形成することで、連続処理する小切手１０を
重合して一括一時ストア、一括回収、一括返却のように
有効な処理が得られる。

【００３３】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明のパスルートへ小切手を導くフラッ
パは、実施例のシャッタ３７の傾斜面３９に対応する
も、この発明はたの構成を含めて実施例の構成のみに限
定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】小切手の平面図。

【図２】小切手処理装置の概略構成図。

【図３】パスルート部分の断面図。

【図４】一時ストア部部分の断面図。

【図５】小切手処理装置の制御回路ブロック図。

【図６】読取り処理のフローチャート。

【図７】小切手再読取りの説明図。

【図８】小切手の重合待機の説明図。

【符号の説明】

１０…小切手 １１…磁気インク文字 ２２…挿入受台 ２３…搬送ライン ２７…読取り用磁気ヘッド ２９…一時ストア部 ３０…第１フラッパ ３７…シャッタ ３８…パスルート ３９…傾斜面

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】小切手を挿入する挿入受台に続いて、小切
   手の挿入方向に搬送ラインを接続し、該搬送ライン上に
   小切手の磁気インク文字読取り用磁気ヘッドを配置し
   て、小切手の磁気インク文字を読取り処理する小切手処
   理装置であって、前記挿入受台の下面側に、搬送ライン
   の磁気ヘッドの前段側から逆読取り方向の搬送時にフラ
   ッパを介して導くパスルートを搬送ラインに沿って形成
   した小切手処理装置。
2. 【請求項２】前記磁気インク文字読取り用磁気ヘッドの
   後段の搬送ライン上下の一側に、該搬送ラインから返却
   方向の搬送時にフラッパを介して導く一時ストア部を搬
   送ラインに沿って形成した請求項１記載の小切手処理装
   置。